JP2008095020A - 熱可塑性樹脂組成物および成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐衝撃性が高く、引張伸びおよび耐熱性に優れたポリ乳酸含有熱可塑性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】ポリ乳酸(A)55〜95重量%、および(メタ)アクリレート共重合体(B)45〜5重量%を配合してなる熱可塑性樹脂組成物であって、前記(メタ)アクリレート共重合体(B)が、全単量体単位100重量%に対して、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を0.5〜10重量%含有してなり、かつ、前記(メタ)アクリレート共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下である熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】ポリ乳酸(A)55〜95重量%、および(メタ)アクリレート共重合体(B)45〜5重量%を配合してなる熱可塑性樹脂組成物であって、前記(メタ)アクリレート共重合体(B)が、全単量体単位100重量%に対して、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を0.5〜10重量%含有してなり、かつ、前記(メタ)アクリレート共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下である熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、ポリ乳酸および(メタ)アクリレート共重合体からなる熱可塑性樹脂組成物および該組成物を成形してなる成形品に係り、さらに詳しくは、高い耐衝撃性を有する熱可塑性樹脂組成物および成形品に関する。
一般に熱可塑性樹脂からなる各種成形品は、原油などの埋蔵化石資源を原料に用いて合成されるものが多く、埋蔵化石資源の使用量抑制の観点から、近年、植物由来の原料を用いて合成される熱可塑性樹脂の利用が強く要求されてきている。
植物由来の原料を用いて合成される熱可塑性樹脂は、植物の成長過程で二酸化炭素を吸収しているため、たとえば、廃棄時に焼却された場合でも、環境中の二酸化炭素濃度が増大しないという性質も有している。そのため、植物由来の原料を用いて合成される熱可塑性樹脂は、埋蔵化石資源の使用量抑制という点に加えて、二酸化炭素発生量を削減でき、ひいては地球温暖化防止などの環境問題を解決し得るものとして期待されている。
このような植物由来の原料を用いて合成される熱可塑性樹脂として、ポリ乳酸が知られている。ポリ乳酸は、高い融点を持ち、また溶融成形が可能で、しかも、生分解性を有するため、植物由来の原料を用いて合成される熱可塑性樹脂として特に期待されている。しかしながら、ポリ乳酸は、脆く耐衝撃性が低いため、実際上、使用できる分野が限られていた。
これに対して、たとえば、特許文献1では、ポリ乳酸系重合体とガラス転移温度(Tg)が0℃以下である生分解性脂肪族ポリエステルとからなる生分解性プラスチックフィルムあるいはシートが提案されている。なお、この特許文献1では、生分解性脂肪族ポリエステルとして、ポリカプロラクトンなどが例示されている。
また、特許文献2では、ポリ乳酸系重合体0.1〜99.9質量%と、メタクリル酸メチル単量体単位と、アクリル酸アルキルエステル単量体単位とを含有するアクリル系重合体99.9〜0.1質量%とからなる熱可塑性樹脂組成物が、特許文献3では、ポリ乳酸系重合体0.1〜99.9質量%と、ゴム質重合体にビニル系単量体をグラフト重合して得られたグラフト共重合体99.9〜0.1質量%とからなる熱可塑性樹脂組成物が、それぞれ提案されている。
しかしながら、これら特許文献1〜3に記載された成形品(フィルムやシート)や熱可塑性樹脂組成物では、耐衝撃性の改善効果が十分でなく、そのため、更なる耐衝撃性の改善が望まれていた。また、これらの文献記載の成形品や熱可塑性樹脂組成物は、伸びに劣るという問題もあり、このような特性が要求される用途に使用することができなかった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、耐衝撃性が高く、引張伸びおよび耐熱性に優れたポリ乳酸含有熱可塑性樹脂組成物およびこのような熱可塑性樹脂組成物を成形することにより得られる成形品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を進めた結果、ポリ乳酸を含有する熱可塑性樹脂組成物において、ポリ乳酸に対して、所定量のエポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を有し、かつ、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下である(メタ)アクリレート共重合体を配合することにより、上記目的を達成できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、ポリ乳酸(A)55〜95重量%、および(メタ)アクリレート共重合体(B)45〜5重量%を配合してなる熱可塑性樹脂組成物であって、
