JP2008102433A - コロナ放電ユニットおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極へのシリカ粒子付着の抑制と電極の耐摩耗性とを両立することができるコロナ放電ユニット、ならびに、高品質な画像を長期に渡って形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】高電圧を印加することによりコロナ放電を発生させる、張架された電極を有し、前記電極が、金属製の電極基材表面をテトラヘドラルアモルファスカーボン層で被覆してなり、好ましくは、前記電極を挟み込み摺擦することによって電極表面の清掃を行う清掃部材を有するコロナ放電ユニット、ならびに、該コロナ放電ユニットを備えた画像形成装置。
【選択図】なし
【解決手段】高電圧を印加することによりコロナ放電を発生させる、張架された電極を有し、前記電極が、金属製の電極基材表面をテトラヘドラルアモルファスカーボン層で被覆してなり、好ましくは、前記電極を挟み込み摺擦することによって電極表面の清掃を行う清掃部材を有するコロナ放電ユニット、ならびに、該コロナ放電ユニットを備えた画像形成装置。
【選択図】なし
Description
本発明は、電極に高電圧を印加してコロナ放電を発生させるコロナ放電ユニットに関するものであり、また、電子写真式複写機などコロナ放電ユニットを備えた画像形成装置に関するものである。
近年、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、定着手段等を有する、いわゆるゼログラフィー方式の画像形成装置は、各部材、システムの技術進展により一層の高質画像化、ロングライフ化が図られている。これに伴い、各サブシステムの高質な画像形成への対応、高信頼性に対する要求が従来にまして高くなっており、感光体等の画像保持体表面を帯電させる帯電装置においても例外ではない。上記帯電装置としては、電荷を印加したロール等を画像保持体に接触させて帯電させる接触帯電方式と、コロナ放電等を利用した非接触帯電方式とが一般的に用いられている。
非接触帯電方式であるコロナ放電ユニットの、一般的な構成としては、両端を固定する状態で張架した金属製のワイヤーと、該ワイヤーに高電圧を印加する高電圧電源とを有しており、前記ワイヤーを電極として、高電圧を印加することによってコロナ放電を発生させる。
上記コロナ放電ユニットでは、コロナ放電によって電極にシリカを主成分とした微細な粒子(以下、「シリカ粒子」と称する)が付着することがあり、このシリカ粒子は時間と共に樹枝状に成長してコロナ放電を阻害し、電極の電界強度を低下させる問題があった。
上記問題を解決したコロナ放電ユニットとして、電極に金をメッキする方法が試されている(例えば、特許文献1参照)。このコロナ放電ユニットによれば、シリカ粒子の付着がある程度抑制されるのであるが、完全に付着を防止できるわけではなく、ワイヤー(電極)表面の定期的な清掃が必要であった。
また、上記清掃を行うための清掃部材としてワイヤー(電極)表面を摺擦する清掃部材を用いた場合などには、該摺擦による摩耗が発生し、金メッキが摩耗した部分では電極の汚染(シリカ粒子の付着)が生じ、コロナ放電の阻害による電極の電界強度の低下の問題があった。電界強度の低下が一部分で発生すると放電が均一とならないために画像形成時にムラが発生して高品質な画像が形成できず、そのため耐摩耗性の観点においても更なる改善が求められていた。
また、上記清掃を行うための清掃部材としてワイヤー(電極)表面を摺擦する清掃部材を用いた場合などには、該摺擦による摩耗が発生し、金メッキが摩耗した部分では電極の汚染(シリカ粒子の付着)が生じ、コロナ放電の阻害による電極の電界強度の低下の問題があった。電界強度の低下が一部分で発生すると放電が均一とならないために画像形成時にムラが発生して高品質な画像が形成できず、そのため耐摩耗性の観点においても更なる改善が求められていた。
また別の解決法として、電極にダイヤモンドを含む炭素をコートしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、このコロナ放電ユニットによってもシリカ粒子の付着は完全に防止できず、ワイヤー(電極)表面の定期的な清掃が必要なのは同様であった。従って、清掃部材としてワイヤー(電極)表面を摺擦する清掃部材を用いた場合などには、摩耗の観点では更なる改善が必要であり、コート層が摩耗した部分では電極の汚染による電極の電界強度の低下が発生し、結果として画像形成時にムラが発生する問題が残されていた。
