本発明は駆動装置に関し、例えば、半導体露光装置の光学系を構成する光学要素を駆動するのに好適に用いられるものである。
半導体素子やマイクロデバイスの製造におけるリソグラフィ工程で使用される半導体露光装置は、原版(レチクル)に形成されたパターンを基板(シリコンウエハ)に露光転写する装置である。半導体素子の集積度は年々増す一方であり、この高集積度の回路パターンを作成するためには、投影光学系の収差やディストーションの低減が不可欠である。
半導体露光装置の光学系を構成する光学要素の駆動装置として、平行板ばねを用いた機構が特許文献1で提案されている。特許文献1に開示された駆動装置では、駆動流体を用いて2つの平行な板ばねで挟まれた空間の圧力、もしくは体積を変化させ、光学要素を駆動している。
また、特許文献2には、3つのフレクシャ(弾性ヒンジ)機構を用いることにより、可動レンズを光軸方向及び光軸と直交する2軸方向にシフト駆動すると共に、光軸と直交する2軸周りにチルト駆動可能な構造が開示されている。特許文献2にでは、水平方向駆動レバーと垂直方向駆動レバーの回動変位を、フレクシャ機構の変位出力部の水平及び垂直方向のシフト変位に変換している。
特開2000−357651号公報
特開2002−131605号公報
しかしながら、特許文献1において開示された駆動機構は、半導体デバイスパターンの高精細化に伴い、駆動精度(光学素子の移動に伴う平行偏芯や傾き)が要求精度を満足することが困難になってきている。
また、特許文献2において開示された駆動機構は、水平方向駆動レバーと垂直方向駆動レバーの先端変位を調整ワッシャと調整ボタンで調節するものであり、レンズの駆動変位を自動制御する構造とはなっていない。仮に、調整ワッシャと調整ボタンとをピエゾアクチュエータ等に置き換えて自動調節可能な構造としても、アクチュエータが光軸方向に張り出し、光軸方向の厚さが大きくなってしまう。
本発明は、上記従来技術を鑑み、薄型でありながら、6自由度方向に精度よく対象物を駆動することのできる駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、それぞれ一対のリニアアクチュエータを備える3つの駆動ユニットを有し、駆動対象を6軸方向に駆動可能な駆動装置であって、各駆動ユニットは、一対のリニアアクチュエータが同一の軸に沿った方向で対向して駆動力を伝達するよう配置されていると共に、一対のリニアアクチュエータによる駆動方向とは異なる方向に駆動力を伝達するためのリンク機構を一対のリニアアクチュエータの間に有することを特徴としている。
本発明の駆動装置によれば、薄型でありながら、6自由度方向に精度よく対象物を駆動することができる。
以下、本発明の駆動装置の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の駆動装置が適用される半導体露光装置の概略構成の一例を示す図である。
本実施例の露光装置は、露光光としてEUV光(例えば、波長13.4nm)を用いて、レチクルに形成された回路パターンをウエハに露光する投影露光装置である。以下、EUV光を用いた露光装置を説明するが、KrFあるいはArFエキシマレーザー、F2レーザー等、EUV光以外の露光光を発する光源を用いた露光装置にも、本発明の駆動装置は適用可能である。
かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィ工程に好適であり、以下、本実施例ではステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナ」とも呼ばれる。)を例に説明する。
図1を参照して、本実施例の露光装置は、レチクル5を載置する不図示のレチクルステージと、ウエハ8を載置するウエハステージ9と、レチクル5に形成された回路パターンの像をウエハ8上に投影する投影光学系1を有する。
またEUV光は大気に対する透過率が低いため、少なくとも、EUV光が通る光路中(即ち、光学系全体)は真空雰囲気となっている。
レチクル5は反射型レチクルであり、その上には転写されるべき回路パターンが形成されている。このレチクル5は、静電チャック等を用いてレチクルステージに支持、固定されており、レチクルステージと一体的に駆動される。レチクル5から発せられた回折光は、投影光学系1で反射されてウエハ8上に投影される。本実施例の露光装置は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、レチクル5とウエハ8とを同期して走査させながら、レチクル5のパターンをウエハ8上に縮小投影する。
投影光学系1は、複数の反射ミラー(光学素子103)で構成される。複数のミラーの枚数は、4枚から8枚程度である。図1では、6枚のミラー系の例を示した。4枚から8枚程度の少ない枚数のミラーで広い露光領域を実現するには、光軸から一定の距離だけ離れた細い円弧状の領域(リングフィールド)だけを用いるのが良い。投影光学系1の開口数(NA)は、0.2から0.4程度である。
