JP2008095774A - フェースギア伝動機構及びこれを用いたデファレンシャル装置 - Google Patents

フェースギア伝動機構及びこれを用いたデファレンシャル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】噛み合い部での荷重集中を緩和して耐久性を向上させたフェースギヤ伝達機構と、これを用いたデファレンシャル装置の提供を目的とする。
【解決手段】互いに噛み合うフェースギヤ7,9とピニオンギヤ5とで構成されるフェースギヤ伝達機構であって、前記ピニオンギア5の少なくとも回転方向一側の歯面11において、歯先13の歯幅方向中央部15を中心にして、サイドギア7,9(フェースギア)との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面17を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、フェースギア伝動機構及びこれを用いたデファレンシャル装置に関する。
特許文献1に「一対のクラウンギア歯付け」が記載されており、特許文献2に「LOCKING DIFFERENTIAL COMPRISING CROWN GEARS(クラウンギアで構成された差動ロック機能付きデファレンシャル装置)」が記載されている。
特開2004−69066号公報 WO 2006/024306 A1号公報
クラウンギアを用いたギア伝動機構は、フェースギアを用いたギア伝動機構と同様に、互いの噛み合いがフェースギアの径方向外側の歯先側から径方向内側の歯元側に向けて進行することに伴って噛み合い線が斜め方向に形成される。その結果、ピニオンギアの歯先の歯幅方向中央部の狭い範囲に噛み合い荷重が集中する個所が生じ、ピニオンギアとフェースギアの表面硬化層(例えば、浸炭処理層)が剥がれて、耐久性が低下する恐れがある。
フェースギア伝動機構を車両のデファレンシャル装置に用いた場合、上記のようなことは車庫入れ、低μ路での走行、急旋回などのようにデファレンシャル装置が高速で差動回転する状況で発生し易い。
そこで、この発明は、噛み合い部での荷重集中を緩和して耐久性を向上させたフェースギア伝動機構と、これを用いたデファレンシャル装置の提供を目的としている。
請求項1のフェースギア伝動機構は、互いに噛み合うフェースギアとピニオンギアとで構成されるフェースギア伝動機構であって、前記ピニオンギアの少なくとも回転方向一側の歯面において、歯幅方向中央部を中心にして、前記フェースギアとの噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面を設けたことを特徴とする。
請求項2のフェースギア伝動機構は、互いに噛み合うフェースギアとピニオンギアとで構成されるフェースギア伝動機構であって、前記ピニオンギアの少なくとも回転方向一側の歯面において、前記フェースギアとの噛み合いが進行する噛み合い進行線を中心にして、前記フェースギアとの噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面を設けたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載されたフェースギア伝動機構であって、前記歯形修正面の基準が、前記噛み合い進行線と前記歯幅方向中央部にあることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載されたフェースギア伝動機構であって、前記歯形修正面に、前記噛み合い進行線と前記歯幅方向中央部を境に、あるいは、これらに沿って、必要な曲率を設定したことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載されたフェースギア伝動機構であって、前記ピニオンギアの歯先に面取り部を設けたことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載されたフェースギア伝動機構であって、前記面取り部の面積を、歯幅方向に向かって変えたことを特徴とする。
請求項7のデファレンシャル装置は、原動機の駆動力を受けて回転するデフケースと、前記デフケースの回転に伴って公転するピニオンギアと、前記ピニオンギアと噛み合って前記駆動力を車輪側に伝達する一対の出力側サイドギアとを有し、前記ピニオンギアが、請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたピニオンギアであり、前記サイドギアが、請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたフェースギアであることを特徴とする。
