JP2008098159A - 正極集電体及び正極集電体の製造方法並びにこの正極集電体を用いた鉛蓄電池 - Google Patents

正極集電体及び正極集電体の製造方法並びにこの正極集電体を用いた鉛蓄電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明が解決しようとする課題は、チタン又はチタン合金からなる基材の表面に集電体を備える鉛蓄電池において、実用的な寿命性能と高率放電性能を達成することが可能な正極集電体およびその製造方法ならびにこの正極集電体を用いた鉛蓄電池を提供することである。
【解決手段】チタン又はチタン合金からなる基材の表面に、厚みが20nm以上で500nm以下である二酸化錫膜を形成したものであり、少なくとも該二酸化錫膜の表面からと、該二酸化錫膜と基板の界面とから、それぞれ厚み方向に少なくとも20nmの範囲において、錫元素に対してアンチモン元素が質量%にて0.7%〜5%の範囲で含まれており、二酸化錫膜とチタン基材の界面から基材の厚み方向に25nm以内の範囲において、チタン元素に対してアンチモン元素が質量%にて0.2%〜1.2%の範囲で含まれていることを特徴とした鉛蓄電池用正極集電体。
【選択図】図4

Description

本発明は基材の上に導電性皮膜として二酸化錫膜を形成した正極集電体及びその製造方法並びにこの正極集電体を用いた鉛蓄電池に関するものである。
従来から、軽量かつ長寿命な鉛蓄電池を提供することを目的として、チタン又はチタン合金からなる基板の表面に二酸化錫膜を導電性皮膜として形成した鉛蓄電池用の正極集電体の技術が報告されており、そして、二酸化錫膜の抵抗を下げるため、あるいは集電体の寿命性能を向上させるために、アンチモンを前記二酸化錫膜中に含ませることが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
これらの従来技術において、アンチモンを含ませることに依り得られる効果の理由の一つには、アンチモンが錫よりも価電子が一つ多い元素であることが考えられる。
つまり半導体である二酸化錫におけるドーパントとして作用し、キャリア密度を上げることによって二酸化錫の比抵抗を減少させるため、電圧降下を抑制して、使用期間の経過に伴う膜の劣化による抵抗増加を抑制し寿命時期を延ばす効果が得られると推定されている。
また、アンチモンには鉛蓄電池の正極活物質である二酸化鉛との密着性を向上する効果があるのではないかという説もある(例えば非特許文献1)。
一方で、これまでチタン基板と二酸化錫膜との接触界面におけるアンチモンの効果については注目されることはなかった。
しかしながら、従来の技術では二酸化錫膜を100〜300nmの厚みに原料液を基板の表面に一度に塗布をして、これを約500℃の高温雰囲気中にて焼成をして製膜するため、その熱分解の過程においてアンチモン元素が二酸化錫膜が空気と接する側の表面付近に偏って分散し、基板と二酸化錫膜との界面付近には殆どアンチモンが含まれなくなり、そのため、該二酸化錫膜による被覆だけでは正極集電体が実用的な寿命性能を達成できず、更にその上から所定の膜厚の二酸化鉛層を電着する必要があった。
特開昭55−64377 特許3482605号 電気化学48,No.7(1980)
ところが上述のような、二酸化錫膜の更にその上に二酸化鉛層を電着する必要のある技術の場合には、工程が煩雑となり、製造コストが高くなるという問題があった。
また、チタン基材の表面に二酸化錫膜を形成する際、焼成のための加熱によって、チタン基材と二酸化錫膜との界面から基材の厚み方向に25nm程度の高抵抗な二酸化チタン層が形成され、これが高率放電性能を低下させる原因となっていた。
そこで、本発明は、かかる問題に対処するべくなされたものであり、二酸化鉛層をその上から更に電着しなくても実用的な寿命性能を達成することが可能で、抵抗の小さい二酸化錫膜を表面に形成した正極集電体およびその製造方法ならびにこの正極集電体を用いた鉛蓄電池を提供することを目的としている。
