JP2008097373A - 印刷システム及び印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】広域に配達する新聞印刷に用いて好適な印刷システム及び方法に関し、トータルのコスト増を抑えながら、より新しい情報及びより美観に優れた情報を広範囲に点在する各地域で均一な印刷品質に印刷し、印刷物を読者に速やかに届けることができるようにする。
【解決手段】紙面の絵柄データを含む印刷データを作成・配信する印刷データ作成・配信基地1と、地域毎に分散して配備された地域印刷所2とを備え、地域印刷所2は商業印刷を行なう印刷機を備え、地域印刷所2の印刷機では、印刷データに含まれる各地域印刷所共通の絵柄データと、紙面および印刷機に係るプロファイルデータとに基づいて、予め決められた基準の印刷色調が略統一して得られるように、インキ供給量及び前記絵柄データの少なくとも何れかを調整しながら商業印刷を実施する。
【選択図】図1

Description

本発明は、広域に配達する新聞の印刷やチラシの印刷等に用いて好適な、印刷システム及び印刷方法に関するものである。
商業印刷には、情報を早く正確に印刷して供給するという役割がある。例えば、新聞は、ニュース情報をはじめとした情報伝達媒体として重要な役割を有するが、この一方で、近年、テレビやインターネットをはじめとした様々な情報伝達媒体が普及している。これらの新たな情報伝達媒体はリアルタイム或いはそれに近いタイミングでニュース等の新しい情報を供給することができるため、新聞に対しても、より新しい情報を紙面に掲載し配達先まで届けるようにすることが要求されている。
ただし、上述の新たな情報伝達媒体は信号といった無形物によって情報を伝達するのに対して、新聞は印刷された紙面といった有形物によって情報を伝達するものなので、紙面に印刷してこれを各家々や各売店に届けるといった、情報の発信から到達までにどうしても省略できない必須の処理過程があり、情報供給タイミングの点では上述の新たな情報伝達媒体のレベルに到達することは困難である。
しかし、新聞はテレビやパソコンなどの装置は不要であり、日々配達され、適宜見開きして広い紙面を一読できる特有の視認性を有し、携帯性もあり、使用後の古紙としてのリサイクル性も高いというように、特有の利便性を有している。
また、新聞はニュース情報だけではなく、広告といった商業情報を伝達する上でも重要な媒体であり、特に広告として機能する場合には、紙面の美観(特に、色調)についての要求もより高いものとなる。
このような新聞に対する要求に答えるべく、新聞用輪転印刷機の高速化の促進や、紙面の美観を向上させるために、白色度の高い用紙の利用や、印刷時の色調制御技術(例えば、特許文献1参照)など、さまざまな技術が開発されている。
この新聞用輪転印刷機は、いわゆるオフセットインキを用いたオフセット印刷であり、大量印刷,高速印刷に適している。新聞用輪転印刷機の高速化は、特に大量印刷を前提として開発された規模の大きいものであり、新聞の印刷から配達に至るシステムに着目すると、広域に配達する新聞を新聞社が管轄する中央の印刷工場で集中的に大量印刷し、各地域の販売店に輸送するといった処理システムをとっている。
各地域の販売店(新聞配達店舗)は、新聞社と新聞の販売に関して委託されており、各販売店では、送られてきた新聞に、その販売店で或いはその販売店近傍の印刷所で刷った広告等を新聞の折丁に挟み込んだ上で各家庭などに配達する。
特開2004−106523号公報
このような従来の新聞の処理システムの場合、印刷の高速化により印刷時間そのものを短縮できるものの広範囲に点在する各地域への輸送距離が必然的に長くなることから、印刷後の輸送時間が長くなり、最新情報の紙面を目的とする時間までに配達する上で妨げになっている。また、輸送コストの増大も招くことになる。
一方、紙面の美観を向上させるために、白色度の高い印刷用紙を利用すれば、印刷用紙コストの増加を招くことになる。
また、印刷時の色調制御技術を用いて印刷絵柄の色調を向上させる場合にも、輪転印刷機の場合、インキキーなどのインキ供給手段によりインキ膜厚(インキの濃度)を印刷幅方向に大まかに制御することでしか色調(色再現性)を操作することができないので、色調が部分的に合わなくなることも発生しやすく、このように色が合わない場合、印刷機が高速化し大量印刷にするほど、大量な損紙が発生することになり、コスト上,紙資源利用上の課題となっている。
なお、このような美観に優れた印刷物を、広範囲に点在する各地域において、均一な印刷品質(色調再現性)の下で速やかに供給したいという課題は、新聞印刷に限らず、チラシの印刷などをはじめとした商業印刷に広く要求されているものである。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、トータルのコスト増を抑えながら、より新しくより美観に優れた情報を広範囲に点在する各地域において均一な印刷品質(色調再現性)の下で印刷して、この印刷物を読者の下に速やかに届けることができるようにした、印刷システム及び印刷方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の印刷システム(請求項1)は、紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備え、地域毎に分散して設けられた地域印刷所とを有し、前記各地域印刷所の印刷機では、前記印刷データに含まれる各地域印刷所共通の絵柄データと、前記紙面及び前記印刷機に係るプロファイルデータとに基づいて、予め決められた基準の印刷色調が略統一して得られるように、インキ供給量及び前記絵柄データの少なくとも何れかを調整しながら商業印刷を実施することを特徴としている。
本発明の印刷システム(請求項2)は、紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備え、地域毎に分散して設けられた地域印刷所と、を含む印刷システムであって、基準プロファイルデータを用いて、各地域印刷所共通の前記絵柄データを変換する絵柄データ変換手段が、前記印刷データ作成・配信基地又は前記地域印刷所にそなえられ、前記地域印刷所に備えられた各印刷機には、印刷した紙面の発色状態を検出する発色状態検出手段と、前記発色状態検出手段により検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量を制御する制御装置とがそなえられ、前記制御装置は、前記絵柄データ変換手段により変換された変換絵柄データと、前記発色状態検出手段のデバイスプロファイルデータとに基づいて、前記発色状態検出手段により検出した紙面の発色状態が、予め決められた基準の印刷色調に略統一されるように、インキ供給量又は前記変換絵柄データを制御して商業印刷を実施することを特徴としている。
本発明の印刷システム(請求項3)は、紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備え、地域毎に分散して設けられた地域印刷所と、を含む印刷システムであって、基準プロファイルデータ及び前記各印刷機固有のプロファイルデータに基づいて、紙面の発色状態が予め決められた基準の印刷色調になるように、各地域印刷所共通の前記絵柄データを補正する絵柄データ補正手段が、前記印刷データ作成・配信基地又は前記各地域印刷所にそなえられ、前記各地域印刷所の各印刷機では、前記絵柄データ補正手段により補正された補正絵柄データに基づいて商業印刷を実施することを特徴としている。
前記変換絵柄データ又は前記補正絵柄データを網点化処理するRIP装置が、前記印刷データ作成・配信基地又は前記各地域印刷所に設けられていることが好ましい(請求項4)。
