JP2008102378A - プラズマディスプレイの製造方法 - Google Patents

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Yasushi Nishioka
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Abstract

【課題】プラズマディスプレイ装置のディスプレイパネルと金属製保持板との接合において、ディスプレイパネルを破損することなく短時間で行える方法を提供する。
【解決手段】ディスプレイパネル1、熱接着型接着材4、金属製保持板2を配置し重ね合わせた接着ワーク5を電磁誘導加熱装置6上に配置し、この電磁誘導加熱装置6を運転駆動することで金属製保持板2が自己発熱し、加熱接着型接着材4を直接加熱することで短時間に接合作業が行える。また、加熱時間が短時間であるため熱伝導率が小さいという特性を持つガラスを主成分とするディスプレイパネル1への熱影響も少ないため、ディスプレイパネル1が破損、不良となることなく接合できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、大画面で薄型軽量のディスプレイ装置として知られているプラズマディスプレイ装置の製造方法に関するものである。
近年、プラズマディスプレイ装置は視認性に優れた表示パネル(薄型表示デバイス)として注目されており、高精細化および大画面化が進められている。図1にプラズマディスプレイ装置に使われるプラズマディスプレイモジュールの構成図を示す。図1に示すようにプラズマディスプレイ装置に使われるディスプレイモジュールは、ガラスが主材料のディスプレイパネル1と前記ディスプレイパネル1の駆動回路基板3および前記ディスプレイパネル1と前記駆動回路基板3を支持する金属製保持板2を備える。前記金属製保持板2は前記ディスプレイパネル1と前記駆動回路基板3を支持する機能以外に前記ディスプレイパネル1の作動中に発生する熱を外部に放出して前記ディスプレイパネル1を冷却する機能を行う。前記ディスプレイパネル1と前記金属製保持板2の接合は、高熱伝導性を有する熱硬化性接着材または熱溶融性接着材を用いて固定する。
前記ディスプレイパネル1と前記金属製保持板2の接合作業方法は、加熱接着型接着材を前記ディスプレイパネル1あるいは前期金属製保持板2の一方に塗布した後重ね合わせるか、または前記ディスプレイパネル1と前記金属製保持板2の間に接着材シートを配置し重ね合わせ、加熱接着していた。接着の方法としては前記ディスプレイパネル1あるいは前記金属製保持板2の一方または両方よりヒートブロック等により加熱して行う方法と、恒温槽にて全体を加熱して行う方法等がある。これらの加熱方法は前記ディスプレイパネル1あるいは前記金属保持板2を加熱することにより接着材を間接的に加熱溶融または硬化させる方法であり、加熱する温度が不適切であると前記ディスプレイパネル1内に温度差が生じその熱膨張差によるひずみ応力により破損、不良品とする可能性があり、また加熱作業に長時間要するという問題があった。
特開2004-309548号公報
本発明の目的は、ディスプレイパネルと金属製保持板の接着作業上の問題を解決するためのものであって、ディスプレイパネルに熱影響をほとんど与えることなく加熱接着型接着材を短時間で加熱溶融あるいは硬化させる方法を提供することである。
本発明の目的はディスプレイパネル、加熱接着型接着材、金属製保持板を配置重ね合わせた後、電磁誘導加熱方式にて金属製保持板を選択的に自己発熱させ、金属製保持板が熱源となり加熱接着型接着材を溶融あるいは硬化させることで、短時間で接着することにより達成される。
金属製保持板を電磁誘導過熱により自己発熱させ、金属製保持板が熱源となり接着材を直接加熱することで、接着材の溶融あるいは硬化を短時間で行うことができる。また、ディスプレイパネル主材料であるガラスは熱伝導率が非常に低いため、加熱接着作業におけるパネル内部の温度勾配はほとんど生じることがなくディスプレイパネル破損の心配無く接着作業を行うことができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図2は本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイ装置の主要部の断面図である。ディスプレイパネル1が金属製保持板2と熱伝導性を有する加熱接着型接着材4にて接着構成されている。加熱接着型接着材としては加熱溶融型および加熱硬化型の液状あるいはシート状のものを使用する。図3はシート状の加熱接着型接着材4の配置方法を示したものである。