前記(メタ)アクリレート共重合体(B)が、全単量体単位100重量%に対して、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を0.5〜10重量%含有してなり、かつ、前記(メタ)アクリレート共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下である熱可塑性樹脂組成物が提供される。
本発明において、好ましくは、前記エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位が、グリシジルメタクリレート単位である。
前記(メタ)アクリレート共重合体(B)が、全単量体単位100重量%に対して、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を0.5〜10重量%含有してなり、かつ、前記(メタ)アクリレート共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下である熱可塑性樹脂組成物が提供される。
本発明において、好ましくは、前記エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位が、グリシジルメタクリレート単位である。
また、本発明によれば、上記いずれかの熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品が提供される。
なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する(以下、グリシジル(メタ)アクリレートなども同様。)。
本発明では、ポリ乳酸に対して、所定量のエポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を有し、かつ、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下である(メタ)アクリレート共重合体を配合しているため、耐衝撃性が高く、引張伸びおよび耐熱性に優れた熱可塑性樹脂組成物および成形品を提供することができる。
以下、本発明の熱可塑性樹脂組成物および該熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品について説明する。
熱可塑性樹脂組成物
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリ乳酸(A)および(メタ)アクリレート共重合体(B)を配合してなる組成物である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリ乳酸(A)および(メタ)アクリレート共重合体(B)を配合してなる組成物である。
ポリ乳酸(A)の配合量は、55〜95重量%であり、好ましくは58〜93重量%、より好ましくは60〜90重量%である。また、(メタ)アクリレート共重合体(B)の配合量は、45〜5重量%であり、好ましくは42〜7重量%、より好ましくは40〜10重量%である。ポリ乳酸(A)の配合量が少なすぎると、ポリ乳酸(A)を用いる利点(環境負荷の低減効果等)が小さくなり、また、剛性が悪化する場合がある。一方、多すぎると、耐衝撃性および引張伸びに劣る場合がある。
ポリ乳酸(A)
本発明で用いるポリ乳酸(A)としては、乳酸の単独重合体である乳酸ホモポリマーの他、乳酸と他の化合物とを共重合させた乳酸コポリマー、さらには、これらをブレンドしたブレンドポリマーが挙げられる。
本発明で用いるポリ乳酸(A)としては、乳酸の単独重合体である乳酸ホモポリマーの他、乳酸と他の化合物とを共重合させた乳酸コポリマー、さらには、これらをブレンドしたブレンドポリマーが挙げられる。
ポリ乳酸(A)の重量平均分子量(Mw)は、通常、30,000〜500,000であり、好ましくは100,000〜300,000である。また、ポリ乳酸(A)におけるL−乳酸単位とD−乳酸単位との構成重量比WL/WDは、100/0〜0/100のいずれであっても良いが、融点を高くすることができるという点より、L−乳酸、D−乳酸のいずれか一方の単位を75重量%以上含有していることが好ましく、90重量%以上含有していることがより好ましい。本発明では、L−乳酸単位を、好ましくは75重量%以上、特に、90重量%以上含有するものが好ましい。
乳酸コポリマーは、乳酸モノマーまたはラクチドと共重合可能な他の成分が、乳酸モノマーとともに共重合されたものである。このような共重合可能な他の成分としては、エステル結合を形成可能な官能基を2個以上有する化合物が挙げられ、たとえば、ジカルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトンなどや、これらを構成成分とする各種ポリエステル、各種ポリエーテルなどが挙げられる。
ポリ乳酸(A)の製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法で製造することができるが、たとえば、次の方法により製造することができる。
まず、原料となるサトウキビ、とうもろこし、芋類などから乳酸の濃縮・精製品を生成させる。
具体的には、原料となるサトウキビ等を絞ることにより、粗糖溶液を採取し、得られた粗糖溶液を濃縮する。そして、濃縮した粗糖溶液に発酵菌体を投入し、発酵させて粗乳酸を生成させる。次いで、粗乳酸溶液から発酵菌体を取り除き、濃縮処理を行う。最後に、得られた濃縮処理液を、蒸発精製処理により再び濃縮することにより、乳酸の濃縮・精製品(液状)を得る。
