JP2008111101A - 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充てん剤、(E)アルコキシシラン重合体を含有する封止用エポキシ樹脂成形材料であって、前記(E)アルコキシシラン重合体が、特定のアルコキシシラン化合物のアルコキシシリル基部分を重合することにより得られる重合体である封止用エポキシ樹脂成形材料。
【選択図】なし
Description
前記(E)アルコキシシラン重合体が、下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン化合物のアルコキシシリル基部分を重合することにより得られる重合体であり、(E)アルコキシシラン重合体の配合量が封止用エポキシ樹脂成形材料総量に対して0.06〜1.1質量%であることを特徴とする封止用エポキシ樹脂成形材料に関する。
また、本発明は、(2)前記(E)アルコキシシラン重合体の重量平均分子量が、3000以下であることを特徴とする前記(1)記載の封止用エポキシ樹脂成形材料に関する。
(A)エポキシ樹脂
本発明において用いられる(A)エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を含有するものであれば特に制限ない。(A)エポキシ樹脂として、たとえば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン骨格を有するエポキシ樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及び/又はα‐ナフトール、β‐ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂;
アルキル置換、芳香環置換又は非置換のビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、チオジフェノール等のジグリシジルエーテル;
スチルベン型エポキシ樹脂;
ハイドロキノン型エポキシ樹脂;
フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;
ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;
ジシクロペンタジエンとフェノール類の共縮合樹脂のエポキシ化物;
ナフタレン環を有するエポキシ樹脂;
フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物;
トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂;
テルペン変性エポキシ樹脂;
オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;
脂環族エポキシ樹脂;などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記一般式(II)で示されるビフェニル型エポキシ樹脂は、ビフェノール化合物にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。前記一般式(II)中のR1〜R8は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数1〜10のアルケニル基;などが挙げられる。これらのなかでも水素原子又はメチル基が好ましい。このようなエポキシ樹脂としては、たとえば、4,4´‐ビス(2,3‐エポキシプロポキシ)ビフェニル又は4,4´‐ビス(2,3‐エポキシプロポキシ)‐3,3´,5,5´‐テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと4,4´‐ビフェノール又は4,4´‐(3,3´,5,5´‐テトラメチル)ビフェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも4,4´‐ビス(2,3‐エポキシプロポキシ)‐3,3´,5,5´‐テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。そのようなエポキシ樹脂は、ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名YX‐4000H、YL−6121Hが市販品として入手可能である。上記ビフェニル型エポキシ樹脂の配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上とすることがより好ましく、50質量%以上とすることが特に好ましい。
上記一般式(III)で示されるチオジフェノール型エポキシ樹脂は、チオジフェノール化合物にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。一般式(III)中のR1〜R8は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、例えば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数1〜10のアルケニル基;などが挙げられる。これらのなかでも水素原子、メチル基又はtert−ブチル基が好ましい。このようなエポキシ樹脂としては、たとえば、4,4´‐ジヒドロキシジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、2,2´,5,5´‐テトラメチル‐4,4´‐ジヒドロキシジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、2,2´‐ジメチル‐4,4´‐ジヒドロキシ‐5,5´‐ジ‐tert‐ブチルジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂等が挙げられ、なかでも2,2´‐ジメチル‐4,4´‐ジヒドロキシ‐5,5´‐ジ‐tert‐ブチルジフェニルスルフィドのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂を主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。そのようなエポキシ樹脂は、新日鐵化学株式会社製商品名YSLV‐120TEが市販品として入手可能である。上記チオジフェノール型エポキシ樹脂の配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上とすることがより好ましく、50質量%以上とすることが特に好ましい。
