JP7439640B2 - 放射線画像処理装置、プログラム及び放射線画像処理方法 - Google Patents

放射線画像処理装置、プログラム及び放射線画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射線画像処理装置、プログラム及び放射線画像処理方法に関する。
放射線画像に対しては、見やすくすること等を目的として、表示前に何らかの画像処理を施すことがある。
例えば、特許文献1には、放射線画像毎に被写体の体厚差による濃度差が生じるのを防ぎつつ、各放射線画像において領域毎のコントラストのばらつきが生じるのを抑制する画像処理を行う画像処理装置が記載されている。
特開2019-42408号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、検査目的に応じて観察対象となる構造物を見やすく強調することはできない。また、従来、撮影部位に応じたパラメーターを自動的に設定して画像処理を行う技術があるが、撮影部位が同じであれば検査目的に拘わらず同じパラメーターで処理されるため、観察対象の構造物の視認性が向上できない場合がある。そのため、検査目的に応じた観察対象の構造物の視認性を向上させるためには、ユーザーが対象構造物に応じて各種画像処理のパラメーターを手動で調整しなければならず、煩雑で手間がかかり、また、ユーザーによって画像処理の結果が異なる(不慣れなユーザーではうまくいかない)等の問題があった。
本発明の課題は、検査目的に応じた視認性のよい放射線画像を容易に取得できるようにすることである。
上記課題を解決するため、本発明に係る放射線画像処理装置は、
被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に画像処理を施す放射線画像処理装置において、
前記放射線画像に対する検査目的を取得する取得手段と、
前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理手段と、
を備え
前記取得手段は、カテーテルの確認、ガーゼの確認、又はシャントバルブの確認を含む検査目的の中から、ユーザー操作により選択された検査目的を取得する
また、本発明に係る放射線画像処理装置は、
被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に画像処理を施す放射線画像処理装置において、
前記放射線画像に対する検査目的を取得する取得手段と、
前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理手段と、
を備え
前記取得手段は、さらに、前記被写体の体厚及び/又は前記放射線画像の撮影時の撮影条件を取得し、
前記画像処理手段は、前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された撮影条件及び体厚に基づいて散乱線補正処理の要否を判断し、必要であると判断した場合に散乱線補正処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも検査目的及び体厚に応じた画像処理条件で線強調処理及び周波数強調処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも体厚に応じた画像処理条件でダイナミックレンジ圧縮処理を施す
また、本発明に係るプログラムは、
コンピューターを、
被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に対する検査目的を取得する取得手段、
前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理手段、
として機能させるためのプログラムであって、
前記取得手段は、カテーテルの確認、ガーゼの確認、又はシャントバルブの確認を含む検査目的の中から、ユーザー操作により選択された検査目的を取得する
また、本発明に係るプログラムは、
コンピューターを、
被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に対する検査目的を取得する取得手段、
前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理手段、
として機能させるためのプログラムであって、
前記取得手段は、さらに、前記被写体の体厚及び/又は前記放射線画像の撮影時の撮影条件を取得し、
前記画像処理手段は、前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された撮影条件及び体厚に基づいて散乱線補正処理の要否を判断し、必要であると判断した場合に散乱線補正処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも検査目的及び体厚に応じた画像処理条件で線強調処理及び周波数強調処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも体厚に応じた画像処理条件でダイナミックレンジ圧縮処理を施す
また、本発明に係る放射線画像処理方法は、
被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に対する検査目的を取得する取得工程と、
