JP2010060459A - モノパルスレーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチパス干渉状態で適切な信号処理を実行できるように、マルチパス干渉が起こっているか否かを精度良く判定することが可能なモノパルスレーダ装置を提供する。
【解決手段】モノパルスレーダ装置101は、送信部104から電波を放射し、その反射波を複数の受信部105(a)、105(b)で受信して、自車両201の前方に存在するターゲット車両301〜306を検知するものであって、予め設定された時間間隔を空けて検知した複数回の検知結果に基づいて、マルチパス干渉が起きているか否かを判定するマルチパス干渉判定手段を備える。かかる構成により、1回の信号強度比較結果に基づいてマルチパス干渉が起こっているか否かを判定する場合と比較して、精度良く判定することができ、マルチパス干渉が起こっている場合に、干渉時の特性に応じた信号処理を用いて、より適切な処置を行うことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、送信部から電波を放射し、反射波を複数の受信部で受信するモノパルスレーダ装置に関する。
ミリ波等の電波を用いたレーダ装置は、雨,霧等が存在する悪天候でも電波のビームの減衰量が小さく、遠距離まで到達するため、自動車で走行時に障害物や前方走行車などのターゲットとの相対位置、相対速度を計測するセンサとして、広く利用されている。
レーダ装置は、送信部から電波を放射し、障害物や前方走行車両などのターゲットからの反射波を受信部で受信して、受信信号の信号処理を行なうことにより、ターゲットとの距離、相対速度、方位角度を検出するものである。
ターゲットとの方位角度を計測する方式には、いくつかあるが、代表的なものとしては、モノパルス方式がある。モノパルス方式では、ターゲットからの反射波を複数のアンテナで同時に受信して信号の位相差を検出することでターゲットの方位角を検知している。モノパルス方式は、機械的な可動部を有することなくターゲットの方位角を検知することが出来るので、レーダの小型化、高信頼化に有効とされている。
そして、下記の特許文献1には、距離・相対速度がともに等しい複数の物体がアンテナビーム内に存在する状況において、モノパルス和チャンネルとモノパルス差チャンネルから、モノパルス比の虚部であるエクステントを計算してアンテナビーム内に複数の物体が存在するか否かを判定する方法が示されている。
特開平7−113862号公報
しかしながら、アンテナビーム内に存在する複数の物体の相対速度がともに等しい状況では、受信信号のドップラー周波数が同じ値となるため、複数の物体からの反射波が合成されてしまう。この状態をマルチパス干渉状態という。マルチパス干渉状態では、複数の物体からの反射波の位相を個別に計測することができないので、各物体の方位角を求めることはできない。
そして、複数の反射波が合成された合成波は、アンテナビーム内に単一の物体が存在するときの反射波と区別できない場合があり、マルチパス干渉が起こっているか否かを精度良く判定することができない。一方、マルチパス干渉が起こっていることを精度良く判定できれば、干渉時の特性に応じた信号処理を用いることができ、より適切な処置を行うことができる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マルチパス干渉状態で適切な信号処理を実行できるように、マルチパス干渉が起こっているか否かを精度良く判定することが可能なモノパルスレーダ装置を提供することである。
上記課題を解決するためになされたモノパルスレーダ装置の発明は、予め設定された時間間隔を空けて検知した複数回の検知結果に基づいて、マルチパス干渉が起きているか否かを判定することを特徴としている。
本発明のモノパルスレーダ装置によれば、予め設定された時間間隔を空けて検知した複数回の検知結果に基づいて、マルチパス干渉が起こっているか否かを判定するので、1回の検知結果に基づいてマルチパス干渉が起こっているか否かを判定する場合と比較して、精度良く判定することができる。従って、マルチパス干渉が起こっている場合に、干渉時の特性に応じた信号処理を用いることができ、より適切な処置を行うことができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して以下に説明する。
[第1実施の形態]
