JP2008106901A - チェーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外プレート5a、5b、ピン13および内プレート3a、3b、ローラ9、ブシュ7、シール部材27a、27bで一連のチェーン1が形成されている。
ピン13の本体31の側面には凹部35a、35bが設けられている。凹部35a、35bは潤滑材を保持する凹形状の部分であり、潤滑材が充填される。
凹部35a、35bに充填された潤滑材は、チェーン1の駆動により生じた遠心力によって、外部に流れ、ピン13およびピン13と摺動するブシュ7の内周面を潤滑する。
従って、チェーン1の給油間隔を、従来よりも伸ばすことができる。
【選択図】図3
Description
ここで、潤滑油を給油する作業は人手がかかるため、コストの上昇を招く恐れがある。また、頻繁な給油は、油漏れや油の臭いが外部に漏れる原因ともなる。
従って、給油間隔はなるべく長い方が好ましい。
前記凹部は、前記ピンの軸方向の中心には設けられておらず、また、前記凹部は、前記ピンと前記ブシュの接触面には設けられていない。
前記ピンを構成する材料は、焼結金属であってもよい。
図1は第1の実施形態に係るチェーン1の分解斜視図であって、図2はチェーン1の断面図である。
さらに、図5はチェーン1の側面図である。なお、図5においては、チェーン1のローラ9の表記を省略してある。
ブシュ嵌合孔21a、21bには円筒状のブシュ7の両端がそれぞれ嵌合され、ブシュ7の外周には円筒状のローラ9が回転可能に取り付けられている。
また、チェーン1は棒状のピン13を有している。
図3および図4に示すように、ピン13は円筒状の本体31を有し、本体31の端面には、本体31より若干径の小さい円筒状の端部33a、33bが設けられている。
なお、ピン13の側面とブシュ7の貫通孔23の内周面は潤滑材により潤滑され、ピン13とブシュ7の摺動による摩耗を防いでいるが、詳細は後述する。
同様に、外プレート5bと内プレート3bの間で、かつブシュ7の周囲には、リング状のシール部材27bが設けられている。
潤滑材としては液体やゲル状の油が主として用いられるが、カーボンや二硫化モリブデン等の固体潤滑材を用いてもよい。
即ち、チェーン1は、潤滑材が凹部35a、35bに充填されている間は、外部から別途潤滑材を注入する必要がない。
従って、このような構成にすることにより、安価で給油間隔の長いチェーン1を提供することが可能となる。
これは、中心にはチェーン1を駆動する際に荷重が集中するため、中心に凹部を設けると、凹部の周囲に応力が集中し、ピン13が破断する恐れがあるからである。
従って、凹部35a、35bはピン13とブシュ7の接触部51側には設けられないことが望ましい。
従って、ピン13が破断するのを防止することができる。
従って、ピン13の強度の低下や摩耗の促進を招く恐れがない。
従って、ピン13の側面とブシュ7の貫通孔23の内周面に設けられた潤滑材が、チェーン1の外部に流出するのを防ぐことができる。
図6は第2の実施形態に係るチェーン1aに用いられるピン13aの詳細図であって、図6(a)は側面図、図6(b)は図6(a)のC2−C2断面図である。
また、チェーン1aの構成はチェーン1の構成と同様であるため、説明を省略する。
第2の実施形態は、第1の実施形態において、ピン13aに穴状の凹部40a、40b、40cおよび図示しない凹部を設けたものである。
凹部40a、40b、40cおよび図示しない凹部の形状は穴状であり、軸方向の断面形状は略矩形になっている。
従って、凹部40a、40b、40cおよび図示しない凹部を油溜まりとすることができ、充填した潤滑材を保持することができる。
図7は第3の実施形態に係るチェーン1bに用いられるピン13bの詳細図であって、図7(a)は側面図、図7(b)は図7(a)のC3−C3断面図である。
また、チェーン1bの構成はチェーン1の構成と同様であるため、説明を省略する。
凹部47a、47bは本体31の側面の全周に渡って設けられており、軸方向の断面形状はドーナツ形状となっている。
従って、第1の実施形態と比較して、より多くの潤滑材を充填することができる。
図8は第4の実施形態に係るチェーン1cに用いられるピン13cの詳細図であって、図8(a)は側面図、図8(b)は図8(a)のC4−C4断面図である。
また、図9はピン13cの変形例であるピン13dを示す図である。
また、チェーン1cの構成はチェーン1の構成と同様であるため、説明を省略する。
空洞41の両端は、ピン13cの端部33a、33bを貫通して設けられており、両端には閉塞部材45a、45bが設けられている。
このような構造にすることにより、チェーンを組み立てた後でも、閉塞部材45a、45bを取り除くことにより、外部から潤滑材をピン13c(空洞41内)に充填することができる。
グリースニップルは1方向弁の1種であり、外部から空洞41内へは潤滑材を通すが、空洞内の潤滑材は外部に通さない。
