JP2008108797A - 回路基板の製造方法及びそれにより得られた回路基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】高解像度配線の形成が可能であり、基板界面の凹凸が少ない場合でも基板と導電層との密着性に優れ、且つ、配線間の絶縁信頼性の高い配線回路の製造方法及び該製造方法により得られた、配線間の絶縁信頼性に優れた配線を有する回路基板を提供する。
【解決手段】絶縁層12の表面に、絶縁層12及び反応性高分子化合物含有層16と相互作用を形成しうる化学活性点発生層14と、無電解めっき等と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層16とを有する積層体表面に、感光性レジストパターン18を形成する工程、積層体上の感光性レジストパターン非形成領域における反応性高分子化合物含有層16に、無電解めっき触媒等を付着させる工程、及び、無電解めっき処理を施し、導電層20を形成する工程、を有し、該感光性レジストパターン18を絶縁層の一部として残存させる回路基板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路基板及びその製造方法に関し、詳細には、導電層との密着性に優れたグラフトポリマーを応用した、絶縁膜との密着性に優れた導電性パターンを有する回路基板及びその簡易な製造方法に関する。
従来の導電性パターン形成方法としては、主に「サブトラクティブ法」、「セミアディティブ法」、「フルアディティブ法」による金属パターン形成方法が知られている。
サブトラクティブ法とは、基板上に形成された金属の層に、活性光線の照射により感光する感光層を設け、この感光層に像様露光し、現像してレジスト像を形成し、ついで、金属をエッチングして導電性パターンを形成し、最後にレジストを剥離する方法である。この手法で使用される金属基板は、基板と金属層との密着性を持たせるために基板界面を凹凸処理してアンカー効果により密着性を発現させていた。その結果、出来上がる導電性パターンの基板界面部が凹凸になってしまい、電気配線として使用する際、高周波特性が悪くなるという問題点があった。更に、金属基板を形成する際、基板を凹凸処理するため、クロム酸などの強酸で基板を処理するという煩雑な工程が必要であるいという問題点があった。
この問題を解決する為に、基板表面にラジカル重合性化合物をグラフトして表面改質を行うことで、基板の凹凸を最小限にとどめ、かつ、基板の処理工程を簡易にする方法が提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照。)。しかし、この手法で作製した金属基板をサブトラクティブ法によりパターン化しても、サブトラクティブ法に特有の問題点がある。それは、サブトラクティブ法により高細線幅の金属パターンを形成するためには、レジストパターンの線幅よりもエッチング後の線幅が細くなる、いわゆるオーバーエッチング法が有効である。しかしながら、オーバーエッチング法により、微細導電性パターンを直接形成しようとすると、線のにじみやかすれ、断線等が発生しやすくなり、良好な微細導電性パターンを形成するという観点からは、30μm以下の導電性パターンの形成は難しい。また、パターン部以外のエリアに存在する導電性膜をエッチング処理によって除去するため無駄が多く、また、そのエッチング処理によって生じる金属廃液の処理に費用がかかるなど、環境、価格面でも問題があった。
前記問題を解決するために、セミアディティブ法と呼ばれる導電性パターン形成手法が提案されている。セミアディティブ法とは、基板上にめっき等により薄くCr等の下地基板層を形成し、該下地金属層上にレジストパターンを形成する。続いて、レジストパターン以外の領域の下地金属層上にめっきによりCu等の金属層を形成した後、レジストパターンを除去する事により配線パターンを形成する。更に、該配線パターンをマスクとして下地金属層をエッチングし、レジストパターン以外の領域に導電性パターンを形成する手法である。この手法は、エッチングレスの手法であるために30μm以下の細線パターンの形成が容易であり、めっきにより必要な部分にのみ金属を析出させるため環境、価格面でも有効である。しかしながら、この手法では、基板と導電性パターンの密着性を持たせるために基板表面を凹凸処理する必要があり、その結果、出来上がる導電性パターンの基板界面部が凹凸になってしまい、電気配線として使用する際、高周波特性が悪くなるという問題点があった。
また、フルアディティブ法と呼ばれる導電性パターン形成手法も提案がなされている。フルアディティブ法とは、基板上にレジストパターンを形成し、レジストパターン以外の領域をめっきにより金属を析出させ、その後にレジストパターンを除去する。この手法も、エッチングレスの手法であるために30μm以下の細線パターンの形成が容易であるが、セミアディティブ法と同様の問題点を有しており、細線パターンが形成でき、基板界面の凹凸が少なく、エッチング廃液の少ない、新たな導電性パターン形成手法が望まれていた。
高精細のプリント配線板を製造する方法としては、基材表面にめっき触媒を吸着させ、その触媒に導電性材料を付着させる技術が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。この方法では、基材表面への触媒吸着を局所的に行うことができず、この工程はパターニングのためのレジスト貼付前に行われる。このため、配線間に良導体である触媒が存在するために、特に微細配線、高電圧配線での絶縁信頼性が懸念される。これを回避するためには、触媒を除去する工程(マイクロエッチング)などの煩雑な工程が必要となる。
このように、導電性材料による高精細パターンを形成すると、隣接する導電層間の間隔が極めて狭くなるため、導電層間の絶縁性を維持することも大きな課題となっている。
特開昭58−196238号公報 特開平5−21932号公報 特開平11−40912号公報 Advanced Materials 2000年 20号 1481−1494
上記従来の技術的問題点を考慮してなされた本発明の目的は、高解像度配線の形成が可能であり、基板界面の凹凸が少ない場合でも基板と導電層との密着性に優れ、且つ、配線間の絶縁信頼性の高い配線回路の製造方法を提供することにある。
また、本発明のさらなる目的は、この配線回路の製造方法により得られた、微細で、配線間の絶縁信頼性に優れた配線を有し、且つ、基板界面の凹凸が少ない場合でも基板と導電性膜との密着性に優れた導電性配線を有する回路基板を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討の結果、導電層との密着性に優れたグラフトポリマーに無電解めっき触媒又はその前駆体を付着するに際して、導体層の非形成部分に永久レジストを形成し、その後、無電解めっきを行うことで上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の構成は以下に示すとおりである。
<1> 電気的絶縁性を有する(a)絶縁層表面に、配線パターンを形成する回路基板の製造方法であって、(a)絶縁層の片面あるいは両面に、(b)該絶縁層及び下記反応性高分子化合物含有層の双方と相互作用を形成しうる化学活性点発生層と、(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層とを有する積層体の表面に、感光性レジストパターンを形成する工程、該積層体上の感光性レジストパターン非形成領域における(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層に、無電解めっき触媒又はその前駆体を付着させる工程、及び、無電解めっき液を用いて、該無電解めっき触媒又はその前駆体の還元および無電解めっき処理を施し、(d)導電層を形成する工程、を有し、該感光性レジストパターンを絶縁層の一部として残存させることを特徴とする回路基板の製造方法。
<2> 電気的絶縁性を有する絶縁層を介して配線パターンを多層に形成するとともに、絶縁層に形成したビアにより配線パターンを層間で電気的に接続する多層回路基板の製造方法であって、もととなる基材もしくは所定の配線パターンが設けられた回路基板の片面あるいは両面に、(a)絶縁層表面に、(b)該絶縁層及び下記反応性高分子化合物含有層の双方と相互作用を形成しうる化学活性点発生層と、(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層とを順次形成する工程、該(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層表面に、有する感光性レジストパターンを形成する工程、該積層体上の感光性レジストパターン非形成領域における(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層に、無電解めっき触媒又はその前駆体を付着させる工程、及び、無電解めっき液を用いて、該無電解めっき触媒又はその前駆体の還元および無電解めっき処理を施し、(d)導電層を形成する工程、を有し、該感光性レジストパターンを絶縁層の一部として残存させることを特徴とする多層回路基板の製造方法。
<3> 前記無電解めっき液を用いて、該無電解めっき触媒又はその前駆体の還元および無電解めっき処理を施し、(d)導電層を形成する工程が、無電解めっき触媒又はその前駆体を専用の還元液によって還元する工程と、無電解めっき処理を施す工程とを含むことを特徴とする<1>又は<2>に記載の回路基板の製造方法。
<4> 前記無電解めっき液を用いて、該無電解めっき触媒又はその前駆体の還元および無電解めっき処理を施し、(d)導電層を形成する工程が、前記(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層に、金属コロイドを吸着させる工程と、無電解めっき液を用いて、無電解めっき処理を施す工程とを含むことを特徴とする<1>又は<2>に記載の回路基板の製造方法。
<5> 前記(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層が、無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる官能基を有し、(a)絶縁層又は(b)化学活性点発生層と直接化学結合しうる高分子化合物を含有することを特徴とする<1>乃至<4>のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
<6> 前記無電解めっき触媒又はその前駆体及び前記金属コロイドが、銅、銀、コバルト、鉄、ニッケル、クロム、及びパラジウムからなる群より選ばれる1種以上の金属を含有することを特徴とする<1>乃至<5>のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
<7> 前記感光性レジストが熱重合性基をもつ化合物を含むことを特徴とする<1>乃至<6>のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
