JP2008095856A - ディファレンシャル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑油の供給不足による円すいころ軸受の焼き付きの発生を防止し得るディファレンシャル装置を提供する。
【解決手段】円すいころ軸受10の内輪部材11の大つば部11bの外周部はアウタ側へ延設されて環状の大つば延長部11cが形成される。大つば延長部11cの外周面とディファレンシャルケースの軸受ハウジング部35の内周面との間には、アウタ側に向けて排出される潤滑油Lを一時的に貯留するための環状のオイルシール36が保持される。オイルシール36のアウタ側には、外部から軸受ハウジング部35への異物の侵入を防止するための環状のデフレクタ37が保持される。大つば延長部11cよりもラジアル方向内側に位置する内輪部材11の背面11dには、軸受ハウジング部35の外部に開放された環状の放熱面Rが形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディファレンシャル装置に関し、特に自動車等の車両のディファレンシャル装置(差動歯車装置)に関する。
この種のディファレンシャル装置においては、例えば、一端にピニオンギアが固定されたピニオン軸が、アキシャル方向に所定距離離間して背面組合せされた一対の円すいころ軸受によって支持されている。各円すいころ軸受は、自動車等の車両のディファレンシャルケースの軸受ハウジング部に組み付けられている。そして、各円すいころ軸受の潤滑は、ピニオンギアによって駆動されるリングギアの回転に伴ってディファレンシャルケース内の潤滑油を跳ね上げる、いわゆるはねかけ方式で行なわれる(例えば特許文献1参照)。
具体的には、図5に示すFR(前方エンジン後輪駆動)方式では、車両前方(図5では右側)に搭載されるエンジン(図示せず)の動力は、前後に長いプロペラシャフト101からディファレンシャル装置103を経てドライブシャフト102へ伝えられ、左右の後輪(駆動輪;図示せず)を回転させる。ディファレンシャル装置103では、プロペラシャフト101の回転が、コンパニオンフランジ138を介してピニオン軸131に伝達される。このピニオン軸131は、アキシャル方向に所定の間隔を有する一対の円すいころ軸受110,120によって、背面組合せで支持されている。これらの円すいころ軸受110,120は、内輪111,121及び外輪112,122よりなる軌道輪の間に複数の円すいころ113,123(転動体)が配置されている。
液体潤滑機構130を構成するピニオン軸131の後端にはピニオンギア132が固定され、ピニオンギア132と噛合して駆動されるリングギア133の回転により、ディファレンシャルケース134内の潤滑油Lが跳ね上げられる。多くの場合、リングギア133で跳ね上げられた潤滑油Lは、軸受ハウジング部135の内壁面に沿う給油路135aを通り、一対の円すいころ軸受110,120に対してアキシャル方向における内輪111,121の小つば部111a,121a側から供給される。
このようなはねかけ方式による円すいころ軸受110,120の潤滑に関して、相反する次のような事情と時代の要請がある。
(1)例えば高速回転時等には、リングギア133で跳ね上げられ円すいころ軸受110,120に供給される潤滑油Lの量が増加し、軸受による撹拌抵抗が大きくなる傾向がある。これによって軸受のトルクが増大し、伝達効率が低下するので、エネルギー消費量が増え車両の燃費を悪化させる。また、潤滑油Lの供給量が増加すると異物の流入(混入)量も増え、円すいころ軸受110,120の摩耗・損傷が促進され寿命が低下するおそれもある。
(2)一方、車両の燃費向上を図ろうとして潤滑油Lの供給量を制限すると潤滑不足による焼き付きが発生するおそれがある。その際、エンジン始動時のように低温状態では、円すいころ軸受110,120に流入する潤滑油Lの量が減少しやすくなる。また、リングギア133は左右のうち片側(例えば右側)にのみ形成されているので、リングギア133の設置側(例えば左側)に旋回するときには、旋回中心とは反対側(例えば右側)に遠心力が作用してリングギア133による潤滑油Lの掻き揚げ量が減少しやすい。このため、前方側の円すいころ軸受110の内輪111の大つば部111bは、リングギア133から遠いために供給量が不足して、特に潤滑不足による焼き付きが発生しやすい。
