JP2008087882A - 情報読取装置及び情報読取方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続用紙の先端裏面に備えられた情報を自動的に読み取ることにより、情報の読取りが短時間で自動的に行なわれるようにしたロール紙の情報読取装置とその方法を提供する。
【解決手段】連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙20を包装するに先立って、連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報を読み取るためのロール紙の情報読取装置10であって、ロール紙を回転駆動し連続用紙の先端部が検出されたとき回転駆動を停止する駆動手段と、回転するロール紙から分離された連続用紙の先端部を検出する紙端検出手段15と、連続用紙の先端部の検出によりロール紙の回転駆動が停止したとき連続用紙の先端部裏面に備えられた情報を読み取る情報読取手段16と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ロール紙に表示された情報を読み取る装置及び方法に係り、特に芯に巻き取られた連続用紙の先端裏面に表示されたバーコード等の情報を読み取るための情報読取装置及び情報読取方法に関するものである。
従来のチケット等の発券装置には、予め絵柄やデザインなどのフォームを連続して印字したロール紙が装填されている。このロール紙は、通常、連続用紙を円筒状の芯に巻き付けて円筒形状に構成されており、連続用紙にチケット情報等の印字を行った後に所定の長さで切断することで、チケット等が発券される。この種の発券装置では、連続用紙がなくなると、新品のロール紙を再装填するようになっている。
この種のロール紙は、印刷会社で製造されてから利用会社などへ供給されるようになっている。印刷会社で製造される各ロール紙には、品番やロット番号、配送・配布地域など種々の情報を付与することで個々に識別して管理されている。具体的には、バーコードが連続用紙の先端裏面に印刷されており、そこで記録された情報に基づいて各ロール紙が識別されるようになっている。そして、識別された各ロール紙は個々に包装される。
従来、ロール紙の包装方法は具体的には以下のようにして行われている。先ず、連続用紙を芯に巻き付けた状態でロール紙の芯を両端から把持すると共に、連続用紙を両側からプレスすることにより、ロール紙端面を揃える。続いて、手作業で連続用紙の先端を捲って、先端裏面に備えられたバーコードをハンディ式バーコードリーダで読み取る。その後、ロール紙の外面にクラフト紙等の包装紙を巻き付ける。これと並行して、上述したバーコードの読取データに基づいて識別ラベルを発行しておく。最後に、包装紙を巻き付けたロール紙をビニール袋に入れ、さらに各ロール紙に対応した識別ラベルを同封して、ビニール袋を閉じる。このようにしてロール紙の包装が完了する。
しかしながら、上述したロール紙の包装方法においては、個々のロール紙の記録情報を判別するために、各連続用紙の先端裏面に備えられたバーコードを手作業で読み取る必要があるため、ロール紙の包装工程の自動化が困難であると共に、読取作業に時間がかかってしまう。
一方、ロール紙の連続用紙先端の表側にバーコードを備えたロール紙の情報を読み取る場合として、例えば特許文献1によれば、ロール紙を正方向に回転させて、連続用紙の表面に印刷されたバーコードを読み取って連続用紙の先端を検知したとき、ロール紙を逆方向に所定量だけ回転させると共に、連続用紙の先端部をロール紙から分離させることにより、連続用紙を例えば感熱式プリンタに自動装填するようにした、連続用紙の給紙方法が開示されている。
特開平10−181962号公報 しかしながら、特許文献1による方法では、連続用紙の表面のバーコードを読み取ることは可能であっても、連続用紙の先端の裏面に備えられたバーコードを自動で読み取るようには構成されていない。
本発明は、以上の点に鑑み創作されたものであり、連続用紙の先端裏面に備えられた情報を自動的に読み取ることにより、情報読取が短時間で自動的に行なわれるようにした、ロール紙の情報読取装置を提供することを第一の目的とし、さらに、連続用紙の先端裏面に備えられた情報を自動的に確実に読み取る、ロール紙の情報読取方法を提供することを第二の目的としている。