前記放射線画像に対し、前記取得工程において取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理工程と、
を含み、
前記取得工程は、カテーテルの確認、ガーゼの確認、又はシャントバルブの確認を含む検査目的の中から、ユーザー操作により選択された検査目的を取得する
また、本発明に係る放射線画像処理方法は、
被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に対する検査目的を取得する取得工程と、
前記放射線画像に対し、前記取得工程において取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理工程と、
を含み、
前記取得工程は、さらに、前記被写体の体厚及び/又は前記放射線画像の撮影時の撮影条件を取得し、
前記画像処理工程は、前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された撮影条件及び体厚に基づいて散乱線補正処理の要否を判断し、必要であると判断した場合に散乱線補正処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも検査目的及び体厚に応じた画像処理条件で線強調処理及び周波数強調処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも体厚に応じた画像処理条件でダイナミックレンジ圧縮処理を施す
本発明によれば、検査目的に応じた視認性のよい放射線画像を容易に取得できるようにすることが可能となる。
本実施形態に係る放射線画像処理装置の構成を表すブロック図である。 検査目的に対応付けて、線強調処理の対象となる構造物領域及び周波数強調処理において強調する周波数帯域を記憶したテーブルである。 体厚に応じた線強調処理の処理強度を示す図である。 体厚に応じたダイナミックレンジ圧縮処理の処理強度を示す図である。 体厚に応じた周波数強調処理の処理強度を示す図である。 図1の制御部により実行される強調画像生成処理の流れを示すフローチャートある。 (a)は、放射線画像の一例を示す図、(b)は、(a)の放射線画像に対し、上記強調画像生成処理をカテーテル・ガーゼ確認を検査目的として施して生成した強調画像、(c)は、(a)の放射線画像に対し、上記強調画像生成処理を骨折・骨梁確認を検査目的として施して生成した強調画像である。
以下、図を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されるものではない。
〔放射線画像処理装置の構成〕
まず、本実施形態に係る放射線画像処理装置1の構成について説明する。図1は、放射線画像処理装置1の構成を表すブロック図である。
放射線画像処理装置1は、外部から得た放射線画像の画像データに所定の画像処理を施すためのものである。本実施形態では、人体における被写体部位を撮影した放射線画像に所定の画像処理を施す場合を例として説明する。
放射線画像処理装置1は、図示しない放射線発生装置や、放射線画像撮影装置、コンソール等で構成される放射線画像撮影システム、あるいは放射線科情報システム(Radiology Information System:RIS)や、画像保存通信システム(Picture Archiving and Communication System:PACS)等との接続が可能となっている。
なお、本発明における放射線画像処理装置1は、コンソール又はPACSと一体に構成する(コンソール又はPACSに放射線画像処理装置の機能を持たせる)ことも可能である。
放射線画像処理装置1は、PCや携帯端末、あるいは専用の装置として構成されており、図1に示したように、制御部11や、入出力部12、記憶部13、表示部14、操作部15等を備えている。各部11~15はバス16によって接続されている。
制御部11は、CPU、RAM等で放射線画像処理装置1の各部の動作を統括的に制御するように構成されている。具体的には、記憶部13に記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、当該処理プログラムに従って各種処理を実行する。
入出力部12は、外部(放射線画像撮影装置やコンソール等)から放射線画像の画像データを入力したり、画像処理を施した処理済み画像データを外部へ出力したりするためのものである。
また、入出力部12は、ネットワークインターフェース等により、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等の通信ネットワークを介して接続されたとの間で画像データ等の送受信を行うことが可能に構成してもよいし、有線接続するためのケーブルを差し込むことが可能なコネクター、あるいはUSBメモリーやSDカード等を差し込むことが可能なポート等で構成することもできる。
なお、放射線画像には、撮影対象の患者情報、各種撮影条件(撮影部位、撮影方向、管電圧、グリッドの有無等)等が付帯情報として付帯されている。
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリー等により構成され、後述する画像処理をはじめとする各種処理を実行するための処理プログラムや、当該処理プログラムの実行に必要なパラメーターや、後述する変換式あるいはテーブル、ファイル等を記憶している。
