JP2008113311A - 複写機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 容量の小さい安価なページメモリを用いて、原稿の画像データから生成される2つの分割画像データをページメモリに確実に格納することができる複写機を提供することを目的とする。
【解決手段】 印刷可能な最大サイズの用紙に画像を印刷する場合であって、読取倍率指定部71により指定された読取倍率と原稿検出センサ5により検出した原稿のサイズに基づいて算出されるデータ量がページメモリ6の容量を超える場合に、原稿の一部の画像のみを指定された読取倍率で読み取ることにより、ページメモリ6の容量以下の画像データを生成する。これにより、容量が上記最大サイズの2ページ未満しかない安価なページメモリ6を採用した場合であっても、生成される2つの分割画像データをページメモリ6に確実に格納することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複写機に係り、さらに詳しくは、読み取った原稿の画像データを2つの画像データに分割するページ分割機能を備えた複写機に関する。
書籍などの冊子状に綴じられた複数枚の原稿の画像を読み取る場合に、見開きページの画像データを2ページ分の画像データに分割し、分割された各画像データに基づく画像を別々の用紙に印刷する機能、いわゆるページ分割機能が知られている。このページ分割機能を用いて原稿の画像を読み取る場合には、通常、見開きページ全体の画像が読み取られ、その画像データがページメモリに格納される。そして、2ページ分の画像データがページメモリからページごとに読み出され、それらの画像データに基づく画像が別々の用紙に印刷される。
ページメモリは、その容量が大きくなるほど高価になるため、製造コストを低減するためには、できるだけ容量の小さいページメモリを使用することが好ましい。容量の小さいメモリに、より多くの画像データを記憶させるための技術としては、画像データを圧縮する方法などが一般的に知られている(例えば、特許文献1)。
特開平10−147016号公報
ページ分割機能を備えた複写機の中には、印刷可能な最大サイズの用紙の2ページ分に満たない容量のページメモリを使用することにより、製造コストの低減を図っているものがある。例えば、印刷可能な用紙の最大サイズが日本工業規格に基づくA3サイズである場合、ページ分割機能により分割された2ページ分の画像データがそれぞれA3サイズ以上であれば、2ページ分の画像データをページメモリに格納することができない。
このような問題は、通常、原稿の画像を拡大することなく等倍で印刷する場合には発生しない。しかし、原稿の画像を拡大してページ分割機能により印刷する場合には、2ページ分の画像データのデータ量がページメモリの容量を超えてしまい、ページメモリに格納することができなくなる場合がある。上記の例では、A5サイズ以上の原稿からなる冊子の見開きページをページ分割機能により印刷する場合に、原稿の縦幅及び横幅をそれぞれ2倍に拡大したときには、分割された各画像データがA3サイズ以上となり、2ページ分の画像データをページメモリに格納することができなくなる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、容量の小さい安価なページメモリを用いて、原稿の画像データから生成される2つの分割画像データをページメモリに確実に格納することができる複写機を提供することを目的とする。
第1の本発明による複写機は、読み取った原稿の画像データに基づいて、所定の最大サイズ以下の用紙に画像を印刷する複写機であって、ユーザ操作に基づいて原稿の読取倍率を指定する読取倍率指定手段と、指定された読取倍率で原稿を読み取る原稿読取手段と、上記原稿読取手段により読み取られる原稿の画像データから2つの分割画像データを生成する分割画像データ生成手段と、上記最大サイズの1ページ以上かつ2ページ未満の容量を有し、生成された2つの分割画像データを記憶するページメモリと、上記2つの分割画像データに基づく画像を別々の用紙に印刷する印刷手段と、指定された原稿の読取倍率と原稿のサイズに基づいて、原稿全体を読み取ったときに生成される2つの分割画像データのデータ量を算出するデータ量算出手段とを備え、上記原稿読取手段が、上記最大サイズの用紙に画像を印刷する場合であって、上記データ量算出手段により算出されるデータ量が上記ページメモリの容量を超える場合に、原稿の一部の画像のみを指定された読取倍率で読み取ることにより、上記ページメモリの容量以下の画像データを生成するように構成される。
