JP2008112345A - 移動体の移動制御装置、移動体の移動制御方法及び工作機械の移動制御装置 - Google Patents

移動体の移動制御装置、移動体の移動制御方法及び工作機械の移動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体を早送りにより他の部材との干渉のおそれのない移動経路に沿って短時間で早送りで移動させることができるようにすること。
【解決手段】移動体を第1軸上及びその第1軸に交差する第2軸上において早送りによって移動させるとともに、その両軸方向への早送り移動をオーバーラップさせることにより、同移動体が所定領域の周囲を周回移動されるようにした工具送り駆動装置48を設ける。CPU36,RAM38等は、前記第1軸及び第2軸に内接する基準円弧を設定する。そして、CPU36,RAM38等は、移動体が前記基準円弧に従って前記第1軸上から第2軸上に移行されるように、移動体の早送りのオーバーラップ移動開始タイミングを設定するとともに、設定されたタイミングで移動体が移動されるように、前記工具送り駆動装置48の動作を制御する。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば、刃物台に複数の工具が並設された旋盤等の工作機械において、移動体としての刃物台を直交する2軸方向に早送りによりオーバーラップして移動させるようにした移動体の移動制御装置、その移動制御方法及び工作機械の移動制御方法に関するものである。
従来、前記のような旋盤等の工作機械において、加工に使用される工具を切替える場合には、例えば図16及び図17に示すような工具切替方法が採られていた。すなわち、このような工作機械では、複数のバイト等の工具62A,62B,62Cを並設した刃物台61がワークWに対応して、工具62A〜62Cの進退方向であるX軸方向及び工具62A〜62Cの並設方向であるY軸方向に沿って移動可能である。そして、例えば工具62AによるワークWの加工終了後に、刃先が突出している工具62Bをスキップして工具62Cに切替える場合には、まず、図16(a)に示すように、刃物台61は工具62Aの刃先がワークWの外周面に対して所定の隙間Cを有する第1位置P1に位置決めされる。
その後、図16(b)に示すように、刃物台61がX軸方向に移動されて、スキップされる工具62Bの刃先がワークWの外周面に対して所定の隙間Cを有する第2位置P2に位置決めされる。この第2位置P2は、刃物台61をY軸方向に移動させた場合に、最も突出した工具62BとワークWとの干渉を回避できる経由位置である。続いて、図16(c)に示すように、刃物台61が工具62BをスキップしながらY軸方向に移動されて、工具62Cの刃先がワークWの中心を通るX軸方向の延長線上となる第3位置P3に位置決めされる。さらに、図16(d)に示すように、刃物台61がX軸方向に前進移動されて、工具62Cの刃先がワークWの外周面に対して所定の隙間Cを有する第4位置P4に位置決めされる。
しかしながら、従来の移動制御方法では、刃物台61が第2位置P2及び第3位置P3において、X軸方向とY軸方向との間で停止をともないながら移動方向を転換されるため、工具切替動作における刃物台61の移動時間が長くかかるという問題があった。すなわち、図17及び図18に示すように、第1位置P1と第2位置P2との間の移動時間をt1、第2位置P2と第2位置P3との間での間の移動時間をt2、第2位置P3と第4位置P4との間の移動時間をt3とすると、工具交換のための移動時間t0は、最短であっても、t1+t2+t3となる。
一方、特許文献1には、工具を所定の時間帯において2軸方向にオーバーラップして移動させることにより、移動時間を短縮するようにした工具の移動制御方法が記載されている。また、特許文献2には、工具の交換に際して、工具を現在位置から工具交換位置に移動する間に、他の部材との干渉を回避して通過させるためのアプローチ位置を設定し、そのアプローチ位置において2方向の早送り移動を停止させることなくオーバーラップして行わせて、移動時間を短縮するようにした工具の移動制御方法が記載されている。さらに、特許文献3には、他の部材との干渉を回避するための方向転換点まで第1軸駆動装置により移動体を早送り速度で移動させ、その移動体が方向転換点に達したときから同移動体を第2軸駆動装置の移動時間内で、第1軸駆動装置の最大加減速度以下の加減速度で緩やかに移動させて、移動時間を短縮するようにした移動体の移動制御方法が記載されている。
特開平9−262742号公報 特開平11−104934号公報 特開2006−24174号公報
ところが、これらの従来の移動制御方法においては、次のような問題があった。
すなわち、特許文献1には、工具を2軸方向でオーバーラップして同時に移動させる方法は記載されているが、工具をワーク等の他の部材と干渉しない移動経路を設定して移動させる方法については開示されていない。そのため、この特許文献1に記載の方法を図16に示す工具切替に応用した場合、工具の選択移動時に工具とワーク等の他の部材とが干渉するおそれがある。