前記課題を解決する、第1の発明は、チタン又はチタン合金からなる基材の表面に、厚みが20nm以上500nm以下である二酸化錫膜を形成した鉛蓄電池用正極集電体であって、前記二酸化錫膜はアンチモンを含み、前記二酸化錫膜の表面および前記基材の表面から、それぞれ厚み方向に少なくとも20nm以内の範囲において、錫元素に対してアンチモン元素が質量%にて0.7%〜5%の範囲で含まれていることを特徴とする鉛蓄電池用正極集電体である。
第2の発明は、前記基材はアンチモンを含み、前記二酸化錫膜と前記基材の界面から基材の厚み方向に25nm以内の範囲において、チタン元素に対してアンチモン元素が質量%にて0.2%〜1.2%の範囲で含まれていることを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池用正極集電体である。
第3の発明は、有機錫化合物を有機溶媒に溶解した原料液に、該原料液に含まれる錫元素に対してアンチモン元素を所定の濃度になるよう添加して、チタン又はチタン合金からなる基板上に該原料液を噴霧し、前記基板上で熱分解させる工程を間歇的に繰り返すことを特徴とした鉛蓄電池用正極集電体の製造方法である。
第4の発明は、前記基板は、アンチモン化合物を有機溶媒に溶解した原料液を噴霧し、熱分解させる工程を間歇的に繰り返す工程を経ていることを特徴とする請求項3に記載の鉛蓄電池用正極集電体の製造方法である。
そして、第5の発明は、請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の正極集電体、または、請求項3乃至請求項4のいずれかに記載の製造方法によって製造された正極集電体を用いたことを特徴とする鉛蓄電池である。
前記有機錫化合物としては種々の有機錫化合物を用いることができるが、製膜効率の観点から考えると、ジブチル錫ジアセタート、トリブトキシ錫を用いることが好ましい。有機溶媒には有機錫化合物を溶解するものであればなんでもよい。入手性、取り扱い性、安全性の観点からエタノール、ブタノール、イソプロパノール等の低級アルコールを用いることが好ましい。
第1の発明のようにすれば、活物質と二酸化錫膜および集電体と二酸化錫膜との界面付近にアンチモン元素を適度に含んだ二酸化錫膜を形成することができるから、このような正極集電体を用いた鉛蓄電池によれば、該二酸化錫膜による被覆だけで正極集電体が実用的な寿命性能を達成できるため、更にその上から所定の膜厚の二酸化鉛層を電着する必要がなくなるので製造コストが安くなる。殊に後述のように、二酸化錫膜を形成する原料液が1種類でよい場合もあるので、製造コスト上、より好適である。
第2の発明のようにすれば、二酸化錫膜とチタン基材の界面から基材の厚み方向への一定距離の範囲内にアンチモン元素が適度に含まれるように二酸化錫膜を形成することができるから、このような正極集電体によれば、二酸化錫膜とチタン基材の界面のチタン基材表面に形成される二酸化チタン層の抵抗を低下させることができるため、該正極集電体を用いた鉛蓄電池の高率放電性能を向上させることが可能となる。
また第3、もしくは第4の発明によれば、この第1の発明、もしくは第2の発明による正極集電体をシンプルで安価な製造装置によって容易に製造することが可能である。
第5の発明によれば、正極集電体の寿命性能が高まるので、エネルギー密度が高く長寿命な鉛蓄電池を安価で提供することが可能となる。
本発明の実施において最良と思われる形態は、まず、原料液に対して二酸化錫としての質量%が2.5%となるようにジブチル錫ジアセタートをエタノールで溶解した溶液に、前記原料液中の錫元素に対してアンチモン元素としての質量%が3.2%となるように三塩化アンチモンをエタノールで溶解した溶液を調製してなる原料液を、450±10℃に温度を維持したチタン基板に、間歇的に噴霧をして、該チタン基板上で熱分解させることによって形成した二酸化錫膜によって被覆した正極集電体を製造することである。
ここで、本発明者らは上述のようなジブチル錫ジアセタートあるいはトリブトキシ錫といった有機錫化合物をエタノールあるいはブタノールといった有機溶媒に溶解した原料液に、アンチモン元素を添加して、加熱したチタン基板上に前記原料液を噴霧し、前記チタン基板上で熱分解させる工程を間歇的に繰り返すと、従来のようにアンチモン元素が二酸化錫膜の空気と接する側の表面付近に偏らず、基板と二酸化錫膜との界面付近にアンチモン元素を適度に含んだ二酸化錫膜を形成できるということを見出した。
