JP2008103825A - 表示制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイドラインが重畳された映像に映された障害物までの距離感を表すことができるとともに該障害物の視認性を向上させる表示制御装置を提供すること。
【解決手段】表示制御装置は、始点画素から終点画素までの各画素に対してブレンド値がnから0まで段階的に小さくなるよう定められたガイドライン画像において、車両から障害物までの走行領域内で車両から最も遠い地点に対応する画素のブレンド値nを特定し、表示装置に表示させる各画素に対して、撮影された映像から該当画素の色を取得し(S7)、該当画素にガイドライン画像の画素を重畳する場合(S8)、ガイドラインの画素に対して定められたブレンド値nを、(n−n)×n÷(n−n)に変更し(S10)、変更したブレンド値で、撮影された映像の該当画素の色とガイドラインの画素の色とをブレンドし(S14)、ブレンドした色で該当画素を表示装置に表示させる(S15)。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の外部を撮影する撮影装置によって撮影された映像を表示装置に表示させる表示制御装置に関するものである。
従来の表示制御装置としては、車両の後方視界を撮像するカメラからの映像のうち、ガイドラインに対応する領域を低輝度に変換した映像を、ガイドラインが重畳された映像として表示装置に表示させることにより、映像に映された障害物がガイドラインによって隠されることを防止するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−344959号公報
しかしながら、従来の表示制御装置においては、映像に映された障害物のうちガイドラインに対応する領域の輝度も低下してしまうため、障害物の視認性が良くないといった問題があった。また、従来の表示制御装置においては、映像に重畳されたガイドラインに遠近感が無いため、障害物までの距離感がつかみにくいといった問題があった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、ガイドラインが重畳された映像に映された障害物までの距離感を表すことができるとともに該障害物の視認性を向上させる表示制御装置を提供することを目的とする。
本発明の表示制御装置は、車両の外部を撮影する撮影装置によって撮影された映像を表示装置に表示させる表示制御装置において、前記撮影装置によって障害物が撮影されていない場合、前記車両の走行領域を表すガイドライン画像を前記映像に重畳し、前記撮影装置によって障害物が撮影された場合、前記車両から前記障害物までの走行領域を表すガイドライン画像を前記映像に重畳する画像重畳手段を備え、前記画像重畳手段は、前記ガイドライン画像の各画素を透過させる程度を表すブレンド値を、前記画素のうち前記車両に最も近い地点に対応する始点画素に対してあらかじめ定められたnから、前記車両から最も遠い地点に対応する終点画素に対してn未満にあらかじめ定められたnまで、段階的に変化させるように構成されている。
この構成により、本発明の表示制御装置は、映像に映された障害物をガイドラインによって隠すことがなく、ガイドラインを始点画素から終点画素にかけて段階的に透過させていくようグラデーション表示するので、ガイドラインが重畳された映像に映された障害物までの距離感を表すことができるとともに該障害物の視認性を向上させることができる。
また、前記撮影装置によって障害物が撮影されていない場合の前記走行領域を表し、前記始点画素から前記終点画素までの画素に対してnから0まで段階的に変化させたブレンド値nがそれぞれ定められたガイドライン画像があらかじめ記憶装置に記憶され、前記画像重畳手段は、前記記憶装置に記憶されたガイドライン画像において、前記撮影装置によって障害物が撮影されていない場合、前記終点画素に定められたブレンド値nを求め、前記撮影装置によって障害物が撮影された場合、前記車両から前記障害物までの走行領域内で前記車両から最も遠い地点に対応する画素に定められたブレンド値nを求め、前記始点画素からブレンド値nが定められた画素までの各画素のブレンド値nを、nからnまで段階的に変化させるよう所定の計算式によって変更し、n未満のブレンド値が定められた各画素のブレンド値nを0に変更し、変更したブレンド値を用いて該ガイドライン画像を前記映像に重畳してもよい。