請求項1のフェースギア伝動機構は、ピニオンギアの歯面に、歯幅方向中央部を中心にして、フェースギアとの噛み合による荷重の集中(面圧)を軽減させる歯形修正面を設けた(バイアスを加えた)ことにより、フェースギアとの噛み合いが噛み合い進行線に沿って斜め方向に進行する間、歯形修正面が荷重を分担することにより、歯幅方向中央部の狭い範囲にだけ噛み合い荷重が集中することが緩和される。
従って、ピニオンギアとフェースギアの双方で、表面硬化層(例えば、浸炭処理層)の剥がれと耐久性低下が防止されると共に、動力伝達容量が向上する。
請求項2のフェースギア伝動機構は、ピニオンギアの歯面に、噛み合い進行線を中心にして、フェースギアとの噛み合による荷重の集中(面圧)を軽減させる歯形修正面を設けた(バイアスを加えた)ことにより、フェースギアとの噛み合いが噛み合い進行線に沿って斜め方向に進行する間、歯形修正面が荷重を分担することにより、歯幅方向中央部の狭い範囲にだけ噛み合い荷重が集中することが緩和される。
従って、ピニオンギアとフェースギアの双方で、表面硬化層(例えば、浸炭処理層)の剥がれと耐久性低下が防止されると共に、動力伝達容量が向上する。
請求項3のフェースギア伝動機構は、歯形修正面の基準を噛み合い進行線と歯幅方向の中央部に置くことでギヤの設定が容易で歯幅両方向で適切な加工面が形成される。
請求項4のフェースギア伝動機構は、歯形修正面に、噛み合い進行線と歯幅方向中央部を境にして必要な曲率を設定するこの構成では、歯形修正面による荷重分散効果が高くなり、歯幅方向中央部での噛み合い荷重が更に軽減される。
請求項5のフェースギア伝動機構は、ピニオンギアの歯先に面取り部を設けたことにより、ピニオンギアの歯先とフェースギア双方での荷重集中が更に緩和され、耐久性が向上する。
請求項6のフェースギア伝動機構は、面取り部の面積を歯幅方向に向かって変えたことにより、ピニオンギアの歯先とフェースギア双方での荷重集中が更に緩和され、耐久性が向上する。
請求項7のデファレンシャル装置は、上記のフェースギア伝動機構を用いたことにより、車庫入れ、低μ路走行、急旋回などでの耐久性が大幅に向上すると共に、必要な動力伝達容量が得られる。
また、フェースギアの特質により、ピニオンギアをフェースギア(サイドギア)に対しピニオンギヤの軸方向の正確に位置決めする必要がなく、それだけ組付けが容易になってコストを低減できる上に、デファレンシャル装置の回転軸方向コンパクトに構成されて車載性が向上するなどの利点が得られる。
<第1実施例>
図1と図2と図11とによってフェースギア伝動機構1及びこれを用いたデファレンシャル装置3(本発明の第1実施例)の説明をする。
[フェースギア伝動機構1とデファレンシャル装置3の特徴]
フェースギア伝動機構1は、ピニオンギア5と、これと噛み合うサイドギア7,9(フェースギア)とで構成され、図2のように、ピニオンギア5の歯面11において、歯先13の歯幅方向中央部15を中心にして、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面17が設けられ、歯形修正面17の加工は、歯幅方向中央部15から開始している。
また、デファレンシャル装置3は、エンジン(原動機)の駆動力を受けて回転するデフケース19と、デフケース19の回転に伴って公転する上記ピニオンギア5と、ピニオンギア5と噛み合って駆動力を車輪側に伝達する一対の上記出力側サイドギア7,9とを有することを特徴とする。
デファレンシャル装置3はオイル溜りが設けられたデフキャリヤに収容されており、上記のピニオンギア5とサイドギア7,9とデフケース19と、ピニオンシャフト21などから構成されている。
デフケース19は、カバー23とケーシング本体25をボルト27で固定して形成され、それぞれのボス部29,31をベアリングによってデフキャリヤに支持され、各フランジ部33,35にボルト止めされたリングギアから入力するエンジンの駆動力によって回転駆動される。
サイドギア7,9はそれぞれのボス部37,39をカバー23とケーシング本体25の各支持部41,43で支持され、各スプライン部45,47に連結されたドライブシャフトを介して左右の車輪側に連結されており、サイドギア7,9とカバー23及びケーシング本体25との間にはサイドギア7,9の噛み合い反力を受けるワッシャ49が配置され、ピニオンギア5はピニオンシャフト21に支持されている。また、ケーシング本体25には各ピニオンギア5の遠心力を受ける球面部51が形成されており、ピニオンシャフト21はケーシング本体25の貫通孔53を貫通して組み付けられ、ピン55で抜け止めされている。
