JP2008101387A - 免震改修における既存柱切断方法および免震装置の挿入方法 - Google Patents

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【課題】 柱の切断部に免震装置を挿入した状態で、免震装置の上面と柱の切断面との間に充填材を充填するときに、充填材を密実に充填でき、信頼性の高い施工を行うことができる免震改修における既存柱切断方法および免震装置の挿入方法を提供する。
【解決手段】
既築の建造物の柱3に、水平面Hに対して所定の傾斜角αを有する斜め方向にコア抜き孔10を削孔した後に、このコア抜き孔10を中心として柱3の幅方向両側にコア抜き孔10を通る傾斜切断面22を形成するように柱3を切断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、既存の建造物の柱に免震装置を挿入することにより建造物を免震改修する方法に関し、詳しくは、挿入した免震装置と柱の切断面の間に密実にコンクリートまたはモルタルを充填可能とする免震改修における既存柱切断方法および免震装置の挿入方法に関するものである。
特開平11-303417号公報(特許文献1)には、既存の建造物の柱に免震装置を
挿入するために、柱を水平に2カ所切断して上側切断部と下側切断部を形成し、上側切断部と下側切断部の間の柱を撤去して免震装置を挿入し固定するを免震用柱切断撤去工法が記載されている。
図13は既存の柱90を切断する従来の方法を説明する図である。すなわち、図13(A)は前記特許文献1に記載されている方法であり、柱90に水平方向の切断面91を形成するように切断する方法である。
この場合、柱90をワイヤーソーによって切断すると、柱90の全てを一本のワイヤーソーによって切断するので多大の時間が必要となる。また、前記柱90の切断に円盤ブレードを用いる場合にも、通常の建造物の柱90を一気に切断することが難しいので、柱の両側から切断面を継ぎ合わせられるように切断する必要があるが、この切断面の継ぎ合わせ部分を正確に合わせることは困難であり、この継ぎ合わせ部分に凹凸が生じることは避けられなかった。
そこで、図13(B)および図13(C)に示すように、予め柱90に対して水平方向に1本または2本のコア抜き孔92を削孔した後に、このコア抜き孔92を通る切断面91を形成するように柱90を切断することが考えられる。このように、予めコア抜き孔92を形成することにより、柱90を比較的速やかに切断することができる。
特開平11−303417号公報
ところが、従来の切断方法では、柱90を水平に切断しているので、この切断面に少しでも凹凸が生じると、面積装置と柱の接続部における接続状態が悪くなることがある。
図14は、水平の切断面91に幾らかの凹凸がある場合に生じる問題点を説明する図である。すなわち、切断した柱90の間に免震装置93を固定した後に、免震装置93の上面と柱90の切断面91との間にコンクリートやモルタルなどの充填材94を充填してこれを固定することが行われるが、この切断面91に凹凸91aが存在すると、充填材94を充填した状態で空気だまり95が形成され、コンクリート94を密実に充填できないことがある。
その結果、柱軸力の免震装置への伝達がスムーズに移行せず、局部に軸力が集中することになり、充填材の割れ等が発生しやすくなるので、品質上重大な問題となることが考えられる。
本発明は前記課題を考慮に入れてなされたものであり、柱の切断部に免震装置を挿入し
た状態で、免震装置の上面と柱の切断面との間に充填材を充填するときに、充填材を密実に充填でき、信頼性の高い施工を行うことができる免震改修における既存柱切断方法および免震装置の挿入方法を提供するものである。
前記課題を解決するため、第1発明の免震改修における既存柱切断方法は、既築の建造物の柱に、水平面に対して所定の傾斜角を有する斜め方向にコア抜き孔を削孔した後に、このコア抜き孔を中心として柱の幅方向両側にコア抜き孔を通る傾斜切断面を形成するように柱を切断することを特徴としている(請求項1)。
前記コア抜き孔の傾斜角は傾斜切断面に生じる凹凸部の何れの部分も水平にならない程度の角度を有することが好ましい。
前記コア抜き孔に2本のワイヤーソーを通し、各ワイヤーソーをコア抜き孔の左右両側に配置したワイヤーソーマシンによって斜め下方向に張力を加えながら回転させることにより、柱の幅方向両側をコア抜き孔から斜め下方向に切断することが好ましい(請求項2)。
