JP2008091952A - 発光素子実装用ホーロー基板の製造方法および発光素子モジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の発光素子実装用ホーロー基板の製造方法は、金属板に機械加工を施し、発光素子実装位置となる反射カップ部と放熱用スルーホールをそれぞれ形成してコア金属を作製するコア金属作製工程と、ガラス粉末を前記コア金属の表面に電着後、当該ガラス粉末が電着したコア金属を加熱し、前記コア金属の表面にガラス粉末を焼き付けることによりホーロー層を形成してホーロー基板を作製するホーロー基板作製工程と、前記放熱用スルーホールの内面に付着したホーロー層を除去し、前記放熱用スルーホールの内面にコア金属を露出させるコア金属露出工程と、前記ホーロー層上に導電ペーストにより電極および回路を形成する導電部形成工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
また、照明用光源の場合、輝度ばらつきを少なくする必要があり、輝度ばらつきを低減するためには、LEDの電流を調整し、均一に発光させる必要がある。電流調整には電気回路に抵抗を実装することなどで行われるが、その場合、発熱体が基板に実装されることになるので、LED実装用基板の放熱特性をさらに向上させる必要がある。
図1は、本発明の第1実施形態を示す断面図である。本実施形態の発光素子モジュール11は、コア金属12の表面にホーロー層13が被覆されてなるホーロー基板に、1つ以上の放熱用スルーホール19が設けられ、且つ発光素子実装用の反射カップ部15が設けられた発光素子実装用ホーロー基板10に発光素子16を実装して構成されている。本実施形態において、放熱用スルーホール19の内面は、コア金属12が露出している。
まず、コア金属作製用の金属板を用意し、これを所望形状に切り出し、さらに機械加工を施して、発光素子実装位置となる反射カップ部15と放熱用スルーホール19をそれぞれ所望の個数形成し、コア金属12を作製する(コア金属作製工程)。
また、放熱用スルーホール19の周辺に電流調整用の抵抗素子を配置することで、抵抗素子の発熱による昇温を抑えることもできる。
コア金属として、長さ100mm、幅30mm、厚さ1.5mmの低炭素鋼板を用い、ドリル加工により反射カップ部を形成した。反射カップ部は、鋼板の長手方向に沿って一列当たり14mm間隔で7個、合計2列14個形成した。反射カップ部底面の寸法は直径2mm、深さ0.5mm、角度45度でスロープ部を作製した。
また、反射カップの間に直径3mmの放熱用スルーホールを、一列当たり14mm間隔で6個、合計3列18個穿設した。
次に、反射カップ部及び放熱用スルーホールを形成した鋼板(コア金属)の表面に、ガラス粉体を分散媒に混ぜた液を塗布し、850℃で焼成し、ホーロー層を形成した。ホーロー層の厚みは200μmとなるように調整し、放熱用スルーホール内面はサンドブラスト処理を行ってホーロー層を除去し、コア金属を露出させた。
次に、反射カップが形成されている面に、電極パターンに沿って銅ペーストを印刷し、その後焼成して厚み0.1mmの電極を形成した。
放熱用スルーホールを有する前記ホーロー基板の反射カップ部内に、図1に示すように出力20mWの青色LED素子を実装した。ホーロー基板上に合計14個のLED素子を実装し、金線でワイヤボンドして電極とLEDを電気的に接続した。次に、黄色発光蛍光体を混合したシリコーン樹脂を反射カップ部に注入し、硬化させて封止し、白色LEDとした。さらに電流調整用の抵抗素子を放熱用スルーホールの近くに実装した。
得られたモジュールのLED素子に60mAの電流を流して発光させ、基板の中心温度を測定したところ、中心部の温度は140℃であった。
実施例1と同様に、放熱用スルーホールを有する前記ホーロー基板の反射カップ部内に出力20mWの青色LED素子を実装した。ホーロー基板上に合計14個のLED素子を実装し、ワイヤボンドした後、黄色発光蛍光体を混合したシリコーン樹脂を反射カップ部に注入し、硬化させて封止し、白色LEDとした。さらに電流調整用の抵抗素子を放熱用スルーホールの近くに実装した。