ケーシング本体25には、上記球面部51に放射状のオイル溝57と、各オイル溝57と連通しサイドギア7,9とピニオンギア5との噛み合い部に対向するオイル溜り59が設けられ、カバー23とケーシング本体25には各オイル溜り59と連通するオイル溝61,63が設けられ、これらのオイル溝61,63は各ボス部29,31の内周に開口している。また、各ボス部29,31には、内周に螺旋状のオイル溝65,67と、オイル溝65,67と外部とを連通するオイル流路69,71が設けられ、ピニオンシャフト21と各ピニオンギア5との間にはオイル溝73が設けられている。
デフキャリヤのオイルはデフケース19の回転に伴う螺旋状オイル溝65,67のポンプ作用によって内部に吸引され、その圧力によりドライブシャフトとボス部29,31の内周及びサイドギア7,9のスプライン部45,47との間を通り、ここで遠心力を受けてピニオンギア5とサイドギア7,9との噛み合い部及びピニオンシャフト21とピニオンギア5間のオイル溝73を通ってこれらの個所を潤滑した後、ピニオンギア5とサイドギア7,9の噛み合いによって発生する圧力を受け、球面部51のオイル溝57とオイル溜り59とを介して各ワッシャ49を潤滑し、オイル溝61,63からボス部29,31の内周へ戻り、このような循環を繰り返して各潤滑部を潤滑・冷却し、特にピニオンギア5とサイドギア7,9との噛み合い部を充分に潤滑する。
デフケース19を回転させるエンジンの駆動力はピニオンシャフト21とピニオンギア5からサイドギア7,9とドライブシャフトとを介して左右の車輪に伝達される。
図11はピニオンギア5に歯形修正を行う前のオリジナルのピニオンギア81を示し、図2の矢印83はピニオンギアに対するサイドギア7,9の径方向外側と内側の方向を示している。また、破線とその矢印はピニオンギア上での噛み合い進行線85と噛み合いの進行方向とを示しており、ピニオンギア5とサイドギア7,9の噛み合いはサイドギア7,9において径方向外側の歯先側から径方向内側の歯元側に向けて進行する。
図2のように、ピニオンギア5はオリジナルのピニオンギア81(2点鎖線で示す)に対し、サイドギヤ7、9との噛み合い歯幅方向中央部15を基準にして歯形修正面17を設けており、歯形修正面17は、歯厚がサイドギア7,9の径方向外側部で薄く、径方向内側部で厚くなるように形成されている。このように形成された歯形修正面17は、サイドギア7,9との噛み合いが噛み合い進行線85に沿って進行する間に、噛み合いの荷重を分担することにより、歯幅方向中央部15に生じる噛み合い荷重の集中を大幅に軽減させている。
また、この歯形修正面17はピニオンギア5の回転方向両側の歯面に設けられており、フェースギア伝動機構1(ピニオンギア5とサイドギア7,9)は、歯形修正面17によって歯幅方向中央部15での荷重集中を軽減し、耐久性を向上させながら、エンジンの駆動力を伝達するために必要な動力伝達容量を得ている。
フェースギア伝動機構1は、ピニオンギア5の歯幅方向中央部15を中心にして設けた歯形修正面17がサイドギア7,9との噛み合い荷重を分担することにより、歯幅方向中央部15に掛かる噛み合い荷重(面圧)を大幅に緩和させている。
従って、ピニオンギア5とサイドギア7,9の双方で、表面硬化層(例えば、浸炭処理層)の剥がれと耐久性低下が防止されると共に、動力伝達容量が向上する。
デファレンシャル装置3は、このようなフェースギア伝動機構1を用いたことにより、車庫入れ、低μ路走行、急旋回などでの耐久性が大幅に向上すると共に、必要な動力伝達容量が得られる。
また、フェースギアの特質により、ピニオンギア5をサイドギア7,9に対して正確に位置決めする必要がなく、それだけ組付け容易でコストを低減できる上に、軸方向コンパクトに構成されて車載性が向上する。
<第2実施例>
図3によってフェースギア伝動機構101(本発明の第2実施例)の説明をする。このフェースギア伝動機構101は、第1実施例が用いられたデファレンシャル装置3に、フェースギア伝動機構1に代わって用いられており、以下の説明においてフェースギア伝動機構1と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付しており、重複する説明文は省略するが、必要に応じて第1実施例の説明文を参照するものとする。
フェースギア伝動機構101は、ピニオンギア103と、これと噛み合うサイドギア7,9(フェースギア)とで構成され、ピニオンギア103の歯面105において、サイドギア7,9との噛み合いが進行する噛み合い進行線85を中心にして、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面107が設けられ、歯形修正面107の加工は、噛み合い進行線85から開始している。