また、特許文献2に記載の方法では、実際に2方向の早送り移動をオーバーラップさせた場合、移動経路がアプローチ位置付近で湾曲して、工具がアプローチ位置を正確に通過しなくなる。工具を他の部材と干渉しないように、アプローチ位置を正確に通過させるためには、アプローチ位置において2方向の早送り移動を一旦停止させて転換させる必要があって、結果として移動時間を短縮させることができなくなる。
さらに、特許文献3に記載の方法では、移動体が同時に2軸方向において移動されるが、その移動体は直線状移動経路の外側領域で円弧状軌跡を描いて膨らむように遠回りして移動されるようになっているため、移動体の移動ストロークが増大し、広い移動スペースが必要になる。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、移動体を他の部材との干渉のおそれのない短い移動経路に沿って短時間で移動させることができる移動体の移動制御装置、その制御方法及び工作機械の移動制御装置を提供することにある。
以上の目的を達成するために、移動体の移動制御装置に係る請求項1の発明においては、移動体を第1軸上及びその第1軸に交差する第2軸上において早送りによって移動させるとともに、その両軸方向への早送り移動をオーバーラップさせることにより、同移動体が所定領域の周囲を周回移動されるようにした駆動手段と、前記第1軸及び第2軸に内接する基準円弧を設定する基準円弧設定手段と、移動体の前記第1軸上から第2軸上に移行に際して、前記基準円弧に基づいて移動体の早送りのオーバーラップ移動開始タイミングを設定するタイミング設定手段と、そのタイミング設定手段によって設定されたタイミングで移動体を移動させるために、前記駆動手段の動作を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
従って、この発明によれば、移動体の第1軸の方向に沿う移動中において、その移動体が設定された移動開始タイミングに従って第2軸の方向に移動されて、基準円弧に基づいた近似円弧軌跡を描きながら早送りされる。よって、移動体を他の部材との干渉のおそれのない移動経路に沿って早送りにより短時間で移動させることができる。このため、この発明を工作機械に適用した場合には、工作機械における刃物台等の移動体をワークと干渉することなく早送りにて所定の位置へ短時間に移動位置決めすることができて、工作機械の生産性を向上させることができる。
なお、この発明において、移動体の移動は、移動体が単独で移動する場合を含むだけではなく、移動体の固定状態において、移動体に対して相対移動可能な別の移動体が単独で移動したり、あるいは、両移動体が同時に移動したりする場合も含み、要するに、移動体が他の部材に対して相対移動することを指すものとする。また、この発明において、オーバーラップは、移動体が第1軸及び第2軸の両方向へ同時に移動されることを指すものとする。
請求項2の発明においては、請求項1に記載の発明において、前記基準円弧に対する複数の接線と、各接線の交点とを算出する第1算出手段と、前記移動体がそのオーバーラップ移動開始から、前記交点を通る前記第1軸と平行な第1軸方向線及び第2軸と平行な第2軸方向線にそれぞれ達するまでの第1時間及び第2時間を算出する第2算出手段とを備え、前記タイミング設定手段は、前記第2時間が第1時間より短い場合は、少なくとも両時間が等しくなるように前記移動体のオーバーラップ移動開始タイミングを遅延させることを特徴とする。
このように構成すれば、移動体のオーバーラップ移動開始タイミングを設定することにより、第1,第2算出手段の算出結果に基づいて、移動体の移動軌跡が基準円弧の外側に位置する交点の内側を通過するか否かを判断でき、交点の内側を通過する場合には、タイミング設定手段により、その移動軌跡が交点の外側となるように修正される。以上のように、オーバーラップ移動開始タイミングを設定すれば、早送りの速度や加減速の速度に関わらず、オーバーラップ移動開始タイミングが適切に設定される。このため、早送りの速度や加減速の速度が異なる装置であっても、柔軟に対応できる。
請求項3の発明においては、請求項2の発明において、前記複数の接線は等角度間隔に設定されることを特徴とする。
従って、基準円弧と複数の各交点との間の間隔を等しくすることができる。
請求項4の発明においては、請求項1の発明において、前記タイミング設定手段は、移動体の第1軸方向における移動量と基準円弧の径との関連によりオーバーラップ移動開始タイミングを設定したテーブルを備え、前記制御手段はそのテーブルのデータに従って駆動手段の動作を制御することを特徴とする。
このように構成すれば、テーブルを参照するのみで、オーバーラップ移動開始タイミングを設定することができ、その設定動作を素早く実行することが可能になる。
請求項5の発明においては、請求項4の発明において、前記テーブルは、前記第1軸,前記第2軸及び基準円弧に対して所定量内側に設定された連続する許容線と許容円弧とに基づいてオーバーラップ移動開始タイミングを設定したことを特徴とする。
このように構成すれば、移動体の移動軌跡を、ワーク等の他の部材に干渉することなく、より接近させることができて、その移動体の移動時間を短くでき、工作機械当に適用した場合には、生産性向上に寄与できる。