上記第一の目的を達成するため、本発明は、連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装するに先立って、連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報を読み取る情報読取装置であって、ロール紙を回転駆動し連続用紙の先端部が検出されたとき回転駆動を停止する駆動手段と、回転するロール紙から分離された連続用紙の先端部を検出する紙端検出手段と、連続用紙の先端部の検出によりロール紙の回転駆動が停止したとき該連続用紙の先端部裏面に備えられた情報を読み取る情報読取手段と、を具備することを特徴としている。
本発明に従えば、駆動手段によってロール紙を回転駆動し、該ロール紙に巻き取られた連続用紙の先端部を紙端検出手段で検出する。連続用紙の先端部が紙検出手段により検出されると、駆動手段はロール紙の回転駆動を停止する。ロール紙が回転を停止した状態で連続用紙の先端部を自重により捲るか又はスクライバーや風圧などにより機械的に捲ることで該先端部を分離させる。このようにして、連続用紙の先端部裏面に付された情報を露出させることで、現れたバーコードなどの情報をバーコードリーダなどの情報読取手段にて読み取ることができる。
上記第一の目的を達成するため、本発明の他の構成は、連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装するに先立って、連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報を読み取るためのロール紙の情報読取装置であって、ロール紙を紙端検出位置へ搬送する搬送路と、搬送路の紙端検出位置でロール紙を回転駆動し連続用紙の先端部が検出されたとき回転駆動を停止する駆動手段と、回転するロール紙から分離された連続用紙の先端部を検出する紙端検出手段と、連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報を読み取る情報読取手段と、を具備することを特徴としている。
この構成に従えば、搬送路の紙端検出位置において、回転駆動されるロール紙から連続用紙の先端部が捲れて分離されることで先端部が搬送路面に位置し、この連続用紙の先端部の位置を紙端検出手段が検出したらロール紙の回転駆動を停止させ、ロール紙の回転停止状態にて、連続用紙の先端部が捲れて現れた情報を上記情報読取手段にて読み取ることができる。
本発明の情報読取装置は、好ましくは、ロール紙が搬送路の紙端検出位置に在ることを検出するロール紙検出手段と、ロール紙検出手段がロール紙を検出したときにロール紙の下側の前方の一部を開放した状態でロール紙を回転可能に把持する把持手段と、をさらに具備していて、ロール紙検出手段がロール紙を検出したとき把持手段が搬送方向の上流側及び下流側からロール紙を把持するよう構成される。この構成によれば、ロール紙を搬送路の紙端検出位置で把持手段により把持し、ロール紙を駆動手段により正方向、即ち連続用紙の巻取方向に回転駆動させて、ロール紙から搬送路下側に分離した連続用紙の先端部を紙端検出手段により検出して、駆動手段を停止する。これにより、ロール紙から搬送路の下流側へ連続用紙の先端部が捲れて、所定距離だけ搬送路の下流側に延びた状態で静止することになる。
上記把持手段は、好ましくは、ロール紙表面に接触する部分にガイドローラを備えている。これにより、把持手段で確実にロール紙を回動可能に把持することが可能になる。
上記紙端検出手段は、例えば、ロール紙から分離した連続用紙の先端部を検出する透過型又は反射型センサとして構成されることができる。この場合、ロール紙の先端部を非接触で光学的に検出することができる。
上記第二の目的を達成するため、本発明は、連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装するに先立って、連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報を読み取るためのロール紙の情報読取方法であって、ロール紙の下側の一部を開放した状態でロール紙を中心軸の周りに回転可能に把持する第一の段階と、続いて、ロール紙を回転駆動する第二の段階と、ロール紙の回転によって、ロール紙の把持されない解放領域で分離された連続用紙の先端部を検出する第三の段階と、連続用紙の先端部を検出したときロール紙の回転を停止する第四の段階と、次に、連続用紙の先端部が分離されて現れた情報を読み取る第五の段階と、を含んでいることを特徴としている。