上記一般式(IV)で示されるビスフェノールF型エポキシ樹脂は、ビスフェノールF化合物にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。一般式(IV)中のR1〜R8は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、たとえば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等の炭素数1〜10のアルケニル基;などが挙げられる。これらのなかでも水素原子又はメチル基が好ましい。このようなエポキシ樹脂としては、たとえば、4,4´‐メチレンビス(2,6‐ジメチルフェノール)のジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、4,4´‐メチレンビス(2,3,6‐トリメチルフェノール)のジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂、4,4´‐メチレンビスフェノールのジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂等が挙げられ、なかでも4,4´‐メチレンビス(2,6‐ジメチルフェノール)のジグリシジルエーテルを主成分とするエポキシ樹脂が好ましい。そのようなエポキシ樹脂は、新日鐵化学株式会社製商品名YSLV‐80XYが市販品として入手可能である。上記ビスフェノールF型エポキシ樹脂の配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上とすることがより好ましく、50質量%以上とすることが特に好ましい。
上記一般式(V)で示されるノボラック型エポキシ樹脂は、ノボラック型フェノール樹脂にエピクロルヒドリンを反応させることによって容易に得られる。一般式(V)中のRは、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、たとえば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシル基;などが好ましく、水素原子又はメチル基がより好ましい。nは0〜3の整数が好ましい。上記一般式(V)で示されるノボラック型エポキシ樹脂のなかでも、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。ノボラック型エポキシ樹脂を使用する場合、その配合量は、その性能を発揮するためにエポキシ樹脂全量中20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上とすることがより好ましい。
上記一般式(VI)で示されるナフタレン型エポキシ樹脂としては、m個の構成単位及びn個の構成単位をランダムに含むランダム共重合体、交互に含む交互共重合体、規則的に含む共重合体、ブロック状に含むブロック共重合体が挙げられ、これらのいずれか1種を単独で用いても、2種以上を組合わせて用いてもよい。
上記一般式(VII)で示されるトリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては特に制限はないが、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂が好ましい。
上記一般式(VIII)で示されるビフェニレン骨格含有フェノール・アラルキル樹脂のエポキシ化物は、アルキル置換、芳香環置換又は非置換のフェノールとビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂にエピクロルヒドリンを公知の方法で反応させることによって得られる。一般式(VIII)中のR1〜R9は、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12の一価の炭化水素基であり、たとえば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基;ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基;メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基;アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基;水酸基置換アルキル基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基;トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基;水酸基置換アリール基;などが挙げられ、これらのなかでも水素原子又はメチル基が好ましい。また一般式(VIII)中のnは、平均で6以下がより好ましい。そのようなエポキシ樹脂は、日本化薬株式会社製商品名NC‐3000Sが市販品として入手可能である。
一般式(IX)中のXは、芳香環を含む二価の有機基であり、たとえばフェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基;トリレン基等のアルキル基置換アリーレン基;アルコキシル基置換アリーレン基;アラルキル基置換アリーレン基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基などから得られる二価の基;キシリレン基等のアリーレン基を含む二価の基;などが挙げられ、これらのなかでも、難燃性及び保存安定性の両立の観点からはフェニレン基、ビフェニレン基が好ましい。
本発明において用いられる(B)硬化剤は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般的に使用されているもので特に制限はないが、たとえば、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、チオジフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂;
フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;
フェノールノボラック構造とフェノール・アラルキル構造がランダム、ブロック又は交互に繰り返された共重合型フェノール・アラルキル樹脂;
パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂;
メラミン変性フェノール樹脂;
テルペン変性フェノール樹脂;
ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂;
シクロペンタジエン変性フェノール樹脂;
多環芳香環変性フェノール樹脂;
トリフェニルメタン型フェノール樹脂;などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。
上記一般式(XII)中のRは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12の一価の炭化水素基であり、たとえば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基;ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基;メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基;アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基;水酸基置換アルキル基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基;トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基;水酸基置換アリール基;などが挙げられ、これらのなかでも水素原子又はメチル基が好ましい。
上記一般式(XV)中のRは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12の一価の炭化水素基であり、たとえば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基;ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基;メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基;アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基;水酸基置換アルキル基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基;トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基;水酸基置換アリール基;などが挙げられ、これらのなかでも水素原子又はメチル基が好ましい。
上記一般式(XVIII)中のRは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、たとえば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基;ハロゲン化アルキル基;アミノ基置換アルキル基;メルカプト基置換アルキル基;などが挙げられ、これらのなかでもメチル基、エチル基等のアルキル基及び水素原子が好ましく、メチル基及び水素原子がより好ましい。トリフェニルメタン型フェノール樹脂の配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量中30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上とすることがより好ましい。
上記一般式(XIX)中のR水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜10の一価の炭化水素基であり、たとえば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基;ハロゲン化アルキル基;アミノ基置換アルキル基;メルカプト基置換アルキル基;などが挙げられ、これらのなかでもメチル基、エチル基等のアルキル基及び水素原子が好ましく、水素原子がより好ましい。また、nの平均値は0〜8であることが好ましい。ノボラック型フェノール樹脂の配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量中30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上とすることがより好ましい。
上記一般式(XX)中のRは水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の一価の炭化水素基又は水酸基であり、たとえば、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の鎖状アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環状アルキル基;ベンジル基、フェネチル基等のアリール基置換アルキル基;メトキシ基置換アルキル基、エトキシ基置換アルキル基、ブトキシ基置換アルキル基等のアルコキシ基置換アルキル基;アミノアルキル基、ジメチルアミノアルキル基、ジエチルアミノアルキル基等のアミノ基置換アルキル基;水酸基置換アルキル基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基等の無置換アリール基;トリル基、ジメチルフェニル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、tert−ブチルフェニル基、ジメチルナフチル基等のアルキル基置換アリール基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、tert−ブトキシフェニル基、メトキシナフチル基等のアルコキシ基置換アリール基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアミノ基置換アリール基;水酸基置換アリール基;などが挙げられ、これらのなかでも水素原子又はメチル基が好ましい。n及びmは0〜10の整数を示し、平均で6以下が好ましい。
