JP2008101997A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】相関処理の負荷を低減させると共に、速度や距離の測定におけるアンビギュイティを解消する。
【解決手段】符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号の送信に先立って、符号変調を行なわない高パルス繰り返し周波数信号を送信し、この受信パルスと送信パルスとから対象物の反射波のドップラーシフト量を含む周波数を求めておき、次に送信した符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号に対する受信パルスにについて相関処理を行い、その際、先に求めた周波数を中心とする限られた帯域についてのみ、反射波に対する時間軸方向の相関係数を算出するようにしたものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、符号変調を用いたレーダ装置に係り、特に距離や速度の測定のアンビギュイティを解消するレーダ装置に関するものである。
測距を行うレーダ装置は、対象物に電波を照射して、反射波が帰ってくるまでの時間を基に対象物までの距離を算出する。この種のレーダ装置において、送信デューティを高めて符号変調を行なった送信パルス信号を送信し、受信した対象物による反射波の受信パルスと、送信パルス信号を符号変調の周期ずつ遅延させた複数の遅延信号との相関処理を行って相関係数を算出し、相関係数が最も高くなる遅延信号の遅延時間から対象物までの距離を求めることにより、遠距離探知を可能にするようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
一方、地上設置、艦船搭載あるいは航空機搭載のレーダ装置においては、対象物が移動する場合、対象物までの距離測定に加え、その対象物の速度測定が求められる。そのため、上記の従来のレーダ装置に速度測定を行う処理を付加すると、図12に示すような構成が考えられる。このレーダ装置による処理シーケンスは図13に示すようになる。以下、図12に示すレーダ装置の動作について説明する。
符号変調データ生成部10は所定の符号変調データを送信波発生器30に与える。送信波発生器30では、図14に示すように、HI−PRF(High Pulse Repetition Frequency;高パルス繰り返し周波数で、約100〜300KHz内の値を持つ)のパルスを符号変調データで変調した送信パルス(送信波)を出力する。D/A変換器41では、この送信パルスをアナログ信号に変換する。ミキサ43では、この変換されたアナログ信号を局部発振器42の局部信号と混合し、任意のRF信号に変換する。RF信号は、電力増幅器44で電力増幅された後、サーキュレータ50を通って送受信アンテナ60に給電され、送受信アンテナ60により空間に電波として放射される。
対象物による反射波は送受信アンテナ60で受信され、その受信信号はサーキュレータ10を介して増幅器71に与えられて低雑音増幅される。バンドパスフィルタ72では、増幅後の受信信号から反射波の周波数成分を取り出す。バンドパスフィルタ72で得られた反射波成分を含む信号は、ミキサ73において局部発振器42の周波数と混合され、ベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、A/D変換器74により受信パルスに変換され、相関処理部130に与えられる。一方、送信波発生器30からの送信パルスの一部が、参照信号として信号遅延部110と周波数シフタ120に与えられている。信号遅延部110では、符号変調データ生成部10で生成された送信パルス(参照信号)の符号を、ΔTずつ符号の数分遅延させてパルス群を生成し、各遅延パルスを相関処理部130に入力する。また、周波数シフタ120では、参照信号を、所定周波数Δfずつ、符号の数分シフトさせてパルス群を生成し、各シフトしたパルスを相関処理部130に入力する(以上がステップST1)。
相関処理部130では、まず、反射波の受信パルス群と遅延パルス群との相関処理を、周波数範囲および距離範囲すべてに対して行い、相関係数を算出し(ステップST2〜ST4)、相関係数のピークを求める(ステップST5)。次に、相関係数が最も高くなる位置の遅延パルスの遅延時間(送信から受信までの時間差に相当)に基づいて対象物までの距離を算出し、さらに相関係数が最も高くなる位置の周波数のシフト周波数(送信波と反射波の周波数差(ドップラシフト量)に相当)に基づいて対象物の速度を算出する(ステップST6)。
特許第3611115号公報(図1、図2)
特許文献1の装置でも、図12の構成で説明したレーダ装置でも、原理的には距離を求めることは可能であるが、非常に多数の遅延信号との相関係数を計算する必要があることから、計算量が膨大となり処理時間がかかる。また、図12の構成で説明したように、送信波と反射波の周波数差からドップラーシフト量を求めて、対象物の速度も測定する場合には、先の相関処理をさらに周波数方向に対しても行なう必要があり計算量はさらに増加することになる。そのため、現状の技術水準ではリアルタイムでの処理が難しい。これらのレーダ装置の場合、図14のような符号変調した送信波とその反射波を周波数成分で見ると図15に示すようになる。そして、反射波の受信パルスは、図16に示すように周波数および時間軸に展開したパルス列の波形となる。したがって、速度および距離を求める場合、反射波と送信波との相関係数は、この周波数軸および時間軸の全ての領域にわたって算出する必要があるため、処理負荷が大きくなる。レーダにおいては、1μsの遅延時間は150mの探知距離に相当する。例えば150kmの範囲を捜索するレーダにおいて、符号変調を1μs周期で行なうと仮定した場合、時間軸については150km/150m=1000回の相関処理を行なう必要がある。また速度測定において、例えば50kHzの範囲を50Hzの精度での測定を仮定すると、周波数方向に対して50kHz/50Hz=1000回の相関処理を行なう必要がある。よって、距離と速度を併せた相関処理の回数は計1000×1000回となる。