<8> 形成されるめっき膜の厚みが、感光性レジストの膜厚以下であることを特徴とする<1>乃至<7>
のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
<9> <1>乃至<8>のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法で製造されたことを特徴とする回路基板。
本発明の回路基板の製造方法によれば、基材表面の所望のパターンのみに良導体である無電解めっき触媒又はその前駆体をさせうるため、形成された配線間においては、絶縁性の永久レジストが存在し、その形成領域には、高分子化合物に無電解めっき触媒が付着しえず、且つ、永久レジスト自体が絶縁層として機能するため、配線間の絶縁信頼性に優れるものとなる。
また、本発明の回路基板の製造方法によれば、レジストの非形成領域に、選択的に無電解めっきまたはその前駆体を付与し、続いて無電解めっきを行うため、従来のレジストパターンを用いたエッチング処理によるパターン形成方法と比較して、高解像度の導電性パターンを容易に得ることができ、さらに、エッチング廃液がでないといった利点をも有する。
本発明によれば、高解像度配線の形成が可能であり、基板界面の凹凸が少ない場合でも基板と導電層との密着性に優れ、且つ、配線間の絶縁信頼性の高い配線回路の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、この配線回路の製造方法により得られた、微細で、配線間の絶縁信頼性に優れた配線を有し、且つ、基板界面の凹凸が少ない場合でも基板と導電性膜との密着性に優れた導電性配線を有する回路基板を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の回路基板の製造方法は、電気的絶縁性を有する(a)絶縁層表面に、配線パターンを形成する回路基板の製造方法であって、(I)(a)絶縁層の片面あるいは両面に、(b)該絶縁層及び下記反応性高分子化合物含有層の双方と相互作用を形成しうる化学活性点発生層と、(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層とを有する積層体を形成する工程〔(I)積層体形成工程〕と、(II)該積層体における(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層の表面に、感光性レジストパターンを形成する工程〔(II)レジストパターン形成工程〕と、(III)該積層体上の感光性レジストパターン非形成領域における(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層に、無電解めっき触媒又はその前駆体を付着させる工程〔(III)無電解めっき触媒付与工程〕と、(IV)無電解めっき液を用いて、該無電解めっき触媒又はその前駆体の還元および無電解めっき処理を施し、(d)導電層を形成する工程〔(IV)導電層形成工程〕、を有し、該感光性レジストパターンを絶縁層の一部として残存させることを特徴とする。
以下、各工程を順次説明する。
〔(I)積層体形成工程〕
本工程は、(a)絶縁層の片面あるいは両面に、(b)該絶縁層及び下記反応性高分子化合物含有層の双方と相互作用を形成しうる化学活性点発生層と、(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層とを有する積層体を形成する工程である。ここで(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層は、後述するように隣接する(b)層及び形成される(d)導電層と相互作用を形成しうる官能基を有する高分子化合物を含有する。なお、(a)絶縁層が(c)反応性高分子化合物含有層と相互作用を形成しうる重合開始能を有する場合、重合開始能を有する(a)絶縁層は、(b)化学活性点発生層の機能を兼ね備えるため、(b)層の形成は省略することができる。
<(a)絶縁層>
本発明における電気的絶縁層の形成には、主に従来の多層積層板、ビルドアップ基板、もしくはフレキシブル基板として用いられてきた公知の絶縁性樹脂組成物が用いられる。この絶縁性樹脂組成物には、主たる樹脂に加え、目的に応じて種々の添加物を併用することができる。
例えば、絶縁層の強度を高める目的で、多官能のアクリレートモノマーを添加する、絶縁体層の強度を高め、電気特性を改良する目的で、無機、もしくは有機の粒子を添加する、などの手段をとることもできる。
なお、本発明における「絶縁性樹脂」とは、公知の絶縁膜に使用しうる程度の絶縁性を有する樹脂であることを意味するものであり、完全な絶縁体でないものであっても、目的に応じた絶縁性を有する樹脂であれば、本発明に適用しうる。
絶縁性樹脂の具体例としては、例えば、熱硬化性樹脂でも熱可塑性樹脂でもまたそれらの混合物でもよく、例えば熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリオレフィン系樹脂、シソシアネート系樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。それにより、耐熱性等に優れるものとなる。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、シクロオレフィン系樹脂、これらの樹脂の共重合体等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド等が挙げられる。そのほかの熱可塑性樹脂としては、(1)1,2−ビス(ビニルフェニレン)エタン樹脂(1,2−Bis(vinylphenyl)ethane)もしくはこれとポリフェニレンエーテル樹脂との変性樹脂(天羽悟ら、Journal of Applied Polymer Science Vol.92,1252−1258(2004)に記載)。(2)液晶性ポリマー、具体的にはクラレ製のベクスター など。(3)フッ素樹脂(PTFE)、などがある。
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。これはそれぞれの欠点を補いより優れた効果を発現する目的で行われる。例えば、ポリフェニレンエーテル(PPE)などの熱可塑性樹脂は熱に対しての耐性が低いため、熱硬化性樹脂などとのアロイ化が行われている。たとえばPPEとエポキシ、トリアリルイソシアネートとのアロイ化、あるいは重合性官能基を導入したPPE樹脂とそのほかの熱硬化性樹脂とのアロイ化として使用される。またシアネートエステルは熱硬化性の中ではもっとも誘電特性の優れる樹脂であるが、それ単独で使用されることは少なく、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、熱可塑性樹脂などの変性樹脂として使用される。これらの詳細に関しては電子技術 2002/9号 P35 に記載されている。また熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂を含み、熱可塑性樹脂としてフェノキシ樹脂および/またはポリエーテルスルフォン(PES)を含むものも誘電特性を改善するために使用される。
絶縁性樹脂組成物には、架橋を進めるために重合性の二重結合を有する化合物のようなもの、具体的にはアクリレート、メタクリレート化合物を含有していてもよく、特に多官能のものが好ましい。そのほか、重合性の二重結合を有する化合物として熱硬化性樹脂、もしくは熱可塑性樹脂、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等に、メタクリル酸やアクリル酸等を用い、樹脂の一部を(メタ)アクリル化反応させた樹脂を用いてもよい。
本発明における絶縁性樹脂組成物には、樹脂被膜の機械強度、耐熱性、耐候性、難燃性、耐水性、電気特性などの特性を強化するために、樹脂と他の成分とのコンポジット(複合素材)も使用することができる。複合化するのに使用される材料としては、紙、ガラス繊維、シリカ粒子、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂などを挙げることができる。
更に、この絶縁性樹脂組成物には必要に応じて一般の配線板用樹脂材料に用いられる充填剤、例えば、シリカ、アルミナ、クレー、タルク、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムなどの無機フィラー、硬化エポキシ樹脂、架橋ベンゾグアナミン樹脂、架橋アクリルポリマーなどの有機フィラーを一種または二種以上配合してもよい。
また、更にこの絶縁性樹脂組成物には必要に応じて着色剤、難燃剤、接着性付与剤、シランカップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、などの各種添加剤を一種または二種以上添加してもよい。
これらの材料を添加する場合は、いずれも、樹脂に対して、1〜200質量%の範囲で添加されることが好ましく、より好ましくは10〜80質量%の範囲で添加される。この添加量が、1質量%未満である場合は、上記の特性を強化する効果がなく、また、200質量%を超えると場合には、樹脂特有の強度などの特性が低下する。
本発明の多層回路基板に用いられる配線構造は、(a)絶縁層、(b)化学活性点発生層、(c)反応性高分子化合物含有層、及び、(d)導体層を順次積層してなる積層構造を有するものであるが、(a)絶縁層と(c)反応性高分子化合物含有層とを密着させるために直接相互作用させたい場合は、(a)絶縁層にエネルギー付与時に(c)反応性高分子化合物含有層との間で相互作用を形成しうる活性点を発生させる化合物を添加して、重合開始能を有する(a)絶縁層〔(a−2)層〕を形成すればよい。この場合、(b)化学活性点発生層は特に必要ではない。なお、この(a−2)重合開始能を有する絶縁層は、重合開始能を有する絶縁樹脂材料を用いる、絶縁樹脂材料に重合開始能を有する化合物を含有させるなどして得られるものであり、本発明の(a)絶縁層に包含され、以下、これらを併せて単に「(a)絶縁層」と称する場合がある。
(a−2)重合開始能を有する絶縁層に含まれ得る、(c)反応性高分子化合物含有層と相互作用を形成しうる活性点を発生させる化合物の例としては、熱重合開始剤、光重合開始剤のいずれも使用することができる。熱重合開始剤としてはベンゾイルパーオキサイド、アゾイソブチロニトリルなどのような過酸化物開始剤、およびアゾ系開始剤などを使用することができる。また光重合開始剤としては後述するような公知のものが使用され、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。また、エネルギー付与により(a)絶縁層自体が、(c)反応性高分子化合物含有層と相互作用する活性点を生成しうる材料からなる(a−2)重合開始能を有する絶縁層である場合は、特別にこれらの活性種を発生しうる化合物を添加しなくてもよい。