移動体の移動制御方法に係る請求項6の発明においては、移動体を第1軸上及びその第1軸に交差する第2軸上において早送りによって移動させるとともに、その両軸方向への早送り移動をオーバーラップさせることにより、同移動体を所定領域の周囲を周回移動させ、前記第1軸及び第2軸に内接する基準円弧を設定し、移動体の前記第1軸上から第2軸上に移行に際して、前記基準円弧に基づいて移動体の早送りのオーバーラップ移動開始タイミングを設定することを特徴とした。
従って、前記請求項1と同様な作用を得ることができる。
工作機械の移動制御装置に係る請求項7の発明においては、複数の工具が並設された刃物台と、その刃物台とワークとの間に第1軸の方向及びその第1軸に交差する第2軸の方向において早送りによる相対移動を生じさせるとともに、その両軸方向への早送りをオーバーラップさせることにより刃物台をワークの周囲において相対的に周回移動させるようにした駆動手段とを備え、前記工具の切替が前記駆動手段の動作によって実行されるようにした工作機械において、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の構成を備えるとともに、その構成における移動体が前記刃物台であることを特徴とする。
従って、工作機械において、請求項1と同様な作用を得ることができる。
以上のように、この発明によれば、移動体を他の部材との干渉のおそれのない経路に沿って早送りで移動させることができて、生産性を向上させることができるという効果を発揮する。
以下、この発明を具体化した実施形態を説明する。
(第1実施形態)
はじめに、図1〜図9に基づいて第1実施形態について説明する。
図1に示すように、この第1実施形態の工作機械では、フレーム21に主軸台22がZ軸方向へ移動可能に設置され、その主軸台22にはZ軸方向に延びる主軸23が回転可能に支持されている。主軸台22に対向して位置するように、フレーム21には背面主軸台24がZ軸方向へ移動可能に設置され、その背面主軸台24にはZ軸方向に延びる背面主軸25が回転可能に支持されている。そして、主軸23及び背面主軸25にはワークWを把持可能なコレット23a(背面主軸25側のコレットは図示されていない)が取り付けられている。
図1に示すように、前記主軸台22と背面主軸台24との間において、機械フレーム21には移動体としての刃物台26が主軸台22の移動方向であるZ軸方向と直交するX軸方向及びY軸方向へ移動可能に設置されている。刃物台26には、主軸23上のワークWに対してその外周側から切削加工を施すようにしたX軸方向に延びる複数のバイトよりなる工具27がY軸方向に所定間隔をおいて並設されている。
次に、前記のような構成の工作機械の動作を制御するための制御装置35等の構成について説明する。
図2に示すように、この制御装置35は、CPU36、ROM37、RAM38、入力部39、表示部40、主軸回転制御回路41、主軸送り制御回路42、駆動部を構成する工具送り制御回路43、背面主軸回転制御回路44及び背面主軸送り制御回路45を備えている。この実施形態においては、前記CPU36、ROM37、RAM38により基準円弧設定手段,タイミング設定手段,第1算出手段,第2算出手段及び制御手段が構成されている。
入力部39は数値キー等を有するキーボードから構成され、ワークWの種類や寸法のデータ等の加工に関する各種のデータやコマンド等を手動入力するものである。表示部40は液晶ディスプレイ等の表示装置からなる。
前記CPU36は、主軸回転制御回路41、主軸送り制御回路42、工具送り制御回路43、背面主軸回転制御回路44及び背面主軸送り制御回路45に作動指令を出力することにより、駆動用モータ等よりなる主軸回転駆動装置46、主軸送り駆動装置47、工具送り駆動装置48、背面主軸回転駆動装置49及び背面主軸送り駆動装置50を介して、前記主軸23、主軸台22、刃物台26、背面主軸25及び背面主軸台24等を作動させる。
前記工具送り駆動装置48は、ワークWに対する刃物台26上の工具27の後述する切替動作に際して、同刃物台26をX軸方向またはY軸方向へ移動させることにより、刃物台26をワークWに対する工具27の進退方向と工具27の並設方向との2軸方向に沿って移動させるようになっている。従って、工具送り駆動装置48は、刃物台26がX軸及びY軸方向に移動されるように駆動するための駆動手段を構成している。
前記ROM37には、ワークWに加工を施すための各種の制御プログラムが格納されている。そして、CPU36は、ROM37に記憶されたプログラムの進行を制御する。前記RAM38には、加工プログラムや、手動入力されたり、CPU36の演算により算出されたりした各種のデータ等が一時的に記憶される。例えば、RAM38には、各種工具27に関する工具ピッチ等の各種のデータが記憶される。すなわち、工具が図5(a)〜(d)に示すバイトよりなる工具27A〜27Cの場合は、各工具27A〜27C間の工具ピッチ、各工具27A〜27Cのシャンク幅、各工具27A〜27C間の離間距離D1,配列ピッチD3、各工具27A〜27Cの刃先間の高低差を示す距離D2,D4、刃先の位置等の各種の加工に関するデータが手動入力されたり、演算されたりしてRAM38の所定の領域に記憶される。