また、前記画像重畳手段は、前記所定の計算式として(n−n)×n÷(n−n)を用いてもよく、(n−n)×n÷(n−n)+(n−ni)÷n×nを用いてもよい。
この構成により、本発明の表示制御装置は、障害物が撮影されていない場合の走行領域を表すガイドライン画像をあらかじめ記憶装置に記憶しておき、該ガイドライン画像に基づいて車両から障害物までの走行領域を表すガイドライン画像を生成するので、車両から障害物までの走行領域を表すガイドライン画像を障害物の位置に応じてあらかじめ用意することなく映像に重畳することができる。
また、前記ブレンド値nとしてあらかじめ0より大きい値が定められ、前記画像重畳手段は、前記所定の計算式によって算出した値が前記ブレンド値n未満となる画素についてはブレンド値を0に変更してもよい。
この構成により、本発明の表示制御装置は、ガイドライン画像にグラデーションをつけて映像に重畳する際に、終点画素のブレンド値を0より大きい値に設定するため、ガイドライン画像が表すガイドラインの終点の境界を明瞭にすることができる。
なお、上述した表示制御装置は、集積回路によって構成してもよい。
本発明は、ガイドラインが重畳された映像に映された障害物の視認性を向上させるという効果を有する表示制御装置を提供するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施の形態では、本発明における表示制御装置を車両に設けられたECU(Electronic Control Unit)によって構成し、本発明における画像重畳手段をDSP(Digital Signal Processor)によって構成した例について説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態のECUを図1に示す。
図1において、ECU1には、車両後方を撮影するカメラ2と、ナビゲーション装置、テレビ放送受信機およびDVD(Digital Versatile Disc)プレーヤ等の映像信号生成機器3と、ECU1によって処理された映像信号を映像出力する表示装置4とが接続されている。
カメラ2は、図2に示すように、車両の後方を撮影するように車両に取り付けられ、撮影した映像を表す映像信号を生成するようになっている。
図1において、ECU1は、カメラ2によって撮影された映像を表す映像信号から得られる映像データを格納するためのビデオメモリ10と、ビデオメモリ10に格納された映像データに画像処理を施した映像信号を生成するようプログラミングされたDSP11と、DSP11が画像処理を行うために参照するパラメータ等を格納するフラッシュメモリ12と、DSP11によって生成された映像信号および映像信号生成機器3から出力された映像信号のうち何れか一方の映像信号を選択するスイッチ13と、スイッチ13に選択された映像信号を増幅するビデオアンプ14と、CAN(Controller Area Network)ネットワーク15を介した通信を行うための通信モジュール16と、CPU(Central Processing Unit)17とを有している。
CANネットワーク15には、トランスミッションの状態を管理する図示しないECU、車両の操舵車輪の操舵角を検出する操舵角センサ18、および、車両後方の障害物を検知して車両から障害物までの距離を計測する障害物センサ19等が接続されている。
DSP11は、ビデオメモリ10に格納された映像データに俯瞰処理やガイドラインの重畳処理等を施すようになっている。
ここで、俯瞰処理は、フラッシュメモリ12にあらかじめ格納された俯瞰処理用マップに基づいて各画素の座標変換を行い、カメラ2の位置よりも上方から撮影された擬似映像を作成する処理のことをいう。
また、ガイドラインの重畳処理は、車両の操舵を固定した状態で車両を後進させた場合に、車両の走行領域を表すガイドラインを俯瞰処理によって作成された擬似映像に重畳する処理のことをいう。
フラッシュメモリ12には、俯瞰処理用マップに加えて、図3(a)に示すように、あらかじめ定められた各操舵角に対応した各ガイドラインを表す画像データ20のセット21があらかじめ格納されている。
各画像データ20は、各画素を表す画素データ22の二次元配列からなる。画素データ22は、該当する画素の色およびブレンド値を表している。
