JP2008106251A - 帯電防止性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 可塑剤と、1×106〜1×1012Ω・cmの体積固有抵抗値を有する親水性基含有ポリマーを含有してなることを特徴とする帯電防止剤;該帯電防止剤を熱可塑性樹脂に含有させてなる帯電防止性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
また、従来は、熱可塑性樹脂に帯電防止剤を加えて帯電防止性を付与した上記樹脂組成物に、成形性の向上や柔軟性付与の目的で、さらに可塑剤を添加していた。(例えば、特許文献4参照)
本発明の目的は、帯電防止性付与効果に優れた帯電防止剤、該帯電防止剤を含有する成形性に優れた帯電防止性樹脂組成物、および永久帯電防止性、機械特性に優れた成形品を提供することにある。
する親水性基含有ポリマー(B)を含有してなることを特徴とする帯電防止剤;該帯電防止剤を熱可塑性樹脂(C)に含有させてなる帯電防止性樹脂組成物;該組成物を成形してなる成形品;該成形品に塗装および/または印刷を施してなる成形物品;並びに、可塑剤(A)と1×106〜1×1012Ω・cmの体積固有抵抗値を有する親水性基含有ポリマ
ー(B)を含有してなる帯電防止剤を、熱可塑性樹脂(C)に含有させることを特徴とする帯電防止性樹脂組成物の製造方法である。
(1)本発明の帯電防止剤は、熱可塑性樹脂に優れた永久帯電防止性を付与できる。
(2)該帯電防止剤を熱可塑性樹脂に含有させてなる帯電防止性樹脂組成物は、成形性に
優れる。
(3)該帯電防止性樹脂組成物を成形してなる成形品は、機械特性に優れ高度な永久帯電
防止性を有する。
これらの(A)のうち、(B)の結晶性を下げ帯電防止性を高める効果の観点から好ましいのは(A1)、(A2)および(A3)である。
R−CO−(OA1)m−O−E1−O−(A1O)m'−OC−R (A11)
R−CO−(OA1)m−O−OC−R (A12)
R−CO−(OA1)m−O−E1−O−(A1O)m'−H (A13)
R−CO−(OA1)m−O−H (A14)
上記の式で表される(A1)のうち、(B)の結晶性を下げ帯電防止性を高める効果の観点から好ましいのは(A11)および(A12)である。
脂肪族二価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
脂環含有二価アルコールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロオクタンジオールおよび1,3−シクロペンタンジオールが挙げられる。
芳香脂肪族二価アルコールとしては、例えば、キシリレンジオール、1−フェニル−1,2−エタンジオールおよび1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼンが挙げられる。
なお、モノアミンのビスヒドロキシアルキル化物は、種々の方法で容易に得ることができ、例えば、モノアミンとC2〜4またはそれ以上のアルキレンオキサイド(以下AOと略記)とを反応させるか、C1〜12のモノアミンとC1〜12のハロゲン化ヒドロキシアルキル(例えば、2−ブロモエチルアルコール、3−クロロプロピルアルコール)とを反応させることにより得ることができる。
芳香(脂肪)族一級モノアミンとしては、例えば、アニリンおよびベンジルアミンが挙げられる。
これらの(A2)のうち、(B)の結晶性を下げ帯電防止性を高める効果の観点から好ましいのは縮合ポリエステルポリオールおよびポリラクトンポリオールである。
該多価アルコールには、以下のものが含まれる。
2価アルコール(C2〜20またはそれ以上)、例えばC2〜12の脂肪族2価アルコール[(ジ)アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1 ,2−、2,3−、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールおよび3−メチルペンタンジオール(以下それぞれEG、DEG、PG、DPG、BD、HD、NPGおよびMPDと略記)、ドデカンジオール等];C6〜10の脂環含有2価アルコール[1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等];C8〜20の芳香環含有2価アルコール[キシリレングリコール、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン等];3価〜8価またはそれ以上の多価アルコール、例えば(シクロ)アルカンポリオールおよびそれらの分子内もしくは分子間脱水物[グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールおよびジペンタエリスリトール(以下それぞれGR、TMP、PE、SOおよびDPEと略記)、1,2 ,6−ヘキサントリオール、エリスリトール、シクロヘキサントリオール、マンニトール、キシリトール、ソルビタン、ジグリセリンその他のポリグリセリン等]、糖類およびその誘導体[例えば蔗糖、グルコース、フラクトース、マンノース、ラクトース、およびグリコシド(メチルグルコシド等)]。
また、1級もしくは2級アミノ基含有化合物としては、アルキル(C1〜12)アミン、および(ポリ)アルキレンポリアミン(アルキレン基のC2〜6、アルキレン基の数1〜4、アミノ基の数2〜5)等が挙げられる。
これらの(A3)のうち(B)の結晶性を下げる効果の観点から好ましいのはPEG、PPG、PTMG、およびビスフェノールAのAO付加物である。
ここにおける親水性基には、オキシエチレン基、(メタ)アクリロイル基、カルボン酸(塩)基等が含まれ、帯電防止性の観点から好ましいのは少なくともオキシエチレン基からなるものである。
(B)には、下記の(B1)、(B2)、(B3)、(B4)、(B5)、(B6)、(B7)、(B8)、(B9)およびこれらの2種以上の混合物が含まれる。
(B1):数平均分子量[以下Mnと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による。]が好ましくは200〜5,000のポリアミド(b11)と、Mnが好ましくは300〜5,000のビスフェノール化合物のAO付加物(b12)および/またはポリアルキレングリコール(b13)とから誘導されるポリエーテルエステルアミド
(B2):ポリオレフィン(b21)のブロックとポリオキシアルキレン鎖含有化合物((b22)のブロックとがエステル結合、アミド結合、エーテル結合、イミド結合およびウレタン結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を介して繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー
(B3):ポリエーテルアミドイミド
(B4):ポリエーテルエステル
(B5):エピハロヒドリン/AO共重合体
(B6):アクリルアミド共重合体
(B7):エチレン/不飽和カルボン酸(塩)もしくはエチレン/(メタ)アクリレート/不飽和カルボン酸(塩)共重合体
(B8):メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート共重合体
(B9):ポリエーテル基含有エチレン/酢酸ビニル共重合体[エチレン/ビニルアルコール共重合体のEO付加物]
これらのポリアミドを形成するアミド形成性モノマーのうち、(b111)におけるラクタムとしては、C6〜12、例えばカプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタム、ウンデカノラクタムが挙げられる。
(b112)におけるアミノカルボン酸としては、C6〜12、例えばω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸が挙げられる。
(b113)におけるジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、芳香(脂肪)族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、これらのアミド形成性誘導体[酸無水物、低級(C1〜4)アルキルエステル]およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
芳香(脂肪)族ジカルボン酸としては、C8〜20、例えばオルト−、イソ−およびテレフタル酸、ナフタレン−2,6−および−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸のアルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)塩が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸としては、C7〜14、例えばシクロプロパンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸が挙げられる。
アミド形成性誘導体のうち酸無水物としては、上記ジカルボン酸の無水物、例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フタル酸が挙げられ、低級(C1〜4)アルキルエステルとしては上記ジカルボン酸の低級アルキルエステル、例えばアジピン酸ジメチル、オルト−、イソ−およびテレフタル酸ジメチルが挙げられる。
また、ジアミンとしては、C6〜12、例えばヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン等が挙げられる。
該C4〜20のジカルボン酸としては、前記の(b113)において例示したものが挙げられ、これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩、さらに好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。
また、ビスフェノール化合物に付加させるAOとしては、C2〜4またはそれ以上、例えばEO、PO、1,2−、2,3−および1,4−ブチレンオキシド、C5〜12のα−オレフィンのエポキシ化物、スチレンオキシドおよびエピハロヒドリン(例えばエピクロルヒドリンおよびエピブロモヒドリン)およびこれらの2種以上の混合物(ランダムおよび/またはブロック)が挙げられる。これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのはEOである。
また、(b12)のMnは、帯電防止性および機械特性の観点から好ましくは300〜5,000、さらに好ましくは500〜4,000である。
また、(b13)のMnは、帯電防止性および機械特性の観点から好ましくは150〜20,000、さらに好ましくは300〜15,000、特に好ましくは1,000〜8,000、最も好ましくは1,200〜5,000である。