このような構成によれば、印刷可能な最大サイズの用紙に画像を印刷する場合であって、指定された原稿の読取倍率と原稿のサイズに基づいて算出されるデータ量がページメモリの容量を超える場合に、原稿の一部の画像のみを指定された読取倍率で読み取ることにより、ページメモリの容量以下の画像データを生成することができる。すなわち、容量が上記最大サイズの2ページ未満しかない安価なページメモリを採用した場合であっても、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリの容量を超える場合には、原稿の一部の画像のみを読み取ることにより、生成される2つの分割画像データをページメモリに確実に格納することができる。
第2の本発明による複写機は、上記構成に加えて、上記原稿読取手段が、ライン状に配置された複数の受光素子からなるラインセンサと、上記複数の受光素子からの信号を順次に出力させることにより所定の主走査幅からなるラインデータを生成する主走査制御手段と、上記ラインセンサを上記複数の受光素子が並ぶ方向に対して直交方向に移動させることにより複数ライン分のラインデータを生成する副走査制御手段とを備え、上記最大サイズの用紙に画像を印刷する場合であって、上記データ量算出手段により算出されるデータ量が上記ページメモリの容量を超える場合に、ラインデータのライン数を減少させることにより、上記ページメモリの容量以下の画像データを生成するように構成される。
このような構成によれば、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリの容量を超える場合であっても、原稿読取時のラインデータのライン数を減少させることにより、ページメモリの容量以下の画像データを生成することができる。これにより、容量の小さい安価なページメモリを採用した場合であっても、生成される2つの分割画像データをページメモリに確実に格納することができる。
第3の本発明による複写機は、上記構成に加えて、上記原稿読取手段が、ライン状に配置された複数の受光素子からなるラインセンサと、上記複数の受光素子からの信号を順次に出力させることにより所定の主走査幅からなるラインデータを生成する主走査制御手段と、上記ラインセンサを上記複数の受光素子が並ぶ方向に対して直交方向に移動させることにより複数ライン分のラインデータを生成する副走査制御手段とを備え、上記最大サイズの用紙に画像を印刷する場合であって、上記データ量算出手段により算出されるデータ量が上記ページメモリの容量を超える場合に、ラインデータの主走査幅を減少させることにより、上記ページメモリの容量以下の画像データを生成するように構成される。
このような構成によれば、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリの容量を超える場合であっても、原稿読取時のラインデータの主走査幅を減少させることにより、ページメモリの容量以下の画像データを生成することができる。これにより、容量の小さい安価なページメモリを採用した場合であっても、生成される2つの分割画像データをページメモリに確実に格納することができる。
本発明によれば、印刷可能な用紙の最大サイズの2ページ未満しか容量がない安価なページメモリを採用した場合であっても、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリの容量を超える場合には、原稿の一部の画像のみを読み取ることにより、生成される2つの分割画像データをページメモリに確実に格納することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による複写機1の一例を示したブロック図である。この複写機1では、スキャナ2で読み取った原稿の画像データに基づいて、プリンタ機構3が用紙に画像を印刷することにより、コピー機能を実現することができる。複写機1には、上記のスキャナ2及びプリンタ機構3に加えて、操作部4、原稿検出センサ5及びページメモリ6が備えられ、これらの動作が、プロセッサからなる制御部7により制御されるようになっている。ページメモリ6は、RAM(Random Access Memory)により構成されている。
スキャナ2には、原稿に向けて光を照射する光源21と、原稿からの反射光を受光するラインセンサ22とが備えられている。ラインセンサ22は、ライン状に配置された複数の受光素子からなり、各受光素子における受光量を表す信号がスキャナ2から制御部7へ出力される。原稿読取時には、ラインセンサ22の各受光素子からの信号が所定の順序に従って出力されることにより主走査が実現されるとともに、複数の受光素子が並ぶ方向に対して直交方向にラインセンサ22が移動されることにより副走査が実現される。