あるいは、前記コア抜き孔の一端側にワイヤーソーマシンとプーリーを配置し、前記柱にワイヤーソーを巻回すると共に、コア抜き孔の他端側からコア抜き孔を通したワイヤーソーを前記プーリーに巻回し、かつ、このワイヤーソーをワイヤーソーマシンによってコア抜き孔の一端側に張力を加えながら回転させることにより、柱の幅方向両側をコア抜き孔からより斜め下方向に切断することが好ましい(請求項3)。
第2発明の免震装置の挿入方法は、前記免震改修における既存柱切断方法によって前記傾斜切断面を形成する一方、前記傾斜切断面より下方の柱を水平に切断して水平切断面を形成し、前記水平切断面と傾斜切断面の間の柱を撤去した後に、前記水平切断面上に免震装置を載置して固定し、前記免震装置の上面と傾斜切断面の間に充填材を充填することにより、水平切断面の上に免震装置を介して柱を接続することを特徴としている(請求項4)。
第1発明の免震改修における既存柱切断方法によれば、コア抜き孔が、所定の傾斜角で斜め方向に形成されるので、柱の傾斜切断面の下部に充填材を充填するときに、斜め方向に形成したコア抜き孔によって空気抜きを確実に行うことができる。また、コア抜き孔が水平面に対して斜め方向に形成されているので、このコア抜き孔を通る切断面も傾斜切断面となり、この傾斜切断面に多少の凹凸が発生しても前記空気抜きを確実に行うことができる。
前記コア抜き孔を先に形成した後にこのコア抜き孔を通る傾斜切断面を形成しているので、コア抜き孔を設けなかった場合に比べて傾斜切断面を速やかに形成することができる。また、前記傾斜切断面を柱の左右両側から形成する場合にも、幾らかの幅を有するコア抜き孔を形成した部分まで切断するので、多少の位置ずれが生じても、左右の傾斜切断面の端部に不要な凹凸を形成することがない。
とりわけ、請求項2に記載の発明によれば、2本のワイヤーソーをコア抜き孔の左右両側に配置したワイヤーソーマシンによって斜め下方向に張力を加えながら回転させるものであるから、コア抜き孔を設けない場合に比べて2倍以上の速度で傾斜切断面を形成することができる。また、ワイヤーソーによる切断ではワイヤーソーを巻回した部分だけを確実に切断することができるので施工ミスをなくすことができる。さらに、ワイヤーソーを
コア抜き孔から斜め下方向に切断することにより傾斜切断面の傾斜を大きくすることができ、それだけ充填材の充填時における空気抜きを確実に行うことができる。
あるいは、請求項3に記載の発明によれば、1台のワイヤーソーマシンと1本のワイヤーソーを用いてコア抜き孔の左右両側の柱を同時に切断できるので、高速に切断できる。また、ワイヤーソーを用いて切断するのでワイヤーソーを巻回した部分だけを確実に切断することができ、施工ミスをなくすことができる。
第2発明の免震装置の挿入方法によれば、傾斜切断面がコア抜き孔と同様に傾斜しているので、水平切断面と傾斜切断面の間の柱を撤去するときに、これを引き抜き易い。また、免震装置を水平切断面の上に固定するので、この固定を安定して行なうことができる。さらに、免震装置の上面と傾斜切断面の間に充填材を充填するので、傾斜切断面と充填材の間に空気だまりなどが形成されることがなく、それだけ、充填材を隙間なく密実に充填することができ、免震改修の施工品質を向上することができる。
図1〜図8は本発明の第一実施形態に係る免震改修における既存柱切断方法を説明する図である。図1において、1は建造物、2は地表面GLを掘削して形成し略凹字状の断面形状を有する建造物1の基礎部、3A,3B…は基礎部2に立設して建造物1を支える複数の柱、4は建造物の側面に形成されて地表面GLに突き出した状態で基礎部2を覆うフランジ状の犬走りである。また、5は切断した柱4の間に介在させる免震装置であり、この免震装置5より上部に位置する建造物1が免震建造物となる。
前記建造物1は鉄筋コンクリートの既存の柱3A,3B…(既存柱)を有するものであれば任意のビルまたはマンションなどの集合住宅でよいが、本実施形態では集合住宅である例を示す。前記基礎部2の形状は任意の形状が考えられるものであり、さらに下方に掘削して埋設させる基礎の柱2aを有するものである。なお、以下の説明において、区別が不要である場合には、柱3A,3B…を柱3という。
