JP2008087324A - 広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカード - Google Patents

広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカード Download PDF

Info

Publication number
JP2008087324A
JP2008087324A JP2006270582A JP2006270582A JP2008087324A JP 2008087324 A JP2008087324 A JP 2008087324A JP 2006270582 A JP2006270582 A JP 2006270582A JP 2006270582 A JP2006270582 A JP 2006270582A JP 2008087324 A JP2008087324 A JP 2008087324A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
advertisement
manufacturing system
medium manufacturing
ink receiving
receiving layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006270582A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Nishimura
茂樹 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP2006270582A priority Critical patent/JP2008087324A/ja
Publication of JP2008087324A publication Critical patent/JP2008087324A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

【課題】小ロット生産可能であり、少ない費用でもプリペイドカードを製造することができ、かつ、すばやく広告情報を書き換えることができ、広告主の意思を迅速にプリペイドカードに反映させることができる広告媒体製造システム、およびこの製造システムにより製造した広告用プリペイドカードを提供する。
【解決手段】広告主の広告情報を入力する入力手段、この広告情報を所定の様式に変換する変換手段、この変換された広告情報を、インク受容層、およびこのインク受容層の上に積層された基材層を有する積層フィルムにおけるインク受容層側に印刷する印刷手段、
を備えた、広告媒体製造システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカードに関する。特に、小ロット生産に適した広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカードに関する。
プリペイドカードは、従来から使われてきた公衆電話通話料、高速道路料金、飲食料金等の用途だけでなく、最近では携帯電話通話料、ガソリン料金、地下鉄等の交通機関運賃等の用途においても、一般的に使われるようになってきた。
従来の大部分プリペイドカードは磁気により料金情報が記録され、その表面に付される画像は、シルク印刷やオフセット印刷等で印刷されていた。プリペイドカードは広告媒体としても使用されているが、この広告機能を担保しているのは、プリペイドカードに付されている画像である。
上記のシルク印刷やオフセット印刷は、版を作製して行う印刷手法であり、大量印刷向けの方法であって、小ロット生産には向いていなかった。よって、プリペイドカードを大量に生産して、広告に高い費用を投じることができる一部の企業にのみ、プリペイドカードによる広告は利用されるに留まっていた。
また、シルク印刷やオフセット印刷では、版を作製する必要があることから、広告を切り変えるのに時間がかかる。よって、このような手法によって、プリペイドカードを製造していたのでは、日々情報が変化している昨今の情報化社会に追従するのは困難なものであった。
また、プリペイドカードに記録される磁気情報は、書き換えることができるが、目に見えるものではないことから広告媒体としては成立しない。また、プリペイドカードに書き換え可能な印刷ができる手法として、一部リライト方法を用いた記録方式が採用されているものもあるが、一般的にリライトできる情報は文字情報が主体であり、意匠性の高いデザインの広告情報を記録することは不可能であった。
