JP2008088729A - クラッチ、モータ及び車両用ドア開閉装置 - Google Patents

クラッチ、モータ及び車両用ドア開閉装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安定した作動を得ることができるクラッチを提供する。
【解決手段】クラッチ30は、モータ本体の駆動による回転軸10の回転に伴って駆動連結部31が回転し、駆動連結部31から回転力を受けてコロ部材33が駆動連結部31及び従動円筒部32間の噛合位置に配置されて駆動連結部31が従動円筒部32と回転方向に係合し、回転軸10の回転力を減速部のウォーム軸22側に伝達する。慣性部材34は、駆動連結部31とともに連れ回りするコロ部材33に回転方向に当接してコロ部材33とともに周回しその時の遠心力により従動円筒部32の内周面32aに圧接してコロ部材33から回転力を受ける。モータ本体の駆動停止により駆動連結部31の回転が停止されると、慣性部材34は、周回時の慣性力によりその周回先のコロ部材33に衝突して該コロ部材33の噛み合いを解除し、回転軸10とウォーム軸22とを断絶状態とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用スライドドア開閉装置や車両用バックドア開閉装置等の車両用ドア開閉装置の駆動源として用いられるクラッチ付きのモータ及びその車両用ドア開閉装置に関するものである。
近年、車両ボディ側部に設けられる乗降口を開閉するスライドドアを備えた自動車において、そのスライドドアをモータ駆動で自動開閉するスライドドア開閉装置が搭載されているものがある。スライドドア開閉装置の駆動源として用いられるモータは、回転駆動するモータ本体と、該モータ本体で生じる回転を減速して出力する減速部とが一体に組み付けられて構成され、減速部からの出力によりスライドドアが開閉作動される。
このようなスライドドア開閉装置においては、スライドドアを手動で開閉可能とすることも要求されている。そのため、特許文献1にて示されるドア開閉装置のように、減速部の出力軸に電磁クラッチを装備したものが提案されている。
特許文献1のドア開閉装置では、スライドドアをモータ駆動により開閉作動させる場合、電磁クラッチがオンされて出力ギヤであるウォームホイールと出力軸である回転シャフトとが駆動連結され、モータ本体の回転駆動により回転するウォームホイールの回転が回転シャフトに伝達されることでスライドドアが開閉作動される。一方、スライドドアを手動により開閉作動させる場合には、電磁クラッチがオフとなって回転シャフトがウォームホイールと断絶されて該シャフトがフリーとなり、これによりスライドドアを手動により開閉させるようになっている。
特開2002−327576号公報
ところで、上記電磁クラッチは、給電のための配線の取り回し等が煩雑であるため、機械式のクラッチとする要求が高まっている。この機械式のクラッチにおいても、駆動軸と従動軸との連結時や断絶時に安定した作動を行わせることが要求されている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、安定した作動を得ることができるクラッチ、そのクラッチを用いたモータ及びそのモータを駆動源として用いる車両用ドア開閉装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、駆動軸と該駆動軸と同軸上に配置される従動軸との間に設けられ、前記駆動軸側からの駆動時には前記駆動軸を前記従動軸と連結し、前記駆動軸の非駆動時には前記従動軸を前記駆動軸から断絶するように作動するクラッチであって、前記駆動軸と一体回転可能に同軸上に設けられる駆動側回転体と、前記従動軸と一体回転可能に同軸上に設けられる従動側回転体と、径方向における前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に配置され、前記駆動側回転体の回転時に該駆動側回転体から回転力を受けて両回転体間の噛合位置に配置されて前記駆動側回転体を前記従動側回転体と回転方向に係合させ、前記駆動側回転体の非回転時に両回転体間の非噛合位置に配置されて前記従動側回転体を前記駆動側回転体と回転方向に非係合とする動力伝達部材と、前記駆動側回転体とともに連れ回りする前記動力伝達部材に回転方向に当接して前記動力伝達部材とともに周回しその時の遠心力により前記従動側回転体に対し圧接し、前記駆動側回転体の回転停止時に周回時の慣性力によりその周回先の前記動力伝達部材に衝突して前記動力伝達部材の噛み合いを解除する中間部材とを備えたことをその要旨とする。
この発明では、クラッチは、駆動軸側からの駆動による該駆動軸の回転に伴って駆動側回転体が回転し、その駆動側回転体から回転力を受けて動力伝達部材が駆動側及び従動側回転体間の噛合位置に配置されて駆動側回転体が従動側回転体と回転方向に係合し、駆動軸の回転力を従動軸側に伝達する。このとき、中間部材は、駆動側回転体とともに連れ回りする動力伝達部材に回転方向に当接して動力伝達部材とともに周回しその時の遠心力により従動側回転体に対し圧接する。これにより、従動側回転体と結合力が増した中間部材を通じて動力伝達部材、即ち駆動側回転体の従動側回転体との回転方向への係合がより強固となるため、駆動軸の回転力がより確実に従動軸側に伝達される。また、駆動軸の回転停止に伴い駆動側回転体の回転が停止されると、中間部材は、自身にかかる遠心力が小さくなる(従動側回転体と回転方向の摩擦係合が小さくなる)とともに周回時の慣性力により、その周回先の動力伝達部材に衝突して該動力伝達部材の噛み合いを解除する。