ディスプレイパネル1と金属製保持板2の間に加熱接着型接着材4を配置し重ね合わせる。図4は金属製保持板2に加熱接着型接着材4を帯状に塗布した後、ディスプレイパネル1を配置し重ね合わせたものを示す。加熱硬化型の接着材の場合は直接金属製保持板2へ塗布するが、加熱溶融型接着材の場合は専用の塗布装置にて金属製保持板2に塗布する。図5はディスプレイパネル1に加熱接着型接着材4を帯状に塗布した後、金属製保持板2を配置し重ね合わせたものを示す。加熱接着型接着材4は図4と同様、加熱溶融型、加熱硬化型いずれでも良い。図6に、図3あるいは図4あるいは図5で配置重ね合わせた接着ワーク5を電磁誘導加熱装置6上に配置したものを示す。この電磁誘導加熱装置6を運転制御することで接着ワーク5内の金属製保持板2が自己発熱し、加熱接着型接着材4を直接加熱することで短時間に接着作業が完了する。また、加熱時間が短時間であるため熱伝導率が小さいという特性を持つガラスを主成分とするディスプレイパネル1への熱影響も少ないため、ディスプレイパネル1が破損、不良となる問題も発生しない。
実施例1では電磁誘導加熱装置6を金属製保持板2側に配置したが、図7に電磁誘導加熱装置6をディスプレイパネル1側に配置した例を示す。この場合でも、選択的に金属製保持板2が自己発熱し目的を達することができる。
図8は接着ワークの下方に複数台の電磁誘導加熱装置6を配置した例を示す。
図9は溶融型の加熱接着型接着材4を配置した接着ワーク5を電磁誘導加熱装置6上に配置し、電磁誘導加熱装置6の運転制御により、加熱接着型接着材4が溶融時にディスプレイパネル1を加圧しながら平面上の縦横方向に動かして加熱接着型接着材4とディスプレイパネル1との接着力向上を図った例を示す。
本実施例では、ディスプレイパネルと金属製保持板とを分離する方法について説明する。
近年、プラズマディスプレイ装置は視認性に優れた表示パネル(薄型表示デバイス)として注目されており、高精細化および大画面化が進められている。図10にプラズマディスプレイ装置に使われるプラズマディスプレイの構成図を示す。ガラスが主材料のディスプレイパネル1と前記ディスプレイパネル11を支持する金属製保持板12が粘着シート13で接着接合されている。前記金属製保持板2には更に前記ディスプレイパネル11を駆動する回路基板がネジ等により取り付けられる。前記金属製保持板12は前記ディスプレイパネル11を支持する機能以外に前記ディスプレイパネル11の作動中に発生する熱を外部に放出して前記ディスプレイ11を冷却する機能を行う。また、前記金属製保持板12が放熱機能を行うため、前記粘着シート13は高熱伝導特性に加え、前記金属製保持板12の成形時の歪みに対応するよう柔軟性、密着性が要求される。前記粘着シート13は、高熱伝導性を図った材質の両面粘着テープや熱溶融型接着樹脂、熱硬化型接着樹脂が用いられる。
このようなプラズマディスプレイ装置は製造工程で発生する不良品や使用目的を終えた製品を再資源化するために、前記ディスプレイパネル11と金属製保持板12とに分離することが必要である。
現在実施または実施ありは提案されている分離方法としては、プラズマディスプレイ装置を有機溶剤に浸漬して接着材を溶解させる方法、プラズマディスプレイ装置を恒温槽あるいはヒーター等にて加熱し接着材の接着力を低下あるいは失わせた後物理的な引き剥がし力を加える方法等がある(例えば特開2006-15294号公報)。
上記に示したような有機溶剤を用いて接着材を溶解させるには数日の浸漬時間を要するという課題があった。また温度を加え、くさび等を打ち込んで物理的に引き剥がす場合でも、数時間の作業労力を要し、またディスプレイパネルが割れ易く、割れた場合には更に掃除に時間がかかるという課題があった。
本実施例では上記従来の課題を解決するものであって、プラズマディスプレイ装置を再資源化するためにディスプレイと金属保持板との分離を容易にかつ短時間で行える分離方法を提案することを目的とするものである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図11に本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネル分離工程を示す。図11(a)に示すようにディスプレイパネル11と金属製保持板12と粘着シート13からなるプラズマディスプレイパネル14を電磁誘導加熱装置15上にディスプレイパネル11を下側にして置く。次に電磁誘導加熱装置15に電源を投入制御することで金属製保持板12内部に渦電流が発生し金属製保持板12が自己発熱し、粘着シート13が直接加熱される。