プリペイドカードは、実際に地下鉄等を利用する乗車客が自ら購入するのみではなく、冠婚葬祭、その他贈答用として利用されることもあり、様々な場面で使われ、用途が広い。また、使用者が日常生活において自分の手で触って使用するものであり、身近な存在であることから、その広告効果は絶大であるといえる。それにもかかわらず、上記のような理由から、プリペイドカードを広告媒体として利用するためには非常に高い費用が発生するものであった。
そこで、本発明は、小ロット生産可能であり、少ない費用でもプリペイドカードを製造することができ、かつ、すばやく広告情報を書き換えることができ、広告主の意思を迅速にプリペイドカードに反映させることができる広告媒体製造システム、およびこの製造システムにより製造した広告用プリペイドカードを提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
第一の本発明は、広告主の広告情報を入力する入力手段(100)、この広告情報を所定の様式に変換する変換手段(200)、この変換された広告情報を、インク受容層、およびこのインク受容層の上に積層された基材層を有する積層フィルムにおけるインク受容層側に印刷する印刷手段(300)、を備えた、広告媒体製造システム(500)である。
第一の本発明の広告媒体製造システム(500)において、さらに、印刷を施した前記積層フィルムにおけるインク受容層側を別素材にホットメルト接着する手段を備えていてもよい。
第一の本発明の広告媒体製造システム(500)において、前記印刷手段は、インクジェットプリントによるものであることが好ましい。
第一の本発明の広告媒体製造システム(500)において、前記入力手段は、広告主がインターネットを通じて広告情報を入力する手段であることが好ましい。
第一の本発明の広告媒体製造システム(500)において、前記広告情報は、QRコード(登録商標)を含む情報であることが好ましい。
第一の本発明の広告媒体製造システム(500)において、前記インク受容層は、下記一般式(1)で表されるポリアルキレンオキシド系樹脂であることが好ましい。
Figure 2008087324
[一般式(1)において、Xは活性水素基を2個有する有機化合物の残基であり、Rはジカルボン酸類化合物残基またはジイソシアネート系化合物残基であり、Aは下記一般式(2)によって表される。]
Figure 2008087324
[一般式(2)において、Zは炭素数2以上の炭化水素基であり、a、b、cはそれぞれ1以上の整数であり、a、b、cより計算される質量比、{44×(a+c)/(炭素数4以上のアルキレンオキシドの分子量)×b}は、80/20〜94/6である。また、c/(a+c)は0.5以上1.0未満である。]
第二の本発明は、上記の広告媒体製造システム(500)により製造された、広告用プリペイドカード(700)である。
第三の本発明は、上記の広告媒体製造システム(500)により製造された、店頭POP広告、看板、ディスプレイパネルである。
本発明の広告媒体製造システムによると、版を作製しなくてもよく、インクジェット印刷等により広告情報を印刷することができるので、小ロット生産可能であり、少ない費用でもプリペイドカードを製造することができ、かつ、すばやく広告情報を書き換えることができるので、広告主の意思を迅速にプリペイドカードに反映させることができる。また、本発明の広告媒体製造システムによると、プリペイドカード以外の、店頭POP広告、看板、ディスプレイパネル等の広告媒体についても、同様の効果を備えて、製造することができる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
本発明の広告媒体製造システム500の一実施形態の概念図を図1(a)に示す。本発明の広告媒体製造システム500は、広告主が広告情報を入力する入力手段100、この広告情報を所定の様式に変換する変換手段200、この変換された広告情報を、インク受容層、およびこのインク受容層の上に積層された基材層を有する積層フィルムにおけるインク受容層側に印刷する印刷手段300を備えている。
以下、各手段について個別に説明する。
<入力手段100>
広告主の広告情報120は、まず、入力手段100を通じて、広告媒体製造システム500に入力される。広告情報120としては、広告主の社名、連絡先(電話番号、メールアドレス、URL)、業務内容、商品名、文字商標等の文字情報、商品等の写真、ロゴマーク、図形商標等の画像情報を挙げることができる。これらの広告情報120は、依頼された際に入力するものであってもよいし、あらかじめ広告主の情報をデータベースとして保存し、このデータベースから広告として必要な情報を選択して入力手段100に入力してもよい。また、例えば、新製品等の広告については、新製品の商品名等の新たに入力する広告情報120と、データベース中の従来から存在する広告情報120とを組み合わせて入力することができる。入力手段としては、例えば、キーボード、スキャナー等が挙げられる。
