JP2008091653A - 塗布・現像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】疎水化処理後の基板におけるパーティクルやシミの発生を抑制して、解像度及び面内の線幅精度の向上を図れるようにすること。
【解決手段】半導体ウエハの表面にレジストを塗布するレジスト塗布工程と、レジスト膜の表面に保護膜を塗布する保護膜塗布工程と、ウエハの表面及び裏面に洗浄液を供給して洗浄する洗浄工程と、ウエハの表面に、光を透過する液層を形成した状態で被処理基板の表面を露光する液浸露光工程と、露光された被処理基板の表面を現像する現像工程とを有する塗布・現像処理方法において、レジスト塗布工程の前に、ウエハとレジストの密着力増強材を塗布する疎水化処理を施すと共に、この疎水化処理後に、ウエハを加熱処理して、疎水化処理後にウエハ上に残存する水分及び析出物を除去する。
【選択図】 図5
【解決手段】半導体ウエハの表面にレジストを塗布するレジスト塗布工程と、レジスト膜の表面に保護膜を塗布する保護膜塗布工程と、ウエハの表面及び裏面に洗浄液を供給して洗浄する洗浄工程と、ウエハの表面に、光を透過する液層を形成した状態で被処理基板の表面を露光する液浸露光工程と、露光された被処理基板の表面を現像する現像工程とを有する塗布・現像処理方法において、レジスト塗布工程の前に、ウエハとレジストの密着力増強材を塗布する疎水化処理を施すと共に、この疎水化処理後に、ウエハを加熱処理して、疎水化処理後にウエハ上に残存する水分及び析出物を除去する。
【選択図】 図5
Description
この発明は、塗布・現像処理方法に関するもので、更に詳細には、レジストの表面に保護膜を積層した被処理基板の表面に液層を形成して液浸露光し、現像する塗布・現像処理方法に関するものである。
従来、半導体製造工程の一つであるフォトレジスト工程においては、半導体ウエハ(以下にウエハという)の表面にレジストを塗布し、このレジストを所定のパターンで露光した後に、現像してレジストパターンを形成している。
また、近年のデバイスパターンの微細化、薄膜化に伴い露光の解像度を上げる要請が高まっている。露光の解像度を上げる方法の一つとして、既存の光源例えばフッ化アルゴン(ArF)やフッ化クリプトン(KrF)による露光技術を改良して解像度を上げるため、ウエハの表面に光を透過する液層を形成した状態で露光する液浸露光方法が知られている。この液浸露光は、例えば純水などの水の中に光を透過させる技術で、水中では波長が短くなることから193nmのArFの波長が水中では実質134nmになる、という特徴を利用するものである。
すなわち、この液浸露光の技術は、レンズとウエハの表面との間に液膜(水膜)を形成した状態で、光源から発せられた光がレンズを通過し、液膜を透過してウエハに照射され、これにより所定のレジストパターン(回路パターン)がレジストに転写する技術である。そして、ウエハとの間に液膜を形成した状態で露光手段を水平方向にスライド移動させて次の転写領域(ショット領域)に対応する位置に当該露光手段を配置し、光を照射する動作を繰り返すことによりウエハ表面に回路パターンを順次転写していく(例えば、特許文献1参照)。
したがって、この種の液浸露光においては、レンズとウエハの表面との間に液膜(水膜)を形成するため、レジストの表面部からレジストの含有成分の一部が溶出しないように考慮する必要がある。レジストの含有成分の溶出を防止する手段の一つとして、後述するようにレジストの表面に反射防止膜(保護膜)を被覆する方法がある。
また、デバイスパターンの微細化、薄膜化に伴って、レジストパターンの光学起因の変形を軽減するために、図7に示すように、レジストPRの下層に反射防止膜BCT(ボトム反射防止膜)が配置され、またレジストPRの上層に反射防止膜TC(トップ反射防止膜:保護膜)が配置されている。