本発明において用いられる(C)硬化促進剤としては、封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用されているものであれば特に限定はない。たとえば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5、5,6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のシクロアミジン化合物;及びこれらの化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物;ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミン類及びこれらの誘導体;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2―フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類及びこれらの誘導体;トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン類;及びこれらのホスフィン類に無水マレイン酸、上記キノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン化合物;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムエチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウムテトラブチルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート;2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導体;などが挙げられる。これら硬化促進剤は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において用いられる(D)無機充てん剤は、吸湿性の低減、線膨張係数の低減、熱伝導性の向上及び強度の向上のために封止用エポキシ樹脂成形材料に配合されるものであり、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているものであれば特に制限されるものではない。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体、又はこれらを球形化したビーズ、ガラス繊維などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでも、線膨張係数の低減の観点からは溶融シリカが、熱伝導性の向上の観点からはアルミナが好ましい。無機充てん剤の形状は、封止用エポキシ樹脂成形材料の成形時の流動性及び金型摩耗性の点から球形が好ましい。特にコストと性能のバランスの観点からは球形状の溶融シリカが好ましい。
本発明で用いられる(E)アルコキシシラン重合体は、下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン化合物を単独でまたは2種以上を用いて、アルコキシシラン化合物のアルコキシシリル基部分を重合することにより得られる重合体である。
R1の具体例としては、−N=C=O基;−SH基;アミノ基;3,4−エポキシシクロヘキシル基などの複素環を含む炭化水素基;メタクリレート基、アクリレート基、グリシジルエーテル基、アニリノ基、アミノエチル基などで置換された一置換アミノ基などの2価又は3価のヘテロ原子を介して結合された有機基;これらの水素原子は塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基等のアルキルキル基、アミノ基、水酸基、アリル基、アリール基、ニトロ基等の有機基などによって置換されていてもよい。特に、入手しやすさの観点からは、エポキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基が好ましい。
(E)アルコキシシラン重合体の配合量は、封止用エポキシ樹脂成形材料の成形性及び接着性の観点から封止用エポキシ樹脂成形材料総量に対して、0.06〜1.1質量%である。前記(E)アルコキシシラン重合体の配合量が0.06質量%未満では封止用エポキシ樹脂成形材料の流動性が不充分となり、各種パッケージ部材との接着性が低下してしまう。前記(E)アルコキシシラン重合体の配合量が1.1質量%を超える場合には封止用エポキシ樹脂成形材料の流動性は向上するが、耐リフロー性の大幅な低下及びボイド等の成形不良が発生する。前記(E)アルコキシシラン重合体の配合量は、0.1〜0.9質量%であることが好ましく、0.15〜0.7質量%であることがより好ましい。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は、前記(E)アルコキシシラン重合体とは異なる(F)シラン化合物を含有してもよい。(F)シラン化合物は有機ケイ素化合物でありモノマーである。(F)シラン化合物の具体例としては、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物であり、なお、(F)シラン化合物は、前記(E)アルコキシシラン重合体の原料であるアルコキシシラン化合物と重複してもよい。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、従来公知のカップリング剤を配合してもよい。カップリング剤としては、たとえば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤;アルミニウムキレート類;アルミニウム/ジルコニウム系化合物;等が挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。カップリング剤の配合量は、成形性及び接着性の観点から封止用エポキシ樹脂成形材料総量に対して、0.06〜2質量%であることが好ましく、0.1〜0.75質量%であることがより好ましく、0.2〜0.7質量%であることが特に好ましい。前記カップリング剤の配合量が0.06質量%未満では各種パッケージ部材との接着性が低下する傾向にあり、2質量%を超える場合にはボイド等の成形不良が発生しやすい傾向がある。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、ICの耐湿性及び高温放置特性を向上させる目的で陰イオン交換体を必要に応じて配合することができる。陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができるが、たとえば、ハイドロタルサイト類や、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられ、これらを単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらのなかでも、下記組成式(XXI)で示されるハイドロタルサイトが好ましい。