製法(1) アミド形成性モノマーとジカルボン酸(分子量調整剤)を反応させてポリアミド(b11)を形成させ、これにビスフェノール化合物のAO付加物(b12)および/またはポリアルキレングリコール(b13)を加えて、高温(160〜270℃)、減圧下(0.03〜3kPa)で重合させる方法。
製法(2) アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸(分子量調整剤)と(b12)および/または(b13)の一部を同時に反応槽に仕込み、水の存在下または非存在下に、高温(160〜270℃)で加圧(0.1〜1MPa)反応させることによってポリアミド中間体(b11)を生成させ、その後減圧下(0.03〜3kPa)で残りの(b12)および/または(b13)と重合させる方法。上記製法のうち、反応制御の観点から好ましいのは製法(1)である。
(b12)および/または(b13)の末端水酸基をアミノ基に置換する方法としては、公知の方法、例えば水酸基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元してアミノ基とする方法[例えば、(b12)および/または(b13)とアクリロニトリルを反応させ、得られるシアノエチル化物を水素添加する方法]が挙げられる。
(b12)および/または(b13)の末端水酸基をカルボキシル基に置換する方法としては、酸化剤で酸化する方法[例えば、(b12)および/または(b13)の水酸基をクロム酸により酸化する方法]等が挙げられる。
鉛等]等が挙げられる。
触媒の使用量は、(b11)と(b12)および/または(b13)の合計重量に基づいて、通常0.1〜5%、反応性および樹脂物性の観点から好ましくは0.2〜3%である。
(B2)は、ポリオレフィン(b21)のブロックと、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(b22)のブロックとが、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合およびイミド結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を介して繰り返し交互に結合した構造を有する。
(b21)と(b22)の合計重量に基づく(b22)の割合は、(B2)の帯電防止性および耐熱性の観点から、好ましくは20〜80%、さらに好ましくは30〜70%である。
(B2)を構成する(b21)のブロックとしては、カルボニル基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(b211)、水酸基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(b212)およびアミノ基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(b213)等が使用できる。
(b212)としては、(b210)の両末端に水酸基を導入したものが用いられる。
(b213)としては、(b210)の両末端にアミノ基を導入したものが用いられる。
(b210)は、通常、両末端に変性可能なポリオレフィン、片末端に変性可能なポリオレフィンおよび変性可能な末端基を持たないポリオレフィンの混合物であるが、主成分として両末端に変性可能なポリオレフィンが含有していれば使用できる。
(b210)の主成分となる両末端に変性可能なポリオレフィンの含量は、(b210)の重量に基づいて、50〜100%が好ましく、さらに好ましくは75〜100%、特に好ましくは80〜100%である。
熱減成されたポリオレフィンは特に限定されないが、高分子量ポリオレフィンを不活性ガス中で加熱する(通常300〜450℃で0.5〜10時間)ことにより熱減成されたもの(例えば特開平3−62804号公報記載のもの)が挙げられる。該熱減成によれば後述のとおり一分子当たりの平均末端二重結合量が1.5〜2個の低分子量ポリオレフィンが容易に得られる。
該熱減成法に用いられる高分子量ポリオレフィンとしては、C2〜30(好ましくは2〜12、さらに好ましくは2〜10)のオレフィンの1種または2種以上の混合物の(共)重合体等が使用できる。C2〜30のオレフィンとしては、後述のポリオレフィン(重合法)製造に用いられるものと同じものが使用でき、これらのうち好ましいのはエチレン、プロピレンおよびC4〜12のα−オレフィン、さらに好ましいのはエチレン、プロピレンおよびC4〜10のα−オレフィン、特に好ましいのはエチレンおよびプロピレンである。
α−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンおよび1−ドデセン等が挙げられる。
ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエンおよび1,11−ドデカジエン等が挙げられる。
これらのうち、エチレン、プロピレン、C4〜12のα−オレフィン、ブタジエンおよびイソプレンが好ましく、さらに好ましいのはエチレン、プロピレン、C4〜10のα−オレフィンおよびブタジエン、特に好ましいのはエチレン、プロピレンおよびブタジエンである。
ラジカル触媒としては、種々のものが使用でき、例えば、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、デカノールパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、パーオキシジカーボネートエステル等)、アゾ化合物(アゾニトリル、アゾアミジン、アゾアミド化合物)およびγ−アルミナ担体に酸化モリブデンを付着させたものが挙げられる。
金属酸化物触媒としては、シリカ−アルミナ担体に酸化クロムを付着させたもの等が挙げられる。Ziegler触媒またはZiegler−Natta触媒としては、(C2H5)3Al−TiCl4等が挙げられる。
(b210)中の二重結合の量は、C1,000個当たり、1〜40個が好ましく、さらに好ましくは2〜30個、特に好ましくは4〜20個である。二重結合の量がこの範囲であると帯電防止性がさらに良好になる。
1分子当たりの二重結合の平均数は、1.1〜5.0が好ましく、さらに好ましくは1.3〜3.0、特に好ましくは1.5〜2.5、最も好ましくは1.8〜2.2である。二重結合の平均数がこの範囲であると繰り返し構造をさらにとりやすくなり、帯電防止性がさらに良好になる。
熱減成法によると、Mnが800〜6,000の範囲で、一分子当たりの平均末端二重結合量が1.5〜2個の低分子量ポリオレフィンが容易に得られる〔村田勝英、牧野忠彦、日本化学会誌、192頁(1975)〕。
変性に用いられるα,β−不飽和カルボン酸(無水物)としては、モノカルボン酸、ジカルボン酸、これらのアルキル(C1〜4)エステルおよびこれらの無水物が使用でき、例えば(メタ)アクリル酸(アクリル酸またはメタアクリル酸を意味する。以下同じ。)、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、マレイン酸(無水物)、マレイン酸ジメチル、フマル酸、イタコン酸(無水物)、イタコン酸ジエチルおよびシトラコン酸(無水物)等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ジカルボン酸、これらのアルキルエステルおよびこれらの無水物、さらに好ましいのはマレイン酸(無水物)およびフマル酸、特に好ましいのはマレイン酸(無水物)である。
α,β−不飽和カルボン酸(無水物)による変性は、種々の方法で行うことができ、例えば、(b210)の末端二重結合に、溶液法または溶融法のいずれかの方法で、α,β−不飽和カルボン酸(無水物)を熱的に付加(エン反応)させることにより行うことができる。(b210)にα,β−不飽和カルボン酸(無水物)を反応させる温度は、通常170〜230℃である。
二次変性に用いるラクタムとしては、C6〜12(好ましくは6〜8、さらに好ましくは6)のラクタム等が使用でき、例えば、カプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタムおよびウンデカノラクタム等が挙げられる。
また、アミノカルボン酸としては、C2〜12(好ましくは4〜12、さらに好ましくは6〜12)のアミノカルボン酸等が使用でき、例えば、アミノ酸(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシンおよびフェニルアラニン等)、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
これらのうち、カプロラクタム、ラウロラクタム、グリシン、ロイシン、ω−アミノカプリル酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸が好ましく、さらに好ましくはカプロラクタム、ラウロラクタム、ω−アミノカプリル酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸、特に好ましくはカプロラクタム、ラウロラクタムおよび12−アミノドデカン酸である。
二次変性に用いるラクタムまたはアミノカルボン酸の量は、α、β不飽和カルボン酸(無水物)のカルボキシル基1個当たり、好ましくは0.1〜50個、さらに好ましくは0.3〜20個、特に好ましくは0.5〜10個、最も好ましくは1〜2個である。この量がこの範囲であると繰り返し構造をさらにとりやすくなり、フィラー分散性および帯電防止性がさらに良好になる。
酸化法によるカルボニル基の導入は、公知の方法で行うことができ、例えば、米国特許第3,692,877号明細書記載の方法で行うことができる。
ヒドロホルミル化によるカルボニル基の導入は、公知の方法で行うことができ、例えば、Macromolecules、Vol.31、5943頁記載の方法で行うことができる。
(b211−4)は、(b211−3)をラクタムまたはアミノカルボン酸で二次変性することにより得ることができる。
ラクタムおよびアミノカルボン酸およびこれらの好ましい範囲は、(b211−2)の製造で使用できるものと同じである。ラクタムおよびアミノカルボン酸の使用量も同じである。
また、(b211)の酸価は、(b22)との反応性の観点から、好ましくは4〜280(mgKOH/g。以下においては数値のみを記載する。)、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
変性に使用できるヒドロキシルアミンとしては、C2〜10(好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜4)のヒドロキシルアミン等が挙げられ、例えば、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノブタノール、5−アミノペンタノール、6−アミノヘキサノールおよび3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノールが挙げられる。