また、RAM38の別の領域には、X,Y,Zの各軸方向における刃物台26の早送り,切削送り等の送り移動速度ごとの最高速度データ及び加速度(減速度を含む)データが記憶されている。
さらに、RAM38には、後述の図6に示すプログラムにおける演算結果を一時的に保存するための一時保存領域と、演算結果を刃物台26の動作の制御のために利用できるように保存しておくためのワーキング領域とを有している。
次に、前記のような構成の工作機械において、ワークWの加工に用いられるバイトよりなる固定工具27を切替える場合の動作について説明する。この切替動作は、早送りで行われる。そして、後述するが、例えば図3,図5及び図7に示すように、コーナ部C1,C2において所定領域を形成するワークWから離隔するとともに、ワークWの周囲をまわる半径D1〜D4の基準円弧E1が設定される。工具27A〜27Cの刃先(先端)は、刃物台26の移動により、ひとつのコーナ部C1において、前記基準円弧E1の外側をその基準円弧E1に基づいて設定されたオーバーラップ移動開始タイミングに従ってオーバーラップ(X軸とY軸の同時)移動を行い、図4に示す円弧状の軌跡(以下、近似円弧または近似円弧軌跡という)E2を描きながら移動し、次いで直線軌跡を描きながら移動し、さらに他のコーナ部C2において、基準円弧E1の外側を基準円弧E1に基づいた近似円弧軌跡E2を描きながら移動する。なお、図5において、ワークWの外側の基準円弧E1に沿って移動するのは工具27Bの刃先(先端)であるが、以降においては、この刃先(先端)の移動を刃物台26の移動ということにして説明する。
ここで、図4に示す刃物台26の近似円弧軌跡E2は、X,Y軸方向への早送りの移動をオーバーラップさせた結果である。すなわち、前記基準円弧E1に従う刃物台26の近似円弧移動は、刃物台26がX軸方向またはY軸方向に移動している所定のタイミングにおいて、それぞれ他方向であるY軸方向またはX軸方向への移動をオーバーラップさせることにより得ることができる。例えば、図4に示すように、先行して移動を開始したX軸方向への移動が所定のタイミングに達したところで、Y軸方向への移動を開始させることによって、X,Y両軸方向への移動がオーバーラップされて近似円弧軌跡E2を描く移動が行われる。近似円弧軌跡E2が形成される理由は以下の通りである。すなわち、X,Y軸方向への刃物台26の移動において、その刃物台26が瞬間的にトップスピードに達してその速度が維持されるのであれば、図4において近似円弧軌跡E2は形成されず、傾斜した直線軌跡が形成される。しかし、実際には、速度域の両端に加速域及び減速域が形成されるために、近似円弧軌跡E2が形成される。そして、図4から明らかなように、オーバーラップ移動開始タイミングKが早いほどオーバーラップ時間が長くなって、近似円弧軌跡E2の曲率半径が大きくなり、オーバーラップ移動開始タイミングKが遅いほど近似円弧軌跡E2の曲率半径が小さくなる。
さて、図5(a)(b)に示すように、工具27A〜27C(本図では単純化のため矩形で示されている)が例えばY軸方向に沿って並設されていて、そのY軸方向に沿って切替移動される際には、刃物台26は、最も突出している工具27(本図では27B)とワークWとの干渉を回避するために、工具27の取付誤差等を考慮して隙間Cが確保されるようにX軸方向に退避される。このときの工具27A〜27C及び刃物台26のX軸方向の位置を退避位置とし、その退避位置をX軸方向の移動範囲端とする。従って、最も突出している工具27Bの突出量に応じてX軸方向への移動量が決定される。また、切り替えようとする工具27間の距離に応じてY軸方向への移動量が決定される。
図5(a)(b)においては、刃物台26の左方移動により左側の工具27Aから右側の工具27Bまたは27Cに工具切替が行われる。ここで、工具27Aの刃先に対して移動方向後方側に最も突出した工具27Bが隣接する場合、工具27Aの刃先と前記工具27Bの外周面との間の離間距離D1と、退避移動開始位置から退避位置までの退避距離D2とに基づき、短い方の距離D1またはD2を半径とした基準円弧E1(図3の右側の基準円弧)が設定される。そして、刃物台26は基準円弧E1の外側を基準円弧E1に基づいた近似円弧軌跡E2を描きながら移動する。ただし、図5(b)に示すように、基準円弧E1の半径がD1の場合は、その半径D1が退避距離D2より短いため、まず刃物台26が離間距離D1と退避距離D2のほぼ差分だけX軸方向へ直線的に退避した後に基準円弧E1に従って移動する。
次に、図5(c)(d)は、工具27がY軸方向に沿って工具切替する際、切替えられる工具27が退避位置からワークWに対して接近される動作を示す。
すなわち、刃物台26は退避位置に移動されている。そして、工具27A〜27Cの配列ピッチD3と、退避位置から刃先がワークWとの間に隙間Cが確保される位置までの接近距離D4とに基づいて、短い方の距離D3またはD4を半径とした基準円弧E1が設定される。そして、刃物台26は、基準円弧E1に基づいた近似円弧軌跡E2を描きながら基準円弧E1の外側を移動する。ただし、移動半径がD3の場合は、接近距離D4より移動半径が小さいため、まず刃物台26が基準円弧E1に従って近似円弧軌跡E2を描きながら接近した後に接近距離D4と配列ピッチD3とのほぼ差分だけX軸方向へ直線的に接近する。
