JP2008096037A - 送風装置および空気調和機 - Google Patents

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敬英 田所
Yasuaki Kato
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Abstract

【課題】送風装置の装着されるプロペラファンから吹き出される気流の方向を曲げる風向変換装置において、ベーンに流入する流れはファンの旋回方向成分をもつため、目標とする送風方向と流入方向が大きく異なる場合、気流方向を曲げる際にベーン付近で流れが剥離し、ユニットの入力増大や騒音増大をまねいていた。
【解決手段】ユニット内部に設けられたプロペラファン2と、このプロペラファンを駆動するファンモータ3と、前記プロペラファンから吹き出す気流の吹き出し口5の下流側に設置され、その気流の方向を変換する複数の反り形状をしたベーン11で構成された風向変換装置10とを有する送風装置において、前記ベーン11の外側の反り面11bの上流側11cが膨らみ厚肉とした形状とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ユニット内部に設置されたプロペラファンから吹き出される風の吹き出し側に位置し、前記プロペラファンから吹き出される風の向きを変化させる風向変換装置を備えた送風装置および空気調和機に関するものである。
従来の送風装置では、プロペラファンから吹き出した気流が人体に当たり不快になることや、空気調和機の室外ユニットをプロペラファン下流側の空間が狭い場所や複数のユニットを近接させて設置した場合には、気流の吹き出し効率が悪化することや複数のユニットから吹き出した気流が干渉して性能が低下するなどの問題がある。そこで、かかる問題を解消するためには気流の吹き出し方向を正面からずらし、他のユニットから吹き出された気流と干渉しないように気流を曲げることが必要になる。気流を曲げるためにはプロペラファンの下流側にベーンを設ける必要がある。
従来の送風装置において、プロペラファンからの気流の吹き出し口に網目状(格子状または円形状)に形成された複数の桟をもつファングリルを取り付けたものが知られている。これは気流を曲げる必要の有無にかかわらず、安全上回転するファンに手が接触しないようにするために取り付けられており、桟の奥行き方向の長さは通常10mm程度で、桟の取付間隔(ピッチ)は一定幅以内(例えば12mm程度)になっている。
このようなファングリルにおける風の流れについて図22により説明する。図22は、(a)に示すように、水平方向に対して出口方向が約60゜上方に傾いた桟7に水平方向と30゜下向きに流速10m/sの気流が流入した場合について、桟の弦長Lと桟ピッチdの比であらわされる弦節比(L/d)と気流の流出角の数値解析結果を(b)に、弦節比と圧力損失の数値解析結果を(c)にあらわしたものである。
ファングリルの桟のように弦節比が小さい場合(例えば、弦長10mm、ピッチ12mm、弦節比=10/12=0.83のとき)、流出角は40゜程度であり、気流は曲がりにくい。
これまでにファングリルの桟の向きを変えた例が示されているが(例えば特許文献1、特許文献2参照)、これはプロペラファンから吹き出す気流に桟の向きを合わせて流動抵抗を下げることが目的であり、気流を意図した方向へ曲げることは困難である。
ところで、図22(b)より、流出角の分布は弦節比が1辺りに変曲点があり、弦節比が1以上になると流出角が50゜以上となり、気流が曲がりやすくなる。従来、ファングリルのように異物がファンに触れないようにする目的に対しては弦節比を1未満に設定し、風向変換装置のように気流を曲げる目的に対しては弦節比を1以上に設定していた。
風向を大きく変えるためには弦節比が大きいベーンを備えた風向変換装置が必要であるが、図22(c)に示すように圧力損失が大きくなる傾向がある。
ユニットの入力増大を抑えるため、ベーンの形状を変化させた例がいくつか示されている。例えば、プロペラファンからの吹き出し流れに合わせて平板状ベーンを上向きに傾斜させた第1のベーンと上流側の端部を「逆ヘの字状」に折り曲げた第2のベーンとを備えた風向変換装置(特許文献3参照)や、上流・下流部の2枚のベーンを設置してベーン付近の境界層の発達を抑制して気流の方向を曲げる風向変換装置が示されている(特許文献4参照)。また、両端で長さの異なる円弧状のベーンを用いてプロペラファンからの気流に合わせてベーン形状を変化させた風向変換装置が示されている(特許文献5参照)。
特開平8−42876号公報(第2頁、図1) 特開平10−281499号公報(第6−7頁、図1、図2) 特開平7−225035号公報(第3頁、図1) 特開平7−305869号公報(第3−4頁、図2、図3) 特開平5−264070号公報(第3頁、図1、図5)
