JP2008108431A - El発光素子 - Google Patents

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Shigeru Senbonmatsu
茂 千本松
Shuhei Yamamoto
修平 山本
Mitsuru Suginoya
充 杉野谷
Masayuki Suda
正之 須田
Manabu Omi
学 大海
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    • H10K59/80Constructional details
    • H10K59/8794Arrangements for heating and cooling

Abstract

【課題】 第1のEL発光部と第2のEL発光部とを積層して構成し、両面に互いに独立して発光することができる両面発光のEL発光素子において、一方のEL発光部の発光により他方のEL発光部の発光強度が経時的に変化し、発光強度のむらが生じた。
【解決手段】 第1のEL発光部と第2のEL発光部との間に均熱層を形成し、一方のEL発光部の発光による熱が他方のEL発光部の発光における経時的な変化を低減させて、発光むらが発生することを抑制した。
【選択図】図1

Description

本発明は、透光性基板上に形成したEL発光素子に関し、特に透光性基板の表面及び裏面に独立して発光するEL発光素子に関する。
従来から有機EL発光素子が知られており、携帯電話のバックライト等に実用化されている。有機EL素子は低電圧駆動のカラー発光が可能である。また、基板表面に薄膜を堆積して形成することができることから、厚さが薄い軽量小型の発光源を得ることができる。有機EL発光素子は基本的に薄膜層を積層する構造である。そのために、第1のEL発光部の上に重ねて第2のEL発光部を形成し、複数の発光層から発光させることができる(例えば特許文献1を参照)。
また、第1のEL発光部と第2のEL発光部を積層して透光性基板上に形成し、第1のEL発光部による発光を基板の裏面側に取り出し、第2のEL発光部による発光を基板の表面側に取り出す。そして、第1のEL発光部と第2のEL発光部とをそれぞれ独立に制御して異なる画像等を表示させることができる(例えば特許文献2を参照)。
図9は、透光性基板100の表面に、第1のEL発光部と第2のEL発光部とを積層して形成したEL発光素子の断面図である。第1のEL発光部は、透光性基板100の表面に形成した第1電極101a、101b及び101cと、これらの電極を覆うように形成した第1発光層102と、第1発光層102の上に形成した第2電極103a、103b及び103cとから構成される。第2のEL発光部は、第2電極103a、103b及び103cと、これらの電極を覆うように形成した第2発光層104と、第2発光層104の上に形成した第3電極105a、105b及び105cとから構成されている。そして、第1のEL発光部及び第2の発光部はE領域、F領域及びG領域の3つに分割されている。
第1のEL発光部は、第1電極101a、101b及び101cと第2電極103a、103b及び103cとの間に電圧を印加して第1発光層102の両電極間で挟まれた部分が発光する。第1電極を透明電極により構成すれば、発光した光は透光性基板100を通して裏面側へ取り出すことができる。第2のEL発光部は、第2電極103a、103b及び103cと第3電極105a、105b及び105cとの間に電圧を印加して第2発光層104の両電極間で挟まれた部分が発光する。第3電極105a、105b及び105cを透明電極にすれば、発光した光は表面上方へ取り出すことができる。従って、裏面側に取り出すことができるEL発光と、表面側に取り出すことができるEL発光とは独立に制御することができる。
特開2006−114452号公報 特開2005−267926号公報
しかしながら、例えば発光層が有機EL発光層の場合には、発光する時間と共に発光強度が低下する劣化現象が存在する。特に、熱が印加された状態で長時間発光させると、輝度低下をきたす、という性質がある。図9において、領域E2、領域F2及び領域G2の第2発光層を所定時間発光させる。その際に、領域F1の第1発光層も共に発光させる。これに対して領域E1及び領域G2の第2発光層は発光させていない。そして一旦消灯して冷却後に、第2発光層は発光させず、第1発光層のみ発光させる。