設置される床の振動が投影光学系1、更にはそれを構成する各ミラーに伝達しないよう、鏡筒定盤2とベースフレーム3は除振機構4を介して締結される。
10は光学素子制御手段で、所定の制御フローに従って光学素子の駆動装置を制御する。具体的には、露光収差やアライメント情報から得られる倍率誤差などの誤差量を最小化するように計算された結果、プログラムに基づいて駆動装置に指令を与え、所定の光学素子を調整駆動することで、投影光学系1の光学性能を最適化する。
図2は、本実施例の駆動ユニット115と、3つの駆動ユニット115を搭載して、光学素子を所望の方向に駆動可能な駆動装置を示した図である。図2(a)は平面図、図2(b)は、図2(a)におけるB−B断面図、図2(c)は、図2(a)におけるE−E断面図である。図2(a)におけるA−A断面図は図3に示している。
図2及び図3において、101は固定鏡筒である。固定鏡筒101は、後述する駆動ユニット115及び位置検出ユニット102を固定する平坦部と、上下に隣接する他の光学素子と結合するための側壁部を有する。図では固定鏡筒101は円筒形状で示してあるが、この限りではない。104は光学素子支持枠で、光学素子を支持する支持部材としての役割を持つ。115は駆動ユニットで、同一の駆動ユニット3つが固定鏡筒101の底面平坦部に設置される。102は、光学素子支持枠104あるいは保持機構106の光軸方向変位及び光軸と直交する方向変位、並びにその直交並進軸方向周りの角度を検出する位置検出ユニットである。位置検出ユニットとしては、干渉型測長器、静電容量変位計、リニアエンコーダ、差動トランス変位計、渦電流変位計など要求精度、計測距離範囲に応じて好適に用いられる。
光学素子103が、光軸に対して回転対称の形状である場合は、駆動ユニット115を光軸に対して120度等角度方向、かつ光軸から等距離に配置することが設計上容易に可能である。しかしながら、図1に示すような反射型の投影光学系の場合、光路を遮ることのないように鏡筒内構造物を配置しなければならず、駆動ユニット115の配置の自由度が限られている。このような場合は、駆動ユニット115と光学素子支持枠104の3箇所の接触部が作る三角形の図心が、3個の駆動ユニット115が支える可動部の重心を、三角形が作る平面に投影した点と一致していることが望ましい(図4参照)。不一致の度合いが大きい場合は、姿勢制御性能が悪化しやすく、結果として結像性能の劣化に繋がりやすい。一致の範囲としては、光学系の敏感度、制御構成等にもよるが、可動部の重心を上記三角形に投影した点が、その三角形の内側にあるのが良い。
図5は、駆動ユニット115と光学素子支持枠104の連結状態を示した一例である。このように、駆動ユニット115と光学素子支持枠104の間に、かわし機構107を設けてもよい。かわし機構107により、駆動ユニット115の動作による力が光学素子支持枠104に加わることを原因とした光学素子103の面の変形を抑えることができる。かわし機構107は、一例として、図のように立方体のブロックの4方向からワイヤ放電加工などでスリット加工を施し、十字ばねになっている構造である。このかわし機構107を駆動ユニット115に取り付ける際には、スリット加工を施していない2面のうち一方の面を駆動ユニット115の出力面にネジで固定し、他方の面を光学素子支持枠104にネジで固定する。駆動ユニット115とかわし機構107の固定は、駆動ユニット115の下面よりネジで固定する例で示してある。
3つの駆動ユニット115及びかわし機構107のZ方向の高さは厳密には同一でない。したがって、かわし機構107の高さを、たとえば5umピッチで加工しておき、スペーサの代わりに付け替えることで、相対的に3箇所の高さを揃え、光学素子支持枠104を水平にすることも可能である。この結果、意図しない光学素子103の変形を軽減することが可能となる。
ところで、光学素子103と光学素子支持枠104の間には保持機構106があり、この保持機構106は光学素子103への変形伝達を軽減する働きを持つ。このため、保持機構106の変形軽減性能や光学素子103の変形による結像性能への敏感度によっては、かわし機構107を設けなくても良い場合がある。なお、保持機構106は、投影光学系1の組み立て調整の工程における位置や、形状の取り付け再現性を補償するための機能も果たしている。
図6に保持機構106の一例を、展開斜視図にて示す。保持機構106は、主に2個の部品から構成されている。第1ブロック106aは、左右に、板ばねを備え、その先の固定部によって、光学素子支持枠104に固定される構造となっている。光学素子103とは、第1ブロックに設けたコーン形状に鋼球(ともに不図示)を入れ、ミラーに設けた半径方向の突起上の溝部と接触される。第2ブロック106bは、第1ブロックに設けたコーン部と2等辺三角形を形成するようにコーン形状を設け、鋼球108を介してミラーに設けた第1ブロックに結合される反対面の二つの溝によって固定される。この際、固定力を一定にするために、第2ブロック106bには板ばね部が2箇所設けられており、このたわみ量を一定にすることで行う。