特開平5−198351号公報
特開2000−58225号公報
本発明は、前記従来における問題を解決することを目的とする。
即ち本発明の目的は、電極へのシリカ粒子付着の抑制と電極の耐摩耗性とを両立することができるコロナ放電ユニットを提供することにある。また、高品質な画像を長期に渡って形成することができる画像形成装置を提供することにある。
即ち本発明の目的は、電極へのシリカ粒子付着の抑制と電極の耐摩耗性とを両立することができるコロナ放電ユニットを提供することにある。また、高品質な画像を長期に渡って形成することができる画像形成装置を提供することにある。
前記目的は、以下の本発明によって達成される。即ち本発明のコロナ放電ユニットは、
<1> 高電圧を印加することによりコロナ放電を発生させる、張架された電極を有し、前記電極が、金属製の電極基材表面をテトラヘドラルアモルファスカーボン層で被覆してなるコロナ放電ユニットである。
<2> 前記金属がタングステンである前記<1>に記載のコロナ放電ユニットである。
<3> 前記電極が平行に複数本張架されている前記<1>又は<2>に記載のコロナ放電ユニットである。
<4> 前記電極表面を清掃する清掃部材を有する前記<1>〜<3>の何れか1項に記載のコロナ放電ユニットである。
<5> 前記清掃部材が、前記電極を挟み込み摺擦することによって清掃を行う前記<4>に記載のコロナ放電ユニットである。
<1> 高電圧を印加することによりコロナ放電を発生させる、張架された電極を有し、前記電極が、金属製の電極基材表面をテトラヘドラルアモルファスカーボン層で被覆してなるコロナ放電ユニットである。
<2> 前記金属がタングステンである前記<1>に記載のコロナ放電ユニットである。
<3> 前記電極が平行に複数本張架されている前記<1>又は<2>に記載のコロナ放電ユニットである。
<4> 前記電極表面を清掃する清掃部材を有する前記<1>〜<3>の何れか1項に記載のコロナ放電ユニットである。
<5> 前記清掃部材が、前記電極を挟み込み摺擦することによって清掃を行う前記<4>に記載のコロナ放電ユニットである。
また、本発明の画像形成装置は、
<6> 前記<1>〜<5>の何れか1項に記載のコロナ放電ユニットを備えた画像形成装置である。
<6> 前記<1>〜<5>の何れか1項に記載のコロナ放電ユニットを備えた画像形成装置である。
本発明によれば、電極へのシリカ粒子付着の抑制と電極の耐摩耗性とを両立することができるコロナ放電ユニット、ならびに、高品質な画像を長期に渡って形成することができる画像形成装置を提供することができる。
<コロナ放電ユニット>
本発明のコロナ放電ユニットは、ワイヤー形状等の電極が張架され、該電極に高電圧を印加することによりコロナ放電を発生させるコロナ放電ユニットであって、前記電極が、金属製の電極基材表面をテトラヘドラルアモルファスカーボン(以下、「ta−C」と称す場合がある)層で被覆してなることを特徴とする。
本発明のコロナ放電ユニットは、ワイヤー形状等の電極が張架され、該電極に高電圧を印加することによりコロナ放電を発生させるコロナ放電ユニットであって、前記電極が、金属製の電極基材表面をテトラヘドラルアモルファスカーボン(以下、「ta−C」と称す場合がある)層で被覆してなることを特徴とする。
上記の通り電極にta−C層を設けることによりシリカ粒子の付着を良好に抑制することができ、これにより電極の電界強度の低下を抑制することができる。特に、該コロナ放電ユニットを画像形成装置に適用した場合であれば、電界強度が良好に保たれることにより、高品質な画像を長期に渡って形成することができる。
また、ta−C層は炭素質からなる高硬度、高ヤング率の層で、従来からあるダイヤモンドライクカーボン等よりも硬度が高いため耐摩耗性に優れている。
特に、上記コロナ放電ユニットが電極表面を清掃する清掃部材を有し、該清掃部材が前記電極を挟み込んで摺擦することにより清掃を行う清掃部材である場合には、該摺擦による摩耗を効果的に抑制し、長期に渡って良好な放電特性を有するコロナ放電ユニットとすることができる。
特に、上記コロナ放電ユニットが電極表面を清掃する清掃部材を有し、該清掃部材が前記電極を挟み込んで摺擦することにより清掃を行う清掃部材である場合には、該摺擦による摩耗を効果的に抑制し、長期に渡って良好な放電特性を有するコロナ放電ユニットとすることができる。
更に、従来用いられていた、電極にダイヤモンドを含む炭素をコートしたコロナ放電ユニットにおいては、前記ダイヤモンド含有炭素を付着しやすくするため粗面化処理を施さなければならないという製造上の難点があったが、ta−C層の形成に際してはそのような処理を施す必要はなく、容易に製造することができるという利点も有する。