特開平11−51159号公報
本発明の課題は、潤滑油の供給不足による円すいころ軸受の焼き付きの発生を防止し得るディファレンシャル装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を達成するために、本発明は、ピニオンギアが一端側に固定されたピニオン軸を、内輪部材及び外輪部材よりなる軌道部材の間に複数の円すいころが配置された一対の円すいころ軸受によって、アキシャル方向に所定の間隔を有する背面組合せで支持するとともに、前記ピニオンギアによって駆動されるリングギアの回転に伴ってディファレンシャルケース内の潤滑油を跳ね上げ、前記リングギアから遠い側の円すいころ軸受に対してアキシャル方向における前記内輪部材の小つば部側から潤滑油を供給する液体潤滑機構を備えたディファレンシャル装置であって、
潤滑油の排出側となる前記内輪部材の大つば部側において、その大つば部の外周部はアウタ側へ延設されて環状の大つば延長部が形成され、
その大つば延長部の外周面と前記ディファレンシャルケースの軸受ハウジング部の内周面との間には、アウタ側に向けて排出される潤滑油を一時的に貯留するための環状のオイルシールと、外部から前記軸受ハウジング部への異物の侵入を防止するために前記オイルシールのアウタ側に配置される環状の保護部材とが保持され、
前記大つば延長部よりもラジアル方向内側に位置する前記内輪部材の背面に、前記軸受ハウジング部の外部に開放された環状の放熱面が形成されることを特徴とする。
本発明のディファレンシャル装置においては、内輪部材の大つば部の外周部がアウタ側へ延設されて環状の大つば延長部が形成されている。また、その大つば延長部の外周面とディファレンシャルケースの軸受ハウジング部の内周面との間には、オイルシール及び保護部材が保持されている。このため、内輪部材のアウタ側に向けて排出される潤滑油がオイルシールによって一時的に貯留されるので、円すいころ軸受への潤滑油の供給量を制限しても、軸受内にて潤滑油による潤滑機能が適切に維持されるようになって、潤滑油の供給不足による軸受の焼き付き(軸受内輪部材ところの焼き付き)を防止することが可能である。また、大つば延長部の外周面と軸受ハウジング部の内周面との間にオイルシール及び保護部材を設けたことに伴い、内輪部材の背面に軸受ハウジング部の外部に開放された放熱面が形成されるようになる。このため、円すいころ軸受への潤滑油の供給量を制限しても、内輪部材の大つば部で発生した熱が内輪部材の背面及び大つば延長部の内周面から軸受ハウジング部の外部に放熱され、内輪部材の大つば部の温度上昇が効果的に抑制されるようになって、潤滑油の供給不足による軸受の焼き付きを防止することも可能である。
この場合、例えば、前記オイルシールは、前記軸受ハウジング部の内周面に固定され、かつ前記大つば延長部の外周面に接触するとともに、
前記保護部材は、前記大つば延長部の外周面に固定され、かつ前記軸受ハウジング部の先端部に接近又は接触するように実施することも可能である。これによれば、保護部材によってオイルシールの内周部と大つば延長部の外周面との接触部位への異物の侵入・噛み込みが防止されて、オイルシールの密封性を良好に確保するとともに、軸受の寿命を向上させることが可能である。
また、例えば、前記内輪部材の背面は、前記放熱面が形成される形態で、アキシャル方向に予圧が付与されているように構成するとよい。これによれば、内輪部材から放熱され、かつアキシャル方向に予圧が付与されるような形態を簡易に構成することができる。
(実施例1)
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る円すいころ軸受を備えたディファレンシャル装置の一例を示す側面断面図、図2は図1の要部拡大図である。
図1に示すFR(前方エンジン後輪駆動)方式では、車両前方(図1では右側)に搭載されるエンジン(図示せず)の動力は、前後に長いプロペラシャフト1からディファレンシャル装置3を経てドライブシャフト2へ伝えられ、左右の後輪(駆動輪;図示せず)を回転させる。ディファレンシャル装置3では、プロペラシャフト1の回転が、コンパニオンフランジ38を介してピニオン軸31に伝達される。このピニオン軸31は、円筒状のスペーサ39によりアキシャル方向に所定の間隔を有する一対の円すいころ軸受10,20によって、背面組合せで支持されている。
