JP2008100335A - ナノ構造およびナノ構造の作製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属微粒子12を半導体基板11上に形成した後、第1の原料ガスと第2の原料ガスとを交互に切り替えながらVLS成長を行うことにより、ナノワイヤ13a〜13cの途中にノード14a、14bが挿入されたナノ構造を形成し、さらにナノワイヤ13a〜13cの端部に結合されたノード14a、14bを細線化した後、選択エピタキシャル成長を行うことにより、ノード14a、14bの周囲にリング15a、15bをそれぞれ選択的に形成する。
【選択図】 図1
Description
このナノワイヤを作製する方法として、金属微粒子を用いたVLS(Vaper Liquid Solid)成長を用いる方法がある。
また、量子リング構造を受光発光素子に応用することで、磁場による波長制御や偏波制御など様々な光制御が容易になる可能性がある。
N.Skold et al.,Nano Lett.5(2005)1943. B.C.Lee et al.,Nanotechnology 15(2004)848. M.Bayer et al.,PRL90(2003)186801.
また、従来のナノワイヤにキャッピングを行う方法では、ナノワイヤに部分的にコア−シェル構造を作製し、発光部のみを保護することが難しいという問題があった。
さらに、従来の量子リング構造の作製方法では、サイズを制御しながら自己整合的に半導体のリングを作製することが難しいという問題があった。
そこで、本発明の目的は、途中で折れ曲がったナノワイヤやリング構造を制御性よく作製することが可能なナノ構造およびナノ構造の作製方法を提供することである。
これにより、ナノワイヤの端部に結合されたノードの部分にのみキャッピングを施したり、リング構造を作製したりすることができ、リング構造のサイズの制御性を向上させることができる。
これにより、ナノワイヤの途中にノードを挿入することができ、ノードを介してナノワイヤを折り曲げることが可能となることから、複雑な三次元構造にワイヤを通すことができる。
これにより、ナノワイヤの途中に挿入されたノードにのみリングを形成することができ、途中で折れ曲がったナノワイヤやリング構造を制御性よく作製することができる。
これにより、ナノワイヤの途中に挿入されたノードの位置で歪を与えながら、ノードの周囲にリングを作製することができ、ノードの位置でナノワイヤを折り曲げることができる。
これにより、リングがはめ込まれているノードを除去することができ、リング構造を単独で取り出すことが可能となることから、磁場による波長制御や偏波制御など様々な光制御を実現することが可能となる。
これにより、途中で折れ曲がったナノワイヤやリング構造を様々の半導体を用いて作製することができ、様々の分野への応用が可能となる。
これにより、ナノワイヤの端部に結合されたノードの部分にのみキャッピングを施したり、リング構造を作製したりすることができ、光分野への応用を拡大することが可能となる。
これにより、ノードの部分で折れ曲がったナノワイヤを得ることができ、複雑な三次元構造にナノワイヤを通すことができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るSi(111)基板上に配置されたAu微粒子を示す斜視図、図2(a)は、本発明の第1実施形態に係るナノ構造の作製方法を示す断面図、図2(b)は本発明の第1実施形態に係るナノ構造の構成を示すSEM像である。
である。
さらに、ナノワイヤ13aの端部に結合されたノード14aを形成した後、第2の原料ガスを第1の原料ガスに切り替えてVLS成長を行うことにより、ノード14aに結合されたナノワイヤ13bを形成する。そして、ノード14aに結合されたナノワイヤ13bを形成した後、第1の原料ガスを第2の原料ガスに切り替えてVLS成長を行うことにより、ナノワイヤ13bの端部に結合されたノード14bを形成する。
そして、ナノワイヤ13a〜13cの途中にノード14a、14bが挿入されたナノ構造が形成されると、ナノワイヤ13a〜13cの端部に結合されたノード14a、14bを細線化する。ここで、ノード14a、14bを細線化する方法としては、例えば、アニールによる蒸発や選択エッチングを用いることができる。