−ta−C層の形成−
電極表面におけるta−C層の形成は、黒鉛のバキュームアーク放電により炭素プラズマを発生させ、そこからイオン化した炭素を抽出・堆積させる、フィルター・カソード・バキューム・アーク(FCVA)法により行うことができ、NTI社製のFCVA装置を用いて行われる。形成条件としては、成膜温度0〜80℃(より好ましくは20〜80℃、特に好ましくは40〜80℃)、成膜速度1.5nm/sが好ましい。
電極表面におけるta−C層の形成は、黒鉛のバキュームアーク放電により炭素プラズマを発生させ、そこからイオン化した炭素を抽出・堆積させる、フィルター・カソード・バキューム・アーク(FCVA)法により行うことができ、NTI社製のFCVA装置を用いて行われる。形成条件としては、成膜温度0〜80℃(より好ましくは20〜80℃、特に好ましくは40〜80℃)、成膜速度1.5nm/sが好ましい。
上記のようにして電極表面に形成されるta−C層の膜厚は、その放電性能を阻害せずに、高い汚染抑制効果及び耐摩耗性を得るという観点から、2μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることが特に好ましい。一方、高い汚染抑制効果及び耐摩耗性を維持するという観点から、下限は0.1μm以上であることが好ましい。
−コロナ放電ユニットの構成−
ここで、本発明のコロナ放電ユニットの一実施形態について、図を用いて説明する。図1はコロナ放電ユニットの構成を示す断面図である。
図1に記載のコロナ放電ユニット20は、電極(ワイヤー)2が両端を固定された状態で張架されている。図1中のAの一点鎖線で囲われた部分の拡大図である図2に示す通り、電極2はその一端が電極固定部材22によって固定され、他端も同様にして固定されることにより張架されている。電極2の一端側(図1においては右側)には、該電極2を挟持して清掃する清掃部材4が配置されており、清掃部材4は清掃部材移動装置44に接続されている。また清掃部材移動装置44は清掃部材移動レール42に沿って、電極2の軸方向に移動可能なように配置されている。電極2は図示しない高電圧電源に接続されており、この高電圧電源によって電極2に高電圧が印加されるとコロナ放電が発生する。
ここで、本発明のコロナ放電ユニットの一実施形態について、図を用いて説明する。図1はコロナ放電ユニットの構成を示す断面図である。
図1に記載のコロナ放電ユニット20は、電極(ワイヤー)2が両端を固定された状態で張架されている。図1中のAの一点鎖線で囲われた部分の拡大図である図2に示す通り、電極2はその一端が電極固定部材22によって固定され、他端も同様にして固定されることにより張架されている。電極2の一端側(図1においては右側)には、該電極2を挟持して清掃する清掃部材4が配置されており、清掃部材4は清掃部材移動装置44に接続されている。また清掃部材移動装置44は清掃部材移動レール42に沿って、電極2の軸方向に移動可能なように配置されている。電極2は図示しない高電圧電源に接続されており、この高電圧電源によって電極2に高電圧が印加されるとコロナ放電が発生する。
尚、図1には、1本の電極2が張架されたコロナ放電ユニット20を示しているが、図4に示すように、電極2は平行に複数本張架されていてもよい。図4に記載のコロナ放電ユニットは、2本の電極2が平行に張架されており、何れの電極2にも一端側に清掃部材4が配置されている。また上記同様、清掃部材4は共に清掃部材移動装置(図4では裏側に位置するため不図示)に接続されており、清掃部材移動装置は清掃部材移動レール(図4では裏側に位置するため不図示)に沿って、電極2の軸方向に移動可能なように配置されている
電極2を複数本張架することにより、像保持体を所望の電位に帯電させるための放電にかかる、電極一本当たり印加する電圧を少なくすることができる。
電極2を複数本張架することにより、像保持体を所望の電位に帯電させるための放電にかかる、電極一本当たり印加する電圧を少なくすることができる。
ここで、電極2は前述の通り電極基材の表面がta−C層によって被覆された構成を有しており、前記電極基材の材質は金属(好ましくは、タングステン、モリブデン、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、チタンから選ばれる少なくとも1種の金属であり、特に好ましくはタングステン)である。