ユニット内部に設置されたプロペラファンから吹き出す流れはファンの旋回方向に角度をもって流出するため、気流の吹き出し方向は場所によって上下・左右方向を向く。風向変換装置が目標とする送風方向とファンからの吹き出し方向(ベーンに対する流入方向)が大きく異なる場合、気流方向を曲げる際にベーン付近で流れの剥離が生じ、ユニットの入力増大や騒音増大をまねいていた。すなわち、上記の特許文献1や特許文献2のファングリルの構成では、本来的に気流を意図した方向へ大きく曲げることは困難であり、特許文献3のベーン形状では、風向変換装置が目標とする送風方向とファンからの吹き出し方向(ベーンに対する流入方向)が大きく異なる場合、特に第2のベーンの負圧面側で流れの剥離が生じ、ユニットの入力増大や騒音増大を起こすという問題がある。特許文献4では、上流ベーンと下流ベーンの2枚を所定の間隔で並列に配置し、かつグリルの左側部分と右側部分では上流ベーンの取付角度を上方から下方へかけて変化させる構成となっているため、気流を意図した方向へ大きく曲げることが困難であるうえに、構造が複雑でコスト高になる問題がある。特許文献5では、両端で長さの異なる円弧状のベーンであるので、ベーンの形状、構成は簡単であるが、ベーンの負圧面側に生じる流れの剥離の問題については何ら配慮されていない。
本発明は、上記のような課題に鑑み、プロペラファンから吹き出される流れが風向変換装置のベーンで剥離することを防ぎ、目的の方向へ気流を向けながらも騒音低減と流動損失低減を実現できる風向変換装置を備えた送風装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る送風装置は、ユニット内部に設けられたプロペラファンと、このプロペラファンを駆動するファンモータと、前記プロペラファンから吹き出す気流の吹き出し口の下流側に設置され、その気流の方向を変換する複数の反り形状をしたベーンで構成された風向変換装置とを有する送風装置において、前記ベーンの外側の反り面の上流側が膨らみ厚肉の形状とするものである。
本発明の送風装置では、ユニット内部に設置されたプロペラファンから吹き出された風の流れは前記ファンの下流側に位置する風向装置に向かうが、ファンから吹き出した気流の方向がベーンの内側の反り面に向く場合はベーンの外側の反り面の上流側が膨らみ厚肉となっているため、外側の反り面で流れの剥離が生じにくい。また、ファンから吹き出した気流の方向がベーンの外側の反り面に向く場合はベーンの内側の反り面に膨らみがないため、同様に流れの剥離は生じにくい。そのため、ベーンでの流動抵抗が減少するため、流動損失と騒音を抑制することができ、結果として、ユニットの入力増加を小さく抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明するが、以下に示す図は全て説明用に簡略化してある。
実施の形態1.
図1(a)は本発明の実施の形態1における送風装置を前方から見た図であり、図1(b)はその送風装置の内部を上から見た図である。
送風装置1のユニット内部にはプロペラファン(軸流ファン)2とそれを駆動するファンモータ3が設置されている。プロペラファン2が動作する時、風は後方から吹き込まれプロペラファン2によって前方へ送られる。風の流れは図1(b)に示す矢印4の方向になる。また、プロペラファン2の下流側には前面の吹き出し口5を覆うように風向変換装置10が設置されている。この風向変換装置10は、図1(a)に示すように正面からみると横方向の板状ベーン11が弦節比1以上になるピッチで設置されている。
図2(a)は上記風向変換装置10を正面から見た図、図2(b)は図2(a)のA−A断面とB−B断面におけるベーンと流れを示す図である。
この風向変換装置10は水平方向に複数のベーン11が配置されており、垂直方向にはベーン11を支持する複数の桟12が配置されている。いま例えば、プロペラファンが13の向きに回転し、気流を風向変換装置10で上向きに吹き出す場合を考えると、プロペラファンから吹き出した気流は旋回成分をもつため、ベーン11に対する気流の流入方向は、A−A断面の位置では下向き14aに、B−B断面の位置では14aとは逆方向の上向き14bとなる。このように、ベーン11は気流を吹かせたい方向に反った形状として、流入した気流がベーン11に沿って滑らかに曲がるように形成する。また、図22からベーン11の弦節比を1以上に設定することにより、プロペラファンから吹き出す気流を所望の方向に変換することができる。なお、弦節比については特に断らない限り実施の形態2以降においても1以上になっているものとする。
図3(a)はベーン11の形状の詳細図を示したものである。ベーン11の内側の反り面11aと、外側の反り面11bはほぼ円弧形状に形成されている。そして、外側の反り面11bの上流側11cは滑らかに膨らませて厚肉の形状に形成されている。
なお、図3(a)に示したベーン形状は樹脂成型の場合を対象としたものであり、ベーン11を例えば板金で成型する場合は、安全のため端部を折り曲げる必要がある。その際に図3(b)の11dのように上流側の端部を反りの外側に折り曲げるような加工をすれば、上記のように外側反り面11bの上流側11cが膨らんだ肉厚の形状となり、上記の樹脂成型のベーンと同じ効果が得られる。