また、符号変調の信号列の長さに相当する距離(例えばパルス繰り返し間隔3μsで31パルスで符号変調が一巡すると仮定した場合には3μs×31×150=13950m)毎に相関が立ってしまうため、距離測定にアンビギュイティ(ambiguity;不確実さ)が残ってしまう。これを解決しようと信号列を長くした場合、今度は「1/信号列の長さ」の周波数毎に現れる送信スペクトラムの間隔が密になるため、対象物からの反射波と地面や海面等からの反射波の区別がつきにくく、対象物の検出が困難となり、アンビギュイティは解決できない。距離方向のアンビギュイティについて説明すると、上記の相関処理で得られた相関係数分布は図17に示すようになり、相関係数が高くなる部分が何箇所も出現することになる。符号変調の信号列の長さに相当する距離(例えばパルス繰り返し間隔3μsで31パルスで符号変調が一巡すると仮定した場合には、3μs×31×150=13950m)毎に相関が立ってしまうためであり、何らかの手段によって、距離を特定する必要がある。そこで、信号列を長くすることで距離を特定しようと考えた場合、「1/信号列の長さ」の周波数毎に現れる送信スペクトラムの間隔が、図18のように密になる。このため、対象物からの反射波以外に地面や海面等からの反射波が存在する場合は、両者の区別がつきにくく、対象物の検出が困難となるので、この方法は採ることができず、アンビギュイティの解決にはならない。
また、対象物の速度によっては、速度のアンビギュイティも現れるという問題もある。上述したように、「1/信号列の長さ」の周波数毎に送信スペクトラムが現れるが、例えばパルス繰り返し間隔3μsで31パルスの信号列の長さを持つ場合は、10.8kHz毎にスペクトラムが現れる。測定対象物の速度が最大マッハ3を想定したXバンドのレーダの場合、対象物のドップラーシフト量は最大30kHzまで採り得るので、図19に示すように、或る反射波が、前後する送信波のいずれに対するものなのかの判別がつかなくなる。もし、信号列の長さを短くすることで速度のアンビギュイティを無くそうとすると、今度は、距離方向のアンビギュイティが拡大してしまうことになる。
以上のように、図12の構成を用いて説明した従来の方式のレーダ装置では、相関処理の負荷が高く、リアルタイムでの処理が困難であることに加えて、距離や速度の測定において、アンビギュイティが現れるという問題がある。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、相関処理の負荷を低減させると共に、速度や距離の測定におけるアンビギュイティを解消できるレーダ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレーダ装置は、符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号を送信し、対象物の反射波の受信パルスと送信パルス信号との相関処理を行って相関係数を算出し、相関係数が最も高くなる対象物までの距離および対象物の速度を求めるレーダ装置において、符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号の送信に先立って、符号変調を行なわない高パルス繰り返し周波数信号を送信し、この受信パルスと送信パルスとから対象物の反射波のドップラーシフト量を含む周波数を求めておき、次に送信した符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号に対する受信パルスにについて相関処理を行い、その際、先に求めた周波数を中心とする限られた帯域についてのみ、反射波に対する時間軸方向の相関係数を算出するようにしたものである。
この発明によれば、相関処理の周波数範囲を絞り込むことにより、相関処理の負荷を低減させると共に、速度測定におけるアンビギュイティを解消することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるレーダ装置の基本機能構成を示すブロック図である。
図1に示されるレーダ装置は、符号変調データ生成部10、スイッチ20,80,100、送信波発生器30、送信部40、サーキュレータ50、送受信アンテナ60、受信部70、ドップラーシフト算出部90、信号遅延部110、周波数シフタ120、相関処理部131を備えている。このうち送信部40は、D/A変換器41、局部発振器42、ミキサ43、電力増幅器44を有している。また、受信部70は、増幅器71、バンドパスフィルタ(BPF)72、ミキサ73、A/D変換器74を有している。
次に、実施の形態1のレーダ装置の動作について説明する。