低分子の光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのケトン、ベンゾイルベンゾエート、ベンゾイン類、α−アシロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、トリクロロメチルトリアジンおよびチオキサントン等の公知のラジカル発生剤を使用できる。また通常、光酸発生剤として用いられるスルホニウム塩やヨードニウム塩なども光照射によりラジカル発生剤として作用するため、本発明ではこれらを用いてもよい。また、感度を高める目的で光ラジカル重合開始剤に加えて、増感剤を用いてもよい。増感剤の例には、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、およびチオキサントン誘導体等が含まれる。
高分子光ラジカル発生剤(高分子光重合開始剤)としては、特開平9−77891号、特開平10−45927号に記載の活性カルボニル基を側鎖に有する高分子化合物を使用することができる。
絶縁樹脂中に含有させる重合開始剤の量は、使用する表面グラフト材料の用途に応じて選択されるが、一般的には、絶縁層中に固形分で0.1〜50質量%程度であることが好ましく、1.0〜30.0質量%程度であることがより好ましい。
本発明における絶縁層の厚みは、一般に、1μm〜10mmの範囲であり、10μm〜1000μmの範囲であることが好ましい。
形成される導体層の物性を向上させる観点からは、絶縁樹脂からなる絶縁膜は、JIS B 0601(1994年)、10点平均高さ法で測定した平均粗さ(Rz)が3μm以下であるものを用いることが好ましく、Rzが1μm以下であることがより好ましい。基板の表面平滑性が上記値の範囲内、即ち、実質的に凹凸がない状態であれば、回路が極めて微細な(例えば、ライン/スペースの値が25/25μm以下の回路パターン)プリント配線板を製造する際に、好適に用いられる。
(絶縁層の形成)
絶縁層は、もととなる基材もしくは所定の配線パターンが設けられた回路基板の片面、もしくは両面の表面に塗布法、転写法、もしくは印刷により形成される。
(1.転写法)
電気的絶縁層を転写により形成する場合は、あらかじめ電気的絶縁層を形成する前記の成分を適切な溶媒に溶解、もしくはワニス状にすることにより、塗工性を向上させるように調製された塗布液を、支持体上に塗布、乾燥することで絶縁層形成用フィルムを形成し、これを転写することによって形成できる。絶縁層形成用フィルムはフィルム状に予め成形されるため、厚さ精度が高く、取り扱い性、位置合わせ精度等が向上され、各種電子部品用の絶縁層形成用フィルムや層間接着フィルム等として好適に使用できる。
フィルム成形に使用しうる溶媒としては、一般的な有機溶媒が使用される。有機溶媒は親水性の溶媒、疎水性の溶媒いずれも使用することができるが、絶縁性樹脂組成物層を形成する熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂を溶解させる溶媒が有用である。具体的にはメタノール、エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒が好ましい。更にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、エチレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン等も使用できる。更に通常溶剤、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン、ベンゼン、ナフタレン、ヘキサン、シクロヘキサン等の芳香族炭化水素の他、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどを単独又は2種以上組み合わせて使用することができる
塗布液、もしくはワニス化のための溶剤の配合量は絶縁性樹脂組成物100重量部に対して、塗布液、もしくはワニスの粘度と作業性、塗工性、および乾燥時間と作業効率の観点から5重量部以上、2000重量部以下であることが好ましく、10〜900重量部であることがより好ましい。また、組成物の塗布性、作業性、乾燥時間などの観点から組成物の年度は好ましくは5〜5000cps、より好ましくは10〜2000cps、更に好ましくは10〜1000cpsであることが好ましい。
樹脂組成物のワニスを調製する方法としては、ミキサー、ビーズミル、パールミル、ニーダー、三本ロールなどの公知の方法を用いて調製できる。各種の配合成分は全てを同時に添加してもよいし、添加順序を適宜設定してもよいし、また、必要に応じて、一部の配合成分を予め予備混練してから添加してもよい。
フィルム化のための支持体上への塗布は常法により行われ、例えば、ブレードコート法、ロッドコート法、スクイズコート法、リバースロールコート法、トランスファコールコート法、スピンコート法、バーコート法、エアーナイフ法、グラビア印刷法、スプレーコート法、など公知の塗布方法が挙げられる。
溶剤の除去方法は特に限定されないが、溶媒の蒸発により行なうことが好ましい。溶媒を蒸発させる方法としては、加熱、減圧、通風などの方法が考えられる。中でも生産効率、取り扱い性の点から加熱して蒸発することが好ましく、通風しつつ加熱して蒸発することが更に好ましい。例えば次に述べる支持体の片面に塗工し、80℃〜200℃で0.5分から10分間加熱乾燥させて溶剤を除去することにより、半硬化状のべたつきのない状態のない状態のフィルムとすることが好ましい。
支持体に用いうるベースフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂シートや、離型紙など、表面接着性を制御した加工紙、銅箔、アルミ箔のごとき金属箔などが挙げられる。支持体の厚みとしては2〜200μmが一般的であるが、5〜50μmがより好ましく、10〜30μmが更に好ましい。支持体として用いられるシートが厚すぎると、この積層体を用いて実際に配線を形成する際、特に、この積層体を所定の基板上、或いは、配線上にラミネートする際のハンドリング性等に問題がでることがある。
なお、支持体を構成するシート表面にはマット処理、コロナ処理のほか、離型処理がほどこしてあっても良い。更に保護層を形成することもある。保護層を形成する樹脂フィルムとしては、支持体に用いたものと同じ素材のものを用いても、異なった素材のものを用いても良い。好適に使用されるものとしては、前記支持体と同様、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネートなどの樹脂シートや、離型紙など、表面接着性を制御した加工紙、銅箔、アルミ箔のごとき金属箔などが挙げられる。
保護層(保護フィルム)の厚みとしては2〜150μmが一般的であるが5〜70μmがより好ましく、10〜50μmが更に好ましい。また、保護フィルムの厚みと支持ベースフィルムの厚みはどちらかが他方よりも厚くなっても良い。
保護フィルムにはマット処理、エンボス加工の他、離型処理が施してあっても良い。
支持体の幅を、絶縁膜、或いは高分子前駆体層の幅よりも5mm程度長くすることで、他の層とのラミネートを行う場合に、ラミネート部の樹脂付着を防止することができ、また、使用時の支持ベースフィルムの剥離が容易になるなどの利点が得られる。
ラミネートは減圧下、バッチ式であってもロールでの連続式であってもよく、片面づつラミネートしても両面同時にラミネートしてもよいが、両面同時にラミネートするのが好ましい。上記の如きラミネート条件は、本発明における常温固形の絶縁樹脂層を構成する組成物の熱時溶融粘度、厚さと内層回路基板のスルーホール径、深さ及び/又は表面ビアホール径、深さにより異なるが、一般的に圧着温度が70〜200℃、圧着圧力が1〜10kgf/cmであって、20mmHg以下の減圧下で積層するのが好ましい。スルーホール径が大きく深い、つまり板厚が厚い場合には樹脂組成物が厚く、高温および/又は高圧でのラミネート条件が必要になる。
一般的には板厚は1.4mm程度以下、スルーホール径は1mm程度以下までが良好に樹脂充填できる。また、ラミネート後の樹脂組成物の表面平滑性は支持ベースフィルムが厚いほど優れるものの、回路パターン間にボイドなく樹脂を埋め込むには不利となるので、支持ベースフィルムは導体厚±20μmであるのがこのましい。しかしながら、内層回路の導体厚が厚いためパターン上の樹脂の表面平滑性や厚みが十分でなかったり、スルーホール、表面ビアホールの径が大きく深いために穴上にくぼみを生じるような場合には、その上に更に本発明の多層プリント配線板用積層体をラミネートすれば各種の導体厚、板厚に対応することが可能である。ラミネート後は室温付近にまで冷却してから支持ベースフィルムを剥離する。
ラミネートで転写する場合には温度80℃〜250℃が好ましく、更に好ましくは100℃〜200℃が好ましく更に好ましくは110℃〜180℃であることが好ましい。また、かける圧力は0.5〜3MPaが好ましく、更に好ましくは0.7〜2MPaが好ましい。また、圧力をかける時間としては10秒から1時間が好ましく、更に好ましくは15秒から30分が好ましい。また、ラミネートでの密着を向上させるために真空ラミを行うのが好ましく、更には微細配線を形成する場合はクリーンルーム内でラミネート化合を行うのが好ましい。
(2.塗布法・印刷法)
電気的絶縁層を塗布または印刷で設ける場合は、前記電気的絶縁層を形成する塗布液を前記もととなる基材もしくは所定の配線パターンが設けられた回路基板の片面、もしくは両面の表面に塗布または印刷を所定の厚みになるまで繰り返すことによってもうけても良い。
塗布は前記支持体上に塗布した場合と同様に常法により行われ、例えば、ブレードコート法、ロッドコート法、スクイズコート法、リバースロールコート法、トランスファコールコート法、スピンコート法、バーコート法、エアーナイフ法、グラビア印刷法、スプレーコート法、ディスペンサー法など公知の塗布方法が挙げられる。また、印刷で行う場合は通常のグラビア印刷のほか、インクジェット法などの方法で印刷することもできる。
また、電気的絶縁層は基板上に形成後、何らかのエネルギーを与えて硬化処理工程をおこなってもよい。与えるエネルギーとしては光、熱、圧力、電子線などがあげられるが今回の実施形態においては熱または光が一般的であり、熱の場合は100℃〜300℃の熱を10分〜120分加えることができる。加熱硬化の条件は内層回路基板の材料の種類、プリント配線板用積層体を構成する樹脂組成物の種類、等で異なり、これらの形成素材の硬化温度にもよるが、更に好ましくは120〜220℃で20分〜120分の範囲で選択される。
この硬化処理工程は電気的絶縁膜形成後すぐにおこなっても、後のいろいろな工程を行ったあと行ってもよい。
<(b)化学活性点発生層>
本発明で用いられる化学活性点発生層は、前記(a)絶縁層と密着できる絶縁樹脂組成物、および次のエネルギー付与工程により後述する(c)反応性高分子化合物含有層と相互作用し化学的な結合を形成する活性点を発生させて(c)反応性高分子化合物含有層と密着することができる化合物を含む。特に、前記(a)絶縁層が「重合開始能を有さない」層である場合、この(b)化学活性点発生層が重要となる。