ピニオンギア103の歯形修正面107は、2点鎖線で示す歯形修正以前のオリジナル歯面105と対比して、噛み合い進行線85に沿って同一曲率109で凸形曲面加工を施すことによって形成されている。また、この歯形修正面107はピニオンギア103の回転方向両側の歯面に設けられている。
フェースギア伝動機構101は、ピニオンギア103の噛み合い進行線85を中心にして設けた歯形修正面107がサイドギア7,9との噛み合い荷重を分担することにより、歯幅方向中央部111に掛かる噛み合い荷重(面圧)を大幅に緩和させている。
従って、ピニオンギア103とサイドギア7,9の双方で、表面硬化層(例えば、浸炭処理層)の剥がれと耐久性低下が防止されると共に、動力伝達容量が向上する。
<第3実施例>
図4によってフェースギア伝動機構151(本発明の第3実施例)の説明をする。以下の説明においてフェースギア伝動機構1と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付しており重複する説明文は省略するが、必要に応じて第1実施例の説明文を参照するものとする。
フェースギア伝動機構151は、ピニオンギア153と、これと噛み合うサイドギア7,9(フェースギア)とで構成され、ピニオンギア153の歯面155において、サイドギア7,9との噛み合いが進行する噛み合い進行線85を中心にして、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面157が設けられ、ピニオンギヤ153の歯形修正面157の基準は噛み合い進行線85にあり、本実施例では歯形修正面157の加工は、噛み合い進行線85から開始している。
なお、歯形修正面の加工は噛み合い進行線85を基準に開始しなくとも良い。例えば加工機の設定によりピニオンギヤ153の歯幅方向端部や歯幅方向中央部を基準に、さらにはこれらの歯末又は歯末を基準に加工しても良い。
ピニオンギア153の歯形修正面157は、2点鎖線で示す歯形修正以前のオリジナル歯面155に、噛み合い進行線85に沿って異なった曲率159,161,163で凸形曲面加工を施すことによって形成され、さらに、サイドギア7,9の径方向外側から内側に向かって曲率159,161,163を大きくしてある。また、この歯形修正面157はピニオンギア153の回転方向両側の歯面に設けられている。
フェースギア伝動機構151は、ピニオンギア153に設けた歯形修正面157がサイドギア7,9との噛み合い荷重を分担することにより、歯幅方向中央部165に掛かる噛み合い荷重(面圧)が大幅に緩和されている。
また、歯形修正面157に、噛み合い進行線85に沿って必要な曲率159,161,163を設定したこの構成では、歯形修正面157による荷重分散効果が高くなり、歯幅方向中央部165での噛み合い荷重が更に軽減される。
従って、ピニオンギア153とサイドギア7,9の双方で、表面硬化層(例えば、浸炭処理層)の剥がれと耐久性低下が防止されると共に、動力伝達容量が向上する。
<第4実施例>
図5によってフェースギア伝動機構201(本発明の第4実施例)の説明をする。以下の説明においてフェースギア伝動機構1と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付しており、重複する説明文は省略するが、必要に応じて第1実施例の説明文を参照するものとする。
フェースギア伝動機構201は、ピニオンギア203と、これと噛み合うサイドギア7,9(フェースギア)とで構成され、ピニオンギア203の歯面205において、サイドギア7,9との噛み合いが進行する噛み合い進行線85を中心にして、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面207が設けられ、歯形修正面207の加工は、噛み合い進行線85から開始している。
なお、歯形修正面の加工は噛み合い進行線85を基準に開始しなくとも良い。例えば加工機の設定によりピニオンギヤ153の歯幅方向端部や歯幅方向中央部を基準に、さらにはこれらの歯末又は歯末を基準に加工しても良い。
ピニオンギア203の歯面205は、インボリュート歯形ではなく、平面であり、歯形修正面207は2点鎖線で示す歯形修正以前のオリジナル歯面205と対比して噛み合い進行線85に沿って同一曲率209で凸形曲面加工を施すことによって形成されている。また、この歯形修正面207はピニオンギア203の回転方向両側の歯面に設けられている。
