JP2008087929A - 作業機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フレームのポンプ挿入孔を通じてエンジンの騒音が外部に漏れるのを防止し、作業時の静粛性を高める。
【解決手段】 エンジン16には閉塞板22を設け、フレーム3の右縦板6のポンプ挿入孔6Aに油圧ポンプ18を挿入したときに、このポンプ挿入孔6Aと油圧ポンプ18との間に形成される隙間空間19を閉塞板22で閉塞する構成とした。従って、エンジン16を運転したときに放射される騒音は、環状隙間19を通過して直接的に外部に伝播する前に閉塞板22によって遮ることができ、リフトトラック1を運転したときの騒音を低減することができる。また、閉塞板22の外周側は、右縦板6に重ねた状態で設けているから、エンジン16が振動した場合でも、この重なり部分で環状隙間19を常に覆うことができる。
【選択図】 図3
【解決手段】 エンジン16には閉塞板22を設け、フレーム3の右縦板6のポンプ挿入孔6Aに油圧ポンプ18を挿入したときに、このポンプ挿入孔6Aと油圧ポンプ18との間に形成される隙間空間19を閉塞板22で閉塞する構成とした。従って、エンジン16を運転したときに放射される騒音は、環状隙間19を通過して直接的に外部に伝播する前に閉塞板22によって遮ることができ、リフトトラック1を運転したときの騒音を低減することができる。また、閉塞板22の外周側は、右縦板6に重ねた状態で設けているから、エンジン16が振動した場合でも、この重なり部分で環状隙間19を常に覆うことができる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、例えばエンジン、油圧ポンプ等を備えたリフトトラック等の作業機械およびその製造方法に関する。
一般に、作業機械は、例えば地上から高所に荷物を運搬する荷役作業を行うリフトトラック等が知られており、このリフトトラックは、自走可能な走行体に起伏可能な作業装置を備えている。
そして、作業機械としてのリフトトラックは、例えば作業装置の先端側に設けられたフォーク等の作業具に荷物を積載した状態で、予め定められた荷下ろし場所の近傍まで走行した後、作業装置を起伏させることにより、積載した荷物を所定の荷下ろし場所へと持上げて荷下ろしするものである。
また、リフトトラックは、前,後方向に延びる左,右の縦板等からなるフレームと、該フレームの前,後位置に車軸を介して設けられた左,右の前輪,後輪と、前記フレームの左側に設けられ、内部に運転室を画成するキャブと、前記フレームに搭載されるエンジン、油圧ポンプ、熱交換器、燃料タンク、作動油タンク等とにより大略構成されている。
また、リフトトラックのフレームは、エンジン、油圧ポンプ、熱交換器、タンク等を配置するためのスペースを大きく確保することができない。これにより、リフトトラックは、例えば前輪,後輪間のスペースを利用してフレームの右側に別個に支持台を取付け、この支持台上にエンジン、油圧ポンプ等を搭載する構成としている。
しかし、前輪,後輪間のスペースは大きいものではないから、エンジンに取付けた油圧ポンプが支持台からはみ出してしまう。そこで、この種のリフトトラックでは、フレームの右縦板にポンプ挿入孔を形成し、このポンプ挿入孔にはみ出た油圧ポンプを挿入して左,右の縦板間に配置する構成としている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上述した特許文献1によるリフトトラックでは、フレームの縦板に油圧ポンプを通すためのポンプ挿入孔を形成している。このポンプ挿入孔は、油圧ポンプに接続されるホース等も通せるように大きめに形成しているから、ポンプ挿入孔と油圧ポンプとの間には、環状の隙間が形成されることになる。このため、支持台にエンジン等を覆うカバーを設けたとしても、エンジンによる騒音が環状隙間を通じて左,右の縦板間から外部に漏れ出てしまうという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、フレームのポンプ挿入孔を通じてエンジンによる騒音が外部に漏れるのを防止し、作業時の静粛性を高めることができるようにした作業機械を提供することにある。
本発明による作業機械は、前,後方向に延びる左,右の縦板のうち一方の縦板にポンプ挿入孔が設けられたフレームと、前記一方の縦板よりも外側に配置された動力源となるエンジンと、該エンジンに設けられ前記ポンプ挿入孔を通して前記各縦板間に挿入される油圧ポンプとを備えている。