つまり、動力伝達部材が深く噛み込まれるような場合であっても、動力伝達部材が両回転体間の非噛合位置に配置されて駆動側回転体と従動側回転体との回転方向の係合が確実に解除され(非係合となり)、駆動軸と従動軸とを断絶状態とする。これにより、駆動軸の非駆動時においては、従動側の装置を例えば手動により作動させるような場合に、その作動負荷の一つである駆動軸(駆動軸を含む駆動軸側の装置)を従動軸側から回転させなくて済み、従動軸側での作動が容易となる。このような構成のクラッチでは、駆動軸と従動軸との連結時や断絶時の各種作動がより確実となり、安定した作動が得られる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のクラッチにおいて、前記従動側回転体は、円筒状をなし、前記駆動側回転体は、一対の円弧面と各円弧面の各端部間を相互に繋ぐように設けられる一対の制御面とを有する断面略小判状をなし、円筒状をなす前記従動側回転体の内側に配置され、前記動力伝達部材は、円柱状をなし、前記一対の制御面と前記従動側回転体の内周面との間にそれぞれ1つずつ配置され、前記中間部材は、断面円弧状の平板形状をなし、前記一対の円弧面と前記従動側回転体の内周面との間にそれぞれ1つずつ配置されてなることをその要旨とする。
この発明では、クラッチは、円筒状をなす従動側回転体と、その内側に配置され一対の円弧面と一対の制御面とを有する断面略小判状をなす駆動側回転体と、一対の制御面と従動側回転体の内周面との間にそれぞれ1つずつ配置される円柱状の動力伝達部材と、一対の円弧面と従動側回転体の内周面との間にそれぞれ1つずつ配置される断面円弧状で平板形状の中間部材とで構成される。つまり、それぞれが比較的簡単な形状の部材でクラッチを構成できる。また、駆動側回転体から従動側回転体への回転力の伝達を行う動力伝達部材を一対とし各制御面に対応して配置、即ち軸中心を挟んでそれぞれ配置されるため、少ない部材数で動力伝達を安定して行うことが可能である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のクラッチにおいて、前記駆動側回転体の制御面は、前記動力伝達部材を前記従動側回転体の内周面とで噛み込まない非係合部と、該非係合部の両側からそれぞれ外側に漸次傾斜して前記動力伝達部材を前記従動側回転体の内周面とで噛み込むことが可能な一対の係合部とで構成されていることをその要旨とする。
この発明では、駆動側回転体の制御面は、動力伝達部材を従動側回転体の内周面とで噛み込まない非係合部と、該非係合部の両側からそれぞれ外側に漸次傾斜して動力伝達部材を従動側回転体の内周面とで噛み込むことが可能な一対の係合部とで構成される。これにより、駆動側回転体(駆動軸)の両方向の回転に対応でき、汎用性を向上できる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のクラッチにおいて、前記駆動側回転体の制御面は、前記非係合部と前記一対の係合部との3つの平面で構成されていることをその要旨とする。
この発明では、駆動側回転体の制御面は、非係合部と一対の係合部との3つの平面で構成される。そのため、駆動側回転体の制御面の形成が容易となる。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか1項に記載のクラッチにおいて、前記中間部材は、前記駆動側回転体との相対的な回転方向の移動範囲のいずれにおいても、前記駆動側回転体の円弧面と前記従動側回転体の内周面との間隙に少なくともその一部が位置するように構成されていることをその要旨とする。
この発明では、中間部材は、駆動側回転体との相対的な回転方向の移動範囲のいずれにおいても、駆動側回転体の円弧面と従動側回転体の内周面との間隙に少なくともその一部が位置するように構成される。つまり、中間部材は、その回転方向の移動範囲のいずれにおいても駆動側回転体の円弧面と従動側回転体の内周面との間隙から抜け出しが不能なため、抜け出し防止手段を別途設けなくてもクラッチの誤動作が未然に防止できる。
請求項6に記載の発明は、モータ本体と減速機構とを備えてなるモータにおいて、前記モータ本体の駆動により回転される回転軸と、該回転軸と同軸上に配置される前記減速機構の入力軸との間に設けられ、前記モータ本体の駆動時には前記回転軸を前記減速機構の入力軸と連結し、前記モータ本体の非駆動時には前記減速機構の入力軸を前記回転軸から断絶するように作動するクラッチを備えてなるものであって、前記クラッチは、前記回転軸と一体回転可能に同軸上に設けられる駆動側回転体と、前記減速機構の入力軸と一体回転可能に同軸上に設けられる従動側回転体と、径方向における前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に配置され、前記駆動側回転体の回転時に該駆動側回転体から回転力を受けて両回転体間の噛合位置に配置されて前記駆動側回転体を前記従動側回転体と回転方向に係合させ、前記駆動側回転体の非回転時に両回転体間の非噛合位置に配置されて前記従動側回転体を前記駆動側回転体と回転方向に非係合とする動力伝達部材と、前記駆動側回転体とともに連れ回りする前記動力伝達部材に回転方向に当接して前記動力伝達部材とともに周回しその時の遠心力により前記従動側回転体に対し圧接し、前記駆動側回転体の回転停止時に周回時の慣性力によりその周回先の前記動力伝達部材に衝突して前記動力伝達部材の噛み合いを解除する中間部材とを備えてなることをその要旨とする。