具体的には、原料となるサトウキビ等を絞ることにより、粗糖溶液を採取し、得られた粗糖溶液を濃縮する。そして、濃縮した粗糖溶液に発酵菌体を投入し、発酵させて粗乳酸を生成させる。次いで、粗乳酸溶液から発酵菌体を取り除き、濃縮処理を行う。最後に、得られた濃縮処理液を、蒸発精製処理により再び濃縮することにより、乳酸の濃縮・精製品(液状)を得る。
次いで、上記にて得られた乳酸の濃縮・精製品を重合させ、ポリ乳酸(A)を得る。
具体的には、まず、乳酸の濃縮・精製品をさらに濃縮した後、脱水縮合反応させることによりオリゴマーを生成させる。次いで、得られたオリゴマーを反応させて粗ラクチドとし、得られた粗ラクチドを溶融晶析してラクチドを精製する。そして、得られたラクチドを開環重合させることにより、ポリ乳酸(A)を得ることができる。
具体的には、まず、乳酸の濃縮・精製品をさらに濃縮した後、脱水縮合反応させることによりオリゴマーを生成させる。次いで、得られたオリゴマーを反応させて粗ラクチドとし、得られた粗ラクチドを溶融晶析してラクチドを精製する。そして、得られたラクチドを開環重合させることにより、ポリ乳酸(A)を得ることができる。
なお、ポリ乳酸(A)を乳酸コポリマーとする場合には、乳酸モノマーからオリゴマーを生成させる際、オリゴマーから粗ラクチドを生成させる際、またはラクチドを開環重合させる際に、乳酸モノマーと共重合可能な他の成分を適宜添加すれば良い。
(メタ)アクリレート共重合体(B)
本発明で用いる(メタ)アクリレート共重合体(B)は、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を、全単量体単位100重量%に対して、0.5〜10重量%含有してなり、かつ、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下のものである。
本発明で用いる(メタ)アクリレート共重合体(B)は、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を、全単量体単位100重量%に対して、0.5〜10重量%含有してなり、かつ、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下のものである。
エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を構成する単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、2−エポキシエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4−グリシジルオキシ−3,5−ジメチルベンジル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは1種または2種以上併せて使用することができる。これらのなかでも、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましく、グリシジルメタクリレートがより好ましい。
エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位の含有量は、全単量体単位100重量%に対して、0.5〜10重量%であり、好ましくは0.7〜9重量%、より好ましくは1〜8重量%である。エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位の含有割合が少なすぎると、耐衝撃性および引張伸びに劣る場合がある。一方、多すぎると、(メタ)アクリレート共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)が高くなってしまい、同様に、耐衝撃性および引張伸びに劣る場合がある。
(メタ)アクリレート共重合体(B)を構成する、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位以外の単量体単位としては、アルキル(メタ)アクリレート単量体単位、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート単量体単位などが挙げられる。エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位以外の単量体単位として、これらの単量体単位を含有させることにより、(メタ)アクリレート共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)を低くすることができる。
アルキル(メタ)アクリレート単量体単位を構成する単量体としては、炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレートが好ましく、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。なかでも、炭素数2〜12のアルキル基を有するアルキルアクリレートおよび炭素数6〜12のアルキル基を有するアルキルメタクリレートがより好ましい。これらは1種または2種以上併せて使用することができる。