前記柱3は基礎部2上に立設するものであり、本発明の免震改修における既存柱切断方法によって1本ずつ切断して順次免震装置5を介在させることにより、建造物1を免震改修することができる。前記犬走り4は免震装置による変位の範囲内で基礎部2が露出しない程度の幅を有するものであることが好ましいが、施工前の犬走り4の幅が十分でない場合には犬走り4の拡張を行ってその幅を広くする。
前記免震装置5はボールやローラーの転がり摩擦によって地震の振動を減衰する転がり免震支承、滑り摩擦によって地震の震動を減衰する滑り免震支承、ゴムの変形によって地震の震動を減衰する積層ゴム免震支承の何れか、または、その組み合わせによって構成される。本実施形態では建造物1の地下に配置された柱3A,3B…に免震装置5を介在させることにより、建造物1の地上階全てを免震建物とする例を示しているが、免震装置5は他の階の柱に取り付けてもよい。
図2〜4は免震改修における既存柱切断方法を説明する図であり、図5〜8は切断した柱3の間に免震装置5を挿入するための、一連の工程を説明する図である。建造物1の免震改修を行うためには以下に示す各工程を既存柱3A,3B…に対して順次行い、全ての既存柱3A,3B…に免震装置5を挿入する。
まず、図2にはコア抜き孔10を削孔する工程を示し、11はコア抜き孔10を削孔する略円筒状のコアビット、12はコアビット11を回転駆動するドリル、13はこのドリルを水平面Hに対して所定の傾斜角αを有する斜め方向に保持する保持部13aと、コア
ビット11による削孔状態に合わせてドリル12を進退させる操作ハンドル13bと、ドリル12の進退方向を規制する案内レール13cと、柱3に対する固定部13dとを備えたドリルスタンドである。
まず、前記ドリルスタンド13を柱3に固定し、案内レール13cの角度を前記傾斜角αに調節し、ドリル12を駆動することにより、コアビット11によって柱3の切断レベルの天端となる一端側10aからコア抜き孔10を削孔し、柱3の他端側10bまで貫通させる。これによって、正確に水平面Hに対して所定の傾斜角αを有する斜め方向にコア抜き孔10を削孔することができる。
次いで、図3、図4に示すように、前記コア抜き孔10に2本のワイヤーソー20A,20Bを通して、コア抜き孔10の左右両側の柱3を同時にワイヤーソー20A,20Bを用いて切断する。なお、以下の説明において、区別が不要である場合はワイヤーソー20A,20Bをワイヤーソー20という。また、ワイヤーソー20はダイヤモンドのビーズを数珠繋ぎに接続したワイヤーであり、これを対象物に巻回した状態で張力を加えて回転させることにより対象物を切断するものである。
図3において、21はワイヤーソー20を案内する案内プーリー21aと、ワイヤーソー20に回転力を加える駆動プーリー21bと、これらのプーリー21a,21bに力を加えてワイヤーソー20に加える張力を調節する張力調節手段21cと、駆動プーリー21bに回転力を供給する駆動モータ21dとを備えるワイヤーソーマシンである。本実施形態ではワイヤーソーマシン21を用いて、コア抜き孔10から斜め下方向に駆動する。
図4に示すように、コア抜き孔10の一端側10aから見た水平面Hに対して傾斜角βを有する斜め下方向にワイヤーソー20A,20Bに引っ張りながら回転させることにより、その切断方向Da,Dbを傾斜させることができる。このようにして形成された傾斜切断面22A,22B(以下、区別が不要の時は傾斜切断面22という)は、コア抜き孔10の傾斜角αに合わせて図示奥方向に低くなるように傾斜するだけでなく、コア抜き孔10を中心に図示左右方向に低くなるように傾斜する。
また、前記傾斜切断面22A,22Bを左右のワイヤーソー20A,20Bによって同時に形成することができるので、柱3全体を一本のワイヤーソー20によって切断する場合に比べて2倍の速度で柱3を切断することができる。加えて、ワイヤーソー20による切削は施工時に生じる騒音を低く抑えることができるので好ましい。さらに、ワイヤーソー20はコア抜き孔10の左右両側の柱3に巻回されるものであるから、必要以外の部分を切削することがなく、施工ミスをなくすことができる。
次いで、図5に示すように、前記傾斜切断面22より下方の柱を水平面Hに合わせて水平に切断することにより水平切断面25を形成する。なお、この水平切断面25の形成にも前記ワイヤーソー20を用いることができるが、円盤状の切削刃を用いて切断してもよい。なお、水平切断面25と傾斜切断面22の間隔は前記免震装置5を挿入可能である程度に狭く形成することが好ましい。