(式(XXI)中、0<X≦0.5、mは正の数を示す。)
陰イオン交換体の配合量は、ハロゲンイオンなどの陰イオンを捕捉できる十分な量であれば特に限定されるものではないが、(A)エポキシ樹脂100質量部に対して、0.1〜30質量部であることが好ましく、1〜5質量部であることがより好ましい。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、接着性をより向上させるために、必要に応じて接着促進剤を用いることができる。接着促進剤としては、たとえば、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジン等及びこれらの誘導体、アントラニル酸、没食子酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アミノフェノール、キノリン等及びこれらの誘導体、脂肪族酸アミド化合物、ジチオカルバミン酸塩、チアジアゾール誘導体などが挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、必要に応じて離型剤を用いてもよい。離型剤としては、酸化型又は非酸化型のポリオレフィン系ワックスを(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.01〜10質量部用いることが好ましく、0.1〜5質量部用いることがより好ましい。0.01質量部未満では離型性が不十分となる傾向があり、10質量部を超えると接着性が低下する傾向がある。酸化型又は非酸化型のポリオレフィン系ワックスとしては、ヘキスト株式会社製商品名H4やPE、PEDシリーズ等の数平均分子量が500〜10000程度の低分子量ポリエチレンなどが挙げられる。また、これら以外の離型剤としては、たとえばカルナバワックス、モンタン酸エステル、モンタン酸、ステアリン酸等が挙げられ、これらの1種を単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。酸化型又は非酸化型のポリオレフィン系ワックスに加えてこれら他の離型剤を併用する場合、離形剤の配合量は、組合せの合計量が(A)エポキシ樹脂100質量部に対して0.l〜10質量部であることが好ましく、0.5〜3質量部であることがより好ましい。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には従来公知の難燃剤を必要に応じて配合することができる。たとえば、ブロム化エポキシ樹脂;三酸化アンチモン;赤リン;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の無機物及び/又はフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂等で被覆された赤リン;リン酸エステル等のリン化合物;メラミン、メラミン誘導体、メラミン変性フェノール樹脂、トリアジン環を有する化合物、シアヌル酸誘導体、イソシアヌル酸誘導体等の窒素含有化合物;シクロホスファゼン等のリン及び窒素含有化合物;水酸化アルミニウム;水酸化マグネシウム;及び下記組成式(XXII)で示される複合金属水酸化物;などが挙げられる。
(式(XXII)で、M1、M2及びM3は互いに異なる金属元素を示し、a、b、c、d、p、q及びmは正の数、rは0又は正の数を示す。)
上記組成式(XXII)中のM1、M2及びM3は互いに異なる金属元素であれば特に制限はないが、難燃性の観点からは、M1が第3周期の金属元素、IIA族のアルカリ土類金属元素、IVB族、IIB族、VIII族、IB族、IIIA族及びIVA族に属する金属元素から選ばれ、M2がIIIB〜IIB族の遷移金属元素から選ばれることが好ましく、M1がマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、スズ、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選ばれ、M2が鉄、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛から選ばれることがより好ましい。流動性の観点からは、M1がマグネシウム、M2が亜鉛又はニッケルで、r=0のものが好ましい。p、q及びrのモル比は特に制限はないが、r=0で、p/qが1/99〜1/1であることが好ましい。なお、金属元素の分類は、典型元素をA亜族、遷移元素をB亜族とする長周期型の周期律表(出典:共立出版株式会社発行「化学大辞典4」1987年2月15日縮刷版第30刷)に基づいて行った。
本発明の電子部品装置は、上記本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備えることを特徴とする。かかる電子部品装置としては、例えば、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載し、それら素子部を本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封止したものが挙げられる。より具体的には、たとえば、リードフレーム上に半導体素子を固定し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部をワイヤボンディングやバンプで接続した後、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料を用いてトランスファ成形等により封止してなる、DIP(Dual Inline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J−lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型IC;テープキャリアにバンプで接続した半導体チップを、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封止したTCP(Tape Carrier Package);配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子及び/又はコンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子を、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封止したCOB(Chip On Board)モジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュール;裏面に配線板接続用の端子を形成した有機基板の表面に素子を搭載し、バンプ又はワイヤボンディングにより素子と有機基板に形成された配線を接続した後、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で素子を封止したBGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package);などが挙げられる。