また、本発明者らは本発明による製造方法によって得られた前記二酸化錫膜を形成した集電体が従来のように更にその上から所定の膜厚の二酸化鉛層を電着しなくても、正極集電体として実用的な寿命性能が達成できることを確認した。
以下、具体例をもとに図面を参照しながら本発明を更に詳細に説明する。
図1は、従来の製法および上述した本発明の最良の形態と思われる製法によってチタン基板の表面にそれぞれ200nmの厚みの二酸化錫を形成し、その二酸化錫膜に含まれたアンチモン元素の分布をグロー放電発光分光分析によって深さ方向に分析した結果を示す図である。ここで比較として示した従来の製法とは、四塩化錫、三塩化アンチモンおよび少量の塩酸をプロパノールに溶かして調製した原料液に平板状のチタン集電体を浸漬し、30cm/分の速度で引上げ、15分乾燥した後、500℃に加熱された電気炉内に30分放置して、焼成をおこなうといった製法である。ここで三塩化アンチモンは二酸化錫に対してアンチモンの濃度が質量%にて2.5%となるよう調製した。図1において11は従来の製法による二酸化錫膜のアンチモンの濃度分布を、12は本発明による二酸化錫膜のアンチモンの濃度分布をそれぞれ示している。また、点線aは、チタン基板と二酸化錫膜との界面の位置を示しており、点線bは二酸化錫膜が空気と接する側の表面の位置を示している。図1から明らかなように、従来の製法では二酸化錫膜中に添加されたアンチモン元素が焼成時に二酸化錫膜の空気と接する側の表面付近に偏在し、集電体と二酸化錫膜との界面付近には殆ど分布していない。いっぽうで、本発明によって形成された二酸化錫膜は、アンチモン元素が基板と二酸化錫膜との界面付近まで全範囲に一様に分布している。
そして次に、従来の製法で二酸化錫を被覆したチタン集電体と該チタン集電体を水酸化鉛を飽和させた4〜5Nの水酸化ナトリウム溶液中で、温度40〜50℃、電流密度5〜10mA/cm2 で通電して二酸化鉛層を更にその上から7μm電着したチタン集電体と、本発明により得られたチタン集電体との寿命性能の比較評価をおこなった。比較評価の方法は次の通りである。
まず、通常の鉛電池の製法によって得られる活物質ペーストを直径10mm×厚み8mmのペレット状にして、これを濃度20%の希硫酸溶液中にて50mAの通電をおこない化成・充電した。この活物質ペレットを平板状にして用意されたそれぞれの前記チタン集電体の上にのせ、100kPa前後の圧力で前記活物質ペレットとチタン集電体とを圧接した状態で、濃度40%の希硫酸中に入れ、これを正極板とし、負極板に鉛板を用いて試験セルを構成し、2.3Vの定電圧を該試験セルに印加して、65℃の気相中で耐久性の温度加速評価をおこなった。なお、正極板の寿命判定は定期的に前記試験セルを取り出して、24時間室温中で放置後、150mAで放電をおこない、その正極容量の推移が初期値の50%となる時点で判定した。
図2は上述したそれぞれのチタン集電体による正極板の前記評価方法から得られた容量推移を示すものである。図2において21aは従来の製法でチタン基板に二酸化錫膜を被覆した正極集電体を用いた正極板の容量推移、21bは更にその上から二酸化鉛層を電着した正極集電体を用いた正極板の容量推移、22は本発明によって得られた正極集電体を用いた正極板の容量推移をそれぞれ示している。通常の鉛蓄電池の65℃における定電圧過充電試験における耐久性能は、一般品で120日前後、長寿命設計品と呼ばれるものでも240日前後であるが、本発明品はこのレベルを超えてなお良好な容量推移を示しており、著しく優れた耐久性を有した正極板であるといえる。