以上のように、工具切替する際、離間距離D1と退避距離D2、配列ピッチD3と接近距離D4をそれぞれ比較して基準円弧E1を求め、工具27A〜27CをワークWと干渉することなく基準円弧E1の外側において早送りで移動せることができる。
次に、工具27の切替動作の手順を説明する。図6は、オーバーラップ移動開始タイミングKの設定ルーチンを示すものであり、このルーチンは、図2のROM37に格納されたプログラムがCPU36の制御のもとに進行するものである。
すなわち、図2に示す入力部39において、工具切替のための所定の操作がなされると、図6に示すステップS1(以後、「ステップ」を省略する)において、基準円弧E1の半径D1〜D4が算出されて、その半径D1〜D4のデータがRAM38のワーキング領域に記憶される。この基準円弧E1は、刃物台26の移動経路である第1軸及び第2軸に内接するように設定される。基準円弧E1の設定が終了すると、次に、この基準円弧E1に従って基準円弧E1の外側に刃物台26の近似円弧軌跡E2が設定されるように、オーバーラップ移動開始タイミングの設定のための処理が実行される。
すなわち、S2においては、各コーナ部C1,C2において、刃物台26が先行して移動するX軸またはY軸を第1軸、後から移動するY軸またはX軸を第2軸として、第2軸方向への動作開始タイミングが決められた値に設定される。例えば、図3において、右側の第1コーナ部C1においては、X軸が第1軸,Y軸が第2軸、左側の第2コーナ部においては、Y軸が第1軸,X軸が第2軸となる。この第2軸の動作開始タイミングは、例えば第2軸の動作開始タイミングを第1軸の動作開始タイミングと一致させるか、第2軸の動作開始タイミングが第1軸の動作開始タイミングに対して若干遅延されるようにROM37に設定されている。要するに、この段階では第2軸の動作開始タイミングが第1軸の動作開始タイミングより先行していなければよい。なお、図4は、X軸が第1軸、Y軸が第2軸になっているため、図3の右側のコーナ部C1の例を示している。
S3においては、図8(a)に示すように、基準円弧E1に対して所定の等間隔角度θごとに複数の接線L1が算出されるとともに、それらの接線L1の交点としての交点座標Fが算出される。このように、接線L1が等角度間隔であるため、各交点座標Fと基準円弧E1との間の各距離を等しくすることができる。図8(a)においては、接線L1は、第1軸であるX軸及び第2軸であるY軸を含めて4本であり、従って、その交点座標Fは3箇所に等間隔をおいて設定される。前記所定角度θは、手動入力等によってあらかじめ設定されたものであり、従って、接線L1の本数及び交点座標Fの数はあらかじめ設定される。
S4においては、前記刃物台26が前記オーバーラップ移動開始タイミングにより作成される近似円弧軌跡E2で移動したものと仮定して、図8(b)及び図9(a)に示すように、その刃物台26が前記交点座標Fを通る第2軸方向線としてのY軸方向線L3及び第1軸方向線としてのX軸方向線L2にそれぞれ達する第1時間t1,第2時間t2が算出される。
次いで、S5においては、時間t1と時間t2とが比較される。t1=t2であれば、前記近似円弧軌跡E2はこの交点座標F上を通過することになる。t1<t2であれば、図8(b)に実線で示すように、近似円弧軌跡E2は基準円弧E1の外側で、かつ交点座標Fを介して基準円弧E1から離隔する外側に位置する。t1>t2であれば、図8(b)に2点鎖線で示すように、近似円弧軌跡E2は交点座標Fよりも基準円弧E1側に位置する。従って、t1≦t2が満足されれば、近似円弧軌跡E2が基準円弧E1の内側に入り込むことはないが、t1>t2の場合は、図8(c)に2点鎖線で示すように、刃物台26が基準円弧E1の内側を移動する可能性があり、工具27A〜27CがワークWと干渉するおそれがある。つまり、前記交点座標Fと基準円弧E1とは近接しているので、t1>t2であれば、交点座標F付近(交点座標Fの第1軸方向延長位置)で、近似円弧軌跡E2が基準円弧の内側に入り込んでいる可能性が高い。さらに、近似円弧軌跡E2が交点座標F付近で基準円弧E1よりも外側であっても、次の交点座標Fまでの間で基準円弧E1の内側に入り込んでいるおそれがある。これは、交点間の移動軌跡が直線状に近い場合は、一箇所の交点座標Fで内側に入っていれば、その前後の交点座標Fとの間の近似円弧軌跡E2が基準円弧E1の内側に入り込んでいる可能性が高いためである。なお、本実施形態の動作のように、第1軸が第2軸に対して先行もしくは同時に移動開始するとともに、二つの軸がオーバーラップ移動し、その後第1軸が第2軸に対して先行もしくは同時に停止するという条件のもとでは、移動軌跡は通常直線状または外側に膨らんだ円弧状の軌跡となり、内側に膨らんだ軌跡とはならない。このため、すべての交点座標Fにおいて移動軌跡が外側に存在すれば、すべての移動範囲で基準円弧E1の内側に入り込むことはない。
従って、t1>t2の場合は、S6において、図9(b)に示すように、t1=t2とするために、第2軸方向への動作開始タイミングが遅延される。
そして、t1=t2またはt1<t2を表すオーバーラップ移動開始タイミングKのデータがRAM38の一時保存領域に保存される。