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記一方の縦板のポンプ挿入孔と前記油圧ポンプとの間の隙間を閉塞する閉塞板を設ける構成としたことにある。
請求項2の発明は、前記閉塞板には、前記エンジンによる騒音を吸収する吸音材を取付ける構成としたことにある。
請求項3の発明は、前記閉塞板は、内周側が前記エンジンに取付けられ外周側が前記ポンプ挿入孔よりも大径となる環状板として形成したことにある。
請求項1の発明によれば、閉塞板は、一方の縦板のポンプ挿入孔と油圧ポンプとの間の隙間を閉塞することができるから、エンジンから放射される騒音は、この隙間を通過して直接的に外部に伝播する前に閉塞板で遮断することができ、騒音が外部に漏れるのを防止することができる。この結果、作業時の騒音を低減することができ、静粛性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、閉塞板に取付けた吸音材は、一方の縦板との間の隙間を埋めることができ、ポンプ挿入孔からの音漏れをより一層確実に防止することができる。また、エンジンによる騒音を吸収することができるから、運転時の音量を小さくでき、防音性能を高めることができる。
請求項3の発明によれば、閉塞板の内周側は、エンジンに取付ける構成としているから、閉塞板を予めエンジンに組付けておくことができ、組立作業性を向上することができる。また、エンジンに設けた閉塞板は、ポンプ挿入孔よりも大径な環状板として形成しているから、エンジンが振動した場合でも、縦板との重なり部分でポンプ挿入孔(隙間)を常に覆うことができる。
以下、本発明の実施の形態に係る作業機械としてリフトトラックを例に挙げ、図1ないし図8に従って詳細に説明する。
図1において、1は作業機械としてのリフトトラックで、このリフトトラック1は、自走可能なホイール式の走行体2と、該走行体2に起伏可能に設けられた後述の作業装置25とにより大略構成されている。そして、リフトトラック1は、走行体2を走行させて作業場所まで自走した後、作業装置25を用いて地上から高所へと荷物を運搬する荷役作業を行うものである。また、リフトトラック1の走行体2は、後述のフレーム3、前輪8、後輪10、キャブ11、サブ組立体14等により大略構成されている。
3は走行体2のベースとなるフレームで、該フレーム3は、図2、図3に示す如く、前,後方向に延びる支持構造体として形成され、後述の底板4、左縦板5、右縦板6等により大略構成されている。
4はフレーム3の底部を構成する底板で、該底板4は、前,後方向に延びる鋼板等を用いて形成されている。そして、底板4の前部側には、後述の前輪8を支持する前輪支持部4Aが設けられ、底板4の後部側には、後述の後輪10を支持する後輪支持部4Bが設けられている。
5はフレーム3の左側面を構成する左縦板で、該左縦板5は、鋼板等を用いて形成されている。また、左縦板5は、ほぼ垂直に立ち上がって前,後方向に延びるように形成され、底板4の左端縁に溶接等の固着手段を用いて固着されている。また、左縦板5には、前,後方向の中間部に支持ブラケット5A,5Bが設けられ、該各支持ブラケット5A,5B上には後述のキャブ11が取付けられる。
6はフレーム3の右側面を構成する右縦板で、該右縦板6は、左縦板5と同様に、前,後方向に延びる鋼板等を用いて形成され、底板4の右端縁に溶接等の固着手段を用いて固着されている。また、右縦板6の右側には、前,後方向の中間部に位置して後述の支持台15を介してエンジン16、油圧ポンプ18等が取付けられている。
ここで、右縦板6の前,後方向の中間部には、下側寄りに位置してポンプ挿入孔6Aが形成されている。このポンプ挿入孔6Aは、図3、図4、図5に示すように、後述する支持台15から突出する状態で取付けられた油圧ポンプ18および該油圧ポンプ18に接続される油圧ホース(図示せず)等を挿入するもので、振動したときにも油圧ホース等が干渉しないように大きく開口している。
7はフレーム3を構成する底板4の前輪支持部4Aに左,右方向に突出して設けられた左,右の前車軸(図2等参照)である。これら各前車軸7は、前輪支持部4Aの下側に設けられたデファレンシャル装置(図示せず)から左,右方向に延び、それぞれの先端部には前輪8が回転可能に取付けられている。そして、左,右の前輪8は、後述のキャブ11内に配設されたステアリング装置(図示せず)によって操舵され、走行体2を直進走行、左旋回走行、右旋回走行させるものである。また、左,右の前輪8は、デファレンシャル装置等を介して走行用油圧モータ(図示せず)に接続されている。