この複写機1には、原稿を載置するための透明板(不図示)が備えられており、この透明板上に載置された原稿に対して光源21及びラインセンサ22を移動させることにより、透明板を透過させて原稿21に光を照射し、その反射光をラインセンサ22で受光することができる。透明板上に載置されている原稿のサイズは、原稿検出センサ5により検出される。ただし、原稿を1枚ずつ分離して自動的に送り出す自動原稿供給部(ADF:Automatic Document Feeder)が備えられ、静止した光源21及びラインセンサ22に対して自動原稿供給部から原稿を送り出すことができるような構成であってもよい。
原稿読取時には、主走査によって受光素子の数に応じた主走査幅からなるラインデータが生成されるとともに、副走査によって当該ラインデータが複数ライン分生成される。このとき、スキャナ2及び制御部7は、原稿を読み取るための原稿読取手段として機能し、特に制御部7は、原稿に対して主走査を行う主走査制御手段及び副走査を行う副走査制御手段として機能する。原稿の読み取りにより生成された複数ライン分のラインデータからなる原稿の画像データは、ページメモリ6に格納され、この画像データに基づく画像がプリンタ機構3により用紙に印刷される。プリンタ機構3は、感光体ドラム、帯電器、現像装置、転写装置及び定着装置などからなる周知の印刷手段であるため、ここでは詳細な説明を省略することとする。
操作部4には、用紙サイズ入力キー41、読取倍率入力キー42、綴じ方向入力キー43及びページ分割選択キー44が備えられている。これらのキー41〜44は、ユーザが押操作可能なキーとして操作部4に予め備えられた構成であってもよいし、タッチパネル式の表示画面にこれらのキー41〜44が表示されることにより、ユーザが表示画面に触れることでキー操作を行うことができるような構成であってもよい。
用紙サイズ入力キー41は、使用する用紙のサイズを入力するために操作される。この複写機1では、日本工業規格に基づくA3サイズ以下の用紙に画像を印刷することができるようになっており、A3サイズの他、A4サイズ、A5サイズ、B4サイズ、B5サイズなどの用紙を収容し、選択されたサイズの用紙をプリンタ機構3に送り出して印刷を行うことができるようになっている。すなわち、この複写機1において、印刷可能な用紙の最大サイズはA3サイズに設定されている。
読取倍率入力キー42は、原稿を読み取る際の倍率を入力するために操作される。この複写機1では、読み取った原稿の画像を等倍で用紙に印刷することができるだけでなく、読取倍率入力キー42を操作して倍率を入力することにより、画像を拡大又は縮小して用紙に印刷することもできる。
綴じ方向入力キー43は、書籍などの冊子状に綴じられた複数枚の原稿の画像を読み取る際に、それらの原稿が綴じられている向きを入力するために操作される。すなわち、冊子の表紙に対して左側が綴じられている場合には「左綴じ」を入力し、右側が綴じられている場合には「右綴じ」を入力することにより、その綴じ方向に応じた態様で原稿を読み取り印刷を行うことができる。
この複写機1には、冊子状の原稿を開いた状態で透明板上に載置し、その見開きページを読み取る場合に、当該見開きページの画像データを2ページ分の画像データに分割して、分割された各画像データ(以下、「分割画像データ」という。)に基づく画像を別々の用紙に印刷する機能、いわゆるページ分割機能が備えられている。ページ分割選択キー44は、このページ分割機能を選択する際に操作される。
図2は、制御部7の一構成例を示した機能ブロック図である。制御部7は、ページ分割機能が選択された場合に、読取倍率入力キー42の操作により入力された倍率と原稿検出センサ5により検出した原稿のサイズとに基づいて、使用する用紙のサイズ及び原稿読取時の制御態様を決定し、読み取った原稿の画像データから生成される2つの分割画像データを別々の用紙に印刷させる処理を行う。制御部7は、読取倍率指定部71、データ量算出部72、用紙サイズ決定部73、データ量比較部74、読取制御部75、分割画像データ生成部76、データ出力部77及び印刷制御部78によって構成され、これらの各機能ブロックは、制御部7が実行するコンピュータプログラムにより実現される。
ページ分割機能が選択され、読取倍率入力キー42を用いて倍率が入力されると、読取倍率指定部71により、その入力された倍率がスキャナ2で原稿を読み取る際の読取倍率として指定される。そして、指定された読取倍率と原稿検出センサ5により検出した原稿のサイズに基づいて、データ量算出部72が、原稿全体を読み取ったときに生成される2つの分割画像データのデータ量を算出する。そして、用紙サイズ決定部73が、算出されたデータ量に基づいて、各分割画像データに基づく画像を印刷可能な最小の用紙サイズを決定するとともに、データ量比較部74が、算出されたデータ量をページメモリ6の容量と比較する。