一方、半導体製造工程では、一般にレジスト塗布工程の前に、ウエハとウエハ上に塗布する材料との密着力増強を目的としてウエハ上に密着力増強材を塗布する疎水化処理を行っている。そして、その後、クーリング処理を施し、必要に応じてボトム反射膜を塗布し、ベーク処理を行ってボトム反射膜中の溶媒等を除去した後、クーリング処理を行う。次いで、ウエハ上にレジストを塗布し、不要レジストを除去するリンス処理(洗浄処理)を行った後、レジスト中の溶媒等を除去するプリベーク処理を行う。その後、レジスト膜の表面にトップ反射防止膜(保護膜)を塗布し、不要トップ反射防止膜(保護膜)を除去するリンス処理を行った後、ベーク処理を行ってトップ反射膜中の溶媒等を除去する。そして、露光機によりウエハ上のレジスト膜に所定のマスクパターンを転写する露光処理を行った後、露光されたレジストの現像を行っている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−294520号公報([0002],[0003]、図18,図19)
特開平10−321503号公報([0002]、図2,図3)
ところで、トップ反射防止膜(保護膜)の塗布後のリンス処理において、疎水化処理が施されていない場合は、ウエハの裏面にリンス液(洗浄液)を供給例えば噴射すると、図8に示すように、保護膜TCとウエハWとの密着性が悪いため、保護膜TCが剥がれて保護膜表面に付着し、液浸露光の際に液膜内に入り込み、レンズに付着すると共に、光の屈折率に影響を及ぼす等の問題があった。この問題は、疎水化処理を施すことによってウエハとレジスト及び保護膜との密着性が向上することで、解決できる。
しかしながら、リンス液(例えばシクロヘキサノン)を使用してウエハの裏面を洗浄すると、疎水化処理の弊害すなわち親和性が悪いため、薬液の一部が残存して、パーティクルや黒いシミが発生する。このシミはウエハの表面の周辺部にも生じ、液浸露光時に、パーティクルやシミが起因して、解像度及び面内の線幅精度が低下すると共に、露光処理部及び現像処理部の汚染を招く虞がある。
この発明は、上記事情に鑑みなされたもので、疎水化処理後の基板におけるパーティクルやシミの発生を抑制して、解像度及び面内の線幅精度の向上を図れるようにした塗布・現像方法を提供することを課題とする。
上記目的を達成するため、この発明の塗布・現像処理方法は、 被処理基板の表面にレジストを塗布するレジスト塗布工程と、レジスト膜の表面に保護膜を塗布する保護膜塗布工程と、上記被処理基板の表面及び裏面に洗浄液を供給して洗浄する洗浄工程と、被処理基板の表面に、光を透過する液層を形成した状態で被処理基板の表面を露光する液浸露光工程と、露光された被処理基板の表面を現像する現像工程とを有する塗布・現像処理方法において、 上記レジスト塗布工程の前に、上記被処理基板とレジストの密着力増強材を塗布する疎水化処理を施すと共に、この疎水化処理後に、被処理基板を加熱処理して、疎水化処理後に残存する水分及び析出物を除去する、ことを特徴とする(請求項1)。
この発明において、上記加熱処理の温度を250℃以上とする方が好ましい(請求項2)。その理由は、加熱処理の温度を250℃以上とすることにより、析出物に含まれるアミンを除去することができ、かつ、未反応のHMDS(ヘキサメチルジシラザン)が存在しないからである。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の塗布・現像処理方法において、上記疎水化処理の前に被処理基板を加熱処理して、被処理基板上の水分を除去する前加熱処理工程を更に有する、ことを特徴とする。この場合、上記前加熱処理工程における加熱温度を250℃以上とする方が好ましい(請求項4)。
この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような優れた効果を奏する。
(1)請求項1,2記載の発明によれば、レジスト塗布工程の前に、被処理基板とレジストの密着力増強材を塗布する疎水化処理を施すと共に、この疎水化処理後に、被処理基板を加熱処理して、疎水化処理後に残存する水分及び析出物を除去するので、疎水化処理後に残存する水分や析出物によるパーティクルやシミの発生を抑制することができ、液浸露光の際にパーティクルやシミが起因する弊害を防止することができ、解像度及び面内の線幅精度を高めることができる。