ここで、ブレンド値は、不透明度のことをいい、本実施の形態においては、αブレンドにおけるα値とする。また、本実施の形態において、DSP11は、画像データ20を擬似映像にαブレンドすることにより重畳するものとする。また、本実施の形態において、ブレンド値0〜100%を0〜255までの数値で表すものとする。
画像データのセット21に含まれる全ての画像データ20において、ガイドラインに対応する画素のうち、車両に最も近い地点に対応する始点画素のブレンド値は一定値に定められ、車両から最も遠い地点に対応する終点画素のブレンド値は、始点画素のブレンド値未満の一定値に定められている。本実施の形態において、始点画素のブレンド値は128、終点画素のブレンド値は0に、それぞれ定められている。
各画像データ20において、ガイドラインに対応する各画素のブレンド値は、該画素が対応する地点の車両からの距離に応じて、始点画素のブレンド値から終点画素のブレンド値まで段階的に小さくなるように定められ、車両からの距離が等しい各地点に対応する画素のブレンド値は等しくなっている。
例えば、図3(b)に示すように、画像データ20のうち、始点画素から終点画素までの画素数が33となる部分における各画素のブレンド値は、128から0まで4ずつ減算された値に定められている。なお、本発明においては、ガイドラインに対応する各画素のブレンド値は、始点画素から終点画素まで一定の割合で減少しなくても段階的に小さくなるよう定められていればよい。
また、各画像データ20において、ガイドラインに対応しない各画素のブレンド値は0に定められている。
画像データ20が表すガイドラインが重畳された擬似映像の例を図4に示す。このように、DSP11は、各画素のブレンド値が上述のように定められた画像データ20を擬似映像に重畳することにより、ガイドラインをグラデーション表示して、遠近感のあるガイドラインを表示装置4に表示させるようになっている。なお、画像データ20は、車両から遠くなるほど細くなる線によって構成される図形によってさらに遠近感を表すようあらかじめ定められていてもよい。
図1において、CPU17は、図示しないROMに記憶されたプログラムを図示しないRAMに読み込んで、RAMに読み込んだプログラムを実行することによって、例えば、DSP11やスイッチ13等のECU1の各部を制御するようになっている。
例えば、CPU17は、通信モジュール16を介して車両のトランスミッションの状態を表すトランスミッション情報を取得し、トランスミッションがバックギアを選択していることをトランスミッション情報が表している場合には、DSP11によって生成された映像信号をスイッチ13に選択させるようになっている。
また、CPU17は、トランスミッションがバックギア以外のギアを選択していることをトランスミッション情報が表している場合には、映像信号生成機器3から出力された映像信号をスイッチ13に選択させるようになっている。
以上のように構成されたECU1について図5および図6を用いてその動作を説明する。なお、以下の説明では、車両のトランスミッションは、バックギアが選択されているものとする。
まず、カメラ2によって撮影された映像を表す映像信号から得られる映像データがDSP11によってビデオメモリ10に格納される(S1)。
次に、フラッシュメモリ12に格納された画像データ20のセット21から、操舵角センサ18によって検知された操舵角に対応するガイドラインを表す画像データ20がDSP11によって特定される(S2)。
次に、障害物センサ19によって障害物が検知されたか否かがCPU17もしくはDSP11によって判断される(S3)。
ここで、障害物が検知されたと判断された場合、障害物センサ19によって計測された障害物までの距離に基づいて、画像データ20のガイドラインに対応する画素のうち、車両から障害物までの走行領域内で車両から最も遠い地点に対応する画素のブレンド値nが、DSP11によって特定される(S4)。
なお、DSP11は、フラッシュメモリ12にあらかじめ格納された、車両からの距離と画像データ20におけるガイドラインに対応する画素のブレンド値との対応関係を表す情報を参照して、障害物までの距離に対するブレンド値nを特定するものとする。
一方、障害物が検知されていないと判断された場合、DSP11によって、ブレンド値nとして0が特定される(S5)。
次に、表示装置4に表示させる各画素(S6〜S16)に対して、以下の処理が実行される。