9は底板4の後輪支持部4Bに左,右方向に突出して設けられた左,右の後車軸で、該各後車軸9は、デファレンシャル装置から左,右方向に延び、それぞれの先端部には後輪10が回転可能に取付けられている。また、左,右の後輪10は、ステアリング装置により各前輪8と連動して操舵することができる。そして、左,右の後輪10は、前輪8と同様に走行用油圧モータに接続されている。
これにより、左,右の前輪8と左,右の後輪10は、走行用油圧モータからそれぞれのデファレンシャル装置に回転が伝達されることにより、4つの車輪を駆動して走行体2を前進走行、後退走行させることができる。
11は左側の前輪8と後輪10との間に位置してフレーム3の左側に設けられたキャブである(図1中に図示)。このキャブ11は、運転室を画成する中空構造体として形成され、左縦板5の各支持ブラケット5A,5B上に支持されている。また、キャブ11内には、ステアリング装置、運転席、操作レバー等(いずれも図示せず)が配設されている。
12はキャブ11の下側に位置してフレーム3の左縦板5に取付けられた作動油タンクで(図2中に図示)、該作動油タンク12は、作動油を貯えるもので、後述の油圧ポンプ18とオイルクーラ21に接続されている。また、13はフレーム3の後側に位置して右縦板6に取付けられた燃料タンクで、該燃料タンク13は、後述のエンジン16に供給する燃料を貯えるものである。
14はフレーム3の右縦板6に取付けられるサブ組立体を示している。このサブ組立体14は、図6に示す如く、後述の支持台15、エンジン16、油圧ポンプ18、ラジエータ20、オイルクーラ21、閉塞板22等によって大略構成されている。また、サブ組立体14は、例えばフレーム3に取付ける作業場所とは別個の広い作業場所で支持台15にエンジン16、閉塞板22等を組付けることにより、取付作業、配管、配線作業を正確かつ容易に行うことができる。
15はサブ組立体14のベースとなる支持台である。この支持台15は、後述のエンジン16、油圧ポンプ18、ラジエータ20、オイルクーラ21等が組付けられた状態で、右縦板6の前,後方向中間部に取付けられるものである。また、支持台15は、右縦板6に対面して取付けられる前,後方向に長尺なほぼ長方形状の左枠15Aと、該左枠15Aの前部から右側に延びた前枠15Bと、前記左枠15Aの後部から右側に延びた後枠15Cと、前記前枠15Bと後枠15Cの先端部に取付けられて左枠15Aとほぼ平行に延びた右枠15Dと、下側を覆う底カバー15E等とにより大略構成されている。また、左枠15Aには、右縦板6のポンプ挿入孔6Aに対応する後側位置に油圧ポンプ18の下側部分を避けるための円弧状の切欠部15A1が形成されている。
そして、支持台15は、右縦板6のポンプ挿入孔6Aの下部に切欠部15A1を対応させるように左枠15Aを右縦板6に衝合し、この状態で左枠15Aを右縦板6にボルト止めすることにより、フレーム3に対して取付けられる。
16は支持台15の後側寄りに搭載されたエンジンで、該エンジン16は、クランク軸(図示せず)の軸線が左,右方向となる横置き状態に配設されている。また、エンジン16は、図7に示す如く、クランクケース16A上にシリンダ部16Bを備え、該クランクケース16Aの軸方向の一端部には取付アタッチメント16Cが取付けられている。
ここで、取付アタッチメント16Cは、クランクケース16Aの出力側に油圧ポンプ18を取付けられるようにするものである。この取付アタッチメント16Cは、円板状に形成され、その外周側が複数本のボルト17を用いてクランクケース16Aに固定される。また、取付アタッチメント16Cには、その中心部に油圧ポンプ18の入力軸(図示せず)を挿通するための挿通孔16C1が設けられている。そして、エンジン16は、支持台15に対し複数個のエンジンマウント16D(1個のみ図示)を介して取付けられている。
18はエンジン16の左側に取付けられた油圧ポンプである。この油圧ポンプ18は、エンジン16によって駆動されることにより圧油を供給するもので、流入側、流出側の複数本の油圧ホース(図示せず)が接続されている。また、油圧ポンプ18は、エンジン16の取付アタッチメント16Cの中央位置にボルト止めされている。そして、油圧ポンプ18は、図4等に示すように、取付アタッチメント16Cに取付けられた状態で、その大部分が支持台15の左枠15Aよりも左側にはみ出している。