(2)請求項3,4記載の発明によれば、疎水化処理の前に被処理基板を加熱処理して、被処理基板上の水分を除去することにより、疎水化処理の際の水分や析出物の発生を更に抑制することができる。したがって、疎水化処理後の加熱処理と相俟って、上記(1)に加えて更に解像度及び面内の線幅精度を高めることができる。
以下、この発明の最良の形態について、添付図示に基づいて説明する。
図1は、この発明に係る塗布・現像処理方法を適用する塗布・現像処理装置に露光処理装置を接続した処理システムの全体を示す概略平面図、図2は、上記処理システム概略斜視図である。
上記処理システムは、被処理基板である半導体ウエハW(以下にウエハWという)を複数枚例えば25枚密閉収納するキャリア10を搬出入するためのキャリアステーション1と、このキャリアステーション1から取り出されたウエハWにレジスト塗布,現像処理等を施す処理部2と、ウエハWの表面に光を透過する液層を形成した状態でウエハWの表面を液浸露光する露光部4と、処理部2と露光部4との間に接続されて、ウエハWの受け渡しを行うインターフェース部3とを具備している。
キャリアステーション1は、キャリア10を複数個並べて載置可能な載置部11と、この載置部11から見て前方の壁面に設けられる開閉部12と、開閉部12を介してキャリア10からウエハWを取り出すための受け渡し手段A1とが設けられている。
また、キャリアステーション1の奥側には筐体20にて周囲を囲まれる処理部2が接続されており、この処理部2には手前側から順に加熱・冷却系のユニットを多段化した棚ユニットU1,U2,U3及び液処理ユニットU4、U5の各ユニット間のウエハWの受け渡しを行う主搬送手段A2,A3とが交互に配列して設けられている。また、主搬送手段A2,A3は、キャリアステーション1から見て前後方向に配置される棚ユニットU1,U2,U3側の一面部と、後述する例えば右側の液処理ユニットU4,U5側の一面部と、左側の一面をなす背面部とで構成される区画壁21により囲まれる空間内に置かれている。また、キャリアステーション1と処理部2との間、処理部2とインターフェース部3との間には、各ユニットで用いられる処理液の温度調節装置や温湿度調節用のダクト等を備えた温湿度調節ユニット22が配置されている。
棚ユニットU1,U2,U3は、液処理ユニットU4,U5にて行われる処理の前処理及び後処理を行うための各種ユニットを複数段例えば10段に積層した構成とされており、その組み合わせはウエハWを加熱(ベーク)する加熱ユニット(CHP,PEB,POST)、ウエハWを冷却する冷却ユニット(COL)やウエハWとレジストとの密着性を高めるために密着力増強材例えばヘキサメチルジシラザン(HMDS)を塗布する疎水化処理するアドヒージョンユニット(ADH)等が含まれる。例えば、図3に示すように、棚ユニットU1,U2,U3は、下方から上方に順に、それぞれ2段ずつ配置される現像層(DEV層)B1,B2と、ボトム反射防止膜層(BCT層)B3と、レジスト層(COT層)B4及びトップ反射防止膜層(TCT層)B5に対応するように積層されている。具体的には、棚ユニットU1は、下方から上方に順に、4段のポストエクスポージャーベイキングユニットと称せられる加熱ユニット(POST1,2)と6段の冷却ユニット(COL3〜COL5)が積層されている。また、棚ユニットU2は、下方から上方に順に、ポストベーキングユニットと称せられる加熱ユニット(PEB1),加熱ユニット(POST1),加熱ユニット(PEB2),加熱ユニット(POST2),冷却ユニット(COL3),プリベークユニットと称される加熱ユニット(CHP3),冷却ユニット(COL4),加熱ユニット(CHP4),冷却ユニット(COL5),加熱ユニット(CHP5)が積層されている。また、棚ユニットU3は、下方から上方に順に、冷却ユニット(COL1),加熱ユニット(PEB1),冷却ユニット(COL2),加熱ユニット(PEB2),2段の加熱ユニット(CHP3),2段のアドヒージョンユニット(ADH)及び2段の加熱ユニット(CHP5)が積層されている。