次いで、清掃部材4の動作について説明する。清掃部材4は、駆動していない状態では退避位置(図1或いは図4において清掃部材4が示されている位置)に退避しており、図4に示すように、清掃部材挟持部4A,4Bは電極2を挟持せず開いた状態となっている。所定のタイミングで図示しない清掃部材駆動制御装置から清掃部材移動装置44に信号が送られ、清掃部材挟持部4A,4Bが閉じて電極2を挟持すると共に、清掃部材移動装置44が清掃部材移動レール42に沿って電極2の軸方向(図1においては左方向)に移動し始める。清掃部材移動装置44の移動に伴って、清掃部材4は電極2表面を摺擦しながら電極2の軸方向(図1においては左方向)に移動し、他端に到達した後折り返して退避位置に戻り、再び清掃部材挟持部4A,4Bが開いた状態となる。
清掃部材4が動作する様子を簡略化した図を図3に示す。図3に示すとおり、矢印Bの方向に清掃部材4が往復することにより、電極2表面を摺擦してシリカ粒子等を除去し、電極2表面がクリーニングされる。
尚、図3にはコの字形状の清掃部材4を示したが、これは簡略化するために示したものであり、電極2表面全面を摺擦するような形状(即ち、図3であればリング形状)の清掃部材を用いることが特に好ましい。
尚、図3にはコの字形状の清掃部材4を示したが、これは簡略化するために示したものであり、電極2表面全面を摺擦するような形状(即ち、図3であればリング形状)の清掃部材を用いることが特に好ましい。
既述の通り、本発明にかかる電極2の表面を構成するta−C層は硬度が高く耐摩耗性に優れているため、摺擦の圧力が高い清掃部材4も用いることができ、これによってさらに良好なクリーニング性(シリカ粒子の除去性)を得ることができる。尚、上記清掃部材4によるクリーニング(摺擦)の条件としては、電極への食い込み量としては、0.5〜1.5mmが好ましく、0.8〜1.2mmがより好ましい。
<画像形成装置>
次いで、本発明の画像形成装置について説明する。
前述のコロナ放電ユニットは、電子写真方式の画像形成装置において、像保持体等の被帯電体表面を帯電する帯電部材として好適に用いられる。像保持体の帯電手段として本発明のコロナ放電ユニットを用いた画像形成装置は、高品質な画像を長期に渡って形成することができる。
次いで、本発明の画像形成装置について説明する。
前述のコロナ放電ユニットは、電子写真方式の画像形成装置において、像保持体等の被帯電体表面を帯電する帯電部材として好適に用いられる。像保持体の帯電手段として本発明のコロナ放電ユニットを用いた画像形成装置は、高品質な画像を長期に渡って形成することができる。
ここで、図5に前記コロナ放電ユニットを備える本発明の画像形成装置の一例を示すが、本発明はこれに限定されるわけではない。尚、装置の主要部のみを説明し、その他はその説明を省略する。
図5に示す画像形成装置80は、像保持体10と、その周囲に配される、像保持体10表面を所定の電位に帯電させるコロナ放電ユニット(前記本発明のコロナ放電ユニット)20と、帯電された像保持体10表面を画像信号に基づくレーザ光線30よって露光して静電潜像を形成する露光装置40と、帯電されたトナー(現像剤)を供給して前記静電潜像を現像する現像装置50と、現像されたトナー像を記録紙(転写材)P上に転写する転写ロール60と、転写後の像保持体10表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置70と、が順に配設されている。
図5に示す画像形成装置80は、像保持体10と、その周囲に配される、像保持体10表面を所定の電位に帯電させるコロナ放電ユニット(前記本発明のコロナ放電ユニット)20と、帯電された像保持体10表面を画像信号に基づくレーザ光線30よって露光して静電潜像を形成する露光装置40と、帯電されたトナー(現像剤)を供給して前記静電潜像を現像する現像装置50と、現像されたトナー像を記録紙(転写材)P上に転写する転写ロール60と、転写後の像保持体10表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置70と、が順に配設されている。
まず、像保持体10は、該像保持体10と非接触に配置されたコロナ放電ユニット20によって−500V〜−800V程度の電位に帯電される。
像保持体10は、導電性の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗であるが、露光装置40からレーザ光線30が照射されると、レーザ光線30が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した像保持体10の表面に、図示しない制御部から送られてくる画像データに従って、露光装置40を介してレーザ光線30を出力する。レーザ光線30は、像保持体10の表面の感光層に照射され、それにより、印字パターンの静電潜像が像保持体10の表面に形成される。