図1は、本実施の形態におけるモノパルスレーダ装置101の構成を説明するブロック図である。モノパルスレーダ装置101は、レーダの電波送信方式として例えば2周波CW方式を採用しており、自車両201(図4を参照)に搭載されている。そして、図1に示すように、送信系に変調回路102、発振器103、送信アンテナ(送信部)104を備え、受信系に受信アンテナ(受信部)105(a)、105(b)、電力増幅器106、ミキサ回路107、復調回路108、A/Dコンバータ109、信号処理器110を備えている。
変調回路102は、変調信号を発振器103に出力し、発振器103は、変調回路102からの変調信号に基づいて発振し、送信部である送信アンテナ104から電波を送信する。送信アンテナ104は、監視領域方向である車体前方に向かって電波を放射するように指向されている。
送信アンテナ104から送信された電波は、例えば図5に示すように前方の車両306等、電波の放射範囲内に存在する物体(ターゲット)で反射されて、反射波として一対の受信アンテナ105(a)、105(b)により受信される。
これらの受信アンテナ105(a)、105(b)により受信された受信信号は、それぞれ電力増幅器106で増幅され、ミキサ回路107で送信信号とミキシングされて、ビート信号が生成される。
このビート信号は、復調回路108で復調された後、A/Dコンバータ109によってディジタル信号に変換され、信号処理器110へ送られ、信号処理器110で所定の演算処理が実行される。
図2は、信号処理器110で実行される演算処理の内容を説明するフローチャートである。まず、ステップS401でマルチパス干渉が起きているか否かを判定するマルチパス干渉判定処理が行われる(マルチパス干渉判定手段)。このマルチパス干渉判定処理の内容については後述する。
そして、マルチパス干渉状態ではないと判定された場合(ステップS402でNO)は、通常のデータを処理するのと同様にステップS403で物理量変換を行い、ステップS404において過去の検知物体計測物理量から予測される現在の計測物理量に基づいて、実際に現在算出した物理量を補正する。この補正手段としては、従来からレーダ技術の分野で用いられているカルマンフィルターやα−βフィルタなどを用いる。これにより、例えば電波の照射範囲内に単一の物体が存在すると判断された場合には、自車両との距離、相対速度、方位角が算出される。
一方、マルチパス干渉状態であると判定された場合(ステップS402でYES)は、通常の物理値変換ではなく、ステップS405でマルチパス干渉状態での特徴を利用した物理量変換を行ない、ステップS407でマルチパス干渉状態の特徴を生かしたフィルタ処理を行なう。
次に、本発明の特徴的部分であるステップS401のマルチパス干渉判定処理について図3を用いて詳細に説明する。図3は、信号処理器110内で実行されるマルチパス干渉判定処理の内容を説明するフローチャートである。
まず、各変調区間において取得されたA/Dデータ(t=t1)に対して、ステップS501で高速フーリエ変換(FFT)を施し、ビート信号を周波数領域で分解した周波数スペクトルを得る。
一対の受信アンテナ105(a)、105(b)で、物体による反射波を受信した場合、そのビート信号は信号対雑音電力比(S/N)の大きいピークとして、例えば図4に示されるように、周波数ピーク111として観測される。このようにして観測される周波数ピーク111は、ステップS502で検出される。
そして、ステップS503では、ステップS502で検出した周波数ピークのピーク情報に基づいて、各受信アンテナ105(a)、105(b)の受信信号の信号強度をそれぞれ算出する処理が行われる。
ここで、例えば図5に示したように、レーダ101を搭載した自車両201の前方に、一台の車両306のみが走行している非マルチパス干渉状態の場合、図6に示すように車両306からの反射波307(a)、307(b)が受信アンテナ105(a)、105(b)に受信される。
そして、これらの受信信号から抽出されたビート信号の周波数ピークは、ベクトルの長さが信号強度の大きさ、ベクトルの向きが位相を表す極座標形式で表すと、例えば図7に示すようにそれぞれ同じ信号強度を持つ受信信号112(a)、112(b)となる。(ただし、受信アンテナ間のゲインは等しいと仮定。)
また、例えば図8に示すように、自車両201の前方に、2台の車両303、304(ターゲット)がともに等しい相対速度で並走しているマルチパス干渉状態の場合は、図9に示すように、一方の受信アンテナ105(a)には車両303からの反射波308(a)と車両304からの反射波309(a)が受信され、他方の受信アンテナ105(b)には車両303からの反射波308(b)と車両304からの反射波309(b)が受信される。