また、液処理ユニットU4,U5は、例えば図2に示すように、レジストや現像液などの薬液収納部の上に反射防止膜を塗布するボトム反射防止膜塗布ユニット(BCT)23,トップ反射防止膜塗布ユニット(TCT)24、レジスト塗布ユニット(COT)25、ウエハWに現像液を供給して現像処理する現像ユニット(DEV)26等を複数段例えば5段に積層して構成されている。
インターフェース部3は、図1に示すように、処理部2と露光部4との間に前後に設けられる第1の搬送室3A及び第2の搬送室3Bにて構成されており、それぞれに第1のウエハ搬送部30A及び第2のウエハ搬送部30Bが設けられている。第1のウエハ搬送部30Aは昇降自在かつ鉛直軸回りに回転自在な基体31Aと、この基体31A上に設けられる進退自在なアーム32Aとで構成されている。また第2のウエハ搬送部30Bは昇降自在かつ鉛直軸回りに回転自在な基体31Bと、この基体31B上に設けられる進退自在なアーム32Bとで構成されている。
なお、トップ反射防止膜塗布ユニット(TCT)24には、洗浄手段が組み込まれている。この場合、トップ反射防止膜塗布ユニット(TCT)24は、図4に示すように、ウエハWの裏面側中央部を吸引吸着して水平に保持する基板保持部をなすスピンチャック40を具備している。このスピンチャック40は軸部41を介して駆動機構42に接続されており、この駆動機構42によりウエハWを保持した状態で昇降及び回転可能に構成されている。なお、駆動機構42は図示しないが制御手段に電気的に接続されており、制御手段からの制御信号に基づいてスピンチャック40の回転数が制御されるようになっている。また、スピンチャック40に保持されたウエハWの側方を囲むようにして上部側が開口する外カップ43a及び内カップ43bを備えたカップ体43が設けられている。外カップ43aは昇降部43cにより昇降自在であり、上昇時において下部側に設けられた段部により内カップ43bを下方側から持ち上げて、これにより外カップ43aと連動して内カップ43bが昇降するように構成されている。また、カップ体43の底部側には凹部状をなす液受け部44aがウエハWの周縁下方側に全周に亘って形成されており、この液受け部44aの底部には排出口44bが設けられている。更にウエハWの下方側には円形板44cが設けられており、この円形板44cの外側を囲むようにしてリング部材44dが設けられている。
スピンチャック40に保持されたウエハWの上方側には、ウエハWの表面の中央部と隙間を介して対向する、保護膜用塗布液の塗布液供給ノズル45Aが進退自在かつ昇降自在に設けられている。この塗布液供給ノズル45Aは、流量調整可能な開閉弁V1を介設する供給路46aを介して塗布液の供給源47Aに接続されている。また、ウエハWの表面と隙間を介して対向する、洗浄液例えばシクロヘキサノンを供給(吐出)する洗浄ノズル45Bが進退自在かつ昇降自在に設けられている。この洗浄ノズル45Bは、流量調整可能な開閉弁V2を介設する供給路46bを介して洗浄液の供給源47Bに接続されている。更に、ウエハWの裏面側には、ウエハWの裏面の周辺部及びベベル部に向かって洗浄液(例えばシクロヘキサノン)を供給(噴射)する裏面洗浄ノズル45Cが配置されている。なお、裏面洗浄ノズル45Cは、流量調整可能な開閉弁V3を介設する供給路46cを介して洗浄液の供給源47Bに接続されている。
なおこの場合、開閉弁V1,V2,V3は、図示しない制御手段からの制御信号に基づいて流量調整可能に開閉され、所定量の塗布液,洗浄液がウエハWの表面又は裏面に供給(吐出,噴射)されるようになっている。
なお、塗布液供給ノズル45A及び洗浄ノズル45Bは、それぞれ塗布液,洗浄液の温度を調整するための温度調整部48を備えている。温度調整部48は、供給路46a,46bの外側を囲むように形成された温調水の流路49により二重管構造に構成され、この温調水により洗浄液の温度が調整されるように構成されている。