t1=t2またはt1<t2が満足された場合は、S7へ移行される。
S7においては、すべての交点座標Fについて、S3〜S6の処理が終了しているか否かが判断され、終了していればプログラムがS8へ進行され、終了していなければ、S3へ戻る。
S8においては、例えば図3に示す経路のすべてコーナ部C1,C2に対してS2〜S7の処理が終了しているか否かが判断され、終了していれば、つまり、すべてのコーナについてオーバーラップ移動開始タイミングKの設定が終了していれば、プログラムがS9へ移行する。終了していなければS2へ戻り、次のコーナ部に対するオーバーラップ移動開始タイミングKの処理に移行する。
このようにして、工具27A〜27Cが基準円弧E1の外側を移動するルート,言い換えればワークWと干渉しない近似円弧軌跡E2を表すオーバーラップ移動開始タイミングKが算出され、S9において、そのオーバーラップ移動開始タイミングKのデータがRAM38の一時保存領域からワーキング領域に転送されて記憶される。
従って、その後は、工具切替の動作に際して刃物台26は基準円弧E1の外側を近似円弧軌跡E2を描きながら早送りで移動されるとともに、工具27A〜27CとワークWの外周面とが干渉することを防止できる。従って、工具27A〜27Cの切替を短時間で行うことができ、工作機械の稼働効率を向上させることができる。
なお、図8(d)に示すように、等角度間隔に設定される接線L1の本数が多くなるほど、交点座標Fが基準円弧E1に接近するため、近似円弧軌跡E2を基準円弧E1により接近させることが可能になる。図8(a)(b)では説明を簡略化するため等間隔角度θの値を30度にした例を示したが、実際には1〜18度程度に設定されるため、交点座標Fは基準円弧E1にかなり近接した位置に存在することになる。従って、この場合には、近似円弧軌跡E2の経路を短くすることが可能になり、工具切替をさらに短縮することができる。
この実施形態においては、以下の効果を得ることができる。
(1) 刃物台26が工具切替に際してX軸方向及びY軸方向への早送りによるオーバーラップ移動により基準円弧E1に基づいた近似円弧軌跡E2を描きながら移動される。このため、図16〜図18に示す従来の工具切替方法の場合と比較して、図18の2点鎖線から明らかなように、工具切替に要する時間tを短縮することができる。従って、工作機械の生産性を向上させることができる。
(2) 工具27A〜27CがワークWから所定距離離隔した基準円弧E1の外側を移動するため、工具27A〜27Cの選択移動時に同工具27A〜27CとワークWとの干渉を未然に防止できる。
(3) 刃物台26のオーバーラップ移動開始タイミングKを設定すればよいだけであるので、メモリの負担を少なくすることができる。
(4) 刃物台26は、コーナ部C1及びC2において、X軸とY軸とにより区画された領域内を近似円弧軌跡E2を描きながら移動され、その領域外に出ることがないため、刃物台26及び工具27A〜27Cの移動経路を短くすることができ、移動時間短縮によって生産性向上を図ることができる。
(5) 刃物台26のオーバーラップ移動開始タイミングKを設定することにより、刃物台26の近似円弧軌跡E2が基準円弧E1の外側に位置する交点座標Fの内側を通過するか否かが算出される。近似円弧軌跡E2が交点座標Fの内側である場合には、その近似円弧軌跡E2が交点の外側となるようにオーバーラップ移動開始タイミングKが遅延される。従って、早送りの速度や加減速の速度等に関わらず、オーバーラップ移動開始タイミングKが適切に設定される。このため、早送りの速度や加減速の速度が異なる装置であっても、柔軟に対応できる。
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を図1〜図7,図10〜図12に基づいて前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
この第2実施形態においては、図4及び図7に示すように、ワークWと干渉しない近似円弧軌跡E2を形成するためのオーバーラップ移動開始タイミングが演算によって設定されるのではなく、図10に示すプログラムに基づき、図11及び図12に示すテーブルに従って設定される。これらのテーブルは、あらかじめ刃物台26第1軸方向への移動量と基準円弧の半径との関係から算出したオーバーラップ開始タイミングのデータテーブルであって、コーナ部C1,C2にそれぞれ対応してRAM38の所定領域に設定される。図11は、図3及び図5(a)(b)に示す第1コーナ部C1におけるオーバーラップ移動開始タイミングを設定するものであり、図12は、図3及び図5(c)(d)に示す第2コーナ部C2におけるオーバーラップ移動開始タイミングKを設定するものである。
そして、工具の選択動作時にはCPU36により、まず、図10のS101において前記第1実施形態と同様に基準円弧E1が算出される。次いで、S102において、図11に示すRAM38のデータテーブルから、第1コーナ部C1における刃物台26の第1軸方向への移動量,すなわちX軸方向への移動量と、基準円弧E1の半径との関係からからオーバーラップ開始タイミングが抽出されて、RAM38のワーキング領域に記憶される。例えば、刃物台26のX軸方向の移動量が10mmで基準円弧の半径が6mmである場合には、図11に示すデータテーブルから、オーバーラップ移動開始タイミングの4.1mmが求められる。そして、S103において、X軸方向の移動量が4.1mmのところからY軸方向へのオーバーラップ移動が開始されて、刃物台26が第1コーナ部C1において基準円弧E1の外側をワークWと干渉することなく、近似円弧軌跡E2を描きながら移動される。