アルコキシアルキル(メタ)アクリレート単量体単位を構成する単量体としては、炭素数2〜18のアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリレートが好ましく、たとえば、メトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート、プロポキシメチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。なかでも、炭素数2〜18のアルコキシアルキル基を有するアクリレートおよび炭素数5〜18のアルコキシアルキル基を有するメタクリレートがより好ましい。これらは1種または2種以上併せて使用することができ、さらには、上述のアルキル(メタ)アクリレート単量体単位を構成する単量体とも併せて使用することもできる。
上記各単量体のなかでも、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチルアクリレートが好ましく、これらは適宜組み合わせて用いることが好ましい。
アルキル(メタ)アクリレート単量体単位、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート単量体単位の合計の含有量は、全単量体単位100重量%に対して、99.5〜90重量%であり、好ましくは99.3〜91重量%、より好ましくは99〜92重量%である。これらの含有量が少なすぎると、ガラス転移温度(Tg)が高くなってしまい、耐衝撃性および引張伸びに劣る場合がある。
なお、本発明で用いる(メタ)アクリレート共重合体(B)は、上記した各単量体単位以外の単量体単位が含有されていても良い。このような単量体単位を構成する単量体としては、上記した各単量体と共重合可能なものであれば良く、特に限定されないが、たとえば、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)アクリレート、4−シアノブチル(メタ)アクリレートなどのシアノ置換アルキル(メタ)アクリレート;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートのようなアミノ置換アルキル(メタ)アクリレート;1,1,1−トリフルオロエチル(メタ)アクリレートのような含フッ素系(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのような水酸基置換アルキル(メタ)アクリレート;メチルビニルケトンのようなアルキルビニルケトン;ビニルエチルエーテル、アリルメチルエーテルなどのビニルまたはアリルエーテル;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニルニトリル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどのビニルアミド;(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などの有機酸基含有単量体;などが挙げられる。
本発明で用いる(メタ)アクリレート共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)は、0℃以下であり、好ましくは−5℃以下、より好ましくは−10℃以下、さらに好ましくは−20℃以下、かつ−70℃以上である。ガラス転移温度(Tg)が高すぎると、耐衝撃性および引張伸びに劣る場合がある。また、本発明で用いる(メタ)アクリレート共重合体(B)の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、好ましくは10,000〜800,000である。
本発明で用いる(メタ)アクリレート共重合体(B)の製造方法は、特に限定されず、たとえば、上記した各単量体を溶液重合法、乳化重合法、微細懸濁重合法、塊状重合法などにより共重合する方法が挙げられる。重合温度に特に制限はないが、0〜100℃であることが好ましい。
(メタ)アクリレート共重合体(B)を溶液重合により製造する場合には、溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルベンゼン、酢酸ブチル等の公知の溶剤を使用すれば良く、また、重合開始剤としては、公知の有機過酸化物、アゾ化合物などを使用すれば良い。
熱可塑性樹脂組成物の製造方法
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記したポリ乳酸(A)と(メタ)アクリレート共重合体(B)とを混練、あるいは溶剤に溶かした後、混合し、その後、溶剤を除去することなどにより製造することができるが、混練により製造することが好ましい。
ポリ乳酸(A)と(メタ)アクリレート共重合体(B)とを混練する方法としては、特に限定されないが、予めこれらをペレット化しておき、ペレットの状態で、混練機により、180〜300℃にて剪断を与えつつ混練する方法が好ましい。混練機としては、特に限定されないが、ブラベンダ、ラボプラストミルなどのバッチ式混練機;単軸押出機、二軸押出機などの連続式混練機;などを用いることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記したポリ乳酸(A)と(メタ)アクリレート共重合体(B)とを混練、あるいは溶剤に溶かした後、混合し、その後、溶剤を除去することなどにより製造することができるが、混練により製造することが好ましい。