図10は、上記第1発光層を発光させたときの、発光輝度の変化を表すグラフである。横軸が経過時間(H)であり、縦軸が輝度変化率(%)である。グラフ中の四角記号が領域E1又は領域G1の第1発光層102からの発光の輝度変化率を表し、グラフ中の三角記号が領域F1の第1発光層102からの発光の輝度変化率を表す。図10から明らかに、領域F1の輝度変化率が大きく、領域E1又は領域G1の輝度変化率は小さい。
発光層は発光する際に温度が上昇する。即ち、第2発光層104の領域F2は発光して温度が上昇し、その状態で第1発光層102の領域F1を発光させた。これに対して、領域E2および領域G2の第2発光層104は発光していない状態で、第1発光層102の領域E1及び領域G1を発光させた。このことから、図10は、高温の状態で発光層を発光させると発光輝度が経時的に低下する輝度低下率が大きくなることを示している。この性質のために、第1のEL発光部と第2のEL発光部とを積層して構成したEL発光素子においては、一方のEL発光部の発光によって他方のEL発光部の発光輝度が影響を受け、均一な表示が得られなくなる、という課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされた。
上記の課題を解決するために、以下の手段を講じた。
(1)第1のEL発光部と第2のEL発光部とが近接して形成され、互いに独立に発光可能なEL発光素子において、前記第1のEL発光部と前記第2のEL発光部との間に均熱層が形成されているEL発光素子とした。
(2)上記(1)のEL発光素子において、前記均熱層は、高熱伝導層から成るようにした。
(3)上記(1)又は(2)のEL発光素子において、前記均熱層は、金属材料からなるようにした。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1のEL発光素子において、前記均熱層は、絶縁層と金属層からなるようにした。
(5)上記(4)のEL発光素子において、前記均熱層は、前記第1のEL発光部又は前記第2のEL発光部の側端部から延在して形成されるようにした。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1のEL発光素子において、前記第1のEL発光部は、透光性基板の上に第1透光性電極層、第1発光層、第1電極層の順に積層して形成されており、前記均熱層は、前記第1電極層の上に形成されており、前記第2のEL発光層は、前記均熱層の上に第2電極層、第2発光層、第2透光性電極層の順に積層して形成されるようにした。
(7)上記(6)のEL発光素子において、前記均熱層は、前記透光性基板の表面垂直方向に向かって前記第1透光性電極層、前記第1電極層、前記第2電極及び前記第2透光性電極層のいずれの電極も形成されない領域に延在して形成されるようにした。
第1のEL発光部と第2のEL発光部との間に均熱層を設けることにより、一方のEL発光部の発光層により発熱した場合に、その熱を周囲や外部に速やかに拡散させて、他方のEL発光部の特定領域のみ発光特性が変化するのを抑制した。
以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るEL発光素子1を表す模式的な縦断面図である。透光性基板2の上に、第1透光性電極層3、第1発光層4、第1電極層5を積層して構成した第1のEL発光部10を形成している。第1のEL発光部10の上には、第1のEL発光部10を覆うようにして均熱層6を形成する。均熱層6の上には第2電極層7、第2発光層8、第2透光性電極層9を積層して構成した第2のEL発光部11を形成している。従って、第1のEL発光部10と第2のEL発光部とは積層するようにして近接して形成されている。
第1のEL発光部10から発光した光は透光性基板2の下方へ発光する。第2のEL発光部11から発光した光は透光性基板2の上部に向けて発光する。また、第2のEL発光部11の面積は第1のEL発光部10よりも小さい。第1のEL発光部10は第1透光性電極層3と第1電極層5により第1発光層に電圧を印加することにより発光する。第2のEL発光部11は第2電極層7と第2透光性電極層9により第2発光層に電圧を印加することにより発光する。従って、第1のEL発光部10と第2のEL発光部11とは互いに独立に発光させることができる。
そして、均熱層6を設けることにより、各発光部の発光により発熱した場合でも、速やかにこの熱を拡散させることができる。例えば、第2のEL発光部11を発光させると、領域Bの第2のEL発光部11が加熱する。この場合に、均熱層6は上部の第2のEL発光部11において発生した熱を拡散させる。その結果、均熱層6の下部の第1のEL発光部10に対しては、熱が平均化される。そのために、第1のEL発光部10は領域A、領域B、領域C間において温度差を低減させることができる。