また、第2コーナ部C2においては、S101における基準円弧E1の算出に続いて、S102において、図12に示すRAM38のデータテーブルから、第1軸であるY軸方向への刃物台26の移動量と基準円弧E1の半径とからオーバーラップ移動開始タイミングが抽出されて、RAM38のワーキング領域に記憶される。例えば、Y軸方向の移動量が40mmで基準円弧E1の半径が6mmである場合には、図12に示すテーブルから、オーバーラップ移動開始タイミングKの位置である34.1mmが求められる。そして、S103において、Y軸方向の移動量が34.1mmのところから第2コーナ部C2におけるX軸方向へのオーバーラップ移動が開始されて、刃物台26が基準円弧E1の外側を近似円弧軌跡E2を描きながら移動される。
従って、この第2実施形態においては、以下の効果がある。
(6) オーバーラップ移動開始タイミングの設定に当たっては、テーブルからそのオーバーラップ移動開始タイミングのデータが抽出されるため、移動開始タイミングの設定を短時間で素早く行うことができる。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を図13〜図15に基づいて前記第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。
この第3実施形態においては、図13(a)に示すように、基準円弧E1とワークWの外周面との間で、ワークWに接しない領域に許容円弧E3及び直線よりなる許容線E4を仮想により設定して、テーブルを作成したものである。許容線E4は許容円弧E3の端部に連続する。すなわち、この第3実施形態は、刃物台26の近似円弧軌跡E2の少なくとも両端部が許容円弧E3及び許容線E4と基準円弧E1との間に位置することを許容するものである。この許容円弧E3及び許容線E4は、図5に示す隙間Cを考慮して設定され、例えば、第1軸,第2軸及び基準円弧E1より内側に、基準円弧E1側から隙間Cの20%程度の位置に設定される。そして、この許容円弧E3及び許容線E4のデータは、ROM37にあらかじめ設けられるか、もしくは使用者が手動で入力部39から入力する。
このため、図14及び図15から明らかなように、テーブルのデータは、オーバーラップ移動開始タイミングKが早められるものとなっている。
例えば、前記と同様に、第1コーナ部C1において、刃物台26のX軸方向の移動量が10mmで基準円弧の半径が6mmである場合には、図14に示すデータテーブルから、オーバーラップ移動開始タイミングKとして3.8mmが求められる。そして、S103において、X軸方向の移動量が3.8mmのところからY軸のオーバーラップ移動が開始されて、刃物台26が基準円弧の外側を近似円弧軌跡E2を描きながら移動される。
また、第2コーナ部において、Y軸方向の移動量が40mmで基準円弧E1の半径が6mmである場合には、図15に示すテーブルから、オーバーラップ移動開始タイミングKとして29.6mmが求められる。そして、S103において、Y軸方向の移動量が29.6mmのところからX軸のオーバーラップ移動が開始される。
また、この実施形態において、許容円弧E3を設定しないで許容線E4のみを採用することもできる。この場合は、図13(b)に示すように、許容線E4を基準円弧E1の位置まで延長している。従って、基準円弧E1と許容線E4とで仮想的にワークWに接しない領域を設定してテーブルが作成される。
従って、この第3実施形態においては、以下の効果がある。
(7) 刃物台26を基準円弧E1の内側を移動させることができるため、刃物第26の移動経路を短くすることが可能となり、工具切替に要する時間を短縮できる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態では、この発明を工作機械の工具切替動作における刃物台26の移動制御において具体化したが、例えばワーク等を把持して1つの位置から他の位置に搬送する搬送ロボット等の搬送装置の他の装置に具体化してもよい。
・ 前記実施形態においては、刃物台26のX軸上及びY軸上における位置データによりオーバーラップ移動開始タイミングを設定したが、刃物台26の移動開始からの時間データによりオーバーラップ移動開始タイミングを設定すること。
・ 前記実施形態では、第1軸と第2軸を直交させたが、両軸を斜交させた構成においてこの発明を具体化すること。
・ 前記実施形態では、バイトよりなる工具27の切替においてこの発明を具体化したが、回転工具等の他の工具の切替において具体化すること。