次に、上記塗布・現像装置を用いてウエハWを処理する手順について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、ウエハWの表面に下地膜を介してレジスト層を塗布し、レジスト層の表面にトップ反射防止膜TC(以下に保護膜TCという)を積層した場合について説明する。まず、例えば25枚のウエハWを収納したキャリア10が載置部11に載置されると、開閉部12と共にキャリア10の蓋体が外されて受け渡し手段A1によりウエハWが取り出される。そして、ウエハWは棚ユニットU1の一段をなす受け渡しユニット(図示せず)を介して主搬送手段A2へと受け渡され、塗布処理の前処理として例えば加熱ユニット(CHP4)にて、例えば300℃,60secで加熱処理して、ウエハW上の水分を除去する(ステップS1)。その後、加熱ユニット(CHP4)から主搬送手段A3により取り出されて棚ユニットU3のアドヒージョンユニット(ADH)にて、ウエハW上に密着性増強材(HMDS)を塗布するアドヒージョン処理を行う(ステップS2)。その後、主搬送手段A3によりアドヒージョンユニット(ADH)から取り出されて加熱ユニット(CHP4)に搬送され、加熱ユニット(CHP4)にて、例えば300℃,60secで加熱処理して、ウエハW上に残存する水分及びアドヒージョン処理によって生じた析出物例えばアミンを除去する(ステップS3)。その後、冷却ユニット(COL4)内に搬入され、冷却ユニット(COL4)にて冷却処理を行う(ステップS4)。
その後、主搬送手段A2によりウエハWは塗布ユニット(COT)25に搬送され、ウエハWの表面全体に薄膜状にレジストが塗布される(ステップS5)。その後、主搬送手段A2により棚ユニットU2の加熱ユニット(CHP4)に搬送されてプリベークされる(ステップS6)。
その後、主搬送手段A2によりウエハWはユニット(TCT)24にてレジスト層の表面に保護膜TCが形成される(ステップS7)。保護膜TCを形成した後、ウエハWの表面縁部(ベベル部)及び裏面周辺部に洗浄液(シクロヘキサノン)を供給(吐出,噴射)して洗浄処理を行う(ステップS8)。その後、主搬送手段A2により棚ユニットU2の加熱ユニット(CHP4)に搬送されてプリベークされる(ステップS9)。その後、ウエハWは主搬送手段A2により第1の受け渡しユニット33に搬送された後、インターフェース部3のアーム32Aにより洗浄装置(図示せず)に搬送されて露光前洗浄を行う(ステップS10)。
その後、ウエハWはアーム32Aにより洗浄装置から搬出されて、第2のウエハ搬送部30Bへと受け渡されて第1の受け渡しユニット33の下段に配置された第2の受け渡しユニット34に載置される。このウエハWは露光部4に設けられた図示しない搬送手段により露光部4内に搬入され、ウエハWの表面に対向するように露光手段1が配置されて液浸露光が行われる(ステップS11)。
その後、液浸露光を終えたウエハWは図示しない上記搬送手段により第2の受け渡しユニット34に載置される。次いで、第2のウエハ搬送部30Bにより第2の受け渡しユニット34からウエハWは取り出され、更に、第1のウエハ搬送部30Aに受け渡されて、第1のウエハ搬送部30Aにより主搬送手段A3に受け取られ、棚ユニットU1,U2,U3のいずれかの加熱ユニット(PEB)内に搬入される。ここで、ウエハWは所定の温度に加熱されることにより、レジストに含まれる酸発生剤から発生した酸をその内部領域に拡散させるポストエクスポージャーベーク(PEB)処理が行われる(ステップS12)。そして、当該酸の触媒作用によりレジスト成分が化学的に反応することにより、この反応領域は例えばポジ型のレジストの場合には現像液に対して可溶解性となる。なおこの場合、ウエハWをバッファカセット(図示せず)内に一時収納し、所定時間経過後、第2のウエハ搬送部30Bにより取り出して時間を管理するようにしてもよい。これにより、レジストの膜厚を一定にすることができると共に、レジストの化学反応を抑制することができるので、レジストの膜厚を一定にすることができると共に、レジストの化学反応を抑制することができる。