フェースギア伝動機構201は、ピニオンギア203に設けた歯形修正面207がサイドギア7,9との噛み合い荷重を分担することにより、歯幅方向中央部211に掛かる噛み合い荷重(面圧)が大幅に緩和されている。
従って、ピニオンギア203とサイドギア7,9の双方で、表面硬化層(例えば、浸炭処理層)の剥がれと耐久性低下が防止されると共に、動力伝達容量が向上する。
<第5実施例>
図6によってフェースギア伝動機構251(本発明の第5実施例)の説明をする。以下の説明においてフェースギア伝動機構1と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付しており重複する説明文は省略するが、必要に応じて第1実施例の説明文を参照するものとする。
[フェースギア伝動機構251の特徴]
フェースギア伝動機構251は、ピニオンギア253と、これと噛み合うサイドギア7,9(フェースギア)とで構成され、ピニオンギア253の歯面255において、サイドギア7,9との噛み合いが進行する噛み合い進行線85を中心にして、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面257が設けられ、歯形修正面257の加工は、噛み合い進行線85から開始している。
なお、歯形修正面の加工は噛み合い進行線85を基準に開始しなくとも良い。例えば加工機の設定によりピニオンギヤ153の歯幅方向端部や歯幅方向中央部を基準に、さらにはこれらの歯末又は歯末を基準に加工しても良い。
ピニオンギア253の歯形修正面257は、2点鎖線で示す歯形修正以前のオリジナル歯面255に、噛み合い進行線85に沿って異なった曲率259,261,263で凸形曲面加工を施すことによって形成され、さらに、サイドギア7,9の径方向外側から内側に向かって曲率259,261,263を大きくしてある。また、この歯形修正面257はピニオンギア253の回転方向両側の歯面に設けられている。
フェースギア伝動機構251は、ピニオンギア253に設けた歯形修正面257がサイドギア7,9との噛み合い荷重を分担することにより、歯幅方向中央部265に掛かる噛み合い荷重(面圧)が大幅に緩和されている。
また、歯形修正面257に、噛み合い進行線85に沿って必要な曲率259,261,263を設定したこの構成では、歯形修正面257による荷重分散効果が高くなり、歯幅方向中央部265での噛み合い荷重が更に軽減される。
従って、ピニオンギア253とサイドギア7,9の双方で、表面硬化層(例えば、浸炭処理層)の剥がれと耐久性低下が防止されると共に、動力伝達容量が向上する。
<第6実施例>
図7によってフェースギア伝動機構301(本発明の第6実施例)の説明をする。以下の説明においてフェースギア伝動機構1と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付しており、重複する説明文は省略するが、必要に応じて第1実施例の説明文を参照するものとする。
なお、第6実施例〜第9実施例は、第2実施例を構成するピニオンギア103の歯先に面取り部を設けた例を示しているが、ピニオンギアの歯先に面取り部を設ける構成は、上記第1実施例及び第3実施例〜第5実施例のいずれにも適用できる。
フェースギア伝動機構301は、ピニオンギア103と、これと噛み合うサイドギア7,9(フェースギア)とで構成され、ピニオンギア103の歯面105において、サイドギア7,9との噛み合いが進行する噛み合い進行線85を中心にして、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面107が設けられ、歯形修正面107の加工は、噛み合い進行線85から開始しており、ピニオンギア103の歯先113に、面取り部303が設けられている。
面取り部303は、2点差線で示す歯先113の一側エッジ部に、サイドギア7,9の径方向(ピニオンギア103の歯幅方向)に同一の量で平面状に形成され、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重集中を緩和している。なお、この面取り部303はピニオンギア103の回転方向両側に形成してもよい。
フェースギア伝動機構301は、フェースギア伝動機構101の効果に加えて、ピニオンギア103の面取り部303により、ピニオンギア103とサイドギア7,9の双方で荷重集中が緩和されて、耐久性が更に向上する。
<第7実施例>
図8によってフェースギア伝動機構351(本発明の第7実施例)の説明をする。以下の説明においてフェースギア伝動機構1と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付しており、重複する説明文は省略するが、必要に応じて第1実施例の説明文を参照するものとする。