化学活性点発生層を構成する絶縁樹脂組成物は電気的絶縁層を形成する化合物と異なっていても同じでもよいが、電気的絶縁層との密着性を向上させるためと、層形成後、配線形成後等に行われるアニール処理や半田リフロー処理などの熱履歴時の応力がかかることを防止する目的で少なくとも1種以上は電気的絶縁層を形成する化合物と同じものを使用することが好ましく、加えてガラス転移点や弾性率、線膨張係数といった熱物性的に近いものを使用することが好ましい。
エネルギー付与工程により(c)反応性高分子化合物含有層と相互作用を形成して化学的な結合を形成する活性点を発生させて(c)反応性高分子化合物含有層と密着することができる化合物を含む以外は(a)電気的絶縁層と同じ構成にしてもよい。
エネルギー付与により(c)反応性高分子化合物含有層に含まれる高分子化合物と相互作用を形成し化学的な結合を形成する活性点を発生させうる化合物の例としては、熱重合開始剤、光重合開始剤、いずれも使用することができる。
これらの例として前記(a)絶縁層の項で述べたものを使用することができる。また、エネルギー付与により(b)化学活性点発生層が(c)反応性高分子化合物含有層と相互作用を形成する活性点を生成しうる場合には、特別にこれらの活性種を添加しなくてもよい。
(b)化学活性点発生層には、さらに、熱処理時に応力を緩和させることができるゴム、SBRラテックスのような物質を添加することもできる。また、(b)化学活性点発生層は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、上記化合物に加え、目的に応じて、例えば、膜性改良のためのバインダー、可塑剤、界面活性剤、粘度調整剤などの種々の化合物を含有することができる。
(b)化学活性点発生層の厚みとしては、0.1〜10μm程度が好ましく、0.3〜7μmが更に好ましく、0.5〜5μmが更に好ましい。この膜厚の範囲において、十分な密着強度が達成され、効率的な相互作用形成が行われる。
(b)化学活性点発生層の形成方法としては前記(a)絶縁層と同様に塗布、転写、印刷などの方法により形成することができる。また、塗布で(b)化学活性点発生層を設ける場合、(a)絶縁層と同時に塗布しても、更に(a)絶縁層と(c)反応性高分子化合物含有層と3層同時に塗布しても、(a)絶縁層形成後、逐次塗布して形成してもよい。同様に転写で形成する場合は支持体上に(b)化学活性点発生層、(a)絶縁層の2層構成の転写フイルム、もしくは(c)反応性高分子化合物含有層、(b)化学活性点発生層、(a)絶縁層の3層構成の転写フイルムを作製し、ラミネート法によって一度に転写してもよい。また、塗布溶剤としては前記(a)絶縁層の塗布の際使用したような溶剤がすべて使用できる。
また、(b)化学活性点発生層を形成する組成物の粘度も前記電気的絶縁層を形成する際用いた範囲が好ましい。塗布の方法としては前記電気的絶縁層を形成するところで述べた一般的な方法を使用することができる。また、印刷で形成する場合は印刷で行う場合は通常のグラビア印刷のほか、インクジェット法などの方法で印刷することもできる。印刷法やインクジェット法などの方法で電気的絶縁膜の上に印刷する場合は後の工程で導体をつけたくない部分には印刷をせずに作成することもできる。
また、(b)化学活性点発生層形成後、何らかのエネルギーを与えて硬化処理工程をおこなってもよい。与えるエネルギーとしては光、熱、圧力、電子線などがあげられるが今回の実施形態においては熱または光が一般的であり、熱の場合は100℃〜300℃の熱を10分〜120分加えることができる。この硬化処理工程は(b)化学活性点発生層形成後すぐにおこなっても、後のいろいろな工程を行ったあと行ってもよい。
更に必要に応じて電気的絶縁層形成後、もしくは(b)化学活性点発生層形成後乾式及び/又は湿式法により表面を粗化してもよい。乾式粗化法としてはバフ、サンドブラスト、等の機械的研磨やプラズマエッチング等が挙げられる。一方湿式粗化法としては過マンガン酸塩、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸、等の酸化剤や、強塩基や樹脂膨潤溶剤を用いる方法等の化学薬品処理が挙げられる。
<(c)反応性高分子化合物含有層>
本発明における(c)反応性高分子化合物含有層は、(d)導体層を設けるための、導電性材料やその前駆体、めっき触媒などの、導体層形成のシードとなる物質を付与できる官能基をもつ高分子化合物を含有し、かつ、(a)絶縁層(詳細には、(a−2)重合開始能を有する絶縁層)、もしくは(b)化学活性点発生層にエネルギー付与する際に発生する活性点と化学結合を作りうる反応性の官能基を持つ化合物を含有する。なお、一つの高分子化合物が、シードとなる物質を付与しうる官能基と結合を形成しうる官能基の双方を有するものを用いることも好ましい。(c)層に含まれる高分子化合物としては、具体的には、露光などのエネルギー付与によりグラフトポリマーを生成させうる化合物(重合性化合物)、或いは、エネルギー付与により隣接する層との間で架橋構造などを形成し、両者の密着性を向上しうる化合物などの反応性化合物が挙げられ、これら反応性化合物により生成される高分子化合物は、同時に、導電性素材を付着させ得ることが好ましいため、前記反応性は、重合反応あるいは架橋構造形成可能であって、且つ、絶縁性樹脂組成物層への結合に必要な部分構造、例えば、「ラジカル重合可能な不飽和二重結合」などと、後述する導電性素材をグラフトポリマーに付着させるために必要な「導電性素材と相互作用可能な官能基」の双方を有する化合物を用いることが好ましい。
反応性化合物のなかでも代表的なものとして、重合反応可能な重合性化合物を挙げることができる。重合性化合物は、分子内にラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する化合物である。
「ラジカル重合可能な不飽和二重結合」を含む官能基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、などが挙げられる。このうち、アクリロイル基、メタクリロイル基は反応性が高く、良好な結果が得られる。
ラジカル重合可能な不飽和化合物としては、ラジカル重合性基を有する化合物であれば、如何なるものも用いることができるが、例えば、アクリレート基、メタクリレート基、ビニル基を有するモノマー、マクロマー、重合性不飽和基を有するオリゴマー、ポリマーなどを使用することができる。
また、反応性化合物の他の態様としては、分子内に反応性の活性基、例えば、エポキシ基、イソシアネート基、アゾ化合物における活性基などを有するオリゴマーもしくはポリマー化合物、或いは、架橋剤と架橋性化合物との組合せなどが挙げられる。
反応性化合物としては上記官能基をもち、かつ重量平均分子量が1000以上のものを使用することがより好ましく、更に好ましくは2000以上のものを使用することが好ましく、更にこのましくは3000以上のものを使用することが好ましい。重量平均分子量1がこの範囲において、(c)反応性高分子化合物含有層を形成した際、反応性化合物が(b)化学活性点発生層に拡散したり、蒸散したりする事態が抑制され、均一な露光が可能となる。さらに、活性点に対する反応性に優れ、(b)化学活性点発生層もしくは(a)絶縁層との十分な密着が達成される。
このよう高分子化合物は、その反応性基により、部分的に(b)化学活性点発生層もしくは(a)絶縁層と化学結合により十分な密着性を達成するが、通常の重合性モノマーや架橋性モノマーを塗布して形成する反応性高分子化合物含有層に比較し、下層との結合点が少なく、高分子化合物自体の運動性がある程度維持されることから、導電性材料を付与しうる官能基が効率よく、多量に導電性材料類を付着させうるという利点を有する。
(c)反応性高分子化合物含有層は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、上記反応性化合物に加え、目的に応じて、例えば、膜性改良のためのバインダー、可塑剤、界面活性剤、粘度調整剤などの種々の化合物を含有することができる。反応性化合物は(c)反応性高分子化合物含有層が形成されて、エネルギー付与がなされる前の状態で50重量%以上が好ましく、より好ましくは60重量%以上が好ましく、よりこのましくは70重量%以上が好ましい。50重量%以下の場合、活性点に対する反応が損なわれ本発明の効果を損なう結果となる。
反応性化合物は、さらに、導電性材料を付着させうる部分構造である導電性素材と相互作用可能な官能基を有することが必要である。
導電性素材と相互作用可能な官能基とは、アンモニウム、ホスホニウムなどの正の荷電を有する官能基、若しくは、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基などの負の荷電を有するか負の荷電に解離しうる酸性基が挙げられるが、その他にも、例えば、水酸基、アミド基、スルホンアミド基、アルコキシ基、シアノ基などの非イオン性の極性基も用いることもできる。
(c)反応性高分子化合物含有層の厚みとしては0.1〜5μm程度が好ましく、0.2〜3μmが更に好ましく、0.5〜2μmが更に好ましい。(c)反応性高分子化合物含有層の厚みをこの範囲とすることで、十分な密着強度が達成され、且つ、当該層の適正な強度が実現する。
(c)反応性高分子化合物含有層の形成方法としては前記電気的絶縁層と同様に塗布、転写、印刷などの方法により形成することができる。また、塗布で(c)反応性高分子化合物含有層を設ける場合、(b)化学活性点発生層と同時に重層塗布しても、(a)電気的絶縁層と(b)化学活性点発生層とともに3層同時に塗布しても、(a)絶縁層形成後もしくは(b)化学活性点発生層形成後、逐次で塗布して形成してもよい。同様に転写で形成する場合は支持体上に(c)反応性高分子化合物含有層、(b)化学活性点発生層の2層構成の転写フイルム、もしくは(c)反応性高分子化合物含有層、(b)化学活性点発生層、(a)絶縁層の3層構成の転写フイルムを作成し、ラミネート法によって一度に転写してもよい。
塗布の方法としては前記(a)絶縁層形成の説明で述べた一般的な方法を使用することができる。
塗布に使用できる溶剤は水もしくは有機溶剤が使用され、具体的には、水、メタノール、エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒が好ましい。更にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、エチレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン等も使用できる。更に通常溶剤、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、トルエン、キシレン、ベンゼン、ナフタレン、ヘキサン、シクロヘキサン等の芳香族炭化水素の他、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどを単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