このとき、車両303、304から反射して戻ってきた受信信号のドップラー周波数は等しくなる。従って、ビート信号の周波数スペクトルを観測した場合、各受信信号の周波数ピークは重なり、受信アンテナ105(a)に受信される信号は、例えば図10に示すように、車両303からの反射波113(a)と車両304からの反射波114(a)が合成された合成波の受信信号115(a)となり、受信アンテナ105(b)に受信される信号は車両303からの反射波113(b)と車両304からの反射波114(b)が合成された合成波の受信信号115(b)となる。
受信アンテナ105(a)、105(b)に受信された受信信号115(a)、115(b)は、受信アンテナ105(a)、105(b)間のゲインが等しいとしても、それぞれ異なる信号強度を持つことがわかる。
以上より、非マルチパス干渉時にはそれぞれの受信アンテナ105(a)、105(b)に受信される受信信号の信号強度は等しくなるが(図9を参照)、マルチパス干渉時にはそれぞれの受信アンテナ105(a)、105(b)に受信される受信信号の信号強度は異なる(図10を参照)ことがわかる。したがって、この性質を利用することにより、マルチパス干渉が起きているか否かを判定することができる。
ステップS504では、ステップS503で算出した各受信アンテナ105(a)、105(b)の受信信号の信号強度を互いに比較して、これらの信号強度が等しいか否かを判断する処理が行われる。
しかしながら、例えばマルチパス干渉状態であるにもかかわらず、図11に示すような位相でターゲットからの反射波が受信されることもあり、この場合、車両303からの反射波113(a)と車両304からの反射波114(a)が合成された合成波の受信信号116(a)と、車両303からの反射波113(b)と車両304からの反射波114(b)が合成された合成波の受信信号116(b)の信号強度は等しくなる。
このように、マルチパス干渉状態であっても、ターゲットからの反射波の位相によっては、非マルチパス干渉状態と同様に2つの受信信号の信号強度が互いに等しくなることがある。したがって、上記した各受信アンテナ105(a)、105(b)に受信された受信信号の信号強度を比較する方法だけでは、マルチパス干渉状態であるか否かを正しく判定できない場合がある。
この問題を解決するために、本発明のモノパルスレーダ装置101では、予め設定された時間間隔を空けてA/D変換器109から得られる複数回(本実施の形態では2つ)の検知結果であるA/Dデータ(時刻t=t1,t2)を用いて、それぞれにおいて、受信アンテナ105(a)、105(b)で反射波を受信したときの受信信号の信号強度が異なるか否かを判断し、互いの信号強度が少なくとも1回以上異なる場合は、マルチパス干渉状態と判定し、いずれにおいても互いの信号強度が等しい場合は、非マルチパス干渉状態であると判定する。
すなわち、複数回の判断結果に、受信アンテナ105(a)、105(b)間で信号強度が異なるとの判断結果が含まれている場合にはマルチパス干渉状態と判定し、含まれていない場合には非マルチパス干渉状態と判定する。
自車両201と、車両303、304との位置関係は、それぞれの走行状態に応じて時々刻々と変化しており、さらに76GHz帯のレーダの場合、4mmの位置関係の変化で位相が360°変化することから、2つの時刻(t1、t2)の判定結果を用いることにより、マルチパス干渉が起きているか否かを精度良く判定することができる。
例えば、図8に示すように、自車両201に対する車両303、304の相対速度がともに等しいマルチパス干渉状態である場合に、その時刻における単一の比較結果のみを用いてマルチパス干渉が起こっているか否かを判定してしまうと、位相の関係によって2つの信号強度が偶然に同一であったときは、マルチパス干渉が起こっていないとの誤判定がなされるおそれがある。
これに対して、本発明のモノパルスレーダ装置101では、所定の時間間隔を空けて得たA/Dデータに基づく複数回分の比較結果を用いてマルチパス干渉が起こっているか否かを判定するので、実際にマルチパス干渉が起こっている状況において、ある時点における比較結果が偶然に2つの信号強度とも同一であったとしても、ターゲットとの位置関係の変化や相対速度の変化により、別時点の比較結果において2つの信号強度が再び同一になることは可能性として極めて低く、高い確率で異なることになる。
従って、これら複数の信号強度の比較結果を用いてマルチパス干渉が起こっているか否かを判定する本発明のモノパルスレーダ装置101によれば、マルチパス干渉が起こっているか否かを精度良く判定することができる。
具体的な処理としては、図3に示すように、ある時刻のA/Dデータ(t=t1)に対して、ステップS501からステップS504の処理で、一対の受信アンテナ105(a)、105(b)にて受信した受信信号の信号強度が互いに等しいかを判断する。