この発明では、クラッチは、モータ本体の駆動による回転軸の回転に伴って駆動側回転体が回転し、その駆動側回転体から回転力を受けて動力伝達部材が駆動側及び従動側回転体間の噛合位置に配置されて駆動側回転体が従動側回転体と回転方向に係合し、回転軸の回転力を減速機構の入力軸側に伝達する。このとき、中間部材は、駆動側回転体とともに連れ回りする動力伝達部材に回転方向に当接して動力伝達部材とともに周回しその時の遠心力により従動側回転体に対し圧接する。これにより、従動側回転体と結合力が増した中間部材を通じて動力伝達部材、即ち駆動側回転体の従動側回転体との回転方向への係合がより強固となるため、回転軸の回転力がより確実に減速機構の入力軸側に伝達される。また、モータ本体の駆動停止、即ち回転軸の回転停止に伴い駆動側回転体の回転が停止されると、中間部材は、自身にかかる遠心力が小さくなる(従動側回転体と回転方向の摩擦係合が小さくなる)とともに周回時の慣性力により、その周回先の動力伝達部材に衝突して該動力伝達部材の噛み合いを解除する。つまり、動力伝達部材が深く噛み込まれるような場合であっても、動力伝達部材が両回転体間の非噛合位置に配置されて駆動側回転体と従動側回転体との回転方向の係合が確実に解除され(非係合となり)、回転軸と減速機構の入力軸とを断絶状態とする。これにより、モータ本体の非駆動時においては、負荷側の装置を例えば手動により作動させるような場合に、その作動負荷の一つであるモータ本体の回転軸を減速機構の入力軸側から回転させなくて済み、負荷側での作動が容易となる。このような構成のクラッチでは、回転軸と減速機構の入力軸との連結時や断絶時の各種作動がより確実となって安定した作動が得られるため、モータの信頼性が向上する。また、このクラッチはモータ本体の回転軸と減速機構の入力軸との間のトルクの小さい箇所に設けられるため、クラッチの各構成部品を小型軽量に構成でき、モータの小型軽量化に貢献できる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のクラッチ付きのモータをその駆動源として用い、車両に設けられる開口を開閉するドアを前記モータの駆動によって開閉作動させるように構成される車両用ドア開閉装置であって、前記ドアを自動開閉させる旨の指令が生じると、前記モータ本体の駆動とともに前記クラッチにより前記モータ本体の回転軸を前記減速機構の入力軸と連結し前記ドアを自動開閉させる一方、前記モータ本体の非駆動時には、前記クラッチにより前記減速機構の入力軸を前記回転軸から断絶して前記ドアの手動開閉時の作動負荷を軽減させた状態とすることをその要旨とする。
この発明では、車両のドアをモータの駆動にて自動開閉する装置においては、該ドアを手動による開閉ができるようにも構成する要求があるため、上記のようなクラッチを用いたモータがその駆動源として好適であり、ドア開閉装置の信頼性を向上できる。しかも、車両に搭載する装置では搭載スペースを小さく軽量とすることが常に要求されるため、クラッチ、ひいてはモータが小型軽量となる意義は大きい。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の車両用ドア開閉装置において、車両側部の開口を開閉するスライドドアを開閉作動させるための車両用スライドドア開閉装置、又は、車両後部の開口を開閉するバックドアを開閉作動させるための車両用バックドア開閉装置であることをその要旨とする。
この発明では、車両のドアでもスライドドアやバックドアを対象としている。即ち、スライドドアやバックドア(特にバックドアでも上下方向に開閉させるもの)においては、それぞれドアの手動開閉に比較的大きな操作力が必要である。そのため、上記のようなクラッチにて負荷側からの作動が容易となる意義は大きく、ドアの手動開閉を容易に行うことが可能となる。
従って、上記記載の発明によれば、安定した作動を得ることができるクラッチ、そのクラッチを用いたモータ及びそのモータを駆動源として用いる車両用ドア開閉装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施の形態のモータ1を示す。本実施の形態のモータ1は、図7に示すように、自動車に搭載されるスライドドア開閉装置50の駆動源として用いられるものである。スライドドア開閉装置50は、本実施の形態では、車両ボディ51の側面に沿ってスライド開閉可能に配設されたスライドドア52内に配設されている。スライドドア52は、車両ボディ51に形成された乗降口51aを開閉するものであり、車両ボディ51に設けられるガイドレール53に沿って移動可能に連結される連結具54にて支持されている。連結具54はモータ1の駆動によるワイヤケーブル55の巻き取り及び送り出しが行われることによりガイドレール53に沿って移動し、該連結具54の移動によりスライドドア52が乗降口51aを開閉するようになっている。
このようなスライドドア開閉装置50の駆動源である本実施の形態のモータ1は、モータ本体2と減速部3とからなる所謂ギヤードモータにて構成されている。モータ本体2は、ヨークハウジング4、一対のマグネット5、電機子6、ブラシホルダ7及び一対のブラシ8を備えている。
ヨークハウジング4は略有底扁平円筒状に形成され、その内側面にマグネット5が固着されている。ヨークハウジング4の底部中央には軸受9が設けられ、該軸受9は電機子6の回転軸(駆動軸)10の基端を回転可能に支持する。
ヨークハウジング4の開口部4aはフランジ状に形成され、後述するギヤハウジング21の開口部21aにネジ11にて固定される。尚、この固定の際に、ヨークハウジング4の開口部4aとギヤハウジング21の開口部21aとでブラシホルダ7が挟持されて固定される。