前記基準プロファイルデータ,前記各印刷機固有のプロファイルデータ,及び前記デバイスプロファイルデータの少なくともいずれかは、前記印刷データ作成・配信基地から前記各地域印刷所に配信されるか、或いは、前記各地域印刷所においてデータベース化されていることが好ましい(請求項5)。
前記地域印刷所には、前記印刷機で使用する刷版を作成する製版装置が備えられ、 前記製版装置では、前記絵柄データ補正手段により補正された補正絵柄データに基づいて製版を実施することが好ましい(請求項6)。
前記基準プロファイルデータには、印刷の基準となる基準印刷プロファイルデータと、各クライアントから要求された広告印刷部分に対して前記各クライアント毎に対応して与えられたクライアントプロファイルデータと、が含まれていることが好ましい(請求項7)。
また、請求項3のシステムにおいては、前記基準プロファイルデータ及び前記各印刷機固有のプロファイルデータの少なくともいずれかは、前記各印刷機に使用する印刷資材毎に設けられ、前記各印刷機では、前記紙面に応じて印刷に使用すべき用紙及びインキの少なくとも何れかに関する、前記印刷データに含まれる印刷資材データに対応した印刷資材を用いると共に、前記絵柄データ補正手段では、前記印刷資材データに対応した前記基準プロファイルデータ及び前記各印刷機固有のプロファイルデータに基づいて前記絵柄データを補正することが好ましい(請求項8)。
また、前記印刷機は、オフセット輪転印刷機,オフセット枚葉印刷機,及び機上製版式オフセット印刷機を含む有版印刷方式を用いた印刷装置であってもよく(請求項9)、インクジェットプリンタ及び電子写真印刷機を含む無版印刷方式を用いた印刷装置であってもよい(請求項10)。
さらに、前記印刷機は、各色のインキ供給量を調整する各色のインキ供給装置と、前記印刷機により印刷した紙面の発色状態を検出する発色状態検出手段と、前記発色状態検出手段により検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量を制御する制御装置とをそなえ、前記制御装置は、前記発色状態検出手段からの発色状態の情報に基づいて、前記印刷機により印刷を行なう際の発色の目標値である目標濃度を設定する目標濃度設定手段と、印刷した紙面の発色の実際値である実濃度を検出する濃度検出手段とをそなえ、前記濃度検出手段により検出された実濃度が前記目標濃度設定手段により設定された目標濃度に近づくように前記各色のインキ供給装置によるインキ供給量及び前記絵柄データのいずれかをフィードバック制御することが好ましい(請求項11)。
本発明の印刷方法(請求項12)は、紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、印刷した紙面の発色状態を検出する発色状態検出手段と、前記発色状態検出手段により検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量を制御する制御装置とを有し、前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備えて、地域毎に分散して設けられた地域印刷所と、を含む印刷システムによる印刷方法であって、前記印刷データ作成・配信基地において各地域印刷所共通の絵柄データを作成するステップと、作成された前記絵柄データを、基準プロファイルデータに基づいて変換するステップと、変換された変換絵柄データと前記発色状態検出手段のデバイスプロファイルデータとに基づいて、前記発色状態検出手段により検出した紙面の発色状態が予め決められた基準の印刷色調に略統一されるように、インキ供給量又は前記補正絵柄データを制御し、前記各印刷機を用いて商業印刷を実施するステップと、を有することを特徴としている。
本発明の印刷方法(請求項13)は、紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備えて、地域毎に分散して設けられた地域印刷所と、を有する印刷システムによる印刷方法であって、基準プロファイルデータ及び前記各印刷機固有のプロファイルデータに基づいて、紙面の発色状態が予め決められた基準の印刷色調になるように、各地域印刷所共通の前記絵柄データを補正する絵柄データ補正ステップと、前記各地域印刷所の各印刷機において、前記絵柄データ補正ステップにより補正された補正絵柄データに基づいて商業印刷を実施するステップと、を有することを特徴としている。
本発明の印刷システム(請求項1−3)又は印刷方法(請求項12,13)によれば、地域毎に分散して設けられた各地域印刷所では、印刷機において、予め決められた基準の印刷色調が略統一して得られるように、インキ供給量及び絵柄データの少なくとも何れかを調整しながら商業印刷を実施するので、各地域印刷所では、同一絵柄の紙面が、基準の印刷色調に略統一されて刷り上る。
例えば、本発明の印刷システム(請求項2)又は印刷方法(請求項12)によれば、発色状態検出手段により印刷した紙面の発色状態を検出し、この発色状態に基づいて制御装置によりインキ供給量又は絵柄データを制御しながら印刷を行う。このとき、制御装置では、印刷データ作成・配信基地から配信された各地域印刷所で共通の印刷データと発色状態検出手段のデバイスプロファイルデータとに基づいて、検出された紙面の発色状態が予め決められた基準の印刷色調に略統一されるようにインキ供給量又は絵柄データを制御して、商業印刷を実施する。したがって、各地域印刷所では、同一絵柄の紙面が、基準の印刷色調に略統一されて刷り上ることになる。
また、本発明の印刷システム(請求項3)又は印刷方法(請求項13)によれば、印刷データ作成・配信基地又は各地域印刷所にそなえられた絵柄データ補正手段により、基準プロファイルデータと各印刷機固有のプロファイルデータとに基づいて、紙面の発色状態が予め決められた基準の印刷色調になるように、絵柄データが補正され、地域毎に分散して設けられた各地域印刷所では、具備された印刷機において、絵柄データ補正手段により補正された補正絵柄データに基づいて商業印刷を実施する。したがって、各地域印刷所では、同一絵柄の紙面が、基準の印刷色調に略統一されて刷り上ることになる。
一つの印刷工場で同一の機械を用いて大量印刷を行なう場合、基準の印刷色調に統一することは容易であるが、当然ながら大量印刷が完了するまでに時間を要し、また、印刷工場で印刷する印刷物の配送エリアも大きいため、印刷後の印刷物の配送を完了するにも時間を要する。これに対して、各地域印刷所でそれぞれ同一の紙面を印刷する場合、各地域で少量ずつ印刷物を印刷しても全体としては大量印刷を実現できるため、大量印刷が完了するまでの時間を短縮でき、また、各地域印刷所で印刷する印刷物の配送エリアも狭いため、印刷後の印刷物の配送を完了するまでの時間も短縮できる。しかし、この反面、基準の印刷色調に統一することは容易ではない。
これに対して、本印刷システム(請求項2)や印刷方法(請求項12)では、インキ供給量又は絵柄データを調整することにより、また、本印刷システム(請求項3)や印刷方法(請求項13)では、基準プロファイルデータと各印刷機固有のプロファイルデータとに基づいて絵柄データを補正することにより、各地域印刷所で印刷される各紙面は、基準の印刷色調に略統一されるため、印刷紙面を、基準の印刷色調に統一しながら、全体として大量印刷が完了するまでの時間や、印刷後の印刷物の配送を完了するまでの時間を短縮できるようになるのである。
したがって、例えば、新聞のように印刷後速やかに印刷物を読者に配達する必要がある場合、配達距離が大幅に短縮される上に、印刷部数自体も少なくなることから、記事の締め切りといった印刷内容の確定をより遅い時点に延ばすことができ、読者により新しい情報を提供することが可能になる。