図2はこの実施の形態1のレーダ装置の処理シーケンスを示すフローチャートである。このレーダ装置は、2段階に分けて異なる送信波を送り、受信した両反射波を用いて距離と速度の測定を行う測定サイクルを持つ。
最初の段階(周波数確定段階)において、スイッチ20,80,100は接点a側に置かれる。この場合、符号変調データ生成部10から符号変調データが加えられないので、送信波発生器30は、図3に示すような符号変調されていないHI−PRFの送信パルス(送信波)を出力する。この送信パルスは、D/A変換器41でアナログ信号に変換された後、ミキサ43により局部発振器42の局部信号と混合されてRF信号に変換される。このRF信号は、電力増幅器44で電力増幅された後、サーキュレータ50を通って送受信アンテナ60に給電され、送受信アンテナ60により空間に電波として放射される。
対象物による反射波が送受信アンテナ60で受信されると、その受信信号はサーキュレータ50を介して増幅器71に与えられて低雑音増幅される。バンドパスフィルタ72では、増幅された受信信号から反射波の周波数成分を取り出す。バンドパスフィルタ72から得られた反射波成分を含む信号は、ミキサ73において局部発振器42の周波数と混合され、ベースバンド信号に変換される。このベースバンド信号は、A/D変換器74により受信パルス(反射波成分を含む)に変換され、スイッチ80を介してドップラーシフト算出部90に与えられる(以上がステップST11)。この場合の送信波と反射波の周波数成分の関係は図4に示すようになる。また、反射波の受信パルスは、図5に示すように周波数および時間(距離)軸に展開したパルスとなる。
ドップラーシフト算出部90では、入力された反射波の受信パルスに対してFFT(Fast Fourier Transform)を用いて処理することにより、その周波数を算出し、スイッチ100を介して与えられている送信パルス(参照信号)との周波数差(ドップラシフト量)を算出する(ステップST12、ST13)。これにより、「1/信号列の長さ」の周波数毎に現れていた送信スペクトラムが無くなり、「1/パルス繰り返し間隔」のところにのみ送信スペクトラムが現れる。そのため航空機程度の速度の対象物であればドップラシフト量は「1/パルス繰り返し間隔」より十分小さいため、速度に関するアンビギュイティは解消される。この状態で反射波の周波数を確定する。ドップラーシフト算出部90で算出された対象物の反射波のドップラーシフト量を含む周波数は相関処理部131に与えられ一時保持される。なお、この状態においては、図3に示すように、パルス繰り返し間隔が短く距離測定は行えないので、次の段階の処理に移る。
次の段階において、スイッチ20,80,100は接点b側に置かれる。この場合、送信波発生器30には符号変調データ生成部10から符号変調データが加えられ、送信波発生器30からは、図14に示すような符号変調された送信パルス(送信波)が出力される。この送信パルスは、上記最初の段階で説明したと同じ処理経路により送信される。また、対象物による反射波も同様な処理により受信され、A/D変換器74により受信パルス(反射波)として取り出される。この場合の送信波と反射波の周波数成分の関係は、図12の装置で説明した同様に図15のようになり、反射波の受信パルスも図16に示すようになる。この受信パルスはスイッチ80を介して相関処理部131に与えられる。また、この場合、相関処理部131には、図12の装置と同様に、信号遅延部110から、符号変調データ生成部10で生成される送信パルス(参照信号)の符号をΔT(例えば、符号変調の周期)ずつ遅延させたパルス群が入力され、さらに周波数シフタ120からも参照信号を所定周波数Δfずつシフトさせたパルス群が入力される(ステップST14)。
相関処理部131には、先の周波数確定段階でドップラーシフト算出部90により算出された周波数が保持されている。また、現段階の参照信号を遅延させたパルス群と周波数シフトさせたパルス群が与えられていることになる。相関処理部131では、遅延したパルス群と反射波の受信パルス群との相関処理を、先にステップST12で確定した周波数を中心とする限られた範囲(帯域)で、かつ距離範囲(時間軸方向)すべてに対して行って相関係数を算出し(ステップST15、ST16)、算出した相関係数のピークを求める(ステップST17)。この場合の相関処理の実施対象となる領域は、図6に示す周波数および時間(距離)軸に展開した反射波のパルス列において斜線で表した部分のみのようになる。そして、この相関処理で得られた相関係数の分布は図7に示すようになる。
次に、相関係数が最も高くなる位置の遅延パルスの遅延時間(送信から受信までの時間差に相当)に基づいて、対象物までの距離を算出する(ステップST18)。したがって、この方法により、相関処理部131における処理負荷を大幅に削減(約1000分の1に低減)することが可能となる。また、図7に示すように、速度の測定に関してはアンビギュイティを大幅に改善することができる。
以上のように、この実施の形態1は、符号変調を行なわない送信パルスを先に送信して、対象物の反射波のドップラーシフト量を含む周波数を求めておき、次に送信した符号変調を加えた送信パルスに対する受信パルスについて相関処理を行い、その際、先に求めた周波数を中心とする限られた帯域についてのみ、反射波に対する時間軸方向の相関係数を計算するようにしたものである。したがって、相関処理の負荷を低減できると共に、速度測定におけるアンビギュイティを解消できる効果が得られる。
実施の形態2.