固定鏡筒101に取り付けた位置検出ユニット102によって、光学素子103の姿勢を検出すると上で述べたが、検出ユニットのターゲットは、光学素子103、保持機構106、光学素子支持枠104のいずれかに設けられているのが望ましい。保持機構106や光学素子支持枠104が十分剛でなく、光学要求精度を満足できない場合は、光学素子103にターゲットを設けるのが良い。
保持機構106に検出ユニット102のターゲットを設ける場合は、たとえば第1ブロック106aや第2ブロック106bをターゲットと兼ねることが可能である。検出ユニットとして干渉型測長器を用いる場合は反射鏡を、静電容量型の測長器を用いる場合は、ターゲット電極を取り付けるなどの構成となる。
光学素子位置検出ユニット102は、図2,3に一部示したように、Z軸方向に3箇所、各X,Y面に沿った方向に3箇所設ける。図2は、Z方向の検出ユニットと、X,Y面に沿った方向の検出ユニットが一体に構成された例である。
以上から3つ駆動ユニット115を任意に動作させることで、駆動対象である光学素子103を6軸方向に動作させることが可能になる。そして、位置検出ユニット102の検出結果をもとに、光学素子103が所望の位置になるように制御系を構成すれば、高い位置決め精度を備えた光学素子の駆動装置を実現できる。
次に図7を用いて、駆動ユニット115の詳細を説明する。図7では、図1〜3で示した露光装置全体の座標系と区別するために、ローカルな直交座標系α,β,γを定義している。
駆動ユニット115は、一対のリニアアクチュエータと、その間に設けられたリンク機構を有している。リンク機構は、一対のリニアアクチュエータの駆動力をアクチュエータの駆動方向とは異なる方向に伝達するための機構であり、単一の金属ブロックからワイヤ放電加工及び切削加工にて形成される。図7において、112a,112bはリニアアクチュエータの一例としての積層型のピエゾアクチュエータである。ピエゾアクチュエータ112a,112bは、同一の軸に沿った方向(α軸に沿った方向)で対向して駆動力を伝達するよう配置されている。各ピエゾアクチュエータ112a,112bは、電歪素子と電極が交互に積層された駆動源が伸縮可能な密閉型円筒容器内に封入され、α軸方向の全長が印加電圧に略比例して増加する圧電アクチュエータである。
113はピエゾアクチュエータ112a,112bの寸法誤差を補正し、かつ与圧を与えるための調整ネジである。調整ネジ113は、駆動ユニット115とピエゾアクチュエータ112a,112bの間に介在される。この調整ネジはナットにより固定することができる。
114は駆動ユニット取り付けネジである。駆動ユニット115はこのネジ114により固定鏡筒101に対してネジ締結される。図7に示すように、駆動ユニット115は、その下面の一部で固定鏡筒101に取り付けられているが、これはアクチュエータによる駆動力が鏡筒を変形させ、光学素子位置検出手段102の誤差が発生するのを軽減するためである。固定鏡筒101の平坦部が厚いなど剛性が十分高い場合には、位置検出ユニットへの影響が小さくなるため、駆動ユニット115の下面全面で接するようにして固定鏡筒に締め付けてもよい。
次に駆動ユニット115の製作方法について説明する。
駆動ユニット115は、母材となる所定厚さの板状金属ブロックから、図7(b)に示したリンク機構の外形部をフライス加工により形成する。次いで、穴あけ加工機を用いて、固定鏡筒に取り付けるためのネジ用丸穴を加工したのち、調整ネジ113を装填するための調整ネジ穴を加工する。そして、弾性ヒンジ部を精密に形成するためにワイヤ放電加工し、加工が完了する。
固定鏡筒101への駆動ユニット115の取り付けは、固定鏡筒101に位置決めピンに突き当てるなどして、正確に取り付ける。次に、駆動ユニット115にピエゾアクチュエータを側面より一個ずつ装填し、調整ネジ113で予圧量が一定量になるように締め込み、ナットで固定して組み立てが完了する。予圧量の管理は、光学素子枠駆動リンク115gの上面にダイヤルゲージ等の高さ測定器を当て、γ軸方向の上昇量が一定値になるように予圧調整ネジを締めこむことで行うことができる。このような駆動ユニット115の場合、左右二つのピエゾアクチュエータの予圧量も一定であることが望ましいので、光学素子枠駆動リンク115gの横方向(α方向)の変位もダイヤルゲージなどで測定しながら予圧調整を行うのが良い。
図8は駆動ユニット115のリンク動作を説明するための図である。
ピエゾアクチュエータ112a,112bに設けられた電極端子(不図示)に任意電圧を印加すると、ピエゾアクチュエータ112a,112bの全長Lはそれぞれα軸方向にdx1,dx2(図では左向き)だけ伸張する。それに伴い、ピエゾアクチュエータ112a,112bにそれぞれ対応する一対の直動案内リンク機構である水平リンク115a,115bも、それぞれおよそdx1,dx2だけ変位する。