つまり、新聞印刷の場合、他の商業印刷、例えばチラシ刷りの場合よりも、「情報を素早く伝える」ということが重要になってくるため、よりシビアなオンデマンドのニーズがあり、また、新聞のカラー化に伴って新聞印刷でも所望の色再現、均一な品質の印刷物の提供が求められてきているが、本発明を新聞印刷に適用すれば、様々な地域印刷所の印刷機であっても、各地域印刷所の印刷機で、基準の印刷色調にあったほぼ均一な品質の印刷物を素早く得ることができるため、このような要求に応えることができる。
また、各地域の地域印刷所では、印刷部数自体も少なくなることから、印刷速度も大幅な高速印刷は要求されず、印刷機のコストを抑え、大量な損紙の発生も抑えられる。これは、印刷物の色合わせを行なう場合にも有利であり、損紙の発生を気にすることなく、より確実に色合わせを行なうことができ、より美観に優れた情報を印刷することができる。
また、各地域の地域印刷所では、印刷データ作成・配信基地から送られた印刷データに基づく紙面にその地域等に固有の記事や広告等の紙面を含めて印刷を行なうことも容易である。
なお、このような印刷システム(請求項1−3)や印刷方法(請求項12,13)を新聞印刷に適用する場合、新聞社の拠点(例えば、本社)を印刷データ作成・配信基地とし、各地域の新聞販売エリアに、商業印刷用の印刷機をそなえた地域印刷所を設け、本社(印刷データ作成・配信基地)から各地域印刷所に印刷データを送って各地域印刷所で新聞印刷を行なうことが考えられる。この場合、地域印刷所を新聞販売店などに設ければより合理的である。
もちろん、本印刷システム(請求項1−3)や本印刷方法(請求項12,13)を、新聞印刷以外の商業印刷に適用することも有効である。例えば、全国など広域に展開する企業のちらし広告やクーポン広告などの印刷に本発明を適用する場合、全国版(広域版)のチラシのデータは中心の印刷会社(印刷データ作成・配信基地)が受け、それを地域印刷所(例えば、各地域にある外注先の別会社の工場、もしくは地域の自社工場など)へデータを配信して、各地域で印刷するようなチラシ刷りの例が考えられる。
この場合、紙面には、全国版(広域版)の共通の絵柄と各地域固有の絵柄(各地域で差し替えるため、差し替え版とも称す)とを組み合わせることも容易である。
また、カタログなどの高品質な印刷でも同じように全国版と各地域用の差し替え版とを組み合わせる場合があり本発明の適用が有効である。その他、新聞の折り込み広告への適用も有効である。
そして、このような印刷システム(請求項1−3)や印刷方法(請求項12,13)を用いて商業印刷を実施する場合、印刷データ作成・配信基地については新聞社や中心の印刷会社(これらを印刷管理会社と総称する)が直接経営管理することになるが、地域印刷所については印刷管理会社が直接経営管理するものである必要はなく、印刷管理会社と地域印刷所とを別経営として、両者間で新聞印刷に係るフランチャイズ契約を結んで、地域印刷所が印刷管理会社のブランド(商号,商標など)の下で印刷を行なうようにしてもいい。この場合、例えば、印刷管理会社(フランチャイジー)が、印刷データや基準の印刷色調を得るための制御ソフト等を地域印刷所(フランチャイザー)に提供又は貸与し、地域印刷所から印刷管理会社へは前記提供・貸与に対する対価(使用料,特約料)等を支払うといったビジネス形態が確立されることとなる。
このようなビジネス形態が成立することにより、印刷管理会社は所望の配送地域毎に対する新規印刷工場の建設費用の負担を強いられなくなる。さらには、印刷管理会社は各地域印刷所(フランチャイザー)へ共通の印刷データを渡しさえすれば、前記印刷データと、発色状態検出手段のデバイスプロファイルデータと発色状態検出手段により検出された紙面の発色状態とに基づいて(請求項2,12)、或いは、基準プロファイルデータと各印刷機固有のプロファイルデータとに基づいて(請求項3,13)、いずれの地域印刷所においても印刷色調が略統一することができるため、印刷管理会社が要求する印刷色調レベル(品質)を各地域印刷所において常に均一に再現することができ、フランチャイズビジネスを長期に亘って良好に維持することが可能である。また、印刷管理会社(新聞社など)にとっては、自社の印刷物の読者層を広範囲に点在するあらゆる地域へ拡大することが可能となり、ひいては、当該印刷物へ掲載される広告量(広告収入)の増加も期待される。
印刷データ作成・配信基地又は各地域印刷所にRIP装置を設け、このRIP装置により変換絵柄データ又は補正絵柄データを網点化処理すれば、容易に製版を実施することができる(請求項4)。
また、基準プロファイルデータ,各印刷機固有のプロファイルデータ,前記デバイスプロファイルデータのいずれかが、印刷データ作成・配信基地から各地域印刷所に配信されることにより、常に最新の「プロファイルデータ」を使用して、色調制御することができ、或いは、かかるプロファイルデータが各地域印刷所においてデータベース化されていることにより、簡便に色調制御することができる(請求項5)。
また、地域印刷所に印刷機で使用する刷版を作成する製版装置をそなえ、製版装置では、絵柄データ補正手段により補正された補正絵柄データに基づいて刷版を作成すれば、刷版自体を、各印刷機の特性を考慮して各印刷機で基準の印刷色調が得られるように作成することができる(請求項6)。
また、各基準プロファイルデータに、新聞印刷の基準となる基準印刷プロファイルデータと、各クライアントから要求された広告印刷部分に対して前記各クライアント毎に部分的に対応して与えられたクライアントプロファイルデータとが含まれていれば、クライアントから要求された印刷部分に対しては色調をクライアントから要求されたものに再現することができる(請求項7)。
さらに、前記基準プロファイルデータ及び前記各印刷機固有のプロファイルデータを、前記各印刷機に使用する印刷資材毎に設け、各印刷機では、紙面に応じて印刷に使用すべき用紙及びインキの少なくとも何れかに関する印刷資材データに応じた印刷資材を用いると共に、絵柄データ補正手段では、印刷資材データに対応した基準プロファイルデータ及び各印刷機固有のプロファイルデータに基づいて絵柄データを補正すれば、印刷資材に応じてより忠実に色調を再現することができる(請求項8)。
印刷機を、オフセット輪転印刷機,オフセット枚葉印刷機,及び機上製版式オフセット印刷機を含む有版印刷方式を用いた印刷装置とすれば、従来から商業印刷に用いられた技術や資材をそのまま適用して上記の色調再現性を得られ(請求項9)、印刷機を、インクジェットプリンタ及び電子写真印刷機を含む無版印刷方式を用いた印刷装置とすれば、製版処理が不要になり、ひいては注文に応じて速やかに商業印刷を実施しながらも、上記の色調再現性を維持することができる(請求項10)。
また、印刷機に、各色のインキ供給量をインキ供給単位幅毎に調整する各色のインキ供給装置と、印刷機により印刷した紙面の発色状態を検出する発色状態検出手段と、検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量を制御する制御装置とをそなえ、制御装置に、発色状態検出手段からの発色状態の情報に基づいて、印刷機により印刷を行なう際の発色の目標値である目標濃度を設定する目標濃度設定手段と、印刷した紙面の発色の実際値である実濃度を検出する濃度検出手段とをそなえ、濃度検出手段により検出された実濃度が目標濃度設定手段により設定された目標濃度に近づくように各色のインキ供給装置によるインキ供給状態をフィードバック制御することにより、各印刷機による印刷色調を容易に且つ確実に基準色調に統一させることができる(請求項11)。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔システムの基本構成〕
まず、図1を用いて、本発明の一実施形態にかかる印刷システムの概略構成を説明する。なお、図1は本実施形態にかかる印刷システムの複数の構成パターンを併記したものである。