まず、DSP11によって、フラッシュメモリ12に格納された俯瞰処理用マップに基づいて疑似映像における該当画素の色がビデオメモリ10から取得される(S7)。
次に、DSP11によって特定された画像データ20に基づいて、該当画素にガイドラインの画素を重畳するか否かがDSP11によって判断される(S8)。
ここで、該当画素にガイドラインの画素を重畳しないと判断された場合には、ステップS7において取得された色で表示装置4の該当画素が表示される(S9)。
一方、該当画素にガイドラインの画素を重畳すると判断された場合には、DSP11によって特定された画像データ20から、該当画素に重畳される画素データ22がDSP11によって取得される(S10)。
次に、取得された画素データ22が表すブレンド値nが、ステップS4またはステップS5において特定されたブレンド値n以上であるか否かが、DSP11によって判断される(S11)。
ここで、ブレンド値nがブレンド値nより小さいと判断された場合、DSP11によって、画素データ22が表すブレンド値が0に変更される(S12)。
一方、ブレンド値nがブレンド値n以上であると判断された場合、DSP11によって、画素データ22が表すブレンド値が(n−n)×n÷(n−n)に変更される(S13)。
次に、変更されたブレンド値で、ステップS7において取得された疑似映像における該当画素の色と画素データ22が表す色とをブレンドした色がDSP11によって算出され(S14)、算出された色で表示装置4の該当画素が表示される(S15)。
表示装置4に表示させる各画素(S6〜S16)に対する以上の処理が完了すると、ECU1の動作は、ステップS1に戻る。
図7は、上述のように動作するECU1によって変更される画像データ20の各画素のブレンド値を表すグラフである。図7において、X軸は各画素の始点画素からの画素数を表し、Y軸はブレンド値を表している。始点画素からi番目の画素を、以下「画素i」という。
図7の系列1は、始点画素の画素1から終点画素の画素33までの各画素に対してあらかじめ定められたブレンド値を表している。また、障害物が撮影されていないとき、ステップS13において変更された各画素のブレンド値は、あらかじめ定められたブレンド値に等しくなる。
また、図7の系列2は、ブレンド値nが20と特定されたときの各画素の変更後のブレンド値を表している。系列1を参照すると、ブレンド値n=20は画素28にあらかじめ定められている。系列2において、画素1から画素28までの各画素のブレンド値は128から0まで段階的に変化する値に変更され、画素28から画素33までのブレンド値は0に変更されている。
同様にして、図7の系列3〜7は、それぞれブレンド値nが40、60、80、100および120と特定されたときの各画素の変更後のブレンド値を表している。系列3〜7において、始点画素から、ブレンド値nがあらかじめ定められた画素xまでの各画素のブレンド値は128から0まで段階的に変化する値に変更され、画素xから終点画素までの各画素のブレンド値は0に変更されている。
このように、DSP11によって、画像データ20の各画素に対してあらかじめ定められたブレンド値が変更されることにより、画像データ20が表すガイドラインの走行領域が、車両から障害物までの領域に変更される。
図8は、上述のように動作するECU1によって表示装置4にグラデーション表示されたガイドラインを表している。図8では、ガイドラインの各画素において擬似映像が透けて見える程度をグレースケールによって表し、最も濃いグレーは擬似映像が50%透けて見えることを表し、白は擬似映像が100%透けて見えることを表すものとする。
図8(a)は、障害物が撮影されていないときにグラデーション表示されたガイドラインを表し、始点画素の画素1から終点画素の画素11まで、擬似映像が透けて見える程度が50%から100%まで変化していることを表している。図8(b)は、画素6に障害物が映されているときにグラデーション表示されたガイドラインを表し、画素1から画素6まで、擬似映像が透けて見える程度が50%から100%まで変化して、障害物が映された画素6にはガイドラインが重畳されないことを表している。