するとα軸に対してθの角度に配置された方向変換リンク115c,115dが回動し、光学素子枠駆動リンク115gをγ軸方向にdz上昇させ、α軸方向にdx3変位させる。左右のピエゾアクチュエータ112a,112bにより与えられる変位量dx1,dx2が、等しければdx3はほぼゼロとなり、γ軸方向のみに出力変位を得る。このγ軸方向変位dzは、水平リンク115a,115bの変位の概ね平均値のcotθ倍の変位となる。ここで、この倍率を方向変換リンク115a,115bの幾何倍率と呼び、λ(=cotθ)と定義する。
ピエゾアクチュエータ112a,112bのわずかな発生変位から大きな変位を取り出し、広範囲な光学要素の駆動量を実現するには、λを大きくとるのが望ましい。λを大きく取るにはθを小さくとるのが良い。しかし拡大率を大きくとると、駆動ユニット115の固有振動数の低下につながり、例えば鏡筒外部からの振動を光学素子103に伝え、像性能を悪化させる原因になったり、駆動速度の低下につながったりする。このため拡大率の大きさには、配慮が必要である。光学素子103を調整駆動する目的の駆動装置の場合、この幾何倍率λは、0.5以上2以下でとるのが、特に振動特性上好ましい。またγ軸方向のスペースの点から、駆動ユニット115の方向変換リンク115c,115dのα軸となす角θは30から60度の間でとるのが良い。この場合、幾何倍率λはおよそ0.57〜1.72の間を取ることになる。
以上のごとく、ピエゾアクチュエータ112a,112bの伸張に伴って光学素子枠駆動リンク115gがγ方向及びα方向に移動するが、このリンクはこの2方向のみに変位し、β方向には変位しないことが望ましい。そこで、光学素子枠駆動リンク115gのγ軸方向の案内(ガイド)のために、その左右両側にサポートリンク115e及び115fを連結している。更に、ピエゾアクチュエータ112a,112bがα軸に沿って動作するように、サポートリンク115s及び115tを連結している。このように補助リンクを設けることにより、光学素子枠駆動リンク115gがγ方向及びα方向のみに移動するようにしている。
このようなγ方向、α方向2方向に動作可能な駆動ユニット115を、図2に示すように可動部の周囲に配置し、任意に合計6個のピエゾアクチュエータを動作させることで、光学素子支持枠104並びに光学素子103を6自由度に動作させることが可能となる。
図9は、図1に示した露光装置の露光動作や光学素子駆動動作を制御するための制御ブロック図である。21は露光装置全体の動作を制御する本体CPU、31は鏡筒マウント3の除振動作を制御するマウント制御手段、41は照明ユニットの照明モードや光量を制御する照明制御手段である。更に61はレチクルステージの駆動制御を行うレチクルステージ制御手段、91はウエハステージ9の駆動制御を行うウエハステージ制御手段である。
10は光学素子制御手段で、複数の光学素子CPU11を有し、各光学素子CPUは、図2に示した1個の光学素子の駆動制御を行う。各光学素子CPU11には、6個のピエゾドライバ12が接続され、各ピエゾドライバは、図2の3つ駆動ユニットに内蔵された各ピエゾアクチュエータ112a,112bを駆動させる。
また各光学素子CPU11には、6つの位置検出ユニット102が接続される。6つ検出ユニットのうち、3つの位置検出ユニット102は、光学素子103、光学素子支持枠104、あるいは保持機構106のいずれかの共軸に沿った方向、すなわちZ軸方向の変位を検出する。残り3つ位置検出ユニット102は、光学素子103、光学素子支持枠104、あるいは保持機構106近傍のいずれかの水平面内方向の位置を検出する。他の光学素子CPU11も、上記と同様にピエゾドライバと位置検出ユニットが接続される。
実施例2の駆動装置について説明する。本実施例の駆動装置は、駆動ユニットの構成が実施例1と異なるが、その使用方法、制御方法などは実施例1と本質的に同じである。
図10は、実施例2の駆動ユニットの構成を説明するための図である。図7と同一の符号の部材は、同一の機能を有するため説明を省略する。
215が本実施例の駆動ユニットである。駆動ユニット215は一対のリニアアクチュエータと、その間に設けられたリンク機構を有している。212a,212bは、実施例1と同様の積層型のピエゾアクチュエータである。213は、ピエゾアクチュエータ212a,212bの寸法誤差を補正し、かつ予圧を与えるための調整ネジである。
本実施例のピエゾアクチュエータ212a,212bは、それぞれ内側アクチュエータホルダ216a,216b及び外側アクチュエータホルダ217a,217bに挟み込まれる構成となっている。内側及び外側アクチュエータホルダには、ピエゾアクチュエータの形状誤差や、駆動ユニット215の形状誤差などに起因するモーメントを軽減するための弾性ヒンジH37,H38,H47,H48(図11参照)が設けられている。
また、内側アクチュエータホルダ216a,216bにはU字溝があり(弾性ヒンジ部とは異なる)、駆動ユニット215に構成された位置決めピン218でγ軸方向の位置を拘束されるようになっている。一方の外側アクチュエータホルダ217a,217bの外側には、穴が設けられ(不図示)、調整ネジ213の先端に設けられたエンボスと嵌合することで、位置合わせが行われつつ、ネジを回し進めることで予圧調整可能な構造となっている。