ポリ乳酸(A)と(メタ)アクリレート共重合体(B)とを混練する方法としては、特に限定されないが、予めこれらをペレット化しておき、ペレットの状態で、混練機により、180〜300℃にて剪断を与えつつ混練する方法が好ましい。混練機としては、特に限定されないが、ブラベンダ、ラボプラストミルなどのバッチ式混練機;単軸押出機、二軸押出機などの連続式混練機;などを用いることができる。
これらの混練機を用いて混練する際には、予めポリ乳酸(A)と(メタ)アクリレート共重合体(B)とを、タンブラーミキサー等の乾式混合機を用いて混合しておき、混合品の状態で混練機に投入しても良い。また、連続式混練機を用いる場合には、これらを別々の供給機から連続的に供給する方法を採用しても良い。
なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、カーボンブラックやシリカなどの充填剤;老化防止剤;滑剤;ダスティング剤;などの、ゴムや樹脂に一般的に配合される配合剤を配合して用いてもよい。これらは必ずしも配合しなくても良いが、配合する場合における配合量は、ポリ乳酸(A)および(メタ)アクリレート共重合体(B)の合計100重量部に対し、0.05〜50重量部程度とする。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリ乳酸(A)および(メタ)アクリレート共重合体(B)以外の樹脂やゴムを配合しても良い。このような樹脂やゴムとしては、たとえば、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコールなどのポリエーテル;ポリカプロラクトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ポリアクリロニトリル;スチレン−アクリロニトリル共重合体;などが挙げられる。これらは必ずしも配合しなくても良いが、配合する場合における配合量は、ポリ乳酸(A)および(メタ)アクリレート共重合体(B)の合計100重量部に対し、0.1〜50重量部程度とする。
成形品
本発明の成形品は、上記のようにして製造した本発明の熱可塑性樹脂組成物を、成形することにより得ることができる。本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形する方法としては、特に限定されず、通常の熱可塑性樹脂と同様に、押出成形、射出成形、トランスファー成形、圧縮成形、カレンダー成形などの方法が挙げられる。また、成形温度は、好ましくは100〜300℃、より好ましくは120〜270℃、さらに好ましくは190〜250℃、特に好ましくは210〜230℃である。
本発明の成形品は、上記のようにして製造した本発明の熱可塑性樹脂組成物を、成形することにより得ることができる。本発明の熱可塑性樹脂組成物を成形する方法としては、特に限定されず、通常の熱可塑性樹脂と同様に、押出成形、射出成形、トランスファー成形、圧縮成形、カレンダー成形などの方法が挙げられる。また、成形温度は、好ましくは100〜300℃、より好ましくは120〜270℃、さらに好ましくは190〜250℃、特に好ましくは210〜230℃である。
こうして得られる本発明の成形品は、耐衝撃性が高く、引張伸びおよび耐熱性に優れている。そのため、各種用途に用いることができ、具体的には、電気・電子機器用部品、自動車用部品、各種容器、トレー、日用雑貨などとして好適に使用される。
以下に実施例、比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。これらの例中の〔部〕および〔%〕は、特に断わりのない限り重量基準である。ただし本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各特性の評価は下記の方法により行った。
Izod衝撃強度(耐衝撃性)
熱可塑性樹脂組成物のIzod衝撃強度(耐衝撃性)は、JIS K 7110に準拠して測定した。
まず、Izod衝撃強度を測定するための評価用成形品を製造した。具体的には、熱可塑性樹脂組成物を、縦型射出成形機(株式会社山城精機製作所製、SAV−60−52型)を用いて、ノズルおよびバレル設定温度を180〜190℃として、熱可塑性樹脂組成物を溶融させ、幅12.7mm、長さ170mm、厚み3mmの短冊状成形品金型(金型温度40℃)に射出・充填した。そして、金型に射出・充填された熱可塑性樹脂組成物を、40秒間冷却して、評価用成形品を製造した。
次いで、得られた評価用成形品から幅12.7mm、長さ64mm、厚み3mmの試験片を切り出し、長手方向中央部に深さ2.54mmのノッチ(2号試験片用Aノッチ)を、試験片の片側に付けた。そして、JIS K 7110にて規定された専用試験機の試料支持台に前記試験片を固定し、ノッチを形成した片側面をハンマーで打撃して、打撃、試験片破断時の吸収エネルギーから、Izod衝撃強度を求めた。
熱可塑性樹脂組成物のIzod衝撃強度(耐衝撃性)は、JIS K 7110に準拠して測定した。
