JP2008108690A - セラミック発光管用封止ガラス及びそれを用いたセラミック放電ランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明では、 Dy2O3、Al2O3、SiO2を原料とするセラミック発光管用封止ガラスであり、その組成割合が、17.5mol%〜26.5mol%のDy2O3と22.0mol%〜25mol%のAl2O3と48.5mol%〜58.0mol%のSiO2となるように配合したセラミック発光管用封止ガラス、またDy2O3、Al2O3、SiO2を原料とするセラミック発光管用ガラスであり、その組成割合が、17.5mol%〜26.5mol%のDy2O3と22.0mol%〜25mol%のAl2O3と48mol%〜58.0mol%のSiO2となるように配合した混合粉末に分散剤、結合剤を添加し、混合、成形後、この成形体のX線回折のAl2O3のピークが最小で1/4になるまで仮焼することを特徴とするセラミック発光管用封止ガラスとした。
【選択図】 図2
Description
ここで重要なことは、栓体、封止ガラスはアルミナと接合されるために熱膨張係数の整合を取る必要がある。従来から栓体にはアルミナと熱膨張係数が近いニオブ、モリブデン、アルミナ−モリブデンサーメット、アルミナ−タングステンサーメットが使用され、封止ガラスの材質は、Al2O3−CaO系ガラス、Al2O3−Dy2O3系ガラスなどアルミナを含んだ組成のガラスが使用されてきた。
このガラス組成は、状態図において、固相と液相の境界の液相線温度が、1450℃の組成であることから、1500℃の温度にて発光管を密封できるとされているが、溶融時間が短い場合、特に低ワットの小型の発光管を封止するような場合には、封止後のガラス中に気泡などの欠陥が生じ、ランプ特性の低下を引き起こす不具合があった。
このような場合、溶融には1500℃〜1600℃程度と非常に高い温度が必要で、白金系坩堝を使用し、特殊な溶融装置が必要であった。それゆえ、設備ならびに白金坩堝のメンテナンスを含め多大なコストと時間がかかるという問題があった。また成分中に酸化アルミニウムを含んだガラスでは、非常に硬く粉砕が困難で、目的とする粒度に粉砕するには、細かい粒子を分級する操作が必要であり、多大な手間と時間がかかるという問題もあり、また、ガラス化時に微細な気泡がガラス内に残存して、粉砕−微粒化の工程を得てもなお微細な気泡が粉砕粒子内に残存し、これが原因で封止後のガラス中に気泡が残存する恐れがあった。
図3の平衡図の共晶点10では、液相線と固相線が一点で交わっており、この組成(A:B=b%:a%)を決定することで、温度fでは固体−液体状態を介さず、いきなり液体に状態変化させることができる。従ってこのような組成を選定することにより、温度fで未溶解物のない一様な溶融ガラスが得られる。
さらに温度fで未溶解物のない一様なガラスが得られるために、事前に未溶解物を溶解するガラス化工程を省くことができる。
本発明の組成は、Dy2O3、Al2O3、SiO2の3成分系であり、図3のような単純な平衡図ではなく、複数の共晶点が存在すると思われるが、考え方として上記のような共晶点の組成を共晶組成と表現している。その複数ある共晶組成の中で、上記に示す範囲の組成領域が発光管の封止ガラスとして好適に利用できることを見出した。
なお、図4は、アルミナ発光管と同じ素材のアルミナ片上に後述する本発明の組成から外れた従来のガラス組成(表1比較例、No.9、図9)を1500℃で5分間加熱した際の状態を示したものであり、同様に図5は、共晶組成(表1実施例、NO.6)の状態を示したものである。A図は、外観写真、B図は、気泡の状態を模式的に示したものである。
成分は、共晶組成のものを利用し、仮焼温度の違いによる成形体の変化をにX線回折(XRD)で評価した。
未焼成体(図6)と仮焼品(図7)のXRDチャートを示すと、仮焼体ではアルミナのピークが未焼成体に比べ顕著に低減することから、アルミナの非晶質化、すなわちガラス化が促進されていることを確認できる。図7の状態は、仮焼温度1360℃であるが、ランプの封止で利用されているリング形状を保つ限界に近い温度条件である。仮焼の状態については、このX線回折でピーク強度の高いAl2O3のピーク強度の低下即ちガラス化の促進状態を示すものとして、確認することが可能となる。従って、仮焼温度としては、Al2O3のピーク強度が未焼成体に比べ1/4となるまで焼成可能であり、1360度近傍の温度での仮焼が最もガラス化を促進できた状態であるといえる。この状態を超えるとリンク形状が変形して、発光管用の封止ガラスとして利用できないものが多く発生した。
ここで、評価基準は以下のように設定した。
○:未溶解物が存在しない一様に透明なガラスを示す。
△:未溶解物が点在し、部分的に半透明なガラスを示す。
×:溶解が不十分でガラスが形成されていない状態を示す。
2…栓体
3…封止ガラス
4…タングステン電極
5…発光物質
10…共晶点
Claims (4)
- Dy2O3、Al2O3、SiO2を原料とするセラミック発光管用封止ガラスであり、その組成割合が、17.5mol%〜26.5mol%のDy2O3と22.0mol%〜25mol%のAl2O3と48.5mol%〜58.0mol%のSiO2となるように配合したセラミック発光管用封止ガラス。
- 上記組成で使用する酸化物原料の平均粒径が0.5ミクロン以下である請求項1のセラミック発光管用封止ガラス。
- Dy2O3、Al2O3、SiO2を原料とするセラミック発光管用ガラスであり、その組成割合が、17.5mol%〜26.5mol%のDy2O3と22.0mol%〜25mol%のAl2O3と48.5mol%〜58.0mol%のSiO2となるように配合した混合粉末に分散剤、結合剤を添加し、混合、成形後、この成形体のX線回折のAl2O3のピークが最小で1/4になるまで仮焼することを特徴とするセラミック発光管用封止ガラス。
- 請求項1乃至3の何れかのセラミック発光管用封止ガラスを用いたセラミック放電ランプ。
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