なかでも、(a)電気的絶縁層、もしくは(b)化学活性点発生層の表面を平滑にたもつため、(a)電気的絶縁層もしくは(b)化学活性点発生層を溶解しにくい溶剤、もしくはこれらの層に含まれる活性種を抽出しにくい溶剤の組み合わせが好ましい。
また、塗布液の粘度は好ましくは1〜2000cps、より好ましくは3〜1000cps、より好ましくは5〜700cpsに調整される方が、より精密に膜厚を制御できるという点で好ましい。
印刷法により層形成する場合は印刷で行う場合は通常のグラビア印刷のほか、インクジェット法などの方法で印刷することもできる。印刷法やインクジェット法などの方法で(a)電気的絶縁膜の上もしくは(b)化学活性点発生層の上に印刷する場合は後の工程で導体をつけたくない部分には印刷をせずに作成することもできる。
本発明では(c)反応性高分子化合物含有層は(a)絶縁層もしくは(b)化学活性点発生層に発生した活性点と何らかの相互作用をさせて密着させることができる。この相互作用の例としては、分子間相互作用、イオン結合、化学結合、相溶構造の形成などが考えられるが、中でも化学結合を利用するものが、密着強度が高く好ましい。
(エネルギー付与)
(a)絶縁層もしくは(b)化学活性点発生層に活性点を発生させる方法としては、光、電磁波、電子線、放射線などのエネルギー線照射や熱エネルギー、圧力エネルギーの付与などが考えられる。具体的な例としては紫外光照射や赤外線照射、プラズマ照射、X線照射、アルファ線照射、ガンマ線照射などが挙げられる。なかでもエネルギー線照射や熱エネルギーが活性点を発生させる方法として好ましく、更に好ましくは紫外光などの照射が簡便な装置でエネルギーを与えることができ好ましい。また、電気的絶縁層や密着補助層に特別な活性種生成化合物を混合しなくても、短波の紫外光や電子線照射、プラズマ照射などで高エネルギーを与えてやれば活性点を発生させてやることが可能である。
また、エネルギー照射としては光のようなエネルギーを(c)反応性高分子化合物含有層の側から与えてやっても、反対の基板側から与えてやっても、また、熱エネルギーのように全体を加熱することで与えてやってもよいが、下層に既に電気配線のあるような場合に光エネルギーを与える場合には(c)反応性高分子化合物含有層の上部より与えることが好ましい。また、(c)反応性高分子化合物含有層と(a)絶縁層が重層されている、もしくは(c)反応性高分子化合物含有層と(b)化学活性点発生層が重層されている、もしくは(c)反応性高分子化合物含有層と(b)化学活性点発生層と(a)絶縁層が重層されている転写シートをもとの基板もしくは配線の形成してある基板に転写してこれらの層を形成する場合は、転写したあとでエネルギーを与えても転写する前にエネルギーを与えてもよく、転写する前に光エネルギーを付与する場合は保護フイルム側から与えても、支持体側からあたえてもよい。また、与えるエネルギー量としては活性点が発生し、(c)反応性高分子化合物含有層と相互作用し化学結合を形成する量を適宜与えることができる。こうして(b)化学活性点発生層もしくは(a)絶縁層と(c)反応性高分子化合物含有層と密着させることができるが、このような例としては(b)化学活性点発生層に活性点を発生させるラジカル発生剤を混合しておき、(c)反応性高分子化合物含有層にラジカル重合可能な不飽和二重結合と導電性素材と相互作用可能な官能基とを併せ持つ反応性化合物を含ませることにより、エネルギー照射時に(b)化学活性点発生層の表面に活性点としてラジカルが発生し(c)反応性高分子化合物含有層に含まれる反応性化合物がグラフトとして化学結合をつくるような例が挙げられる。
熱もしくは光などの輻射線の照射によりエネルギー付与が行われる場合には、熱としてヒーター、赤外線による加熱が使用される。また光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、LED等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。またg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。
また、導体層を形成したくなり領域、例えば、ビア(穴)形成予定領域のような部分には、エネルギーを与えないようにすることにより、任意に(c)反応性高分子化合物含有層と(b)化学活性点発生層もしくは電気的絶縁層との密着のための結合を形成しないようにすることも可能である。このように局所的にエネルギー付与を行う方法としては、例えば、光照射時にマスクを介する、走査露光を行うなどの方法が挙げられる。
逆に全面にエネルギーを付与することにより全面に(c)反応性高分子化合物含有層を形成し、該高分子化合物に導電性材料のシードを付着させることにより、全面に導体層を形成することもできる。
また、本発明の製造方法では、エネルギーを付与して(c)反応性高分子化合物含有層を(b)化学活性点発生層もしくは(a)絶縁層に密着させたあと、密着に寄与しない未反応の(c)反応性高分子化合物含有層に含まれる各成分や、(b)化学活性点発生層もしくは(a)絶縁層と結合をつくりえなかった(c)反応性高分子化合物含有層形成用組成物を除去する工程(現像工程)を行うことができる。
これは一般的には(c)反応性高分子化合物含有層を溶解させることができ、且つ、(a)絶縁層や(b)化学活性点発生層を溶解させないような溶剤で行われる。具体的には、水、アルカリ性現像液、有機溶剤系現像液などが用いられる。この現像方法としては前記溶剤につけて攪拌する方法やシャワーなどの圧力洗浄などの方法などがとられることが多い。
また、(c)反応性高分子化合物含有層を形成し、前記エネルギー照射によって(b)化学活性点発生層もしくは(a)絶縁層と密着させた後、上記方法で余分な(c)反応性高分子化合物含有層を除去し、更に(c)反応性高分子化合物含有層とシード化合物との密着性を向上させるために、プラズマ処理、紫外線処理などを併用してもよい。
このようにして、(a)絶縁層と(b)化学活性点発生層と(c)反応性高分子化合物含有層との積層体或いは、(a−2)重合開始能を有する絶縁層と(c)反応性高分子化合物含有層との積層体を得る。
〔(II)レジストパターン形成工程〕
前記積層体の(c)反応性高分子化合物含有層表面にレジストパターンを形成するために、感光性レジストが用いられる。本工程に使用しうる感光性レジストとしては、光硬化型のネガレジスト、又は、露光により溶解する光溶解型のポジレジストが挙げられる。
感光性レジストとしては、1.感光性ドライフイルムレジスト(DFR)、2.液状レジスト、3.ED(電着)レジストを使用することができる。これらはそれぞれ特徴がある。即ち、1.感光性ドライフィルムレジスト(DFR)は、乾式で用いることができるので取り扱いが簡便である。2.液状レジストは、レジストとして薄い膜厚とすることができるので解像度の良いパターンを作ることができる。3.ED(電着)レジストは、レジストとして薄い膜厚とすることができるので解像度の良いパターンを作ることができ、且つ、塗布面の凹凸への追従性が良く、密着性に優れている。使用する感光性レジストは、これらの特徴を加味して、目的に応じて適宜選択すればよい。
上記の各感光性レジストを用いる場合、基板上へのレジストの配置は以下のごとく行なう。
(1.感光性ドライフィルムを使用する場合)
感光性ドライフィルムは、一般的にポリエステルフィルムとポリエチレンフィルムにはさまれたサンドイッチ構造をしており、ラミネータで保護膜であるポリエチレンフィルムを剥がしながら基材表面に熱ロールで圧着する。
感光性ドライフィルムレジストは、その処方、製膜方法、積層方法については、特願2005−103677明細書、段落番号〔0192〕乃至〔0372〕に詳細に記載され、これらの記載は本発明にも同様に適用することができる。
(2.液状レジストを使用する場合)
液状レジストは、基材表面に塗布し、乾燥することでレジストを形成する。
塗布方法は、公知の方法を適用すればよく、スプレーコート、ロールコート、カーテンコート、ディップコートなどが挙げられる。両面同時に塗布するには、このうちロールコート、ディップコートが両面同時にコート可能であり、好ましい。
液状レジストについては、特願2005−188722明細書、段落番号〔0199〕乃至〔0219〕に詳細に記載され、これらの記載は本発明にも適用することができる。
(3.ED(電着)レジストを使用する場合)
EDレジストは感光性レジスト材料を、微細な粒子にして水に懸濁させコロイドとしたものであり、粒子が電荷を帯びているので、導体層に電圧を与えると電気泳動により、導体層上にレジストが析出し、導体上でコロイドは相互に結合し膜状となり、このような方法により塗布することができる。
前記各方法で通常は、基材表面の全面にわたり感光性レジスト膜が形成される。なお、ハンドリング性向上などを目的とし、基材の周縁部にレジストが形成されない領域を設ける場合、本発明においては、形成を必要とする領域の全面にわたりレジスト膜が形成されているときは「基材表面の全面にレジスト膜が形成される」と称することがある。
次いで、感光性レジスト膜にパターン露光、さらに、現像を行なうことで、レジストパターンが形成される。
パターン露光は、前記した方法によりレジスト膜を表面に設けてなる基材を、マスクフィルムまたは乾板と密着させて、使用しているレジストの感光領域の光で露光する。マスクフィルムを用いる場合には、真空の焼き枠で密着させてから露光をする。
露光源に関しては、パターン幅が100μm程度あるいはそれ以上である場合には点光源を用いることができる。パターン幅が100μm以下のパターンを形成する場合には、平行光源を用いることが好ましい。
露光手段としては、ArFエキシマレーザーステッパー露光など、露光波長が150nm〜450nmの範囲に含まれるものであればいずれの露光手段を適用してもよく、特に好ましい露光手段としては、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーのようなステッパー露光可能な露光手段、低圧水銀灯、高圧水銀灯のようなUV発生装置、蛍光灯ランプ、レーザー、LED等上記波長の範囲に発光波長や輝線のある光源を用いた露光手段などが挙げられる。
露光後の現像は、常法により、基材に現像液を適用することで行うことができる。使用される現像液としては、光硬化型のネガレジストならば未露光部(未硬化部)を、露光により溶解性が向上する光溶解型のポジレジストならば露光部(溶解性向上部)を溶かすことができる現像液であればいずれのものを使用してもよいが、一般的には、有機溶剤、アルカリ性水溶液などが使用され、環境負荷低減の観点からは、アルカリ性水溶液を使用することが好ましい。
現像により、基材表面にパターン状のレジスト膜が形成される。
なお、この(II)工程の前又は後に積層体表面を活性化する処理を、所望により実施することができる。基材表面活性化処理としては、UVオゾン処理や、ピランハ液(硫酸/30%過酸化水素=1/1vol混合液)に浸漬させる処理が挙げられる。
(4.永久レジスト)