このようにして像保持体10表面に形成された静電潜像は、像保持体10の回転により所定の現像位置(現像装置50と対向する位置)まで回転される。そして、この現像位置で、像保持体10上の静電潜像が、現像装置50によって可視像(トナー像)化される。
像保持体10の表面が前記現像位置を通過することにより、像保持体10表面の潜像部にのみトナーが静電的に付着し、潜像がトナーによって現像される。像保持体10は、引続き回転し、像保持体10表面に現像されたトナー像が所定の転写位置(転写ロール60と対向する位置)へ搬送される。
像保持体10表面のトナー像が転写位置へ搬送されると、転写ロール60に所定の転写バイアスが印加され、像保持体10から転写ロール60に向う静電気力がトナー像に作用し、像保持体10表面のトナー像が記録紙P上へ転写される。また、像保持体10表面の残留トナーは、クリーニング装置70により除去される。
記録紙P上へ転写されたトナー像は、記録紙Pの移動と共に図示しない定着装置に搬送され、記録紙Pに定着されて永久画像が形成される。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
−電極用ワイヤーの製造−
タングステンからなる、直径0.04mm、長さ400mmのワイヤーを準備し、このワイヤー表面に下記形成条件によってta−C層を形成した。
装置:NTI社製のFCVA装置を用い、
成膜温度:20〜80℃
成膜速度:1.5nm/s
ta−C層膜厚:0.6μm
[実施例1]
−電極用ワイヤーの製造−
タングステンからなる、直径0.04mm、長さ400mmのワイヤーを準備し、このワイヤー表面に下記形成条件によってta−C層を形成した。
装置:NTI社製のFCVA装置を用い、
成膜温度:20〜80℃
成膜速度:1.5nm/s
ta−C層膜厚:0.6μm
−コロナ放電ユニットおよび画像形成装置の製造−
図1に記載のコロナ放電ユニット20(但し、清掃部材4、清掃部材移動レール42および清掃部材移動装置44を除去したユニット)の電極2として、上記より得た電極用ワイヤーを用い、このコロナ放電ユニット20を図5に記載の画像形成装置80に適用して、画像形成装置を準備した。
尚、電極2への電圧印加条件は、電極へ−5kVの電圧印加とした。
図1に記載のコロナ放電ユニット20(但し、清掃部材4、清掃部材移動レール42および清掃部材移動装置44を除去したユニット)の電極2として、上記より得た電極用ワイヤーを用い、このコロナ放電ユニット20を図5に記載の画像形成装置80に適用して、画像形成装置を準備した。
尚、電極2への電圧印加条件は、電極へ−5kVの電圧印加とした。
−評価−
上記画像形成装置80にて、A4用紙で100kサイクルの画出し試験を行い、試験後に、電極用ワイヤーのシリカ粒子付着性について評価を行った。
上記画像形成装置80にて、A4用紙で100kサイクルの画出し試験を行い、試験後に、電極用ワイヤーのシリカ粒子付着性について評価を行った。
・シリカ粒子付着性
上記試験後の電極用ワイヤー表面を、光学顕微鏡(×1000)により観察し、下記基準により評価した。
○:汚れの付着無し
△:軽微(シリカが点状に付着)の汚れ有り
×:シリカで電極が覆われている
上記試験後の電極用ワイヤー表面を、光学顕微鏡(×1000)により観察し、下記基準により評価した。
○:汚れの付着無し
△:軽微(シリカが点状に付着)の汚れ有り
×:シリカで電極が覆われている
[比較例1]
実施例1において、電極用ワイヤーの表面に形成したta−C層を、下記方法により形成されるダイヤモンド含有炭素コート層に変更した以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
実施例1において、電極用ワイヤーの表面に形成したta−C層を、下記方法により形成されるダイヤモンド含有炭素コート層に変更した以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
−ダイヤモンド含有炭素コート層の形成−
まず電極用ワイヤーをダイヤモンド粉末を用いてバフ研磨し、表面を粗面化した。次いで、マイクロ波CVD法(原料ガス:水素希釈メタン(0.5〜10%)、原料ガス圧力:10Torr〜1気圧、電極基材温度:600〜1000℃、膜厚5μm以下)によって電極用ワイヤー表面にダイヤモンドを含んだ炭素薄膜を形成した。