<変換手段200>
変換手段200においては、上記の入力手段100にて入力された広告情報120と、以下において説明するフォーマット情報140、および、QRコード情報160とが組み合わされる。図1(b)に本発明の広告媒体製造システム500におけるデータの流れを概念的に示した。
ファーマット情報140とは、例えば、業務内容および電話番号を縦方向に組み合わせたような、広告情報120のレイアウトをいう。このようなフォーマット情報は、複数用意されており、広告主が入力した広告情報120の種類および数等によって、最適なフォーマット情報140が選択され、広告情報120とフォーマット情報140とが組み合わされて、広告デザイン220が形成される。
また、プリペイドカード上に付する広告についての数種類のフォーマットをインターネットを通じて広告主に提示し、広告主がフォーマットを選択できるようにしてもよい。これにより、広告主が最終的なプリペイドカードに付される広告を具体的に想定することができるので、広告主の意図に沿ったデザインとすることができるという利点がある。この場合、広告主は、必要な広告情報120と、選択したフォーマット情報140を入力手段100において入力する。そして、変換手段200においては、この入力された広告情報120とフォーマット情報140とが組み合わされて広告デザイン220が形成される。
また、プリペイドカードは、その大きさが限られていることから、大量の情報を記録することができない。そこで、広告情報120を、QRコードとして記録することができる。QRコードとは、二次元バーコードの一種であり、小さなスペースに大量の情報を記録することができる。QRコードは、携帯電話に内蔵されているカメラで撮影することによって、携帯電話に内蔵されている所定のアプリケーションがこれを読み取って、所定の広告情報を取り出し、この広告情報を携帯電話の画面に表示させる。本発明においては、情報変換手段としてQRコードを代表的に示しているが、バーコードや他の独自の変換手段によるものであっても、同様の効果を生じさせるものであれば本発明におけるQRコードの概念に含まれるものと考える。
また、QRコードには、一見しただけでは内容が分からないが、携帯で読み取った後に、内容が解読できるという隠蔽効果もある。さらに、ある特定の文字情報が特定のマークに変換され、視覚的な効果が得られる場合もある。
広告主が大量の広告情報120を入力した場合においては、その広告情報120の一部を上記QRコードに変換して、小さなスペースに収まる広告デザイン220を形成することができる。例えば、業種名を文字情報としてそのまま残して、電話番号、住所等については、QRコードに変換して、業種名とQRコードを組み合わせた広告デザイン220を形成することができる。いずれの広告情報120をQRコードに変換するかについての情報は、QRコード情報160として、広告主が入力する。
広告情報120をQRコードへ変換するには、市販のソフトウエアや、インターネット上で公開されている多数のフリーソフトを使用することができる。これらのソフトウエアを使用することによって、簡易に変換作業を行うことができる。
上記で作製された広告デザイン220は、最終的に、以下で説明する印刷手段300で読み込むことができる形式の印刷用データ320に変換される。
<印刷手段300>
印刷手段300としては、レーザープリンタ、インクジェットプリンタ等の、版を作製しなくても印刷することができ、多色印刷を安価に実現できるものであればどんなものでも使用することができる。レーザープリンタの場合にはカードプリンタ等が市販されている。また、インクジェットプリンタの場合では、小ロットであれば小型のインクジェットプリンタを用いることができ、また、大ロットであれば大型のラージフォーマットプリンタを用いれば効率がよい。
レーザープリンタの場合には、あまり広い幅の設備が一般的にないことや、トナー費用等のランニングコストが高いこと、表面に保護用のコーティング処理をしなければトナーの剥がれ落ちなどの問題が生じること、カード基材が薄く耐熱性の低い場合には基材自身が熱により変形する等の問題点が挙げられることから、製造ロットや表面処理方法、基材の選定やプリント条件等を考慮する必要がある。
一方、インクジェットプリンタの場合は、粘着材が背面に塗布されたインクジェット記録材のインク受容層側に情報を記録した後、所望のカードに粘着材を介して貼り付けることで完成するが、表面保護のために、さらに粘着材の塗布された透明保護フィルムをインク受容層側に貼り付けることで耐久性を向上させることができる。
また、大ロットの大型のラージフォーマットプリンタを用いた場合は、面付けをできるだけ多くし、打抜き機や断裁機等で一度に多数枚を断裁することによって生産性を上げることができる。