まず、Izod衝撃強度を測定するための評価用成形品を製造した。具体的には、熱可塑性樹脂組成物を、縦型射出成形機(株式会社山城精機製作所製、SAV−60−52型)を用いて、ノズルおよびバレル設定温度を180〜190℃として、熱可塑性樹脂組成物を溶融させ、幅12.7mm、長さ170mm、厚み3mmの短冊状成形品金型(金型温度40℃)に射出・充填した。そして、金型に射出・充填された熱可塑性樹脂組成物を、40秒間冷却して、評価用成形品を製造した。
次いで、得られた評価用成形品から幅12.7mm、長さ64mm、厚み3mmの試験片を切り出し、長手方向中央部に深さ2.54mmのノッチ(2号試験片用Aノッチ)を、試験片の片側に付けた。そして、JIS K 7110にて規定された専用試験機の試料支持台に前記試験片を固定し、ノッチを形成した片側面をハンマーで打撃して、打撃、試験片破断時の吸収エネルギーから、Izod衝撃強度を求めた。
引張伸び
引張伸びは、上記にて製造した評価用成形品から、2号ダンベル形状の試験片を製造し、この試験片を用いて、JIS K 7127に準拠して、200mm/分の引張り速度で測定した。
引張伸びは、上記にて製造した評価用成形品から、2号ダンベル形状の試験片を製造し、この試験片を用いて、JIS K 7127に準拠して、200mm/分の引張り速度で測定した。
荷重たわみ温度(DTUL)
荷重たわみ温度(DTUL)は、上記にて製造した評価用成形品を用いて、JIS K 7191−2に準拠して、支点間距離64mm、1.82MPaの荷重で測定した。
荷重たわみ温度(DTUL)は、上記にて製造した評価用成形品を用いて、JIS K 7191−2に準拠して、支点間距離64mm、1.82MPaの荷重で測定した。
実施例1
(メタ)アクリレート共重合体(B1)の製造
ジャケットを備えた10Lの反応容器に、トルエン216.5部、エチルアクリレート(EA)10部、ブチルアクリレート(BA)20部、メトキシエチルアクリレート(MEA)65部、およびグリシジルメタクリレート(GMA)5部を仕込み撹拌した。次いで、反応容器の温度を80℃に調整し、ジベンゾイルパーオキシド0.25部をトルエン0.5部に溶解した状態で反応容器に添加して、重合反応を開始させた。重合反応は、80℃、6時間の条件で行った。
そして、反応容器を室温まで冷却し、その後、得られた反応溶液をメタノール中に投入することにより、反応溶液中の共重合体成分を凝固させ、次いで、乾燥することにより、ベール状の(メタ)アクリレート共重合体(B1)を得た。得られた共重合体の重合転化率は99%であり、ガラス転移温度(Tg)は−35℃であった。なお、ガラス転移温度(Tg)の測定は、TG−DTAを用いて行った。
(メタ)アクリレート共重合体(B1)の製造
ジャケットを備えた10Lの反応容器に、トルエン216.5部、エチルアクリレート(EA)10部、ブチルアクリレート(BA)20部、メトキシエチルアクリレート(MEA)65部、およびグリシジルメタクリレート(GMA)5部を仕込み撹拌した。次いで、反応容器の温度を80℃に調整し、ジベンゾイルパーオキシド0.25部をトルエン0.5部に溶解した状態で反応容器に添加して、重合反応を開始させた。重合反応は、80℃、6時間の条件で行った。
そして、反応容器を室温まで冷却し、その後、得られた反応溶液をメタノール中に投入することにより、反応溶液中の共重合体成分を凝固させ、次いで、乾燥することにより、ベール状の(メタ)アクリレート共重合体(B1)を得た。得られた共重合体の重合転化率は99%であり、ガラス転移温度(Tg)は−35℃であった。なお、ガラス転移温度(Tg)の測定は、TG−DTAを用いて行った。
次いで、得られたベール状の(メタ)アクリレート共重合体(B1)を、フィーダールーダー((株)森山製作所製 FR−35型)を用いて、ペレット化した。
フィーダールーダーは、ベール状の(メタ)アクリレート共重合体(B1)を2軸テーパー(斜軸)スクリューにより可塑化するためのフィーダー部と、単軸スクリューにより共重合体(B1)を先端部へと送るルーダー部と、共重合体(B1)をストランド状で吐出するためのダイスと、吐出されたストランド状の共重合体(B1)をペレット状に裁断するための回転カッターと、を備えるものである。なお、本実施例では、フィーダー部およびルーダー部を100℃程度に加温した状態で、(メタ)アクリレート共重合体(B1)をペレット化した。また、回転カッターにより、裁断されたペレットには、ペレット同士が付かないようにするために、ダスティング剤としてのタルク(富士タルク工業(株)製 FM−65)を吹き付けて、ペレット表面にまぶし、その後、ペレットクーラーに送って冷却させた。ペレットへのタルク付着量は、(メタ)アクリレート共重合体(B1)100部に対して5部とした。
フィーダールーダーは、ベール状の(メタ)アクリレート共重合体(B1)を2軸テーパー(斜軸)スクリューにより可塑化するためのフィーダー部と、単軸スクリューにより共重合体(B1)を先端部へと送るルーダー部と、共重合体(B1)をストランド状で吐出するためのダイスと、吐出されたストランド状の共重合体(B1)をペレット状に裁断するための回転カッターと、を備えるものである。なお、本実施例では、フィーダー部およびルーダー部を100℃程度に加温した状態で、(メタ)アクリレート共重合体(B1)をペレット化した。また、回転カッターにより、裁断されたペレットには、ペレット同士が付かないようにするために、ダスティング剤としてのタルク(富士タルク工業(株)製 FM−65)を吹き付けて、ペレット表面にまぶし、その後、ペレットクーラーに送って冷却させた。ペレットへのタルク付着量は、(メタ)アクリレート共重合体(B1)100部に対して5部とした。