次に、このベーン11の作用について図4を用いて説明する。図4の上段の図(a)、(b)は、気流の流入方向が下向き14aの場合の、本実施の形態1のベーン11と従来のベーン15における気流解析の結果を模式的に示したものであり、下段の図(c)、(d)は、気流の流入方向が上向き14bの場合の、本実施の形態1のベーン11と負圧面先端を膨らませたベーン16における気流解析の結果を模式的に示したものである。
図2のA−A断面のように気流の流入方向が下向き14aとなる位置では、ベーン11、15の上側(内側)反り面11a、15aが圧力面となり、下側(外側)反り面11b、15bが負圧面となる。このとき外側反り面の上流側15cの端部が膨らんでいない従来技術のベーン15では、図4(b)のように上流側15cの端部で流れが剥離して渦17が生じる。これに対して、本実施の形態1のベーン11では外側反り面の上流側11cに膨らみを設けているため、流れがベーン11に沿い、剥離が抑えられている。
次に、図2のB−B断面のように気流の流入方向が上向き14bとなる位置では、ベーン11、16の下側(外側)反り面11b、16bが圧力面となり、上側(内側)反り面11a、16aが負圧面となる。この場合は負圧面の上流側端部11e、16dで剥離が生じるため、負圧面の上流側端部16dに膨らみを設けたベーン16の場合は、図4(d)のように渦17がより多く発生して流動抵抗(気流抵抗ともいう)が大きくなる。これに対して、本実施の形態1のベーン11では圧力面(外側反り面11b)の上流側11cのみに膨らみを設けているため、流動抵抗を増大させにくくなっている。
以上のように本実施の形態1によれば、風向変換装置10のベーン11は外側反り面11bの上流側11cのみが膨らみ厚肉になっているので、プロペラファン2から吹き出した風の流れ方向を変える際に、しかも目標とする送風方向とベーン11に対するプロペラファン2からの気流の流入方向とが大きく異なった位置においても、ベーン11での流れの剥離を抑えることができる。その結果、騒音が減少し流動損失を低減できるため、ユニットの入力増加を小さくすることができる効果がある。
実施の形態2.
プロペラファンから吹き出す気流は旋回方向成分をもつため、風向変換装置のベーンに流入する流れ方向は場所によって異なる。そこで、ベーンに流入する風向に応じてベーンの形状を変える例を図5に示す。図5(a)は実施の形態2における風向変換装置10を正面から見た図であり、図5(b)は図5(a)のA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図、図5(c)はA−A、B−B断面のベーン形状を示す詳細図である。
プロペラファンは13の方向に旋回するため、気流はA−A断面位置では目標とする送風方向17と大きくずれた向き14aに、B−B断面位置では目標とする送風方向17と近い向き14bに流入する。そこで、図5(c)のように、ベーンの先端で流れの剥離が懸念されるA−A断面位置では前述のように外側反り面11bの上流側11cが膨らんだベーン(第1のベーン)11を用い、B−B断面位置ではベーンによって流れを妨げないように外側反り面18bの上流側18cが膨らんでいない板厚の薄い第2のベーン18を用いる。すなわち、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14(14a、14b)とベーンの先端と後端を結ぶ直線19の方向とのなす角20が大きい位置では第1のベーン11を配置し、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線19の方向とのなす角20が小さい位置では第2のベーン18を配置する風向変換装置10の構成とする。このように、プロペラファンから吹き出す気流が旋回方向成分をもつことを考慮して、位置によってベーンの形状を変化させる。
これにより、A−A断面位置では剥離を防止するとともにB−B断面位置では気流抵抗を小さくして目的の風向を作ることができる。
本実施の形態2では、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線19の方向とのなす角20が大きい位置では第1のベーン11を配置し、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線19の方向とのなす角20が小さい位置では第2のベーン18を配置する構成としたので、全てのベーンを同一形状とするよりも、より一層流れの剥離を抑えることができ、更なる騒音低減と流動損失低減を図ることができ、その結果、ユニットの入力増加がさらに小さくなる風向変換装置を実現できる。
なお、風の吹き出し位置によって、第1のベーン11及び第2のベーン18は、それぞれ長手方向に同一の形状として良いし、正面からみて右半分は第1のベーン11の形状、左半分は第2のベーン18の形状としても良い。このようなベーンの配置例としては、最上部及び最下部付近には第2のベーン18を配置し、中央部付近には右・左部分が第1、第2のベーン形状をもつベーンを配置し、それらの中間部には第1のベーン11を配置する構成をあげることができる。
実施の形態3.