本実施の形態では、ページメモリ6は、A3サイズの原稿を等倍で読み取った場合に1.8ページ分まで記憶可能な容量を有している。すなわち、このページメモリ6は、印刷可能な用紙の最大サイズであるA3サイズの1ページ以上かつ2ページ未満の容量しかない安価なメモリにより構成されている。したがって、A5サイズの複数枚の原稿が綴じられた冊子の見開きページを読み取る場合を例にとると、その見開きページのサイズはA4サイズとなり、等倍で読み取る場合にはデータ量がページメモリ6の容量内に収まるが、例えば縦幅及び横幅をそれぞれ2倍に拡大するよう読取倍率が指定された場合などには、データ量がページメモリ6の容量を超えてしまう。
このように、指定された原稿の読取倍率と原稿のサイズに基づいて算出されるデータ量がページメモリ6の容量を超えている場合には、用紙サイズ決定部73が、使用する用紙のサイズを印刷可能な用紙の最大サイズであるA3サイズに決定する。また、この場合、読取制御部75が、生成される画像データのデータ量がページメモリ6の容量以下となるように原稿の読み取りを行い、その原稿の画像データをページメモリ6に格納させる。このとき、分割画像データ生成部76が、読み取られた原稿の画像データから、互いに同一のサイズからなる2つの分割画像データを生成し、それらの2つの分割画像データをページメモリ6に格納する。
この例では、指定された原稿の読取倍率と原稿のサイズとに基づいて算出されるデータ量がページメモリ6の容量を超えている場合に、生成される2つの分割画像データのデータ量がページメモリ6の容量以下となるように、原稿の副走査によって生成される複数のラインデータのライン数が決定されるようになっている。すなわち、原稿全体の画像データをページメモリ6に格納するのではなく、画像データを構成するラインデータのライン数を減少させることにより、指定された倍率で原稿を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量以下になるように制御される。
上述の例のように、A5サイズの複数枚の原稿が綴じられた冊子の見開きページを読み取る場合に、縦幅及び横幅をそれぞれ2倍に拡大するよう読取倍率が指定されたときには、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量を超えてしまうので、原稿の一部の画像のみを読み取るようにラインデータのライン数を減少させる。このとき、A4サイズの見開きページ全体のうち、それぞれA5サイズの0.9ページ分からなる2つの分割画像データが生成されるようにラインデータのライン数を減少させることにより、図2にハッチングで示した0.2ページ分のラインデータが出力されないように制御される。これにより、生成された各分割画像データの縦幅及び横幅をそれぞれ2倍に拡大したときのデータ量が、A3サイズの0.9ページ分となり、2つの分割画像データを合わせたデータ量が、ページメモリ6の容量であるA3サイズの1.8ページ分と一致する。
ページメモリ6に格納された2つの分割画像データは、データ出力部77により別々に出力され、印刷制御部78は、プリンタ機構3を制御することにより、各分割画像データに基づく画像を用紙サイズ決定部73により決定されたサイズの用紙に別々に印刷する。上記の例では、それぞれ拡大されることによりA3サイズの0.9ページ分となった2つの分割画像データがページメモリ6から順次に読み出され、それぞれの分割画像データに基づく画像が最大サイズであるA3サイズの用紙に印刷される。このとき、各用紙の中央部に画像が印刷されることにより、図2に示すように、各用紙の周縁部にはA3サイズの0.1ページ分の余白が形成される。
図3は、ページ分割機能による印刷が指示された場合の制御部7による処理の一例を示したフローチャートである。ユーザがページ分割機能を選択し、印刷を開始するための操作を行うと、原稿検出センサ5により透明板上に載置されている原稿のサイズが検出され(ステップS101)、検出された原稿のサイズと指定されている読取倍率とに基づいて、原稿全体を読み取ったときのデータ量が算出される(ステップS102)。そして、算出されたデータ量に基づいて使用する用紙のサイズが決定されるとともに(ステップS103)、算出されたデータ量とページメモリ6の容量が比較される(ステップS104)。
データ量の比較の結果、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量以下と判断された場合には(ステップS105でNo)、そのまま原稿全体を読み取った場合でも2つの分割画像データをページメモリ6に格納することができる。この場合には、制御態様を変更することなく原稿の読み取りが行われ、読み取られた原稿の画像データが2つの分割画像データに分割されてページメモリ6に格納される(ステップS107)。そして、2つの分割画像データがページメモリ6から順次に読み出されることにより、各分割画像データに基づく画像が別々の用紙に1ページずつ印刷される(ステップS108)。