このような本発明の第1の実施の形態のECU1は、車両から障害物までの走行領域を表すガイドラインを、始点画素から終点画素にかけて段階的に透過させていくようグラデーションをつけて車両外部の映像に重畳し、映像に映された障害物にガイドラインを重畳しないので、ガイドラインが重畳された映像に映された障害物までの距離感を表すことができるとともに該障害物の視認性を向上させることができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態のECUを図9に示す。なお、図9において、図1に示した本発明の第1の実施の形態のECU1を構成する各要素と同一なものについては同一な符号を付して説明を省略する。
図9において、ECU30は、ECU1を構成する各要素のうち、DSP11に代えてDSP31を備え、フラッシュメモリ12に代えてフラッシュメモリ32を備えている。
DSP31は、DSP11に対して、異なる重畳処理がプログラムされている点で相違する。
また、フラッシュメモリ32には、ECU1を構成するフラッシュメモリ12に格納された画像データ20に加えて、ガイドラインの終点画素のブレンド値として定数nが格納されている。ここで、nは0より大きい値であり、画像データ20において隣り合う画素にそれぞれ定められたブレンド値の差よりある程度大きい値であることが望ましい。例えば、図3(b)に示した画像データ20のように、隣り合う画素にそれぞれ定められたブレンド値の差が4であるとき、nは20に定められているものとする。
以上のように構成されたECU30について、図10を用いてその動作を説明する。なお、ECU30は、図5に示したステップS1〜S5までECU1と同様に動作するため、これらのステップについては図示を省略する。また、図10において、図6に示したステップと同一なステップについては同一な符号を用いて説明を省略する。
まず、ステップS1〜S10まで、ECU30は、ECU1と同様に動作することにより、画像データ20において車両から障害物までの走行領域内で車両から最も遠い地点に対応する画素に定められたブレンド値nを特定し、表示装置4に表示させる各画素について、画像データ20から画素データ22を取得する。
次に、画素データ22が表すブレンド値nが、DSP31によって(n−n)×n÷(n−n)+(n−n)÷n×nで算出される値に変更される(S31)。
次に、ステップS31で変更されたブレンド値nが、フラッシュメモリ32に格納された定数n未満であるか否かが、DSP31によって判断される(S32)。
ここで、ステップS31で変更されたブレンド値nがn未満であると判断された場合、DSP31によって、ブレンド値nが更に0に変更される(S33)。
次に、ステップS14〜S16までECU30がECU1と同様に動作することにより、ステップS32またはS33で変更されたブレンド値に基づいて、画素データ22が表す色と、疑似映像における該当画素の色とがブレンドされて表示装置4に表示され、表示装置4に表示させる各画素に対する処理が同様にして全て完了すると、ECU30の動作はステップS1に戻る。
図11は、上述のように動作するECU30によって変更される画像データ20の各画素のブレンド値を表すグラフである。図11において、X軸は各画素の始点画素からの画素数を表し、Y軸はブレンド値を表している。なお、図11ではn=20と定められているものとする。
図11の系列1は、始点画素の画素1から終点画素の画素33までの各画素に対してあらかじめ定められたブレンド値を表している。
図11の系列2は、障害物が撮影されていない場合に、ステップS32またはS33において変更された各画素のブレンド値を表している。始点画素から終点画素まで、あらかじめ定められたブレンド値が所定の計算式によって算出された値に変更されて、128から20まで段階的に変化する値が設定されている。
また、図11の系列3は、障害物に重畳される画素のブレンド値nが20と特定されたときの各画素の変更後のブレンド値を表している。系列1を参照すると、ブレンド値n=20は画素28にあらかじめ定められている。系列3において、画素1から画素27までの各画素のブレンド値は128から20まで段階的に変化する値に変更され、画素28から画素33までのブレンド値は0に変更されている。
同様にして、図11の系列4〜8は、それぞれ障害物に重畳される画素のブレンド値nが40、60、80、100および120と特定されたときの各画素の変更後のブレンド値を表している。系列4〜8において、始点画素から、ブレンド値nがあらかじめ定められた画素xより1〜2画素手前までの各画素のブレンド値は128から20まで段階的に変化する値に変更され、これら以外の各画素のブレンド値は0に変更されている。
