JP2008109112A - 光電変換層用塗工液およびその製造方法ならびに、有機薄膜太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

光電変換層用塗工液およびその製造方法ならびに、有機薄膜太陽電池およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液およびその製造方法を提供することを主目的とするものである。
【解決手段】本発明は、フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液と、電子供与性の光電変換材料を含むドナー溶液と、を混合することを特徴とする光電変換層用塗工液の製造方法を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液およびその製造方法ならびにこれを用いた有機薄膜太陽電池およびその製造方法に関するものである。
有機薄膜太陽電池は、2つの異種電極間に、電子供与性および電子受容性の機能を有する有機薄膜を配置してなる太陽電池であり、シリコンなどに代表される無機太陽電池に比べ製造工程が容易であり、かつ低コストで大面積化が可能であるという利点を持つ。
最近では、有機薄膜太陽電池のエネルギー変換効率を向上させるために、有機薄膜に用いられる有機材料の特徴を生かした工夫が試みられており、非特許文献1および非特許文献2に開示されている。
上述したような有機薄膜太陽電池としては、例えば、有機薄膜が電子輸送層および正孔輸送層からなるバイレイヤー型有機薄膜太陽電池の例を挙げることができる。一般に、バイレイヤー型有機薄膜太陽電池は、基板と、上記基板上に形成された第1電極層と、上記第1電極層上に形成され、電子供与体として機能する正孔輸送層および電子受容体として機能する電子輸送層を有する光電変換層と、上記光電変換層上に形成され、上記第1電極層と対向する電極である第2電極層とを有するものである。このバイレイヤー型有機薄膜太陽電池においては、電子供与体として機能する正孔輸送層にp型有機半導体を用い、電子受容体として機能する電子輸送層にn型有機半導体を用いることにより、2つの層の界面でpn接合が形成され、光電変換に寄与している。
また、エネルギー変換効率を向上させるために、pn接合部分を拡張させる方法として、電子供与性を有するp型有機半導体と電子受容性を有するn型有機半導体とを単純積層するのではなく、混合するという方法もある。p型有機半導体とn型有機半導体とを混合することにより、分子レベルでのpn接合が膜中に広く形成されるため、光電変換に寄与できる体積が増すのである。
このような混合型の有機薄膜太陽電池の例として、非特許文献1には、ポリフェニレンビニレン系のp型共役ポリマー(MEH−PPV)、およびn型有機半導体であるフラーレン誘導体(PCBM)を用いた有機薄膜太陽電池が挙げられている。
その他にも、p型共役ポリマーであるポリ−3−アルキルチエフェン誘導体(P3RT)を用いた系、また、ポリフェニレンビニレン系のp型共役ポリマー(MEH−PPV)にシアノ基を導入してn型化したポリフェニレンビニレン誘導体(CN−PPV)や、カーボンナノチューブ(CNT)をn型有機半導体として用いた系が挙げられている。
このようなp型有機半導体およびn型有機半導体からなる光電変換層の形成方法としては、一般に蒸着法および湿式塗工法の二つの方法が用いられている。中でも、湿式塗工法は、大気中で光電変換層を形成することができることから、設備の初期投資が少なく抑えられるだけでなく、大面積化する点において有利であるという利点を有する。しかしながら、このような利点と改良が進められている有機薄膜太陽電池ではあるが、シリコンなどに代表される無機太陽電池に比べると光電変換効率が低いことから実用に供することは困難であり、光電変換効率の高効率化が最大の課題となっている。
MATERIAL STAGE vol.2,No.9 2002 p.37-42 中村潤一ら著「有機薄膜太陽電池‐ドナー・アクセプター相互作用の活用‐」 応用物理 第71巻 第4号(2002)p.425-428 昆野昭則著「有機太陽電池の現状と展望」
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液およびその製造方法を提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液と、電子供与性の光電変換材料を含むドナー溶液と、を混合することを特徴とする光電変換層用塗工液の製造方法を提供する。
本発明によれば、フラーレン誘導体は濃度に応じて形成される凝集体のサイズが異なるため、フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液を混合することにより、凝集体のサイズが異なるフラーレン誘導体を含む光電変換層用塗工液とすることができる。
このような凝集体のサイズが異なるフラーレン誘導体を有する光電変換層用塗工液を用いて、有機薄膜太陽電池の光電変換層の形成に用いた場合には、フラーレン誘導体が、凝集体のサイズに応じて、電荷分離性や導電性のそれぞれの機能を分担することにより、光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池とすることができる。すなわち、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができる。
本発明においては、上記アクセプター溶液のフラーレン誘導体の濃度差が1質量%以上であることが好ましい。上記アクセプター溶液のフラーレン誘導体の濃度差が1質量%以上であることにより、形成されるフラーレン誘導体の凝集体のサイズの差を大きなものとすることができるからである。これにより光電変換効率により優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができるからである。
本発明においては、上記アクセプター溶液の一方のフラーレン誘導体の濃度が、0.1質量%〜1質量%の範囲内であり、かつ他方のフラーレン誘導体の濃度が、2質量%〜10質量%の範囲内であることが好ましい。上記アクセプター溶液の一方のフラーレン誘導体の濃度が、0.1質量%〜1質量%の範囲内であり、かつ他方のフラーレン誘導体の濃度が、2質量%〜10質量%の範囲内であることにより、フラーレン誘導体の濃度差を十分に大きいものとすることができるため、形成されるフラーレン誘導体の凝集体のサイズの差を大きなものとすることができるからである。これにより光電変換効率により優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができるからである。
さらに、本発明においては、上記電子供与性の光電変換材料が、ポリアルキルチオフェンであることが好ましい。電荷分離反応が進行する際のエネルギー準位差が適当であるからである。
また本発明は、凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体と、電子供与性の光電変換材料とを含むことを特徴とする光電変換層用塗工液を提供する。
本発明の光電変換層用塗工液は、凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体を含むので、このような光電変換層用塗工液を用いて、有機薄膜太陽電池の光電変換層の形成に用いた場合には、フラーレン誘導体が、凝集体の平均粒径に応じて、電荷分離性や導電性のそれぞれの機能を分担することにより、光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池を得ることができる。すなわち、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができる。
上記発明においては、上記フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径差が30nm以上であることが好ましい。これにより光電変換効率により優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができるからである。
また本発明においては、上記電子供与性の光電変換材料が、ポリアルキルチオフェンであることが好ましい。電荷分離反応が進行する際のエネルギー準位差が適当であるからである。
本発明は、基板を用い、上記基板上に第1電極層を形成する第1電極層形成工程と、上記第1電極層上に、上述した製造方法により製造された光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成する光電変換層形成工程と、上記光電変換層上に第2電極層を形成する第2電極層形成工程と、を有することを特徴とする有機薄膜太陽電池の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記光電変換層形成工程において、上述した製造方法により製造された光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成することにより、光電変換効率に優れた光電変換層を形成することができる。したがって光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池とすることができる。