次に各構成要素について説明する。透光性基板2は無アルカリガラスを使用した。無アルカリガラスは発光層にアルカリ成分が混入することを防止するためである。その他に、石英ガラスやアルカリ溶出の防止するためのコーティングを施したホウケイ酸ガラスを使用することができる。また、防湿コートを施したガラスに代えて、透明プラスチックを使用することができる。透明プラスチックはガラスと異なり、屈曲可能なので使用する用途の拡大を図ることができる。
第1透光性電極層3及び第2透光性電極層9は、ITO(インジウム・スズ酸化物)をスパッタリング法により約1500Å堆積し、フォトリソグラフィ法及びエッチング法によりパターンを形成した。またITOに代えてIZO(インジウム・亜鉛酸化物)を使用することもできる。また。これらの酸化物と金属薄膜の堆積した多層構造とすることができる。通常ITOは正孔を注入する側の電極として使用する。
第1発光層4及び第2発光層8としてアルミニュウム錯体(Alq3)を使用した。第1発光層4及び第2発光層8のアルミニュウム錯体は、真空蒸着法により約500Å堆積し、フォトリソグラフィ法及びエッチング法によりパターン化した。発光層としてアルミニュウム錯体の他に、芳香族ジメチリディン化合物、スチリルベンゼン化合物、トリアゾール誘導体、アントラキノン誘導体、フルオノレン誘導体等の蛍光性有機物、ポリパラフィニレンビニレン系、ポリフルオレン系、ポリビニツカルバゾール系統の高分子材料等を用いることができる。
なお、第1発光層4は、発光層にキャリアーである正孔を効率よく注入するために、透明電極側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層の3層の構造とすることができる。正孔注入層は注入効率を高めるためにイオン化ポテンシャルが小さい材料が選ばれる。正孔輸送層は、注入された正孔を発光層に速やかに輸送させるために構成される。例えば、正孔注入層としては、CuPc(銅フタロシアニンのポリフィン化合物)を200Å堆積し、次に正孔輸送層としてα―NPDを300Å堆積する。これらの堆積は、同一の真空蒸着器により真空を破らないで連続して堆積することができる。また、正孔注入層及び正孔輸送層としてCuPcやα―NPDに代えて、スターバスト型アミン、ベンジン型アミンの多量体、N−フェニルーp−フェニレンジアミン等の芳香族第三級アミン、スチルベンゼン化合物、トリアゾール誘導体、スチリルアミン化合物等を使用することができる。
第1電極層5及び第2電極層7は、Al(アルミニュウム)を蒸着法により約1500Å堆積し、第1電極層5及び第2電極層7とした。また、Alの他にCr、Au、Cu、Pt等の金属を使用することができる。第1電極層5及び第2電極層7は、発光層の電子注入効率を高めるために、発光層側からLiF(フッ化リチウム)、Alの2層構造とすることができる。例えば、LiFを約5ÅとAlを約1500Åを連続して真空蒸着法により堆積する。電子注入層としてLiFの他に、LiO2等の酸化金属、オキサジアゾール系化合物、トリアゾール系化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体等を用いることができる。また、第1電極層5及び第2電極層7として、金属電極の他にITOなどの透明電極を使用することができる。また、有機EL素子は水分、酸素による劣化を防止するために封止構造を必要とするが、図1及び他の図又は説明においては省略した。
なお、上記図1の実施の形態において、第2透光性電極層9として、ITO膜の上、あるいはITO膜の下に薄いAl薄膜やAu薄膜を形成して導電性を高めることができる。この場合のAl薄膜は、第2発光層8において発光した光を透過する程度に薄く堆積させる。
均熱層6は、熱伝導率の高いAl膜をスパッタ法により約5000Å堆積した。均熱層6の熱伝導率は50W/(m・K)以上であることが好ましい。均熱層6は、Alの他にAu、Ag、Pt、Cu、Mo等の金属あるいはこれらの合金を使用することができる。また、導電性材料の他にSiなどの半導体材料やその他の絶縁体材料を使用することができる。均熱層6は第1のEL発光部10の発光領域を覆うように形成する。このように形成することにより、第2のEL発光部が発光して加熱される場合に、その下部の第1のEL発光部が均一に加熱される。これにより、第1のEL発光部10の発光強度むらを抑制することができる。また、均熱層6を金属から成る導電体層により形成した場合には、均熱層6と第2電極層7とは電気的に接続される。即ち、電極を兼ねることができる。