フェースギア伝動機構351は、ピニオンギア103と、これと噛み合うサイドギア7,9(フェースギア)とで構成され、ピニオンギア103の歯面105において、サイドギア7,9との噛み合いが進行する噛み合い進行線85を中心にして、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面107が設けられ、歯形修正面107の加工は噛み合い進行線85から開始しており、ピニオンギア103の歯先113に、面取り部353が設けられている。
面取り部353は、2点差線で示す歯先113の一側エッジ部に、サイドギア7,9の径方向外側から内側(ピニオンギア103の歯幅方向)に向けて面積が広くなるように平面状に形成され、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重集中を緩和している。なお、この面取り部353はピニオンギア103の回転方向両側に形成してもよい。
フェースギア伝動機構351は、フェースギア伝動機構101の効果に加えて、ピニオンギア103の面取り部353をサイドギア7,9の径方向外側から内側に向けて面積が広くなるように設けたことにより、ピニオンギア103とサイドギア7,9の双方で荷重集中が更に緩和されて、耐久性が向上する。
<第8実施例>
図9によってフェースギア伝動機構401(本発明の第8実施例)の説明をする。以下の説明においてフェースギア伝動機構1と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付しており、重複する説明文は省略するが、必要に応じて第1実施例の説明文を参照するものとする。
フェースギア伝動機構401は、ピニオンギア103と、これと噛み合うサイドギア7,9(フェースギア)とで構成され、ピニオンギア103の歯面105において、サイドギア7,9との噛み合いが進行する噛み合い進行線85を中心にして、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面107が設けられ、歯形修正面107の加工は、噛み合い進行線85から開始しており、ピニオンギア103の歯先113に、面取り部403(R部)が設けられている。
面取り部403は、2点差線で示す歯先113の一側エッジ部に、サイドギア7,9の径方向(ピニオンギア103の歯幅方向)に同一の量でR部を加工して形成され、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重集中を緩和している。なお、この面取り部403はピニオンギア103の回転方向両側に形成してもよい。
フェースギア伝動機構401は、フェースギア伝動機構101の効果に加えて、ピニオンギア103の面取り部403により、ピニオンギア103とサイドギア7,9の双方で荷重集中が更に緩和され、耐久性が向上する。
<第9実施例>
図10によってフェースギア伝動機構451(本発明の第9実施例)の説明をする。以下の説明においてフェースギア伝動機構1と同一の機能部及び機能部材には同一の符号を付しており、重複する説明文は省略するが、必要に応じて第1実施例の説明文を参照するものとする。
フェースギア伝動機構451は、ピニオンギア103と、これと噛み合うサイドギア7,9(フェースギア)とで構成され、ピニオンギア103の歯面105において、サイドギア7,9との噛み合いが進行する噛み合い進行線85を中心にして、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面107が設けられ、歯形修正面107の加工は、噛み合い進行線85から開始しており、ピニオンギア103の歯先113に、面取り部453が設けられている。
面取り部453は、2点差線で示す歯先113の一側エッジ部に、サイドギア7,9の径方向外側から内側(ピニオンギア103の歯幅方向)に向けて面積が広くなるようにR部を加工して形成され、サイドギア7,9との噛み合いによる荷重集中を緩和している。なお、この面取り部453はピニオンギア103の回転方向両側に形成してもよい。
フェースギア伝動機構451は、フェースギア伝動機構101の効果に加えて、ピニオンギア103の面取り部453をサイドギア7,9の径方向外側から内側に向けて面積が広くなるように設けたことにより、ピニオンギア103とサイドギア7,9の双方で荷重集中が更に緩和されて、耐久性が向上する。
[本発明の範囲に含まれる他の態様]
本発明のフェースギア伝動機構は、デファレンシャル装置以外にも、ギア伝動機構を用いる動力断続装置に広く適用することができる。