熱可塑性樹脂組成物の製造
次いで、上記にて製造したペレット状の(メタ)アクリレート共重合体(B1)20部と、ポリ乳酸ペレット(トヨタ自動車(株)製 エコプラスチックU’z 品番S−17)80部と、をタンブラーミキサーにより乾式混合し、ペレット混合物を得た。そして、得られたペレット混合物を、フィーダーに入れ、バレル内径40mmの二軸押出機((株)プラスチック工学研究所製 BT−40型)に供給することにより、熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。具体的には、バレル内にて、ペレット混合物を溶融・混練し、二軸押出機の先端に備え付けられたダイにより溶融・混練物をストランド状で吐出させるとともに、水槽にて冷却して固化させ、ペレタイザーでストランド状の吐出物をカットすることにより、ペレットを作製した。
なお、本実施例で使用したポリ乳酸は、測定温度190℃、荷重21.2Nの条件にて測定したMFR(メルトフローレート)が12g/10分のものを使用した。また、二軸押出機による溶融・混練条件は、スクリュー回転数200〜300rpm、バレル温度190〜210℃とした。
次いで、上記にて製造したペレット状の(メタ)アクリレート共重合体(B1)20部と、ポリ乳酸ペレット(トヨタ自動車(株)製 エコプラスチックU’z 品番S−17)80部と、をタンブラーミキサーにより乾式混合し、ペレット混合物を得た。そして、得られたペレット混合物を、フィーダーに入れ、バレル内径40mmの二軸押出機((株)プラスチック工学研究所製 BT−40型)に供給することにより、熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。具体的には、バレル内にて、ペレット混合物を溶融・混練し、二軸押出機の先端に備え付けられたダイにより溶融・混練物をストランド状で吐出させるとともに、水槽にて冷却して固化させ、ペレタイザーでストランド状の吐出物をカットすることにより、ペレットを作製した。
なお、本実施例で使用したポリ乳酸は、測定温度190℃、荷重21.2Nの条件にて測定したMFR(メルトフローレート)が12g/10分のものを使用した。また、二軸押出機による溶融・混練条件は、スクリュー回転数200〜300rpm、バレル温度190〜210℃とした。
そして、得られたペレット状の熱可塑性樹脂組成物を用いて、上記した条件により評価用成形品を作製し、Izod衝撃強度、引張伸びおよび荷重たわみ温度の各評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例2
(メタ)アクリレート共重合体を構成することとなる単量体原料として、表1に示す各単量体を用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示すような単量体組成を有する(メタ)アクリレート共重合体(B2)を製造して、この共重合体(B2)を用いて、実施例1と同様に熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。評価結果を表2に示す。
(メタ)アクリレート共重合体を構成することとなる単量体原料として、表1に示す各単量体を用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示すような単量体組成を有する(メタ)アクリレート共重合体(B2)を製造して、この共重合体(B2)を用いて、実施例1と同様に熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例3
熱可塑性樹脂組成物を調製する際に、(メタ)アクリレート共重合体(B2)とポリ乳酸との比率を、表2に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして、熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。評価結果を表2に示す。
熱可塑性樹脂組成物を調製する際に、(メタ)アクリレート共重合体(B2)とポリ乳酸との比率を、表2に示すように変更した以外は、実施例2と同様にして、熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。評価結果を表2に示す。
比較例1
ポリ乳酸に、(メタ)アクリレート共重合体を混練せずに、ポリ乳酸単独で用いた以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。評価結果を表2に示す。
ポリ乳酸に、(メタ)アクリレート共重合体を混練せずに、ポリ乳酸単独で用いた以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。評価結果を表2に示す。
比較例2〜4
(メタ)アクリレート共重合体を構成することとなる単量体原料として、表1に示す各単量体を用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示すような単量体組成を有する(メタ)アクリレート共重合体(B3)、(メタ)アクリレート共重合体(B4)、(メタ)アクリレート共重合体(B5)をそれぞれ製造し、そして、これらを用いて、実施例1と同様にそれぞれ熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。評価結果を表2にそれぞれ示す。