また本発明は、基板を用い、上記基板上に第1電極層を形成する第1電極層形成工程と、上記第1電極層上に、上述の光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成する光電変換層形成工程と、上記光電変換層上に第2電極層を形成する第2電極層形成工程と、を有することを特徴とする有機薄膜太陽電池の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記光電変換層形成工程において、上述した光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成することにより、光電変換効率に優れた光電変換層を形成することができる。したがって光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池を得ることができる。
さらに本発明は、基板と、上記基板上に形成された第1電極層と、上記第1電極層上に形成された光電変換層と、上記光電変換層上に形成された第2電極層とを有する有機薄膜太陽電池であって、上記光電変換層が、凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体と、電子供与性の光電変換材料とを含有することを特徴とする有機薄膜太陽電池を提供する。
本発明によれば、光電変換層が、凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体を含有するので、フラーレン誘導体が、凝集体の平均粒径に応じて、電荷分離性や導電性のそれぞれの機能を分担することにより、光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池とすることができる。
上記発明においては、上記フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径差が30nm以上であることが好ましい。これにより光電変換効率をさらに改善することができるからである。
また本発明においては、上記電子供与性の光電変換材料が、ポリアルキルチオフェンであることが好ましい。電荷分離反応が進行する際のエネルギー準位差が適当であるからである。
本発明は、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液およびその製造方法を提供するといった効果を奏する。
本発明は、光電変換層用塗工液およびその製造方法ならびに有機薄膜太陽電池およびその製造方法に関するものである。
以下、本発明の光電変換層用塗工液およびその製造方法ならびに有機薄膜太陽電池およびその製造方法について説明する。
A.光電変換層用塗工液の製造方法
まず、本発明の光電変換層用塗工液の製造方法について説明する。本発明の光電変換層用塗工液の製造方法は、フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液と、電子供与性の光電変換材料を含むドナー溶液と、を混合することを特徴とするものである。
本発明によれば、フラーレン誘導体は濃度に応じて形成される凝集体のサイズが異なるため、フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液を混合することにより、凝集体のサイズが異なるフラーレン誘導体を含む光電変換層用塗工液とすることができる。
このような凝集体のサイズの異なるフラーレン誘導体を有する光電変換層用塗工液を用いて、有機薄膜太陽電池の光電変換層の形成に用いた場合には、フラーレン誘導体が、凝集体のサイズに応じて、電荷分離性や導電性のそれぞれの機能を分担することにより、光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池とすることができる。すなわち、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができる。
本発明の光電変換層用塗工液の製造方法は、少なくともアクセプター溶液とドナー溶液とを混合するものである。
以下、本発明の光電変換層用塗工液の製造方法について説明する。
1.アクセプター溶液
まず、本発明に用いられるアクセプター溶液について説明する。本発明に用いられるアクセプター溶液は、フラーレン誘導体を溶媒に溶解させたものであり、かつ上記フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のものである。
(1)フラーレン誘導体
本発明に用いられるフラーレン誘導体は、本発明の製造方法により製造された光電変換層用塗工液を用いて形成された光電変換層において、電子受容性を有するn型有機半導体として機能するものであれば特に限定されるものではない。
このようなフラーレン誘導体としては、フラーレン、フラーレンの誘導体、ならびにフラーレンおよびフラーレンの誘導体の混合物を挙げることができる。
本発明において、フラーレン誘導体としては、フラーレン骨格を有する化合物であれば特に限定されない。また、フラーレン骨格における炭素原子は、いずれも任意の基で表面修飾されていてもよく、この表面修飾基同士が互いに結合して環を形成していてもよい。また、1分子中に含まれるフラーレン骨格単位は、その表面修飾基を含め、同一であっても異なっていてもよい。
また、上記フラーレン誘導体において、上記のような構成単位を主とした際の重合度、および平均分子量としては、特に限定されるものではない。
このようなフラーレン誘導体としては、例えば高次フラーレン類、表面修飾基を有する表面修飾フラーレン類、バッキーオニオン、フラーレン結合ポリマー類等が挙げられる。上記の中でも、本発明においては、高次フラーレン類、表面修飾フラーレン類またはフラーレン結合ポリマー類であることが好ましい。
上記高次フラーレン類としては、具体的にC60、C70、C76、C78、C84等を用いることができる。なお、本発明において高次フラーレン類とは、高次フラーレンおよび高次フラーレンの誘導体を意味するものである。
また、上記表面修飾基を有する表面修飾フラーレン類における表面修飾基としては、例えば水素原子;水酸基;フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基等のアルキル基;ビニル基等のアルケニル基;シアノ基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェニル基、ナフチル基等の芳香族炭化水素基、チエニル基、ピリジル基等の芳香族複素環基等が挙げられる。具体的には、C6036、C7036等の水素化フラーレン、C60、C70等のオキサイドフラーレン、フラーレン金属錯体等が挙げられる。なお、本発明において、表面修飾フラーレン類とは、表面修飾フラーレンおよび表面修飾フラーレンの誘導体を意味するものである。
さらに、上記フラーレン結合ポリマー類としては、例えば主骨格として導電性高分子を有し、その側鎖としてフラーレン類を有するものが挙げられる。導電性高分子としては、例えば液晶性を有する環状化合物や、ポルフィリン環を包含するもの等が挙げられる。また、フラーレン類としては、上述した高次フラーレン類、表面修飾フラーレン類等が挙げられる。なお、本発明において、フラーレン結合ポリマー類とは、フラーレン結合ポリマーおよびフラーレン結合ポリマーの誘導体を意味するものである。
本発明においては、上述したフラーレン誘導体のなかでも、表面修飾フラーレン類であることが好ましく、具体的には、PCBM;1−(3−メトキシカルボニル)プロピル−1−フェニル(6、6)−C61を好ましく用いることができる。電子受容性に優れるものだからである。
本発明に用いられるフラーレン誘導体は、上記フラーレン誘導体のうちの1種類を用いたものであっても良く、2種類以上を混合したものであっても良い。本発明の製造方法によって製造される光電変換層用塗工液の用途等に応じて適宜選択することができる。
(2)溶媒
本発明に用いられる溶媒としては、上述したフラーレン誘導体を溶解することができるものであれば特に限定されるものではなく、一般的に有機薄膜太陽電池の光電変換層の形成に用いられるものを用いることができる。
このような溶媒としては、例えば、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化脂肪族および芳香族炭化水素系溶媒等、ならびにこれらの混合物を挙げることができる。より具体的には、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ブタノール、アミルアルコール、酢酸ブチル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレンなどが挙げられる。なかでも本発明においては、ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、クロロホルムを用いることが好ましい。上述したフラーレン誘導体の飽和溶解度が高いからである。
本発明に用いられる溶媒は、上記溶媒の1種類を用いてもよく、2種類以上を混合したものを用いてもよい。本発明においては、上述したフラーレン誘導体を溶解できるものであれば特に限定されるものではなく、用いるフラーレン誘導体、濃度等に応じて適宜選択することができる。