第1実施例のフェースギア伝動機構1と、これを用いたデファレンシャル装置3を示す断面図である。 第1実施例のフェースギア伝動機構1を構成するピニオンギア5を示す斜視図である。 第2実施例のフェースギア伝動機構101を構成するピニオンギア103を示す斜視図である。 第3実施例のフェースギア伝動機構151を構成するピニオンギア153を示す斜視図である。 第4実施例のフェースギア伝動機構201を構成するピニオンギア203を示す斜視図である。 第5実施例のフェースギア伝動機構251を構成するピニオンギア253を示す斜視図である。 第6実施例のフェースギア伝動機構301を構成するピニオンギア103を示す斜視図である。 第7実施例のフェースギア伝動機構351を構成するピニオンギア103を示す斜視図である。 第8実施例のフェースギア伝動機構401を構成するピニオンギア103を示す斜視図である。 第9実施例のフェースギア伝動機構451を構成するピニオンギア103を示す斜視図である。 歯形修正を施さない従来のピニオンギアの形状を示す斜視図である。
符号の説明
1 フェースギア伝動機構
3 デファレンシャル装置
5 ピニオンギア
7,9 サイドギア(フェースギア)
11 歯面
13 歯先
15 歯幅方向中央部
17 歯形修正面
19 デフケース
101 フェースギア伝動機構
103 ピニオンギア
105 歯面
107 歯形修正面
151 フェースギア伝動機構
153 ピニオンギア
155 歯面
157 歯形修正面
201 フェースギア伝動機構
203 ピニオンギア
205 歯面
207 歯形修正面
251 フェースギア伝動機構
253 ピニオンギア
255 歯面
257 歯形修正面
301 フェースギア伝動機構
303 面取り部
351 フェースギア伝動機構
353 面取り部
401 フェースギア伝動機構
403 面取り部
451 フェースギア伝動機構
453 面取り部

Claims (7)

  1. 互いに噛み合うフェースギアとピニオンギアとで構成されるフェースギア伝動機構であって、
    前記ピニオンギアの少なくとも回転方向一側の歯面において、歯幅方向中央部を中心にして、前記フェースギアとの噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面を設けたことを特徴とするフェースギア伝動機構。
  2. 互いに噛み合うフェースギアとピニオンギアとで構成されるフェースギア伝動機構であって、
    前記ピニオンギアの少なくとも回転方向一側の歯面において、前記フェースギアとの噛み合いが進行する噛み合い進行線を中心にして、前記フェースギアとの噛み合いによる荷重の集中を軽減させる歯形修正面を設けたことを特徴とするフェースギア伝動機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載されたフェースギア伝動機構であって、
    前記歯形修正面の基準が、前記噛み合い進行線と前記歯幅方向中央部にあることを特徴とするフェースギア伝動機構。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載されたフェースギア伝動機構であって、
    前記歯形修正面に、前記噛み合い進行線と前記歯幅方向中央部を境に、あるいは、これらに沿って、必要な曲率を設定したことを特徴とするフェースギア伝動機構。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載されたフェースギア伝動機構であって、
    前記ピニオンギアの歯先に面取り部を設けたことを特徴とするフェースギア伝動機構。
  6. 請求項5に記載されたフェースギア伝動機構であって、
    前記面取り部の面積を、歯幅方向に向かって変えたことを特徴とするフェースギア伝動機構。
  7. 原動機の駆動力を受けて回転するデフケースと、前記デフケースの回転に伴って公転するピニオンギアと、前記ピニオンギアと噛み合って前記駆動力を車輪側に伝達する一対の出力側サイドギアとを有し、
    前記ピニオンギアが、請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたピニオンギアであり、
    前記サイドギアが、請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたフェースギアであることを特徴とするデファレンシャル装置。
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