このように、DSP31によって、画像データ20の各画素に対してあらかじめ定められたブレンド値が変更されることにより、画像データ20が表すガイドラインの終点が、障害物の地点付近に対応する画素に設定されるとともに、始点画素から該終点画素までのブレンド値が128から20まで段階的に変化する値に設定される。
このような本発明の第2の実施の形態のECU30は、ガイドライン画像にグラデーションをつけて車両後方の映像に重畳する際に、ガイドライン画像が表すガイドラインの終点を障害物の地点付近に対応する画素に設定し、該終点画素のブレンド値を0より大きい値に設定するため、ガイドラインの終点の境界を明瞭にすることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態のECUを図12に示す。なお、図12において、図1に示した本発明の第1の実施の形態のECU1および図9に示した本発明の第2の実施の形態のECU30を構成する各要素と同一なものについては同一な符号を付して説明を省略する。
図12において、ECU40は、ECU1を構成する各要素のうち、DSP11に代えてDSP41を備え、フラッシュメモリ12に代えてフラッシュメモリ32を備えている。
DSP41は、DSP11およびDSP31に対して、異なる重畳処理がプログラムされている点で相違する。
以上のように構成されたECU40について、図13を用いてその動作を説明する。なお、ECU40は、図5に示したステップS1〜S5までECU1と同様に動作するため、これらのステップについては図示を省略する。また、図13において、図6に示したステップと同一なステップについては同一な符号を用いて説明を省略する。
まず、ステップS1〜S10まで、ECU40は、ECU1と同様に動作することにより、画像データ20において車両から障害物までの走行領域内で車両から最も遠い地点に対応する画素に定められたブレンド値nを特定し、表示装置4に表示させる各画素について、画像データ20から画素データ22を取得する。
次に、画素データ22が表すブレンド値nが、DSP41によって(n−n)×n÷(n−n)で算出される値に変更される(S41)。
次に、ステップS41で変更されたブレンド値nが、フラッシュメモリ32に格納された定数n未満であるか否かが、DSP41によって判断される(S42)。
ここで、ステップS41で変更されたブレンド値nがn未満であると判断された場合、DSP41によって、ブレンド値nが更に0に変更される(S43)。
次に、ステップS14〜S16までECU40がECU1と同様に動作することにより、ステップS42またはS43で変更されたブレンド値に基づいて、画素データ22が表す色と、疑似映像における該当画素の色とがブレンドされて表示装置4に表示され、表示装置4に表示させる各画素に対する処理が同様にして全て完了すると、ECU40の動作はステップS1に戻る。
図14は、上述のように動作するECU40によって変更される画像データ20の各画素のブレンド値を表すグラフである。図14において、X軸は各画素の始点画素からの画素数を表し、Y軸はブレンド値を表している。また、図14に示す例ではn=20と定められているものとする。
図14の系列1は、始点画素の画素1から終点画素の画素33までの各画素に対してあらかじめ定められたブレンド値を表している。
図14の系列2は、障害物が撮影されていない場合に、ステップS42またはS43において変更された各画素のブレンド値を表している。始点画素から画素28までは、あらかじめ定められたブレンド値がn=20以上であるため、あらかじめ定められたブレンド値に等しい値が設定され、画素29から終点画素までは、あらかじめ定められたブレンド値がn=20未満のため、ブレンド値が0に変更されている。
また、図14の系列3は、障害物に重畳される画素のブレンド値nが20と特定されたときの各画素の変更後のブレンド値を表している。系列1を参照すると、ブレンド値n=20は画素28にあらかじめ定められている。系列3において、画素1から画素28より5画素手前の画素23までの各画素のブレンド値は128から20まで段階的に変化する値に変更され、画素24から画素33までのブレンド値は0に変更されている。