(3)アクセプター溶液
本発明に用いられるアクセプター溶液は、上述したフラーレン誘導体を上述した溶媒に溶解させたものであり、かつ上記フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のものである。
ここで、フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液を混合することで光電変換効率に光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とする理由については明らかではないが、次のような理由によるものであると考えられる。
すなわち、フラーレン誘導体は濃度に応じて形成される凝集体のサイズが異なるため、フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液を混合して得られる光電変換層用塗工液は、凝集体のサイズが異なるフラーレン誘導体を含むことになる。
このような凝集体のサイズが異なるフラーレン誘導体を有する光電変換層用塗工液を用いて、有機薄膜太陽電池の光電変換層の形成に用いた場合には、フラーレン誘導体が、凝集体のサイズに応じて、電荷分離性や導電性のそれぞれの機能を分担することにより、光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池とすることができる。すなわち、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができる。
本発明に用いられるアクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体の種類は、フラーレン誘導体の濃度毎に異なっても良く、同一であってもよい。本発明においては、なかでも、同一であることが好ましい。生産性に優れたものとすることができるからである。
また、本発明に用いられるアクセプター溶液に含まれる溶媒の種類は、上記フラーレン誘導体の濃度毎に異なる溶媒を用いても良く、全てのアクセプター溶液を同一の溶媒を用いても良い。本発明においては、なかでも、同一の溶媒を用いることが好ましい。生産性に優れたものとすることができるからである。
本発明に用いられるアクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体の濃度差は、所望の光電変換効率を有する光電変換層を形成可能であれば特に限定されるものではない。本発明においては、用いるフラーレン誘導体の種類、溶媒等によっても異なるが、1質量%以上であることが好ましく、なかでも2質量%以上の範囲内であることが好ましく、特に3質量%以上の範囲内であることが好ましい。上記範囲より小さいと、形成されるフラーレン誘導体の凝集体のサイズの差を十分なものとすることができないからである。
なお、上記フラーレン誘導体の濃度は、調製したアクセプター溶液の質量に占めるフラーレン誘導体の質量の割合を表したものである。
また、本発明に用いられるアクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体の濃度は、所望の光電変換効率を有する光電変換層を形成可能であれば特に限定されるものではない。本発明においては、用いるフラーレン誘導体の種類、溶媒等によっても異なるが、0.1質量%〜1質量%の範囲内であり、かつ他方が、2質量%〜10質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも、一方が、0.2質量%〜0.8質量%の範囲内であり、かつ他方が、3質量%〜8質量%の範囲内であることが好ましく、特に一方が、0.3質量%〜0.6質量%の範囲内であり、かつ他方が、4質量%〜6質量%の範囲内であることが好ましい。フラーレン誘導体の濃度が上記範囲内であることにより、アクセプター溶液のフラーレン誘導体の濃度差を十分大きいものとすることができるため、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができるからである。また、上記範囲以外とした場合には、十分な濃度差を付けることが困難となったり、沈殿を生じる等によってアクセプター溶液を均一に調製することが困難となるからである。
2.ドナー溶液
本発明に用いられるドナー溶液は、電子供与性の光電変換材料を含むものであり、通常、有機溶媒中に上記電子供与性の光電変換材料を溶解したものである。
以下、このようなドナー溶液について説明する。
(1)電子供与性の光電変換材料
本発明に用いられる電子供与性の光電変換材料は、本発明の光電変換層用塗工液を用いて形成された光電変換層において、電子供与性を有するp型有機半導体として機能するものであれば特に限定されるものではない。
このような電子供与性の光電変換材料としては、具体的には、ポリフェニレンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、ポリアルキルチオフェンおよびその誘導体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体、有機金属ポリマー等を挙げることができる。なかでも本発明においては、ポリアルキルチオフェンを好ましく用いることができる。電荷分離反応が進行する際のエネルギー準位差が適当であるためである。
本発明に用いられる電子供与性の光電変換材料は、1種類であっても良く、2種類以上を混合したものであっても良い。本発明の製造方法によって製造される光電変換層用塗工液の用途等に応じて適宜選択することができる。
(2)有機溶媒
本発明に用いられる有機溶媒は、上述した電子供与性の光電変換材料を溶解することができるものであれば特に限定されるものではなく、上記「1.アクセプター溶液」の項に記載した溶媒と同様のものを用いることができる。なかでも本発明においては、上記アクセプター溶液に用いられる溶媒と同一のものを用いることが好ましい。上述した電子供与性の光電変換材料を高濃度で溶解することができるためである。また、上記アクセプター溶液と優れた相溶性を有するからである。
また、本発明に用いられる有機溶媒は、上記有機溶媒の1種類を用いてもよく、2種類以上を混合したものを用いてもよい。本発明においては、上述した電子供与性の光電変換材料を溶解できるものであれば特に限定されるものではなく、用いる電子供与性の光電変換材料、濃度等に応じて適宜選択することができる。
(3)ドナー溶液
本発明に用いられる電子供与性の光電変換材料の濃度としては、本発明の光電変換層用塗工液を用いて光電変換層を形成した際に、所望の光電変換効率とすることができるものであれば特に限定されるものではないが、ドナー溶液、およびアクセプター溶液(高濃度アクセプター溶液、低濃度アクセプター溶液の2種類)を混合し光電変換層用塗工液とした状態において0.3質量%〜3質量%の範囲内となる濃度とすることが好ましく、なかでも0.5質量%〜2質量%の範囲内となる濃度とすることが好ましい。上記範囲より大きいと本発明の光電変換層用塗工液とした際に、均一に溶解させることが困難だからである。
3.光電変換層用塗工液の製造方法
次に、本発明の光電変換層用塗工液の製造方法について説明する。本発明の光電変換層用塗工液の製造方法は、上述したフラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液と、ドナー溶液とを、混合するものであれば特に限定されるものではない。
本発明において、フラーレン誘導体の濃度が高いアクセプター溶液(高濃度アクセプター溶液)と、フラーレン誘導体の濃度が低いアクセプター溶液(低濃度アクセプター溶液)との質量比(高濃度アクセプター溶液/低濃度アクセプター溶液)は、所望の光電変換効率を有する光電変換層を形成できるものであれば特に限定されるものではなく、フラーレン誘導体の材料等に応じて適宜設定することができる。
本発明の光電変換層用塗工液の製造方法において、上記アクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体と、ドナー溶液に含まれる電子供与性の光電変換材料との質量比(フラーレン誘導体/光電変換材料)は、上記フラーレン誘導体および光電変換材料が均一に溶解できるものであれば特に限定されるものではない。本発明においては、上記フラーレン誘導体の種類および光電変換材料の種類によっても異なるが0.048〜0.67の範囲内であることが好ましく、なかでも、0.096〜0.40の範囲内であることが好ましい。上記範囲以外では上記フラーレン誘導体が析出する可能性や、電子供与性材料と電子受容性材料のバランスが悪く十分な光電変換効率が得られない可能性があるからである。
本発明において、アクセプター溶液と、ドナー溶液との混合順序としては、溶液中のフラーレン誘導体および電子供与性の光電変換材料を溶解させることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、まず、アクセプター溶液同士を混合した後ドナー溶液と混合しても良く、アクセプター溶液のいずれか1種類とドナー溶液とを混合した後、残りのアクセプター溶液を添加して混合しても良い。