ブラシホルダ7は、ヨークハウジング4内において、電機子6の回転軸10の先端を回転可能に支持する軸受12及び回転軸10に固着された整流子13に摺接するブラシ8を保持している。また、ブラシホルダ7の両ハウジング4,21から突出する部分は車体側から延びる車体側コネクタ(図示略)と連結するためコネクタ部7aであって、該コネクタ部7aの凹部7b内には複数本のターミナル14が露出している。これらターミナル14はブラシホルダ7にインサートされており、前記ブラシ8及びモータ1内に備えられる回転センサ(後述のホール素子29)等と電気的に接続されている。そして、コネクタ部7aが車体側コネクタと連結されることで、モータ1と車体側に備えられるコントローラ(図示略)とが電気的に接続され、電源供給やセンサ信号等の出力が行われる。
このようなモータ本体2に対し、減速部3は、ギヤハウジング21、ウォーム軸(従動軸)22、ウォームホイール23、出力軸24及びクラッチ30を備えている。
ギヤハウジング21は樹脂製であって、内部にはウォーム軸22、ウォームホイール23及びクラッチ30を収容している。ギヤハウジング21は、前記ヨークハウジング4の開口部4aと対向する開口部21aを備え、両開口部4a,21a間に前記ブラシホルダ7が介装される。
ギヤハウジング21は、ウォーム軸22を収容するために開口部21aから軸方向に延びる略円筒状の軸収容筒部21bと、該軸収容筒部21bと連通しウォームホイール23を収容するためのホイール収容凹部21cと、軸収容筒部21bの基端(モータ本体2側)に設けられクラッチ30を収容するためのクラッチ収容凹部21dとを備えている。
軸収容筒部21bには、一対の軸受25,26が所定間隔を有して装着されている。ウォーム軸22は、軸収容筒部21bの開口側から挿入され、ウォーム部22aを挟んだ両端がそれぞれ軸受25,26にて回転可能に支持されて、前記回転軸10と同軸上に配置される。また、ウォーム軸22の先端には、該ウォーム軸22のスラスト荷重を受けるためのスラスト受けボール27a及びプレート27bが備えられている。
また、ウォーム軸22においてウォーム部22aと軸受26にて支持される部位との間には、周方向に多極着磁されるリング状のセンサマグネット28が一体回転するように装着されている。これに対し、軸収容筒部21bにおいてセンサマグネット28の外周面に対向する部位には、該センサマグネット28の回転に伴う磁界変化を検知するホール素子29が配設されている。ホール素子29は、ウォーム軸22の回転数や回転速度等の回転情報、即ちスライドドア52の開閉位置や開閉速度を検出するために、センサマグネット28の回転に伴う磁界変化を検知する。
ホイール収容凹部21cには、前記ウォーム軸22のウォーム部22aと噛合されるウォームホイール23が回転可能に収容されている。このウォームホイール23には、出力軸24が一体回転するように連結されている。出力軸24には、スライドドア52を開閉作動させるための前記ワイヤケーブル55が掛装される駆動プーリ(図示略)が一体回転するように連結されている。
クラッチ収容凹部21dには、ウォーム軸22と前記回転軸10との断続を行う機械式のクラッチ30が収容されている。クラッチ30は、図2及び図3に示すように、回転軸10側に設けられる駆動側回転体としての駆動連結部31と、ウォーム軸22側に設けられる従動側回転体としての従動円筒部32と、駆動連結部31及び従動円筒部32間にそれぞれ配置される一対の動力伝達部材としてのコロ部材33及び一対の中間部材としての慣性部材34とを備えている。
駆動連結部31は、回転軸10と同軸となるように該軸10の先端部に一体に形成され(回転軸10と別部材で互いに連結する構成でも可)、一対の円弧面31aと各円弧面31aの各端部間を相互に繋ぐように設けられる一対の制御面31bとを有する断面略小判状をなしている。各円弧面31aは、前記回転軸10及びウォーム軸22の中心軸線上にある軸中心Oをその中心とした同一円周にて形成され、制御面31bは、中央部が径方向内側に若干凹状をなしており、詳しくは、対をなす制御面31b同士で互いに平行となる中央平坦部31cと、その平坦部31cの両端からそれぞれ外側に漸次傾斜する一対の係合部31dとの3つの平面で構成されている。各円弧面31aは中心角90°よりも若干大きく設定される一方、各制御面31bは中心角90°よりも若干小さく設定されている。
従動円筒部32は、ウォーム軸22と同軸となるように該軸22の基端部に一体に形成され(ウォーム軸22と別部材で互いに連結する構成でも可)、前記駆動連結部31を内側に配置可能な円筒状をなしている。従動円筒部32は、前記軸中心Oをその中心とした内周面32aを有しており、該内周面32aと駆動連結部31の円弧面31a及び制御面31bとが対向している。因みに、内周面32aと円弧面31aとの間隔L1は、周方向に等間隔となっている。従動円筒部32は、クラッチ収容凹部21dに設けられる軸受35にて回転可能に支持されている。
一対のコロ部材33は、円柱状で同形状をなしており、駆動連結部31の各制御面31bと従動円筒部32の内周面32aとの間のそれぞれに前記回転軸10の軸方向に沿うようにして配置されている。コロ部材33は、直径D1が制御面31bの中央平坦部31cと従動円筒部32の内周面32aとの間隔L2よりも小さく、該制御面31bの係合部31dの外側端部と従動円筒部32の内周面32aとの間隔L3よりも大きく設定されている。