本実施形態にかかる印刷システムは、図1に示すように、印刷データ作成・配信基地(単に、配信基地とも記載する)1と、各地域に分散して設けられた地域印刷所2とをそなえている。配信基地1では、受注された印刷にかかる印刷データを作成し地域印刷所2に配信する。地域印刷所2は、商業印刷を行なう印刷機26,36,46,56をそなえ、配信基地1から配信された印刷データを受信し、この印刷データに基づいて印刷機26,36,46,56による印刷を実施する。
なお、地域印刷所2には、印刷機26,36,46,56の少なくともいずれか1つがそなえられ、また、配信基地1の編集システム11から各印刷機26,36,46,56に至るデータ等の処理ルートは図1に併記するもののいずれかが使用されるものとする。
配信基地1には、編集システム11がそなえられ、編集システム11により印刷すべき記事(文字)や、写真,絵,図等(絵柄)を各紙面単位のデータとして編集する。編集システム11により作成される各紙面の印刷データは、RGBの発色を示す多値データとして与えられる。これに対して、オフセット印刷機などのものは、印刷データを一般にCMYKのインキ色を示すデータとして扱うので、この場合、CMS(カラーマネジメントシステム)変換が必要である。このため、編集システム11と各地域印刷所2の印刷機26,36,46,56との間には、CMS変換機能を有するコンピュータ(CMS変換機)12a,12b,22a,22bがそなえられている。なお、CMS変換機12a,12bは配信基地1に、CMS変換機22a,22bは各地域印刷所2に、それぞれ設置されているものとする。
また、ここでは、2種類のCMS変換機が考えられ、CMS変換機12a,22aでは、RGBの多値データに対し、クライアントプロファイルデータA1及び基準印刷プロファイルデータA2を作用させてCMS変換を行う。つまり、クライアントの要求する色調に応じた色調を得るように、クライアントプロファイルデータA1を用いた変換(例えばRGB⇔Lab)を行い、基準印刷機によりクライアントの要求する色調に応じた色調を得られるように、さらに、基準印刷プロファイルデータA2を用いた変換(例えばLab⇔CMYK)を行う。なお、クライアントの色調要求が与えられない印刷領域に対しては、クライアントプロファイルデータA1を用いた変換は不要であり、クライアントプロファイルデータA1に対応する標準的なプロファイルデータ(標準プロファイルデータ)を用いた変換(例えばRGB⇔Lab)を行い、基準印刷プロファイルデータA2を用いた変換に入力する。なお、色座標L***については、Labとも略記する。
一方、CMS変換機12b,22bでは、CMS変換機12,22で変換されたCMYKの多値データに対し、各地域印刷所2の各印刷機に固有のプロファイルデータB(例えば、CMYK⇔C´M´Y´K´)を作用させてCMS変換を行い、各地域印刷所2の各印刷機の特性を考慮した上での基準の色調に応じたC´M´Y´K´の多値の印刷データを得る。CMS変換機12b,22bは、このように、印刷データ(特に、絵柄データ)を各地域印刷所2の各印刷機の特性に合わせて補正するので絵柄データ補正手段に相当する。
なお、地域印刷所2に設置されたCMS変換機22a,22bを用いてCMS変換するケースにおいては、クライアントプロファイルデータA1や基準印刷プロファイルデータA2といった基準プロファイルデータAや、各印刷機固有のプロファイルデータBは、印刷データ作成・配信基地1から地域印刷所2に配信されるようにすればよい。これにより、常に最新の「プロファイルデータ」を使用して、地域印刷所2において色調制御することができる。あるいは、基準プロファイルデータAや、各印刷機固有のプロファイルデータBを、地域印刷所においてデータベース化してこれを用いてもよい。これにより、簡便に色調制御することができる。
さらに、基準プロファイルデータAや各印刷機固有のプロファイルデータBは、印刷機に使用する印刷資材毎に設けるようにして、各印刷機26,36,46,56では、紙面に応じて印刷に使用すべき用紙及びインキの少なくとも何れかについての印刷データに含まれる印刷資材データに対応した印刷資材を用いるようにすることが好ましい。この場合、CMS変換機12b,22bでは、印刷資材データに対応した基準プロファイルデータ及び各印刷機固有のプロファイルデータに基づいて絵柄データを補正することになる。
また、CMS変換機12a,22aによりCMS変換された基準印刷機対応のCMYKの多値の印刷データ、或いは、これに、さらにCMS変換機12b,22bによりCMS変換された各地域印刷所2の各印刷機対応のC´M´Y´K´の多値の印刷データは、例えば刷版を作成し印刷を行うオフセット印刷機26,36などの場合、2値化した上で製版に用いられる。また、いわゆる無版印刷方式を用いた印刷装置であるプリンタ46,56の中にも印刷データを2値化した上でプリントを行うものがある。
このようにCMYKの多値データをCMYKの2値データに又はC´M´Y´K´の多値データをC´M´Y´K´の2値データに変換し、製版等にも使用できるようにするために、RIP(Raster Image Processor)装置13,23が配信基地1又は地域印刷所2にそなえられている。
なお、これらのCMS変換機,RIP装置は、配信基地1側に備えてもよく(符号12a,12b,13参照)、地域印刷所2側に備えてもよい(符号22a,22b,23参照)。
また、いわゆるプリンタ46,56の中には、CMYKの2値データに変換せずにRGBの多値データに基づいて印刷できるものもあり、この場合には、CMS変換機,RIP装置は不要になる(図1,※3参照)。
各地域印刷所2の印刷機26,36,46,56には、商業印刷機として最も一般的なものであるが、予めCTP等の製版機24により刷版を作成し、この製版された刷版を印刷胴(版胴)に装着されてオフセット印刷を行うオフセット印刷機(輪転機又は枚葉機)26や、近年開発されているもので、印刷機の機上において刷版を作成しオフセット印刷を行う機上製版印刷機(輪転機又は枚葉機)36や、一般家庭用としても普及しているタイプの印刷機(いわゆるプリンタ)であるインクジェットプリンタ46や、事務機器として普及しているタイプの印刷機(いわゆるプリンタ)である電子写真印刷機(レーザプリンタ)56など、種々の印刷機を想定することができる。
本発明の場合、各地域印刷所2の印刷機26,36,46,56により印刷された紙面の発色状態が予め決められた基準の印刷色調に略統一されるように印刷を実施するが、この具体的手法には、以下の2つがある。
印刷色調を統一する第1の手法は、印刷した紙面の発色状態を検出して、印刷した色調が基準の印刷色調となるように、検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量をフィードバック制御するものである。この場合、紙面の発色状態を検出するセンサ(発色状態検出手段)と、このセンサにより検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量をフィードバック制御する制御装置とが必要になる。
このように、センサの検出値に基づいて印刷した色調が基準の印刷色調となるようにするには、各センサに固有の検出特性を考慮しなくてはならない。そこで、基準の印刷色調に応じた基準の発色目標値に対して、紙面の発色状態を検出するセンサの個々の検出特性であるセンサデバイスプロファイル(デバイスプロファイル)Cを作用させて、基準の発色目標値を、センサの検出値の目標値に変換し、制御装置では、印刷結果に対するセンサの検出値(計測情報)がこの目標値となるようにインキ供給量をフィードバック制御するようにしている。なお、ここでは、センサ及び制御装置をまとめてそれぞれ符号25,35,45,55で示している。