本実施形態において、記憶部13には、検査目的に応じた画像処理条件が記憶されている。例えば、図2に示すように、検査目的(例えば、骨折・骨梁確認、気胸確認、カテーテル・ガーゼ確認、シャントバルブ確認)に対応付けて、線強調処理の対象となる構造物領域、周波数強調処理において強調する周波数帯域が記憶されている。検査目的に対応付けられている線強調処理の対象となる構造物領域は、その検査目的において観察対象となる構造物の領域である。検査目的に対応付けられている周波数帯域は、その検査目的において観察対象となる構造物が細かい構造であるほど高い周波数帯域が対応付けられている。
また、記憶部13には、撮影条件及び被写体の体厚の組み合わせに応じた散乱線補正処理の実施の有無が記憶されている。
また、記憶部13には、体厚に応じた画像処理条件が記憶されている。例えば、体厚に応じた線強調処理の処理強度(図3参照)、体厚に応じたダイナミックレンジ圧縮処理の処理強度(図4参照)、体厚に応じた周波数強調処理の処理強度(図5参照)、が記憶されている。
また、記憶部13は、外部から入力された放射線画像の画像データや、自身が画像処理を施して得られた処理済み画像データを付帯情報に対応付けて記憶しておくことが可能となっている。
なお、記憶部13は、RIS等から入力された撮影対象の患者情報、各種撮影条件等の撮影オーダー情報を記憶することが可能としてもよい。
表示部14は、LCD等のモニターで構成されており、制御部11から入力される表示信号の指示に従って各種画像を表示することが可能となっている。
操作部15は、各種キーを備えたキーボードやマウス等のポインティングデバイス、あるいは表示部14に積層されたタッチパネルを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作、あるいはタッチパネルに対するタッチ操作の位置に応じて入力された操作信号を制御部11に出力する。
[放射線画像処理装置の動作]
次に、この放射線画像処理装置1が実行する画像処理の動作について説明する。
図6は、放射線画像処理装置1により実行される強調画像生成処理のフローチャートである。放射線画像処理装置1の制御部11は、例えば、外部から放射線画像の画像データが入力されたこと、操作部15に複数格納されている画像データの中から処理対象とする画像データを選択する操作がなされたこと等を契機として、入力された放射線画像又は選択された放射線画像に対し、図6のフローチャートで表される強調画像生成処理を実行するようになっている。
強調画像生成処理において、制御部11は、まず、放射線画像の撮影時の撮影条件及び放射線画像のヒストグラムに基づいて、被写体の体厚を取得する(ステップS1)。
撮影時の撮影条件は、例えば、放射線画像の付帯情報から取得することができる。放射線画像処理装置1がコンソールに含まれている場合は、操作部15の入力操作に応じて撮影条件を取得してもよい。ステップS1では、撮影条件として、管電圧及び撮影部位を取得する。
体厚の取得方法は、特に限定されず、公知の手法を用いることができる。
例えば、特開2016-202219号公報に記載のように、放射線画像における、撮影部位ごとに予め定められた2つの関心領域内の画素信号値(信号値)を投票したヒストグラムを作成し、ヒストグラムの分布における2つの基準信号値(例えば、各関心領域の代表信号値)の差ΔVcを求め、予め実験的に求められた、管電圧ごとの体厚とΔVcとの関係(関係式、テーブル等)から、体厚を推定することにより取得することができる。
次いで、制御部11は、検査目的を取得する(ステップS2)。
例えば、制御部11は、検査目的が記載された操作ボタンの一覧を表示部14に表示させ、ユーザーによる操作部15の選択操作を受け付け、検査目的を取得する。
次いで、制御部11は、撮影条件及び体厚に基づいて、散乱線補正処理が必要であるか否かを判断する(ステップS3)。
例えば、撮影条件のグリッド有無がグリッド有りであり、体厚が閾値th1(cm)以上であるか、又は、撮影条件のグリッド有無がグリッドなしであり、体厚が閾値th2(cm)以上である場合(th1>th2)、散乱線補正処理が必要であると判断する。撮影条件のグリッド有無がグリッド有りであり、体厚が閾値th1(cm)未満であるか、又は、撮影条件のグリッド有無がグリッドなしであり、体厚が閾値th2(cm)未満である場合、散乱線補正処理は不要であると判断する。
ここで、閾値th1は、グリッド使用時でも体厚がこの値以上である場合、散乱線が除去し切れず画像が不鮮明の場合が多くなる値であり、実験的又は経験的に求められた値である。閾値th2は、グリッドなしでも体厚がこの値以下の場合は、散乱線が少なく、散乱線補正処理によるコントラスト改善効果が見込めなくなる値であり、実験的又は経験的に求められた値である。
なお、グリッドの有無は、放射線画像を解析することにより判断してもよい。
また、放射線画像処理装置1がコンソールに含まれている場合は、操作部15の入力操作に応じてグリッドの有無を判断してもよい。
散乱線補正処理が必要であると判断した場合(ステップS3;YES)、制御部11は、放射線画像に散乱線補正処理を施し(ステップS4)、ステップS5に移行する。
ステップS4においては、例えば、ステップS1で取得した体厚に基づいて、散乱線含有率を推定する。例えば、体厚と散乱線含有率との関係を示すテーブルを予め記憶部13に記憶しておき、当該テーブルを用いて散乱線含有率を推定する。次いで、散乱カーネル(例えば、畳み込みカーネルやコンボリュージョン行列、二次元畳み込み行列等)を用いて、放射線画像から低周波成分画像を生成する。次いで、生成した低周波成分画像と散乱線含有率に基づいて、放射線画像の画素毎の散乱線成分を算出し、算出した散乱線成分を放射線画像の各画素の画素値から差し引くことで、放射線画像の散乱線を除去する。