そして、A/Dデータ(t=t1)から予め設定された時間間隔を空けた後のA/Dデータデータ(t=t2)に対して、ステップS511からステップS514の処理で、一対の受信アンテナ105(a)、105(b)にて受信した受信信号の信号強度が互いに等しいかを判断する処理を行う。
そして、ステップS521のマルチパス干渉判定処理で、ステップS501からステップS504の処理結果と、ステップS511からステップS514の処理結果に基づき、2つのA/Dデータ(t1、t2)の少なくとも一方において、受信アンテナ105(a)、105(b)で受信した受信信号の信号強度が異なる場合があったか否かを判断する処理が行われる。
ここで、少なくとも1回以上、受信信号の信号強度が異なる場合があったときは、マルチパス干渉状態と判定され、1回もなかったときは非マルチパス干渉状態であると判定される。ステップS521によるマルチパス干渉判定結果は、ステップS522の判定結果出力処理により出力され、図2に示すステップS402に移行する。
上記構成を有するモノパルスレーダ装置101によれば、予め設定された時間間隔を空けて取得された複数の信号強度比較結果に基づいて、マルチパス干渉が起こっているか否かを判定するので、単一の信号強度比較結果に基づいてマルチパス干渉が起こっているか否かを判定する場合と比較して、精度良く判定することができる。
上述の実施の形態では、2つの信号強度比較結果に基づいてマルチパス干渉判定を行う場合を例に説明したが、予め設定された時間間隔を空けて取得された複数の信号強度比較結果を用いるものであれば良く、例えば3以上の信号強度比較結果に基づいてマルチパス干渉判定(ステップS251)を行っても良い。
なお、図12に示すように、自車両201の前方に2台の車両301、302がそれぞれ異なる走行速度(矢印の長さが速度を表す)で走行している非マルチパス干渉状態の場合、モノパルスレーダ装置101から前方に照射された電波が車両301、302で反射して戻ってきた受信信号の周波数は、車両201と車両301、302それぞれとの相対速度に応じたドップラーシフトを生じているので、このとき、受信信号と送信信号をミキシングされることによって得られるビート信号の周波数スペクトルを観測すると、それぞれのドップラー周波数に応じたピークを得ることができ、また、そのピークの位相情報を解析することにより、自車両201に対する前方車両301、302の方位角をそれぞれ正しく計測することができる。
[第2実施の形態]
次に、第2実施の形態について説明する。
本実施の形態は、図3のステップS504における信号強度の比較処理の具体的な一例を示すものである。
受信アンテナ105(a)で受信した信号から、図3のステップS502で検出されたターゲットの周波数ピーク情報をS、受信アンテナ105(b)で受信した信号から図3のステップS502で検出されたターゲットの周波数ピーク情報をSと記述する。
ここで、これら検出された2つの周波数ピーク情報S、Sは複素数であり、信号強度に相当する振幅情報の他に位相情報を持っている。
本実施の形態では、これら2つ周波数ピーク情報S、Sの和・差信号の直交度Tを調べることにより、S、Sの大きさが等しいかどうかの度合い、すなわち一致性を計る処理を行っている。具体的には、
Figure 2010060459
Figure 2010060459
により求まる。
この直交度Tの値がゼロに近いほど直交性が高い、すなわち、S,Sの大きさの一致性が高く、逆に、直交度Tの値がゼロから離れるほど直交性が低い、すなわち、S,Sの大きさの一致性が低いと判断することができる。
この直交度Tを、予め実験的に求めた閾値と比較して、閾値よりも小さいか否かを判定することにより、受信アンテナ105(a)、105(b)で受信した受信信号の信号強度が互いに同一であるか否かを判定することができる。
[第3実施の形態]
次に、第3実施の形態について説明する。
本実施の形態は、図3のステップS504における信号強度の比較処理の具体的な他の一例を示すものである。
受信アンテナ105(a)で受信した受信信号から、図3のステップS502で検出されたターゲットの周波数ピーク情報をS、受信アンテナ105(b)で受信した受信信号から、図3のステップS502で検出されたターゲットの周波数ピーク情報をSと記述する。
ここで、これら検出された2つの周波数ピーク情報S、Sは複素数であり、信号強度に相当する振幅情報の他に位相情報を持っている。
本実施の形態では、これら2つの周波数ピーク情報S、Sの大きさの差分を正規化したものを調べることにより、S、Sの大きさが等しいか否かの一致度Uを計る処理を行っている。具体的には、