(メタ)アクリレート共重合体を構成することとなる単量体原料として、表1に示す各単量体を用いた以外は、実施例1と同様にして、表1に示すような単量体組成を有する(メタ)アクリレート共重合体(B3)、(メタ)アクリレート共重合体(B4)、(メタ)アクリレート共重合体(B5)をそれぞれ製造し、そして、これらを用いて、実施例1と同様にそれぞれ熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。評価結果を表2にそれぞれ示す。
比較例5
(メタ)アクリレート共重合体(B1)の代わりに、ペレット状のポリカプロラクトン(ダイセル化学工業(株)製 セルグリーン PH7)を用いた以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。
(メタ)アクリレート共重合体(B1)の代わりに、ペレット状のポリカプロラクトン(ダイセル化学工業(株)製 セルグリーン PH7)を用いた以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂組成物を調製し、同様に評価を行った。
表1および表2より、次の点が確認できる。
(メタ)アクリレート共重合体を配合せず、ポリ乳酸単独で用いた場合、およびポリ乳酸にポリカプロラクトンを配合して用いた場合のいずれも、Izod衝撃強度および引張伸びに劣る結果となった(比較例1,5)。
また、ポリ乳酸に配合する(メタ)アクリレート共重合体として、ガラス転移温度(Tg)が0℃より高いものを使用した場合も、同様に、Izod衝撃強度および引張伸びに劣る結果となった(比較例3,4)。
さらに、ポリ乳酸に配合する(メタ)アクリレート共重合体として、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単位を含有していない(メタ)アクリレート共重合体を使用した場合も、同様に、Izod衝撃強度および引張伸びに劣る結果となった(比較例2)。
(メタ)アクリレート共重合体を配合せず、ポリ乳酸単独で用いた場合、およびポリ乳酸にポリカプロラクトンを配合して用いた場合のいずれも、Izod衝撃強度および引張伸びに劣る結果となった(比較例1,5)。
また、ポリ乳酸に配合する(メタ)アクリレート共重合体として、ガラス転移温度(Tg)が0℃より高いものを使用した場合も、同様に、Izod衝撃強度および引張伸びに劣る結果となった(比較例3,4)。
さらに、ポリ乳酸に配合する(メタ)アクリレート共重合体として、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単位を含有していない(メタ)アクリレート共重合体を使用した場合も、同様に、Izod衝撃強度および引張伸びに劣る結果となった(比較例2)。
これに対して、ポリ乳酸に配合する(メタ)アクリレート共重合体として、所定量のエポキシ基含有(メタ)アクリレート単位を有し、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下である(メタ)アクリレート共重合体を使用した場合には、Izod衝撃強度が高く、引張伸びおよび荷重たわみ温度に優れる結果となることが確認できる(実施例1〜3)。
Claims (3)
- ポリ乳酸(A)55〜95重量%、および(メタ)アクリレート共重合体(B)45〜5重量%を配合してなる熱可塑性樹脂組成物であって、
前記(メタ)アクリレート共重合体(B)が、全単量体単位100重量%に対して、エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位を0.5〜10重量%含有してなり、かつ、前記(メタ)アクリレート共重合体(B)のガラス転移温度(Tg)が0℃以下である熱可塑性樹脂組成物。 - 前記エポキシ基含有(メタ)アクリレート単量体単位が、グリシジルメタクリレート単位である請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形品。
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JP2006280485A JP2008095020A (ja) | 2006-10-13 | 2006-10-13 | 熱可塑性樹脂組成物および成形品 |
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JP2008285663A (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-27 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物及び成形体 |
JP2010254729A (ja) * | 2009-04-21 | 2010-11-11 | Nof Corp | 環境配慮型熱可塑性エラストマー組成物及びその成形品 |
-
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