従って、支持台15を右縦板6に取付けるときには、はみ出た油圧ポンプ18を右縦板6のポンプ挿入孔6Aに通し、左,右の縦板5,6間に挿入して配設する。このときに、ポンプ挿入孔6Aと油圧ポンプ18との間には、環状の隙間19が形成される。この環状隙間19は、ポンプ挿入孔6Aに油圧ポンプ18を挿入するときに該油圧ポンプ18に接続された油圧ホース等がポンプ挿入孔6Aに干渉せず、またエンジン16と一緒に油圧ポンプ18が振動した場合でも油圧ポンプ18、油圧ホースが接触しないようにするための空間である。
20は支持台15の前側寄りに配設されたラジエータで、該ラジエータ20は、エンジン冷却水を冷却するものである。また、21はラジエータ20の前側に重ねて設けられたオイルクーラで、該オイルクーラ21は、作動油タンク12に戻される作動油を冷却するものである。
22はエンジン16の左側に取付けられた閉塞板を示している。この閉塞板22は、エンジン16を運転したときに発生する騒音が、フレーム3の右縦板6のポンプ挿入孔6Aと油圧ポンプ18との間の環状隙間19を通じて外部に漏れるのを防止するものである。また、閉塞板22は、その内周側がエンジン16の取付アタッチメント16Cの周囲に取付けられることにより、前記環状隙間19を遮る円環状板として構成されている。
また、閉塞板22は、図8に示す如く、例えば金属材、樹脂材、木材等の板体を円弧状に加工した2枚の分割板23からなり、該各分割板23を互いに対向するように取付アタッチメント16Cの周囲に取付けている。即ち、閉塞板22を構成する各分割板23は、ほぼ180度の角度まで延びた半円弧状体として形成され、内周側(中心側)には複数個のボルト挿通孔23Aが所定の角度間隔で設けられている。ここで、各ボルト挿通孔23Aは、エンジン16のクランクケース16Aに取付アタッチメント16Cを取付けるボルト17を利用して各分割板23が固定できるように、その個数と間隔が設定されている。
これにより、エンジン16に油圧ポンプ18を取付け、これらを支持台15に搭載した後からでも、各分割板23を組付けることができるから、エンジン16に閉塞板22を簡単に設けることができる。
また、閉塞板22の外径寸法は、右縦板6のポンプ挿入孔6Aよりも大きく形成され、外周側が右縦板6と重なり合っている。これにより、エンジン16と一緒に閉塞板22が振動して位置がずれた場合でも、閉塞板22は、右縦板6との重なり部分で環状隙間19を常に覆うことができる。
24は閉塞板22を構成する各分割板23にそれぞれ設けられた吸音材を示している。この吸音材24は、例えば発泡プラスチックを用いて断面四角形状をした円弧状に形成され、右縦板6に対面する各分割板23の左面の外周側に接着、溶着等の手段で固着されている。また、発泡プラスチックからなる吸音材24は、右縦板6に押付けられることにより該右縦板6に弾性力をもって密着することができるから、右縦板6から閉塞板22が離間する方向にエンジン16が揺れた場合でも、吸音材24は、常にポンプ挿入孔6Aを取囲んで右縦板6に密着して音漏れを防止することができる。
しかも、吸音材24は、吸音性能、遮音性能を有する多孔質な発泡プラスチック、例えば発泡ウレタン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン等から形成している。これにより、吸音材24は、騒音を吸音ないし遮音し、運転時にエンジン16から外部に漏れる騒音を低減することができる。
次に、25は地上から高所に荷物を運搬する荷役作業等を行う作業装置で、該作業装置25は、走行体2に起伏可能に設けられている。また、作業装置25は、基端側がフレーム3の後部上端側にピン結合され、先端側が前側に延びたテレスコピック式のブーム25Aと、該ブーム25Aの先端側に回動可能に取付けられたフォーク等の荷役具25Bとにより大略構成されている。
本実施の形態によるリフトトラック1は上述の如き構成を有するもので、次に、リフトトラック1のフレーム3の右縦板6に対してサブ組立体14を取付ける手順について説明する。