さらに、フラーレン誘導体および電子供与性の光電変換材料を溶媒に溶解させてアクセプター・ドナー溶液を形成した後、上記アクセプター・ドナー溶液とはフラーレン誘導体の濃度が異なるアクセプター溶液を添加し、混合するものであっても良い。
本発明において、上記アクセプター溶液と、ドナー溶液との混合方法としては、溶液中のフラーレン誘導体および電子供与性の光電変換材料を溶解することができるものであれば特に限定されるものではなく、公知の混合方法を用いることができるが、なかでも本発明においては、低せん断応力で混合できるものが好ましい。
また、本発明において、上記アクセプター溶液と、ドナー溶液とを混合するタイミングとしては、本発明の製造方法によって製造された光電変換層用塗工液を使用する直前であることが好ましい。
また、本発明は、フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液とドナー溶液とを混合するものであるが、必要に応じて他の溶液を混合するものであっても良い。このような他の溶液としては、フラーレン誘導体の凝集体の存在比率の調整等を目的とし、フラーレン誘導体を溶媒に溶解させて調製した調整用アクセプター溶液を挙げることができる。このような調整用アクセプター溶液のフラーレン誘導体の濃度は、上述したアクセプター溶液と同一であっても良く、異なるものであっても良い。上記調整用アクセプター溶液を構成するフラーレン誘導体および溶媒の詳細については、上記「1.アクセプター溶液」と同様の内容のものを用いることができる。
また、上記調整用アクセプター溶液は単一の濃度のものであっても良く、上記フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類以上のものであってもよい。本発明の製造方法によって製造する光電変換層用塗工液の用途等に応じて適宜調製することができる。
B.光電変換層用塗工液
次に、本発明の光電変換層用塗工液について説明する。本発明の光電変換層用塗工液は、凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体と、電子供与性の光電変換材料とを含むことを特徴とするものである。
本発明の光電変換層用塗工液は、凝集体の平均粒径、すなわち凝集体のサイズが異なるフラーレン誘導体を含むので、このような本発明の光電変換層用塗工液を有機薄膜太陽電池の光電変換層の形成に用いた場合には、フラーレン誘導体が、凝集体の平均粒径(凝集体のサイズ)に応じて、電荷分離性や導電性のそれぞれの機能を分担することにより、光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池を得ることができる。
一般に、フラーレン誘導体の凝集体のサイズが比較的大きい場合には、導電性が高くなると考えられる。また、フラーレン誘導体の凝集体のサイズが比較的小さい場合には、比表面積が大きくなるため、フラーレン誘導体が電子供与性の光電変換材料と接触しやすくなり、電荷を生み出しやすくなると考えられる。すなわち、凝集体の平均粒径の異なる2種類のフラーレン誘導体のうち、凝集体の平均粒径の大きいフラーレン誘導体は導電性の機能を担い、凝集体の平均粒径の小さいフラーレン誘導体は電荷分離性の機能を担うものと思料される。
このように本発明においては、凝集体の平均粒径の異なる2種類のフラーレン誘導体を用いることにより、フラーレン誘導体に、凝集体の平均粒径(凝集体のサイズ)に応じて、機能を分担させ、それにより光電変換効率を高めることができるのである。すなわち、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができる。
本発明の光電変換層用塗工液は、少なくともフラーレン誘導体と電子供与性の光電変換材料とを含むものであり、通常、溶媒中にフラーレン誘導体と電子供与性の光電変換材料とが溶解されたものである。
以下、本発明の光電変換層用塗工液の各構成について説明する。
1.フラーレン誘導体
本発明に用いられるフラーレン誘導体は、凝集体の平均粒径が異なる2種類のものである。
なお、「凝集体」には、フラーレン誘導体が凝集しているものだけでなく、フラーレン誘導体が単分散しているものも含まれる。
フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径差は、所望の光電変換効率を有する光電変換層を形成可能であれば特に限定されるものではない。本発明においては、用いるフラーレン誘導体の種類等によっても異なるが、フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径差が30nm以上であることが好ましく、なかでも50nm以上であることが好ましく、特に80nm以上であることが好ましい。凝集体の平均粒径差が上記範囲より小さいと、フラーレン誘導体に、凝集体の平均粒径(凝集体のサイズ)に応じて、電荷分離性や導電性のそれぞれの機能を分担させることが困難となるからである。
また、フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径は、所望の光電変換効率を有する光電変換層を形成可能であれば特に限定されるものではない。本発明においては、用いるフラーレン誘導体の種類等によっても異なるが、一方のフラーレン誘導体の凝集体の平均粒径が1nm〜50nmの範囲内であることが好ましく、なかでも1nm〜30nmの範囲内であることが好ましく、特に1nm〜10nmの範囲内であることが好ましい。また、他方のフラーレン誘導体の凝集体の平均粒径が40nm〜100nmの範囲内であることが好ましく、なかでも40nm〜90nmの範囲内であることが好ましく、特に40nm〜80nmの範囲内であることが好ましい。フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径が上述の範囲内であることにより、フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径差を十分大きいものとすることができるため、光電変換効率に優れた光電変換層を形成可能な光電変換層用塗工液とすることができるからである。また、上記範囲外とした場合には、十分な凝集体の平均粒径差を付けることが困難となったり、光電変換層用塗工液を調製する際に、沈殿が生じる等によって均一な光電変換層用塗工液が得られないおそれがあるからである。
なお、上記凝集体の平均粒径の測定方法としては、まず動的光散乱法による粒度分布測定を、ゼータ電位・粒径測定システム ELS-Z2(大塚電子株式会社製)を用いて行い、次いで得られた粒度分布のうち粒径200nm以下の範囲において粒度分布が最大となる粒径を求め、その粒径を平均粒径とする。
ここで、粒度分布のうち粒径200nm以下の範囲とするのは、測定の際に塵などが試料に混入する場合があり、塵などに由来する粒度分布を除外するためである。
なお、フラーレン誘導体については、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
フラーレン誘導体の種類は、凝集体の平均粒径(凝集体のサイズ)毎に異なっても良く、同一であってもよい。本発明においては、なかでも、フラーレン誘導体の種類が同一であることが好ましい。生産性に優れたものとすることができるからである。
また、本発明の光電変換層用塗工液に含まれるフラーレン誘導体の濃度としては、所望の光電変換効率を有する光電変換層を形成可能であれば特に限定されるものではない。具体的には、用いるフラーレン誘導体の種類、溶媒等に応じて、適宜選択される。
2.電子供与性の光電変換材料
本発明に用いられる電子供与性の光電変換材料としては、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に記載したものと同様とすることができる。
また、本発明の光電変換層用塗工液に含まれる電子供与性の光電変換材料の濃度としては、所望の光電変換効率を有する光電変換層を形成可能であれば特に限定されるものではない。具体的には、0.3質量%〜3質量%の範囲内が好ましく、なかでも0.5質量%〜2質量%の範囲内が好ましい。上記範囲より大きいと、光電変換層用塗工液を調製する際に、電子供与性の光電変換材料を均一に溶解させることが困難だからである。
さらに、光電変換層用塗工液に含まれるフラーレン誘導体と電子供与性の光電変換材料との質量比(フラーレン誘導体/電子供与性の光電変換材料)は、上記フラーレン誘導体および上記光電変換材料が均一に溶解できれば特に限定されるものではない。具体的には、上記フラーレン誘導体の種類および上記電子供与性の光電変換材料の種類によっても異なるが、0.048〜0.67の範囲内が好ましく、なかでも0.096〜0.40の範囲内が好ましい。上記範囲外では、上記フラーレン誘導体が析出する可能性や、電子受容性材料(フラーレン誘導体)と電子供与性材料(電子供与性の光電変換材料)とのバランスが悪く十分な光電変換効率が得られない可能性があるからである。
3.溶媒
本発明に用いられる溶媒としては、フラーレン誘導体および電子供与性の光電変換材料を溶解することができるものであれば特に限定されるものではない。
なお、溶媒については、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に記載したフラーレン誘導体を溶解する溶媒および電子供与性の光電変換材料を溶解する有機溶媒と同様であるので、ここでの説明は省略する。