散乱線補正処理が不要であると判断した場合(ステップS3;NO)、制御部11は、ステップS5に移行する。
ステップS5において、制御部11は、取得された検査目的に応じて、放射線画像から構造物領域を検出する(ステップS5)。
制御部11は、記憶部13に記憶されている、各検査目的に対応する線強調処理の対象構造物領域の情報を参照して、検査目的に応じた構造物領域を放射線画像から検出する。
ここでは、線強調処理により必要外の構造物を強調することによるアーティファクトを抑えるために、検査目的に応じて観察対象の構造物領域を検出し、後段のステップで、検査目的に応じた構造物領域のみに線強調処理を実施できするようにする。
例えば、検査目的が骨折・骨梁確認である場合、骨領域を検出する。骨領域の検出は、例えば、特許第5683888号公報に記載のように、画像の濃度勾配を元に求める方法、特開2006-175036号公報に記載のように、骨の形状モデルを用いて検出する方法等を用いることができる。
例えば、検査目的が気胸確認である場合、肺野領域を検出する。肺野領域の検出は、例えば、特許第2987633号に記載されている手法を用いることができる。すなわち、放射線画像では肺野領域は左右の肺部分の画像濃度が周辺より高濃度となる。よって、任意のフレーム画像の濃度ヒストグラムを作成し、その濃度ヒストグラムの形状や面積から肺野領域に該当する高濃度領域の画像部分を判断し、当該画像部分を肺野として検出すればよい。或いは、特開2003-6661号公報に記載されているように、標準的な肺野領域の輪郭を定めたテンプレートを用いて任意のフレーム画像にテンプレートマッチングを行うことにより肺野領域を検出することもできる。
例えば、検査目的がカテーテル・ガーゼの確認である場合、カテーテル領域及びガーゼ領域を検出する。カテーテル領域及びガーゼ領域の検出は、例えば、ラプラシアンフィルタなどのエッジ検出の他、カテーテル画像、ガーゼ画像と正解領域を表したマップによる機械学習を用いて検出することができる。
例えば、検査目的がシャントバルブの確認である場合、シャントバルブ領域を検出する。シャントバルブ領域の検出は、例えば、トップハット変換による検出の他、円形なので円検出方法として一般的なハフ変換による検出を用いることができる。また、シャントバルブ画像と正解領域を表したマップによる機械学習を用いて検出しても良い。
次いで、制御部11は、検出された構造物領域内に線強調処理を実施する(ステップS6)。
線強調処理では、例えば、ヘッセ行列を用いたフィルター法により線構造を抽出し、抽出した線構造の各画素の信号値に強度(強調度)αを乗算して各画素の信号値に上乗せすることにより線強調を行う。
強度αは、例えば、記憶部13に記憶されている、図3に示す体厚に応じた線強調処理の処理強度を参照して、体厚に応じたものを適用する。強度αは、図3に示すように、体厚が大きいほど大きくなるように規定されている。
すなわち、ステップS6では、検査目的に応じて観察対象となる構造物の線構造を、体厚が厚いほど高い処理強度で強調する。
次いで、制御部11は、放射線画像に対し、検査目的に応じた周波数帯域に周波数強調処理を施すとともに、ダイナミックレンジ圧縮処理を実施する(ステップS7)。
例えば、放射線画像の周波数帯域を予め設定された閾値に基づき低周波、中周波、高周波に分けた場合、骨折・骨梁、気胸は細かい構造なので高周波を強調し、シャントバルブとカテーテル・ガーゼは比較的大きい構造のため中周波を強調する。
ステップS7において、制御部11は、まず、空間周波数フィルターを用いて、放射線画像に対し周波数分解処理を行って、周波数帯域の異なる複数の周波数成分画像(ここでは、高周波成分画像、中周波成分画像、低周波成分画像の3つ)に分解する。空間周波数フィルターとしては、例えば、ハイパスフィルター、ローパスフィルター、バンドパスフィルター等を用いることができる。
次いで、分解した周波数成分画像のうち、検査目的に応じた周波数帯域の周波数成分画像の各画素の信号値に強度(強調度)βを乗算する。強度βは、例えば、記憶部13に記憶されている、図4に示す体厚に応じた周波数強調処理の処理強度を参照して、体厚に応じたものを適用する。一般的に、体厚が厚いほどコントラストが下がるため、強度βは、図4に示すように、体厚が大きい(厚い)ほど大きくなるように規定されている。
次いで、制御部11は、分解した周波数成分画像のうち、低周波成分画像の各画素の信号値に強度γを乗算する。強度γは、例えば、記憶部13に記憶されている、図5に示す体厚に応じたダイナミックレンジ圧縮処理の処理強度を参照して、体厚に応じたものを適用する。一般的に、体厚が厚いほどダイナミックレンジが広がるため、強度γは、図5に示すように、体厚が大きいほど大きくなるように規定されている。
そして、制御部11は、元の放射線画像に対し、上記の強度に応じた処理済みの高周波成分画像又は中周波成分画像を加算し、上記の強度に応じた処理済みの低周波成分画像を減算し、その他の周波数画像をそのまま加算することにより、周波数強調処理及びダイナミックレンジ圧縮処理を実施する。