これらのうち、好ましいのは2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、4−アミノブタノール、5−アミノペンタノールおよび6−アミノヘキサノール、さらに好ましいのは2−アミノエタノールおよび4−アミノブタノール、特に好ましいのは2−アミノエタノールである。
ヒドロキシルアミンによる変性は、種々の方法で行うことができ、例えば、(b211)とヒドロキシルアミンとを直接反応させることにより行うことができる。反応温度は、通常120℃〜230℃である。
(b212)のMnは、耐熱性および後述するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(b22)との反応性の観点から、好ましくは800〜25,000、さらに好ましくは1,000〜20,000、特に好ましくは2,500〜10,000である。
また、(b212)の水酸基価は、(b22)との反応性の観点から、好ましくは4〜280(mgKOH/g。以下においては数値のみを記載する。)、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
この変性に用いるジアミン(Q1)としては、C2〜12(好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜6)のジアミン等が使用でき、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミンおよびデカメチレンジアミン等が挙げられる。
これらのうち、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミンおよびオクタメチレンジアミンが好ましく、さらに好ましいのはエチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミン、特に好ましいのはエチレンジアミンである。
ジアミンによる変性は、公知の方法で行うことができ、例えば、(b211)とジアミン(Q1)とを直接反応させることにより行うことができる。反応温度は、通常120℃〜230℃である。
なお、実際の製造に当たっては、ポリアミド(イミド)化を防止するため、α、β不飽和カルボン酸(無水物)の残基1個当たり、2〜1,000個、さらに好ましくは5〜800個、特に好ましくは10〜500個のジアミンを使用し、未反応の過剰ジアミンを減圧下で(通常120℃〜230℃)除去することが好ましい。
また、(b213)のアミン価は、(b22)との反応性の観点から、4〜280(mgKOH/g、以下、数値のみを記載する。)が好ましく、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
(b22)の体積固有抵抗値は、帯電防止性の観点から好ましい上限は1011Ω・cm、さらに好ましくは1010Ω・cm、特に好ましくは109Ω・cm、機械物性の観点か
ら好ましい下限は105Ω・cm、さらに好ましくは106Ω・cm、特に好ましくは107Ω・cmである。
また、(b22)のMnは、耐熱性および(b21)との反応性の観点から好ましくは150〜20,000、さらに好ましくは300〜20,000、特に好ましくは1,000〜15,000、最も好ましくは1,200〜8,000である。
H−(OA1)m−O−E1−O−(A1O)m'−H
で示されるものが挙げられる。
式中、A1、E1、m、m’は前記と同じであり、上記ジオール(b220)または二価フェノールも前記に同じである。
AOとしては、C2〜4のAO(EO、PO、1,2−、1,4−、2,3−および1,3−ブチレンオキサイドおよびこれらの2種以上の混合物)等が用いられるが、必要により他のAOまたは置換AOを併用してもよい(本発明においては、これらも含めてAOと総称する。)。他のAOまたは置換AOとしては、例えば、C5〜12のα−オレフィンのエポキシ化物、スチレンオキサイドおよびエピハロヒドリン(エピクロルヒドリンおよびエピブロモヒドリン等)が挙げられる。他のAOまたは置換AOの量は、全AOの重量に基づいて、30%以下が好ましく、さらに好ましくは0〜25%、特に好ましくは0〜20%である。
AOとして好ましいのは、EO単独およびEOと他のAOとの併用(ブロックおよび/またはランダム付加)、さらに好ましいのはEO、EO/POの併用、特に好ましいのはEO単独である。
AOの付加モル数は、(b220)または二価フェノールの水酸基1個当り、1〜300モルが好ましく、さらに好ましくは2〜250モル、特に好ましくは10〜100モルである。AOの付加モル数がこの範囲であると(b22)の体積固有抵抗値がさらに好ましい範囲になりやすい。
ポリエーテルジオール(b221)中のC2〜4のオキシアルキレン単位の含量は、(b221)の重量に基づいて、5〜99.8%が好ましく、さらに好ましくは8〜99.6%、特に好ましくは10〜98%である。
ポリオキシアルキレン鎖中のオキシエチレン単位の含量は、ポリオキシアルキレン鎖の重量に基づいて、好ましくは5〜100%、さらに好ましくは10〜100%、特に好ましくは50〜100%、最も好ましくは60〜100%である。オキシエチレン単位の含量がこの範囲であると(b22)の体積固有抵抗値がさらに好ましい範囲になりやすい。
R”NH−A2−(OA1)m−O−E1−O−(A1O)m'−A2−NHR”
で示されるものが挙げられる。
式中の記号E1、A1、mおよびm’は(b221)で示した式と同様であり、A2はハロゲン原子を含んでいてもよいC2〜12(好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜4)のアルキレン基を表し、A1とA2とは同じでも異なっていてもよい。R”はHまたはC1〜4(好ましくは1または2)のアルキル基を表す。
(b222)は、(b221)の水酸基を公知の方法によりアミノ基に変えることにより、容易に得ることができる。
水酸基をアミノ基に変える方法としては、種々の方法が使用でき、例えば、(b221)の水酸基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元してアミノ基とする方法[例えば、(b221)とアクリロニトリルとを反応させ、得られるシアノエチル化物を水素添加する方法]、(b221)と、アミノカルボン酸またはラクタムとを反応させる方法、およびハロゲン化アミンをアルカリ条件下で反応する方法が挙げられる。
イソシアネート変性物は、(b221)または(b222)と、有機ジイソシアネートとを反応させるか、(b222)とホスゲンとを反応させることにより得ることができる。
エポキシ変性物は、(b221)または(b222)と、ジエポキシド(ジグリシジルエーテル、ジグリシジルエステル、脂環式ジエポキシド等のエポキシ樹脂:エポキシ当量85〜600)とを反応させるか、(b221)とエピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)とを反応させることにより得ることができる。
また、ジイソシアネートの変性体としては、例えば、ウレタン変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体およびウレトジオン変性体が挙げられる。
これらの有機ジイソシアネートのうち、反応性の観点から好ましいのは芳香族および脂肪族ジイソシアネート、さらに好ましいのはTDI、MDIおよびHDI、特に好ましいのはHDIである。
金属触媒としては、例えば、錫触媒(トリメチルチンラウレート、トリメチルチンヒドロキサイド、ジメチルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、スタナスオクトエート、ジブチルチンマレエート等);鉛触媒(オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、ナフテン酸鉛、オクテン酸鉛等);その他の金属触媒(ナフテン酸コバルト等のナフテン酸金属塩、フェニル水銀プロピオン酸塩等)等が挙げられる。
E1、A1、mおよびm’は前記と同様であり、XおよびX’は、一般式(2)〜(8)で示される基から選ばれる基および対応する(2’)〜(8’)で示される基から選ばれる基、すなわち、Xが一般式(2)で示される基のとき、X’は一般式(2’)で示される基であり、一般式(3)〜(8)および(3’)〜(8’)についても同様の関係であ
る。
一般式(1)で示される繰り返し単位中の{ }内のポリエーテルセグメント{(OA1)m−O−E1−O−(A1O)m'}は、ポリエーテルジオール(b221)により構成される構造であり、式中のE1、A1、mおよびm’は前記と同様である。
で示される基であり、例えば、ポリオレフィンのカルボニル変性に、マレイン酸またはフマル酸を用いた場合は、R3は−CH2−CH<であり、R3'は>CH−CH2−である。
触媒としては、アンチモン触媒(三酸化アンチモン等)、スズ触媒(モノブチルスズオキサイド等)、チタン触媒(テトラブチルチタネート等)、ジルコニウム触媒(テトラブチルジルコネート等)、有機酸金属塩[ジルコニウム有機酸塩(酢酸ジルコニル等)、酢酸亜鉛等]、およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
これらのうち、好ましいのはジルコニウム触媒および有機酸金属塩、さらに好ましいのは酢酸ジルコニルである。
触媒の使用量は、(b211−1)と(b221)の合計重量に対して、通常0.001〜5%である。
(b212)と有機ジイソシアネートとの反応、(b221)または(b222)と有機ジイソシアネート反応、およびイソシアネート変性ポリオレフィンと(b221)または(b222)との反応は、通常のウレタン化またはウレア化反応と同様の方法で行うことができる。
ブロックポリマー(B2)を構成するポリオキシアルキレン鎖含有化合物(b22)の量は、帯電防止性の観点から、(b21)と(b22)との合計重量に基づいて、好ましくは20〜90%、さらに好ましくは25〜90%、特に好ましくは30〜70%である。また、(B2)のMnは、帯電防止性の観点から、好ましくは2,000〜60,000、さらに好ましくは5,000〜40,000、特に好ましくは8,000〜30,000である。
Nnは、(B2)のMnおよび1H−NMR分析によって求めることができる。例えば、(b211)のブロックと(b221)のブロックとが繰り返し交互に結合した構造を有する(B21)の場合について説明すると、1H−NMR分析において、4.0〜4.1ppmのエステル結合{−C(C=O)−OCH2−}のプロトンに帰属されるシグナル、および3.2〜3.7ppmのポリエチレングリコールのプロトンに帰属されるシグナルが観測できる。これらのプロトン積分値の比を求めて、この比とMnとからNnを求めることができる。