同様にして、図14の系列4〜8は、それぞれブレンド値nが40、60、80、100および120と特定されたときの各画素の変更後のブレンド値を表している。系列4〜8において、始点画素から、ブレンド値nがあらかじめ定められた画素xより5画素手前の画素までの各画素のブレンド値は128から20まで段階的に変化する値に変更され、これら以外の各画素のブレンド値は0に変更されている。
このように、DSP41によって、画像データ20の各画素に対してあらかじめ定められたブレンド値が変更されることにより、画像データ20が表すガイドラインの終点が、障害物より車両に近い地点に対応する画素に設定されるとともに、始点画素から該終点画素までのブレンド値が128から20まで段階的に変化する値に設定される。
このような本発明の第3の実施の形態のECU40は、ガイドライン画像にグラデーションをつけて車両後方の映像に重畳する際に、ガイドライン画像が表すガイドラインの終点を障害物より車両に近い地点に対応する画素に設定し、該終点画素のブレンド値を0より大きい値に設定するため、ガイドラインの終点の境界を更に明瞭にすることができる。
なお、本発明の第1から第3の実施の形態においては、ガイドラインを表す画像データ20は、色およびブレンド値を表す画素データの二次元配列として定められているものとしたが、本発明においてあらかじめ記憶装置に記憶されたガイドライン画像は、走査毎に、ガイドラインに対応する画素の開始点と、開始点からブレンド値を変化させていく画素数と、この画素数に渡って変化させていくブレンド値の変化率とが少なくとも定められたデータ要素のリストとして定められていてもよい。
また、本発明においてあらかじめ記憶装置に記憶されたガイドライン画像は、ガイドラインの輪郭部分のジャギを抑制するために、輪郭部分の画素に段階的に変化するブレンド値が定められていてもよく、輪郭部分より内部の領域において、始点画素のブレンド値から終点画素のブレンド値まで各画素のブレンド値が段階的に小さくなるよう定められていればよい。
また、本発明においてあらかじめ記憶装置に記憶されたガイドライン画像は単色として、ガイドライン画像の画素ごとにブレンド値のみが定められていてもよい。
また、本発明に係る表示制御装置は、障害物が車両の走行領域外にあると判断したときは、ブレンド値を変更せずに記憶装置に記憶されたガイドライン画像を映像に重畳してもよい。
また、本発明の第1から第3の実施の形態において、DSP11は、障害物センサから取得した障害物までの距離に基づいて、ブレンド値nを特定するものとしたが、本発明に係る表示制御装置は、障害物センサから取得した障害物の位置情報に基づいて、ブレンド値nを特定してもよい。また、本発明に係る表示制御装置は、映像に映された障害物を解析する映像解析装置に接続され、映像解析装置によって特定された障害物に対応する画素に基づいて、ブレンド値nを特定してもよい。
また、本発明の第1から第3の実施の形態において、カメラ2が車両の後方を撮影するように車両に取り付けられているものとして説明したが、車両の前方またはその他の方向を撮影するように車両に取り付けられていてもよい。
また、本発明の第1から第3の実施の形態において、本発明における画像重畳手段をDSPによって構成した例について説明したが、集積回路によって構成してもよく、協働するDSPおよびCPUによって構成してもよい。
以上のように、本発明にかかる表示制御装置は、ガイドラインが重畳された映像に映された障害物までの距離感を表すことができるとともに該障害物の視認性を向上させるという効果を有し、例えば、車両の外部を撮影する撮影装置によって撮影された映像を表示装置に表示させる表示制御装置等として有用である。
本発明の第1の実施の形態におけるECUのブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるECUに接続されるカメラの実装図 本発明の第1の実施の形態におけるECUを構成するフラッシュメモリに格納されている画像データのデータ構成図 本発明の第1の実施の形態におけるECUによってガイドラインが重畳された映像のイメージ図 本発明の第1の実施の形態におけるECUの動作説明のためのフロー図 図5に続くフロー図 本発明の第1の実施の形態におけるECUによって変更された画像データのブレンド値を説明するグラフ 本発明の第1の実施の形態におけるECUによってグラデーション表示されたガイドラインを説明する図 本発明の第2の実施の形態におけるECUのブロック図 本発明の第2の実施の形態におけるECUの動作説明のためのフロー図 本発明の第2の実施の形態におけるECUによって変更された画像データのブレンド値を説明するグラフ 本発明の第3の実施の形態におけるECUのブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるECUの動作説明のためのフロー図 本発明の第3の実施の形態におけるECUによって変更された画像データのブレンド値を説明するグラフ