つまり、コロ部材33は、制御面31bの中央平坦部31c部分に配置されると、該平坦部31c及び従動円筒部32の内周面32aの少なくとも一方と径方向に隙間が生じ(中央平坦部31cと従動円筒部32の内周面32aとで挟持されない)、また制御面31bの係合部31d部分に配置された時には、該係合部31dと従動円筒部32の内周面32aとの両者に当接して挟持される。そして、コロ部材33が制御面31bの中央平坦部31c部分に配置されると、駆動連結部31と従動円筒部32とが回転方向に係合せず回転軸10とウォーム軸22とが断絶状態となり、コロ部材33が制御面31bの係合部31d部分に配置されると、駆動連結部31と従動円筒部32とが回転方向に係合して回転軸10とウォーム軸22とが連結状態となる。
一対の慣性部材34は、断面略円弧状の平板形状で同形状をなしており、駆動連結部31の各円弧面31aと従動円筒部32の内周面32aとの間のそれぞれに配置されている。慣性部材34は、その周方向長さが駆動連結部31の円弧面31aの角度範囲に相当する長さに設定されている。また、慣性部材34は、その厚さ(径方向長さ)L4が駆動連結部31の各円弧面31aと従動円筒部32の内周面32aとの間隔L1よりも若干小さく設定され、円弧面31a及び従動円筒部32の内周面32aの少なくとも一方と径方向に隙間が生じるようにしている。
つまり、慣性部材34は、駆動連結部31の各円弧面31aと従動円筒部32の内周面32aとの間で、径方向及び周方向へも移動可能となっている。このとき、慣性部材34は、駆動連結部31の各円弧面31aと対向する位置から周方向に最も移動した場合であっても、該円弧面31aと従動円筒部32の内周面32aとの間隙から少なくともその一部が抜け出し不能とされている。尚、このような本実施の形態の慣性部材34は、銅や鉛、鉄等の比較的重量が重く一般的な金属材料にて、慣性力が大きくなるように形成されている。
このような構成のクラッチ30では、モータ本体2の非駆動時のように回転軸10に回転駆動力が生じていない場合、図3に示すように、各慣性部材34は、駆動連結部31の各円弧面31aと従動円筒部32の内周面32aとの間で移動可能な非噛合位置に配置(図3では、各慣性部材34が各円弧面31aとの当接位置に配置)されている。また、各コロ部材33は、駆動連結部31の制御面31bと従動円筒部32の内周面32aとの間で移動可能に配置(図3では、一方のコロ部材33が中央平坦部31cとの当接位置に配置、他方のコロ部材33が内周面32aとの当接位置に配置)されている。
つまり、各コロ部材33が移動可能な位置に配置されていることから、駆動連結部31と従動円筒部32とが回転方向に係合していない。これにより、回転軸10とウォーム軸22とが断絶状態となっており、負荷側からの出力軸24の回転負荷になる回転軸10がウォーム軸22から切り離される。従って、負荷側からの出力軸24の回転負荷が軽減されるため、負荷側からの出力軸24の回転が容易となり、手動によるスライドドア52の容易な開閉作動が可能となっている。
これに対し、スライドドア52を自動開閉すべくモータ本体2が駆動されて回転軸10が回転すると、該回転軸10とともに駆動連結部31が回転する。すると、図4に示すように、各コロ部材33が駆動連結部31の制御面31bの係合部31dと接触し、該制御面31bの係合部31dにより径方向外側に押し出されて、該係合部31dと従動円筒部32の内周面32aとで挟持される噛合位置に配置される。この噛合位置への配置により、駆動連結部31が各コロ部材33を通じて従動円筒部32と回転方向に係合状態となり、該駆動連結部31の回転が従動円筒部32に伝達されて連れ回りを開始する。また、駆動連結部31及び従動円筒部32の回転に伴って軸中心O周りに周回する各コロ部材33は、各慣性部材34の周方向端部34aに当接して回転方向に押圧し、該慣性部材34も軸中心O周りの周回を開始する。
回転速度が上昇すると、各慣性部材34に作用する遠心力が大きくなるため、図5に示すように、各慣性部材34は、従動円筒部32の内周面32aに圧接した状態となって、該従動円筒部32との結合力が増加する。つまり、従動円筒部32との結合力を増した各慣性部材34の端部34aに各コロ部材33が当接することで、駆動連結部31と従動円筒部32との回転方向への係合がより強固となる。このように駆動連結部31と従動円筒部32とが回転方向に係合することで、モータ本体2の駆動による回転軸10の回転力が駆動連結部31から各コロ部材33及び各慣性部材34を通じて従動円筒部32に伝達されてウォーム軸22及び出力軸24が回転し、スライドドア52がモータ1の正転又は逆転駆動により自動で開作動又は閉作動するようになっている。
やがて、回転軸10の回転が停止されると、それに伴い駆動連結部31及び従動円筒部32の回転が停止しようとする。このとき、図6に示すように、慣性力の大きい各慣性部材34は、駆動連結部31、従動円筒部32及び各コロ部材33よりも停止が遅く、自身にかかる遠心力が小さくなる(従動円筒部32の内周面32aと回転方向の摩擦係合が小さくなる)ことから、各慣性部材34のみが他の部材よりも余計に周回しようとする。換言すれば、このような慣性力が生じるような質量にて各慣性部材34が構成される。そして、各慣性部材34は、その端部34aが周回先の各コロ部材33に衝突し、各コロ部材33を制御面31bの中央平坦部31c側の非噛合位置に移動させる。つまり、各コロ部材33が制御面31bの係合部31dと従動円筒部32の内周面32aとで挟持された際に深く噛み込んだ場合であっても、その噛み込みが確実に解除されるようになっている。尚、図3〜図6の動作はいずれの回転方向でも同様となる。