これらのうち耐熱性の観点から好ましいのは、カプロラクタム、アミノ基と反応して少なくとも1個のイミド環を形成しうる3価もしくは4価の芳香族ポリカルボン酸およびポリエチレングリコールもしくは少なくとも50重量%のポリエチレングリコールとポリエチレングリコール以外のポリアルキレングリコールとの混合物から誘導され、該混合物の含有量が30〜85重量%、30℃での還元粘度が1.5〜4であるポリエーテルアミドイミドが挙げられる。
(B3)の還元粘度は、樹脂組成物の成形性の観点から好ましくは1.5〜4、さらに好ましくは1.7〜3.5である。
(B4)の融点[測定は示差走査熱量測定法(以下、DSC法と略記)による]は耐熱性の観点から好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120〜210℃である。
エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリンおよびエピフルオロヒドリンが挙げられ、反応性、コストの観点から好ましいのはエピクロルヒドリンである。AOとしては、C2〜4、例えばEO、PO、THFが挙げられる。
(B5)には、エピハロヒドリンと、1,2−エポキシドモノマー[とくにアルキル(C2〜4)グリシジルエーテル]およびAO(とくにEOおよびPO)から選ばれる1種または2種以上からなるコモノマーとの共重合体も含まれる。
エピハロヒドリンとAOとの重量比は、通常5/95〜95/5、帯電防止付与性の観点から好ましくは10/90〜60/40である。
(B5)のうち、樹脂物性、帯電防止性付与の観点から好ましいのはエピクロルヒドリン/EO(重量比50/50)の共重合体である。
(B5)のMnは樹脂物性および成形性の観点から好ましくは30,000〜100,000、さらに好ましくは60,000〜90,000である。
(B6)のMnは、(B6)の耐熱性と樹脂組成物の成形性とのバランスの観点から好ましくは1,000〜150,000、さらに好ましくは3,000〜100,000である。
(B7)のメルトフローレート(以下、MFRと略記、測定条件は190℃、2.16kg)は樹脂組成物の成形性の観点から好ましくは1〜20、さらに好ましくは1.5〜15である。
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートのMnは、帯電防止性の観点から、好ましくは300〜5,000、さらに好ましくは800〜3,000である。共重合するモノマーとして好ましいのは、(メタ)アクリル酸、アルキル(C1〜20)(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等]である。
(B8)のMnは、樹脂物性の観点から好ましくは3,000〜50,000、さらに好ましくは5,000〜30,000であり、(B8)におけるメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート単位とビニルモノマー単位の重量割合は、帯電防止性の観点から好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは30/70〜60/40である。
該エチレン/酢酸ビニル共重合体におけるエチレン単位と酢酸ビニル単位の重量割合は、帯電防止性の観点から好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは30/70〜60/40であり、酢酸ビニル単位の加水分解率[加水分解前の酢酸ビニル単位/加水分解後のビニルアルコール単位](モル%)は、帯電防止性の観点から好ましくは30〜100モル%、さらに好ましくは40〜80モル%である。また、ビニルアルコール単位当たりのEO付加モル数は、帯電防止性の観点から好ましくは5〜30、さらに好ましくは10〜20である。
(B9)のMnは、樹脂物性の観点から好ましくは3,000〜50,000、さらに好ましくは5,000〜30,000である。
とくに(B)における親水性基がオキシエチレン基からなる場合は、本発明の帯電防止剤中の(B)[すなわち(B)中のオキシエチレン基部分]の結晶性は、該帯電防止剤を用いて示差走査熱量測定(DSC)法で測定して求められる、(B)中のオキシエチレン基部分の結晶化度で評価することができ、該結晶化度は後述する成形品の機械特性および帯電防止性の観点から好ましくは35〜50%、さらに好ましくは35〜40%である。
後述する本発明の帯電防止性樹脂組成物中の(B)[すなわち(B)中のオキシエチレン基部分]の結晶性についても、上記帯電防止剤の場合と同様に、該帯電防止性樹脂組成物を用いてDSC法で測定して求められる結晶化度で評価することができ、該結晶化度の好ましい範囲、さらに好ましい範囲も帯電防止剤の場合と同様である。
Chemistry,2005,vol.29,p.1454参照]。
結晶化度(%)=〔ΔHm/[帯電防止剤または帯電防止性樹脂組成物中のオキシエチレ
ン基含量(%)]〕×10,000/ΔHm*
式中、ΔHmは、帯電防止剤または帯電防止性樹脂組成物中のオキシエチレン基由来の融解エンタルピー(単位はJ/g、以下同じ。)、ΔHm*はPEGの融解エンタルピー[文献値213.7J/g(New Journal of Chemistry,
2005,vol.29,p.1454参照)]を表す。
ここにおいて融解エンタルピーは、融解ピーク温度が1点の場合はその温度における融解エンタルピーのみを指し、融解ピーク温度が複数存在する場合は各温度における融解エンタルピーを合計したものを指す。
[測定条件]
試料をJIS K 7100記載の標準温度状態2級および標準湿度状態2級において24時間以上状態調節した後、約5mg秤量し、加熱速度毎分10℃で250℃まで加熱し、10分保持した後、冷却速度毎分10℃で−50℃まで冷却する。得られたDSC曲線から、加熱による転移熱(融解エンタルピー)を求める。
(C)としては、ポリフェニレンエーテル樹脂(C1);ビニル樹脂〔ポリオレフィン樹脂(C2)[例えばポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂]、ポリアクリル樹脂(C3)[例えばポリメタクリル酸メチル]、ポリスチレン樹脂(C4)[ビニル基含有芳香族炭化水素単独またはビニル基含有芳香族炭化水素と、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルおよびブタジエンからなる群から選ばれる少なくとも1種とを構成単位とする共重合体、例えばポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体(AN樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合体(MBS樹脂)、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂)]等〕;ポリエステル樹脂(C5)[例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート];ポリアミド樹脂(C6)[例えばナイロン66、ナイロン69、ナイロン612、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン6/66、ナイロン6/12];ポリカーボネート樹脂(C7)[例えばポリカーボネート、ポリカーボネート/ABSアロイ樹脂];ポリアセタール樹脂(C8);生分解性樹脂(C9)、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
また、これらの(C1)に前記のスチレンおよび/またはその誘導体のモノマーをグラフトしたもの(変性ポリフェニレンエーテル)も(C1)に含まれる。
(C1)のガラス転移温度(以下、Tgと略記)は、成形性の観点から好ましくは190〜240℃、さらに好ましくは210〜230℃である。Tgは示差走査熱量測定(DSC)法により測定される。
(メタ)アクリル酸の誘導体としては、例えばアルキル(C1〜20)(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ レート、ブチル(メタ)アクリレート等]、モノ−およびジ−アルキル(C1〜4)アミノアルキル(C2〜4)(メタ)アクリレート[メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、(メタ)アクリロニトリルおよび(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
不飽和アルコールのアルキルエーテルとしては、上記不飽和アルコールのアルキル(C1〜20)エーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等)が挙げられる。ハロゲン含有ビニルモノマーとしては、C2〜12、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデンおよびクロロプレンが挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレンおよび/またはエチレンとC4〜12のα−オレフィンの1種以上との共重合体[共重合比(重量比)=90/10〜10/90、ランダムおよび/またはブロック付加]である。
(C2)の結晶化度は、帯電防止性の観点から好ましくは0〜98%、さらに好ましくは0〜80%、とくに好ましくは0〜70%である。
結晶化度は、X線回折、赤外線吸収スペクトル等の方法によって測定される〔「高分子の固体構造−高分子実験学講座2」(南篠初五郎)、42頁、共立出版1958年刊参照〕。
ビニル基含有芳香族炭化水素としては、C8〜30の、スチレンおよびその誘導体 、例えばo−、m−およびp−アルキル(C1〜10)スチレン(ビニルトルエン等)、α−アルキル(C1〜10)スチレン(α−メチルスチレン等)およびハロゲン化スチレン(クロロスチレン等)が挙げられる。
(C4)の具体例としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン/アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)[共重合比(重量比)=70/30〜80/20]、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂)[共重合比(重量比)=60/40〜90/10]、スチレン/ブタジエン共重合体[共重合比(重量比)=60/40〜95/5]、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合体(MBS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]等が挙げられる。