Figure 2010060459
により、一致度Uを表す値が求まる。
ここで、大きさの正規化を行なっている数式3の分母は、厳密には正規化を行なうことが出来ないが、非干渉状態の場合には、
Figure 2010060459
となるため、正しく正規化を行なうことができる。また、干渉状態の場合でも、出来るだけ小さい値で割ることにより、Uの値を大きくすることができ、判定を正しく行なうことができる。
この一致度Uの値がゼロに近いほど、S、Sの大きさの一致性が高く、逆に、一致度Uの値がゼロから離れるほど、S、Sの大きさの一致性が低いと判断することができる。
この一致度Uを、予め実験的に求めた閾値と比較して、閾値より小さいか否かを判定することにより、受信アンテナ105(a)、105(b)で受信した受信信号の信号強度が互いに同一であるか否かを判定することができる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の第2実施の形態と第3実施の形態において、受信アンテナ105(a)、105(b)で受信した受信信号の信号強度が互いに同一であるか否かを判定する方法を説明したが、他の方法によって判定してもよい。
モノパルスレーダ装置の構成を説明するブロック図。 信号処理器で行われる処理内容を説明するフローチャート。 マルチパス干渉判定処理の内容を説明するフローチャート。 電波が物体で反射することによって生じるドップラー周波数が周波数スペクトルにピークとして観測されることを示す図。 自車両の前方に1台の車両が走行している非マルチパス干渉状態を示す図。 図5の状態で反射波を2つの受信アンテナで受信している様子を示す図。 図6の状態で受信した受信信号を極座標形式のベクトルで示した図。 自車両の前方に相対速度の等しい2台の車両が走行しているマルチパス干渉状態を示す図。 図8の状態で反射波を2つの受信アンテナで受信している様子を示す図。 図8の状態で受信した受信信号を極座標形式のベクトルで表した図。 図8の状態で図10とは異なる位相タイミングで受信した受信信号を極座標形式のベクトルで表した図。 自車両の前方に相対速度の異なる2台の車両が走行しているマルチパス干渉状態を示す図。
符号の説明
101 モノパルスレーダ装置
104 送信アンテナ
105(a)、105(b) 受信アンテナ
110 信号処理器
111 周波数ピーク
201 自車両
301〜306 ターゲット車両(物体)

Claims (4)

  1. 送信部から電波を放射し、その反射波を複数の受信部で受信して物体を検知するモノパルスレーダ装置であって、
    予め設定された時間間隔を空けて検知した複数回の検知結果に基づいて、マルチパス干渉が起きているか否かを判定するマルチパス干渉判定手段を備えることを特徴とするモノパルスレーダ装置。
  2. 前記マルチパス干渉判定手段は、
    前記複数の受信部で受信される受信信号の信号強度を算出する信号強度算出手段と、
    該信号強度算出手段により算出された前記受信信号の信号強度を、前記複数の受信部間で比較して互いに異なるか否かを判断する信号強度比較手段を備え、
    該信号強度比較手段により判断された複数回の判断結果に、前記信号強度が各受信部間で異なるとの判断結果が含まれているか否かを判断し、含まれているときはマルチパス干渉状態と判定し、含まれていないときは非マルチパス干渉状態と判定することを特徴とする請求項1に記載のモノパルスレーダ装置。
  3. 前記複数の受信部は、2本の受信アンテナを有し、
    前記信号強度比較手段は、前記2本の受信アンテナで受信した2つの受信信号の和信号(Sum)と差信号(Dif)の直交度を算出し、該直交度が予め設定された閾値よりも小さいときは前記2つの受信信号の信号強度が互いに等しいと判断し、前記直交度が前記閾値以上のときは前記2つの受信信号の信号強度が互いに異なると判断することを特徴とする請求項2に記載のモノパルスレーダ装置。
  4. 前記複数の受信部は、2本の受信アンテナを有し、
    前記信号強度比較手段は、前記2本の受信アンテナで受信した2つの受信信号の信号強度の差分情報に基づいて各信号強度の一致度を算出し、該一致度が予め設定された閾値よりも小さいときは前記2つの受信信号の信号強度が互いに等しいと判断し、前記一致度が前記閾値以上のときは前記2つの受信信号の信号強度が互いに異なると判断することを特徴とする請求項2に記載のモノパルスレーダ装置。
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