また、本発明においては、パターン状の(d)導電層を形成した後、レジストを絶縁層の一部として残存させることから、所謂「永久レジスト」を形成する材料も好適に使用することができる。
その代表例としては、例えば、特許第3434584号明細書に記載のものが挙げられる。
具体的には、永久レジスト材料には、多官能エポキシ樹脂、アクリロイル基又はメタクリロイル基及びフェノール性水酸基を有するアルキルフェノールノボラック型光熱硬化剤、カルボキシル基を有するエポキシアクリレート又はエポキシメタクリレート化合物、光重合及び熱反応性モノマーからなる希釈剤、光重合開始剤などが含まれている。
多官能エポキシ樹脂は、ビスフェノ−ルA型(またはF型)エポキシ樹脂が好ましく、平均分子量が1000より大きくなるとアルカリ水溶液を用いた現像性の面で好ましくない。
光重合及び熱反応性モノマーからなる希釈剤としては、1分子中に少なくとも1個の水酸基を有するアクリレート又はメタクリレート化合物が挙げられる。例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ブタンジオールモノアクリレートグリセロールメタクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、又はグリセロールジメタクリレート等である。または、グリシジル基を有するグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等の光重合性モノマーが用いられる。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、4―フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンなどのアセトフェノン類、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソンなどのチオキサンソン類、エチルアントラキノン、ブチルアントラキノンなどのアルキルアントラキノン類などを挙げることができる。
ここで、永久レジスト・パターンの作成方法の例を挙げて具体的に説明する。
永久レジストを基板上にラミネートし、70〜100℃で10分程度の熱処理を施す。これに露光マスクを通して露光し、所望のパターンに焼き付ける。次いで、水酸化ナトリウム水溶液などアルカリ水溶液にてスプレー圧で現像。水洗乾燥後、全面に1J/cm程度の後露光を行ない、最後に150℃、30分程度の熱処理を施す。このようにして、永久レジストパターンを形成することができる。
図1(A)は、前記(I)積層体形成工程と、(II)レジストパターン形成工程とを完了した後のレジストパターンが形成された積層体の一態様を示す断面図であり、図1(B)は、以下に詳述する(III)無電解めっき触媒付与工程及び(IV)導電層形成工程を経た、本発明の方法により得られた回路基板の一態様を示す断面図である。
図1(A)において、(a)絶縁膜12、(b)活性点発生層14及び(c)反応性高分子化合物含有層16を積層してなる積層体表面にレジストパターン18が形成される。その後無電解めっき触媒付与工程が実施されると、無電解めっき触媒は、レジストパターン18が形成されず、(c)反応性高分子化合物含有層が露出した領域において、選択的に反応性高分子の官能基に付与される。その後、導電層形成工程が実施され、レジストパターン18の非形成領域に、付着した無電解めっき触媒をシードとして無電解めっきにより(d)導電層20が形成され、回路基板10が形成される。
〔(III)無電解めっき触媒付与工程、(IV)導電層形成工程〕
本発明の導電性パターン形成方法における、(III)無電解めっき触媒付与工程では、(c)反応性高分子化合物含有層に含まれる、特定の官能基を有し、(a−2)層又は(b)層と化学結合してなる高分子化合物に無電解めっき触媒またはその前駆体を付与するが、この工程では、感光性レジストの非形成領域のみに無電解めっき触媒又はその前駆体が付着する。引き続き行われる(IV)導電層形成工程では、無電解めっきを行って導電層を形成するが、この導電層は感光性レジストの非形成領域のみにパターン状に形成され、回路基板の配線として機能する。
この工程では、感光性レジストの非形成領域に存在する高分子化合物の特定官能基が無電解めっき触媒又はその前駆体を付着させるため、この(c)反応性高分子化合物含有層の露出領域が、めっき受容性領域となる。このため、(IV)工程においては、(c)反応性高分子化合物含有層の露出領域に選択的に無電解めっきを施すことで、パターン状の導電層を形成する。
本工程で実施される無電解めっき処理は、銅めっき、ニッケルめっき等、金属の種類は特に限定されることなく、通常公知の無電解めっきを適用することができる。
無電解めっき処理を施す方法としては、具体的には、感光性レジストの非形成領域における高分子化合物の官能基に無電解めっき触媒またはその前駆体を付与し、その後、無電解めっきを行い、パターン状に金属膜を形成する方法が挙げられる。
<無電解めっき触媒>
本工程において用いられる無電解めっき触媒とは、主に0価金属であり、Pd、Ag、Cu、Ni、Al、Fe、Coなどが挙げられる。本発明においては、特に、Pd、Agがその取り扱い性の良さ、触媒能の高さから好ましい。0価金属を前記グラフトパターン上(相互作用性領域)に固定する手法としては、例えば、グラフトパターン上のこれら無電解めっき触媒(前駆体)と相互作用する官能基(相互作用性基)と、相互作用するように荷電を調節した金属コロイドを、相互作用性領域に適用する手法が用いられる。一般に、金属コロイドは、荷電を持った界面活性剤又は荷電を持った保護剤が存在する溶液中において、金属イオンを還元することにより作製することができる。金属コロイドの電荷は、ここで使用される界面活性剤又は保護剤により調節することができ、このように電荷を調節した金属コロイドを、グラフトパターンが有する相互作用性基と相互作用させることで、グラフトパターン上に選択的に金属コロイド(無電解めっき触媒)を吸着させることができる。
本発明においては、無電解めっき触媒、金属コロイドとして、銅、銀、コバルト、鉄、ニッケル、クロム、及びパラジウムからなる群より選ばれる1種以上の金属を含有するものを選択することが、金属めっき層の安定な形成、導電性および密着性を良好するといった観点から好ましい。
<無電解めっき触媒前駆体>
本工程において用いられる無電解めっき触媒前駆体とは、化学反応により無電解めっき触媒となりうるものであれば、特に制限なく使用することができる。主には上記無電解めっき触媒で用いた0価金属の金属イオンが用いられる。無電解めっき触媒前駆体である金属イオンは、還元反応により無電解めっき触媒である0価金属になる。無電解めっき触媒である金属イオンは、基材へ付与した後、無電解めっき浴への浸漬前に、別途還元反応により0価金属に変化させて無電解めっき触媒としてよいし、無電解めっき触媒前駆体のまま無電解めっき浴に浸漬し、無電解めっき浴中の還元剤により金属(無電解めっき触媒)に変化させてもよい。
実際、無電解めっき前駆体である金属イオンは、金属塩の状態でグラフトパターンに付与して相互作用させる。使用される金属塩としては、適切な溶媒に溶解して、金属イオンと塩基(陰イオン)とに解離されるものであれば特に制限はなく、M(NO、MCl、M2/n(SO)、M3/n(PO)(Mは、n価の金属原子を表す)などが挙げられる。金属イオンとしては、上記の金属塩が解離したものを好適に用いることができる。具体例としては、例えば、Agイオン、Cuイオン、Alイオン、Niイオン、Coイオン、Feイオン、Pdイオンが挙げられ、Agイオン、Pdイオンが触媒能の点で好ましい。
無電解めっき触媒である金属コロイド、或いは、無電解めっき前駆体である金属塩をグラフトパターン上に付与する方法としては、金属コロイドを適当な分散媒に分散、或いは、金属塩を適切な溶媒で溶解し、解離した金属イオンを含む溶液を調製し、その溶液をグラフトパターンが存在する基板表面に塗布するか、或いは、その溶液中にグラフトパターンを有する基板を浸漬すればよい。金属イオンを含有する溶液を接触させることで、前記グラフトパターン形成領域の相互作用性基に、イオン−イオン相互作用、または、双極性−イオン相互作用を利用して金属イオンを吸着させること、或いは、相互作用性領域に金属イオンを含浸させることができる。これら吸着或いは含浸を十分に行なわせるという観点からは、接触させる溶液の金属イオン濃度、或いは金属塩濃度は1〜50質量%の範囲であることが好ましく、10〜30質量%の範囲であることが更に好ましい。また、接触時間としては、1分〜24時間程度であることが好ましく、5分〜1時間程度であることがより好ましい。
次に、グラフトポリマー形成領域に無電解めっき触媒(前駆体)が吸着された基板に無電解めっきを行うことで、前工程により得られたグラフトパターン上に該パターンにしたがった高密度の金属膜が形成され、導電性パターンが得られる。その結果、形成された金属パターンは、優れた導電性と密着性が得られる。
<無電解めっき>
無電解めっきとは、めっきとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる操作のことをいう。
本工程における無電解めっきは、例えば、前記無電解めっき触媒がパターン状に付与された基板を水洗して余分な無電解めっき触媒(金属)を除去した後、無電解めっき浴に浸漬して行なう。使用される無電解めっき浴としては一般的に知られている無電解めっき浴を使用することができる。
また、無電解めっき触媒がパターン状に付与された基板を、無電解めっき触媒前駆体がグラフトパターンに吸着又は含浸した状態で無電解めっき浴に浸漬する場合には、基板を水洗して余分な無電解めっき触媒前駆体(金属塩など)を除去した後、無電解めっき浴に浸漬する。この場合には、無電解めっき浴中において前駆体の還元と、それに引き続いて無電解めっきが行われる。この態様に用いられる無電解めっき浴としても、上記同様、一般的に知られている無電解めっき浴を使用することができる。
一般的な無電解めっき浴の組成としては、1.めっき用の金属イオン、2.還元剤、3.金属イオンの安定性を向上させる添加剤(安定剤)が主に含まれている。このめっき浴には、これらに加えて、めっき浴の安定剤など公知の添加物が含まれていてもよい。
無電解めっき浴に用いられる金属の種類としては、銅、すず、鉛、ニッケル、金、パラジウム、ロジウムが知られており、中でも、導電性の観点からは、銅、金が特に好ましい。
また、上記金属に合わせて最適な還元剤、添加物がある。例えば、銅の無電解めっきの浴は、銅塩としてCu(SO、還元剤としてHCOH、添加剤として銅イオンの安定剤であるEDTAやロッシェル塩などのキレート剤が含まれている。また、CoNiPの無電解めっきに使用されるめっき浴には、その金属塩として硫酸コバルト、硫酸ニッケル、還元剤として次亜リン酸ナトリウム、錯化剤としてマロン酸ナトリウム、りんご酸ナトリウム、こはく酸ナトリウムが含まれている。また、パラジウムの無電解めっき浴は、金属イオンとして(Pd(NH)Cl、還元剤としてNH、HNNH、安定化剤としてEDTAが含まれている。これらのめっき浴には、上記成分以外の成分が入っていてもよい。