214は駆動ユニット取り付けネジである。駆動ユニット215は、固定鏡筒101に対してネジ214によりネジ締結される。
図10(b)に示すように、駆動ユニット215の両端の取り付け面近傍には、更なる弾性ヒンジ215h,215iが設けられている。これはピエゾアクチュエータの駆動力を固定鏡筒101に伝達するのを軽減する役割と、駆動ユニット215と固定鏡筒101との熱膨張係数差に起因する熱ひずみを軽減する役割がある。固定鏡筒101は熱変形を軽減するために、スーパーインバーなどのできるだけ熱膨張係数の小さい材料を用いることが多い。一方、駆動ユニット215は、高剛性や、高耐力の材料を選ぶことが多い。このような材料の組み合わせを選択した場合、露光熱などによって発生する熱ひずみが位置検出ユニットの姿勢誤差を引き起こし、光学素子の位置決め精度の低下を招く恐れがある。これを軽減するために、駆動ユニット215の寸法の大きい方向の両端(長手方向の両端)の固定部近傍に弾性ヒンジ215h,215iを設けている。
なお、固定鏡筒101の剛性が十分高い場合には、位置検出ユニットへの影響が小さくなる。したがって、この場合、駆動ユニット215の下面全面で固定鏡筒101に接するようにしたり、駆動ユニット215両側の追加の弾性ヒンジ215h,215iを用いずに固定鏡筒101に締め付けたりしてもよい。
図11は駆動ユニット215のリンク動作を説明するための図である。
ピエゾアクチュエータ212a,212bに設けられた電極端子(不図示)に任意電圧を印加すると、ピエゾアクチュエータ212a,212bの全長Lはそれぞれα軸方向にdx1,dx2(図では左向き)だけ伸張する。同時に、水平リンク215a,215bもそれぞれdx1,dx2だけ変位する。
するとα軸に対してθの角度に配置された方向変換リンク215c,215dが回動し、光学素子枠駆動リンク215gをγ軸方向にdz上昇させる。この結果、駆動対象がα軸方向にdx3変位することになる。左右のピエゾアクチュエータ212a,212bにより与えられる変位量dx1,dx2が等しければ、dx3はほぼゼロとなり、γ軸方向のみに出力変位を得る。光学素子103を駆動調整する目的の場合、実施例1と同様に幾何倍率λは0.5以上2以下であることが好ましい。
以上のごとく、ピエゾアクチュエータ212a,212bの伸張に伴って、実施例1と同様に、光学素子枠駆動リンク215gがγ方向及びα方向に移動する。このような動作を行う駆動ユニット215を、図2に示すように、駆動対象の周囲に3箇所配置し、任意に合計6個のピエゾアクチュエータを動作させることで、光学素子支持枠104ならびに光学素子101を6軸の駆動を実現できる。
なお、駆動ユニット215にある弾性ヒンジのうち方向変換リンク215c,215dの両端にある4個の弾性ヒンジH31,H32,H41,H42は、球面ジョイントの役割が可能なことが望ましい。これによってβ軸方向の動作が可能になる。一方サポートリンク215e,215f,215s,215tはピエゾアクチュエータ212a,212bがα軸上を直動可能にする補助リンクである。また、H33,H34はサポートリンク215eの弾性ヒンジであり、H43,H44はサポートリンク215fの弾性ヒンジである。H35,H36はサポートリンク215sの弾性ヒンジであり、H45,H46はサポートリンク215tの弾性ヒンジである。
次に本実施例の駆動ユニット215の製作方法について説明する。
駆動ユニット215は、母材となる所定厚さの板状金属ブロックから、図10に示したリンク機構の外形部をフライス加工により形成する。次に、4個の弾性ヒンジH31,H32,H41,H42に球面ジョイントの役割を持たせるために、弾性ヒンジH31,H32,H41,H42を形成する部分にエンドミルなどによって板状金属ブロックの両側から穴加工を施す(図12参照)。穴は貫通させず、板状金属ブロックの中央に必要な厚さが残るように加工する。その後ワイヤ放電加工などによって、全体の弾性ヒンジを形成する。その結果、弾性ヒンジH31,H32,H41,H42の部分は角柱形状となり、一方向のネジレだけでなく、2方向の回転が可能となり、球面ジョイントの役割を持つことが可能となる。
事前の金属板の中央部薄板を残す穴加工は、放電によって行っても良い。エンドミルなどで加工する場合は、穴の底面が刃のニゲによってテーパ形状となるため、一回り径の小さなエンドミルなどで、底面の平坦化加工を行う必要がある。
組み立ては、図10(c)の部分分解図を含む斜視図に、ピエゾアクチュエータの組み込み方法を示す。駆動ユニット215を固定鏡筒101に取り付けた後、内側アクチュエータホルダ216a,216b及び外側アクチュエータホルダ217a,217bでそれぞれ挟んだピエゾアクチュエータ212a,212bを駆動ユニット215に挿入する。