図6に示すように、傾斜切断面22はコア抜き孔10を中心として柱3の幅方向両側に形成されたコア抜き孔を通る傾斜切断面であるから、コア抜き孔10の側面から見たときに傾斜角αで傾斜している。したがって、水平切断面25と傾斜切断面22の間の柱3’を切断レベルの天端となるコア抜き孔10の一端側10aから矢印Aに示す方向に容易に引き抜いてこれを撤去することができる。
その後、図7,8に示すように、前記柱3’を撤去した後の水平切断面25に免震装置
5を載置して固定する。このとき免震装置5の下面5aは接着剤などを用いて柱3の水平切断面25に接着すると共に、これに載置した状態で複数のビスB等によってしっかりと締め付け固定する。
また、免震装置5の上面5bには前記切断レベルの天端となるコア抜き孔10の一端側10aより高い位置まで流体を充填できる程度の深さhを有する容器30を接着剤などによる接着および雄ねじSとナットNの螺合連結などによる螺合によって位置ずれ不能に接続し、この容器30内にモルタルからなる充填材31を充填できるように構成している。なお、前記免震装置5の下面5aおよび上面5bの柱3および容器30に対する接続部は接着剤による接着または締め付けによる密着の何れかで接続してもよい。
前記容器30は柱3の軸力に耐えられる程度の強度を有するものである。また、前記充填材31はモルタルのみならずコンクリートであってもよいが、充填時には十分な流動性を有し、かつ、硬化に伴って伸縮することがないものであることが好ましい。
すなわち、充填材31の充填時には傾斜切断面22およびコア抜き孔10の何れの部分も水平になることがなく、一様にほぼ同じ方向(図7に示す左下がりの方向、図8に示す傾斜切断面22Aおよび22Bはそれぞれ左下がりおよび右下がりの方向)に傾斜しているので、エア抜きを確実に行うことができ、充填材31が傾斜切断面22に対して密実に充填することができる。
また、柱3の切断に伴って柱3が下がる場合には、予め柱3の上部を油圧シリンダなどを用いて支えた状態で、上述の既存柱切断および免震装置の挿入を行い、充填材31の充填と硬化が完了させることが好ましい。上述のように、本発明の免震改修における既存柱切断方法によって柱3を切断し、免震装置の挿入方法によって免震装置5を挿入することにより、免震装置5との接続部に軸力の集中の原因となる空気だまりをなくすことができ、充填材31を密実に充填できるので、既存の柱3に対して免震装置5を介在させた状態で堅牢で安定した接続を行うことができる。
図9〜11は本発明の第二実施形態にかかる免震改修における既存柱切断方法を示す図である。図9〜11に示す免震改修における既存柱切断方法が図3,4に示す免震改修における既存柱切断方法と異なる点は、コア抜き孔10を中心として柱の幅方向両側を切断するために1本のワイヤーソー20を用いている点である。
すなわち、図9に示すように、コア抜き孔10の一端側10aにワイヤーソーマシン21とプーリー23を配置し、柱3にワイヤーソー20を巻回すると共に、コア抜き孔10の他端側10bからコア抜き孔10を通したワイヤーソー20をプーリー23に巻回するして同じ方向Dc(図11参照)に張力を加えながら回転させることにより、一本のワイヤーソー20を用いてコア抜き孔10の左右両側の柱3を同時に切断することができる。なお、プーリー23は駆動モータ21cによって駆動プーリー21cとは逆の方向に回転駆動されるものであることが好ましい。つまり、前記プーリー23はワイヤーソーマシン21の一部を構成するものであってもよい。
本実施形態のように一台のワイヤーソーマシン21を用いて柱3を切断する場合には、図10に示すように、傾斜切断面24A,24Bをコア抜き孔10の一端側から見てほぼ水平線上に形成する。しかしながら、図11に示すように、コア抜き孔10が水平面Hに対して所定の傾斜角αを有する斜め方向に削孔して形成されるものであるから、このコア抜き孔10を通るように切断した傾斜切断面24A,24Bも傾斜角αを有するものである。従って、前記充填材31を充填するときに空気だまりを作ることがなく、密実な充填を可能としている。その他の点は図1〜8に示す第一実施形態と同じである。