この方法によれば、回転駆動されるロール紙から連続用紙の先端部が捲れて分離され、この連続用紙の先端部を検出したらロール紙の回転駆動を停止させ、ロール紙の回転停止状態にて、連続用紙の先端部が捲れて現れた情報を確実に読み取ることができる。
本発明によれば、ロール紙の把持及び回転駆動、そして連続用紙の先端部の検出、ロール紙の回転停止等により連続用紙の先端部がロール紙から分離して、その下端付近から前方に向かってほぼ真っ直に突出した状態となる。これにより各ロール紙の連続用紙の先端裏面に備えられた情報が、手作業によることなく自動的に読取可能になる。このように、本発明によれば、連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報が、連続用紙の先端部の捲れによって現れるので、機械的に容易に読み取ることができる。よって、従来では手作業で連続用紙の先端部を捲って、ハンディタイプのバーコードリーダ等の情報読取手段で連続用紙の先端部の裏面の情報を読み取っていた煩雑な作業が、本発明によれば自動化することができるので、ロール紙裏面に付された情報であってもその読取りを短時間で且つ確実に行うことができる。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るロール紙の情報読取装置10の構成を示す概略側面図であり、図2はロール紙搬送方向前方から見たロール紙の情報読取装置10の構成を示す概略正面図であり、図3はロール紙の情報読取装置10における電気的構成を示すブロック図である。
ロール紙の情報読取装置10は、ロール紙胴巻き包装装置の一部を構成しており、搬送路11と、把持手段としての把持装置12と、駆動手段としての駆動装置13と、ロール紙検出手段としての第一のセンサ14と、紙端検出手段としての第二のセンサ15と、情報読取手段としてのバーコードリーダ16と、制御部17と、から構成されている。
ここで、ロール紙20は、例えば所謂チケットロールであって、後に券片毎に切り離して使用される連続用紙20aが芯としての紙管20bの周りに所定量だけ巻回されることにより構成されている。連続用紙20aは、券片毎に両面が印刷されており、裏面には券片毎の固有の識別情報としてのバーコードが印刷されている。従って、一つのロール紙の連続用紙20aの巻終わりである先端部20cの裏面に印刷されているバーコードにより、個々のロール紙を識別することが可能である。なお、識別情報には、例えば印刷会社で製造されたロール紙毎の品番やロット番号、配送・配布地域などの種々の情報が含まれるが、勿論それのみに限られるものではない。
搬送路11は、前方(図1の右方)、即ちロール紙排出側に向かって斜めに下がるように傾斜しており、左方の供給側からロール紙胴巻き包装装置の図示しない搬送装置により包装前のロール紙20が供給されるようになっている。これにより、ロール紙20は、搬送路11に沿って自重に基づいて上流側から下流側へ転動するようになっている。なお、連続用紙20aの紙管20bに対する巻き取り方向を正方向とすると、ロール紙20は正方向に回転しながら搬送路11を転動する。
把持装置12は、搬送路11上のロール紙20を前後(図面にて左右)から挟持することにより、ロール紙20を紙端検出位置にて把持するようになっている。具体的には、把持装置12は、搬送路11上の紙端検出位置Aに位置するロール紙20を前後、即ちロール紙20の移動方向の下流側及び上流側から把持する第一の把持部材12a及び第二の把持部材12bと、を含んでいる。なお、搬送路の紙端検出位置Aとは、ロール紙20の先端部が検出される際にロール紙20が留まる搬送路上の一定位置のことである。