図12の部分拡大図に示すように、リンク機構のアクチュエータ側端部には、位置決めピン218がある。この位置決めピン218と内側アクチュエータホルダ216a,216bに形成したU字溝とが嵌合することによって、アクチュエータ部の位置決めが行われる。外側アクチュエータホルダ217a,217b側には調整ネジ213がある。調整ネジ213により予圧調整量を管理して、ナットで固定する。予圧調整量の管理は、光学素子枠駆動リンク115gの上面にダイヤルゲージ等の高さ測定器を当て、γ軸方向の上昇量が一定値になるように予圧調整ネジを締めこむことで行う。本実施例の駆動ユニット115の場合、左右二つのピエゾアクチュエータの予圧量も一定であることが望ましいので、光学素子枠駆動リンク115gの横方向(α方向)の変位もダイヤルゲージなどで測定しながら予圧調整を行うのが良い。
実施例3の駆動装置について説明する。本実施例の駆動装置も、駆動ユニットの構成が実施例1と異なるが、その使用方法、制御方法などは実施例1と本質的に同じである。
図13は、実施例3の駆動ユニット315の構成を説明するための図である。図13では、固定鏡筒101は図示していないが、実施例2と同様に駆動ユニット315を固定鏡筒101にネジ留めする構成である。図14は、図13(a)におけるA−A断面図であり、ピエゾアクチュエータ213a、外側アクチュエータホルダ317a、調整ネジ313の関係を示す。
駆動ユニット315は一対のリニアアクチュエータと、その間に設けられたリンク機構を有している。312a,312bは、実施例1,2と同様の積層型のピエゾアクチュエータである。313は、ピエゾアクチュエータ312a,312bの寸法誤差を補正し、かつ予圧を与えるための調整ネジである。
317a,317bは、それぞれピエゾアクチュエータ312a,312bの外側に設けられた外側アクチュエータホルダである。外側アクチュエータホルダ317a,317bには、ピエゾアクチュエータの形状誤差や、駆動ユニット315の形状誤差などに起因するモーメントがピエゾアクチュエータにかかるのを軽減するための弾性ヒンジH37,H47(図15参照)が設けられている。また、外側アクチュエータホルダ317a,317bの外側には、穴が設けられ、調整ネジ313の先端に設けられたエンボスと嵌合することで、位置合わせが行われつつ、ネジを回し進めることで予圧調整可能な構造となっている。
本実施例の駆動ユニット315の動作原理を図15に示す。
基本的に原理は実施例2と同じであるが、ピエゾアクチュエータ312a,312bの着脱を容易にするために、駆動ユニット315を三つに分離可能な構成とした。三つに分離とは、図15に示すように、中央部320と、第1支持ハウジング321a、第2支持ハウジング321bのことである。固定鏡筒101との固定は、図11に示すように、実施例2の場合には中央部と両端部の3箇所であった(固定部分をハッチングで示してある)。しかし、本実施例の場合は、中央部のみで固定する構成としてある。但し、本実施例でも、更に両端で固定する3箇所固定の方式をとっても良い。
ピエゾアクチュエータ312a,312bに設けられた電極端子(不図示)に任意電圧を印加すると、ピエゾアクチュエータ312a,312bの全長Lはそれぞれα軸方向にdx1,dx2(図では左向き)だけ伸張する。同時に、水平リンク315a,315bもそれぞれdx1,dx2だけ変位する。
するとα軸に対してθの角度に配置された方向変換リンク315c,315dが回動し、光学素子枠駆動リンク315gをγ軸方向にdz上昇させる。この結果、駆動対象がα軸方向にdx3変位することになる。左右のピエゾアクチュエータ312a,312bにより与えられる変位量dx1,dx2が等しければ、dx3はほぼゼロとなり、γ軸方向のみに出力変位を得る。光学素子103を駆動調整する目的の場合、実施例1,2と同様に幾何倍率λは0.5以上2以下であることが好ましい。
以上のごとく、ピエゾアクチュエータ312a,312bの伸張に伴って、実施例1,2と同様に、光学素子枠駆動リンク315gがγ方向及びα方向に移動する。このような動作を行う駆動ユニット315を、図2に示すように、駆動対象の周囲に3箇所配置し、任意に合計6個のピエゾアクチュエータを動作させることで、光学素子支持枠104ならびに光学素子103を6軸の駆動を実現できる。
なお、駆動ユニット315にある弾性ヒンジのうち方向変換リンク315c,315dの両端にある4個の弾性ヒンジH31,H32,H41,H42は、球面ジョイントの役割が可能なことが望ましい。これによってβ軸方向の動作が可能になる。一方サポートリンク315e,315f,315s,315tはピエゾアクチュエータ312a,312bがα軸上を直動可能にする補助リンクである。また、H33,H34はサポートリンク315eの弾性ヒンジであり、H43,H44はサポートリンク315fの弾性ヒンジである。H35,H36はサポートリンク315sの弾性ヒンジであり、H45,H46はサポートリンク315tの弾性ヒンジである。
中央部320の形成方法は、概ね実施例2の駆動ユニット215と同じである。ピエゾアクチュエータ312a,312bと直接接する部分に、位置決めピン322のある側の面(両側)より穴加工を施し、研削加工にて底面を仕上げる方法をとるのが良い。