このような構成のモータ1を駆動源としたスライドドア開閉装置50において、スライドドア52を自動開閉させる旨の指令が生じると、モータ本体2が回転駆動される。すると、モータ本体2の回転軸10の回転に伴い、クラッチ30では、駆動連結部31と従動円筒部32とが各コロ部材33を通じて駆動連結(回転方向に係止)となる。つまり、クラッチ30によりモータ本体2の回転軸10とウォーム軸22とが一体回転するように連結されるため、モータ本体2の回転駆動による回転軸10の回転がクラッチ30を介してウォーム軸22に伝達され、該ウォーム軸22は回転する。ウォーム軸22の回転は、ウォームホイール23を介して出力軸24に連結された駆動プーリを回転させ、図1に示すワイヤケーブル55を作動させる。これにより、モータ1の駆動によるスライドドア52の自動開閉作動が行われる。
やがて、モータ本体2の駆動停止の指令に基づいて回転軸10の回転が停止しようとすると、クラッチ30では各慣性部材34の慣性力による移動により各コロ部材33の噛み込みが解除され、駆動連結部31と従動円筒部32との駆動連結が解除される。これにより、回転軸10とウォーム軸22とが断絶した状態でその回転が停止され、モータ1の駆動によるスライドドア52の自動開閉作動が停止される。
一方、スライドドア52を手動で開閉作動させる場合、手動によるスライドドア52の開閉操作力によりワイヤケーブル55及び駆動プーリを介して出力軸24に回転力が作用する。このとき、クラッチ30では、各コロ部材33が移動可能な状態で従動円筒部32と駆動連結部31とが回転方向に係合されていないため、回転軸10とウォーム軸22とが断絶された状態となっている。つまり、その手動操作時に大きな負荷となるモータ本体2の回転軸10が切り離されているため、負荷側からの出力軸24の回転力がウォームホイール23及びウォーム軸22に伝達されるが、回転軸10には伝達されず、負荷側からの出力軸24の回転負荷が軽減される。これにより、手動操作によりスライドドア52を介して出力軸24に回転力が作用すると、回転負荷が軽減された出力軸24は容易に回転し、スライドドア52は取り分け大きな操作力を必要としないで容易に手動開閉がなされる。
尚、本実施の形態では、ウォーム軸22とウォームホイール23との間において、スライドドア52の自動開閉時におけるモータ本体2側からの駆動力の伝達と、手動開閉時における出力軸24側からの駆動力の伝達とが両者で最適となるように、そのウォーム軸22におけるウォーム部22aのリード(1回転させた時に進む距離)が予め実験やシミュレーション等により設定されている。これにより、本実施の形態では、スライドドア52の自動開閉及び手動開閉の両者において更なるスムーズな開閉が実現されている。
次に、本実施の形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)本実施の形態のクラッチ30は、モータ本体2の駆動による回転軸10の回転に伴って駆動連結部31が回転し、その駆動連結部31から回転力を受けてコロ部材33が駆動連結部31及び従動円筒部32間の噛合位置に配置されて駆動連結部31が従動円筒部32と回転方向に係合し(図4参照)、回転軸10の回転力を減速部3のウォーム軸22側に伝達する。このとき、慣性部材34は、駆動連結部31とともに連れ回りするコロ部材33に回転方向に当接してコロ部材33とともに周回しその時の遠心力により従動円筒部32の内周面32aに対し圧接する(図5参照)。これにより、従動円筒部32と結合力が増した慣性部材34を通じてコロ部材33、即ち駆動連結部31の従動円筒部32との回転方向への係合がより強固となるため、回転軸10の回転力がより確実にウォーム軸22側に伝達される。また、モータ本体2の駆動停止、即ち回転軸10の回転停止に伴い駆動連結部31の回転が停止されると、慣性部材34は、自身にかかる遠心力が小さくなる(従動円筒部32の内周面32aと回転方向の摩擦係合が小さくなる)とともに周回時の慣性力により、その周回先のコロ部材33に衝突して該コロ部材33の噛み合いを解除する(図6参照)。つまり、コロ部材33が深く噛み込まれるような場合であっても、コロ部材33が駆動連結部31及び従動円筒部32間の非噛合位置に配置されて駆動連結部31と従動円筒部32との回転方向の係合が確実に解除され(非係合となり)、回転軸10とウォーム軸22とを断絶状態とする。これにより、モータ本体2の非駆動時においては、スライドドア52を手動により作動させる場合に、その作動負荷の一つであるモータ本体2の回転軸10を負荷側から回転させなくて済み、負荷側での手動による作動が容易となる。このような構成の本実施の形態のクラッチ30では、回転軸10とウォーム軸22との連結時や断絶時の各種作動がより確実となるため、安定した作動を得ることができる。これにより、モータ1及びドア開閉装置50の信頼性を向上することができる。
(2)本実施の形態のクラッチ30は、モータ本体2の回転軸10と減速部3の入力軸であるウォーム軸22との間のトルクの小さい箇所に設けられるため、クラッチ30を構成する駆動連結部31、従動円筒部32、コロ部材33及び慣性部材34をそれぞれ小型軽量に構成でき、モータ1の小型軽量化に貢献することができる。
(3)本実施の形態のクラッチ30は、円筒状をなす従動円筒部32と、その内側に配置され一対の円弧面31aと一対の制御面31bとを有する断面略小判状をなす駆動連結部31と、一対の制御面31bと従動円筒部32の内周面32aとの間にそれぞれ1つずつ配置される円柱状のコロ部材33と、一対の円弧面31aと従動円筒部32の内周面32aとの間にそれぞれ1つずつ配置される断面円弧状で平板形状の慣性部材34とで構成されている。つまり、それぞれが比較的簡単な形状の部材でクラッチ30を構成することができる。また、駆動連結部31から従動円筒部32への回転力の伝達を行うコロ部材33を一対とし各制御面31bに対応して配置、即ち軸中心Oを挟んでそれぞれ配置されるため、少ない部材数で動力伝達を安定して行うことができる。