円すいころ軸受10は、ピニオン軸31と一体回転する例えば軸受用鋼からなる内輪部材11、及びディファレンシャルケース34の軸受ハウジング部35に固定される例えば軸受用鋼からなる外輪部材12よりなる軌道部材の間に、例えば軸受用鋼からなる複数の円すいころ13(転動体)が保持器14により周方向に所定間隔を保持しつつ配置されるように構成されている。内輪部材11は、図2に示すように、潤滑油Lの供給側である正面側にて円すいころ13のアキシャル方向の移動を規制する小つば部11aを一体に有するとともに、潤滑油Lの排出側である背面側にて円すいころ13の大端面からの負荷を受けることが可能な大つば部11bを一体に有している。大つば部11bには、環状の大つば延長部11cが一体に形成されている。
大つば延長部11cは、大つば部11bの端面からアキシャル方向アウタ側(ディファレンシャル装置3のプロペラシャフト1側)に延設されていて、その外径が内輪部材11の外径と等しく形成され、その内径が内輪部材11の内径に比して所定量大きく形成され、その先端が軸受ハウジング部35の開口縁とほぼ一致するようにアキシャル方向の長さが設定されている。これにより、大つば延長部11cとコンパニオンフランジ38との間には放熱空間が形成され、内輪部材11の背面11dと、大つば延長部11cの内周面及び先端面とによって、軸受ハウジング部35の外部に開放された放熱面Rが形成されている。この大つば延長部11cの外周面と軸受ハウジング部35の内周面との間には、オイルシール36及びデフレクタ37が配設されている。
オイルシール36は、軸受ハウジング部35の内周面に固定されていて、そのリップ部36aが大つば延長部11cの外周面と常に接触するようにラジアル方向内方に向けて弾性的に付勢されている。オイルシール36と軸受との間には、油溜め部Sが形成されていて、潤滑油Lが一時的に貯留されるようになっている。
デフレクタ37は、軸受内への異物の侵入を防止する保護部材としての機能を果たす円環状の板材であり、オイルシール36のアウタ側にて大つば延長部11cの外周面に固定されるとともに、軸受ハウジング部35の内周面との間に小さな隙間が形成されるようにその内周面に接近している。
図1に戻って、円すいころ軸受20は、ピニオン軸31と一体回転する例えば軸受用鋼からなる内輪部材21、及びディファレンシャルケース34の軸受ハウジング部35に固定される例えば軸受用鋼からなる外輪部材22よりなる軌道部材の間に、例えば軸受用鋼からなる複数の円すいころ23(転動体)が保持器24によって周方向に所定間隔を保持しつつ配置されるように構成されている。内輪部材21は、円すいころ23のアキシャル方向の移動を規制する小つば部21a及び円すいころ23の大端面からの負荷を受けることが可能な大つば部21bを一体に有している。
液体潤滑機構30を構成するピニオン軸31の後端にはピニオンギア32が固定され、ピニオンギア32と噛合して駆動されるリングギア33の回転により、ディファレンシャルケース34内の潤滑油Lが跳ね上げられる。なお、コンパニオンフランジ38(連結継手)は、プロペラシャフト1とピニオン軸31とを連結するとともに、ナット38a(締付部材)の締め付け(螺合)により内輪部材11の背面11dを押圧してアキシャル方向に予圧を付与している。
次に、以上のように構成された実施例1の動作について説明する。リングギア33で跳ね上げられた潤滑油Lは、軸受ハウジング部35の内壁面に沿う給油路35aを通り、一対の円すいころ軸受10,20に対してアキシャル方向における内輪部材11,21の正面側から供給される。
具体的には、円すいころ軸受10,20において、内輪部材11,21の正面側へ供給された潤滑油Lは、ポンプ作用と呼ばれる油の引き込み現象により、各軸受内に進入し、円すいころ13,23の回転に伴う遠心力で内輪部材11,21と外輪部材12,22との間を遡上し、内輪部材11,21の背面側である大つば部11b,21b側から排出される。排出された潤滑油Lは、図示を省略する排油路を通ってディファレンシャルケース34の底部に戻される。
ところで、本実施例1においては、円すいころ軸受10における内輪部材11の大つば部11bの外周部がアウタ側へ延設されて環状の大つば延長部11cが形成されている。また、その大つば延長部11cの外周面と軸受ハウジング部35の内周面との間には、オイルシール36及びデフレクタ37が保持されている。