第1及び第2支持ハウジング321a,321bは、それぞれピエゾアクチュエータ312a,312bを囲うように、駆動ユニット中央320と接する面側から穴加工が施されている。この穴は、ピエゾアクチュエータ312a,312bとの接触を避けるために、ピエゾアクチュエータ312a,312bより大きな径の穴が良い。さらに側面から溝加工がこの穴と直交するようにあけてある。この溝は第1及び第2支持ハウジング321a,321bの内側から外側へピエゾアクチュエータ312a,312bの配線を取り出すのに用いたり、外側アクチュエータホルダ317a,317bの位置決めガイドとして利用されたりする。
次に本実施例の駆動ユニット315の組み立て手順を説明する。
第1工程として、駆動ユニット中央320を固定鏡筒(不図示)に裏面からネジ留めする。第2工程として、予め調整ネジ313を第1支持ハウジング321aに挿入しておき、外側アクチュエータホルダ317a、ピエゾアクチュエータ312aを、穴及び溝に挿入する。第3工程として、第1支持ハウジング321aと駆動ユニット中央320を固定ネジ323で結合する。その際のγ方向の位置決めは、固定鏡筒との間に挟んだスペーサにより行う。β方向の位置決めは、駆動ユニット中央320に取り付けられたピンで行う。第4工程として、駆動ユニット中央320に対して反対側の第2支持ハウジング321bなどについても、第1支持ハウジング321aと同様の方法にて組み立てを行う。第5工程として、ピエゾアクチュエータ312a,312bへの予圧調整を、実施例1,2と同様に行う。
実施例4の駆動装置について説明する。本実施例の駆動装置は、駆動ユニットの構成が実施例3と類似している。駆動ユニットの使用方法、制御方法などは実施例1と本質的に同じである。
図16は、実施例4の駆動ユニット415の構成を説明するための図である。
図16において、412a,412bは、実施例1,2と同様の一対の積層型のピエゾアクチュエータである。413は、ピエゾアクチュエータ412a,412bの寸法誤差を補正し、かつ予圧を与えるための調整ネジである。415a,415bは、水平リンクである。415c,415dは方向変換リンクである。415gは、光学素子枠駆動リンクである。
本実施例の駆動ユニットが実施例3のそれと異なる点は、図17(c)に示すように、駆動ユニット415の断面が略平行四辺形になっている点である。実施例3の構成では、駆動ユニットはα方向とγ方向の駆動が可能で、β方向の駆動は積極的にはできない。したがって、3つの駆動ユニットを組み合わせて、図2に示すようなパラレルリンク機構を構成する場合、X、Y方向の駆動は、駆動ユニットのローカル座標系で言うα方向の変位の組み合わせと、β方向の剛性とがつりあう位置に頼ることになる。α方向の変位は、1つの駆動ユニット中の一対のアクチュエータの発生変位の差分で得られるため、X,Y方向の変位を大きく取るためには、二つのアクチュエータは大きなストロークを備えておく必要がある。
これに対し、本実施例では、駆動ユニット415の断面を平行四辺形にしたため、α,β,γの3方向への変位動作が可能となっている。したがって、実施例3の駆動ユニットに比べてX,Y方向の変位を大きく取りやすい。
図17は、駆動ユニットの断面を平行四辺形にした様子を模式的に表したものである。図17中の丸(球)は、弾性ヒンジ部をあらわしている。図17(a)は、実施例1〜3の場合であり、方向変換リンク、すなわち実施例3における315c,315dが鉛直に配置されている。一方、図17(b)は本実施例の場合であり、弾性ヒンジ間のリンク、すなわち415c,415dが鉛直から傾けた配置となっている。傾きの角度は、図16(c)に示すA−A断面図のように、鉛直軸からφである。この傾きφが大きくなる、すなわち鉛直から離れるにつれて、X,Y方向の可動範囲が大きくとりやすくなる。
本実施例の駆動ユニットを図2のように3つ組み合わせて、図17(b)で模式的に示したようなパラレルリンク機構を構成する場合は、上部が可動部の中心方向へ倒れるように組み合わせて使用するのが良い。
中央部420の加工方法は、左記の実施例と概ね同じであるが、弾性ヒンジを形成するための穴加工は傾けた側面から概ね垂直に形成するのが良い。穴の断面の様子を図17(c)に示す。α−γ平面に対して垂直に加工しても良いが、動作時に弾性ヒンジの端部に応力が集中しやすくなり得策ではない。
本実施例で述べた駆動ユニットを用いた光学要素駆動装置は、X−Y方向の可動範囲を比較的大きく取りやすい利点を備えているが、反面Z方向のみへ並進駆動した際にも、可動部にトルクをかけやすい動作方法となっている。この結果、光学素子103の面変形を生じさせやすい。したがって、光学敏感度と光学素子103を動作させたい方向によって、他の実施例の駆動装置と適宜組み合わせて投影光学系を構成するのも良い。
なお、実施例1〜4では、リニアアクチュエータとして積層型のピエゾアクチュエータを例に挙げて説明したが、回転モータとボールネジを組み合わせた直動機構や流体シリンダによる直動機構を用いてもよい。その他、New Focus社のPicomotorのような、自己保持型の駆動手段であっても良い。