次に、本発明品の特徴である二酸化錫膜の表面、すなわち正極活物質と二酸化錫膜との界面、および、二酸化錫膜とチタン基板との界面付近のアンチモン元素の必要性を検証するため、次に示すような試料を用意し、実施例1と同様にして寿命性能の評価をおこなった。まず、ジブチル錫ジアセタートをエタノールで溶解した溶液に、錫に対してアンチモンの質量%が3.2%となるように三塩化アンチモンをエタノールで溶解した溶液を調製してなる原料液Aを用意して、次にアンチモン元素を含ませない原料液Bを用意した。そして、それぞれの原料液を表1に示す工程の順序を31〜35のように変更することにより、両方をあわせて8回となるようにスプレー噴霧をおこない、チタン基板と二酸化錫膜との界面付近のアンチモン量をかえた約40nmの二酸化錫膜を形成し、更にその上から原料液Aを8回スプレー噴霧して、トータルで約80nm厚みとなる二酸化錫膜を形成した集電体を作製した。作製した試料の内容と寿命となった日数とを表1に示す。
また、まず原料液Aを8回スプレー噴霧したあとに、それぞれの原料液を表2に示す工程の順序を36〜40のように変更することにより、両方をあわせて8回となるようにスプレー噴霧をおこない、正極活物質と二酸化錫膜との界面付近のアンチモン量をかえた試料についても作製し、同じく評価試験に供した。試料の内容と寿命となった日数とを表2に示す。
表1および表2の結果から、正極活物質或いはチタン基板と二酸化錫膜との接触面から二酸化錫膜の厚さ方向に少なくとも20nmの範囲の二酸化錫中にアンチモン元素が所定量含まれた二酸化錫膜を形成することによって、本発明の効果が得られることが確認できた。また、表1および表2において工程1における原料液Aのアンチモン濃度をかえた試験を同様におこなったところ、このアンチモン濃度が錫元素に対して0.7%〜5%の範囲にて同等の結果が得られ、また、その有効なアンチモン濃度の範囲においては、何れの場合も基板と二酸化錫膜との接触面から二酸化錫膜の厚さ方向に少なくとも20nmの範囲に所定量のアンチモンを含ませておくことが必要であることが確認された。
このような結果が得られた理由としては、ドーパントであるアンチモンが二酸化錫の比抵抗を下げるという一般的にこれまで期待されていた効果以外に、所定の濃度範囲のアンチモンが含まれた場合において、本来n型半導体である二酸化錫が縮退半導体となることが、寿命性能の改善に寄与しているのではないかということが考えられた。
縮退半導体とは、通常、伝導帯と価電子帯との間に介在するフェルミ準位がドーパントを添加することによって伝導帯の中に移った状態のものを称し、このような縮退状態においては異種導体との接触においてもオーミック接合を示すため、ショットキーバリアーの発生が抑制されることが、電子材料の分野では公知となっている。
また、n型半導体である二酸化錫もアンチモンをドーパントとして、縮退半導体化することが既に知られている。二酸化鉛も縮退半導体であるので、これまで考えられてきた活物質と二酸化錫膜との密着が良くなり接触抵抗が下がるという説も、二酸化錫側も縮退化することでショットキー接合からオーミック接合となり、接触抵抗が下がって、見かけ上そのように見えていたと考えることができる。
そして従来品のようにチタン基板近傍の二酸化錫中のアンチモン濃度が低い場合には、使用初期の二酸化錫とチタンとの接合面のショットキーバリアーは小さいために初期には使用可能であると予想されるが、使用期間に伴い膜のクラックやピンホールなどから、二酸化錫膜とチタン基板との界面に電解液が滲入してきて、アノード酸化によってチタン基板の表面に二酸化チタンの皮膜が形成されると、その二酸化チタンと二酸化錫との接合部におけるショットキーバリアーが大きくなって二酸化錫のもつ比抵抗よりもはるかに高い抵抗となるエネルギー障壁が生じることによって早期に寿命に至るものと考えられる。
しかしながら本発明によれば、アンチモンが所定量含まれた二酸化錫が、フェルミ準位が伝導帯まで移動した縮退状態となっているがために、このショットキーバリアーによる抵抗の増大がおこらず、寿命性能の改善につながったと推測する。
また、少なくとも20nmの厚みが必要であるのは、あまりにも膜が薄いと膜のピンホール部が接合面に占めるウェイトが高くなるために十分に被覆されない箇所が出てくることによると考えられる。
故に本効果を得るために、二酸化錫膜の全域にアンチモン元素が所定量含まれている必要は本来なく、二酸化錫膜の表面からと二酸化錫膜とチタン基板との界面から、それぞれ少なくとも厚み方向に20nmの範囲において、所定量のアンチモンが二酸化錫中に含まれていればよい。