このようにして形成される金属膜の膜厚は、めっき浴の金属塩または金属イオン濃度、めっき浴への浸漬時間、或いは、めっき浴の温度などにより制御することができるが、導電性の観点からは、0.1μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。
また、めっき浴への浸漬時間としては、1分〜10時間程度であることが好ましく、20分〜5時間程度であることがより好ましい。
このようにして、本発明の回路基板の製造方法により図1(B)の断面図に示すように、パターン状にレジスト非形成領域に形成された(d)導電層20を配線として有する回路基板10が得られる。ここで、レジストパターン18は絶縁層の一部構成するように残存し、形成された配線〔(d)導電層20〕間の絶縁性維持に寄与する。また、本発明の製造方法に起因して、レジストパターン18の形成領域においては、(c)反応性高分子化合物含有層16に含まれる反応性高分子の官能基に無電解めっき触媒が付与されることはなく、従って、無電解めっき触媒の如き導体層に起因する配線間の絶縁性低下の懸念もない。
本発明の好ましい態様では、図1(B)に示すように、レジストパターン18の形成厚みが、(d)導電層20の厚みよりも大きいため、この態様では、レジストパターン18の形成厚みと(d)導電層20の厚みとが同一である場合よりも、層間絶縁性がより確実となるという利点をも有するものである。
〔その他の工程〕
また、本発明においては、(d)導電層の形成工程として、前記無電解めっき工程における無電解めっきの後、この工程により形成された金属膜(導電性膜)を電極とし、さらに電気めっきを行うことができる。これにより絶縁層との密着性に優れた金属膜をベースとして、そこに新たに任意の厚みをもつ金属膜を容易に形成することができる。この電気めっき工程を付加することにより、金属膜を目的に応じた厚みに形成することができ、本方法により得られた導電層を種々の応用に適用するのに好適である。
所望により行われる電気めっきの方法としては、従来公知の方法を用いることができる。なお、本工程の電気めっきに用いられる金属としては、銅、クロム、鉛、ニッケル、金、銀、すず、亜鉛などが挙げられ、導電性の観点から、銅、金、銀が好ましく、銅がより好ましい。電気めっきにより得られる金属膜の膜厚については、用途に応じて異なるものであり、めっき浴中に含まれる金属濃度、浸漬時間、或いは、電流密度などを調整することでコントロールすることができる。なお、一般的な電気配線などに用いる場合の膜厚は、導電性の観点から、0.3μm以上であることが好ましく、3μm以上であることがより好ましい。また、本発明における電気めっき工程は、上述したように、パターン状の金属膜を目的に応じた厚みに形成するため以外にも、例えば、電気めっきすることで、IC等の実装に応用しうるようにするなどの目的のために、行うこともできる。この目的で行われるめっきは、銅等で形成される導電性膜や金属パターン表面に対して、ニッケル、パラジウム、金、銀、すず、ハンダ、ロジウム、白金、及びそれらの化合物からなる群から選ばれる材料を用いて行うことができる。
電気めっきを行い場合も、得られた導電層の厚みは、レジストパターンの厚みよりも小さいことが好ましい。
また、本発明においては、回路形成後に、基板保護の目的でソルダーレジストの如き、基板保護層を設けることができる。ソルダーレジストの貼付けは、回路基板を保護するため、また、結露やゴミの付着防止を目的としで実施され、例えば、プリント基板の絶縁性試験を行なう際、通常用いられる。
ソルダーレジストについては、例えば、特開平10−204150号公報や、特開2003−222993公報等に詳細に記載され、ここに記載の方法を所望により本発明にも適用することができる。
前記本発明の製造方法によれば、微細な配線であっても、配線間の絶縁信頼性に優れており、且つ、基板界面の凹凸が少ない場合でも基板と導電性膜との密着性に優れた導電性配線を有する本発明の回路基板を容易に製造することができる。本発明の回路基板は、レジストパターンの形成精度に適合した微細な配線を有し、且つ、配線間の絶縁信頼性に優れることからその応用範囲は広い。
以下、実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。なお、以下において「部」とあるのは、特に断りのない限り全て「質量部」を表す。
(実施例1)
<(a)絶縁層表面への(b)化学活性点発生層の形成>
ガラスエポキシ基板上に電気的絶縁層として味の素ファインテクノ社製エポキシ系絶縁膜GX−13、45μm品を加熱、加圧して、真空ラミネーターにより0.2MPaの圧力で100℃〜110℃の条件により接着して電気的絶縁層を形成。その後、170℃/1時間の加熱処理を行ない、該絶縁膜の熱硬化を行なった。
さらにこの電気的絶縁層の上に(b)化学活性点発生層形成用塗布液組成物として下記組成の絶縁性組成物を厚さ3ミクロンになるようにスピンコート法で塗布し、その後、140℃で30分乾燥して中間接着層を形成した。
<開始剤を含有した(b)化学活性点発生層形成用塗布液の作製>
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量185、油化シェルエポキシ(株)製エピコート828)25質量部(以下、配合量は全て質量部で表す)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量215、大日本インキ化学工業(株)製エピクロンN−673)45部、フェノールノボラック樹脂(フェノール性水酸基当量105、大日本インキ化学工業(株)製フェノライト)30部をエチルジグリコールアセテート20部、ソルベントナフサ20部に攪拌しながら加熱溶解させ室温まで冷却した後、そこへ前記エピコート828とビスフェノールSからなるフェノキシ樹脂のシクロヘキサノンワニス(油化シェルエポキシ(株)製YL6747H30、不揮発分30質量%、重量平均分子量47000)30部と2−フェニル−4,5−ビス(ヒドロキシメチル)イミダゾール0.8部、さらに微粉砕シリカ2部、シリコン系消泡剤0.5部を添加しさらにこの混合物の中に下記の方法で合成した重合開始ポリマーPを10部添加し、中間接着層形成用塗布液を作製した。
<重合開始ポリマーPの合成>
300mlの三口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル(MFG)30gを加え75度に加熱した。そこに、[2−(Acryloyloxy)ethyl](4−benzoylbenzyl)dimethyl ammonium bromide8.1gと、2−Hydroxyethylmethaacrylate9.9gと、isopropylmethaacrylate13.5gと、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.43gと、MFG30gと、の溶液を2.5時間かけて滴下した。その後、反応温度を80度に上げ、更に2時間反応させ、重合開始基を有するポリマーPを得た。
更に(a)絶縁層および(b)化学活性点発生層層形成後、180℃で30分間硬化処理を実施した。
<(c)反応性高分子化合物含有層形成用塗布液の塗布・乾燥>
次に(c)反応性高分子化合物含有層形成用の液として下記組成の(c)反応性高分子化合物含有層形成用塗布液を作製し、前記(b)化学活性点発生層の上に厚さ1.5ミクロンになるようにスピンコート法で塗布し、その後、80℃〜120℃で乾燥して(c)反応性高分子化合物含有層を形成した。
<(c)反応性高分子化合物含有層形成用塗布液組成物>
・側鎖に重合性基を持つポリマー(P−1) 3.1g
・水 24.6g
・1−メトキシ−2−プロパノール 12.3g
<合成例:二重結合を有するポリマーP−1の合成>
ポリアクリル酸(平均分子量 25000、和光純薬工業)60gとハイドロキノン(和光純薬工業)1.38g(0.0125mol)を、冷却管を設置した1lの三口フラスコに入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc、和光純薬工業)700gを加えて室温で撹拌し、均一な溶液とした。その溶液を撹拌しながら、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(カレンズMOI、昭和電工)64.6g(0.416mol)を滴下した。続いて、DMAc30gに懸濁させたジラウリン酸ジ−n−ブチルすず(東京化成工業)0.79g(1.25×10−3mol)を滴下した。撹拌しながら65度のウォーターバスで加熱した。5時間後に加熱を止め、室温まで自然冷却した。この反応液の酸価は7.105mmol/g、固形分は11.83%だった。
反応液300gをビーカーにとり、氷バスで5度まで冷やした。その反応液を撹拌しながら、4規定の水酸化ナトリウム水溶液41.2mlを約1時間で滴下した。滴下中の反応溶液の温度は5〜11度だった。滴下後に反応液を室温で10分撹拌し、吸引濾過で固形分を取り除き褐色の溶液を得た。その溶液を酢酸エチル3リットルで再沈し、析出した固体を濾取した。その固体をアセトン3リットルで終夜リスラリーした。固体を濾別後、10時間真空乾燥して薄い褐色の粉末P−1を得た。このポリマー1gを水2gとアセトニトリル1gの混合溶媒に溶かしたときのPHは5.56で粘度は5.74cpsであった。(粘度は、東機産業社製、RE80型粘度系で28℃で測定、ローター30XR14使用)。またGPCによる分子量は30000であった。
<(c)反応性高分子化合物含有層の後処理>
前記(c)反応性高分子化合物含有層形成用を(b)化学活性点発生層の上に形成した後、(c)反応性高分子化合物含有層の形成された側より活性点を発生させ密着させるエネルギーとして波長254nmの紫外光を露光機:紫外線照射装置(UVX−02516S1LP01、ウシオ電機社製)を用い、室温で2分間露光した。このようにして、(b)化学活性点発生層と(c)反応性高分子化合物含有層との密着が達成される。この全面露光後、(b)化学活性点発生層と相互作用を形成し得なかった不要な(c)反応性高分子化合物含有層の未反応物、残存物を1%重曹液で充分洗浄し、除去した。
<感光性レジストパターンの形成>
得られた積層体にドライめっき永久レジストフィルムを20μmの厚さになるようにラミネートし、80℃/10分間の加熱処理を施した。このレジスト膜にライン/スペース=50μm/50μmの図2に示すような櫛型パターンのマスクフィルムを密着させて、レジストの感光領域の波長光で露光し、配線を形成したい部分が開口部となるようにレジストパターンを形成し、未硬化領域を水酸化ナトリウム水溶液にて2kg/mのスプレー圧で現像し、開口部のレジストを、隣接する(c)反応性高分子化合物含有層表面が露出するまで溶解、除去した。
水洗乾燥後、全面に1.2J/cmの後露光をして、150℃/30分間の加熱処理を行ない、レジストパターンを形成した。
<無電解めっき触媒又はその前駆体の付与と、無電解めっき処理の実施>