(C62)におけるジアミンとジカルボン酸としては、前記(b113)で例示したものが挙げられ、(C62)としては、ヘキサンメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン66、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の重縮合によるナイロン610等が挙げられる。
(C63)におけるアミノカルボン酸としては、前記(b112)で例示したものが挙げられ、(C63)としては、アミノエナント酸の重縮合によるナイロン7、ω−アミノウンデカン酸の重縮合によるナイロン11、12−アミノドデカン酸の重縮合によるナイロン12等が挙げられる。
分子量調整剤としてのジカルボン酸のうち、好ましいのは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩であり、さらに好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。また、分子量調整剤としてのジアミンのうち、好ましいのはヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミンである。
(C7)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K7210(1994年)に準じて(ポリカーボネート樹脂の場合は280℃、荷重2.16kgf)測定される。
(C8)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さらに好ましくは1〜100である。MFRは、JIS K7210(1994年)に準じて(ポリアセタール樹脂の場合は190℃、荷重2.16kgf)測定される。
(C8)の固有粘度[η]は、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.1〜4、さらに好ましくは0.2〜3.5、とくに好ましくは0.3〜3である。
(D1)としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)および/またはアルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)の有機酸(C1〜12のモノ−およびジ−カルボン酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸;C1〜20のスルホン酸、例えばメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸;チオシアン酸)の塩、および無機酸(ハロゲン化水素酸、例えば塩酸、臭化水素酸;過塩素酸;硫酸;硝酸;リン酸)の塩が使用できる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、ハライド、過塩素酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、酢酸塩、さらに好ましいのは塩化リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、過塩素酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、酢酸カリウムである。
(D1)を含有させる方法については特に限定はないが、組成物中への効果的な分散のさせ易さから、親水性基含有ポリマー(B)中に予め分散させておくことが好ましい。
また、(B)中へ(D)を分散させる場合、(B)の製造(重合)時に予め(D1)を含有、分散させておくのが特に好ましい。(D1)を(B)の製造時に含有させるタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合直後のいずれでもよい。
非イオン性界面活性剤としては、例えばEO付加型非イオン性界面活性剤[例えば高級アルコール(C8〜18、以下同じ)、高級脂肪酸(C8〜24、以下同じ)または高級アルキルアミン(C8〜24)のEO付加物(分子量158以上かつMn200,000以下);グリコールのEO付加物であるポリアルキレングリコール(分子量150以上かつMn6,000以下)の高級脂肪酸エステル;多価アルコール(C2〜18の2価〜8価またはそれ以上、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールおよびソルビタン)高級脂肪酸エステルのEO付加物(分子量250以上かつMn30,000以下);高級脂肪酸アミドのEO付加物(分子量200以上かつMn30,000以下);および多価アルコール(前記のもの)アルキル(C3〜60)エーテルのEO付加物(分子量120以上かつMn30,000以下)]、および多価アルコ−ル(C3〜60)型非イオン性界面活性剤[例えば多価アルコールの脂肪酸(C3〜60)エステル、多価アルコールのアルキル(C3〜60)エーテルおよび脂肪酸(C3〜60)アルカノールアミド]が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤[例えば高級アルキルアミン(C8〜24)のプロピオン酸塩]、ベタイン型両性界面活性剤[例えば高級アルキル(C12〜18)ジメチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン]、硫酸エステル塩型両性界面活性剤[例えば高級アルキルアミン(C8〜24)の硫酸エステル塩およびヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル塩]、スルホン酸塩型両性界面活性剤(例えばペンタデシルスルホタウリン塩およびイミダゾリンスルホン酸塩)およびリン酸エステル塩型両性界面活性剤[例えばグリセリン高級脂肪酸(C8〜24)エステル化物のリン酸エステル塩]が挙げられる。
上記のアニオン性および両性界面活性剤における塩には、金属塩、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)およびIIB族金属(亜鉛等)の塩;アンモニウム塩;並びに、アミン塩[アルキルアミン(C1〜20)塩およびアルカノールアミン(C2〜12、例えばモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン)塩等]および4級アンモニウム塩が含まれる。
これらのうち、帯電防止性の観点から好ましいのはアニオン性界面活性剤、さらに好ましいのはスルホン酸塩、特に好ましいのはアルキルベンゼンスルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等)、アルキルスルホン酸塩およびパラフィンスルホン酸塩である。
(D2)を含有させる方法についても特に限定はないが、樹脂組成物中へ効果的に分散させるためには、(B)中に予め分散させておくことが好ましい。また、(B)中へ(D2)を分散させる場合、(B)の製造(重合)時に該(D2)を予め含有、分散させておくのが特に好ましい。(D2)を(B)の製造時に含有させるタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合直後の何れでもよい。
,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム等]、およびジヒドロピリミジニウムカチオン[1,3−ジメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム等]が挙げられる。
これらのうち、初期電導度の観点から好ましいのはアミジニウムカチオン、さらに好ましいのはイミダゾリウムカチオン、特に好ましいのは1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンである。
有機酸としては、例えばカルボン酸、硫酸エステル、高級アルキルエーテル硫酸エステル、スルホン酸およびリン酸エステルが挙げられる。
無機酸としては、例えば超強酸(例えばホウフッ素酸、四フッ化ホウ素酸、過塩素酸、六フッ化リン酸、六フッ化アンチモン酸および六フッ化ヒ素酸)、リン酸およびホウ酸が挙げられる。
上記有機酸および無機酸は1種単独でも2種以上の併用でもいずれでもよい。
上記有機酸および無機酸のうち、(D3)の初期電導度の観点から好ましいのは(D3)を構成するアニオンのHamett酸度関数(−H0)が12〜100である、超強酸の共役塩基、超強酸の共役塩基以外のアニオンを形成する酸およびこれらの混合物である。
超強酸としてのプロトン酸としては、例えばビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタン、過塩素酸、フルオロスルホン酸、アルカン(C1〜30)スルホン酸[例えばメタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸等)、ポリ(n=1〜30)フルオロアルカン(C1〜30)スルホン酸(例えばトリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸およびトリデカフルオロヘキサンスルホン酸)、ホウフッ素酸および四フッ化ホウ素酸が挙げられる。
これらのうち合成の容易さの観点から好ましいのはホウフッ素酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸である。
これらのうち(D3)の初期電導度の観点から好ましいのはフッ化水素である。
プロトン酸とルイス酸の組み合わせは任意であるが、これらの組み合わせからなる超強酸としては、例えばテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、六フッ化タンタル酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化タンタルスルホン酸、四フッ化ホウ素酸、六フッ化リン酸、塩化三フッ化ホウ素酸、六フッ化ヒ素酸およびこれらの混合物が挙げられる。
(D3)を添加する方法についても特に限定はないが、樹脂中への効果的な分散の観点から、(B)中に予め分散させておくことが好ましい。また、(B)中へ(D3)を分散させる場合、(B)の製造(重合)時に予め(D3)を含有、分散させておくのが特に好ましい。(D3)を(B)の製造時に含有させるタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合直後のいずれでもよい。
(E)の使用量は、樹脂物性の観点から、(A)、(B)、(C)の合計重量に基づいて、好ましくは0.1〜15%、さらに好ましくは1〜10%、特に好ましくは1.5〜8%である。