(4)本実施の形態では、駆動連結部31の制御面31bは、コロ部材33を従動円筒部32の内周面32aとで噛み込まない中央平坦部(非係合部)31cと、該中央平坦部31cの両側からそれぞれ外側に漸次傾斜してコロ部材33を従動円筒部32の内周面32aとで噛み込むことが可能な一対の係合部31dとで構成されている。これにより、駆動連結部31(回転軸10)の両方向の回転に対応、即ち本実施の形態のようにスライドドア52の開閉作動に伴って正逆転駆動するモータ本体2に対して容易に対応できるというように、汎用性を向上させることができる。
(5)本実施の形態では、駆動連結部31の制御面31bは、中央平坦部31cと一対の係合部31dとの3つの平面で構成されている。そのため、駆動連結部31の制御面31bを容易に形成することができる。
(6)本実施の形態では、慣性部材34は、駆動連結部31との相対的な回転方向の移動範囲のいずれにおいても、駆動連結部31の円弧面31aと従動円筒部32の内周面32aとの間隙に少なくともその一部が位置するように構成されている。つまり、慣性部材34は、その回転方向の移動範囲のいずれにおいても駆動連結部31の円弧面31aと従動円筒部32の内周面32aとの間隙から抜け出しが不能なため、抜け出し防止手段を別途設けなくてもクラッチ30の誤動作を未然に防止することができる。
尚、本発明の実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態のクラッチ30を構成する駆動連結部31、従動円筒部32、コロ部材33及び慣性部材34の形状を適宜変更してもよい。
具体的に、駆動連結部31の制御面31bを中央平坦部31c及び一対の係合部31dの3つの平面で構成したが、例えば中央平坦部31c及び一対の係合部31dを曲面としてもよい。また、中央部を平坦とせず一対の係合部31dを延長し、制御面31bをV字状やU字状としてもよい。また、係合部31dを一対としているが、一方のみとして1方向クラッチとしてもよい。
また、コロ部材33を円柱状としたが、例えば球状や断面楕円形状、更には断面円形状以外としてもよい。また、コロ部材33を一対(2個)以外、即ち1個又は3個以上としてもよい。
また、慣性部材34の形状を適宜変更してもよく、また慣性部材34の形成材料を銅や鉛、鉄等の金属材料以外の金属材料や樹脂材料としてもよい。また、金属材料と樹脂材料の混成としてもよい。また、慣性部材34においても、その数を適宜変更してもよい。
・上記実施の形態のコロ部材33に対し、上記したクラッチ30の所定動作を妨げないようにしつつも不用意な移動を規制すべく保持する保持部材を用いてもよい。また、慣性部材34についても同様に、上記したクラッチ30の所定動作を妨げないようにしつつも不用意な移動を規制すべく保持する保持部材を用いてもよい。
・上記実施の形態では、回転軸10とウォーム軸22との間にクラッチ30を設置したが、その他の箇所、例えばウォームホイール23と出力軸24との間や、出力軸24とスライドドア52を開閉作動させるためのワイヤケーブル55が掛装される駆動プーリ(図示略)との間に設置してもよい。
・上記実施の形態では、減速機構としてウォーム軸22及びウォームホイール23を用いて構成したが、減速機構の構成はこれに限定されるものではない。
・上記実施の形態では、車両側部の開口を開閉するスライドドア52を開閉作動させるための車両用スライドドア開閉装置50のモータ1に適用したが、その他の装置のモータに適用してもよく、例えば車両後部の開口を開閉するバックドアを開閉作動させるための車両用バックドア開閉装置のモータに適用してもよい。特に、バックドアでも上下方向に開閉させるドアにおいては上記実施の形態のスライドドア52と同様に、そのドアの手動開閉に比較的大きな操作力が必要である。そのため、上記のようなクラッチ30にて負荷側からの作動が容易となる意義は大きく、ドアの手動開閉を容易に行うことができる。
本実施の形態におけるクラッチ付きモータの断面図である。 クラッチの側面図である。 図2におけるクラッチのA−A断面図である。 クラッチの動作を説明するための断面図である。 クラッチの動作を説明するための断面図である。 クラッチの動作を説明するための断面図である。 スライドドア開閉装置の概略構成図である。
符号の説明
1…モータ、2…モータ本体、10…駆動軸としての回転軸、22…従動軸及び減速機構を構成する該減速機構の入力軸としてのウォーム軸、23…減速機構を構成するウォームホイール、30…クラッチ、31…駆動側回転体としての駆動連結部、31a…円弧面、31b…制御面、31c…非係合部としての中央平坦部、31d…係合部、32…従動側回転体としての従動円筒部、32a…内周面、33…動力伝達部材としてのコロ部材、34…中間部材としての慣性部材、50…車両用ドア開閉装置としての車両用スライドドア開閉装置、51…開口としての乗降口、52…ドアとしてのスライドドア。

Claims (8)

  1. 駆動軸と該駆動軸と同軸上に配置される従動軸との間に設けられ、前記駆動軸側からの駆動時には前記駆動軸を前記従動軸と連結し、前記駆動軸の非駆動時には前記従動軸を前記駆動軸から断絶するように作動するクラッチであって、
    前記駆動軸と一体回転可能に同軸上に設けられる駆動側回転体と、
    前記従動軸と一体回転可能に同軸上に設けられる従動側回転体と、