これにより、各地域印刷所2のそれぞれの印刷機において、それぞれに装備されたセンサ(発色状態検出手段)の検出特性に応じた固有のセンサ検出値の目標値が設定されることになるが、これらの何れも目標値も基準の発色目標値を実現するための目標値であるから、各地域印刷所2の印刷機による印刷色調は、基準の印刷色調に略統一されるように制御されることになる。
なお、センサデバイスプロファイルは、配信基地1から各地域印刷所2の印刷機のセンサに応じたものを必要に応じて配信すればよく、各地域印刷所2において使用する印刷機のセンサ毎にセンサデバイスプロファイルを保有し管理すればよい。
また、この場合、CMS変換機12a,22aによりCMS変換されそのままRIP装置13,23で処理された基準印刷機対応のCMYKの2値の印刷データに基づいた刷版を用いた印刷(オフセット印刷機など:図1の※1)或いは編集システム1で作成されたRGBの多値の印刷データを用いた印刷(いわゆるプリンタ:図1の※3)とすればよく、CMS変換機12b,22bを経た各地域印刷所2の各印刷機に対応して補正されたC´M´Y´K´の2値データ(図1の※2)を用いる必要はない。
一方、印刷色調を統一する第2の手法は、印刷データ自体を各印刷機対応のものに補正するものである。つまり、前述のCMS変換機(絵柄データ補正手段)12b,22bでは、CMS変換機12a,22aで変換されたCMYKの多値データに対し、各地域印刷所2の各印刷機に固有のプロファイルデータBを作用させてさらにCMS変換を行い、各地域印刷所2の各印刷機の特性を考慮した上でその印刷機で基準の色調が得られるように印刷データ(特に、絵柄データ)を補正している。したがって、この補正した印刷データ(C´M´Y´K´の多値データ)を利用して製版した刷版により、或いは、この補正した印刷データ自体を用いて印刷を行えば、各地域印刷所2の印刷機による印刷色調は、基準の印刷色調に略統一されるように制御されることになる。
〔新聞印刷への第1適用例〕
図2は本印刷システムを新聞印刷に適用したものである。図2に示すように、印刷データとしての新聞印刷データを作成し配信する印刷データ作成・配信基地としての機能を有する新聞社の本社(以下、単に新聞社という)1と、新聞社1から送信された新聞印刷データに基づいて新聞印刷を行なう地域印刷所としての装備を有する各販売店(新聞配達店舗、以下単に店舗ともいう)2とをそなえ、各地域の店舗2で、新聞社1から送られた新聞印刷データに基づいて新聞印刷を行なうという地域分散型印刷システムを採用している。
なお、一般に、新聞販売店2は、新聞社1と新聞の販売を委託しているが、新聞印刷までは委託されていない。これに対して、本印刷システムの場合、前提として、各新聞販売店2は、新聞社1に対して、新聞の販売だけでなく、相応の特約料と引き換えに、一定地域内における新聞印刷に関する独占的営業権(フランチャイズ)も提供しているものとする。
つまり、新聞等も著作物であり、一般には新聞社直轄の新聞工場で印刷を行っているが、各地域に地域印刷所を設け新聞の印刷を各地域で行なうとなると、新聞社1側は新聞印刷にかかる機械設備(即ち、印刷機)の規格と印刷データとを地域印刷所に提供し、地域印刷所側では新聞社1側の要求に応じた印刷を実施することにより、新聞社1側で従来の新聞印刷と同様の紙面内容の管理を行ないながら地域印刷を実現することができる。
そこで、新聞社1側と地域印刷所をそなえた新聞販売店2との間では、例えば、フランチャイザーに相当する新聞社1側では、新聞印刷情報や新聞印刷にかかる技術やノウハウをフランチャイジーに相当する新聞販売店2に提供し、各新聞販売店2が新聞社1側で意図している新聞印刷を実施できるようにする一方で、各新聞販売店2はその情報や技術の供与に応じた金銭の支払を行なうようにする契約(即ち、フランチャイズ契約)を結ぶことを前提とすることが好ましいのである。
ところで、この場合、各店舗2には、連続紙(ウェブ)に各紙面の頁データに基づいて新聞印刷を行なう複数のプリンタ6をそなえるとともに、各プリンタ6により印刷された連続紙を断裁し折り加工を行なう折機7がそなえられている。
なお、ここでは、印刷機として、インクジェットプリンタ或いは電子写真印刷機といった無版印刷方式の印刷装置、いわゆるプリンタを用いているが、印刷機として、オフセット輪転印刷機(機上製版式オフセット印刷機も含む)といいた有版印刷方式の印刷装置を用いてもよい。
(新聞印刷データの例)
新聞社1から配信される新聞印刷データとしては、新聞社1において編集する新聞の各頁紙面の絵柄データ(頁データ)と、これらの紙面のプロファイルデータ(基準プロファイルデータ)と、用紙データとが含まれている。
頁データは、各頁の印刷領域における各ドットの画像データ(RGB)である。例えば、広告紙面には、頁データとして図3に示すような絵柄情報に対応する画像データ(広告データ)各クライアントから送られ、記事紙面には、記事や写真情報に対応する画像データ(記事データ)が新聞社により書いたり或いは選んだりして選定される。
また、各紙面のプロファイルデータには、各クライアントから送られたクライアントプロファイル(クライアントカラープロファイル或いは単にカラープロファイルともいう)のデータA1と、新聞印刷の基準となる基準印刷プロファイル(新聞社カラープロファイルともいう)のデータA2とが含まれている。
クライアントプロファイルデータA2とは、クライアント所有の印刷機若しくはクライアント指定の印刷機(クライアント印刷機)のプロファイルデータであり、クライアント印刷機の発色を示すRGBデータと色座標L***とを多数対応させたデータである。なお、クライアントから指定のない箇所に対しては、前述のように、RGBデータと色座標L***とを対応させた標準プロファイル(標準的なプロファイル)のデータを用いる。
基準印刷プロファイルデータA2とは、新聞社が所有する基準輪転機のプロファイルデータであり、基準輪転機の各CMYK網点面積率データをそれぞれ色座標L***と対応させたデータである。
クライアントプロファイル又は標準プロファイルを用いてRGBから変換された色座標L***を、基準印刷プロファイルを用いた変換によりCMYK網点面積率データとする。
なお、このプロファイルデータ(基準プロファイルデータ)には、どの頁のどの領域にどのプロファイルデータを対応させるかについてのデータも含まれている。つまり、例えば、図4に示すように、各頁紙面5には、記事データに基づいて印刷した記事部分5aと、広告データに基づいて印刷した広告部分5bとがある。図5に示すように、記事部分5aにはその新聞社(C新聞社)の基準印刷プロファイルデータを対応させ、広告部分5bは各クライアント(A社又はB社)のプロファイルデータを対応させている。
また、印刷に当たって、各プリンタ固有のプリンタプロファイル(印刷機固有のプロファイルデータ)も用いる。ここでは、プリンタプロファイルデータは、図6(a)に示すように、網点面積率CMYKを網点面積率C´M´Y´K´と対応させたデータとするが、印刷機固有のプロファイルデータとしては、入力データに応じて、図6(b)に示すように、色座標L***を網点面積率C´M´Y´K´と対応させたデータとするものや、図示しないが、発色を示すRGBを網点面積率C´M´Y´K´と対応させたデータとするものも可能である。
クライアントプロファイル又は標準プロファイルや基準印刷プロファイルについても、印刷機固有のプロファイルデータの場合と同様、入力されるデータの種類に応じたものに設定すればよく、上記の限りではない。
したがって、新聞印刷データの流れに沿えば、図7に示すように、各頁データに、その頁における広告データにはそのクライアントのプロファイル(RGB⇔L***)を作用させて、その頁における記事データには標準プロファイル(RGB⇔L***)を作用させて、その後、さらに、基準印刷プロファイル(L*´a*´b*´⇔CMYK)を作用させて、各頁の各画像データRGBをCMYK網点面積率データに変換して、そのCMYK網点面積率データをそれぞれ印刷するプリンタ固有のプリンタプロファイル(CMYK⇔C´M´Y´K´)に作用させて、各プリンタで印刷するための画像データを得る。