図12は本発明の第三実施形態にかかる免震改修における既存柱切断方法を示す図である。図12に示す第三実施形態の免震改修における既存柱切断方法が、図3,9に示す第一実施形態および第二実施形態の免震改修における既存柱切断方法と異なる点は、コア抜き孔10を中心として柱の幅方向両側を切断するためにワイヤーソー20ではなく、円盤状の切削刃であるウォールソー40を用いている点である。
図12において、41は、ウォールソー40を回転駆動する駆動モータ41aと、この駆動モータ41aを柱3の側面に平行する方向Ddに案内する案内レール41bとを備えるウォールソーマシンである。つまり、このウォールーソーマシン41を用いて、ウォールソー40を回転駆動しながら柱3に沿う方向Ddに移動させることにより、コア抜き孔10を通る柱3の幅方向の図示右側を切断することができる。
次いで、ウォールソーマシン41を図示左側に移動して、同様にコア抜き孔10を通る柱3の幅方向の左側を切断する。なお、本実施形態の場合、柱3の左右両側からウォールソー40によって切削して形成する傾斜切断面の位置がずれることが考えられるが、これが多少ずれていたとしても、柱3に予めコア抜き孔10を形成しているので、大きな段部や切れ込みが生じることはない。そのほかの点は図1〜11に示す第一実施形態および第二実施形態と同じである。
本発明に係る免震改修を行なう建造物の構成を示す図である。 本発明の免震改修における既存柱切断方法および免震装置の挿入方法の第一実施形態にかかる一工程を説明する図である。 前記免震改修における既存柱切断方法の別の工程を説明する平面図である。 図3に示す工程を説明する側面図である。 前記免震装置の挿入方法の次の工程を説明する側面図である。 図5に示す工程を説明するために別の角度から見た状態を示す側面図である。 前記免震装置の挿入方法のさらに次の工程を説明する側面図である。 図7に示す工程を説明するために別の角度から見た状態を示す側面図である。 本発明の免震改修における既存柱切断方法の第二実施形態にかかる一工程を説明する平面図である。 図9に示す工程を説明するためにコア抜き孔の一端側から見た状態を示す側面図である。 図10に示す工程を説明するために別の角度から見た状態を示す側面図である。 本発明の免震改修における既存柱切断方法の第三実施形態にかかる一工程を説明する平面図である。 従来の既存柱を切断する方法を説明する側面図である。 従来技術の問題点を説明する図である。
符号の説明
1 建造物
3 柱
10 コア抜き孔
10a 一端側
10b 他端側
20 ワイヤーソー
21 ワイヤーソーマシン
22 傾斜切断面
23 プーリー
25 水平切断面
H 水平面
α、β 所定の傾斜角

Claims (4)

  1. 既築の建造物の柱に、水平面に対して所定の傾斜角を有する斜め方向にコア抜き孔を削孔した後に、このコア抜き孔を中心として柱の幅方向両側にコア抜き孔を通る傾斜切断面を形成するように柱を切断することを特徴とする免震改修における既存柱切断方法。
  2. 前記コア抜き孔に2本のワイヤーソーを通し、各ワイヤーソーをコア抜き孔の左右両側に配置したワイヤーソーマシンによって斜め下方向に張力を加えながら回転させることにより、柱の幅方向両側をコア抜き孔から斜め下方向に切断する請求項1に記載の免震改修における既存柱切断方法。
  3. 前記コア抜き孔の一端側にワイヤーソーマシンとプーリーを配置し、前記柱にワイヤーソーを巻回すると共に、コア抜き孔の他端側からコア抜き孔を通したワイヤーソーを前記プーリーに巻回し、かつ、このワイヤーソーをワイヤーソーマシンによってコア抜き孔の一端側に張力を加えながら回転させることにより、柱の幅方向両側をコア抜き孔からより斜め下方向に切断する請求項1に記載の免震改修における既存柱切断方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の免震改修における既存柱切断方法によって前記傾斜切断面を形成する一方、前記傾斜切断面より下方の柱を水平に切断して水平切断面を形成し、前記水平切断面と傾斜切断面の間の柱を撤去した後に、前記水平切断面上に免震装置を載置して固定し、前記免震装置の上面と傾斜切断面の間に充填材を充填することにより、水平切断面の上に免震装置を介して柱を接続することを特徴とする免震装置の挿入方法。
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