これにより、ナノワイヤ13a〜13cの途中に挿入されたノード14a、14bの位置で歪を与えながら、ノード14a、14bの周囲にリング15a、15bをそれぞれ作製することができ、ノード14a、14bの位置でナノワイヤ13a〜13cを折り曲げることが可能となることから、複雑な三次元構造にナノワイヤ13a〜13cを通すことができる。
ここで、ナノワイヤ13a〜13c、ノード14a、14bおよびリング15a、15bの材料を選択する場合、ナノワイヤ13a〜13cとノード14a、14bとの間の格子定数差が、ノード14a、14bとリング15a、15bとの間の格子定数差よりも大きくなるように、ナノワイヤ13a〜13c、ノード14a、14bおよびリング15a、15bの結晶構造を選択することができる。あるいはノード14a、14bとリング15a、15bの結晶構造が同じでかつナノワイヤ13a〜13cの表面の結晶構造とノード14a、14bの結晶構造とが異なるように、ナノワイヤ13a〜13c、ノード14a、14bおよびリング15a、15bの結晶構造を選択するようにしてもよい。
ここで、VLS成長では、ナノワイヤ13a〜13cおよびノード14a、14bの幅は金属微粒子12の径で決まり、ナノワイヤ13a〜13cおよびノード14a、14bの長さは成長時間にほぼ比例することから、成長時間を制御することによりナノワイヤ13a〜13cおよびノード14a、14bの長さを制御することができる。
また、ナノワイヤ13a〜13cおよびノード14a、14bとしてGaP/GaAs/GaP/GaAs/GaPからなる積層構造を形成した後、InPからなるリング15a、15bを形成する時に温度を70℃だけ上昇させたことで、GaAsからなるノード14a、14bの部分が減量され細線化されたことから、InPの成長時に歪によってノード14a、14bの部分で折れ曲がった構造となった。
なお、上述した実施例では、ナノワイヤ13a〜13cの材料としてGaP、ノード14a、14bの材料としてGaAs、リング15a、15bの材料としてInPを選択する方法について説明したが、ナノワイヤ13a〜13cの材料としてAlGaP、ノード14a、14bの材料としてAlGaAs、リング15a、15bの材料としてInAlPを選択するようにしてもよい。また、AlGaInNやAlGaInSbなどの材料を用いるようにしてもよい。
また、第1の原料ガスとしてSiH4を用いることによりSiからなるナノワイヤ13a〜13cを形成するとともに、第2の原料ガスとしてTMGa(トリメチルガリウム)とAsH3(アルシン)を用いることによりGaAsからなるノード14a、14bを形成した後、このサンプルを大気中に取り出し、ナノワイヤ13a〜13cの表面を酸化してから、このサンプルを有機気相成長炉内に再び設置し、第3の原料ガスとして、TMIn(トリメチルインジウム)とTBP(ターシャリブチルフォスフィン)を用いることによりInPからなるリング15a、15bをGaAsの周囲に選択的に形成するようにしてもよい。
ここで、Siからなるナノワイヤ13a〜13cの表面を酸化することで、ナノワイヤ13a〜13cの表面に形成された酸化膜がInPの成長温度で取れにくいことから、InPをGaAsの周囲に選択的に成長させやすくすることができる。
図3において、金属微粒子32を半導体基板31上に形成する。なお、半導体基板31としては、例えば、Si(111)半導体基板、金属微粒子32としては、例えば、直径20nmのAu微粒子を用いることができる。また、金属微粒子32を半導体基板31上に形成する方法としては、例えば、金属の蒸着とアニールによる自己形成、EBリソグラフィによるパターニング、あるいは金属微粒子12を含む溶液の塗布などの方法を用いることができる。
さらに、ナノワイヤ33aの端部に結合されたノード34を形成した後、第2の原料ガスを第1の原料ガスに切り替えてVLS成長を行うことにより、ノード34に結合されたナノワイヤ33bを形成する。
そして、ナノワイヤ33a、33bの途中にノード34が挿入されたナノ構造が形成されると、第3の原料ガスを供給しながら選択エピタキシャル成長を行うことにより、ノード34の周囲にリング35を選択的に形成する。