4.光電変換層用塗工液の製造方法
次に、本発明の光電変換層用塗工液の製造方法について説明する。本発明の光電変換層用塗工液は、フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液と、電子供与性の光電変換材料を含むドナー溶液とを混合することにより製造することができる。また、本発明の光電変換層用塗工液は、フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径が異なる2種類のアクセプター溶液と、電子供与性の光電変換材料を含むドナー溶液とを混合することにより製造することもできる。
なお、前者の方法については、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。以下、後者の方法について説明する。
本発明に用いられるアクセプター溶液は、フラーレン誘導体を溶媒に溶解させたものであり、かつ上記フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径が異なる2種類のものである。
なお、フラーレン誘導体および溶媒については、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
アクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体の種類は、フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径毎に異なっても良く、同一であってもよい。本発明においては、なかでも、同一であることが好ましい。生産性に優れたものとすることができるからである。
また、アクセプター溶液に含まれる溶媒の種類は、上記フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径毎に異なる溶媒を用いても良く、全てのアクセプター溶液に同一の溶媒を用いても良い。本発明においては、なかでも、同一の溶媒を用いることが好ましい。生産性に優れたものとすることができるからである。
なお、アクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体の凝集体の平均粒径差、および、フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径については、上記「1.フラーレン誘導体」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
アクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体の凝集体の平均粒径を異なるものとするには、アクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体の濃度を異ならせればよい。
なお、アクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体の濃度が異なることについては、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に記載したので、ここでの説明は省略する。
また、本発明に用いられるドナー溶液は、電子供与性の光電変換材料を含むものであり、通常、有機溶媒中に上記電子供与性の光電変換材料を溶解したものである。
なお、ドナー溶液については、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
本発明の光電変換層用塗工液の製造方法は、上述したフラーレン誘導体の凝集体の平均粒径が異なる2種類のアクセプター溶液と、ドナー溶液とを、混合するものであれば特に限定されるものではない。
フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径が大きいアクセプター溶液(第1アクセプター溶液)と、フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径が小さいアクセプター溶液(第2アクセプター溶液)との質量比(第1アクセプター溶液/第2アクセプター溶液)は、所望の光電変換効率を有する光電変換層を形成できるものであれば特に限定されるものではなく、フラーレン誘導体の材料等に応じて適宜設定することができる。
なお、アクセプター溶液に含まれるフラーレン誘導体と、ドナー溶液に含まれる電子供与性の光電変換材料との質量比(フラーレン誘導体/光電変換材料)については、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に記載したものと同様とすることができる。
また、アクセプター溶液およびドナー溶液の混合順序、アクセプター溶液およびドナー溶液の混合方法、アクセプター溶液およびドナー溶液を混合するタイミング等については、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明では、フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径が異なる2種類のアクセプター溶液とドナー溶液とを混合するものであるが、必要に応じて他の溶液を混合するものであっても良い。このような他の溶液としては、フラーレン誘導体の凝集体の存在比率の調整等を目的とし、フラーレン誘導体を溶媒に溶解させて調製した調整用アクセプター溶液を挙げることができる。
なお、調整用アクセプター溶液については、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。
C.有機薄膜太陽電池の製造方法
次に、本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法について説明する。本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法は、使用する光電変換層用塗工液の構成により2つの態様に分けられる。以下、各態様について説明する。
I.第1態様
本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法の第1態様は、基板を用い、上記基板上に第1電極層を形成する第1電極層形成工程と、上記第1電極層上に、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に記載の製造方法により製造された光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成する光電変換層形成工程と、上記光電変換層上に第2電極層を形成する第2電極層形成工程と、を有することを特徴とするものである。
次に、本態様の有機薄膜太陽電池の製造方法を、図を参照しながら説明する。図1は、本態様の有機薄膜太陽電池の製造方法の一例を示した工程図である。図1に示すように、本態様の有機薄膜太陽電池の製造方法は、基板1を用い(図1(a))、上記基板1上に第1電極層2を形成する第1電極層形成工程(図1(b))と、上記第1電極層2上に、上述した製造方法により製造された光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層3を形成する光電変換層形成工程(図1(c))と、上記光電変換層3上に第2電極層4を形成する第2電極層形成工程(図1(d))とを有することにより、有機薄膜太陽電池10を製造するものである。
本態様によれば、上記光電変換層形成工程において、上述した製造方法により製造された光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成することにより、光電変換効率に優れた光電変換層を形成することができる。したがって光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池とすることができる。
本態様の有機薄膜太陽電池の製造方法は、少なくとも、第1電極層形成工程、光電変換層形成工程、第2電極層形成工程を有するものである。
以下、このような本態様の有機薄膜太陽電池の製造方法の各工程について説明する。
1.第1電極層形成工程
本態様における第1電極層形成工程は、基板上に第1電極層を形成する工程である。以下、このような工程について説明する。
(1)基板
本工程に用いられる基板は、透明なものであっても不透明なものであっても良いが、例えば、この基板側が光の受光面となる場合には、透明基板であることが好ましい。この透明基板の材料としては、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を挙げることができる。
本発明においては、上記の中でも基板が透明樹脂フィルム等のフレキシブル材であることが好ましい。透明樹脂フィルムは、加工性に優れており、製造コスト低減や軽量化、割れにくい有機薄膜太陽電池の実現において有用であり、曲面への適用等の種々のアプリケーションへの適用可能性が広がるからである。
(2)第1電極層
本工程に用いられる第1電極層は、上記基板上に形成されるものである。