一実施形態の移動制御装置を備えた工作機械を示す要部斜視図。 図1の移動制御装置の回路構成を示すブロック図。 刃物台の移動経路を示す線図。 オーバーラップ移動開始タイミングと近似円弧軌跡との関係を示す線図。 (a)〜(d)は図1の工作機械における工具の切替移動動作を順に示す部分正面図。 第1実施形態におけるオーバーラップ移動開始タイミングの設定プログラムを示すフローチャート。 基準円弧と近似円弧軌跡との関係を示す線図。 (a)〜(d)は、オーバーラップ移動開始タイミングの設定における基準円弧と近似円弧との関係を示す線図。 (a)(b)は、オーバーラップ移動開始タイミングの設定における第1時間と第2時間との関係を示す線図。 第2実施形態におけるオーバーラップ移動開始タイミングの設定プログラムを示すフローチャート。 第1コーナ部におけるオーバーラップ移動開始タイミングの設定テーブルを示すマトリクス。 第2コーナ部におけるオーバーラップ移動開始タイミングの設定テーブルを示すマトリクス。 (a)は第3実施形態における基準円弧,近似円弧軌跡及び許容円弧等の関係を示す線図、(b)は第3実施形態における基準円弧,近似円弧軌跡,許容円弧及び許容線等の関係を示す線図。 第3実施形態における第1コーナ部のオーバーラップ移動開始タイミングの設定テーブルを示すマトリクス。 第3実施形態における第2コーナ部のオーバーラップ移動開始タイミングの設定テーブルを示すマトリクス。 (a)〜(d)は従来の工作機械における工具の選択移動動作を順に示す部分正面図。 図16における工具の移動経路を示す線図。 図17の工具の移動時における速度変化を示すグラフ。
符号の説明
26…刃物台、27A〜27C…工具、35…制御装置、36…CPU、37…ROM、38…RAM、48…工具送り駆動装置、F…交点としての交点座標、L1…接線、W…ワーク、E1…基準円弧、E3…許容円弧、E4…許容線、K…オーバーラップ移動開始タイミング、t1…第1時間、t2…第2時間。

Claims (7)

  1. 移動体を第1軸上及びその第1軸に交差する第2軸上において早送りによって移動させるとともに、その両軸方向への早送り移動をオーバーラップさせることにより、同移動体が所定領域の周囲を周回移動されるようにした駆動手段と、
    前記第1軸及び第2軸に内接する基準円弧を設定する基準円弧設定手段と、
    移動体の前記第1軸上から第2軸上に移行に際して、前記基準円弧に
    基づいて移動体の早送りのオーバーラップ移動開始タイミングを設定するタイミング設定手段と、
    そのタイミング設定手段によって設定されたタイミングで移動体を移動させるために、前記駆動手段の動作を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする移動体の移動制御装置。
  2. 前記基準円弧に対する複数の接線と、各接線の交点とを算出する第1算出手段と、
    前記移動体がそのオーバーラップ移動開始から、前記交点を通る前記第1軸と平行な第1軸方向線及び第2軸と平行な第2軸方向線にそれぞれ達するまでの第1時間及び第2時間を算出する第2算出手段とを備え、
    前記タイミング設定手段は、前記第2時間が第1時間より短い場合は、少なくとも両時間が等しくなるように前記移動体のオーバーラップ移動開始タイミングを遅延させることを特徴とする請求項1に記載の移動体の移動制御装置。
  3. 前記複数の接線は等角度間隔に設定されることを特徴とする請求項2に記載の移動体の移動制御装置。
  4. 前記タイミング設定手段は、移動体の第1軸方向における移動量と基準円弧の径との関連によりオーバーラップ移動開始タイミングを設定したテーブルを備え、前記制御手段はそのテーブルのデータに従って駆動手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の移動体の移動制御装置。
  5. 前記テーブルは、前記第1軸,前記第2軸及び基準円弧に対して所定量内側に設定された連続する許容線と許容円弧とに基づいてオーバーラップ移動開始タイミングを設定したことを特徴とする請求項4に記載の移動体の移動制御装置。
  6. 移動体を第1軸上及びその第1軸に交差する第2軸上において早送りによって移動させるとともに、その両軸方向への早送り移動をオーバーラップさせることにより、同移動体を所定領域の周囲を周回移動させ、
    前記第1軸及び第2軸に内接する基準円弧を設定し、
    移動体の前記第1軸上から第2軸上に移行に際して、前記基準円弧に基づいて移動体の早送りのオーバーラップ移動開始タイミングを設定することを特徴とした移動体の移動制御方法。
  7. 複数の工具が並設された刃物台と、
    その刃物台とワークとの間に第1軸の方向及びその第1軸に交差する第2軸の方向において早送りによる相対移動を生じさせるとともに、その両軸方向への早送りをオーバーラップさせることにより刃物台をワークの周囲において相対的に周回移動させるようにした駆動手段とを備え、
    前記工具の切替が前記駆動手段の動作によって実行されるようにした工作機械において、
    請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の構成を備えるとともに、その構成における移動体が前記刃物台であることを特徴とする工作機械の移動制御装置。
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