即ち、各プリンタ固有のプリンタプロファイル(印刷機固有のプロファイルデータ)を用いて、発色状態が基準の印刷色調(基準プロファイル)になるように絵柄データを変更(補正)する(この機能が、絵柄データ補正手段である)。ここでは、各プリンタで印刷するための画像データ(網点面積率データ)をC´M´Y´K´とする。
なお、ここで、クライアントプロファイルA1及び基準印刷プロファイルA2による変換は、前述のCMS変換機(絵柄データ補正手段)12a,22aに相当する機能によって行われる。また、前述の各印刷機固有のプロファイルに相当するプリンタ固有プロファイルによる変換は、CMS変換機(絵柄データ補正手段)12b,22bに相当する機能によって行われる。
各プリンタでは、このようにして得られた画像データC´M´Y´K´に基づいて印刷を行う。この際、用紙データに基づいて印刷用紙を選定する。
(新聞印刷への第1適用例の作用,効果)
本発明の印刷システムを新聞印刷システムに適用した第1適用例は上述のごとく構成されているので、例えば、図8に示すように、新聞印刷を行なうことができる。
つまり、まず、クライアント側から広告データとしてクライアントのカラープロファイルと使用用紙データとを新聞社に伝送する(ステップS10)。新聞社では、記事データと広告データを面付けして、ページレイアウトを完成する(ステップS20)。新聞社では、頁データ,記事用プロファイル(記事に関連する新聞社カラープロファイル),クライアントプロファイル,を各店舗に伝送する(ステップS30)。
各店舗では、広告用のクライアントカラープロファイル及び記事用の新聞社カラープロファイルと、店舗に装備された各プリンタ固有のプリンタプロファイルとからCMS(カラーマネジメントシステム)変換、即ち、広告データ部分については、画像データRGBに対してクライアントプロファイルを作用させて色座標L***に変換して、記事データ部分については、画像データRGBに対して標準プロファイルを作用させて色座標L***に変換して、さらにその色座標L***を基準印刷プロファイルに作用させて網点面積率データCMYKを得て、これを印刷するプリンタ固有のプリンタプロファイルに作用させて、各プリンタ3に応じた網点面積率データC´M´Y´K´を得る。こうして得られた各プリンタ3の画像データ(網点面積率データ)C´M´Y´K´を各プリンタ3に送る(ステップS40)。
各プリンタ3では送られた画像データ(網点面積率データ)C´M´Y´K´に基づいて印刷を行ない、各プリンタ3から出力された印刷物は折機4に送られ裁断と折り加工を行われ、新聞としての体裁を整えられる(ステップS50)。
このようにして、各地域の店舗2で、新聞社から送られた新聞印刷データに基づいて新聞印刷を行なうという地域分散型印刷システムにより、新聞の配達距離が大幅に短縮される上に、各店舗2での印刷部数自体も少なくなることから、記事の締め切りといった印刷内容の確定をより遅い時点に延ばすことができ、読者により新しい情報を提供することが可能になる。
また、各店舗2での印刷部数自体も少なくなることから、印刷速度も大幅な高速印刷は要求されず、印刷機のコストを抑え、大量な損紙の発生も抑えられる。これにより、印刷物の色が合わなかった場合にも損紙の発生を抑えられ、損紙の発生を抑えながら色合わせを行なうことができ、より美観に優れた情報を印刷することができる。
また、各地域の店舗2で、印刷データ作成・配信基地から送られた印刷データに基づく紙面にその地域等に固有の記事や広告等の紙面を含めて印刷を行なうことも容易である。
しかも、本実施形態の場合、オンデマンド方式で新聞印刷を行なう上に、新聞印刷時には、各紙面の頁データに応じた絵柄データを、新聞社が色調を決めるものについては、新聞社の基準プロファイルを用いて、クライアントが色調を決めるものについては、クライアントプロファイルに基づいて、色調の標準指標となる色座標L***に変換し、さらに、新聞社の基準輪転機の印刷プロファイル(基準印刷プロファイル、基準輪転機プロファイルともいう)に基づいて、網点面積率データCMYKに変換したものを、各プリンタ固有のプリンタプロファイルに基づいて各プリンタの画像データ(網点面積率データ)C´M´Y´K´に変換(補正)して印刷を実施するので、要求される新聞社の色調やクライアントの色調を確実に再現することができる。
また、本適用例では、クライアント側から広告部分に関するクライアントプロファイルと共に使用用紙データが送られるので、各店舗2では、使用用紙データに基づいて使用する印刷用紙を選定して印刷することができ、色調をより確実に再現することができる。
特に、オフセット式新聞輪転機を用いてインキ供給量で色調を制御する場合、印刷用紙(ウェブ)のインキ供給幅単位でしか制御を行なえず、印刷用紙(ウェブ)の走行方向(長手方向)へは制御自体できないが、プリンタを用いた印刷では、印刷する最小単位である印刷ドット単位で色調を制御することができるので、例えば、図3,図4に示すように、新聞の縦方向、つまり、印刷用紙(ウェブ)の走行方向に広告部分と記事部分が存在する場合にも、広告部分はクライアントプロファイルを用いて、記事部分は新聞社の基準プロファイルを用いて、それぞれをより適切に色調制御することができる。
また、プリンタによるとオフセット式新聞輪転機に比べて印刷速度は遅くなるが、本システムでは、新聞配達地域毎に分散して設けられた各店舗(地域新聞印刷所)で少量印刷を行なうようになっているうえに、各店舗(地域新聞印刷所)は新聞配達地域毎に分散して設けられていることから、地域新聞印刷所から新聞配達箇所(各家々や各売店)までの距離は短く、印刷後に速やかに配達することができるので、トータルで考えると、より新しい情報を新聞に盛り込んで印刷し配達することができる。
特に、地域新聞印刷所を新聞配達店舗毎に設けているので、印刷後に、即時各新聞配達箇所(各家々や各売店)へ向けて配達することができ、極めて効率がよい。
また、上述のように、要求される新聞社の色調やクライアントの色調を確実に再現することができるため、損紙の発生は大幅に抑えられ、万一、何らかのトラブルで損紙が発生しても、印刷速度が遅く小ロット印刷である点がかえって有利に働き、損紙の発生量を抑えることができる。
〔新聞印刷への第2適用例〕
〔システムの構成〕
次に、本発明にかかる印刷システムを新聞印刷に適用した第2適用例について説明する。
システムの概略構成は図2に示す第1適用例と同様であるが、印刷結果の発色状態が基準の印刷色調(基準プロファイル)になるようにするための手法が第1適用例と異なっている。
つまり、第1適用例では、印刷結果の発色状態が基準の印刷色調(基準プロファイル)になるようにするための手法として、各プリンタ固有のプリンタプロファイル(即ち、印刷機固有のプロファイル)を用いて、絵柄データを変更(補正)している。これに対して、本実施形態では、印刷機に、印刷した紙面の発色状態を検出する発色状態検出手段を装備し、この発色状態検出手段により検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量を制御する制御装置を設け、制御装置により、発色状態検出手段のデバイスプロファイルを用いて、発色状態検出手段により検出した前記紙面の発色状態が基準の印刷色調に略統一されるようにインキ供給量を制御するようになっている。
また、ここでは、印刷機として、オフセット輪転印刷機(機上製版式オフセット印刷機も含む)といいた有版印刷方式の印刷装置を用いているが、印刷機として、インクジェットプリンタ或いは電子写真印刷機といった無版印刷方式の印刷装置、いわゆるプリンタを用いてもよい。