図2は、図1に示すEL発光素子の第1のEL発光部10の輝度変化を表すグラフである。横軸が時間(H)であり、縦軸が輝度変化率(%)である。まず、第1透光性電極層3と第1電極層5との間に電圧を印加して第1のEL発光部10を発光させる。同時に第2電極層7と第2透光性電極層9との間に電圧を印加して第2のEL発光部を発光させる。発光強度はいずれも概ね500カンデラ(cd/m2)である。すると、第1発光層4及び第2発光層8はいずれも約80℃程度にまで加熱される。そして、第1発光層4及び第2発光層8のいずれも消灯して冷却させ、その後第1透光性電極層及び第1電極層との間に電圧を印加して第1のEL発光部のみを発光させ、透光性基板2の下方に光を照射させる。
図2において、領域Bの輝度変化率が図3に示す丸記号であり、領域A又は領域Cの輝度変化率が四角記号で表している。同図から、領域Bと他の領域A又は領域Cの輝度変化率の経時変化はほぼ同程度である。従って、第1のEL発光部10の発光面における発光むらが低減されていることが理解できる。
図3は、他の実施の形態に係るEL発光素子15を表す模式的な縦断面図である。同一の部分又は同一の機能を表す部分は同一の符号を付した。図1に示したEL発光素子1と異なる部分は、均熱層6がひさし状に第1のEL発光部10から外部に延在する領域Dを有する点である。均熱層6は熱伝導性の高い材料を使用している。領域Dのように延在させることにより放熱フィンとして機能する。その結果、第1発光層4又は第2発光層8により生じた熱を素子外部へ放熱することが促進される。なお、図3に示す領域Dのように単にひさし状に構成する場合の他に、領域Dを更に延在して他の放熱部に接続するようにしてもよい。また、領域Dを第1のEL発光部の周囲前面に設けるようにしてもよい。
図4は、他の実施の形態に係るEL発光素子20を表す模式的な縦断面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分は同一の符号を付した。図1に示したEL発光素子と異なる部分は、均熱層6が2層構造を有する点である。第1電極層5の上に第1絶縁層6aと熱伝導層6bの順に堆積して形成した。このように堆積することにより、第1電極層5と第2電極層7とを電気的に分離している。第1絶縁層6aはシリコン窒化膜をプラズマCVDにより約2000Å堆積し、次に、熱伝導層6bはAlをスパッタ法により約5000Å堆積した。例えば、第1のEL発光部10は、第1透光性電極層3と第1電極層5とを多数のストライプ状の電極として互いに直交させたドットマトリクス表示とし、第2のEL発光部11は平面発光素子とする場合などに好適である。
図5は、他の実施の形態に係るEL発光素子25を表す模式的な縦断面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分は同一の符号を付した。図1に示したEL発光素子と異なる部分は、均熱層6が3層構造を有する点である。第1電極層5の上に第1絶縁層6a、熱伝導層6b、第2絶縁層6cを順に堆積している。このように構成することにより、第1電極層5と第2電極層7とを電気的に分離している。後に説明するが、第1のEL発光部10と第2のEL発光部11とを、多数の電極によりドットマトリクスを構成し、互いに独立にグラフィック画像を表示する場合などに好適である。
第1絶縁層6a及び第2絶縁層6cはシリコン窒化膜約2000ÅをプラズマCVDにより堆積し、熱伝導層6bとしてAlを約5000Åスパッタ法により堆積する。その後、必要に応じてフォトリソグラフィ法及びエッチング法によりパターニングを行う。
図6は、他の実施の形態に係るEL発光素子30を表す模式的縦断面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分は同一の符号を付した。第1のEL発光部10及び第2のEL発光部11は、図4において示した構造と同一である。ただし、均熱層6は第1のEL発光部10から第1のEL発光部10の側面を経て透光性基板2の表面に延在する。そして、均熱層6の熱伝導層6bの表面に吸熱部21を接触させる。吸熱部21は、例えばEL発光素子25を固定する固定枠とすることができる。これにより、第1発光層4及び第2発光層8において発光させたときに発生する熱を吸熱部21により吸熱させることができ、第1のEL発光部10及び第2のEL発光部11の温度上昇を低減させ、発光むらを抑制することができる。