また、駆動対象の光学素子として、EUV露光装置用のミラーを例に挙げて説明したが、その他の光学素子、例えば、レンズ、平行平板ガラス、プリズム、回折光学素子でも良い。
更に、本発明の駆動装置は、上記のような光学素子の調整以外にも、3次元測定器や工作機械のワーク、精密移動テーブル、顕微鏡の試料台など可動部を6軸に走査させる用途にも使用可能である。
実施例1〜4の駆動装置によれば、大きな厚みを持つことなく薄型の6自由度方向に動作可能な駆動装置を構成できる。特に、複数の光学素子からなる光学系に適用した場合、薄型の機構のため、多数の駆動機構を備えた光学系が実現でき、高い結像調整性能を備えることができる。あるいは、光学系のスペースを節約することが可能となるので、温調装置の実装が容易になり、光学系全体の機能、性能を高めることが可能となる。
次に、図18及び図19を参照して、本発明の駆動装置によって光学素子の駆動調整が可能な露光装置を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。
図18は、デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造方法を例に説明する。
まず、ステップS1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップS2(マスク製作)では設計した回路パターンに基づいてマスクを製作する。ステップS3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップS4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、レクチルとウエハを用いて、上記の露光装置によりリソグラフィ技術を利用してウエハ上に実際の回路を形成する。ステップS5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップS4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップS6(検査)では、ステップS5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップS7)される。
図19は、ステップ4のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。
ステップS11(酸化)では、ウエハの表面を酸化させる。ステップS12(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップS13(電極形成)では、ウエハに電極を形成する。ステップS14(イオン打ち込み)では、ウエハにイオンを打ち込む。ステップS15(レジスト処理)では、ウエハに感光剤を塗布する。ステップS16(露光)では、露光装置によってレクチルの回路パターンをウエハに露光する。ステップS17(現像)では、露光したウエハを現像する。ステップS18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップS19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらのステップを繰り返し行うことでウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施例のデバイス製造方法によれば、本発明の駆動装置の適用に基づく高精度の露光性能を利用して、より信頼性の高いデバイスを製造することが可能となる。
露光装置の概略構成図である。
実施例1の光学素子用の駆動装置の説明図である。
駆動ユニットと光学素子支持枠の取り付け関係を説明する断面図である。
駆動ユニットの配置と可動部の重心との関係を示す図である。
駆動ユニットと光学素子支持枠の連結状態の例を示す図である。
保持機構の展開斜視図である。
実施例1の駆動ユニットの構造図である。
実施例1の駆動ユニットの動作原理図である。
駆動装置の制御ブロック図である。
実施例2の駆動ユニットの構造図である。
実施例2の駆動ユニットの動作原理図である。
実施例2の駆動ユニットの部分拡大図である。
実施例3の駆動ユニットの構造図である。
実施例3の駆動ユニットの部分拡大断面図である。
実施例3の駆動ユニットの動作原理図である。
実施例4の駆動ユニットの構造図である。
実施例4の駆動ユニットを光学素子に適用時の概要を示す図である。
デバイス製造方法を説明するためのフローチャートである。
図18のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1 投影光学系
2 鏡筒定盤
3 ベースフレーム
4 除振機構
5 レチクル
8 ウエハ
9 ウエハステージ
10 光学素子制御手段
103 光学素子
112a,112b ピエゾアクチュエータ
115a,115b 水平リンク
115c,115d 方向変換リンク
115g 光学素子枠駆動リンク