また、本実施例においては1回の噴霧量に対して、5nmの厚みの二酸化錫膜が生成するよう原料液を調製したが、所望する膜厚になるよう原料液の濃度を適宜調製すればよい。しかしながら、1回の噴霧における膜厚が厚くなればなるほどアンチモンが二酸化錫膜の表面に偏在するため、なるべく薄くすることが好ましい。その膜厚は10nm以下、さらに好ましくは5nm以下である。このようにすれば、二酸化錫膜中におけるアンチモンの分布を均一にすることができる。
しかしながら厚み方向において同じドーパントを同じ濃度の範囲で添加する二酸化錫膜を成膜するにあたり、わざわざ二種類の原料溶液を利用して、アンチモンを含ませない層を中間に設け、三層構造にすれば、製造コストが上がり、装置も複雑になる。一種類の原料液で全範囲にアンチモンを含ませた二酸化錫膜を形成したほうが、寿命性能上の有意差もなく、製造コスト上メリットがあることは言うまでもない。
以上のように本発明によって得られた、二酸化錫膜の厚み方向の全範囲、少なくとも活物質あるいはチタン基板と二酸化錫膜との界面近傍にアンチモンが適度に含まれた二酸化錫膜を形成した正極集電体は、優れた耐久性を有していたが、このアンチモンの濃度および必要な二酸化錫膜の厚さを確認するために、更に以下に示すような内容の試料を用意して、実施例1と同じ評価方法により寿命性能の比較評価をおこなった。
表3に、異なるアンチモン濃度の二酸化錫膜を形成し、作製した試料の内容(41〜49)と、前記評価方法によって評価した時の寿命となった日数を示す。ここで、二酸化錫膜の製法は本発明の第3の発明による製法を用い、ジブチル錫ジアセタートをエタノールで溶解した溶液に、錫元素に対してアンチモン元素の濃度がそれぞれの質量%となるように三塩化アンチモンをエタノールで溶解した溶液を調製してなる原料液を用意して、該原料液を15秒毎に0.5秒間基板に噴霧をする工程を30回おこなって、約150nmの厚さのそれぞれの二酸化錫膜をチタン基板表面に形成して、比較をおこなった。
表3の結果より、アンチモン濃度が0.7%〜5%の範囲にて、本発明の効果が有効であることが確認できた。この所定の濃度範囲におけるアンチモンの効果については、0.7%以上の濃度から二酸化錫が縮退半導体化したことにより、寿命性能が向上したと考えられる。また、アンチモン濃度が高くなりすぎるとキャリア移動度が下がるために、二酸化錫の比抵抗が上がることが、影響しているのではないかと推察する。
次に表4に、表3で寿命となった日数が長かった錫に対するアンチモンの質量%の下限0.7%と上限5%について、異なる膜厚の二酸化錫膜を形成し、作製した試料の内容(51〜58、61〜68)と、前記評価方法によって評価した時の寿命となった日数を示す。ここで、二酸化錫膜の製法は表3の場合と同じであるが、スプレー回数をかえることによって二酸化錫膜の厚さを所定の厚みになるよう調節した。
表4の結果より、二酸化錫膜厚が20nm〜500nmの範囲にて、表3の結果とほぼ同等の結果が得られ、本発明の効果が有効であることが確認できた。これは、二酸化錫の膜厚が薄いと膜のピンホールから電解液が二酸化錫膜と基板との界面に滲入し、チタン基板表面にアノード酸化によって厚い二酸化チタンの不働態層が成長しやすくなり、ショットキーバリアーを抑制しても、その二酸化チタンの抵抗によって寿命となること、また一方で二酸化錫の膜厚を厚くすると、マッドクラックと称される二酸化錫膜と基板との線膨張係数の違いによって生じる成膜後の冷却時に発生する大きな亀裂が多くなり、同じく電解液が二酸化錫膜と基板との界面に滲入しやすくなることが、原因と考えられる。
次に、さらに本発明品の高率放電性能を向上させたい場合に必要な、二酸化錫膜とチタン基材との界面のチタン基材表面に含まれるアンチモン濃度を決定するため、以下に示すような正極集電体を用意し、実施例1と同様の試験セルを用いて高率放電性能を評価した。
まず、原料液に対してアンチモンとしての濃度が質量%にて0.6%となるように所定量の三塩化アンチモンをエタノールで溶解した溶液を調製してなる原料液Cを用意した。
