JP2008087978A - 耐酸性コンクリート製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 十分な耐酸性を有する耐酸性コンクリート製品を提供する。
【解決手段】 エチレン性不飽和カルボン酸単量体、芳香族ビニル単量体及び/又は(メタ)アクリル酸エステル単量体から選ばれる1種以上の単量体を含む単量体組成物を乳化重合して得られる水性樹脂分散体であり、該水性樹脂分散体が2段階以上の乳化重合で得られるものであって、1段目に使用するエチレン性不飽和カルボン酸単量体(a−1)と最終段に使用するエチレン性不飽和カルボン酸単量体(a−最終)との質量比(a−最終)/(a−1)が4〜8である水性樹脂分散体とセメント、骨材、高性能減水剤、および消泡剤とからなることを特徴とする耐酸性コンクリート製品。
【選択図】 なし

Description

本発明は、温泉地域等の耐酸性を必要とされる場所に使用されるU字溝、側溝、導水路、導水管、ボックスカルバート等に利用できる耐酸性コンクリートに関する。
従来より、下水道管等に用いられるセメント・コンクリート製管には耐酸性が求められていた。しかしながら、セメント・コンクリートは強アルカリ性であるために、耐酸性に劣る材料であった。このような課題を解決するために、セメント・コンクリートが強アルカリ性を示す原因となっている水酸化カルシウムの生成量を著しく低減することができ、耐酸性を向上することができる、高炉スラグ、フライアッシュ、あるいは、シリカフュームといったアルカリ潜在水硬性物質であるポゾラン物質を混和したセメント組成物を使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、かかるポルトランドセメントにポゾラン物質を配合した材料は、まだ耐酸性が十分ではない。ポルトランドセメントに高炉スラグ微粉末やフライアッシュやシリカフュームなどのポゾラン物質を添加したモルタルでは、例え強アルカリ性のCa(OH)の生成量が少量となってポルトランドセメント単独の使用の場合より耐酸性が向上しても、基本的にポゾラン物質を添加することによって生成する珪酸カルシウム水和物(C−S−H)自体が強アルカリ性物質であり、例えばかかる強アルカリ物質は硫酸と接触すると二水石膏(CaSO・2HO)とシリカゲルとに分解してしまい、結局得られる材料の耐酸性は向上しないという問題がある。
特開2000−128618号公報
したがって、本発明が解決しようとする課題は、十分な耐酸性を有するコンクリート製品の提供である。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメント、骨材、特殊な水性樹脂分散体、減水剤および消泡剤を組み合わせることによって、耐酸性に優れ、さらに蒸気養生により製造することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体、芳香族ビニル単量体及び/又は(メタ)アクリル酸エステル単量体から選ばれる1種以上の単量体を含む単量体組成物を乳化重合して得られる水性樹脂分散体であり、該水性樹脂分散体が2段階以上の乳化重合で得られるものであって、1段目に使用するエチレン性不飽和カルボン酸単量体(a−1)と最終段に使用するエチレン性不飽和カルボン酸単量体(a−最終)との質量比(a−最終)/(a−1)が4〜8である水性樹脂分散体とセメント、骨材、高性能減水剤、および消泡剤とからなることを特徴とする耐酸性コンクリート製品(請求項1)である。
本発明によれば、一般のコンクリート製品よりもはるかに耐酸性に優れるコンクリートが得られる。
以下、本発明の耐酸性コンクリートおよびその製造方法について説明する。
本発明において用いられるセメントは、水硬性結合材であれば良く、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、混合セメント、エコセメント、特殊セメント等の何れでも良いが、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメントが好ましく、気中養生の場合は普通ポルトランドセメントおよび早強ポルトランドセメントが、蒸気養生の場合は早強ポルトランドセメントが特に好ましい。
本発明に用いられる骨材は、特に限定されるものではなく、通常コンクリート製品に使用される骨材であれば良い。但し、酸に溶ける骨材、例えば、石灰石質骨材の使用を避けたほうが良い。