このような第1電極層を形成する材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されないが、光の照射方向や、後述する第2電極層を形成する材料の仕事関数等を考慮して適宜選択することが好ましい。例えば、第2電極層を形成する材料を、仕事関数が低い材料とした場合には、第1電極層を形成する材料は、仕事関数が高い材料が好ましい。仕事関数が高い材料としては、例えばAu、Ag、Co、Ni、Pt、C、ITO、SnO、フッ素をドープしたSnO、ZnO等を挙げることができる。また、本発明の製造方法により製造される有機薄膜太陽電池の基板を受光面とした場合には、第1電極層を透明電極とすることが好ましく、この場合、一般的に透明電極として使用されているものを用いることができる。具体的には、In−Zn−O(IZO)、In−Sn−O(ITO)、ZnO−Al、Zn−Sn−O等を挙げることができる。
本工程においては、第1電極層の全光線透過率が85%以上、中でも90%以上、特に92%以上であることが好ましい。本発明の製造方法により製造される有機薄膜太陽電池の基板を受光面とした場合、第1電極層の全光線透過率が上記範囲であることにより、第1電極層では光を十分に透過することができ、後述する光電変換層にて光を効率的に吸収することができるからである。
なお、上記全光線透過率は、可視光領域において、スガ試験株式会社製 全光線透過率装置(COLOUR S&M COMPUTER MODEL SM−C:型番)を用いて測定した値である。
上記第1電極層は、単層からなる場合であってもよく、また、異なる仕事関数の材料を用い、積層されてなる場合であってもよい。このような第1電極層の膜厚としては、単層からなる第1電極層の場合はその膜厚が、複数層からなる場合は総膜厚が、0.1〜500nmの範囲内、その中でも、1nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が上記範囲より薄い場合は、第1電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した光電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚い場合には、全光線透過率が低下し、エネルギー変換効率を低下させる可能性があるからである。
また、上記第1電極層は、基板上に全面に形成されていてもよく、パターン状に形成されていてもよい。
さらに、上記第1電極層の形状としては、フラットな形状であってもよく、テクスチャー構造、ピラミッド構造、波型構造、くし型構造、ナノピロー構造等の凹凸状であってもよい。例えば第1電極層の形状が凹凸状である場合は、入射光が第1電極層の凹凸形状により散乱されるため、後述する光電変換層は光を多く取り込むことができる。これにより、光を有効に利用することができるため、エネルギー変換効率を向上させることができる。
(3)第1電極層形成工程
本工程における第1電極層の形成方法としては、上述した基板上に第1電極層を、密着性良く形成するものであれば特に限定されるものではなく、一般に用いられている方法を用いることができる。本工程においては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のPVD法や、CVD法等の乾式塗工法、およびITO微粒子を含有する塗工液等を塗布する湿式塗工法を挙げることができる。また、第1電極層をパターン状に形成する場合のパターニング方法としては、第1電極層を所望のパターンに精度良く形成することができる方法であれば特に限定されないが、具体的には、フォトリソグラフィー法等を挙げることができる。
2.光電変換層形成工程
本態様における光電変換層形成工程は、上記第1電極層上に、上述した製造方法により製造された光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成するものである。ここで上記光電変換層用塗工液は、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」の項に記載したものと同様の方法によって製造されるものであるため、ここでの記載は省略する。
(1)光電変換層
本工程に用いられる光電変換層は、上記第1電極層上に形成されるものであり、上述した電子供与性の光電変換材料と、上述したフラーレン誘導体とを有するものである。上記光電変換層は、有機薄膜太陽電池の電荷分離に寄与し、生じた電子および正孔を各々反対方向の電極に向かって輸送する機能を有するものである。
このような光電変換層の膜厚としては、所望の光電変換効率とすることができるものであれば特に限定されないが、通常は、0.2nm〜3000nmの範囲内、その中でも、10nm〜600nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が上記範囲より厚い場合には、膜抵抗が高くなる可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より薄い場合には、第1電極層および第2電極層に短絡が生じる可能性があるからである。
本工程に用いられる光電変換層は、複数層積層されていてもよい。複数層の光電変換層が直接積層された有機薄膜太陽電池では、各光電変換層に互いに異なる吸収波長領域を有する光電変換材料や有機半導体材料をそれぞれ用いることができるので、有機薄膜太陽電池全体として吸収波長領域を広げることができる。また、各光電変換層に同一の吸収波長領域を有する光電変換材料や有機半導体材料を用いた場合には、一層のみの光電変換層を有する有機薄膜太陽電池に比べて、複数層の光電変換層を有する有機薄膜太陽電池では厚みが厚くなるので、厚みの増加に伴って吸光度を大きくすることもできると考えられる。したがって、複数層の光電変換層を直接積層することにより、広範囲の波長領域にわたって発電が可能であり、また、高い光電変換効率を実現できる有機薄膜太陽電池とすることができる。
(2)光電変換層形成工程
本工程において、上記光電変換層用塗工液の塗工方法としては、上記第1電極層上に均一な膜厚で塗工することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ダイコート法、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、ビードコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等を挙げることができる。なかでも本発明においては、スピンコート法を好ましく用いることができる。光電変換層を所定の膜厚となるように精度良く形成することが容易であり、かつ低せん断応力で塗工することができるため、上述した製造方法で製造した光電変換層用塗工液に含まれるフラーレン誘導体の凝集体のサイズを維持することが容易であるからである。
本工程においては、光電変換層用塗工液を塗工することにより形成した塗膜を乾燥する乾燥処理を施してもよい。上記光電変換層用塗工液に含まれる溶媒等を早期に除去することにより本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法を生産性に優れたものとすることができるからである。
本工程においては、このような乾燥処理に用いられる乾燥方法として、例えば、加熱乾燥、送風乾燥、真空乾燥等、公知の方法を用いることができる。
3.第2電極層形成工程
本態様における第2電極層形成工程は、上記光電変換層上に、上記第1電極層と対向する電極である第2電極層を形成する工程である。以下、このような第2電極層形成工程について説明する。
(1)第2電極層
本工程に用いられる第2電極層は、上記光電変換層上に形成されるものであり、上記第1電極層と対向する電極である。
このような第2電極層を形成する材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、光の照射方向や、上記第1電極層を形成する材料の仕事関数等を考慮して適宜選択することが好ましい。例えば、上記基板を受光面とした場合には、上記第1電極層が透明電極層となり、このような場合には、第2電極層は透明でなくともよい。また、第1電極層を仕事関数が高い材料を用いて形成した場合には、第2電極層は仕事関数が低い材料を用いて形成することが好ましく、具体的に仕事関数が低い材料としては、Li、In、Al、Ca、Mg、Sm、Tb、Yb、Zr、LiF等を挙げることができる。また、第2電極層は、単層からなる場合であってもよく、また、異なる仕事関数の材料を用い、積層されてなる場合であってもよい。
上記第2電極層の膜厚は、第2電極層が単層からなる場合にはその膜厚が、複数層からなる場合には各層を合わせた総膜厚が、0.1nm〜500nmの範囲内、中でも、1nm〜300nmの範囲内であることが好ましい。膜厚が上記範囲より薄い場合は、第2電極層のシート抵抗が大きくなりすぎ、発生した光電荷を十分に外部回路へ伝達できない可能性があり、一方、膜厚が上記範囲より厚い場合には光の透過率が低下し、光の変換効率を低下させる可能性があるからである。
また、上記第2電極層は、光電変換層上に全面に形成されていてもよく、パターン状に形成されていてもよい。
(2)第2電極層形成工程