これにより、ナノワイヤ33a、33bの途中に挿入されたノード34の部分にのみリング35を作製することが可能となるとともに、リング35がはめ込まれているノード34を除去することができ、リング35を単独で取り出すことが可能となることから、磁場による波長制御や偏波制御など様々な光制御を実現することが可能となる。
なお、ナノワイヤ33a、33b、ノード34およびリング35の材料は、Si、Ge、GaInN、AlGaAs、GaInP、AlGaInNおよびAlGaInSbの中から選択することができる。
ここで、VLS成長では、ナノワイヤ33a、33bおよびノード34の幅は金属微粒子32の径で決まることから、InPからなるリング35の内径を金属微粒子32の径で決めることができる。
この結果、金属微粒子32の径およびノード34の成長時間を制御することにより、リング35のサイズを調整することができ、リング35のサイズの制御性を向上させることができる。
なお、上述した実施例では、ナノワイヤ33a、33bの材料としてGaP、ノード34の材料としてGaAs、リング35の材料としてInPを選択する方法について説明したが、ナノワイヤ33a、33bの材料としてAlGaP、ノード34の材料としてAlGaAs、リング35の材料としてInAlPを選択するようにしてもよい。また、AlGaInNやAlGaInSbなどの材料を用いるようにしてもよい。
12、32 金属微粒子
13a〜13c、33a、33b ナノワイヤ
14a、14b、34 ノード
15a、15b、35 リング
Claims (8)
- 金属微粒子を基材上に形成する工程と、
第1の原料ガスを供給しながらVLS成長を行うことにより、前記金属微粒子下にナノワイヤを形成する工程と、
前記第1の原料ガスを第2の原料ガスに切り替えてVLS成長を行うことにより、前記ナノワイヤの端部に結合されたノードを形成する工程と、
第3の原料ガスを供給しながらエピタキシャル成長を行うことにより、前記ノードの周囲にリングを選択的に形成する工程とを備えることを特徴とするナノ構造の作製方法。 - 前記ナノワイヤの途中にノードが挿入されるように、前記ナノワイヤおよびノードの形成を交互に繰り返すことを特徴とする請求項1記載のナノ構造の作製方法。
- 前記ナノワイヤと前記ノードとの間の格子定数差が前記ノードとリングとの間の格子定数差よりも大きくなるように、前記ナノワイヤ、ノードおよびリングの結晶構造が選択されるか、あるいは前記ノードとリングの結晶構造が同じでかつ前記ナノワイヤの表面の結晶構造と前記ノードの結晶構造とが異なるように、前記ナノワイヤ、ノードおよびリングの結晶構造が選択されることを特徴とする請求項1または2記載のナノ構造の作製方法。
- 前記ノードの周囲にリングを選択的に形成する前に、前記ナノワイヤの端部に結合されたノードを細線化する工程をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のナノ構造の作製方法。
- 前記ノードの周囲にリングを選択的に形成してから、前記ノードを選択的にエッチングする工程をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のナノ構造の作製方法。
- 前記ナノワイヤ、ノードおよびリングの材料は、Si、Ge、GaInN、AlGaAs、GaInP、AlGaInNおよびAlGaInSbの中からそれぞれ選択されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のナノ構造の作製方法。
- 第1の半導体材料から構成されたナノワイヤと、
第2の半導体材料から構成され、前記ナノワイヤの途中に挿入されたノードと、
第3の半導体材料から構成され、前記ノードの周囲に形成されたリングとを備えることを特徴とするナノ構造。 - 第1の半導体材料から構成されたナノワイヤと、
第2の半導体材料から構成され、前記ナノワイヤの途中に挿入されるとともに、前記ナノワイヤよりも細いノードと、
第3の半導体材料から構成され、前記ノードの周囲に形成されたリングとを備え、
前記ナノワイヤは前記ノードの部分で折れ曲がっていることを特徴とするナノ構造
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