実施の形態2ではベーンの先端部形状を変化させる場合を示したが、ここではベーンの反り角21に着目する。図6(a)のように例えば、ベーンの弦長が30.7mmで水平方向に流速10m/sで気流が流入する場合、反り角21とベーンを通過した気流の流出角、全圧損失の傾向は図6(b)のようになる。この結果から、ベーンの反り角を大きくすると、気流は大きく曲がるが、圧力損失は大きくなる。逆にベーンの反り角を小さくすると、気流は曲がりにくくなるが、圧力損失は小さくなる。
この性質を利用した例を図7に示す。図7(a)は実施の形態3における風向変換装置10を正面から見た図であり、図7(b)は図7(a)のA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図、図7(c)はA−A、B−B断面のベーン形状を示す詳細図である。図7に示すように、目的の送風方向17と大きくずれた風向で流入するA−A断面位置(すなわち、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線19の方向とのなす角20が大きい位置)では反り角21を大きくしたベーン22を用いて風向を曲げ、目的の送風方向17と近い風向で流入するB−B断面位置(すなわち、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線19の方向とのなす角20が小さい位置)では反り角21の小さいベーン23を用いて圧力損失を小さく抑えるようにする。
このように本実施の形態3では、風の吹き出し位置によってベーンの反り角を変化させる構成としたので、全部が同一反り角を有するベーンを設けた風向変換装置よりも、より一層流れの剥離を抑えることができ、更なる騒音低減と流動損失低減を図ることができ、ユニットの入力増加がさらに小さくなる風向変換装置を実現できる。
なお、ベーン22、23の反り角21についても、実施の形態2と同様の考え方をとることができる。
実施の形態4.
ここでは、弦節比を構成するファクターの中でベーンの弦長に着目する。図22で示したように気流を曲げるためには弦節比が1以上であることが必要であるが、弦節比が大きくなると圧力損失が大きくなるため、プロペラファンから吹き出した流れ方向を曲げずに済む場合は弦節比を大きくしなくてよい。
図8はベーンの弦長を変える例を示すものであり、図8(a)は実施の形態4における風向変換装置10を正面から見た図であり、図8(b)は図8(a)のA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図、図8(c)はA−A、B−B断面のベーン形状を示す詳細図である。
図8に示すように、目的の送風方向17と大きくずれた風向で流入するA−A断面位置(すなわち、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線19の方向とのなす角20が大きい位置)では弦長が長いベーン24を用いて弦節比を大きくして風向を曲げ、目的の送風方向17と近い風向で流入するB−B断面位置(すなわち、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線19の方向とのなす角20が小さい位置)では弦長が短いベーン25を用いて弦節比をを小さくして圧力損失を小さく抑えるようにする。
このように本実施の形態4では、風の吹き出し位置によってベーンの弦長を変化させる構成としたので、全部が同一弦長のベーンを設けた風向変換装置よりも、より一層流れの剥離を抑えることができ、更なる騒音低減と流動損失低減を図ることができ、ユニットの入力増加がさらに小さくなる風向変換装置を実現できる。
なお、ベーン24、25の弦長についても、実施の形態2と同様の考え方をとることができる。
実施の形態5.
ここでは、ベーンのピッチ26に着目する。図9はベーンのピッチを変える例を示すものであり、図9(a)は実施の形態5における風向変換装置10を正面から見た図で、図9(b)は図9(a)のA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。
図9に示すように目的の送風方向17と大きくずれた風向で流入するA−A断面位置(すなわち、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が大きい位置)ではベーン11のピッチ26を小さくして弦節比を大きくして風向を曲げ、目的の送風方向17と近い風向で流入するB−B断面位置(すなわち、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が小さい位置)ではベーン11のピッチ26を大きくして弦節比をを小さくして圧力損失を小さく抑えるようにする。
このように本実施の形態5では、風の吹き出し位置によってベーンのピッチを変化させる構成としたので、全部が同一ピッチのベーンを設けた風向変換装置よりも、より一層流れの剥離を抑えることができ、更なる騒音低減と流動損失低減を図ることができ、ユニットの入力増加がさらに小さくなる風向変換装置を実現できる。
実施の形態6.