図2に示すように、アルミ製の長さ10mmのフィンを持つ放熱構造体に、放熱用スルーホールとの接続部として、高さ2mm、直径3mmの接続突起物を一列当たり14mm間隔で6個、合計3列18個形成し、この接続突起物を放熱用スルーホールに差し込み、ホーロー基板と接続した。
実施例1と同じく、LED素子に60mAの電流を流して発光させ、基板の中心温度を測定したところ、中心部の温度は100℃であった。
実施例1と同様に、放熱用スルーホールを有する前記ホーロー基板の反射カップ部内に出力20mWの青色LED素子を実装した。ホーロー基板上に合計14個のLED素子を実装し、ワイヤボンドした後、黄色発光蛍光体を混合したシリコーン樹脂を反射カップ部に注入し、硬化させて封止し、白色LEDとした。さらに電流調整用の抵抗素子を放熱用スルーホールの近くに実装した。
図3に示すように、アルミ製の長さ10mmのフィンを持つ放熱構造体に、放熱用スルーホールとの接続部として、高さ2mm、直径3mmの接続突起物を一列当たり14mm間隔で6個、合計3列18個形成し、この接続突起物を放熱用スルーホールに差し込み、ホーロー基板と接続した。放熱構造体とホーロー基板の接続部には、熱伝導性の高いシリコーングリスを塗布し、接続を行った。
実施例1と同じく、LED素子に60mAの電流を流して発光させ、基板の中心温度を測定したところ、中心部の温度は90℃であった。熱伝導の高いシリコーングリスを接合剤に使用することで、放熱構造体とホーロー基板の接続が容易になり、また接続も確実にできるため、放熱性も向上した。
実施例1〜3で用いたものと同じサイズのホーロー基板であるが、図4に示すように放熱用スルーホールを形成していないホーロー基板を用い、その反射カップ部内に出力20mWの青色LED素子を実装した。図4中、符号1はホーロー基板、2は発光素子モジュール、3はコア金属、4はホーロー層、5は電極、6は反射カップ部、7は青色LED素子、8は金線、9は透明樹脂である。
このホーロー基板上に合計14個のLED素子を実装し、ワイヤボンドした後、黄色発光蛍光体を混合したシリコーン樹脂を反射カップ部に注入し、硬化させて封止し、白色LEDとした。さらに電流調整用の抵抗素子を実装した。LED素子に60mAの電流を流して発光させ、基板の中心温度を測定したところ、中心部の温度は150℃であり、スルーホールを設けた実施例1のホーロー基板よりも温度が高くなった。
Claims (2)
- 金属板に機械加工を施し、発光素子実装位置となる反射カップ部と放熱用スルーホールをそれぞれ形成してコア金属を作製するコア金属作製工程と、該コア金属作製工程の後、ガラス粉末を前記コア金属の表面に電着後、当該ガラス粉末が電着したコア金属を加熱し、前記コア金属の表面にガラス粉末を焼き付けることによりホーロー層を形成してホーロー基板を作製するホーロー基板作製工程と、該ホーロー基板作製工程の後、前記放熱用スルーホールの内面に付着したホーロー層を除去し、前記放熱用スルーホールの内面にコア金属を露出させるコア金属露出工程と、該コア金属露出工程の後、前記ホーロー層上に導電ペーストにより電極および回路を形成する導電部形成工程と、を有することを特徴とする発光素子実装用ホーロー基板の製造方法。
- 請求項1に記載の発光素子実装用ホーロー基板の製造方法により作製した発光素子実装用ホーロー基板の反射カップ部にダイボンディングにより発光素子を実装する発光素子実装工程と、ワイヤボンディングにより前記発光素子と前記発光素子実装用ホーロー基板の電極とを電気的に接続する接続工程と、該接続工程の後、前記反射カップ部内に透明樹脂を充填し、該透明樹脂を硬化させて前記発光素子を封止する封止工程と、を有することを特徴とする発光素子モジュールの製造方法。
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