次に、原料液に対して二酸化錫としての質量%が2.5%となるようにジブチル錫ジアセタートをエタノールで溶解した溶液に、原料液中の錫元素に対してアンチモン元素としての質量%が2.0%となるように三塩化アンチモンをエタノールで溶解した溶液を調製してなる原料液Dを用意した。そして、それぞれの原料液を表5に示す工程の順序を71〜78のように変更することにより、450±10℃に加熱した基板上にスプレー噴霧を所定回数だけおこない、二酸化錫膜とチタン基材の界面から基材の厚み方向への25nmの範囲内に含まれるアンチモン濃度がチタン元素に対して質量%にてそれぞれ0.05、0.1、0.2、0.4、0.6、1.2、1.5、2.0%とし、二酸化錫中の錫元素に対するアンチモン元素の濃度を質量%にて2.0%と一定とした正極集電体71〜78を作製した。
それぞれの正極集電体を実施例1と同様の試験セルを用いて、250mAで放電した時の電位降下量(Pb/PbSO参照極に対する平衡電位と放電5秒目電位との差分)を表5に示す。また、二酸化錫膜とチタン基材の界面から基材の厚み方向に25nm以内の範囲に含まれるチタン元素に対するアンチモン元素の質量%との関係を図3に示す。
チタン元素に対してアンチモン元素の濃度が質量%にて0.2%よりも小さい正極集電体71〜72は、450±10℃で加熱されたチタン基材の表面に生成した二酸化チタン層の抵抗が大きいため、放電時の正極集電体の電位降下量が大きく、高率放電性能が劣っていた。
チタン元素に対してアンチモン元素の濃度が質量%にて0.2%以上、かつ1.2%以下の正極集電体73〜76では、チタン基材表面の二酸化チタン層にアンチモンがわずかに固溶することで二酸化チタン層の導電性が向上したと考えられ、放電時の電位降下量が小さく、高率放電性能が優れていた。
チタン元素に対してアンチモン元素の濃度が質量%にて1.2%よりも大きい正極集電体77〜78では、アンチモンの濃度が高すぎて、キャリア移動度が下がるために、二酸化チタン層の抵抗が再び増大したと推察され、放電時の電位降下量が大きく、高率放電性能が劣っていた。
本実施例では、錫元素に対するアンチモン元素の質量%が2.0%の二酸化錫膜での場合を例として示したが、錫元素に対するアンチモン元素の質量%が0.7%〜5%の範囲の二酸化錫膜において何れの場合でも同様の効果が得られ、寿命性能と高率放電性能の両者に優れた正極集電体を得ることができる。
図4に、本発明の正極集電体における二酸化錫中に含まれるアンチモン元素の分布とチタン中に含まれるアンチモン元素の分布をグロー放電発光分光分析によって深さ方向に分析した結果を示す。図4において81は、正極集電体73、74、75、76における二酸化錫膜中に含まれるアンチモン元素の分布を示しており、82、83、84、85は、正極集電体73、74、75、76におけるチタン基材中に含まれるアンチモン元素の分布をそれぞれ示している。点線aは、チタン基材と二酸化錫膜との界面の位置を示しており、点線bは二酸化錫膜が空気と接する側の表面の位置を示しており、点線cは二酸化錫膜とチタン基材の界面から基材の厚み方向に25nmの距離だけ離れた位置を示している。
図4に示されるように本発明による製法では、チタン基材表面から基材の厚み方向に25nm程度までのアンチモン濃度はほぼ均一で、さらにそれ以上の厚みになると徐々に低下している。チタン基材の表面に二酸化錫膜を形成する際に焼成のための加熱によって形成される二酸化チタン層の厚みも25nm程度と一致していること、また緻密な酸化皮膜である該二酸化チタン層によって、それ以上の酸素の固相拡散による二酸化チタン層の厚みの増大は抑制されることから、本発明では、二酸化錫膜とチタン基材の界面から基材の厚み方向に25nmの範囲におけるアンチモン元素の濃度で定義した。
よって焼成を伴う製法で形成された二酸化錫膜とチタン基材の界面から基材の厚み方向に25nm以内の範囲におけるチタン元素に対してアンチモン元素の濃度を所定の質量%に制御する本発明の正極集電体は、実施例中に記載された製造方法に限定をうけるものではない。