PEB処理がされたウエハWは、主搬送手段A3により現像ユニット(DEV)26内に搬入され、現像ユニット(DEV)26内に設けられた現像液ノズルによりその表面に現像液が供給されて現像処理が行われる(ステップS13)。これにより、ウエハW表面のレジスト膜のうちの現像液に対して可溶解性の部位が溶解することにより所定のレジストパターンが形成される。更にウエハWには例えば純水などのリンス液が供給されてリンス処理がなされ、その後にリンス液を振り切るスピン乾燥が行われる。例えば乾燥エア、乾燥窒素などの乾燥用気体を供給するための乾燥用気体ノズルをユニット内に設けておき、スピン乾燥に代えてあるいはスピン乾燥と共に乾燥用気体をウエハWに吹き付けて、より完全にウエハWを乾燥させるようにしてもよい。その後、ウエハWは主搬送手段A3により現像ユニット(DEV)26から搬出され、主搬送手段A2、受け渡し手段A1を経由して載置部11上の元のキャリア10へと戻されて一連の塗布・現像処理を終了する。
上記実施形態によれば、ADH処理の前後にウエハWを高温例えば300℃で加熱処理するので、ADH処理前では、ウエハW上に付着する水分やパーティクルを除去し、ADH処理後では、ウエハW上に付着する水分やADH処理により生じた析出物(アミン等)を除去することができる。また、この加熱処理によってウエハW表面の接触角を小さくすることができるので、ADH処理後の疎水化された状態から親和性を高めることができる。したがって、ウエハW上にパーティクル,シミ等が発生するのを阻止するので、結果として現像処理したウエハWの表面に高精度な線幅であってかつ面内均一性の高いレジストパターンを形成することができる。すなわち、ウエハWに対して高精度かつ面内均一性の高い塗布・現像処理をすることができる。
なお、上記実施形態では、ウエハWの表面に下地膜を介してレジスト層(PR)を形成し、その表面にトップ反射防止膜(保護膜)(TC)を積層した場合について説明したが、ウエハWの表面に下地膜を介してボトム反射防止膜(BARC)を形成し、その表面にレジスト層(PR)を形成し、更にその表面にトップ反射防止膜(保護膜)(TC)を積層した場合についても、上記実施形態と同様の効果が得られる。この場合の処理手順は、(ADH前)加熱処理工程→ADH処理工程→(ADH後)加熱処理工程→冷却処理工程→ボトム反射膜塗布工程→プリベーク工程→レジスト塗布工程→プリベーク工程→トップ反射防止膜塗布工程→プリベーク工程→露光前洗浄工程→液浸露光工程→ポストエクスポージャーベーク工程→現像工程の順に処理される。
次に、本発明の効果を確認するために行った評価実験について説明する。
<処理条件>
試料として、硫酸過酸化水素洗浄(SPM),HF洗浄,アンモニア洗浄(SC1)を施したSiウエハを用い、全てのSiウエハについて、レジスト塗布処理前にADH処理を行う。
試料として、硫酸過酸化水素洗浄(SPM),HF洗浄,アンモニア洗浄(SC1)を施したSiウエハを用い、全てのSiウエハについて、レジスト塗布処理前にADH処理を行う。
・比較例1:ADH処理の前後に加熱処理を行わない
・実施例1:ADH処理の前に加熱処理(300℃、60sec)を行う
・実施例2:ADH処理の後に加熱処理(300℃、60sec)を行う
・実施例3:ADH処理の前後に加熱処理(300℃、60sec)を行う
について、レジスト層の表面に保護膜を形成した状態で、ウエハの表裏面に洗浄液としてシクロヘキサノン(CH)を供給(噴射)した後のサイズが0.1μm以上のパーティクル数を調べたところ、図6に示すような結果が得られた。また、このときのシクロヘキサノン,純水(DIW)を用いて(1/2)θ法にて接触角を測定したところ、表1の通りであった。
・実施例1:ADH処理の前に加熱処理(300℃、60sec)を行う
・実施例2:ADH処理の後に加熱処理(300℃、60sec)を行う
・実施例3:ADH処理の前後に加熱処理(300℃、60sec)を行う