これらの把持部材12a,12bは、それぞれ上側の穴12gに摺動可能に差し込んだ回転軸12hによって、前後方向に揺動可能に支持されている。さらに、把持部材12a,12bは、駆動シリンダ12c,12dによって、図1にて実線で示した把持位置から鎖線で示した退避位置まで揺動するようになっている。例えば、各駆動シリンダ12c,12dの可動部が伸長した状態にて、対応する把持部材12a,12bがそれぞれ把持位置に位置するようになっており、図1に実線で示す把持部材12aは、その上端部120aが駆動シリンダ12cの可動部によってα方向に引き寄せられて鎖線で示した退避位置まで揺動され、図1に実線で示す把持部材12bは、その上端部120bが駆動シリンダ12dの可動部によってβ方向に引き寄せられて鎖線で示した退避位置まで揺動される。なお、駆動シリンダ12c,12dは、後述する制御部17により駆動制御される。
ロール紙20が所定位置Aに近づく際には、第一の把持部材12aのみが退避位置から把持位置へ移動しており、第二の把持部材12bは退避位置に留まっている。これにより、搬送路11を転動してきたロール紙20は第一の把持部材12aに当接して所定位置Aで停止する。その後、第二の把持部材12bが退避位置から把持位置へ移動することで、ロール紙20は、第一の把持部材12aと第二の把持部材12bとによって前後から把持される。なお、後述するバーコードの読取後には、第一の把持部材12aが退避位置に移動することで、ロール紙20は搬送路11に沿って転動し、後工程(図示せず)に進むようになっている。
さらに、把持部材12a,12bは、それぞれ把持位置にてロール紙20の表面に当接する複数個のガイドローラ12e,12fを備えている。これらのガイドローラ12e,12fは、それぞれ挟持すべきロール紙20の中心軸と平行な回転軸の周りに回動可能に、把持部材12a,12bに支持されている。
ここで、ロール紙20を前側で把持する第一の把持部材12aは、第二の把持部材12bより短く、把持位置にてロール紙20の下端付近の前側の領域Bを解放するように、形成されている。具体的には、把持装置12がロール紙20を把持した状態において、搬送路の表面に近接したロール紙20の円筒表面における下流側の領域、即ち、ロール紙20の搬送路11との接触点B1から第一の把持部材12aの先端との接触点B2までが、第一の把持部材12aによって拘束されない領域として解放されている。このように第一の把持部材12aが短く形成されていることで、図示のように、第一の把持部材12aがロール紙20の中心軸に垂直な断面にて三つのガイドローラ12eを備えているのに対し、第二の把持部材12bは四つのガイドローラ12fを備える。
駆動装置13は、図2に示すように、搬送路11上の所定位置Aに位置するロール紙20の紙管(芯)20bを両端で支持する一対の嵌合部13a,13bと、一方の嵌合部13aを回転駆動するモータ13cと、各嵌合部13a,13bを互いに接近させるように中心軸に沿って移動させるシリンダ13d,13eと、から構成されている。これらのモータ13c,シリンダ13d,13eは、それぞれ後述する制御部17により駆動制御される。なお、他方の嵌合部13bは、中心軸の周りに自由に回動可能に支持されている。
これにより、駆動装置13の嵌合部13a,13bにより支持されたロール紙20は、モータ13cの回転により、中心軸の周りに回転駆動される。
第一のセンサ14は、例えば反射型センサであって、上記駆動装置13の何れかの嵌合部13a,13bに隣接して配置されている。この第一のセンサ14は、搬送路11に沿ってロール紙20が転動して所定位置Aに着いたときに、所定位置Aに位置するロール紙20の端面を検出して、検出信号を制御部17に送出する。
第二のセンサ15は、例えば反射型センサであって、所定位置Aに位置するロール紙20の下端前方の下側に配置されている。例えば、第二のセンサ15は、センサ表面と搬送路面とが面一になるように、搬送路11に凹設した窪み内に配置されている。このように配置された第二のセンサ15は、連続用紙20aの先端が第一の把持部材12aから外れてロール紙20の下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出したとき、この突出した連続用紙20aの先端部20cの下面を検出する。そして、第二のセンサ15は検出信号を制御部17に送出する。この場合、駆動装置13によりロール紙20が正方向に回転駆動されて、ロール紙20の連続用紙20aの先端部20cがロール紙20の把持されない解放領域Bに移動することで把持装置12の第一の把持部材12aから外れる。そして、連続用紙20aの先端部20cは、その自重により下方に移動して、ロール紙20の前方に向かって突出する。