表6は本発明による正極集電体を用いて製造した公称容量2.4Ahの制御弁式鉛蓄電池を0.5Aで放電したときの質量エネルギー密度及び該制御弁式鉛蓄電池の温度加速試験の結果を25℃に換算したときのトリクル寿命性能を従来の制御弁式鉛蓄電池の例と比較して示したものである。
また表7は、本発明による正極集電体の製造コストを試算したものを100%とし、従来の製法で作製した場合と比較したものであり、表7において、従来製法とは四塩化錫からなる二酸化錫膜の更にその上から二酸化鉛層を電着するという製造方法を示している。
表8は、本発明による正極集電体を用いて製造した公称容量2.4Ahの制御弁式鉛蓄電池と従来のPb−Ca−Sn合金を正極集電体および負極集電体に用いて製造した公称容量2.4Ahの制御弁式鉛蓄電池を15A(定格容量に対して約6C相当)の電流で放電したときの放電持続時間をそれぞれ比較して示したものである。
表6、表7、および表8の比較から、本発明の工業的価値が極めて大きいことは明らかである。
・・・二酸化錫膜中のアンチモン濃度をグロー放電発光分光分析した結果を示す図 ・・・65℃定電圧加速寿命試験における正極容量推移 ・・・チタンに対するアンチモン含有量と250mAの放電電流で放電した時の電位降下量との関係 ・・・二酸化錫膜中のアンチモン濃度とチタン中のアンチモン濃度の分布をグロー放電発光分光分析した結果を示す
符号の説明
11 従来の製法による二酸化錫膜中のアンチモンの濃度分布
12 本発明によって得られた二酸化錫膜中のアンチモンの濃度分布
21a 従来の製法でチタン集電体に二酸化錫膜を被覆した正極集電体を用いた正極板の容量推移
21b 従来の製法でチタン集電体に二酸化錫膜を被覆したものに更にその上から二酸化鉛層を電着した正極集電体を用いた正極板の容量推移
22 本発明によって得られた正極集電体を用いた正極板の容量推移
81 本発明の正極集電体73、74、75、76における二酸化錫膜中のアンチモンの分布
82 本発明の正極集電体73におけるチタン中のアンチモンの分布
83 本発明の正極集電体74におけるチタン中のアンチモンの分布
84 本発明の正極集電体75におけるチタン中のアンチモンの分布
85 本発明の正極集電体76におけるチタン中のアンチモンの分布

Claims (5)

  1. チタン又はチタン合金からなる基材の表面に、厚みが20nm以上500nm以下である二酸化錫膜を形成した鉛蓄電池用正極集電体であって、前記二酸化錫膜はアンチモンを含み、前記二酸化錫膜の表面および前記基材の表面から、それぞれ厚み方向に少なくとも20nm以内の範囲において、錫元素に対してアンチモン元素が質量%にて0.7%〜5%の範囲で含まれていることを特徴とする鉛蓄電池用正極集電体。
  2. 前記基材はアンチモンを含み、前記二酸化錫膜と前記基材の界面から基材の厚み方向に25nm以内の範囲において、チタン元素に対してアンチモン元素が質量%にて0.2%〜1.2%の範囲で含まれていることを特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池用正極集電体。
  3. 鉛蓄電池用正極集電体の製造方法において、有機錫化合物を有機溶媒に溶解した原料液に、該原料液に含まれる錫元素に対してアンチモン元素を質量%にて所定の濃度になるよよう添加して、チタン又はチタン合金からなる基板上に該原料液を噴霧し、前記基板上で熱分解させる工程を間歇的に繰り返すことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鉛蓄電池用正極集電体の製造方法。
  4. 前記基板は、アンチモン化合物を有機溶媒に溶解した原料液を噴霧し、熱分解させる工程を間歇的に繰り返す工程を経ていることを特徴とする請求項3に記載の鉛蓄電池用正極集電体の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の正極集電体、または、請求項3乃至請求項4のいずれかに記載の製造方法によって製造された正極集電体を用いたことを特徴とする鉛蓄電池。
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