ここではベーンの設置角(取付角)27に着目する。気流を急角度で曲げたい場合にはベーンの形状だけでなく、設置角度を大きくする必要がある。図10はベーンの設置角を変える例を示すものであり、図10(a)は実施の形態6における風向変換装置10を正面から見た図で、図10(b)は図10(a)のA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。
図10に示すように風向変換装置10で上向きに風を吹かせたい場合を例に挙げる。A−A断面位置(すなわち、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が大きい位置)ではプロペラファンからの旋回流が14aのように下向きであるので、ベーン11の設置角27を大きくして気流を曲げるようにする。B−B断面位置(すなわち、プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向14とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が小さい位置)ではプロペラファンからの気流がすでに上向きになっているためベーンの設置角27を小さくして、気流の流れを妨げないようにする。これによりA−A断面位置に流入する気流はベーンの働きによって目的の送風方向に曲げられ、B−B断面位置を通過する気流はベーンが流れの妨げにならないため流動抵抗が小さくなる。以上の効果によって、目的の方向に風を送り出せ、ユニットの入力増加が小さくなる風向変換装置を実現できる。
実施の形態7.
実施の形態6では単一の風向変換装置の内部でベーンの設置角が異なる例を挙げた。ここでは2つのプロペラファンを備える大型送風装置に関する例を挙げる。
図11(a)は実施の形態7における送風装置1を正面から見た図であり、図11(b)は図11(a)のA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。
図11(a)のように上下に2つのプロペラファンを持つ送風装置1において、それぞれのプロペラファンの吹き出し口に、風向変換装置10a、10bを取り付け、図11(b)のように上向きに風を吹かせることを考える。2つのプロペラファンに取り付ける風向変換装置のベーンの設置角が同じである場合、2つのプロペラファンから吹き出した気流が干渉して効率よく気流を送り出せなくなり、ユニットの入力増加を起こす。
そこで、本実施の形態7では、上側のプロペラファンに取り付ける風向変換装置10aのベーン11Aは、A−A断面図に示すように設置角27aを大きくし、下側のプロペラファンに取り付ける風向変換装置10bのベーン11Bは、B−B断面図に示すように設置角27bを設置角27aより小さくして設置する。これにより、下側ファンからの風は緩やかに上昇し、上側ファンからの風は急角度で上昇するため、2つのプロペラファンから吹き出した風が干渉することがなくなり、送風装置からの風が効率よく排出されるためユニットの入力増加を小さく抑えることができる。
実施の形態8.
これまで示した風向変換装置は目的の風向が一つであるため、ベーンの向きが一方向であった。風向変換装置を用いて風を上向きに吹かせたい場合、ユニットの下部分から吹き出す風は風向変換装置の直後ではプロペラファンの軸高さにあるため、ユニットの近くでは風が正面に吹きつける。そこで、吹き出した風をすぐに拡散させたい場合の手段を図12に示す。図12(a)は実施の形態8における風向変換装置10を正面から見た図であり、図12(b)は図12(a)のA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。
本実施の形態8では、図12に示すように、プロペラファンの中心位置で領域を上下2つに分け、ベーンの反り中心が外周側を向くように上部A−A断面位置ではベーン11Aを上向きに設置し、下部B−B断面位置ではベーン11Bを下向きに設置する。これにより、ファンの上側から吹き出した気流は上側に排出され、ファンの下側から吹き出した気流は下側に排出されるため、吹き出した風がファン中心を通過せずに拡散するため、ユニット正面方向に風が吹きつけることがなくなる。
実施の形態9.
実施の形態8では上下方向に風を分ける方式であるが、左右方向に風を分ける手段を示す。図13(a)は実施の形態9における風向変換装置10を正面から見た図であり、図13(b)は図13(a)のA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。
本実施の形態9では、図13に示すように、ベーンを縦方向に配置し、プロペラファンの中心位置で領域を左右2つに分け、ベーンの反りの中心が外周側を向くように左部A−A断面位置ではベーン11Aを左向きに設置し、右部B−B断面位置ではベーン11Bを右向きに設置する。これにより、ファンの左側から吹き出した気流は左側に排出され、ファンの右側から吹き出した気流は右側に排出されるため、吹き出した風がファン中心を通過せずに拡散するため、ユニット正面方向に風が吹きつけることがなくなる。
実施の形態10.