本発明に用いられる水性樹脂分散体は、エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸のモノエステル、フマル酸のモノエステル、イタコン酸のモノエステルなどのエチレン性不飽和モノカルボン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸が挙げられる。好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸から選ばれる1種以上のエチレン性不飽和カルボン酸である。
本発明の水性樹脂分散体で用いられる芳香族ビニル単量体としては、例えばスチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレンなどが挙げられる。好ましくはスチレンである。
また、(メタ)アクリル酸エステル単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n-ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート等が挙げられる。好ましくは、ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートである。
本発明に用いられる水性樹脂分散体は通常の乳化重合法によって得られる。乳化重合の方法に関しては特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。すなわち、水性媒体中で単量体組成物、界面活性剤、ラジカル重合開始剤および必要に応じて用いられる連鎖移動剤等の他の添加剤成分などを基本組成成分とする分散系において、単量体組成物を重合する方法である。乳化重合に際しては、供給する単量体組成物の組成を二段階以上とすることが好ましい。二段階以上にすることにより、セメントモルタル硬化物の曲げ・圧縮強さが改善される。ここでいう単量体組成物の組成を二段階以上の供給とは、単量体組成物の1段目を重合した後、次いでさらに単量体組成物を供給し2段目の重合するものであり、これを繰り返すものである。本発明での単量体組成物の供給は、2または3段階が好ましく、さらに好ましくは2段階である。
本発明に使用される水性樹脂分散体において、1段目に使用するエチレン性不飽和カルボン酸単量体(a-1)と最終段に使用するエチレン性不飽和カルボン酸単量体(a-最終)との質量比(a-最終)/(a-1)は4〜8が好ましい。(a-最終)/(a-1)の質量比が4以上でセメントモルタルの配合安定性に問題がなく、8以下でセメント硬化の遅延がない。好ましくは(a-最終)/(a-1)の質量比は5〜7であり、最終段が二段目であることがさらに好ましい。
本発明に使用される水性樹脂分散体の好ましい粒子径は50〜400nmであり、さらに好ましくは100〜200nmである。粒子径が400nm以上になると、セメント粒子間の充填効果やボールベアリング効果が低減されるため、本発明の目的である、耐酸性に優れる、緻密な耐酸性コンクリートをつくる観点から適用されない。
また、本発明に使用される水性樹脂分散体の固形分としては、30〜70質量%であることが好ましく、さらに好ましくは45〜70質量%である。固形分が30質量%より小さいと、水性樹脂分散体に含まれる水量と骨材に付着する表面水量だけで、耐酸性コンクリートの単位水量を上回る恐れがあるため、現実的ではない。
水性樹脂分散体の配合量は、セメント100質量部に対して固形分(有効成分)換算で5〜22質量部が好ましく、8〜14質量部がより好ましい。水性樹脂分散体の配合量がセメント100質量部に対して固形分(有効成分)換算で5質量部未満では、流動性が低下し、耐酸性が低下するので、好ましくない。一方、水性樹脂分散体の配合量がセメント100質量部に対して固形分(有効成分)換算で22質量部を超えると、ポリマーの補強効果による曲げ強度の増加分よりも、セメント硬化体の占める量の減少による曲げ強度の低下分のほうが大きくなるため、耐酸性コンクリートとしての曲げ強度が低下し始める。
本発明に使用される高性能減水剤としては、通常コンクリートに用いられるAEでない高性能減水剤であれば何でもよいが、減水効果の高いものが望ましい。例えば、ポリカルボン酸エーテル系高性能減水剤が例示される。