一方、データ量の比較の結果、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量よりも大きいと判断された場合には(ステップS105でYes)、上述の通り、データ量がページメモリ6の容量を超えないように、原稿の副走査によって生成する複数のラインデータのライン数が決定される(ステップS106)。その後、原稿の読み取りが行われ、決定されたライン数のラインデータからなる原稿の画像データが生成されるとともに、その画像データが2つの分割画像データに分割されてページメモリ6に格納される(ステップS107)。そして、それらの2つの分割画像データがページメモリ6から順次に読み出されることにより、各分割画像データに基づく画像が別々の用紙に1ページずつ印刷される(ステップS108)。
本実施の形態では、印刷可能な最大サイズの用紙に画像を印刷する場合であって、指定された原稿の読取倍率と原稿のサイズに基づいて算出されるデータ量がページメモリ6の容量を超える場合に、原稿の一部の画像のみを指定された読取倍率で読み取ることにより、ページメモリ6の容量以下の画像データを生成することができる。すなわち、容量が上記最大サイズの2ページ未満しかない安価なページメモリ6を採用した場合であっても、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量を超える場合には、原稿の一部の画像のみを読み取ることにより、生成される2つの分割画像データをページメモリ6に確実に格納することができる。
なお、ラインデータのライン数を減少させるための制御は、ラインセンサ22の副走査方向への移動量を減少させることにより行われるような構成であってもよいし、副走査によって得られた複数ライン分のラインデータのうち一部のラインデータのみを出力することにより行われるような構成であってもよい。
実施の形態2.
実施の形態1では、検出された原稿のサイズと指定されている読取倍率とに基づいて、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量よりも大きいと判断された場合に、原稿の副走査によって生成される複数のラインデータのライン数を減少させるような構成について説明した。これに対して、実施の形態2では、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量よりも大きいと判断された場合に、ラインデータの主走査幅を減少させるようになっている点が異なっている。
図4は、本発明の実施の形態2による複写機1の制御部7による処理の一例を示したフローチャートである。本実施の形態において、原稿検出センサ5により原稿のサイズを検出し、検出された原稿のサイズと指定されている読取倍率とに基づいてデータ量の比較を行うまで処理(ステップS201〜S205)は、図3に示した実施の形態1におけるステップS101〜S105の処理と同様である。また、読み取った原稿の画像データから2つの分割画像データを生成し、各分割画像データに基づく画像を別々の用紙に印刷する処理(ステップS207,S208)も、実施の形態1におけるステップS107,S108の処理と同様である。
ただし、実施の形態1とは異なり、ステップS204におけるデータ量の比較の結果、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量よりも大きいと判断された場合には(ステップS205でYes)、ラインデータの主走査幅が減少されることにより、ページメモリ6の容量以下の画像データが生成されるようになっている(ステップS206)。このラインデータの主走査幅を減少させるための制御は、ラインセンサ22から信号を出力させる受光素子の数を減少させることにより行われるような構成であってもよいし、主走査によって得られたラインデータのうち一部の画素のデータのみを出力することにより行われるような構成であってもよい。
また、読み取りを行う原稿のサイズが、原稿検出センサ5により検出される原稿のサイズに関わらず、読み取った原稿のデータ量がページメモリ6の容量を超えない最大の定型サイズに決定されるような構成であってもよい。この場合、読み取りを行う原稿のサイズを、日本工業規格に基づくより小さいサイズに強制的に変更することにより、原稿読取時のラインデータのライン数又はラインデータの主走査幅を減少させ、ページメモリ6の容量以下の画像データを生成することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、検出された原稿のサイズと指定されている読取倍率とに基づいて、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量よりも大きいと判断された場合に、実施の形態1及び2とは異なり、原稿読取時の解像度が低下されるようになっている。