この場合、発色状態検出手段としては例えばIRGB濃度計を用いることができる。IRGB濃度計のデバイスプロファイルは、例えば、図6(c)に示すように、各印刷機の各インキに関する網点面積率データCMYKの値とIRGB濃度計の発色に関するIRGBの値との対応関係として規定することができる。
また、このようにインキ供給量を制御する場合、目標の発色状態、即ち、目標濃度(目標IRGB)の値を設定することが必要になる。この目標濃度値IRGBは、広告部分等はクライアントプロファイルに記事部分等は標準プロファイルに作用させ、さらに基準印刷プロファイルに作用させた各頁の各画像データ(CMYK網点面積率データ)をIRGB濃度計のデバイスプロファイルを作用させることで算出することができる。
したがって、新聞印刷データの流れに沿えば、図9に示すように、各頁データに、その頁における広告データにはそのクライアントのプロファイル(RGB⇔L***)を作用させると共に、その頁における記事データには標準プロファイル(RGB⇔L***)を作用させ、変換した各L***データに、基準印刷プロファイル(L***⇔CMYK)を作用させて、各頁の各画像データ(CMYK網点面積率データ)を得て、さらに、IRGB濃度計のデバイスプロファイルを作用させることで、発色にかかる目標濃度値である目標IRGBを得る。印刷機では、IRGB濃度計により印刷した紙面を測定してこの測定情報(実IRGB)に基づいて、実IRGBが目標IRGBに近づくように、印刷機のインキ供給量CMYKをフィードバック制御する。
(作用,効果)
本発明の印刷システムの新聞印刷への第2適用例は上述のごとく構成されているので、例えば、図10に示すように、新聞印刷を行なうことができる。なお、図10中、ステップS42を除くステップS10,S20,S30,S50は、図8のステップS10,S20,S30,S50と略同様の処理を行なう。
つまり、まず、クライアント側から広告データとしてクライアントのカラープロファイルと使用用紙データとを新聞社に伝送する(ステップS10)。新聞社では、記事データと広告データを面付けして、ページレイアウトを完成する(ステップS20)。新聞社では、頁データ,記事用プロファイル(記事に関連する新聞社カラープロファイル),クライアントプロファイル,を各店舗に伝送する(ステップS30)。
各店舗では、クライアントプロファイルや基準輪転機プロファイルやIRGB濃度計のデバイスプロファイルを用いて目標濃度(目標IRGB)を設定し、設定した目標濃度と印刷時に検出される実濃度とに基づいてフィードバック制御を行いながら印刷を実施する(ステップS42)。
各印刷機から出力された印刷物は折機4に送られ裁断と折り加工を行われ、新聞としての体裁を整えられる(ステップS50)。
このようにして、第1適用例と同様の効果を得ることができる。
〔その他〕
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施の形態は上述のものに限定されない。
例えば、本実施形態の新聞適用例では、新聞社の基準プロファイルに対応した記事部分は、新聞社の基準用紙を用いるため、記事部分にかかる使用用紙データは送るようにはなっていないが、記事部分にかかる使用用紙データを送るようにしてもよい。
また、本実施形態の新聞適用例では、基準プロファイルデータは、絵柄データ(頁データ)などとともに新聞社(印刷データ作成・配信基地)から地域印刷所へ都度送信されるようになっているが、当該地域印刷所においてデータベース(ライブラリ)化しておき、新聞社からの指示に基づいて、上記データベースから対応する基準プロファイルデータを検索、選択、使用するようにしてもよい。なお、データベースは、常に最適且つ最新の「基準プロファイルデータ」が新聞社から提供され、更新されていることが好ましい。
また、本実施形態の適用例では、新聞印刷を例に説明したが、本印刷システムは、一定の印刷データを各地域の印刷所に提供し、各地域において所定の印刷を実施できるようにするものであり、新聞印刷に限らず商業印刷に広く適用しうるものであり、特に、印刷物を読者の手元に直接配達することが必要な商業印刷に適用することにより、前記実施形態のごとく、配達効率を向上させてより新しくより色調に優れた情報を読者に提供することができるという効果を得ることができる。
また、本印刷システムにかかる印刷機は、オフセット輪転印刷機、オフセット枚葉印刷機、機上製版式オフセット印刷機などの有版印刷方式の印刷装置や、インクジェットプリンタや電子写真印刷機などの無版印刷方式の印刷装置など、広く適用しうるものである。いずれの印刷機を用いても、各地域で分散して印刷を実施することにより、印刷物の配達距離が大幅に短縮される上に、各店舗2での印刷部数自体も少なくなることから、印刷内容の確定をより遅い時点に延ばすことができ、読者により新しい情報を提供することが可能になる。また、各店舗2での印刷部数自体も少なくなることから、印刷速度も大幅な高速印刷は要求されず、印刷機のコストを抑え、大量な損紙の発生も抑えられる。
また、本実施形態では、色座標L***を介してCMS変換を行っているが、その他の色基準、例えばCIE-XYZ、CIE-L***などの国際照明委員会が提唱する色座標システムを介してCMS変換を行ってもよい。
本発明の一実施形態にかかる印刷システムを示す構成図である。 本発明の一実施形態にかかる印刷システムを新聞印刷に適用した第1適用例を示す構成図である。 図2の新聞印刷適用の場合の広告データの例を示す図である。 図2の新聞印刷適用の場合の頁データの例を基準プロファイル及びクライアントプロファイルの例と共に示す図である。 図2の新聞印刷適用の場合の基準プロファイル及びクライアントプロファイルの配置例を示す図である。 プロファイルの例を示す図であり、(a)はプリンタプロファイルの第1例を示し、(b)はプリンタプロファイルの第2例を示し、(c)はセンサのデバイスプロファイルの例を示す。 本発明の一実施形態にかかる印刷システムを新聞印刷に適用した第1適用例の印刷データの流れを示す説明図である。 本発明の一実施形態にかかる印刷システムを新聞印刷に適用した第1適用例の印刷の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる印刷システムを新聞印刷に適用した第2適用例の印刷データの流れを示す説明図である。 本発明の一実施形態にかかる印刷システムを新聞印刷に適用した第2適用例の印刷の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 印刷データ作成・配信基地[新聞社の本社(新聞社)]
2 地域印刷所(店舗)
5 頁紙面
5a 記事部分
5b 広告部分
6 印刷機としてのプリンタ
7 折機
11 編集システム
12a,12b,22a,22b CMS変換機
13,23 RIP装置
24 製版機(CTP等)
25,35,45,55 センサ(発色状態検出手段)及び制御装置
26 オフセット印刷機(輪転機又は枚葉機)
36 機上製版印刷機(輪転機又は枚葉機)
46 インクジェットプリンタ
56 電子写真印刷機(レーザプリンタ)

Claims (13)

  1. 紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、
    前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備え、地域毎に分散して設けられた地域印刷所とを有し、
    前記各地域印刷所の印刷機では、前記印刷データに含まれる各地域印刷所共通の絵柄データと、前記紙面及び前記印刷機に係るプロファイルデータとに基づいて、予め決められた基準の印刷色調が略統一して得られるように、インキ供給量及び前記絵柄データの少なくとも何れかを調整しながら商業印刷を実施する