について、レジスト層の表面に保護膜を形成した状態で、ウエハの表裏面に洗浄液としてシクロヘキサノン(CH)を供給(噴射)した後のサイズが0.1μm以上のパーティクル数を調べたところ、図6に示すような結果が得られた。また、このときのシクロヘキサノン,純水(DIW)を用いて(1/2)θ法にて接触角を測定したところ、表1の通りであった。
上記実験の結果、比較例1では、5000個以上のパーティクルが検出された。これに対して、実施例1の場合では、3617個のパーティクルが検出され、実施例2の場合では3350個のパーティクルが検出され、実施例3の場合においては、34個のパーティクルが検出された。これにより、ADH処理の前後に加熱処理を行うことにより、パーティクル数を確実に低減できるという顕著な効果が得られる。
また、比較例1におけるCHの接触角は15°,DIWの接触角は64°であるのに対し、実施例1及び実施例2におけるCHの接触角は12°,DIWの接触角は60°であり、また、実施例におけるCHの接触角は11°,DIWの接触角は60°であった。これにより、ADH処理の前又は後、特に前後に加熱処理した場合におけるCHの接触角を小さくすることができ、CHの親和性を高めることができるので、パーティクルの低減効果が得られる。
なお、上記実施例では、加熱処理を300℃で実施したが、アミンの除去に効果があり、かつ、未反応のHMDSの存在が確認されない温度、例えば250℃以上であってもよい。
W 半導体ウエハ(被処理基板)
PR レジスト層
TC トップ反射防止膜(保護膜)
2 処理部
4 露光部
24 トップ反射防止膜(保護膜)塗布ユニット
25 レジスト塗布ユニット
26 現像ユニット
45A 塗布液供給ノズル
45B 洗浄ノズル
45C 裏面洗浄ノズル
PR レジスト層
TC トップ反射防止膜(保護膜)
2 処理部
4 露光部
24 トップ反射防止膜(保護膜)塗布ユニット
25 レジスト塗布ユニット
26 現像ユニット
45A 塗布液供給ノズル
45B 洗浄ノズル
45C 裏面洗浄ノズル
Claims (4)
- 被処理基板の表面にレジストを塗布するレジスト塗布工程と、レジスト膜の表面に保護膜を塗布する保護膜塗布工程と、上記被処理基板の表面及び裏面に洗浄液を供給して洗浄する洗浄工程と、被処理基板の表面に、光を透過する液層を形成した状態で被処理基板の表面を露光する液浸露光工程と、露光された被処理基板の表面を現像する現像工程とを有する塗布・現像処理方法において、
上記レジスト塗布工程の前に、上記被処理基板とレジストの密着力増強材を塗布する疎水化処理を施すと共に、この疎水化処理後に、被処理基板を加熱処理して、疎水化処理後に残存する水分及び析出物を除去する、ことを特徴とする塗布・現像処理方法。 - 請求項1記載の塗布・現像処理方法において、
上記加熱処理の温度を250℃以上とした、ことを特徴とする塗布・現像処理方法。 - 請求項1又は2記載の塗布・現像処理方法において、
上記疎水化処理の前に被処理基板を加熱処理して、被処理基板上の水分を除去する前加熱処理工程を更に有する、ことを特徴とする塗布・現像処理方法。 - 請求項3記載の塗布・現像処理方法において、
上記前加熱処理工程における加熱温度を250℃以上とした、ことを特徴とする塗布・現像処理方法。
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---|---|---|---|
JP2006271430A JP2008091653A (ja) | 2006-10-03 | 2006-10-03 | 塗布・現像処理方法 |
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JP2016046515A (ja) * | 2014-08-22 | 2016-04-04 | 東京エレクトロン株式会社 | 疎水化処理方法、疎水化処理装置及び疎水化処理用記録媒体 |
CN111463147A (zh) * | 2019-01-22 | 2020-07-28 | 东京毅力科创株式会社 | 基片处理装置、基片处理方法和存储介质 |
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