そして、制御部11は、上記ステップS1~S7の処理を施す前の放射線画像と、上記ステップS1~S7の処理を施した後の放射線画像(強調画像)を患者情報等の付帯情報に対応付けて記憶部13に記憶するとともに、入出力部12により両画像を外部機器(例えば、PACS等)に送信し(ステップS8)、強調画像生成処理を終了する。
なお、強調画像生成処理を実行する前に、放射線画像に対し、オフセット補正処理、欠陥画素補正処理、階調処理等の画像処理を予め施しておくことが好ましい。
図7(a)は、放射線画像、図7(b)は、図7(a)の放射線画像に対し、上記強調画像生成処理をカテーテル・ガーゼ確認を検査目的として施して生成した強調画像、図7(c)は、図7(a)の放射線画像に対し、上記強調画像生成処理を骨折・骨梁確認を検査目的として施して生成した強調画像を示している。
図7(a)~(c)に示すように、検査目的を「骨折・骨梁確認」として上記強調画像生成処理を施すことで、元の放射線画像や他の検査目的を設定した場合に比べて骨部の骨梁が視認しやすく強調されていることがわかる。
このように、上記強調画像生成処理では、ユーザーが手動で画像処理条件(パラメーター)を調整することなく、検査目的に応じて視認性のよい放射線画像を容易に取得することが可能となる。
以上説明したように、放射線画像処理装置1によれば、制御部11は、放射線画像に対する検査目的を取得し、放射線画像に対し、取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す。
したがって、検査目的に応じた視認性のよい放射線画像を容易に取得することが可能となる。
例えば、画像処理は、周波数強調処理を含み、制御部11は、放射線画像に対し、検査目的に応じて予め定められた周波数帯域の信号成分を強調する周波数強調処理を施す。したがって、検査目的に応じた周波数帯域の構造物を強調することができる。
また、例えば、画像処理は、さらに、線強調処理を含み、制御部11は、放射線画像に線強調処理を行う際、放射線画像から検査目的に応じて予め定められた構造物領域を検出し、検出した構造物領域内に線強調処理を施す。したがって、検査目的に応じた構造物領域を強調するとともに、それ以外の構造物を強調することによるアーティファクトを抑えることができる。
また、さらに、制御部11は、被写体の体厚及び/又は放射線画像の撮影時の撮影条件を取得し、取得された検査目的と、体厚及び/又は撮影条件とに応じた画像処理条件で前画像処理を実行することで、さらに、被写体や撮影条件に応じた視認性のよい放射線画像を容易に取得することが可能となる。
例えば、制御部11は、放射線画像に対し、取得された撮影条件及び体厚に基づいて散乱線補正処理の要否を判断し、必要であると判断した場合に散乱線補正処理を施し、取得された少なくとも検査目的及び体厚に応じた画像処理条件で線強調処理及び周波数強調処理を施し、取得された少なくとも体厚に応じた画像処理条件でダイナミックレンジ圧縮処理を施す。したがって、ユーザーが手動で画像処理条件(パラメーター)を調整することなく、検査目的、被写体及び撮影条件に応じた視認性のよい放射線画像を容易に取得することが可能となる。
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係る放射線画像処理装置の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
また、以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてHDDや半導体メモリーを使用した例を開示したが、この例に限定されない。
その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリー、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。
1 放射線画像処理装置
11 制御部
12 入出力部
13 記憶部
14 表示部
15 操作部
16 バス

Claims (12)

  1. 被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に画像処理を施す放射線画像処理装置において、
    前記放射線画像に対する検査目的を取得する取得手段と、
    前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理手段と、
    を備え
    前記取得手段は、カテーテルの確認、ガーゼの確認、又はシャントバルブの確認を含む検査目的の中から、ユーザー操作により選択された検査目的を取得する、放射線画像処理装置。
  2. 前記画像処理は、周波数強調処理を含む請求項1に記載の放射線画像処理装置。
  3. 前記画像処理手段は、前記放射線画像に対し、前記検査目的に応じて予め定められた周波数帯域の信号成分を強調する周波数強調処理を施す請求項2に記載の放射線画像処理装置。
  4. 前記画像処理は、さらに、線強調処理を含む請求項2又は3に記載の放射線画像処理装置。
  5. 前記画像処理手段は、前記放射線画像に線強調処理を行う際、前記放射線画像から前記検査目的に応じて予め定められた構造物領域を検出し、前記検出した構造物領域内に線強調処理を施す請求項4に記載の放射線画像処理装置。
  6. 前記取得手段は、さらに、前記被写体の体厚及び/又は前記放射線画像の撮影時の撮影条件を取得し、
    前記画像処理手段は、前記取得手段により取得された検査目的と、体厚及び/又は撮影条件とに応じた画像処理条件で前記画像処理を実行する請求項1~5のいずれか一項に記載の放射線画像処理装置。