図7(a)は、他の実施の形態に係るEL発光素子35を表す模式的な外観図であり、図7(b)は、部分X−X’の断面図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分は同一の符号を付した。本実施の形態では、第1のEL発光部10と第2のEL発光部11とはドットマトリクス状の発光面を有し、グラフィック画像等の表示を行うことができる。そして、この第1のEL発光部10と第2のEL発光部11とは3層構造の均熱層6により分離されている。
透光性基板2の上に、複数のストライプ状の第1透光性電極層A3aと第1透光性電極層B3bとを分離して形成する。第1透光性電極層3の上に、第1発光層4を全面に堆積して形成する。第1発光層4の表面に、複数のストライプ状の第1電極層A5aと第1電極層B5bとを分離して形成する。第1電極層5及び第1発光層4の上に3層構造の均熱層6を積層形成している。均熱層6は図5において説明したように、下側から第1絶縁層6a、熱伝導層6b及び第2絶縁層6cの順で構成している。第2絶縁層6cの上に、第1電極層5と対応する位置に複数のストライプ状の第2電極層A7a及び第2電極層B7bとを分離して形成する。第2電極層7及び第2絶縁層6cの上を覆うようにして第2発光層8を全面に堆積して形成する。第2発光層8の上には、第1電極層と対応する位置に複数のストライプ状の第2透光性電極層A9a及び第2透光性電極層B9bとを分離して形成する。従って、第1のEL発光部10と第2のEL発光部とは積層するようにして近接して形成されている。
第1のEL発光部10においては、例えば、第1電極層A5aと第1透光性電極層A3aとの間に電圧を印加すれば、当該2つの電極の交差部の第1発光層4が発光する。他の電極の交差部も同様に選択的に発光させることができる。第2のEL発光部11においては、例えば、第2電極層A7aと第2透光性電極層B9bとの間に電圧を印加すれば、当該2つの電極の交差部の第2発光層8が発光する。他の電極の交差部も同様に選択的に発光させることができる。これにより、第1のEL発光部10と第2のEL発光部11とを独立に互いに異なる画像を発光表示させることができる。なお、本実施の形態では各EL発行部を2×2のマトリクス状発光面を有するEL発光素子35としているが、更に多数のストライプ状電極として、グラフィック画像等を表示発光させる表示パネルとして構成することができる。
そして、均熱層6は透光性基板2の表面垂直方向にいずれの電極も形成されていない領域にも形成されている。即ち、発光表示面の全面に形成されている。例えば、第2のEL発光部11の第2電極層A7aと第2透光性電極層A9aとの間に電圧を印加して発光させた場合に、この2つの電極に挟まれた第2発光層8が発光して発熱する。そして、その熱は均熱層6により基板平面方向の全方向に拡散する。そのために、熱が第2電極層A7aを介して拡散する場合よりも熱の拡散効率が向上する。その結果、当該発光している第2発光層8の下部の第1発光層4を局所的に加熱して、当該第1発光層4を局所的に劣化させることを抑制することがきる。
図8(a)は、他の実施の形態に係るEL発光素子40を表す模式的な縦断面図であり、図8(b)は、その平面図である。同一の部分又は同一の機能を表す部分には同一の符号を付した。
図8(a)及び図8(b)において、透光性基板2の上に、紙面下方に向かってストライプ状の第1透光性電極層A3a及び第1透光性電極層B3bと、第1発光層4と、ストライプ状の第2電極層A7a及び第2電極層B7bとが順に積層して第1のEL発光部10を構成している。第2電極層7及び第1発光層4の上に均熱層6を形成している。均熱層6は、第1絶縁層6a、熱伝導層6b及び第2絶縁層6cから構成されている。第2絶縁層6cの上には、ストライプ状の第2電極層A7a及び第2電極層B7bと、第2発光層8と、紙面下方に向かって複数のストライプ状の第2透光性電極層A9a及び第2透光性電極層B9bとが順に積層して第2のEL発光部11を構成している。第1のEL発光部10は、第1透光性電極層A3a及び第1透光性電極層B3bと、第1電極層A5a及び第1電極層B5bとが重なる領域の第1発光層4である。即ち、領域X11、領域X12、領域X21及び領域X22が発光する領域である。第2のEL発光部11は、第2電極層A7a及び第2電極層B7bと、第2透光性電極層A9a、第2透光性電極層B9b及び第2透光性電極層C9cとが重なる領域の第2発光層8である。即ち、領域Y11、領域Y12、領域Y13、領域Y21、領域Y22及び領域Y23が発光する領域である。