まず電極用ワイヤーをダイヤモンド粉末を用いてバフ研磨し、表面を粗面化した。次いで、マイクロ波CVD法(原料ガス:水素希釈メタン(0.5〜10%)、原料ガス圧力:10Torr〜1気圧、電極基材温度:600〜1000℃、膜厚5μm以下)によって電極用ワイヤー表面にダイヤモンドを含んだ炭素薄膜を形成した。
[比較例2]
実施例1において、電極用ワイヤーの表面に形成したta−C層を、下記方法により形成される金メッキ層に変更した以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
実施例1において、電極用ワイヤーの表面に形成したta−C層を、下記方法により形成される金メッキ層に変更した以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
−金メッキ層の形成−
まず電極用ワイヤーを5%NaOH溶液中で電流密度20A/dm2の条件で電解研磨(17.6質量%研磨)した。次いで、直線に加工した後、メッキ厚0.5μmのAuメッキを施した
まず電極用ワイヤーを5%NaOH溶液中で電流密度20A/dm2の条件で電解研磨(17.6質量%研磨)した。次いで、直線に加工した後、メッキ厚0.5μmのAuメッキを施した
[比較例3]
実施例1において、電極用ワイヤー表面のta−C層を形成しなかった以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
実施例1において、電極用ワイヤー表面のta−C層を形成しなかった以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
[実施例2]
−コロナ放電ユニットおよび画像形成装置の製造−
図1に記載のコロナ放電ユニット20の電極2として、実施例1にて製造した電極用ワイヤーを用い、このコロナ放電ユニット20を図5に記載の画像形成装置80に適用して、画像形成装置を準備した。
尚、電極2への電圧印加条件は電極へ−5kVの電圧印加、清掃部材4の駆動条件は食い込み量1mmにて、画像形成1kサイクル毎に清掃部材を一往復させる条件とした。
−コロナ放電ユニットおよび画像形成装置の製造−
図1に記載のコロナ放電ユニット20の電極2として、実施例1にて製造した電極用ワイヤーを用い、このコロナ放電ユニット20を図5に記載の画像形成装置80に適用して、画像形成装置を準備した。
尚、電極2への電圧印加条件は電極へ−5kVの電圧印加、清掃部材4の駆動条件は食い込み量1mmにて、画像形成1kサイクル毎に清掃部材を一往復させる条件とした。
−評価−
上記画像形成装置80にて、A4用紙で1000kサイクルの画出し試験を行い、試験後に、電極用ワイヤーのシリカ粒子付着性および電極用ワイヤーの耐摩耗性について評価を行った。
上記画像形成装置80にて、A4用紙で1000kサイクルの画出し試験を行い、試験後に、電極用ワイヤーのシリカ粒子付着性および電極用ワイヤーの耐摩耗性について評価を行った。
・シリカ粒子付着性
上記試験後の電極用ワイヤー表面を、光学顕微鏡(×1000)により観察し、下記基準により評価した。
○:汚れの付着無し
△:軽微(シリカが点状に付着)の汚れ有り
×:シリカで電極が覆われている
上記試験後の電極用ワイヤー表面を、光学顕微鏡(×1000)により観察し、下記基準により評価した。
○:汚れの付着無し
△:軽微(シリカが点状に付着)の汚れ有り
×:シリカで電極が覆われている
・耐摩耗性
上記試験後の電極用ワイヤー表面を、光学顕微鏡(×1000)により観察し、下記基準により評価した。
○:コート層の剥れなし
△:コート層の剥れ多少有り
×:コート層完全に剥れ
上記試験後の電極用ワイヤー表面を、光学顕微鏡(×1000)により観察し、下記基準により評価した。
○:コート層の剥れなし
△:コート層の剥れ多少有り
×:コート層完全に剥れ
[比較例4]
実施例2において、電極用ワイヤーの表面に形成したta−C層を、比較例2に記載の方法により形成されるダイヤモンド含有炭素コート層に変更した以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
実施例2において、電極用ワイヤーの表面に形成したta−C層を、比較例2に記載の方法により形成されるダイヤモンド含有炭素コート層に変更した以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
[比較例5]