従って、閉塞部材45a、45bとして、グリースニップルを用いた場合、潤滑材はグリースニップルを通して外部から空洞41内に充填可能となる。
孔部43は、一端が本体31の側面を貫通して設けられており、従って、空洞41は孔部43を通してピン13cの外部と繋がっている。
従って、チェーン1の給油間隔を、従来よりも伸ばすことができる。
従って、チェーンを組み立てた後でも、外部から潤滑材をピン13c(空洞41内)に充填することができる。
図10は第5の実施形態に係るチェーン1eに用いられるピン13eの詳細図であって、図10(a)は側面図、図10(b)は図10(a)のC5−C5断面図である。
また、図11はピン13eの変形例であるピン13fを示す図である。
また、チェーン1eの構成はチェーン1の構成と同様であるため、説明を省略する。
また、ピン13eの内部には空洞41が設けられており、空洞41の内部には潤滑材が充填されている。
孔部43a、43bは、一端が本体31の凹部35a、35bを貫通して設けられており、従って、空洞41は孔部43a、43bおよび凹部35a、35bを通してピン13eの外部と繋がっている。
即ち、ピン13eは、凹部35a、35bと空洞41の両方に潤滑材が充填されており、チェーン1eの駆動時は、両方に充填された潤滑材がピン13eとブシュ7間の潤滑を行う。
従って、チェーン1eの給油間隔を、さらに伸ばすことができる。
図12は第6の実施形態に係るチェーン1gに用いられるピン13gの詳細図であって、図12(a)は側面図、図12(b)は図12(a)のC6−C6断面図である。
また、図13はピン13gの変形例であるピン13hを示す図である。
また、チェーン1gの構成はチェーン1の構成と同様であるため、説明を省略する。
また、ピン13gの内部には空洞41が設けられており、空洞41の内部には潤滑材が充填されている。
孔部43a、43b、43cおよび図示しない孔部は、一端が本体31の凹部40a、40b、40cおよび図示しない凹部を貫通して設けられている。
従って、空洞41は孔部43a、43b、43c、図示しない孔部および凹部40a、40b、40c、図示しない凹部を通してピン13eの外部と繋がっている。
従って、チェーン1gの給油間隔を、さらに伸ばすことができる。
図14は第7の実施形態に係るチェーン1iに用いられるピン13iの詳細図であって、図14(a)は側面図、図14(b)は図14(a)のC7−C7断面図である。
また、図15はピン13iの変形例であるピン13jを示す図である。
また、チェーン1iの構成はチェーン1の構成と同様であるため、説明を省略する。
また、ピン13iの内部には空洞41が設けられており、空洞41の内部には潤滑材が充填されている。
孔部43a、43bは、一端が本体31の凹部47a、47bを貫通して設けられており、従って、空洞41は孔部43a、43bおよび凹部47a、47bを通してピン13iの外部と繋がっている。
従って、チェーン1iの給油間隔を、さらに伸ばすことができる。
3a………内プレート
5a………外プレート
7…………ブシュ
9…………ローラ
13………ピン
15a……ピン嵌合孔
17a……ピン嵌合孔
19a……ブシュ嵌合孔
21a……ブシュ嵌合孔
27a……シール部材
31………本体
33a……端部
35a……凹部
41………空洞
43………孔部
45a……閉塞部材
51………接触部
Claims (9)
- 両端にピン嵌合孔を有する一対の外プレートと、
両端にブシュ嵌合孔を有する一対の内プレートと、
両端が前記ブシュ嵌合孔に嵌合され、貫通孔を有するブシュと、
前記貫通孔に挿通され、両端が前記ピン嵌合孔に嵌合されるピンと、
を有し、
前記ピンは、潤滑材を保持する潤滑材保持手段を有することを特徴とするチェーン。 - 前記潤滑材保持手段は、前記ピンの側面に設けられた凹部であり、前記凹部に潤滑材が充填されることを特徴とする請求項1記載のチェーン。
- 前記凹部は、前記ピンの軸方向の中心には設けられていないことを特徴とする請求項2記載のチェーン。
- 前記凹部は、前記ピンと前記ブシュの接触面には設けられていないことを特徴とする請求項2記載のチェーン。
- 前記潤滑材保持手段は、
前記ピンの内部に設けられた空洞と、
前記空洞から前記ピンの側面に向けて貫通して設けられた第1の孔部と、
を有し、前記空洞に前記潤滑材が充填されることを特徴とする請求項1記載のチェーン。 - 前記空洞は、前記ピンの端面を貫通して設けられていることを特徴とする請求項5記載のチェーン。
- 前記外プレートと前記内プレートの間で、かつ前記ブシュの周囲に設けられ、前記潤滑材の移動を阻止するシール部材をさらに有することを特徴とする請求項1記載のチェーン。
- 前記シール部材は、フェルト材であることを特徴とする請求項7記載のチェーン。
- 前記ピンを構成する材料は、焼結金属であることを特徴とする請求項1記載のチェーン。
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