このような第2電極層の形成方法としては、一般に使用される方法を用いることができ、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のPVD法や、CVD法等の乾式塗工法、およびAg等の金属コロイドを含有する金属ペースト等を用いて塗布する湿式塗工法を挙げることができる。
また、第2電極層をパターン状に形成する場合のパターニング方法としては、第2電極層を所望のパターンに精度良く形成することができる方法であれば特に限定されないが、具体的には、フォトリソグラフィー法等を挙げることができる。
II.第2態様
本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法の第2態様は、基板を用い、上記基板上に第1電極層を形成する第1電極層形成工程と、上記第1電極層上に、上記「B.光電変換層用塗工液」に記載の光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成する光電変換層形成工程と、上記光電変換層上に第2電極層を形成する第2電極層形成工程と、を有することを特徴とするものである。
本態様の有機薄膜太陽電池の製造方法を、図を参照しながら説明する。図1に例示するように、本態様の有機薄膜太陽電池の製造方法は、基板1を用い(図1(a))、上記基板1上に第1電極層2を形成する第1電極層形成工程(図1(b))と、上記第1電極層2上に、上述した光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層3を形成する光電変換層形成工程(図1(c))と、上記光電変換層3上に第2電極層4を形成する第2電極層形成工程(図1(d))とを有することにより、有機薄膜太陽電池10を製造するものである。
本態様によれば、上記光電変換層形成工程において、上述した光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成することにより、光電変換効率に優れた光電変換層を形成することができる。したがって光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池とすることができる。
本態様の有機薄膜太陽電池の製造方法は、少なくとも、第1電極層形成工程、光電変換層形成工程、第2電極層形成工程を有するものである。
なお、第1電極層形成工程および第2電極層形成工程については、上記第1態様に記載したものと同様であるので、ここでの説明は省略する。以下、本態様の有機薄膜太陽電池の製造方法における光電変換層形成工程について説明する。
本態様における光電変換層形成工程は、上記第1電極層上に、上述した光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成するものである。
なお、上記光電変換層用塗工液については、上記「B.光電変換層用塗工液」に詳しく記載したため、ここでの説明は省略する。
また、光電変換層用塗工液の塗工方法および乾燥方法、ならびに光電変換層等については、上記第1態様に記載したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
D.有機薄膜太陽電池
次に、本発明の有機薄膜太陽電池について説明する。本発明の有機薄膜太陽電池は、基板と、上記基板上に形成された第1電極層と、上記第1電極層上に形成された光電変換層と、上記光電変換層上に形成された第2電極層とを有する有機薄膜太陽電池であって、上記光電変換層が、凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体と、電子供与性の光電変換材料とを含有することを特徴とするものである。
本発明の有機薄膜太陽電池を、図を参照しながら説明する。図1(d)に例示するように、本発明の有機薄膜太陽電池10は、基板1と、上記基板1上に形成された第1電極層2と、上記第1電極層2上に形成され、凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体および電子供与性の光電変換材料を含有する光電変換層3と、上記光電変換層3上に形成された第2電極層4とを有するものである。
本発明によれば、光電変換層が、凝集体の平均粒径、すなわち凝集体のサイズが異なるフラーレン誘導体を含有するので、フラーレン誘導体が、凝集体の平均粒径(凝集体のサイズ)に応じて、電荷分離性や導電性のそれぞれの機能を分担することにより、光電変換効率に優れた有機薄膜太陽電池とすることができる。
なお、基板、第1電極層および第2電極層については、上記「C.有機薄膜太陽電池の製造方法」に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。以下、有機薄膜太陽電池の他の構成について説明する。
1.光電変換層
本発明に用いられる光電変換層は、凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体と、電子供与性の光電変換材料とを含有するものである。
なお、フラーレン誘導体および電子供与性の光電変換材料については、上記「A.光電変換層用塗工液の製造方法」に記載し、フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径については、上記「B.光電変換層用塗工液」に記載したので、ここでの説明は省略する。
また、光電変換層の膜厚およびその他の点については、上記「C.有機薄膜太陽電池の製造方法」に記載したので、ここでの説明は省略する。
2.正孔取出し層
本発明においては、光電変換層と正孔取出し電極との間に正孔取出し層が形成されていてもよい。第1電極層が正孔取出し電極である場合は、光電変換層と第1電極層との間に正孔取出し層が形成される。また、第2電極層が正孔取出し電極である場合は、光電変換層と第2電極層との間に正孔取出し層が形成される。
正孔取出し層は、光電変換層から正孔取出し電極への正孔の取出しが容易に行われるように設けられる層である。これにより、光電変換層から正孔取出し電極への正孔取出し効率が高められるため、光電変換効率を向上させることが可能となる。
このような正孔取出し層に用いられる材料としては、光電変換層から正孔取出し電極への正孔の取出しを安定化させる材料であれば特に限定されるものではない。具体的には、ドープされたポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、トリフェニルジアミン(TPD)等の導電性有機化合物、またはテトラチオフルバレン、テトラメチルフェニレンジアミン等の電子供与性化合物と、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン等の電子受容性化合物とからなる電荷移動錯体を形成する有機材料等を挙げることができる。また、Au、In、Ag、Pd等の金属等の薄膜も使用することができる。さらに、金属等の薄膜は、単独で形成してもよく、上記の有機材料と組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、特にポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、トリフェニルジアミン(TPD)が好ましく用いられる。
上記正孔取出し層の膜厚としては、上記有機材料を用いた場合は、10nm〜200nmの範囲内であることが好ましく、上記金属薄膜である場合は、0.1nm〜5nmの範囲内であることが好ましい。
3.電子取出し層
本発明においては、光電変換層と電子取出し電極との間に電子取出し層が形成されていてもよい。第2電極層が電子取出し電極である場合は、光電変換層と第2電極層との間に電子取出し層が形成される。また、第1電極層が電子取出し電極である場合は、光電変換層と第1電極層との間に電子取出し層が形成される。
電子取出し層は、光電変換層から電子取出し電極への電子の取出しが容易に行われるように設けられる層である。これにより、光電変換層から電子取出し電極への電子取出し効率が高められるため、光電変換効率を向上させることが可能となる。
このような電子取出し層に用いられる材料としては、光電変換層から電子取出し電極への電子の取出しを安定化させる材料であれば特に限定されない。具体的には、ドープされたポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、トリフェニルジアミン(TPD)等の導電性有機化合物、またはテトラチオフルバレン、テトラメチルフェニレンジアミン等の電子供与性化合物と、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン等の電子受容性化合物とからなる電荷移動錯体を形成する有機材料等を挙げることができる。また、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属との金属ドープ層が挙げられる。好適な材料としては、バソキュプロイン(BCP)または、バソフェナントロン(Bphen)と、Li、Cs、Ba、Srなどの金属ドープ層が挙げられる。
4.その他の構成部材
本発明の有機薄膜太陽電池は、上述した構成部材の他にも、必要に応じて後述する構成部材を有していてもよい。例えば、本発明の有機薄膜太陽電池は、保護シート、充填材層、バリア層、保護ハードコート層、強度支持層、防汚層、高光反射層、光封じ込め層、紫外線・赤外線遮断層、封止材層等の機能層を有していてもよい。また、層構成に応じて、各機能層間に接着層が形成されていてもよい。