前記(c)反応性高分子化合物含有層と(b)化学活性点発生層とを密着させた積層体表面にレジストパターンが形成された試料を、硝酸銀0.1質量%の水溶液に1時間浸漬し、蒸留水で洗浄した。このときの銀イオンの吸着量をICP発光分析装置(島津社製)にて調べたところ、0.35g/mであった。
その後、下記組成の無電解メッキ浴に7時間浸漬し、無電解銅めっき層を形成した。無電解めっき層の厚みは約17μmであった。
<無電解メッキ浴成分>
・硫酸銅 0.35g
・酒石酸NaK 1.75g
・水酸化ナトリウム 0.75g
・ホルムアルデヒド 0.25g
・水 47.8g
得られた基板に、170℃/1時間の加熱処理をおこなった。
<基板保護層の形成>
得られた基板上に、ソルダーレジスト(PFR800;日立化成社製)を110℃,0.2MPaの条件で真空ラミネートし、中心波長365nmの露光機にて420mJの光エネルギーを照射した。このとき、半田パット部は射光テープでマスクした。
80℃/10分間の加熱処理を施した後、NaHCO 10%水溶液にて、スプレー圧2Kg/mスプレー圧で現像し、乾燥。その後再度、中心波長365nmの露光機にて1000mJの光エネルギーを照射。最後に150℃/1hrの加熱処理を行ない、実施例1の回路基板を得た。
(実施例2)
実施例1において、めっき触媒又はその前駆体の付与工程で用いた硝酸銀0.1質量%の水溶液を、塩化パラジウム0.1質量%の水溶液に代えた他は、実施例1と同様にして、実施例2の回路基板を得た。パラジウムイオンの吸着量は0.26g/mであった。
(実施例3)
実施例1において、めっき触媒又はその前駆体の付与工程で用いた硝酸銀0.1質量%の水溶液を、硝酸銀0.03質量%及び硫酸銅0.07質量%混合の水溶液にと代えた他は、実施例1と同様にして、実施例3の回路基板を得た。銀イオンの吸着量は0.16g/m、銅イオンの吸着量は0.19g/mであった。
(実施例4)
実施例1において、めっき触媒又はその前駆体の付与工程を、前記基板を、硝酸銀0.1質量%の水溶液に1時間浸漬した後、蒸留水で洗浄する方法に代えた。
その後、まず、ホルムアルデヒド0.2質量%水溶液にて銀イオンの還元・析出を行ない、それから、実施例1記載の無電解メッキ浴に7時間浸漬し、シードとなる無電解銅めっき層を形成し、回路基板を得た。パラジウムイオンの吸着量は0.26g/mであった。
(実施例5)
〔多層回路基板の作製〕
((b)化学活性点発生層の形成)
表面に配線パターンを形成してあるガラスエポキシ基板(パターン加工されたガラスエポキシ内層回路基板(導体厚18μm))に化学研磨を実施し、その上に味の素ファインテクノ社製エポキシ系絶縁膜GX−13、45μm品を、実施例1同様にして付与し(a)絶縁層を形成した。
その後、(b)化学活性点発生層及び(c)反応性高分子化合物含有層を実施例1と同様にして形成した。
(ビア穴の形成)
前記で得た(b)化学活性点発生層及び(c)反応性高分子化合物含有層を形成した積層体に、下層の内層基板と接合をとるためのビア穴を形成した。ビア穴はUV−YAGレーザ(装置名:LAVIA−UV2000、住友重機工業株式会社製)を用いて、発振周波数4000Hzで下層の導体層面が現れるように形成した。
その後、穴に残ったスミアを除去するために有機溶剤系の膨潤液を用いた60℃5分間の膨潤工程、過マンガン酸ナトリム系のエッチング液を用いた80℃10分間のエッチング工程、硫酸系の中和液を用いて40℃5分間の中和工程を実施した。
さらに導体フィラーと耐熱熱硬化性樹脂からなる耐熱導電性ペーストを充填し、80℃にて仮乾燥した。その後、前期充填した充填接続孔の上下面にステンレス板にて12kg/mの加圧を行ない、耐熱性導電ペーストの充填密度をあげた後、この表面に研磨機を用い、不要な耐熱性導電ペーストを除去、平滑化を行なった。仕上げとして耐熱性導電ペーストを150℃下で30分間乾燥・硬化させた。
しかる後に、この積層体の(c)反応性高分子化合物含有層表面に、実施例1と同様にて感光性レジストパターンを形成し、さらに、めっき触媒又はその前駆体の付与、無電解めっき処理を行い、得られたパターン状の導電層を形成した多層回路基板を、170℃/1時間で加熱処理した。
また、更にその表面に、味の素ファインテクノ社製GX−13を前記と同様な条件で真空ラミネートし、加熱処理を行なった。
その結果、下層の電気的絶縁層と上層の電気的絶縁層とが充分な密着性を有して背帰欧された多層回路基板を得ることができた。
また、得られた最表層のパターン形状の観察を、光学顕微鏡および電子顕微鏡により行ったところ、ライン/スペースが40μm/40μmの良好な配線パターンが形成されていることが確認された。
(比較例1)
実施例1において、(c)反応性高分子化合物含有層の形成後、(c)反応性高分子化合物含有層を(b)化学活性点発生層に密着させた基板を、硝酸銀0.1質量%の水溶液に1時間浸漬することで無電解めっき触媒を(c)反応性高分子化合物含有層に付与し、蒸留水で洗浄した。
その後、実施例1と同様にして感光性レジストパターンを形成し、実施例1と同様の組成の無電解めっき浴に7時間浸漬し、無電解銅めっき層を形成した。得られた基板を、170℃/1時間の加熱処理後、実施例1と同様にしてソルダーマスクの形成を行なった。
<絶縁性の評価結果>
絶縁性評価は、HAST試験機(高度加速寿命試験装置EHS−411M;Espec社製)を用いた。印加電圧10.0V、温湿度は125℃、85%不飽和(2気圧)、試験時間は200時間の条件で行ない、加湿水は抵抗値13MΩの蒸留水を使用した。ここで櫛形配線間の絶縁性に関する故障本数を計測し、絶縁故障率を算出した。以下に結果を示す。
Figure 2008108797
表1に明らかなように、本発明の製造方法により得られたプリント配線板は線間絶縁性が良好であった。また、実施例5で得られた多層基板における最表層の配線において同様の評価を行ったところ、この層における絶縁信頼性も良好であることがわかった。
(A)本発明の製造方法において、積層体表面にレジストパターンが形成された状態の一態様を示す断面図であり、(B)は、本発明の製造方法により得られた回路基板の一態様を示す断面図である。 実施例及び比較例における絶縁評価用櫛型パターンの形状を示す平面図である。
符号の説明
10 回路基板
12 絶縁層
14 活性点発生層
16 反応性高分子化合物含有層
18 レジストパターン
20 導電層

Claims (9)

  1. 電気的絶縁性を有する(a)絶縁層表面に、配線パターンを形成する回路基板の製造方法であって、
    (a)絶縁層の片面あるいは両面に、(b)該絶縁層及び下記反応性高分子化合物含有層の双方と相互作用を形成しうる化学活性点発生層と、(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層とを有する積層体を形成する工程、
    該積層体における(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層の表面に、感光性レジストパターンを形成する工程、
    該積層体上の感光性レジストパターン非形成領域における(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層に、無電解めっき触媒又はその前駆体を付着させる工程、及び、
    無電解めっき液を用いて、該無電解めっき触媒又はその前駆体の還元および無電解めっき処理を施し、(d)導電層を形成する工程、を有し、該感光性レジストパターンを絶縁層の一部として残存させることを特徴とする回路基板の製造方法。
  2. 電気的絶縁性を有する絶縁層を介して配線パターンを多層に形成するとともに、絶縁層に形成したビアにより配線パターンを層間で電気的に接続する多層回路基板の製造方法であって、
    もととなる基材もしくは所定の配線パターンが設けられた回路基板の片面あるいは両面に、(a)絶縁層表面に、(b)該絶縁層及び下記反応性高分子化合物含有層の双方と相互作用を形成しうる化学活性点発生層と、(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層とを順次形成する工程、
    該(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層表面に、有する感光性レジストパターンを形成する工程、
    該積層体上の感光性レジストパターン非形成領域における(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層に、無電解めっき触媒又はその前駆体を付着させる工程、及び、
    無電解めっき液を用いて、該無電解めっき触媒又はその前駆体の還元および無電解めっき処理を施し、(d)導電層を形成する工程、を有し、該感光性レジストパターンを絶縁層の一部として残存させることを特徴とする多層回路基板の製造方法。
  3. 前記無電解めっき液を用いて、該無電解めっき触媒又はその前駆体の還元および無電解めっき処理を施し、(d)導電層を形成する工程が、無電解めっき触媒又はその前駆体を専用の還元液によって還元する工程と、無電解めっき処理を施す工程とを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路基板の製造方法。
  4. 前記無電解めっき液を用いて、該無電解めっき触媒又はその前駆体の還元および無電解めっき処理を施し、(d)導電層を形成する工程が、前記(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層に、金属コロイドを吸着させる工程と、無電解めっき液を用いて、無電解めっき処理を施す工程とを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路基板の製造方法。
  5. 前記(c)無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる反応性高分子化合物含有層が、無電解めっき触媒又はその前駆体と相互作用を形成しうる官能基を有し、(a)絶縁層又は(b)化学活性点発生層と直接化学結合しうる高分子化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  6. 前記無電解めっき触媒又はその前駆体及び前記金属コロイドが、銅、銀、コバルト、鉄、ニッケル、クロム、及びパラジウムからなる群より選ばれる1種以上の金属を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  7. 前記感光性レジストが熱重合性基をもつ化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  8. 形成されるめっき膜の厚みが、感光性レジストの膜厚以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法で製造されたことを特徴とする回路基板。
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