符号の説明
1、30、40 ECU
2 カメラ
3 映像信号生成機器
4 表示装置
10 ビデオメモリ
11、31、41 DSP
12、32 フラッシュメモリ
13 スイッチ
14 ビデオアンプ
15 CANネットワーク
16 通信モジュール
17 CPU
18 操舵角センサ
19 障害物センサ

Claims (6)

  1. 車両の外部を撮影する撮影装置によって撮影された映像を表示装置に表示させる表示制御装置において、
    前記撮影装置によって障害物が撮影されていない場合、前記車両の走行領域を表すガイドライン画像を前記映像に重畳し、前記撮影装置によって障害物が撮影された場合、前記車両から前記障害物までの走行領域を表すガイドライン画像を前記映像に重畳する画像重畳手段を備え、
    前記画像重畳手段は、前記ガイドライン画像の各画素を透過させる程度を表すブレンド値を、前記画素のうち前記車両に最も近い地点に対応する始点画素に対してあらかじめ定められたnから、前記車両から最も遠い地点に対応する終点画素に対してn未満にあらかじめ定められたnまで、段階的に変化させることを特徴とする表示制御装置。
  2. 前記撮影装置によって障害物が撮影されていない場合の前記走行領域を表し、前記始点画素から前記終点画素までの画素に対してnから0まで段階的に変化させたブレンド値nがそれぞれ定められたガイドライン画像があらかじめ記憶装置に記憶され、
    前記画像重畳手段は、前記記憶装置に記憶されたガイドライン画像において、前記撮影装置によって障害物が撮影されていない場合、前記終点画素に定められたブレンド値nを求め、
    前記撮影装置によって障害物が撮影された場合、前記車両から前記障害物までの走行領域内で前記車両から最も遠い地点に対応する画素に定められたブレンド値nを求め、
    前記始点画素からブレンド値nが定められた画素までの各画素のブレンド値nを、nからnまで段階的に変化させるよう所定の計算式によって変更し、n未満のブレンド値が定められた各画素のブレンド値nを0に変更し、変更したブレンド値を用いて該ガイドライン画像を前記映像に重畳することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
  3. 前記画像重畳手段は、前記所定の計算式として(n−n)×n÷(n−n)を用いることを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
  4. 前記画像重畳手段は、前記所定の計算式として(n−n)×n÷(n−n)+(n−ni)÷n×nを用いることを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
  5. 前記ブレンド値nとしてあらかじめ0より大きい値が定められ、
    前記画像重畳手段は、前記所定の計算式によって算出した値が前記ブレンド値n未満となる画素についてはブレンド値を0に変更することを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れかに記載の表示制御装置。
  6. 車両の外部を撮影する撮影装置によって撮影された映像を表示装置に表示させる集積回路において、
    前記撮影装置によって障害物が撮影されていない場合、前記車両の走行領域を表すガイドライン画像を前記映像に重畳し、前記撮影装置によって障害物が撮影された場合、前記車両から前記障害物までの走行領域を表すガイドライン画像を前記映像に重畳する画像重畳手段を備え、
    前記画像重畳手段は、前記ガイドライン画像の各画素を透過させる程度を表すブレンド値を、前記画素のうち前記車両に最も近い地点に対応する始点画素に対してあらかじめ定められたnから、前記車両から最も遠い地点に対応する終点画素に対してn未満にあらかじめ定められたnまで、段階的に変化させることを特徴とする集積回路。
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