まず、サブ組立体14を組立てる場合には、エンジン16に油圧ポンプ18と閉塞板22を取付け、ラジエータ20、オイルクーラ21等と一緒に支持台15上に搭載する。また、エンジン16、油圧ポンプ18、ラジエータ20、オイルクーラ21等に各種ホース、配管等を接続する。ここで、サブ組立体14の組立作業は、リフトトラック1と同じ組立場所に限らず、作業がし易い広い作業場所で作業を行うことができるから、クレーン等を用いた搭載作業、ねじ締め作業、配管作業、配線作業等の多くの作業を確実に、また容易に行うことができる。
そして、サブ組立体14を組立てたら、支持台15をフレーム3の右縦板6に取付ける。このときには、サブ組立体14をクレーンを用いて吊上げ、支持台15から突出した油圧ポンプ18を、図5に示すように右縦板6のポンプ挿入孔6Aに挿入しつつ、支持台15の左枠15Aをフレーム3の右縦板6に衝合させてボルト止めする。
また、サブ組立体14をフレーム3の右縦板6に取付けたときには、閉塞板22によって右縦板6のポンプ挿入孔6Aと油圧ポンプ18との間の環状隙間19を遮ることができる。これにより、環状隙間19を通じて外部に漏れようとするエンジン16の騒音を閉塞板22により遮断して騒音を低減することができる。
次に、リフトトラック1を用いて荷役作業を行う場合について説明する。まず、作業装置25の荷役具25Bに荷物を積載し、走行体2を走行させて作業現場まで移動する。そして、キャブ11内のオペレータが作業装置25用の操作レバーを操作する。これにより、ブーム25Aを起立させつつ、伸長させることにより、荷役具25Bに積載した荷物を地上から高所へと運搬する荷役作業を行うことができる。
かくして、本実施の形態によれば、フレーム3を構成する右縦板6のポンプ挿入孔6Aに油圧ポンプ18を挿入することにより、該ポンプ挿入孔6Aと油圧ポンプ18との間には環状隙間19が形成される。この環状隙間19は、周囲に油圧ホース等が取り回されて形状が複雑な油圧ポンプ18との間に形成され、振動によるずれも発生するためにゴムシート等を用いて閉塞することができない。
そこで、本実施の形態では、右縦板6に重なるように環状隙間19を閉塞する閉塞板22をエンジン16に設ける構成とした。従って、エンジン16を運転することにより騒音が放射された場合でも、閉塞板22は、この騒音が環状隙間19を通過して直接的に外部に伝播する前に遮断することができる。この結果、リフトトラック1を運転したときの騒音を低減することができ、走行時、作業時の静粛性を高めることができる。
しかも、エンジン16に設けた閉塞板22は、右縦板6のポンプ挿入孔6Aよりも大きく形成しているから、エンジン16が振動した場合でも、右縦板6に重なった部分で環状隙間19を常に覆うことができ、安定した静粛性能を発揮することができる。
また、閉塞板22の各分割板23には、右縦板6のポンプ挿入孔6Aを取囲むように発泡プラスチックからなる環状の吸音材24を取付けている。これにより、吸音材24は、弾性力をもって右縦板6に押付けることにより該右縦板6に密着することができ、ポンプ挿入孔6Aを取囲んで音漏れを防止することができ、静粛性をより一層向上することができる。
また、吸音材24は、吸音性能、遮音性能を有する多孔質な発泡プラスチック、例えば発泡ウレタン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン等から形成しているから、吸音材24は、エンジン16による騒音を吸音ないし遮音することができる。これにより、運転時にエンジン16から外部に漏れる騒音を低減することができる。
一方、閉塞板22は、エンジン16に設けることにより、支持台15、エンジン16、油圧ポンプ18、ラジエータ20、オイルクーラ21等からなるサブ組立体14を組立てるときに、このサブ組立体14の一部として予め組付けておくことができ、組立作業性を向上することができる。
さらに、閉塞板22は、円弧状をした2枚の分割板23により構成している。従って、エンジン16に油圧ポンプ18等を取付け、これらを支持台15に搭載した後からでも、各分割板23を組付けることができる。これにより、閉塞板22を簡単に設けることができ、組立作業性を向上することができる。また、現行のリフトトラックにも容易に適用することができる。