これまで示した風向変換装置は、図14に示すようにベーン11の長手方向28が一方向であるため位置によって圧損値に違いが生じる。13の向きに回転するプロペラファンから吹き出した気流は、図14に塗りつぶしで示すように、上・下領域内のA−A断面位置では矢印14aの方向に流れる。ここでは気流がベーン11の長手方向の面に沿って流れるため摩擦抵抗が支配的であり、流動抵抗が小さい。一方、左・右領域内のB−B断面位置では気流はベーン11の断面を横切るように流れるため流れが剥離しやすく抵抗が大きくなる。
そこで、本実施の形態10では、図15に示すように、複数のベーン11をプロペラファンから吹き出した気流の方向に沿うようにほぼ同心の四角形状に配置し、かつ、A−A断面、B−B断面、C−C断面の各位置でベーン11の反りの中心が外周側を向くように設置する。すると、A−A断面、B−B断面、C−C断面の各位置では四角形状に配置したベーン11の長手方向28a、28b、28cがファンから吹き出す気流方向14a、14b、14cと一致するため、ベーンでの剥離が生じにくくなり、風向変換装置10の圧損は減少する。また、ベーン11の反りの向きが四方に向いているため、ファンから吹き出した風はファン軸付近を通過することなく拡散し、ユニット正面に風が吹きつけない構造とすることができる。これにより、ユニット正面に風を吹かせることなく風向変換装置によるユニットの入力増加を小さく抑えることができる。
実施の形態11.
実施の形態10で示した形状は四角形配置のベーンであるが、ここではプロペラファンの形状に合わせたベーンの配置とする。図16は実施の形態11における複数のベーン11をほぼ同心の円形状に配置したものである。また、ベーン11の反りの中心が放射状に外周側を向くようになっているため、ファンから吹き出した気流がユニット正面に吹くことはない。このベーン11の長手方向は円周方向であるため、回転するファンから吹き出す気流方向14aと一致しやすくなるため、圧損はさらに小さくなる。この効果により、実施の形態10に示した四角形配置のベーンによる場合よりもユニットの入力増加を小さく抑えることができる。
実施の形態12.
実施の形態10、11では気流を周囲に拡散させるベーンを示したが、ファンの中心側と外周側からの気流同士が干渉すると、気流がスムーズに排出されない。そこで、吹き出した気流が干渉しにくいベーンの構造を示す。図17は実施の形態12におけるベーン11の反り角21を中心側から外周側にかけて徐々に大きくしていく構造である。なお、図17(a)はベーン11を円形状に配置した例であり、図17(b)はベーン11を四角形状に配置した例である。また、図17(c)は図17(a)、(b)のA−A断面のおけるベーンと流れを示す図であり、ここではベーン11の反り角21が本旨であるためベーン1の形状は簡略化してある。
本実施の形態12では、図17に示すように、半径方向にA−A断面をみるとベーン11の反り角21が中心側21aから外周側21bにかけて大きくなっている。これにより、ファン中心側から吹き出した気流17aはゆるやかに曲がり、外周側から吹き出した気流17bは急角度で曲がるため、内側・外側の気流が干渉することなく排出される。これにより、ユニット正面に風を吹かせることなくユニットの入力増加をさらに小さく抑えることができる。この考えは実施の形態10であげた四角形配置のベーンにも適用できる。
実施の形態13.
送風装置から吹き出す気流の風向制御が常に必要とされる場所に送風装置を設置する際、風向変換とファンに手や異物が接触することを防ぐ機能が必要になる。ここでは、風向変換装置とグリルの機能を一体にすることを考える。図18(a)は実施の形態13における風向変換装置を正面から見た図であり、図18(b)はA−A断面におけるベーンと流れを示す図である。
本実施の形態13では、図18に示すようにベーン11のピッチ26を手がいらないように(例えばピッチ10mm)に設定し、ベーンの弦節比は気流を曲げられるよう1以上に設定する。これにより、ファングリルと風向変換装置を一体にできるため、材料コスト削減につながるとともにユニット正面がコンパクトに収まる利点がある。
実施の形態14.
実施の形態13ではグリルと風向変換装置とを一体化した例であるが、ここでは別パーツとして装着する例を示す。これは設置環境の変化(季節)などを考慮して風向制御が必要なときのみ風向変換装置を取り付ける場合に有効な手段である。図19は実施の形態14におけるファングリルと風向変換装置での流れを示す図で、(a)はファングリルの正面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のC−C断面図、(d)はファングリルの前面に風向変換装置を取り付けた状態を示す断面図である。
送風装置には図19に示すように、プロペラファン2の下流側にファングリル6が取り付けられている。ファングリル6の桟7の配置は格子状であり、縦横の桟本数によって使い分けをする。まず、縦方向桟7aの本数が多い場合(図19(b))、プロペラファンから吹き出した気流の水平方向成分は桟7aによって弱められるため、グリルを吹き出した直後の流れ29aは桟7aの長手方向に垂直な流速成分が弱くなり、鉛直上下方向成分が残る(図19(c))。このとき、風向変換装置のベーン11が左右方向を向くようにベーンの長手方向を鉛直方向に合わせて設置すると(図19(d))、ベーン11に流入する気流はベーンの長手方向(鉛直方向)に沿うように流れるため、ベーンの気流抵抗が小さい状態で目的の方向17に気流を曲げることができる。
実施の形態15.