金属製保持板12と高熱伝導性を有する粘着シート13は密着しているため電磁誘導加熱装置15の出力を制御することにより、低熱伝導性のガラスを主材料とするディスプレイパネル11に熱影響を与えることなく短時間で粘着シートが接着力を失う温度まで加熱することができる。図11(b)に示すように粘着シート13が接着力を失う温度に達したら、先端部がくさび状のワーク引き剥がし装置16をディスプレイパネル11と金属製保持板12の間に挿入する。この時電磁誘導加熱装置5は運転駆動状態にあり、分離作業が容易に完了するよう粘着シート13を保温する。ワーク引き剥がし装置6は電磁誘導の影響を受けない材料で構成される。図11(c)はワーク引き剥がし装置6が金属製保持板12をディスプレイパネル11から更に分離した状態を示す。
図11では電磁誘導加熱装置15上にディスプレイパネル11を下面としてプラズマディスプレイ14を示したが、図12に電磁誘導加熱装置15上に金属製保持板12を下側にして配置した例を示す。この場合も、図11と同様の作業を行うことができる。
図13に複数台の電磁誘導加熱装置6を配置して金属製保持板2を選択的に自己発熱させる例を示す。図14はディスプレイパネル11が分離作業時にほとんど温度が上昇しないということを利用した実施例である。図14(a)に示すようにプラズマディスプレイ14はディスプレイパネル11上面をワーク吸着装置7にて保持した状態で電磁誘導加熱装置15上に配置される。次に電磁誘導加熱装置15に電源を投入し、粘着シート13が接着力を失う温度まで加熱する。次に図14(b)に示すようにワーク吸着装置17によりディスプレイパネル11を左右前後に動かすことにより粘着シー13との接触を完全に切り離す。図14(c)に示すようにディスプレイパネル11を完全に分離して作業完了する。金属製保持板2が電磁誘導加熱装置15による電磁誘導の影響を完全に遮蔽するため、ワーク吸着装置17への電磁誘導の影響は考慮する必要は無い。
以上説明したように本実施例によれば、金属製保持板を電磁誘導過熱により自己発熱させ、金属製保持板が熱源となり粘着シートを直接加熱することで、粘着シートの接着力が失われる温度まで短時間に直接加熱でき、粘着シートの接着力が失われるため大きな力を必要とせず分離できる。また、ディスプレイパネル主材料であるガラスは熱伝導率が非常に低いという特性を持ち、短時間に分離作業を完了することにより、ディスプレイパネルへの熱影響はほとんど無くパネル内部での温度勾配差による歪み応力もほとんど生じることが無いため、ディスプレイパネル破損の心配を気にすることなく分離作業を行うことができる。
プラズマディスプレイモジュール構成説明図。 プラズマディスプレイ装置の主要部断面図。 加熱接着型接着材配置方法を説明する図。 加熱接着型接着材配置方法を説明する図。 加熱接着型接着材配置方法を説明する図。 本発明の接着装置構成の一例を示す図。 本発明の接着装置構成の一例を示す図。 本発明の接着装置構成の一例を示す図。 本発明の接着装置構成の一例を示す図。 プラズマディスプレイ構成説明図。 本発明の分離作業工程一例の説明図。 本発明のプラズマディスプレイ配置の一例を示す図。 本発明のプラズマディスプレイ配置の一例を示す図。 本発明の分離作業工程一例の説明図。
符号の説明
1…ディスプレイパネル、2…金属製保持板、3…駆動回路基板、4…加熱接着型接着材、5…接着ワーク、6…電磁誘導加熱装置。

Claims (2)

  1. ディスプレイパネルとこのパネルが熱伝導性部材を介在させて保持される金属製保持板とを備えたプラズマディスプレイ装置の製造方法において、ディスプレイパネル、熱伝導性接着部材、金属製保持板を配置重ね合わせた後、金属製保持板を加熱することにより熱伝導性接着部材を溶融あるいは硬化させてパネルと金属製保持板を接合することを特徴とするプラズマディスプレイ装置の製造方法。
  2. 電磁誘導加熱装置を金属製保持板側またはディスプレイパネル側に配置し、金属製保持板を選択的に自己発熱させ熱伝導性接着部材を溶融あるいは硬化させる請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008197376A (ja) * 2007-02-13 2008-08-28 Pioneer Electronic Corp 薄型表示パネルの分解方法及び装置
JP2012189974A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Samsung Mobile Display Co Ltd 可撓性表示装置及びこの製造方法

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