バーコードリーダ16は、公知の構成であってよく、ロール紙20の下端前方の上側に配置されている。このバーコードリーダ16は、前述したようにロール紙20の下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出した連続用紙20aの先端部20cの上面、即ち裏面に備えられたバーコード(図示せず)を読み取って、読取信号を図示しないラベル発行部に送出する。なお、このバーコードリーダ16は、バーコード読取時には、図1に示す読取位置に在るが、ロール紙20の搬送路11上での搬送を妨げないように、バーコード読取時以外は、図示しないシリンダ等の駆動手段により、ロール紙20の通路から外れた退避位置まで揺動等により移動される。
制御部17は、図3に示すように、上述した把持装置12,駆動装置13,第一及び第二のセンサ14,15そしてバーコードリーダ16を制御し、第一のセンサ14からの検出信号に基づいて、把持装置12を作動させてロール紙20を把持すると共に、駆動装置13を駆動する。そして、制御部17は、第二のセンサ15からの検出信号に基づいて、駆動装置13を停止させて、バーコードリーダ16を動作させてロール紙20の連続用紙20aの先端裏面のバーコードを読み取らせた後、把持装置12を解除してロール紙20を解放する。
以上のように構成された本発明実施形態によるロール紙の情報読取装置10の動作について、図4を参照して説明する。先ず、ステップS1にて、把持装置12の第一の把持部材12aのみを退避位置から把持位置へ揺動させる。この状態から、ステップS2にて、図示しない搬送装置によりロール紙20が搬送路11を転動してくると、ロール紙20は第一の把持部材12aに当接して所定位置Aで停止する。このとき、第一のセンサ14がステップS3にてロール紙20の端面を検出し、検出信号を制御部17に送出する。
制御部17は、第一のセンサ14からの検出信号を受けて、ステップS4にて駆動装置13のシリンダ13d,13eを作動させ、嵌合部13a,13bを所定位置Aに在るロール紙20の紙管20bの両端に嵌合させてロール紙20をチャッキングする。さらに、制御部17は、ステップS5にて、把持装置12の第二の把持部材12bを退避位置から把持位置まで揺動させる。これにより、ロール紙20は、所定位置Aにて駆動装置13により位置決めされ駆動され得ると共に、把持装置12の把持部材12a,12bにて表面が把持され、巻回された連続用紙20aが弛まないようになっている。
続いて、制御部17は、ステップS6にて、駆動装置13のモータ13cを駆動制御して、ロール紙20を正方向に回転させる。そして、ステップS7にて、ロール紙20の連続用紙20aの先端部20cが第一の把持部材12aから外れると、自重によりロール紙20の表面から分離して展開し、図1にて鎖線で示すように、ロール紙20の下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出する。即ち、連続用紙20aの先端部20cが捲れる。このとき、第二のセンサ15は、ステップS8にて、ロール紙20の下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出した連続用紙20aの先端部20cを検出し、検出信号を制御部17に送出する。すなわち、第二のセンサ15は、連続用紙20aの先端部20cが捲れたことを検出する。
制御部17は、第二のセンサ15からの検出信号を受けて、ステップS9にて、駆動装置13のモータ13cを停止させる。これにより、ロール紙20及びその下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出した連続用紙20aの先端部20cが静止する。次に、制御部17は、ステップS10にて、バーコードリーダ16を読取位置に移動させると共に、ステップS11にて、バーコードリーダ16を制御して、ロール紙20の下端から前方に向かってほぼ真っ直に突出した連続用紙20aの先端部20cの下面(裏面)に備えられたバーコードを読み取らせる。即ち、ロール紙20の回転駆動が停止した状態にて、バーコードリーダ16が連続用紙20aの先端部20cが捲れて現れたバーコードを読み取る。これにより、バーコードリーダ16は、読取信号を図示しないラベル発行部に送出する。ラベル発行部では、この読取信号に基づいて、当該ロール紙20に固有の識別情報が印刷された識別ラベルを発行する。