本発明に使用される消泡剤としては、シリコーン系エマルジョンや特殊非イオン界面活性剤が例示される。一般に、セメントモルタル、または、コンクリート中にセメント混和用水性樹脂分散体を混入すると著しく発泡し、必要以上の空気連行を伴うため、緻密な耐酸性コンクリート硬化体をつくるには、適当な消泡剤を添加する必要がある。消泡剤の添加方法としては、予め水性樹脂分散体の製造時に添加してもよく、水性樹脂分散体の製造時に添加せず耐酸性コンクリートの練り混ぜ時に添加してもよく、また、水性樹脂分散体の製造時に一部添加し、耐酸性コンクリートの練り混ぜ時にさらに添加することもできる。
消泡剤の配合量は、セメント100質量部に対して0.2〜2質量部が好ましい。消泡剤の配合量がセメント100質量部に対して0.2質量部未満では、耐酸性コンクリートの連行気泡を十分に消すことができず、その結果、曲げ強度が低下するので、好ましくない。一方、消泡剤の配合量がセメント100質量部に対して2質量部以上になると、連行気泡の大部分がすでに消されているため、あまり効果がなく、不経済になる。
次に本発明の配合について説明する。なお、これは1例である。
セメントは、630〜1070kg/mである。
細骨材は、1070〜1260kg/mである。
水性樹脂分散体は、固形分(有効成分)換算で60〜140kg/mである。
減水剤は、5〜20kg/mである。
消泡剤は、3〜14kg/mである。
水は、150〜190kg/mである(ただし、水性樹脂分散体、高性能減水剤および消泡剤中の水分を含む)。
次に、製造方法について説明する。
製造方法は、特に限定されるものではなく、通常のコンクリートを製造する方法に準ずれば良い。すなわち、上記配合になるように各材料を計量し、先ずセメントと骨材とをミキサーに投入・攪拌(空練り)し、更に水性樹脂分散体、水、減水剤、消泡剤を加えて練り混ぜる。そして該混練物を型枠内に鉄筋を配置した所定の型枠に充填し、該混練物のフレッシュ性状によって無振動締固め、振動締固め、又は加圧振動締固めの何れかを行い、蒸気養生後、脱型して耐酸性コンクリート製品を製造する。蒸気養生の方法としては、通常の方法に従えば良く、例えば、前置2時間、昇温速度20℃/時、65℃で3時間保持、その後自然放冷する方法が例示される。尚、本発明の耐酸性コンクリートの養生方法としては、蒸気養生以外の養生方法でも製造できるが、好ましくは蒸気養生が良い。特に水硬性結合材が早強ポルトランドセメントの場合は蒸気養生がより好ましい。
(実施例1)
ポリマーセメントモルタルを用いる耐酸性コンクリートの実施例として供試体を製造した。供試体の製造方法について以下に説明する。
セメント:早強ポルトランドセメント
細骨材:静岡県小笠郡浜岡町産陸砂(表乾密度2.60g/cm、FM2.75)
水性樹脂分散体:ポリ(メタ)アクリル酸エステル(固形分50%)
高性能減水剤:ポリカルボン酸エーテル系高性能減水剤
消泡剤:特殊非イオン界面活性剤
水:水道水
配合(kg/m)および製造
早強ポルトランドセメント801kg、細骨材(陸砂)1202kg、水性樹脂分散体176kg、減水剤17.6kg、消泡剤5.3kg、水53kgを、容量2立方メートルの2軸ミキサーを使用して練り混ぜ量1立方メートルで練り混ぜを行い、鉄筋を配置した所定の型枠に充填後、型枠振動機で微振動締固めを行い成型した。その後、蒸気養生を行い、その条件は20℃で前置き2時間とし、20℃/時で昇温させ、65℃で3時間保持し、その後自然放冷させた。蒸気養生終了後、脱型して屋内に材齢14日まで静置して耐酸性コンクリート製供試体を製造した。
(比較例1)
比較例として普通コンクリート製供試体を以下方法で製造した。
使用材料
セメント:普通ポルトランドセメント
粗骨材:茨城県岩瀬町産硬質砂岩砕石2005(表乾密度2.65g/cm
細骨材:静岡県小笠郡浜岡町産陸砂(表乾密度2.60g/cm、FM2.75)
高性能減水剤:ナフタリンスルホン酸ホルマリン高縮合物塩
水:水道水
配合(kg/m)および製造
普通ポルトランドセメント378kg、粗骨材989kg、細骨材826kg、高性能減水剤1.5kg、水168kgを、容量2立方メートルの2軸ミキサーを使用して練り混ぜ量1立方メートルで練り混ぜを行い、鉄筋を配置した所定の型枠に充填後、型枠振動機で振動締固めを行い成型した。その後、実施例1と同様の条件で蒸気養生を行った後、脱型して屋内に材齢14日まで静置して普通コンクリート製供試体を製造した。