また、本発明の広告媒体製造システム500においては、インクジェット受容性とホットメルト接着性を兼ね備えたインクジェット記録材料を用いることが好ましい。このようなインクジェット記録材料を用いれば、記録した後に熱ラミネートにより所望のカード基材に貼り付けることにより単純な工程によりプリペイドカードを作製することができる。このようなインクジェット記録材料として、基材層10に所定のインク受容層が積層された構成の積層フィルム600を挙げることができる。
<積層フィルム600>
図2に層構成を模式的に示したように、積層フィルム600は、インク受容層20およびこのインク受容層20上に基材層10が積層された構成を有している。インク受容層20は、インク受容性およびホットメルト接着性を併せ持つ層であり、インクジェットプリンタにより印刷できると共に、接着剤を使用しなくても基材層10および以下において説明する別素材30とホットメルト接着することができる。
(基材層10)
基材層10としては、例えば、ハンドリングの良い二軸延伸ポリエステルフィルム、耐候性の良いアクリルシート、加工性の良いポリエステルやポリ塩化ビニル等の無延伸フィルム、透明性と耐衝撃性のよいポリカーボネートシート等を用いることができる。基材層10としては、画像の視認性を良好なものとするため、できる限り透明性の高いフィルムを用いることが必要である。このような点から、基材層10は、ポリエステル樹脂からなる層とすることが好ましい。
また、基材層10の表面は、易接着処理されていることが好ましい。特に、基材層10の表面におけるインク受容層20を積層する側には、アンカーコートによる易接着処理が施されていることが好ましい。これにより、基材層10とインク受容層20との密着性を向上させることができる。ここで、アンカーコートによる易接着処理とは、きわめて薄い接着剤成分をコートし乾燥させておくことをいい、例えば、基材層10の表面にアンカー剤を塗布することによって行う処理をいう。アンカー剤の塗布方法としては、グラビアコート法で乾燥厚さ1〜10μmとなるように塗布するのが好ましい。
(インク受容層20)
ホットメルト接着性を有するインク受容層20としては、ホットメルト接着性およびインク受容性の両方の性質を併せ持つ親水性樹脂を主成分とする単一成分系として構成することもできるし、ホットメルト接着性を有する樹脂に、インク受容性を持たせるための親水性樹脂および/または添加剤を混合して複合成分系として構成することもできる。
以下、インク受容層20を構成する成分として、単一成分系を用いる場合について、説明する。ホットメルト接着性およびインク受容性の両方の性質を併せ持つ親水性樹脂としては、融点が40〜60℃であるポリアルキレンオキシド系樹脂を挙げることができる。
このようなポリアルキレンオキシド系樹脂としては、下記一般式(1)で表されるポリアルキレンオキシド系樹脂を挙げることができる。
Figure 2008087324
一般式(1)において、Xは活性水素基を2個有する有機化合物の残基であり、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ビスフェノールA、アニリンプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。Rはジカルボン酸類化合物残基もしくはジイソシアネート系化合物残基であり、ジカルボン酸類化合物残基としては、環状ジカルボン酸化合物または直鎖状ジカルボン酸化合物が望ましく、例えば、ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物、ジカルボン酸の低級アルキルエステルが挙げられる。
上記ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マロン酸、コハク酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、イタコン酸が挙げられる。上記ジカルボン酸無水物としては、上記各種ジカルボン酸の無水物が挙げられる。また、上記ジカルボン酸の低級アルキルエステルとしては、上記各種のジカルボン酸のメチルエステル、ジメチルエステル、エチルエステル、ジエチルエステル、プロピルエステル、ジプロピルエステル等が挙げられる。特に好ましくは、炭素数12〜36の直鎖状ジカルボン酸およびその低級アルキルエステルが挙げられ、1,10−デカメチレンジカルボン酸、1,14−テトラデカメチレンジカルボン酸、1,18−オクタデカメチレンジカルボン酸、1,32−ドトリアコンタンメチレンジカルボン酸等が挙げられる。
ジイソシアネート系化合物残基の例としては、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