これにより、円すいころ軸受10において、内輪部材11のアウタ側に向けて排出される潤滑油Lがオイルシール36により形成された油溜め部S内に一時的に貯留されるので、円すいころ軸受10への潤滑油Lの供給量を制限しても、軸受内にて潤滑油Lによる潤滑機能が適切に維持されるようになって、潤滑油Lの供給不足による円すいころ軸受10の焼き付き(内輪部材11と円すいころ13の焼き付き)を防止することが可能である。
また、大つば延長部11cの外周面と軸受ハウジング部35の内周面との間にオイルシール36及びデフレクタ37を設けたことに伴い、内輪部材11の背面11dに軸受ハウジング部35の外部に開放された放熱面Rが形成されるようになる。このため、円すいころ軸受10への潤滑油Lの供給量を制限しても、内輪部材11の大つば部11bで発生した熱が内輪部材11の背面11d及び大つば延長部11cの内周面から軸受ハウジング部35の外部に放熱され、大つば延長部11cの温度上昇が効果的に抑制されるようになって、潤滑油Lの供給不足による円すいころ軸受10の焼き付きの発生を防止することも可能である。
なお、リングギア33で跳ね上げられた潤滑油Lの一部は、リングギア33の外周に沿う給油路35bを通り、後方側(リングギア33に近い側)の円すいころ軸受20に対してアキシャル方向における内輪部材11の大つば部21b側へも供給される。このように、後方側の円すいころ軸受20では、潤滑油Lの流入量(供給量)を制限した場合であっても、潤滑油Lの流入量(供給量)不足が前方側の円すいころ軸受10に比較すれば発生しにくい。したがって、円すいころ軸受20では、円すいころ軸受10のように、大つば延長部を設けていない。
また、本実施例1では、オイルシール36が軸受ハウジング部35の内周面に固定され、そのリップ部36aにて大つば延長部11cの外周面に接触している。また、デフレクタ37が大つば延長部11cの外周面に固定され、軸受ハウジング部35の先端部の内周面に接近している。
これにより、デフレクタ37によってオイルシール36のリップ部36aと大つば延長部11cの外周面との接触部位への異物の侵入・噛み込みが防止されて、オイルシール36の密封性を良好に確保するとともに、円すいころ軸受10の寿命を向上させることが可能である。
(変形例)
上記実施例1においては、保護部材としてのデフレクタ37が、軸受ハウジング部35の内側に組み込まれていたが、これに代えて、例えば図3に示すように、デフレクタ37’が軸受ハウジング部35の外側に組み付けられるように実施することも可能である。なお、図3に示したこの変形例の他の構成は、上記実施例1の円すいころ軸受10と同様であるため、同一の部材または同一の機能を果たす部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
この変形例では、デフレクタ37’がラジアル方向外側に延設されて、軸受ハウジング部35の開口端を覆っており、その外周端部が軸受ハウジング部35の先端部の外周面にまで達している。この変形例によっても、上記実施例1と同様、オイルシール36の密封性を良好に確保するとともに、円すいころ軸受10の寿命を向上させることが可能である。
(実施例2)
上記実施例1及びその変形例で使用した円すいころ軸受10においては、内輪部材11の大つば部11bの外周部がアウタ側へ延設されて環状の大つば延長部11cが内輪部材11と一体的に形成されるように実施したが、これに代えて、例えば図4に示すように、円すいころ軸受10’の内輪部材11を構成する円筒部材41を内輪部材11とは別に設け、この円筒部材41がアウタ側へ延設されて環状の大つば延長部として機能するように実施することも可能である。なお、図4に示したこの実施例2の他の構成は、上記変形例の円すいころ軸受10と同様であるため、同一の部材または同一の機能を果たす部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