上記実施の形態1の場合、相関処理において速度の測定におけるアンビギュイティを解消できるが、図7の相関係数の分布に示すように、相関係数のピークが距離方向に複数存在すことになる。すなわち、距離の測定におけるアンビギュイティは解消されていない。そのため、この実施の形態2では、距離の測定のアンビギュイティについても解消することを提案する。
図8はこの発明の実施の形態2によるレーダ装置の基本機能構成を示すブロック図である。図において、図1に相当する部分には同一符号を付し、原則としてその説明は省略する。この実施の形態2では、実施の形態1の構成に対し、新たに粗距離算出部140が設けられている。
次に、実施の形態2のレーダ装置の動作について説明する。図9はこの実施の形態2のレーダ装置の処理シーケンスを示すフローチャートである。
この場合も実施の形態1と同様に2段階分けて異なる送信波を送る。最初の段階では、送信波発生器30は符号変調されていない送信パルス(送信波)を出力するが、この実施の形態2場合には送信パルスにFMレンジングを行うための信号が重畳される。なお、FMレンジングは、送信パルスにFM変調を施して送信し、送信信号と反射信号のビート周波数から目標の距離を算出する方法で、詳しくは、吉田孝監修「改訂 レーダ技術 」社団法人電子情報通信学会編、p274〜275“11.1.2 FM−CWレーダ”に記載されている。
受信して復調された反射波の受信パルスはドップラーシフト算出部90および粗距離算出部140に与えられる(ステップST21)。ドップラーシフト算出部90では、実施の形態1と同様にして、反射波の受信パルスの周波数を算出し、送信パルスとの周波数差(ドップラシフト量)を算出する(ステップST22、ST23)。ドップラーシフト算出部90で算出された周波数と速度のデータは相関処理部131に与えられ一時保持される。一方、粗距離算出部140では、送信パルスと反射波の受信パルスのFMレンジングの信号に基づいて対象物までの粗距離を算出する。粗距離算出部140で算出された粗距離のデータは相関処理部131に与えられて一時保持される(ステップST24)。
次の段階では、実施の形態1で説明したと同様、符号変調された送信パルス(送信波)を送信し、反射波も同様な処理により受信され受信パルスが取り出され、相関処理部131に与えられる(ステップST25)。
相関処理部131には、先の周波数確定段階でドップラーシフト算出部90により算出された周波数と、粗距離算出部140により算出された粗距離が保持されている。また、相関処理部131には、現段階の参照信号を遅延させたパルス群と周波数シフトさせたパルス群が与えられる。相関処理部131は、遅延したパルス群と反射波の受信パルス群との相関処理を、先にステップST22で確定した周波数を中心とする限られた範囲(帯域)で、かつ距離方向についてはステップST24で算出した粗距離近傍に対してのみ行って相関係数を算出し(ステップST26、ST27)、算出した相関係数のピークを求める(ステップST28)。この場合の相関処理の実施対象となる領域は、図10に示す周波数および時間(距離)軸に展開した反射波のパルス列において斜線で表した部分のみのようになる。また、相関処理で得られた相関係数分布は図11に示すようになる。次に、相関係数が最も高くなる位置の遅延パルスの遅延時間(送信から受信までの時間差に相当)に基づいて対象物までの距離を算出する(ステップST29)。
ここで、通常FMレンジングで得られる距離測定精度は1500m程度であるから、相関処理は、1500m/150m=10回程度行なう必要がある。この方法により、従来では1000回必要であった距離方向の相関処理を10回程度にまで減らすことができるので、処理負荷を約100分の1に低減させることが可能になる。また、図11に示すように、距離の測定におけるアンビギュイティも解消することができる。この場合、送信デューティが確保されているので、探知距離は変わらずに済む。
以上のように、この実施の形態2は、先に、符号変調を行なわないがFMレンジングを行なう送信パルスを送信して、対象物の反射波のドップラーシフト量を含む周波数と対象物までの粗距離を求めておき、次に送信した符号変調を加えた送信パルスに対する受信パルスについて相関処理を行い、その際、先に求めた周波数を中心とする限られた帯域と粗距離の近傍領域についてのみ、反射波に対する時間軸方向の相関処理を計算するようにしたものである。したがって、実施の形態1よりもさらに相関処理の負荷を低減できると共に、速度測定におけるアンビギュイティに加え、距離測定におけるアンビギュイティも解消することが可能となる。