図5は、本発明の実施の形態3による複写機1の制御部7による処理の一例を示したフローチャートである。本実施の形態において、原稿検出センサ5により原稿のサイズを検出し、検出された原稿のサイズと指定されている読取倍率とに基づいてデータ量の比較を行うまで処理(ステップS301〜S305)は、図3に示した実施の形態1におけるステップS101〜S105の処理と同様である。また、読み取った原稿の画像データから2つの分割画像データを生成し、各分割画像データに基づく画像を別々の用紙に印刷する処理(ステップS307,S308)も、実施の形態1におけるステップS107,S108の処理と同様である。
ただし、実施の形態1及び2とは異なり、ステップS304におけるデータ量の比較の結果、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量よりも大きいと判断された場合には(ステップS305でYes)、原稿を読み取るときの解像度が低下されることにより、ページメモリ6の容量以下の画像データが生成されるようになっている(ステップS306)。
実施の形態4.
実施の形態4では、検出された原稿のサイズと指定されている読取倍率とに基づいて、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量よりも大きいと判断された場合に、実施の形態1〜3とは異なり、原稿の綴じ方向の設定が変更されるようになっている。
図6は、本発明の実施の形態4による複写機1の制御部7による処理の一例を示したフローチャートである。本実施の形態において、原稿検出センサ5により原稿のサイズを検出し、検出された原稿のサイズと指定されている読取倍率とに基づいてデータ量の比較を行うまで処理(ステップS401〜S405)は、図3に示した実施の形態1におけるステップS101〜S105の処理と同様である。また、読み取った原稿の画像データから2つの分割画像データを生成し、各分割画像データに基づく画像を別々の用紙に印刷する処理(ステップS408,S409)も、実施の形態1におけるステップS107,S108の処理と同様である。
ただし、実施の形態1〜3とは異なり、ステップS404におけるデータ量の比較の結果、原稿全体を読み取ったときのデータ量がページメモリ6の容量よりも大きいと判断された場合には(ステップS405でYes)、綴じ方向入力キー43により予め入力されている原稿の綴じ方向が判別されるようになっている(ステップS406)。
そして、判別の結果、「左綴じ」と入力されている場合には(ステップS406でYes)、右綴じの場合の制御態様で原稿の読み取りが行われるように設定が変更される(ステップS407)。一方、判別の結果、「右綴じ」と入力されている場合には(ステップS406でNo)、その右綴じの場合の制御態様のまま原稿の読み取りが行われる(ステップS408)。
図7は、冊子状の原稿の見開きページを読み取る際の副走査方向とページメモリ6からのデータ読み出し方向の関係を示した概念図であり、(a)は原稿が左綴じの場合、(b)は原稿が右綴じの場合を示している。図7(a)及び(b)に示すように、原稿が左綴じの場合と右綴じの場合とでは、原稿に対する副走査の方向は一致しているが、読み取った原稿の画像データをページメモリ6から読み出す際の順序が異なっている。
図7(a)に示すように、原稿が左綴じの場合には、原稿を副走査方向に読み取ることにより順次に生成されるラインデータが、生成された順序とは逆の順序でページメモリ6から読み出されることにより、各分割画像データに基づく画像が、読み取った順序とは逆の順序で用紙に印刷されるようになっている。この順序で各分割画像データに基づく画像を用紙に印刷するためには、原稿全体の画像を読み取った後でなければ印刷を開始することができない。
これに対して、原稿が右綴じの場合には、原稿を副走査方向に読み取ることにより生成されるラインデータが、生成された順序と同じ順序でページメモリ6から読み出されることにより、各分割画像データに基づく画像が、読み取った順序と同じ順序で用紙に印刷されるようになっている。そのため、図7(b)に示すように、一方の分割画像データに対応する画像を読み取った後、その分割画像データをページメモリ6から出力して印刷を行い、当該一方の分割画像データの出力後に他方の分割画像データに対応する画像を読み取って、その分割画像データに基づく画像を印刷することができる。