(E)を含有させる方法については特に限定はないが、組成物中への効果的な分散もしくは溶解のさせ易さから、親水性基含有ポリマー(B)中に予め分散させておくことが好ましい。
また、(B)中へ(E)を分散もしくは溶解させる場合、(B)の製造(重合)時に予め(E)を含有させておくのが特に好ましい。(E)を(B)の製造時に含有させるタイミングは特に制限なく、重合前、重合中および重合直後のいずれでもよい。
(F)としては、核剤(F1)、滑剤(F2)、顔料(F3)、染料(F4)、離型剤(F5)、酸化防止剤(F6)、難燃剤(F7)、紫外線吸収剤(F8)、抗菌剤(F9)、分散剤(F10)、導電性物質(F11)および充填剤(F12)からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
滑剤(F2)としては、ワックス(例えばカルナバロウワックス、パラフィンワックスおよびポリオレフィンワックス)、高級脂肪酸(C8〜24、例えばステアリン酸、オレイン酸、リノール酸およびリノレン酸)、高級アルコール(C8〜18、例えばステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコールおよびベヘニルアルコール)および高級脂肪酸アミド(C8〜24、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、リノール酸アミドおよびリノレン酸アミド)が挙げられる。
染料(F4)としては、アゾ系、インジゴイド系、硫化系、アリザリン系、アクリジン系、チアゾール系、ニトロ系、アニリン系等が挙げられる。
離型剤(F5)としては、高級脂肪酸(上記のもの)の低級(C1〜4)アルコールエステル(例えばステアリン酸ブチル)、脂肪酸(C2〜18)の多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールエステル(例えば硬化ヒマシ油)、脂肪酸(C2〜18)のグリコール(C2〜8)エステル(例えばエチレングリコールモノステアレート)および流動パラフィンが挙げられる。
珪素含有難燃剤(F74)としては、ポリオルガノシロキサン等;
ホスフェートとしては、トリアルキル(アルキル基はC1〜12)ホスフェート[トリメチル−、トリエチル−、トリブチル−およびトリオクチルホスフェート等]、トリアルコキシ(アルコキシ基はC1〜6)ホスフェート[トリエトキシ−およびトリブトキシホスフェート等]、トリアリールホスフェート[トリフェニルホスフェート等]、アルキル(アルキル基はC1〜10)アリールホスフェート[トリクレジル−、クレジルジフェニル−、オクチルジフェニル−、ジイソプロピルフェニル−およびレゾルシノール−ビス(ジ−2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート等]等が挙げられる。
ホスホネートとしては、トリアルキル(アルキル基はC1〜12)ホスホネート[トリメチルホスホネート、トリエチルホスホネート、トリブチルホスホネート、トリオクチルホスホネート等]、トリアルコキシ(アルコキシ基はC1〜6)ホスホネート[トリエトキシホスホネート、トリブトキシホスホネート等]、トリアリールホスホネート[トリフェニルホスホネート等]、アルキル(アルキル基はC1〜10)アリールホスホネート[トリクレジルホスホネート、クレジルジフェニルホスホネート、オクチルジフェニルホスホネート、ジイソプロピルフェニルホスホネート、レゾルシノール−ビス(ジ−2,6−ジメチルフェニル)ホスホネート等]等が挙げられる。
(F)のうち、(F1)、(F2)、(F3)、(F4)、(F5)、(F10)および(F12)はそれぞれ通常10%以下、好ましくは1〜5%;(F7)は通常20%以下、好ましくは1〜10%;(F6)、(F8)および(F11)は通常5%以下、好ましくは0.1〜3%;(F9)は通常3%以下、好ましくは0.05〜1%である。
溶融混合時の各成分の添加順序には特に限定はないが、例えば、(1)本発明の帯電防止剤を溶融混合してから、(C)、必要により(D)、(E)および/または(F)を一括して溶融混合する方法、(2)本発明の帯電防止剤を溶融混合してから、(C)の一部を予め溶融混合して本発明の帯電防止剤の高濃度組成物(マスターバッチ樹脂組成物)を作成し、その後、残りの(C)並びに必要に応じて(D)、(E)および/または(F)を溶融混合する方法、が挙げられる。
(2)の方法におけるマスターバッチ樹脂組成物中の本発明の帯電防止剤の濃度は好ましくは40〜80重量%、さらに好ましくは50〜70重量%である。
これらのうち(2)の方法は、マスターバッチ法またはマスターペレット法と呼ばれる方法で、本発明の帯電防止剤の(C)への効率的な分散の観点から好ましい方法である。
該成形品を塗装する方法としては、例えばエアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電スプレー塗装、浸漬塗装、ローラー塗装、刷毛塗り等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗料としては、例えば、ポリエステルメラミン樹脂塗料、エポキシメラミン樹脂塗料、アクリルメラミン樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料等のプラスチックの塗装に一般に用いられる塗料が挙げられる。
塗装膜厚(乾燥膜厚)は、目的に応じて適宜選択することができるが通常10〜50μmである。
印刷インキとしてはプラスチックの印刷に通常用いられるもの、例えばグラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキ、パッドインキ、ドライオフセットインキおよびオフセットインキが使用できる。
ステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタム83.5部、テレフタル酸16.5部、酸化防止剤〔商品名「イルガノックス1010」、チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、テトラキス[メチレン−3−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、以下同じ。〕0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、220℃で加圧(0.3〜0.5MPa)密閉下、4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価112、Mn1,000のポリアミド96部を得た。
次に、ビスフェノールAのEO付加物(b12−1)(Mn2,000)192部および酢酸ジルコニル0.5部を加え、245℃、0.13kPa以下の減圧下で5時間重合させ、ポリエーテルエステルアミド(B1−1)を得た。(B1−1)の体積固有抵抗値は2×108Ω・cm、SP値は10.1であった。
ステンレス製オートクレーブに(B1−1)90部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、230℃で加熱撹拌した。ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル(A1−1)(Mn640、SP値10.2)10部を添加混合し、230℃で1時間溶融撹拌後、得られた混合物をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X1)を得た。(X1)における(B1−1)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は40%であった。なお、結晶化度の求め方は前記の方法に従った(以下同じ)。
実施例1において、(A1−1)に代えてポリヘキサメチレンアジペートジオール(A2−1)(Mn3,000、SP値10.4)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止剤(X2)を得た。(X2)における(B1−1)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は40%であった。
ステンレス製オートクレーブに、12−アミノドデカン酸72部、テレフタル酸28部、酸化防止剤0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、220℃で加圧(0.3〜0.5MPa)密閉下、4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価224、Mn500のポリアミド96部を得た。
次に、ビスフェノールAのEO付加物(b12−2)(Mn500)96部およびテトラブチルチタネート0.5部を加え、245℃、0.13kPa以下の減圧下で5時間重合させ、ポリエーテルエステルアミド(B1−2)を得た。(B1−2)の体積固有抵抗値は1×1012Ω・cm、SP値は11.0であった。
ステンレス製オートクレーブに(B1−2)91部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、230℃で加熱撹拌した。(A2−1)9部を添加混合し、230℃で1時間溶融撹拌後、得られた混合物をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X3)を得た。(X3)における(B1−2)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は50%であった。
ステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタム53部、アジピン酸47部、酸化防止剤0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、220℃で加圧(0.3〜0.5MPa)密閉下、4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価560、Mn200のポリアミド96部を得た。
次に、ポリエチレングリコール(b13−1)(Mn300、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)64部および三酸化アンチモン0.5部を加え、245℃、0.13kPa以下の減圧下で5時間重合させ、ポリエーテルエステルアミド(B1−3)を得た。(B1−3)の体積固有抵抗値は1×1011Ω・cm、SP値は11.4であった。
ステンレス製オートクレーブに(B1−3)80部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、230℃で加熱撹拌した。(A2−1)20部を添加混合し、230℃で1時間溶融撹拌後、得られた混合物をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X4)を得た。(X4)における(B1−3)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は47%であった。
ステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタム94部、テレフタル酸6部、酸化防止剤0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、220℃で加圧(0.3〜0.5MPa)密閉下、4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価37、Mn3,000のポリアミド96部を得た。
次に、ビスフェノールAのEO付加物(b12−3)(Mn4,000)72部および酢酸亜鉛0.5部を加え、245℃、0.13kPa以下の減圧下で5時間重合させ、ポリエーテルエステルアミド(B1−4)を得た。(B1−4)の体積固有抵抗値は5×106Ω・cm、SP値は10.2であった。
ステンレス製オートクレーブに(B1−4)83部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、230℃で加熱撹拌した。(A1−1)17部を添加混合し、230℃で1時間溶融撹拌後、得られた混合物をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X5)を得た。(X5)における(B1−4)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は35%であった。
ステンレス製オートクレーブに、12−アミノドデカン酸97部、テレフタル酸3部、酸化防止剤0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、220℃で加圧(0.3〜0.5MPa)密閉下、4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有する酸価22、Mn5,000のポリアミド96部を得た。
次に、ポリエチレングリコール(b13−2)(Mn5,000、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)96部および酢酸ジルコニル0.5部を加え、245℃、0.13kPa以下の減圧下で5時間重合させ、ポリエーテルエステルアミド(B1−5)を得た。(B1−5)の体積固有抵抗値は1×106Ω・cm、SP値10.1であった。
ステンレス製オートクレーブに(B1−5)90部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、230℃で加熱撹拌した。(A1−1)10部を添加混合し、230℃で1時間溶融撹拌後、得られた混合物をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X6)を得た。(X6)における(B1−5)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は35%であった。
実施例4において、(b13−1)に代えてビスフェノールAのEO付加物(b12−4)(Mn300)を用いたこと以外は実施例4と同様にして、ポリエーテルエステルアミド(B1−6)を得た。(B1−6)の体積固有抵抗値は1×1011Ω・cm、SP値は11.5であった。
ステンレス製オートクレーブに(B1−6)95部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、230℃で加熱撹拌した。(A2−1)5部を添加混合し、230℃で1時間溶融撹拌後、得られた混合物をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X7)を得た。(X7)における(B1−6)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は49%であった。
実施例7において、(A2−1)に代えてポリエチレングリコール(A3−1)(Mn150、SP値13.0)を用いたこと以外は実施例7と同様にして、帯電防止剤(X8)を得た。(X8)における(B1−6)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は50%であった。
実施例6において、(b13−2)に代えてビスフェノールAのEO付加物(b12−5)(Mn5,000)を用いたこと以外は実施例6と同様にして、ポリエーテルエステルアミド(B1−7)を得た。(B1−7)の体積固有抵抗値は2×106Ω・cm、SP値は10.3であった。
ステンレス製オートクレーブに(B1−7)70部を仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、230℃で加熱撹拌した。(A1−1)30部を添加混合し、230℃で1時間溶融撹拌後、得られた混合物をベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X9)を得た。(X9)における(B1−7)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は35%であった。
実施例9において、(B1−7)70部を同99部、(A1−1)30部を同1部に代えたこと以外は実施例9と同様に行ない、帯電防止剤(X10)を得た。(X10)における(B1−7)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は37%であった。
ステンレス製オートクレーブに、熱減成法で得られた低分子量ポリプロピレン(Mn2,500、密度0.89、C1,000個当たりの二重結合量10.5個、1分子当たりの二重結合の平均数1.9個、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量95%)85部と無水マレイン酸15部を仕込み、窒素ガス雰囲気下(密閉下)、200℃で溶融し、200℃、20時間反応させた。
その後、過剰の無水マレイン酸を減圧下、200℃、3時間で留去して、酸変性ポリプロピレン(b21−1)を得た。(b21−1)は、酸価39.8、Mn2,800であった。
次に、ステンレス製オートクレーブに、(b21−1)50部、ポリエチレングリコール(b22−1)(Mn2,800、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)50部、酸化防止剤0.3部および酢酸ジルコニル0.5部を仕込み、230℃、0.13kPa以下の減圧下で3時間重合させ、粘稠なポリマー(B2−1)を得た。(B2−1)のMnは22,000、該Mnと1H−NMR分析より求めた平均繰り返し数(Nn)は3.9であった。(B2−1)の体積固有抵抗値は1×108Ω・cm、SP値は8.8であった。
該(B2−1)90部をステンレス製オートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、200℃で加熱撹拌し、ポリエチレングリコールジアセテート(A1−2)(Mn520、SP値9.5)10部を添加混合し、200℃で1時間溶融撹拌後、得られたポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X11)を得た。(X11)における(B2−1)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は40%であった。
実施例11において、(A1−2)に代えてポリテトラメチレングリコール(A3−2)(Mn2,000、SP値9.9)を用いたこと以外は実施例11と同様にして、帯電防止剤(X12)を得た。(X12)における(B2−1)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は45%であった。
実施例11において、(A1−2)に代えてフタル酸ジ2−エチルヘキシル(SP値9.5)を用いたこと以外は実施例11と同様にして、帯電防止剤(X13)を得た。(X13)における(B2−1)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は40%であった。
ステンレス製オートクレーブに、熱減成法で得られた低分子量ポリプロピレン(Mn3,400、密度0.89、C1,000個当たりの二重結合量7.0個、1分子当たりの二重結合の平均数1.8個、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量90%)90部と無水マレイン酸10部とを、窒素ガス雰囲気下(密閉下)、200℃で溶融し、200℃、20時間反応させた。その後、過剰の無水マレイン酸を減圧下、200℃、3時間で留去して、酸変性ポリプロピレン(b21−2)を得た。(b21−2)は、酸価27.5、Mn3,600であった。
次に、ステンレス製オートクレーブに、(b21−2)97部とエタノールアミン5部を窒素ガス雰囲気下、180℃で溶融し、180℃、2時間反応させた。その後、過剰のエタノールアミンを減圧下、180℃、2時間で留去して、水酸基を有する変性ポリプロピレン(b21−3)を得た。(b21−3)の水酸基価は26.7、アミン価は0.01、Mnは3,700であった。
次に、ステンレス製オートクレーブに、ポリエチレングリコール(b22−2)(Mn3,200、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)とMDIを反応させて得られたイソシアネート変性ポリエチレングリコール(b22−3)(NCO含量3.0%、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)43部と、水酸基を有する変性ポリプロピレン(b21−3)57部とを2軸押出機にて、200℃、滞留時間30秒で混練し、これをストランド状に取り出し、ペレット化することにより粘稠なポリマー(B2−2)を得た。(B2−2)の体積固有抵抗値は4×108Ω・cm、SP値は9.0であった。
該(B2−2)90部をステンレス製オートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、200℃で加熱撹拌し、(A1−2)10部を添加混合し、200℃で1時間溶融撹拌後、得られたポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X14)を得た。(X14)における(B2−2)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は45%であった。