    ことを特徴とする、印刷システム。
  2. 紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、
    前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備え、地域毎に分散して設けられた地域印刷所と、
    を含む印刷システムであって、
    基準プロファイルデータを用いて、各地域印刷所共通の前記絵柄データを変換する絵柄データ変換手段が、前記印刷データ作成・配信基地又は前記地域印刷所にそなえられ、
    前記地域印刷所に備えられた各印刷機には、
    印刷した紙面の発色状態を検出する発色状態検出手段と、
    前記発色状態検出手段により検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量を制御する制御装置とがそなえられ、
    前記制御装置は、前記絵柄データ変換手段により変換された変換絵柄データと、前記発色状態検出手段のデバイスプロファイルデータとに基づいて、前記発色状態検出手段により検出した紙面の発色状態が、予め決められた基準の印刷色調に略統一されるように、インキ供給量又は前記変換絵柄データを制御して商業印刷を実施する
    ことを特徴とする、印刷システム。
  3. 紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、
    前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備え、地域毎に分散して設けられた地域印刷所と、
    を含む印刷システムであって、
    基準プロファイルデータ及び前記各印刷機固有のプロファイルデータに基づいて、紙面の発色状態が予め決められた基準の印刷色調になるように、各地域印刷所共通の前記絵柄データを補正する絵柄データ補正手段が、前記印刷データ作成・配信基地又は前記各地域印刷所にそなえられ、
    前記各地域印刷所の各印刷機では、前記絵柄データ補正手段により補正された補正絵柄データに基づいて商業印刷を実施する
    ことを特徴とする、印刷システム。
  4. 前記変換絵柄データ又は前記補正絵柄データを網点化処理するRIP装置が、前記印刷データ作成・配信基地又は前記各地域印刷所に設けられている
    ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の印刷システム。
  5. 前記基準プロファイルデータ,前記各印刷機固有のプロファイルデータ,及び前記デバイスプロファイルデータの少なくともいずれかは、前記印刷データ作成・配信基地から前記各地域印刷所に配信されるか、或いは、前記各地域印刷所においてデータベース化されている
    ことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の印刷システム。
  6. 前記地域印刷所には、前記印刷機で使用する刷版を作成する製版装置が備えられ、
    前記製版装置では、前記絵柄データ補正手段により補正された補正絵柄データに基づいて製版を実施する
    ことを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の印刷システム。
  7. 前記基準プロファイルデータには、印刷の基準となる基準印刷プロファイルデータと、各クライアントから要求された広告印刷部分に対して前記各クライアント毎に対応して与えられたクライアントプロファイルデータと、が含まれている
    ことを特徴とする、請求項2〜6のいずれか1項に記載の印刷システム。
  8. 前記基準プロファイルデータ及び前記各印刷機固有のプロファイルデータの少なくともいずれかは、前記各印刷機に使用する印刷資材毎に設けられ、
    前記各印刷機では、前記紙面に応じて印刷に使用すべき用紙及びインキの少なくとも何れかに関する、前記印刷データに含まれる印刷資材データに対応した印刷資材を用いると共に、
    前記絵柄データ補正手段では、前記印刷資材データに対応した前記基準プロファイルデータ及び前記各印刷機固有のプロファイルデータに基づいて前記絵柄データを補正する
    ことを特徴とする、請求項3記載の印刷システム。
  9. 前記印刷機は、オフセット輪転印刷機,オフセット枚葉印刷機,及び機上製版式オフセット印刷機を含む有版印刷方式を用いた印刷装置である
    ことを特徴とする、請求項1〜8の何れか1項に記載の印刷システム。
  10. 前記印刷機は、インクジェットプリンタ及び電子写真印刷機を含む無版印刷方式を用いた印刷装置である
    ことを特徴とする、請求項1〜8の何れか1項に記載の印刷システム。
  11. 前記印刷機は、
    各色のインキ供給量を調整する各色のインキ供給装置と、
    前記印刷機により印刷した紙面の発色状態を検出する発色状態検出手段と、
    前記発色状態検出手段により検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量を制御する制御装置とをそなえ、
    前記制御装置は、
    前記発色状態検出手段からの発色状態の情報に基づいて、前記印刷機により印刷を行なう際の発色の目標値である目標濃度を設定する目標濃度設定手段と、
    印刷した紙面の発色の実際値である実濃度を検出する濃度検出手段とをそなえ、
    前記濃度検出手段により検出された実濃度が前記目標濃度設定手段により設定された目標濃度に近づくように前記各色のインキ供給装置によるインキ供給量及び前記絵柄データのいずれかをフィードバック制御する
    ことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷システム。
  12. 紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、
    印刷した紙面の発色状態を検出する発色状態検出手段と、前記発色状態検出手段により検出された紙面の発色状態に基づいてインキ供給量を制御する制御装置とを有し、前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備えて、地域毎に分散して設けられた地域印刷所と、
    を含む印刷システムによる印刷方法であって、
    前記印刷データ作成・配信基地において各地域印刷所共通の絵柄データを作成するステップと、
    作成された前記絵柄データを、基準プロファイルデータに基づいて変換するステップと、
    変換された変換絵柄データと前記発色状態検出手段のデバイスプロファイルデータとに基づいて、前記発色状態検出手段により検出した紙面の発色状態が予め決められた基準の印刷色調に略統一されるように、インキ供給量又は前記補正絵柄データを制御し、前記各印刷機を用いて商業印刷を実施するステップと、を有する
    ことを特徴とする、印刷方法。
  13. 紙面の絵柄データを含む印刷データを作成又は配信する印刷データ作成・配信基地と、
    前記印刷データを用いて商業印刷を行なう印刷機を備えて、地域毎に分散して設けられた地域印刷所と、
    を有する印刷システムによる印刷方法であって、
    基準プロファイルデータ及び前記各印刷機固有のプロファイルデータに基づいて、紙面の発色状態が予め決められた基準の印刷色調になるように、各地域印刷所共通の前記絵柄データを補正する絵柄データ補正ステップと、
    前記各地域印刷所の各印刷機において、前記絵柄データ補正ステップにより補正された補正絵柄データに基づいて商業印刷を実施するステップと、を有する
    ことを特徴とする、印刷方法。
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