このように、2つの分割画像データの一方をページメモリ6に格納し、その分割画像データが出力された後、他方の分割画像データをページメモリ6に格納することにより、2つの分割画像データがページメモリ6に同時に記憶された状態とならないような構成とすることができる。そのため、2つの分割画像データを同時にページメモリ6に記憶させるような構成と比べて、容量の小さい安価なページメモリ6を用いて、生成される2つの分割画像データをページメモリ6に確実に格納することができる。
本発明の実施の形態1による複写機の一例を示したブロック図である。 制御部の一構成例を示した機能ブロック図である。 ページ分割機能による印刷が指示された場合の制御部による処理の一例を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態2による複写機の制御部による処理の一例を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態3による複写機の制御部による処理の一例を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態4による複写機の制御部による処理の一例を示したフローチャートである。 冊子状の原稿の見開きページを読み取る際の副走査方向とページメモリからのデータ読み出し方向の関係を示した概念図であり、(a)は原稿が左綴じの場合、(b)は原稿が右綴じの場合を示している。
符号の説明
1 複写機
2 スキャナ
3 プリンタ機構
4 操作部
5 原稿検出センサ
6 ページメモリ
7 制御部
22 ラインセンサ
71 読取倍率指定部
72 データ量算出部
73 用紙サイズ決定部
74 データ量比較部
75 読取制御部
76 分割画像データ生成部
77 データ出力部
78 印刷制御部

Claims (3)

  1. 読み取った原稿の画像データに基づいて、所定の最大サイズ以下の用紙に画像を印刷する複写機であって、
    ユーザ操作に基づいて原稿の読取倍率を指定する読取倍率指定手段と、
    指定された読取倍率で原稿を読み取る原稿読取手段と、
    上記原稿読取手段により読み取られる原稿の画像データから2つの分割画像データを生成する分割画像データ生成手段と、
    上記最大サイズの1ページ以上かつ2ページ未満の容量を有し、生成された2つの分割画像データを記憶するページメモリと、
    上記2つの分割画像データに基づく画像を別々の用紙に印刷する印刷手段と、
    指定された原稿の読取倍率と原稿のサイズに基づいて、原稿全体を読み取ったときに生成される2つの分割画像データのデータ量を算出するデータ量算出手段とを備え、
    上記原稿読取手段は、上記最大サイズの用紙に画像を印刷する場合であって、上記データ量算出手段により算出されるデータ量が上記ページメモリの容量を超える場合に、原稿の一部の画像のみを指定された読取倍率で読み取ることにより、上記ページメモリの容量以下の画像データを生成することを特徴とする複写機。
  2. 上記原稿読取手段は、ライン状に配置された複数の受光素子からなるラインセンサと、上記複数の受光素子からの信号を順次に出力させることにより所定の主走査幅からなるラインデータを生成する主走査制御手段と、上記ラインセンサを上記複数の受光素子が並ぶ方向に対して直交方向に移動させることにより複数ライン分のラインデータを生成する副走査制御手段とを備え、上記最大サイズの用紙に画像を印刷する場合であって、上記データ量算出手段により算出されるデータ量が上記ページメモリの容量を超える場合に、ラインデータのライン数を減少させることにより、上記ページメモリの容量以下の画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載の複写機。
  3. 上記原稿読取手段は、ライン状に配置された複数の受光素子からなるラインセンサと、上記複数の受光素子からの信号を順次に出力させることにより所定の主走査幅からなるラインデータを生成する主走査制御手段と、上記ラインセンサを上記複数の受光素子が並ぶ方向に対して直交方向に移動させることにより複数ライン分のラインデータを生成する副走査制御手段とを備え、上記最大サイズの用紙に画像を印刷する場合であって、上記データ量算出手段により算出されるデータ量が上記ページメモリの容量を超える場合に、ラインデータの主走査幅を減少させることにより、上記ページメモリの容量以下の画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載の複写機。
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