実施例2において、電極用ワイヤーの表面に形成したta−C層を、比較例3に記載の方法により形成される金メッキ層に変更した以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
実施例2において、電極用ワイヤーの表面に形成したta−C層を、比較例3に記載の方法により形成される金メッキ層に変更した以外は、同様の方法により画像形成装置を製造し、評価を行った。
2 電極(ワイヤー)
4 清掃部材
4A,4B 清掃部材挟持部
20 コロナ放電ユニット
22 電極固定部材
40 露光装置
42 清掃部材移動レール
44 清掃部材移動装置
50 現像装置
60 転写ロール
70 クリーニング装置
80 画像形成装置
4 清掃部材
4A,4B 清掃部材挟持部
20 コロナ放電ユニット
22 電極固定部材
40 露光装置
42 清掃部材移動レール
44 清掃部材移動装置
50 現像装置
60 転写ロール
70 クリーニング装置
80 画像形成装置
Claims (6)
- 高電圧を印加することによりコロナ放電を発生させる、張架された電極を有し、
前記電極が、金属製の電極基材をテトラヘドラルアモルファスカーボン層で被覆してなることを特徴とするコロナ放電ユニット。 - 前記金属がタングステンであることを特徴とする請求項1に記載のコロナ放電ユニット。
- 前記電極が平行に複数本張架されていることを特徴とする請求項1または2に記載のコロナ放電ユニット。
- 前記電極表面を清掃する清掃部材を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のコロナ放電ユニット。
- 前記清掃部材が、前記電極を挟み込み摺擦することによって清掃を行うことを特徴とする請求項4に記載のコロナ放電ユニット。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載のコロナ放電ユニットを備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006286504A JP2008102433A (ja) | 2006-10-20 | 2006-10-20 | コロナ放電ユニットおよび画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006286504A JP2008102433A (ja) | 2006-10-20 | 2006-10-20 | コロナ放電ユニットおよび画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008102433A true JP2008102433A (ja) | 2008-05-01 |
Family
ID=39436780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006286504A Withdrawn JP2008102433A (ja) | 2006-10-20 | 2006-10-20 | コロナ放電ユニットおよび画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008102433A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015174540A1 (ja) * | 2014-05-12 | 2015-11-19 | キヤノン株式会社 | コロナ放電器及びユニット |
-
2006
- 2006-10-20 JP JP2006286504A patent/JP2008102433A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015174540A1 (ja) * | 2014-05-12 | 2015-11-19 | キヤノン株式会社 | コロナ放電器及びユニット |
JP2015215521A (ja) * | 2014-05-12 | 2015-12-03 | キヤノン株式会社 | コロナ放電器及び画像形成装置 |
US10156806B2 (en) | 2014-05-12 | 2018-12-18 | Canon Kabushiki Kaisha | Corona discharger and unit |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090916 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20111006 |