また、プリント回路板にも本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は有効に使用できる。
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン118.2g、メタノール11.8g、水6.3g、イオン交換樹脂(オルガノ株式会社製商品名、アンバーリスト15DRY)56gを仕込み、室温で2時間攪拌した。得られた溶液を、常圧下、ろ紙を用いてろ過しイオン交換樹脂を除去した後、減圧(13hPa)下、ろ液を50℃に加熱して低沸点成分を除去することですることでアルコキシシラン重合体1(無色透明液体、収率87%、Mw=530、Mw/Mn=1.68、エポキシ当量=282)を得た。
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン104.8g、メタノール17g、水13.5g、活性白土(日本活性白土株式会社製商品名、ニッカナイトG−36)20gを仕込み、還流温度で6時間攪拌した。得られた溶液を、減圧下、ろ過により活性白土を除去した後、減圧(13hPa)下、ろ液を50℃に加熱して低沸点成分を除去することでアルコキシシラン重合体2(無色透明液体、収率75%、Mw=700、Mw/Mn=2.1、エポキシ当量=264)を得た。
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン104.8g、メタノール17g、水13.5g、活性白土(日本活性白土株式会社製商品名、ニッカナイトG−168)20gを仕込み、還流温度で6時間攪拌した。得られた溶液を、減圧下、ろ過により活性白土を除去した後、減圧(13hPa)下、ろ液を50℃に加熱して低沸点成分を除去することでアルコキシシラン重合体3(無色透明液体、収率70%、Mw=1100、Mw/Mn=2.2、エポキシ当量=262)を得た。
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン97.6g、メタノール17g、水13.5g、活性白土(日本活性白土株式会社製商品名、ニッカナイトG−168)20gを仕込み、還流温度で6時間攪拌した。得られた溶液を、減圧下、ろ過により活性白土を除去した後、減圧(13hPa)下、ろ液を50℃に加熱して低沸点成分を除去することでアルコキシシラン重合体4(無色透明液体、収率77%、Mw=1100、Mw/Mn=2.1、エポキシ当量=265)を得た。
攪拌装置、温度計及び還流冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、ジフェニルジメトキシシラン108.4g、メタノール17g、水13.5g、活性白土(日本活性白土株式会社製商品名、ニッカナイトG−36)20gを仕込み、還流温度で6時間攪拌した。得られた溶液を、減圧下、ろ過により活性白土を除去した後、減圧(13hPa)下、ろ液を50℃に加熱して低沸点成分の除去を行い、GPCにより生成物の分子量を測定したところ、原料と比較して変化しておらず、アルコキシシラン重合体を得られなかった。
以下の成分をそれぞれ下記表1〜表5に示す質量部で配合し、混練温度80℃、混練時間10分の条件でロール混練を行い、実施例1〜26及び比較例1〜17の封止用エポキシ樹脂成形材料を作製した。なお表中の空欄は配合無しを表す。
エポキシ樹脂1:エポキシ当量200、軟化点67℃のオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(住友化学工業株式会社製商品名ESCN−190)
エポキシ樹脂2:エポキシ当量196、融点106℃のビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名YX−4000H)
エポキシ樹脂3:エポキシ当量176、融点111℃のビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製商品名YL−6121H)
エポキシ樹脂4:エポキシ当量242、融点118℃のチオジフェノール型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製商品名YSLV−120TE)
エポキシ樹脂5:エポキシ当量217、軟化点72℃のナフタレン型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製商品名NC−7300)
エポキシ樹脂6:エポキシ当量170、軟化点65℃のトリフェニルメタン型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製商品名EPPN−502H)
エポキシ樹脂7:エポキシ当量192、融点79℃のビスフェノールF型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社製商品名YSLV−80XY)
エポキシ樹脂8:エポキシ当量241、軟化点96℃のビフェニレン骨格含有フェノール・アラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製商品名CER−3000L)
エポキシ樹脂9:エポキシ当量265、軟化点66℃のβ‐ナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂(新日鐵化学株式会社商品名ESN‐175S)
エポキシ樹脂10:エポキシ当量375、軟化点80℃、臭素含有量48質量%のビスフェノールA型ブロム化エポキシ樹脂