実施例11において、(b22−1)に代えてポリエーテルジアミン(b22−4)(Mn2,800、体積固有抵抗値2×107Ω・cm)を用いたこと以外は実施例7と同様にして、粘稠なポリマー(B2−3)を得た。(B2−3)のMnは20,000、該Mnと1H−NMR分析より求めた平均繰り返し数(Nn)は3.6であった。(B2−3)の体積固有抵抗値は8×107Ω・cm、SP値は8.8であった。さらに実施例7と同様にして、帯電防止剤(X15)を得た。(X15)における(B2−3)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は40%であった。
ステンレス製オートクレーブに、熱減成法で得られた低分子量ポリプロピレン(Mn19,000、密度0.89、C1,000個当たりの二重結合量1.2個、1分子当たりの二重結合の平均数1.6個、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量90%)250部と無水マレイン酸10部とを、窒素ガス雰囲気下(密閉下)、220℃で溶融し、220℃、29時間反応させた。その後、過剰の無水マレイン酸を減圧下、220℃、3時間で留去して、酸変性ポリプロピレン(b21−4)を得た。(b21−4)は、酸価5.5、Mn19,200であった。
次に、酸変性ポリプロピレン(b21−4)135部とビス(2−アミノエチル)エーテル10部を窒素ガス雰囲気下、撹拌下、200℃で溶融し、200℃、2時間反応させた。その後、過剰のビス(2−アミノエチル)エーテルを減圧下、200℃、2時間で留去して、両末端にアミノ基を有する変性ポリプロピレン(b21−5)を得た。(b21−5)のアミン価は5.8、Mnは19,400であった。
次に、ステンレス製オートクレーブに、(b21−5)50部、ポリエチレングリコール(b22−5)(Mn20,000、体積固有抵抗値1×108Ω・cm)40部、ドデカン二酸5.2部、酸化防止剤0.3部および酢酸亜鉛0.5部を仕込み、230℃、0.13kPa以下の減圧下で15時間重合させ、粘稠なポリマー(B2−4)を得た。(B2−4)の体積固有抵抗値は1×1010Ω・cm、SP値は8.8であった。
該(B2−4)91部をステンレス製オートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、200℃で加熱撹拌し、(A1−2)10部を添加混合し、200℃で1時間溶融撹拌後、得られたポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X16)を得た。(X16)における(B2−4)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は50%であった。
ステンレス製のオートクレーブで、酸変性ポリプロピレン(b21−2)66部と12−アミノドデカン酸34部を窒素ガス雰囲気下、撹拌下、200℃で溶融し、200℃、3時間、1.3kPa以下の減圧下で反応させ、酸変性ポリプロピレン(b21−6)96部を得た。(b21−6)は、酸価17.7、Mn5,700であった。
次に、ステンレス製オートクレーブに、(b21−6)63部、ポリエチレングリコール(b22−6)(Mn5,000、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6部、酸化防止剤0.3部およびテトラブチルチタネート0.5部を仕込み、230℃、0.13kPa以下の減圧下で8時間重合させ、粘稠なポリマー(B2−5)を得た。(B2−5)の体積固有抵抗値は1×108Ω・cm、SP値は9.4であった。
該(B2−5)91部をステンレス製オートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を窒素置換後、200℃で加熱撹拌し、(A1−2)10部を添加混合し、200℃で1時間溶融撹拌後、得られたポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによって帯電防止剤(X17)を得た。(X17)における(B2−5)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は37%であった。
実施例17において、(A1−2)に代えてポリエチレングリコール(A3−3)(Mn8,000、SP値9.5)を用いたこと以外は実施例17と同様にして、帯電防止剤(X18)を得た。(X18)における(B2−5)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は40%であった。
実施例1において、(A1−1)を用いないこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止剤(比X1)を得た。(比X1)における(B1−1)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は64%であった。
実施例3において、(A2−1)を用いないこと以外は実施例3と同様にして、帯電防止剤(比X2)を得た。(比X2)における(B1−2)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は66%であった。
実施例6において、(A1−1)を用いないこと以外は実施例6と同様にして、帯電防止剤(比X3)を得た。(比X3)における(B1−5)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は62%であった。
実施例11において、(A1−2)を用いないこと以外は実施例11と同様にして、帯電防止剤(比X4)を得た。(比X4)における(B2−1)中のオキシエチレン基部分の結晶化度は64%であった。
実施例1における(A1−1)を帯電防止剤(比X5)とした。
表1に示す配合組成に従って、(X1)〜(X18)または(比X1)〜(比X5)と熱可塑性樹脂(C−1)または(C−2)とを、場合により帯電防止性向上剤(D−1)または(D−2)、相溶化剤(E−1)と共に、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、220℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して、それぞれ樹脂組成物(実施例19〜41および比較例6〜12)を得た。
(比X1)9部と(C−1)88部とを、(A1−1)1部、(D−1)2部と共に、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、220℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して、樹脂組成物(比較例13)を得た。
(C−2):ポリプロピレン樹脂[商品名「サンアロマーPM771M」、サンアロマー
(株)製]
(D−1):ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(D−2):塩化リチウム
(E−1):相溶化剤[商品名「エポフレンド」、ダイセル化学(株)製、変性ビニル重
合体]
上記樹脂組成物を用いて、それぞれ射出成形機[PS40E5ASE、日精樹脂工業(株)製]により、シリンダー温度[(C−1)の場合は240℃、(C−2)の場合は220℃]、金型温度50℃で成形し、試験片を各々作成し、衝撃強度、帯電防止性、成形性の評価を行った。結果を表2に示す。
(1)衝撃強度
ASTM D256(ノッチ付、3.2mm厚)Method Aに準拠。
[2]帯電防止性
(1)体積固有抵抗値
試験片(100×100×2mm)について、超絶縁計[DSM−8103(平板試料用電極SME−8310)、東亜電波工業(株)、以下同じ。]により23℃、湿度50%RHの雰囲気下で測定した(ASTM D257に準拠)。
(2)水洗後の体積固有抵抗値
斜めに立てかけた試験片(100×100×2mm)の表面を、流量100ml/分のイオン交換水(23℃)100mlで水洗し、その後80℃の循風乾燥機で3時間乾燥させる。該水洗−乾燥の操作を10回繰り返した試験片について、(1)と同様に測定した。
[3]成形性
熱可塑性樹脂単体での成形と同条件にて成形し、下記の基準で成形品の表面状態を熱可塑性樹脂単体の成形品と比較した。
○:成形品表面が熱可塑性樹脂単体の成形品と同等。
×:成形品表面が熱可塑性樹脂単体の成形品に比べ凸凹している。
[4]帯電防止剤における親水性基含有ポリマー(B)中のオキシエチレン基部分の結晶化度
前記の方法に従った。
Claims (11)
- 可塑剤(A)と、1×106〜1×1012Ω・cmの体積固有抵抗値を有する親水性基含有ポリマー(B)を含有してなることを特徴とする帯電防止剤。
- (B)が、下記の(B1)および(B2)からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の帯電防止剤。
(B1):数平均分子量200〜5,000のポリアミド(b11)と、数平均分子量300〜5,000のビスフェノール化合物のアルキレンオキシド付加物(b12)および/またはポリアルキレングリコール(b13)とから誘導されるポリエーテルエステルアミド
(B2):ポリオレフィン(b21)のブロックと、ポリオキシアルキレン鎖含有化合物(b22)のブロックとがエステル結合、アミド結合、エーテル結合、イミド結合およびウレタン結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を介して繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー - (B)における親水性基がオキシエチレン基からなる請求項1または2記載の帯電防止剤。
- (A)と(B)の重量比が、1/99〜30/70である請求項1〜3のいずれか記載帯電防止剤。
- 請求項1〜4のいずれか記載の帯電防止剤を熱可塑性樹脂(C)に含有させてなる帯電防止性樹脂組成物。
- 示差走査熱量測定(DSC)法で測定される(B)中のオキシエチレン基部分の結晶化度が35〜50%である請求項5記載の組成物。
- 帯電防止剤の含有量が、帯電防止剤と(C)の合計重量に基づいて1〜30%である請求項5または6記載の組成物。
- さらに、帯電防止性向上剤、相溶化剤およびその他の樹脂用添加剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有させてなる請求項5〜7のいずれか記載の組成物。
- 請求項5〜8のいずれか記載の組成物を成形してなる成形品。
- 請求項9記載の成形品に塗装および/または印刷を施してなる成形物品。
- 可塑剤(A)と1×106〜1×1012Ω・cmの体積固有抵抗値を有する親水性基含有ポリマー(B)を含有してなる帯電防止剤を、熱可塑性樹脂(C)に含有させることを特徴とする帯電防止性樹脂組成物の製造方法。
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