なお、これらの機能層については、特開2007-73717号公報等に記載のものと同様とすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
1.第1電極層の形成
基板として準備した厚さ125μmのPENフィルム基板の表面にPVD法によりSiOの薄膜を形成した。次いで、SiO薄膜の上面に、透明電極であるITO膜(膜厚150nm、シート抵抗20Ω/□)を、圧力勾配型プラズマガンを用いた反応性イオンプレーティング法(パワー:3.7kW、酸素分圧:73%、製膜圧力:0.3Pa、製膜レート:150nm/min、基板温度20℃)により製膜した後に、エッチングによりパターニングすることで、基板上にパターン状に形成されITOからなる第1電極層を形成した。次いで、上記第1電極層が形成された基板を、アセトン、基板洗浄液、IPAを用いて洗浄した。
2.正孔取出し層の形成
次いで、導電性高分子ペースト(ポリ−(3,4−エチレンジオキシチオフェン)分散品)を、スピンコート法にて、上記第1電極層上に製膜し、150℃で30分間乾燥することにより、正孔取出し層(膜厚100nm)を形成した。
3.光電変換層用塗工液の調製
フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液を調製した後、混合することで光電変換層用塗工液を調製した。
(第1アクセプター溶液の調製)
フラーレン誘導体としてPCBMを、および電子供与性の光電変換材料としてポリアルキルチオフェン(P3HT:poly(3−hexylthiophene−2,5−diyl))を、溶媒であるクロロベンゼンに溶解し、PCBMの濃度が0.11wt%、P3HTの濃度が1.1wt%となるように調製した。この場合における第1アクセプター溶液は、フラーレン誘導体と電子供与性の光電変換材料とを含むアクセプター・ドナー溶液である。
(第2アクセプター溶液の調製)
フラーレン誘導体として用いるPCBMの濃度が0.1wt%となるように溶媒として準備した1,2−ジクロロベンゼンに溶解した後、減圧・加熱条件下で溶媒を除去して、PCBM濃度を3.0wt%になるまで、固形分が析出しないように蒸発速度を制御しながら濃縮した。
第1アクセプター溶液と、第2アクセプター溶液とを、PCBM濃度が0.4wt%、P3HT濃度が1wt%となるように混合した後、メッシュサイズが1μmのろ紙でろ過して光電変換層用塗工液を調製した。
4.光電変換層の形成
次いで、上記光電変換層用塗工液を「2.正孔取出し層の形成」によって形成した正孔取出し層上にスピンコート方にて回転数700rpmの条件で塗布し、光電変換層(膜厚150nm)を形成した。
5.第2電極層の形成
上記光電変換層上にAl層(100nm)を蒸着法にて形成することで第2電極層を形成した。
以上により、有機薄膜太陽電池を作製した。
[比較例]
「3.光電変換層用塗工液の調製」において、フラーレン誘導体の濃度の異なる2種類のアクセプター溶液を用いることなく、第1アクセプター溶液のみを用い、PCBM濃度が0.4wt%、P3HT濃度が1.0wt%となるようにクロロベンゼンに溶解し、光電変換層用塗工液を調製した以外は、実施例1と同様に有機薄膜太陽電池を作製した。
[評価]
太陽電池特性に関しては、AM1.5、擬似太陽光(100mW/cm)を照射光源とし、ソースメジャーユニット(HP社製、HP4100)にて電圧印加により電流電圧特性の評価を行った。
評価結果を下記表1に示す。
Figure 2008109112
実施例1、比較例の変換効率値を測定した結果、比較例では、短絡電流値が1.86mA/cm、変換効率値が0.306%であったのに対して、実施例においては短絡電流値が3.23mA/cm、変換効率値が0.606%となり太陽電池の性能が向上した。
[参考例]
(アクセプター溶液Aの調製)
フラーレン誘導体(PCBM)を、PCBMの濃度が0.1wt%となるように、クロロベンゼンに溶解した。アクセプター溶液AでのPCBMの凝集体の粒径は1nm程度に分布しており、平均粒径は1nmであった。
(アクセプター溶液Bの調製)
フラーレン誘導体(PCBM)を、PCBMの濃度が0.5wt%となるように、クロロベンゼンに溶解した。アクセプター溶液BでのPCBMの凝集体の粒径は1nm程度に分布しており、平均粒径は1nmであった。
(アクセプター溶液Cの調製)
フラーレン誘導体(PCBM)を、PCBMの濃度が1.0wt%となるように、クロロベンゼンに溶解した。アクセプター溶液CでのPCBMの凝集体の粒径は30nm〜100nm程度に分布しており、平均粒径は60nmであった。
(アクセプター溶液Dの調製)
フラーレン誘導体(PCBM)を、PCBMの濃度が2.0wt%となるように、クロロベンゼンに溶解した。アクセプター溶液DでのPCBMの凝集体の粒径は30nm〜100nm程度に分布しており、平均粒径は60nmであった。
アクセプター溶液A〜DにおけるPCBMの濃度および平均粒径から、高濃度化により平均粒径が増加する傾向にあることがわかった。ここでは、溶媒としてクロロベンゼンを用いたが、上記の傾向は、溶媒の種類によらず同様であると考えられる。
[実施例2]
実施例1の「3.光電変換層用塗工液の調製」において、第2アクセプター溶液として参考例のアクセプター溶液CまたはDを用いた以外は、実施例1と同様に有機薄膜太陽電池を作製した。
実施例1と同様にして変換効率値を測定した結果、いずれの有機薄膜太陽電池も比較例と比べて太陽電池の性能が向上した。
本発明の有機薄膜太陽電池の製造方法の一例を示す工程図である。
符号の説明
1 … 基板
2 … 第1電極層
3 … 光電変換層
4 … 第2電極層
10 … 有機薄膜太陽電池

Claims (12)

  1. フラーレン誘導体の濃度が異なる2種類のアクセプター溶液と、電子供与性の光電変換材料を含むドナー溶液と、を混合することを特徴とする光電変換層用塗工液の製造方法。
  2. 前記アクセプター溶液のフラーレン誘導体の濃度差が1質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換層用塗工液の製造方法。
  3. 前記アクセプター溶液の一方のフラーレン誘導体の濃度が、0.1質量%〜1質量%の範囲内であり、かつ他方のフラーレン誘導体の濃度が、2質量%〜10質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光電変換層用塗工液の製造方法。
  4. 前記電子供与性の光電変換材料が、ポリアルキルチオフェンであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の光電変換層用塗工液の製造方法。
  5. 凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体と、電子供与性の光電変換材料とを含むことを特徴とする光電変換層用塗工液。
  6. 前記フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径差が30nm以上であることを特徴とする請求項5に記載の光電変換層用塗工液。
  7. 前記電子供与性の光電変換材料が、ポリアルキルチオフェンであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の光電変換層用塗工液。
  8. 基板を用い、前記基板上に第1電極層を形成する第1電極層形成工程と、
    前記第1電極層上に、前記請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の製造方法により製造された光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成する光電変換層形成工程と、
    前記光電変換層上に第2電極層を形成する第2電極層形成工程と、
    を有することを特徴とする有機薄膜太陽電池の製造方法。
  9. 基板を用い、前記基板上に第1電極層を形成する第1電極層形成工程と、
    前記第1電極層上に、請求項5から請求項7までのいずれかの請求項に記載の光電変換層用塗工液を塗工して光電変換層を形成する光電変換層形成工程と、
    前記光電変換層上に第2電極層を形成する第2電極層形成工程と、
    を有することを特徴とする有機薄膜太陽電池の製造方法。
  10. 基板と、前記基板上に形成された第1電極層と、前記第1電極層上に形成された光電変換層と、前記光電変換層上に形成された第2電極層とを有する有機薄膜太陽電池であって、
    前記光電変換層が、凝集体の平均粒径が異なる2種類のフラーレン誘導体と、電子供与性の光電変換材料とを含有することを特徴とする有機薄膜太陽電池。
  11. 前記フラーレン誘導体の凝集体の平均粒径差が30nm以上であることを特徴とする請求項10に記載の有機薄膜太陽電池。
  12. 前記電子供与性の光電変換材料が、ポリアルキルチオフェンであることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の有機薄膜太陽電池。
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