(硬化剤)
硬化剤1:水酸基当量199、軟化点89℃のフェノール・アラルキル樹脂(明和化成株式会社製商品名MEH−7851)
硬化剤2:水酸基当量176、軟化点70℃のフェノール・アラルキル樹脂(三井化学株式会社製商品名ミレックスXLC)
硬化剤3:水酸基当量183、軟化点79℃のナフトール・アラルキル樹脂(新日鐵化学株式会社製商品名SN−170)
硬化剤4:水酸基当量104、軟化点83℃のトリフェニルメタン型フェノール樹脂(明和化成株式会社製商品名MEH−7500)
硬化剤5:水酸基当量106、軟化点64℃のノボラック型フェノール樹脂(明和化成株式会社製商品名H−4)
硬化剤6:水酸基当量156、軟化点83℃の共重合型フェノール・アラルキル樹脂(住金エア・ウォーター・ケミカル株式会社製商品名HE−510)
(硬化促進剤)
硬化促進剤1:トリフェニルホスフィンとp−ベンゾキノンとのベタイン型付加物
硬化促進剤2:トリブチルホスフィンとp−ベンゾキノンとのベタイン型付加物
(無機充てん剤)
溶融シリカ:平均粒径17.5μm、比表面積3.8m2/gの球状溶融シリカ
(シラン化合物)
シラン化合物1:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
シラン化合物2:γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
シラン化合物3:ジフェニルジメトキシシラン
(アルコキシシラン重合体)
アルコキシシラン重合体1〜4:上記合成例で得られたアルコキシシラン重合体1〜4を使用した。
EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて、封止用エポキシ成形材料を上記条件で成形し、流動距離(cm)を求めた。
200mm(W)×200mm(D)×25mm(H)の上型と200mm(W)×200mm(D)×15mm(H)の下型を有する円板フロー測定用平板金型を用いて、上皿天秤にて秤量した封止用エポキシ樹脂成形材料5gを180℃に加熱した下型の中心部にのせ、5秒後に180℃に加熱した上型を閉じて、荷重78N、硬化時間90秒の条件で圧縮成形し、ノギスで成形品の長径(mm)及び短径(mm)を測定して、その平均値(mm)を円板フローの値とした。
封止用エポキシ樹脂成形材料を上記条件で直径50mm×厚さ3mmの円板に成形し、成形後直ちにショアD型硬度計(株式会社上島製作所製HD−1120(タイプD))を用いて硬度を測定した。
上記条件で30μmのアルミ箔上に封止用エポキシ樹脂成形材料を成形、後硬化して試験片を作製し、PCT処理(121℃、0.2MPa、100時間)前後で試験片の90度方向のピール強度(N/m)を測定し、接着保持率(%)=PCT処理後アルミピール強度/PCT処理前アルミピール強度×100で評価した。
42アロイリードフレーム上に8×10mmのシリコーンチップを搭載した外形寸法20×14×2mmの80ピンフラットパッケージを、封止用エポキシ樹脂成形材料を用いて上記条件で成形、後硬化して作製し、85℃、85%RHの条件で加湿して所定時間ごとに240℃、10秒の条件でリフロー処理を行い、クラックの発生の有無を観察し、試験パッケージ数(10)に対するクラック発生パッケージ数で評価した。
上記(3)で成形した円板を上記条件で成形、後硬化し、85℃、85%RHの条件下で72時間放置し、放置前後の質量変化を測定して、吸水率(質量%)={(放置後の円板質量−放置前の円板質量)/放置前の円板質量}×100で評価した。
上記条件で19mm×3mm×3mmの形状に封止用エポキシ樹脂成形材料を成形、後硬化して試験片を作製し、株式会社リガク製の熱機械分析装置(TMA−8140、TAS−100)により、昇温速度5℃/minの条件で測定を行い、線膨張曲線の屈曲点からガラス転移温度(Tg、単位:℃)を求めた。
Claims (7)
- (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充てん剤及び(E)アルコキシシラン重合体を含有する封止用エポキシ樹脂成形材料であって、
前記(E)アルコキシシラン重合体が、下記一般式(I)で示されるアルコキシシラン化合物のアルコキシシリル基部分を重合することにより得られる重合体であり、(E)アルコキシシラン重合体の配合量が封止用エポキシ樹脂成形材料総量に対して0.06〜1.1質量%であることを特徴とする封止用エポキシ樹脂成形材料。
- 前記(E)アルコキシシラン重合体の重量平均分子量が、3000以下であることを特徴とする請求項1記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
- 前記一般式(I)のR1が、エポキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、アミノ基、メルカプト基及びイソシアネート基のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1又2記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
- 前記(A)エポキシ樹脂が、ビフェニル型エポキシ樹脂、チオジフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール・アラルキル型エポキシ樹脂及びナフトール・アラルキル型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1以上のエポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
- 前記(B)硬化剤が、フェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂及び共重合型フェノール・アラルキル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1以上の硬化剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
- 前記(E)アルコキシシラン重合体とは異なる(F)シラン化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備えることを特徴とする電子部品装置。
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