次に、図20は実施の形態15におけるファングリルと風向変換装置での流れを示す図で、(a)はファングリルの正面図、(b)は(a)のB−B断面図、(c)は(a)のC−C断面図、(d)はファングリルの前面に風向変換装置を取り付けた状態を示す断面図である。
図20のように横方向桟7bの本数が多い場合(図20(b))、プロペラファンから吹き出した気流の鉛直方向成分は桟7bによって弱められるため、グリルを吹き出した直後の流れ29bは桟7bの長手方向に垂直な流速成分が弱くなり、水平左右方向の流れ27bが残る(c)。このとき、風向変換装置のベーン11が上下方向を向くようにベーンの長手方向を水平方向に設置すると(図20(d))、ベーン11に流入する気流はベーンの長手方向(水平方向)に沿うように流れるため、ベーンの気流抵抗を小さくして目的の方向17に気流を曲げることができる。
以上の実施の形態14及び実施の形態15によると、グリルと風向変換装置の2箇所で大きな圧損を生じることなく風を吹き出させることができ、ユニットの入力増加を抑えることができる。
実施の形態16.
図21は、これまでの実施の形態であげた風向変換装置を空気調和機に取り付けた例である。図21(a)は風向変換装置がない場合である。
空気調和機は、プロペラファン2の上流側に熱交換器8があり、外気との熱交換を行う。従来の空気調和機では、図21(a)に示すように、グリル6を通過した風4が熱交換器8に戻り(ショートサイクル)、熱交換効率の低下をまねいていた。本実施の形態15では、図21(b)に示すように、グリル6の前面に風向変換装置10を設けることによって、ユニットの入力増加を小さく抑えてショートサイクルを防止する吹き出し風向を実現できるため、ユニット全体の入力を低減した空気調和機を実現できる。
(a)は本発明の実施の形態1における送風装置を正面から見た図で、(b)はその送風装置の内部を上から見た図である。 (a)は図1の風向変換装置を正面から見た図で、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。 ベーン形状の詳細図である。 (a)、(c)は実施の形態1のベーン周りの流れを、(b)は従来のベーン周りの流れを、(d)は負圧面先端が膨らんだベーン周りの流れを示す模式図である。 (a)は本発明の実施の形態2における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図、(c)はベーン形状の詳細図である。 風向変換装置のベーンの反り角を変化させたときの全圧損失と流出角の関係を表した図である。 (a)は本発明の実施の形態3における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図、(c)はベーン形状の詳細図である。 (a)は本発明の実施の形態4における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図、(c)はベーン形状の詳細図である。 (a)は本発明の実施の形態5における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。 (a)は本発明の実施の形態6における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。 (a)は本発明の実施の形態7における送風装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。 (a)は本発明の実施の形態8における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。 (a)は本発明の実施の形態9における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。 (a)は一方向ベーンを有する風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B断面におけるベーンと流れを示す図である。 (a)は本発明の実施の形態10における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A、B−B、C−C断面におけるベーンと流れを示す図である。 (a)は本発明の実施の形態11における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A断面におけるベーンと流れを示す図である。 (a)、(b)は本発明の実施の形態12における風向変換装置を正面から見た図、(c)はA−A断面におけるベーンと流れを示す図である。 (a)は本発明の実施の形態13における風向変換装置を正面から見た図、(b)はA−A断面におけるベーンと流れを示す図である。 本発明の実施の形態14におけるファングリルと風向変換装置での流れを示す図で、(a)はファングリルの正面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のC−C断面図、(d)はファングリルの前面に風向変換装置を取り付けた状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態15におけるファングリルと風向変換装置での流れを示す図で、(a)はファングリルの正面図、(b)は(a)のB−B断面図、(c)は(a)のC−C断面図、(d)はファングリルの前面に風向変換装置を取り付けた状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態16における空気調和機の図である。 ベーンの弦節比と流出角・全圧損失の関係を表した図である。
符号の説明
1 送風装置、2 プロペラファン、3 ファンモータ、4 送風装置を流れる気流、5 吹き出し口、6 ファングリル、7 ファングリルの桟、8 熱交換器、10 風向変換装置、11 ベーン(第1のベーン)、11a 内側反り面、11b 外側反り面、11c 上流側、12 風向変換装置の桟、13 プロペラファンの旋回方向、14 プロペラファンからの気流のベーンへの流入方向、17 目標の送風方向、18 第2のベーン、19 ベーンの先端と後端を結ぶ直線、20 気流のベーンへの流入方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角、21 ベーンの反り角、22 反り角の大きいベーン、23 反り角の小さいベーン、24 弦長の長いベーン、25 弦長の短いベーン、26 ベーンのピッチ、27 ベーンの設置角。