この実施例2においては、円筒部材41が内輪部材11の背面11dに固定されていて、内輪部材11の背面11dと、円筒部材41の内周面及び先端面とによって、軸受ハウジング部35の外部に開放された放熱面R’が形成され、この放熱面R’から内輪部材11の大つば部11bで発生した熱が軸受ハウジング部35の外部に放熱されるようになる。この場合、円筒部材41を、銅合金やアルミ合金等の鋼より熱伝導率が高い材料で形成することにより放熱を促進することができる。また、円筒部材41を内輪部材11と別体とすれば、内輪部材11と一体成形する場合に比して加工が簡単になり、しかも材料の使用量を削減することもできる。なお、図4に示したこの実施例2の他の構成は、上記変形例の円すいころ軸受10と同様であるため、同一の部材または同一の機能を果たす部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
以上の各実施例及び変形例では、デフレクタ37,37’の各外周端部が軸受ハウジング部35の内周面、外周面にそれぞれ近接してラビリンスを形成するように構成したが、これに限らず、デフレクタ37,37’の各外周端部が軸受ハウジング部35の内周面、外周面にそれぞれ接触するように構成してもよい。
また、以上の各実施例及び変形例では、FR方式の車両に用いるディファレンシャル装置についてのみ説明したが、FF(前方エンジン前輪駆動)方式や4WD(4輪駆動)方式の車両等、他の車両用のピニオン軸支持装置に適用してもよい。
本発明による実施例1に係る円すいころ軸受を備えたディファレンシャル装置を示す側面断面図。 図1の要部拡大図。 本発明による実施例1の変形例に係る円すいころ軸受を備えたディファレンシャル装置の要部を拡大して示す側面断面図。 本発明による実施例2に係る円すいころ軸受を備えたディファレンシャル装置の要部を拡大して示す側面断面図。 従来のディファレンシャル装置を示す側面断面図。
符号の説明
1 プロペラシャフト
2 ドライブシャフト
3 ディファレンシャル装置
10,10’ 円すいころ軸受
11 内輪部材(軌道部材)
11a 小つば部
11b 大つば部
11c 大つば延長部
11d 内輪部材11の背面
R,R’ 放熱面
12 外輪部材(軌道部材)
13 円すいころ(転動体)
14 保持器
20 円すいころ軸受
21 内輪部材(軌道部材)
21a 小つば部
21b 大つば部
22 外輪部材(軌道部材)
23 円すいころ(転動体)
24 保持器
30 液体潤滑機構
31 ピニオン軸
32 ピニオンギア
33 リングギア
34 ディファレンシャルケース
35 軸受ハウジング部
35a 給油路
36 オイルシール
37,37’ デフレクタ(保護部材)
38 コンパニオンフランジ(連結継手)
41 円筒部材
L 潤滑油

Claims (2)

  1. ピニオンギアが一端側に固定されたピニオン軸を、内輪部材及び外輪部材よりなる軌道部材の間に複数の円すいころが配置された一対の円すいころ軸受によって、アキシャル方向に所定の間隔を有する背面組合せで支持するとともに、前記ピニオンギアによって駆動されるリングギアの回転に伴ってディファレンシャルケース内の潤滑油を跳ね上げ、前記リングギアから遠い側の円すいころ軸受に対してアキシャル方向における前記内輪部材の小つば部側から潤滑油を供給する液体潤滑機構を備えたディファレンシャル装置であって、
    潤滑油の排出側となる前記内輪部材の大つば部側において、その大つば部の外周部はアウタ側へ延設されて環状の大つば延長部が形成され、
    その大つば延長部の外周面と前記ディファレンシャルケースの軸受ハウジング部の内周面との間には、アウタ側に向けて排出される潤滑油を一時的に貯留するための環状のオイルシールと、外部から前記軸受ハウジング部への異物の侵入を防止するために前記オイルシールのアウタ側に配置される環状の保護部材とが保持され、
    前記大つば延長部よりもラジアル方向内側に位置する前記内輪部材の背面に、前記軸受ハウジング部の外部に開放された環状の放熱面が形成されることを特徴とするディファレンシャル装置。
  2. 前記オイルシールは、前記軸受ハウジング部の内周面に固定され、かつ前記大つば延長部の外周面に接触するとともに、
    前記保護部材は、前記大つば延長部の外周面に固定され、かつ前記軸受ハウジング部の先端部に接近又は接触する請求項1に記載のディファレンシャル装置。
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