(試験1)
実施例1および比較例1で製造した各供試体を用いて曲げ強度試験(JIS A 1171-2000)、圧縮強度試験(JIS A
1108-1999)、引張強度試験(JIS A 1113-1999)を行った。
その各種試験結果を表1に示す。
前述の結果より、本発明の耐酸性コンクリート(実施例1)は、普通コンクリート(比較例1)より、曲げ強度、圧縮強度、および引張強度が優れていることが解る。
(試験2)
実施例1及び比較例1で製造した各供試体を用いて耐酸性試験を行った。耐酸性試験は、浸漬する供試体容積の3倍で濃度5%、20℃塩酸溶液に、供試体相互の間隔及び試験槽の底から距離を3cm以上あけるようにして供試体を28日間完全に浸漬した。その後、試験液から取り出し、水道水で洗浄し、清潔な湿布で拭い、速やかに圧縮強度試験(JIS A 1108−1999)を行った。なお、試験液は、1週間ごとに完全に交換するものとした。その結果を表2に示す。
表2から濃度5%の塩酸中に28日間浸漬した供試体の圧縮強度残存率は、本発明の耐酸性コンクリート製供試体(実施例1)が73.3%であるのに対し、普通コンクリート製供試体(比較例1)が36.8%である。本発明の耐酸性コンクリートは、普通コンクリートより極めて優れた耐酸性を有することがわかる。
(試験3)
実施例1、および比較例1で製造した各供試体を用いて中性化促進試験および塩化物イオン浸透促進試験を行った。中性化促進試験は、JIS A 1171-2000に準拠して行った。また、塩化物イオン浸透促進試験は、3%NaCL溶液に3日間浸漬、その後4日間乾燥状態に放置するのを1サイクルとし、4サイクル実施した。その結果を表3に示す。
本発明の耐酸性コンクリート(実施例1)の中性化深さおよび塩化物イオン深さは0mmであり、物質の浸透に対する抵抗性が認められた。一方、普通コンクリート製(比較例1)は、中性化深さが5.3mm、塩化物イオン浸透深さが12.5mmであり、本発明の耐酸性コンクリートがこれらの抵抗性に対し、普通コンクリート製品より極めて優れた性能を有することが解る。
(試験4)
実施例1、および比較例1で製造した各供試体を用いて300サイクル迄凍結融解試験を行った。凍結融解試験は、JIS A 1148-2001に準拠して行った。その結果を図1に示す。
本発明の耐酸性コンクリート製供試体(実施例1)の空気量は3.4%であるが、相対動弾性係数は300サイクルにおいて95%以上で、スケーリングも認められず、充分な凍結融解抵抗性が認められる。一方、普通コンクリート製供試体(比較例1)は、50サイクル迄で相対動弾性係数が60%以下となった。
以上詳細に説明したように、本発明の耐酸性コンクリート製品は、水硬性結合材として早強ポルトランドセメントを使用した場合、コンクリート製品と同様に蒸気養生を介して製造することが可能である。また、水硬性結合材として普通ポルトランドセメント及び早強ポルトランドセメントを使用した場合、本発明の耐酸性コンクリートは、気中養生でも製造可能である。しかも、従来のコンクリート製品と比べて、圧縮強度が約2倍、曲げ強度が約3倍、引張強度が約2倍と大きいため、薄肉化・軽量化することが可能である。さらに、耐酸性試験、中性化促進試験、塩化物イオン浸透促進試験、および凍結融解試験の結果にも認められるように、従来のコンクリート製品と比してはるかに耐酸性及び耐久性にも優れている。従って、本発明の耐酸性コンクリートを用いれば、軽量で耐久性ある耐酸性コンクリート製品を提供することができる。
本発明の耐酸性コンクリート製供試体(実施例1)、および普通コンクリート製供試体(比較例1)の凍結融解試験結果である。

Claims (1)

  1. エチレン性不飽和カルボン酸単量体、芳香族ビニル単量体及び/又は(メタ)アクリル酸エステル単量体から選ばれる1種以上の単量体を含む単量体組成物を乳化重合して得られる水性樹脂分散体であり、該水性樹脂分散体が2段階以上の乳化重合で得られるものであって、1段目に使用するエチレン性不飽和カルボン酸単量体(a−1)と最終段に使用するエチレン性不飽和カルボン酸単量体(a−最終)との質量比(a−最終)/(a−1)が4〜8である水性樹脂分散体とセメント、骨材、高性能減水剤、および消泡剤とからなることを特徴とする耐酸性コンクリート製品。
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