その後、制御部17は、ステップS12にて、把持装置12の第一の把持部材12aを退避位置まで揺動させると共に、ステップS13にて、バーコードリーダ16を退避位置へ移動させる。これによりステップS14にて、ロール紙20は、搬送路11上をその傾斜に従って下流側に向かって転動して、所定位置Aから排出され、後工程に進む。
続いて、制御部17は、ステップS15にて把持装置12の第一の把持部材12aを把持位置まで揺動させると共に、第二の把持部材12bを退避位置まで揺動させた後、ステップS2に戻る。このようにして、一つのロール紙20についてのバーコードの読取作業が完了して、次のロール紙20を受け入れる段階に移る。
なお、後工程において、ロール紙20はクラフト紙により包装され、さらに前述したラベル発行部により発行された識別ラベルと共にビニール袋に収容され、所謂胴巻き包装工程が完了することになる。
このようにして、本発明実施形態によるロール紙の情報読取装置10によれば、ロール紙20の連続用紙20aの先端部20cの裏面に備えられたバーコードを、手作業によることなく自動的に読み取ることができるので、情報の読取りが短時間で自動的に行なわれ、単位時間の処理量が大幅に増大すると共に、人件費が大幅に節減できる。
以上説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。上述した実施形態では、バーコードリーダ16は独立的に設置され、必要に応じて読取位置から退避位置まで退避され得るようになっているが、これに限らず、例えば把持装置12の第一の把持部材12aに取り付けられていてもよい。この場合、第一の把持部材12aが退避位置に在るとき、バーコードリーダ16もロール紙20の通路から外れるようになっている。
上述の実施形態では、駆動装置13はロール紙20の紙管20bを回転駆動するようになっているが、これに限らず、駆動手段として、把持装置12のガイドローラ12e,12fの少なくとも一部を回転駆動するように構成してもよい。
上述の実施形態では、第一及び第二のセンサ14,15は、それぞれ反射型センサとして構成されているが、それぞれロール紙20の存在及び連続用紙20aの展開した先端部を検出することができれば、他の形式のセンサ、例えば透過型のものであってもよいことは明らかである。
上述の実施形態では、連続用紙の先端部の裏面に、情報としてバーコードが備えられている場合を記述したが、他の種類の情報、例えば三次元バーコードを含む印刷等による光学的情報等の場合でも、これらの情報を読み取るための情報読取手段を設けることで本発明を適用することが可能である。
さらに、上述の実施形態では、各駆動シリンダ12c,12dの可動部が伸長した状態にて、対応する把持部材12a,12bがそれぞれ把持位置に位置するようになっているが、可動部が伸長した状態で対応する把持部材12a,12bがそれぞれ退避位置に位置するように構成されてもよい。
上記説明の情報読取装置10は、把持装置12を備えており、この把持装置12によって拘束されない領域Bにてロール紙20の先端部がロール紙表面から捲れるように構成されているが、把持装置12を備えずに構成することもできる。この場合、ロール紙が回転を停止した状態で連続用紙の先端部を自重により捲るか又はスクライバーや風圧或いは吸着などにより機械的に捲ることでロール紙20の先端部を分離させるように構成する。
また、上記説明の情報読取装置10は、ロール紙20を巻取方向に回転駆動して連続用紙の先端部が捲れるように構成されているが、ロール紙20を巻取方向とは逆方向に回転させて、連続用の先端部が捲れるようにしてもよい。
本発明によるロール紙の情報読取装置の一実施形態の構成を示す概略側面図である。 図1の情報読取装置における駆動装置の構成を示す所定位置におけるロール紙搬送方向前方から見た概略正面図である。 図1の情報読取装置における電気的構成を示すブロック図である。 図1の情報読取装置の動作方法を示すフローチャートである。
符号の説明
10 情報読取装置
11 搬送路
12 把持装置
12a 第一の把持部材
12b 第二の把持部材
12c,12d 駆動シリンダ
12e,12f ガイドローラ