従って、第1のEL発光部10の発光領域と、第2のEL発光部11の発光領域とは重ならない構造を有している。従って、両方の発光部を同時に発光しても、発光している発光層同士は重なることがない。即ち、図7において示した実施の形態の場合よりも直接的な影響は少ない。しかし、一方の発光層が発光している間は、その発光している領域の周囲も加熱される。例えば、第1のEL発光部の領域X21を発光させているときは、これに近接する第2のEL発光部の領域Y11、領域Y21、領域Y12及び領域Y22が加熱される。そこで、第1のEL発光部10と第2のEL発光部11との間に均熱層6を設けた。これにより、熱の影響による発光層が劣化をより抑制することができる。
なお、図2の劣化特性について、上下両方の発光層が重なる場合において、他の発光層から加熱されながら発光した発光層と加熱されないで発光した発光層との間で、発光強度差の劣化特性が大きく異なることを説明した。しかし、上下の発光層を同時に駆動しないで、単に一方の発光層を発光させて他方の発光層を高温に長時間晒す場合であっても、発光層の膜質を変化させ、発光強度の劣化特性が変化する場合も考えられる。このような場合にも、本発明の均熱層6を設けることにより発光層の温度上昇を抑制することができるので、信頼性の高いEL発光素子を提供することができる。
また、上記の説明において、第1のEL発光部10と第2のEL発光部11との間に均熱層6を設けたが、更に第1のEL発光部10と透光性基板2との間や、第2のEL発光部11の上部に均熱層を設けることにより、更に熱の拡散を促進させ温度の上昇を抑制することができる。また、EL発光部が2層の場合について説明してきたが、EL発光部が2層以上の場合であっても、各EL発光部との間に均熱層を設けることにより、他の発光層の劣化を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るEL発光素子を表す模式的な縦断面図である。 本発明の実施形態に係るEL発光素子の輝度変化を表すグラフである。 本発明の実施形態に係るEL発光素子を表す模式的な縦断面図である。 本発明の実施形態に係るEL発光素子を表す模式的な縦断面図である。 本発明の実施形態に係るEL発光素子を表す模式的な縦断面図である。 本発明の実施形態に係るEL発光素子を表す模式的な縦断面図である。 本発明の実施形態に係るEL発光素子を表す模式的な縦断面図である。 本発明の実施形態に係るEL発光素子を表す模式的な縦断面図である。 従来から公知のEL発光素子の模式的な縦断面図である。 従来から公知のEL発光素子の輝度変化を表すグラフである。
符号の説明
1 EL発光素子
2 透光性基板
3 第1透光性電極層
4 第1発光層
5 第1電極層
6 均熱層
7 第2電極層
8 第2発光層
9 第2透光性電極層
10 第1のEL発光部
11 第2のEL発光部

Claims (7)

  1. 第1のEL発光部と第2のEL発光部とが近接して形成され、互いに独立に発光可能なEL発光素子において、
    前記第1のEL発光部と前記第2のEL発光部との間に均熱層が形成されていることを特徴とするEL発光素子。
  2. 前記均熱層は、高熱伝導層から成ることを特徴とする請求項1に記載のEL発光素子。
  3. 前記均熱層は、金属材料からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のEL発光素子。
  4. 前記均熱層は、絶縁層と金属層とからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のEL発光素子。
  5. 前記均熱層は、前記第1のEL発光部又は前記第2のEL発光部の側端部から延在して形成されていることを特徴とする請求項4に記載のEL発光素子。
  6. 前記第1のEL発光部は、透光性基板の上に第1透光性電極層、第1発光層、第1電極層の順に積層して形成されており、
    前記均熱層は、前記第1電極層の上に形成されており、
    前記第2のEL発光層は、前記均熱層の上に第2電極層、第2発光層、第2透光性電極層の順に積層して形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のEL発光素子。
  7. 前記均熱層は、前記透光性基板の表面垂直方向に向かって前記第1透光性電極層、前記第1電極層、前記第2電極及び前記第2透光性電極層のいずれの電極も形成されない領域に延在して形成されていることを特徴とする請求項6に記載のEL発光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010032758A1 (ja) * 2008-09-17 2010-03-25 昭和電工株式会社 有機電界発光素子、表示装置および照明装置
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