  7. 前記画像処理手段は、前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された撮影条件及び体厚に基づいて散乱線補正処理の要否を判断し、必要であると判断した場合に散乱線補正処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも検査目的及び体厚に応じた画像処理条件で線強調処理及び周波数強調処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも体厚に応じた画像処理条件でダイナミックレンジ圧縮処理を施す請求項6に記載の放射線画像処理装置。
  8. 被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に画像処理を施す放射線画像処理装置において、
    前記放射線画像に対する検査目的を取得する取得手段と、
    前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理手段と、
    を備え
    前記取得手段は、さらに、前記被写体の体厚及び/又は前記放射線画像の撮影時の撮影条件を取得し、
    前記画像処理手段は、前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された撮影条件及び体厚に基づいて散乱線補正処理の要否を判断し、必要であると判断した場合に散乱線補正処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも検査目的及び体厚に応じた画像処理条件で線強調処理及び周波数強調処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも体厚に応じた画像処理条件でダイナミックレンジ圧縮処理を施す放射線画像処理装置。
  9. コンピューターを、
    被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に対する検査目的を取得する取得手段、
    前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理手段、
    として機能させるためのプログラムであって、
    前記取得手段は、カテーテルの確認、ガーゼの確認、又はシャントバルブの確認を含む検査目的の中から、ユーザー操作により選択された検査目的を取得するプログラム。
  10. コンピューターを、
    被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に対する検査目的を取得する取得手段、
    前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理手段、
    として機能させるためのプログラムであって、
    前記取得手段は、さらに、前記被写体の体厚及び/又は前記放射線画像の撮影時の撮影条件を取得し、
    前記画像処理手段は、前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された撮影条件及び体厚に基づいて散乱線補正処理の要否を判断し、必要であると判断した場合に散乱線補正処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも検査目的及び体厚に応じた画像処理条件で線強調処理及び周波数強調処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも体厚に応じた画像処理条件でダイナミックレンジ圧縮処理を施すプログラム。
  11. 被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に対する検査目的を取得する取得工程と、
    前記放射線画像に対し、前記取得工程において取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理工程と、
    を含み、
    前記取得工程は、カテーテルの確認、ガーゼの確認、又はシャントバルブの確認を含む検査目的の中から、ユーザー操作により選択された検査目的を取得する放射線画像処理方法。
  12. 被写体を放射線撮影することにより得られた放射線画像に対する検査目的を取得する取得工程と、
    前記放射線画像に対し、前記取得工程において取得された検査目的に応じた画像処理条件で画像処理を施す画像処理工程と、
    を含み、
    前記取得工程は、さらに、前記被写体の体厚及び/又は前記放射線画像の撮影時の撮影条件を取得し、
    前記画像処理工程は、前記放射線画像に対し、前記取得手段により取得された撮影条件及び体厚に基づいて散乱線補正処理の要否を判断し、必要であると判断した場合に散乱線補正処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも検査目的及び体厚に応じた画像処理条件で線強調処理及び周波数強調処理を施し、前記取得手段により取得された少なくとも体厚に応じた画像処理条件でダイナミックレンジ圧縮処理を施す放射線画像処理方法。
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