    径方向における前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に配置され、前記駆動側回転体の回転時に該駆動側回転体から回転力を受けて両回転体間の噛合位置に配置されて前記駆動側回転体を前記従動側回転体と回転方向に係合させ、前記駆動側回転体の非回転時に両回転体間の非噛合位置に配置されて前記従動側回転体を前記駆動側回転体と回転方向に非係合とする動力伝達部材と、
    前記駆動側回転体とともに連れ回りする前記動力伝達部材に回転方向に当接して前記動力伝達部材とともに周回しその時の遠心力により前記従動側回転体に対し圧接し、前記駆動側回転体の回転停止時に周回時の慣性力によりその周回先の前記動力伝達部材に衝突して前記動力伝達部材の噛み合いを解除する中間部材と
    を備えたことを特徴とするクラッチ。
  2. 請求項1に記載のクラッチにおいて、
    前記従動側回転体は、円筒状をなし、
    前記駆動側回転体は、一対の円弧面と各円弧面の各端部間を相互に繋ぐように設けられる一対の制御面とを有する断面略小判状をなし、円筒状をなす前記従動側回転体の内側に配置され、
    前記動力伝達部材は、円柱状をなし、前記一対の制御面と前記従動側回転体の内周面との間にそれぞれ1つずつ配置され、
    前記中間部材は、断面円弧状の平板形状をなし、前記一対の円弧面と前記従動側回転体の内周面との間にそれぞれ1つずつ配置されてなることを特徴とするクラッチ。
  3. 請求項2に記載のクラッチにおいて、
    前記駆動側回転体の制御面は、前記動力伝達部材を前記従動側回転体の内周面とで噛み込まない非係合部と、該非係合部の両側からそれぞれ外側に漸次傾斜して前記動力伝達部材を前記従動側回転体の内周面とで噛み込むことが可能な一対の係合部とで構成されていることを特徴とするクラッチ。
  4. 請求項3に記載のクラッチにおいて、
    前記駆動側回転体の制御面は、前記非係合部と前記一対の係合部との3つの平面で構成されていることを特徴とするクラッチ。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載のクラッチにおいて、
    前記中間部材は、前記駆動側回転体との相対的な回転方向の移動範囲のいずれにおいても、前記駆動側回転体の円弧面と前記従動側回転体の内周面との間隙に少なくともその一部が位置するように構成されていることを特徴とするクラッチ。
  6. モータ本体と減速機構とを備えてなるモータにおいて、前記モータ本体の駆動により回転される回転軸と、該回転軸と同軸上に配置される前記減速機構の入力軸との間に設けられ、前記モータ本体の駆動時には前記回転軸を前記減速機構の入力軸と連結し、前記モータ本体の非駆動時には前記減速機構の入力軸を前記回転軸から断絶するように作動するクラッチを備えてなるものであって、
    前記クラッチは、
    前記回転軸と一体回転可能に同軸上に設けられる駆動側回転体と、
    前記減速機構の入力軸と一体回転可能に同軸上に設けられる従動側回転体と、
    径方向における前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に配置され、前記駆動側回転体の回転時に該駆動側回転体から回転力を受けて両回転体間の噛合位置に配置されて前記駆動側回転体を前記従動側回転体と回転方向に係合させ、前記駆動側回転体の非回転時に両回転体間の非噛合位置に配置されて前記従動側回転体を前記駆動側回転体と回転方向に非係合とする動力伝達部材と、
    前記駆動側回転体とともに連れ回りする前記動力伝達部材に回転方向に当接して前記動力伝達部材とともに周回しその時の遠心力により前記従動側回転体に対し圧接し、前記駆動側回転体の回転停止時に周回時の慣性力によりその周回先の前記動力伝達部材に衝突して前記動力伝達部材の噛み合いを解除する中間部材と
    を備えてなることを特徴とするモータ。
  7. 請求項6に記載のクラッチ付きのモータをその駆動源として用い、車両に設けられる開口を開閉するドアを前記モータの駆動によって開閉作動させるように構成される車両用ドア開閉装置であって、
    前記ドアを自動開閉させる旨の指令が生じると、前記モータ本体の駆動とともに前記クラッチにより前記モータ本体の回転軸を前記減速機構の入力軸と連結し前記ドアを自動開閉させる一方、前記モータ本体の非駆動時には、前記クラッチにより前記減速機構の入力軸を前記回転軸から断絶して前記ドアの手動開閉時の作動負荷を軽減させた状態とすることを特徴とする車両用ドア開閉装置。
  8. 請求項7に記載の車両用ドア開閉装置において、
    車両側部の開口を開閉するスライドドアを開閉作動させるための車両用スライドドア開閉装置、又は、車両後部の開口を開閉するバックドアを開閉作動させるための車両用バックドア開閉装置であることを特徴とする車両用ドア開閉装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011174544A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Asmo Co Ltd クラッチ、モータ及び車両用ドア開閉装置
JP2014177853A (ja) * 2013-02-13 2014-09-25 Asmo Co Ltd 車両用ドア開閉装置の制御装置及び車両用ドア開閉装置
WO2018168851A1 (ja) * 2017-03-15 2018-09-20 株式会社エクセディ クラッチ装置

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