なお、実施の形態では、閉塞板22をなす各分割板23の左面の外周側に発泡プラスチックからなる吸音材24を設けた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図9、図10に示す変形例のように、各分割板23のエンジン16側となる右面に発泡プラスチック等からなる他の吸音材31を取付ける構成としてもよい。この場合、吸音材31は、各分割板23の一部または全面に設けることができる。そして、吸音材31は、エンジン16が発生する騒音を吸音ないし遮音することができ、運転時の騒音を小さくして、静粛性を高めることができる。さらに、吸音材24は、各分割板23の左面の全面に設けてもよく、或いは、吸音材24を設けることなく、エンジン16に閉塞板22だけを設ける構成としてもよい。
また、実施の形態では、閉塞板22をエンジン16に取付ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば油圧ポンプにエンジン側の延びるアームを設け、このアームに閉塞板を取付ける構成としてもよい。また、エンジンと油圧ポンプの両方に閉塞板を取付ける構成としてもよい。
また、実施の形態では、閉塞板22を半円弧状をした2枚の分割板23により構成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば閉塞板を1枚の遮蔽板により形成し、油圧ポンプ18を取付けるときに一緒にエンジン16に取付ける構成としてもよい。また、閉塞板を3枚以上の分割板により形成してもよい。
一方、実施の形態では、フレーム3の右縦板6に支持台15を取付け、該支持台15上にエンジン16を搭載した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばフレーム3の右縦板6に横方向に延びる棒状のブラケットを設け、該ブラケット上にエンジン等を取付ける構成としてもよい。
さらに、実施の形態では、作業装置25の先端側に荷役作業用の荷役具25Bを設けたリフトトラック1を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば作業装置の先端側に作業員が搭乗する作業台が設けられた高所作業車等の他の作業機械にも広く適用することができる。
1 リフトトラック(作業機械)
2 走行体
3 フレーム
4 底板
5 左縦板
6 右縦板
6A ポンプ挿入孔
14 サブ組立体
15 支持台
16 エンジン
18 油圧ポンプ
19 環状隙間
22 閉塞板
23 分割板
24,31 吸音材
25 作業装置
2 走行体
3 フレーム
4 底板
5 左縦板
6 右縦板
6A ポンプ挿入孔
14 サブ組立体
15 支持台
16 エンジン
18 油圧ポンプ
19 環状隙間
22 閉塞板
23 分割板
24,31 吸音材
25 作業装置
Claims (3)
- 前,後方向に延びる左,右の縦板のうち一方の縦板にポンプ挿入孔が設けられたフレームと、前記一方の縦板よりも外側に配置された動力源となるエンジンと、該エンジンに設けられ前記ポンプ挿入孔を通して前記各縦板間に挿入される油圧ポンプとを備えてなる作業機械において、
前記一方の縦板のポンプ挿入孔と前記油圧ポンプとの間の隙間を閉塞する閉塞板を設ける構成としたことを特徴とする作業機械。 - 前記閉塞板には、前記エンジンによる騒音を吸収する吸音材を取付ける構成としてなる請求項1に記載の作業機械。
- 前記閉塞板は、内周側が前記エンジンに取付けられ外周側が前記ポンプ挿入孔よりも大径となる環状板として形成してなる請求項1または2に記載の作業機械。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102116087A (zh) * | 2010-12-29 | 2011-07-06 | 三一重工股份有限公司 | 混凝土泵车吸料量的提升方法和底盘专用车架 |
-
2006
- 2006-10-03 JP JP2006271862A patent/JP2008087929A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102116087A (zh) * | 2010-12-29 | 2011-07-06 | 三一重工股份有限公司 | 混凝土泵车吸料量的提升方法和底盘专用车架 |
CN102116087B (zh) * | 2010-12-29 | 2012-08-29 | 三一重工股份有限公司 | 混凝土泵车吸料量的提升方法和底盘专用车架 |
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