この発明の実施の形態1によるレーダ装置の機能構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る処理シーケンスを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る送信パルスの波形を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る周波数確定処理段階における反射波の周波数成分を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る周波数確定処理段階における反射波のパルス波形を三次元で表した説明図である。 この発明の実施の形態1に係る相関処理の対象となる反射波の波形を三次元で表した説明図である。 この発明の実施の形態1に係る相関係数分布を三次元で表した説明図である。 この発明の実施の形態2によるレーダ装置の基本機能構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2に係る処理シーケンスを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る相関処理の対象となる反射波の波形を三次元で表した説明図である。 この発明の実施の形態2に係る相関係数分布を三次元で表した説明図である。 従来のレーダ装置の基本機能構成を示すブロック図である。 従来方式による処理シーケンスを示すフローチャートである。 符号変調された送信パルスを示す説明図である。 送信波と反射波の周波数成分を示す説明図である。 反射波のパルス列を三次元で表した説明図である。 従来方式による相関係数分布を三次元で表した説明図である。 従来方式において距離方向のアンビギュイティの解消を試みた時の反射波の周波数成分を示す説明図である。 従来方式による速度方向のアンビギュイティを示す説明図である。
符号の説明
10 符号変調データ生成部、20,80,100 スイッチ、30 送信波発生器、40 送信部、41 D/A変換器、42 局部発振器、43,73 ミキサ、44 電力増幅器、50 サーキュレータ、60 送受信アンテナ、70 受信部、71 増幅器、72 バンドパスフィルタ(BPF)、74 A/D変換器、90 ドップラーシフト算出部、110 信号遅延部、120 周波数シフタ、131相関処理部、140 粗距離算出部。

Claims (2)

  1. 符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号を送信し、対象物の反射波の受信パルスと送信パルス信号との相関処理を行って相関係数を算出し、相関係数が最も高くなる対象物までの距離および対象物の速度を求めるレーダ装置において、
    前記符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号の送信に先立って、符号変調を行なわない高パルス繰り返し周波数信号を送信し、この受信パルスと送信パルスとから対象物の反射波のドップラーシフト量を含む周波数を求めておき、
    次に送信した前記符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号に対する受信パルスにについて相関処理を行い、その際、先に求めた周波数を中心とする限られた帯域についてのみ、反射波に対する時間軸方向の相関係数を算出するようにしたことを特徴とするレーダ装置。
  2. 符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号を送信し、対象物の反射波の受信パルスと送信パルス信号との相関処理を行って相関係数を算出し、相関係数が最も高くなる対象物までの距離および対象物の速度を求めるレーダ装置において、
    前記符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号の送信に先立って、符号変調を行なわないがFMレンジングを行なう高パルス繰り返し周波数信号を送信し、この受信パルスと送信パルスとから対象物の反射波のドップラーシフト量を含む周波数を求めると共に、FMレンジングを行って対象物までの粗距離を求めておき、
    次に送信した前記符号変調を加えた高パルス繰り返し周波数信号に対する受信パルスにについて相関処理を行い、その際、先に求めた周波数を中心とする限られた帯域と粗距離の近傍領域についてのみ、反射波に対する時間軸方向の相関係数を算出するようにしたことを特徴とするレーダ装置。
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