Claims (19)

  1. ユニット内部に設けられたプロペラファンと、このプロペラファンを駆動するファンモータと、前記プロペラファンから吹き出す気流の吹き出し口の下流側に設置され、その気流の方向を変換する複数の反り形状をしたベーンで構成された風向変換装置とを有する送風装置において、
    前記ベーンの外側の反り面の上流側が膨らみ厚肉となっていることを特徴とする送風装置。
  2. ユニット内部に設けられたプロペラファンと、このプロペラファンを駆動するファンモータと、前記プロペラファンから吹き出す気流の吹き出し口の下流側に設置され、その気流の方向を変換する複数の反り形状をしたベーンで構成された風向変換装置とを有する送風装置において、
    前記風向変換装置は、外側の反り面の上流側が膨らみ厚肉となっているベーンと、前記上流側の膨らみがなく板厚の薄いベーンとを備えたことを特徴とする送風装置。
  3. ベーンの弦節比は1以上であることを特徴とする請求項1または2記載の送風装置。
  4. 前記外側の反り面の上流側が膨らみ厚肉となっているベーンは、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が大きい位置に配置し、
    前記上流側の膨らみがなく板厚の薄いベーンは、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が小さい位置に配置することを特徴とする請求項2または3記載の送風装置。
  5. 前記ベーンの反り角を前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角によって変化させたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の送風装置。
  6. 前記ベーンの反り角を、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が大きい位置ではベーンの反り角が大きくなるように、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が小さい位置ではベーンの反り角が小さくなるように、位置によって変化させたことを特徴とする請求項5記載の送風装置。
  7. 前記ベーンの弦長を前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角によって変化させたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の送風装置。
  8. 前記ベーンの弦長を、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が大きい位置ではベーンの弦長が長くなるように、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が小さい位置ではベーンの弦長が短くなるように、位置によって変化させたことを特徴とする請求項7記載の送風装置。
  9. 前記ベーンの設置間隔を前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角によって変化させたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の送風装置。
  10. 前記ベーンの設置間隔を、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が大きい位置ではベーンの設置間隔が小さくなるように、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が小さい位置ではベーンの設置間隔が広くなるように、位置によって変化させたことを特徴とする請求項9記載の送風装置。
  11. 前記ベーンの設置角を前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角によって変化させたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の送風装置。
  12. 前記ベーンの設置角を、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が大きい位置ではベーンの設置角が小さくなるように、前記プロペラファンから吹き出す気流がベーンに流入する方向とベーンの先端と後端を結ぶ直線方向とのなす角が小さい位置ではベーンの設置角が大きくなるように、位置によって変化させたことを特徴とする請求項11記載の送風装置。
  13. 前記風向装置を水平方向あるいは垂直方向に領域を2分したときに、上下あるいは左右のベーンの反りの向きを逆向きに設置したことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の送風装置。
  14. 前記ベーンを水平方向と鉛直方向に格子状に設置し、水平方向及び鉛直方向のベーンは反りの中心が外周側を向くように設置したことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の送風装置。
  15. 前記ベーンを前記プロペラファンの軸位置を中心として円形状に配置し、ベーンの反り中心が外周側を向くように設置したことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の送風装置。
  16. 前記ベーンの反り角が前記プロペラファンの中心側から外周側に向けて大きくなることを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の送風装置。
  17. 前記風向変換装置がファングリルの機能を持つように構成されていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の送風装置。
  18. 前記吹き出し口にファングリルが設けられ、そのファングリルの下流部に前記風向変換装置を有する送風装置において、前記ファングリルの桟の配置が格子状であるとき、本数が多い桟の長手方向と前記風向変換装置のベーンの長手方向とを一致させることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の送風装置。
  19. 請求項1乃至17のいずれかに記載の送風装置を備えたことを特徴とする空気調和機。
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