12g 穴
12h 回転軸
13 駆動装置
13a,13b 嵌合部
13c モータ
13d,13e 駆動シリンダ
14 第一のセンサ
15 第二のセンサ
16 バーコードリーダ
17 制御部
20 ロール紙
20a 連続用紙
20b 紙管
20c 連続用紙の先端部
120a,120b 把持部材の先端部

Claims (7)

  1. 連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装するに先立って、連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報を読み取るためのロール紙の情報読取装置であって、
    上記ロール紙を回転駆動し連続用紙の先端部が検出されたとき回転駆動を停止する駆動手段と、
    回転するロール紙から分離された連続用紙の先端部を検出する紙端検出手段と、
    上記連続用紙の先端部の検出によりロール紙の回転駆動が停止したとき該連続用紙の先端部裏面に備えられた情報を読み取る情報読取手段と、を具備することを特徴とする、情報読取装置。
  2. 連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装するに先立って、連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報を読み取るためのロール紙の情報読取装置であって、
    上記ロール紙を紙端検出位置へ搬送する搬送路と、
    上記搬送路の紙端検出位置でロール紙を回転駆動し連続用紙の先端部が検出されたとき回転駆動を停止する駆動手段と、
    回転するロール紙から分離された連続用紙の先端部を検出する紙端検出手段と、
    上記連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報を読み取る情報読取手段と、を具備し、
    上記搬送路の紙端検出位置において、回転駆動されるロール紙から連続用紙の先端部が捲れて分離されることで該先端部が上記搬送路面に位置し、該連続用紙の先端部の位置を上記紙端検出手段が検出したらロール紙の回転駆動を停止させ、
    ロール紙の回転停止状態にて、連続用紙の先端部が捲れて現れた上記情報を上記情報読取手段にて読み取ることを特徴とする、情報読取装置。
  3. ロール紙が搬送路の紙端検出位置に在ることを検出するロール紙検出手段と、該ロール紙検出手段がロール紙を検出したときにロール紙の下側の前方の一部を開放した状態で該ロール紙を回転可能に把持する把持手段と、をさらに具備し、上記ロール紙検出手段がロール紙を検出したとき上記把持手段が搬送方向の上流側及び下流側からロール紙を把持することを特徴とする、請求項1又は2に記載の情報読取装置。
  4. 前記把持手段が、ロール紙表面に接触する部分にガイドローラを備えていることを特徴とする、請求項3に記載の情報読取装置。
  5. 前記紙端検出手段が、前記ロール紙から分離した前記連続用紙の先端部を検出する透過型又は反射型センサであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の情報読取装置。
  6. 前記情報がバーコードであり、前記情報読取手段がバーコードリーダであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の情報読取装置。
  7. 連続用紙を芯に巻き付けて構成したロール紙を包装するに先立って、連続用紙の先端部の裏面に備えられた情報を読み取るためのロール紙の情報読取方法であって、
    ロール紙の下側の一部を開放した状態で該ロール紙を中心軸の周りに回転可能に把持する第一の段階と、
    続いて、上記ロール紙を回転駆動する第二の段階と、
    上記ロール紙の回転によって、該ロール紙の把持されない解放領域で分離された連続用紙の先端部を検出する第三の段階と、
    上記連続用紙の先端部を検出したときロール紙の回転を停止する第四の段階と、
    次に、上記連続用紙の先端部が分離されて現れた上記情報を読み取る第五の段階と、
    を含んでいることを特徴とする、情報読取方法。
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