上記の中でも、Rとしては、反応の容易性という観点から、上記ジカルボン酸無水物およびジカルボン酸の低級アルキルエステルを用いることが好ましい。これらは単独で、または2種以上併用して用いることができる。
また、Aは下記一般式(2)によって表される。
Figure 2008087324
一般式(2)において、Zは炭素数2以上の炭化水素基であり、例えば好ましいものとしてはエチル基、プロピル基等のアルキル基が挙げられる。a、b、cはそれぞれ1以上の整数であり、a、b、cより計算される質量比、{44×(a+c)/(炭素数4以上のアルキレンオキシドの分子量)×b}は、80/20〜94/6である。80/20より小さくても、前記親水性樹脂として使用することができるが、この場合は、親水性が低下したり、インク吸水性、印刷適性が劣るものとなったり等の問題が生じる。一方、94/6を超えても、前記親水性樹脂として使用することがきできるが、この場合は、インクの滲み耐水性等の点で劣るという問題が生じる。a、b、cの割合を上述の範囲内とすることにより、親水性を失わず、かつ水に対して不溶化することができる。また、c/(a+c)は0.5以上1.0未満に設定される。
インク受容層20を構成するポリアルキレンオキシド系樹脂の具体例としては、エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合した後、ブチレンオキシドを付加重合し、さらにエチレンオキシドを付加重合して得たポリアルキレンオキシドに、オクタデカン−1,18−ジカルボン酸メチルを加えエステル交換反応を行って得た樹脂(重量平均分子量:15万、融点:50℃、分解温度:230℃)を挙げることができる。
上記の親水性樹脂を押出成形する場合には、親水性樹脂にトコフェロールなどの酸化防止剤を添加することで、熱分解等の問題を回避できる。
以下、インク受容層20を構成する成分として、複合成分系を用いる場合について、説明する。ホットメルト接着性を有する樹脂に、インク受容性を持たせるための親水性樹脂および/または添加剤を混合して複合成分系として構成する場合における、インク受容性を持たせるための親水性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリエチレンオキシド等を用いることができる。
この中で、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンを親水性樹脂として用いた場合は、これらを単独で用いたのでは、インク受容層に十分なインク受容性を持たせることができない。そこで、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンを親水性樹脂として用いた場合は、以下において説明する多孔質の無機微粒子を添加剤として加える必要がある。
上記インク受容性を持たせるための親水性樹脂の中でも、ポリエチレンオキシドが、親水性が非常に高いことから、好ましい。また、例えば、インク受容性を持たせるための新水性樹脂としては、上記した一般式(1)で表されるポリアルキレンオキシド系樹脂を用いることもできる。
ホットメルト接着性を有する樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ロジン系ポリマー、ピネン系ポリマーおよびこれらの混合物、誘導体、共重合体や変性体等を用いることができる。また、ホットメルト接着性を有する樹脂としては、上記において例示した樹脂に対して、シランカップリング機能を付与したものや酸変性を行ったもの等を使用することもできる。これらの樹脂を用いた場合は、基材層10との接着強度、および以下において説明するプリペイドカード700にするときにおける別素材30との接着強度をより高く維持することができる。
親水性樹脂のインク吸収性を向上させるため多孔質の無機微粒子を添加することができるが、ここでいう無機微粒子としては、シリカやアルミナなどを用いることができる。また、空孔を制御したナノポーラスシリカやメソポーラスシリカ等の吸収能力の非常に高い無機微粒子を使用することもできる。
インク受容層20において、疎水性成分であるホットメルト接着性を有する樹脂(以下、「疎水性成分」ということがある。)と、親水性成分であるインク受容性を持たせるための親水性樹脂(以下、「親水性成分」ということがある。)を混合する場合においては、疎水性成分であるホットメルト接着性を有する樹脂を海、親水性成分であるインク受容性を持たせるための親水性樹脂を島とする、海島構造とすることが好ましい。これは、高湿度下等においてインク受容層20が吸湿し、親水性樹脂の凝集力が低下したときに、親水性樹脂がインク受容層20の組成の大部分すなわち海の構造をとっている場合においては、凝集力の低下すなわち基材層10および別素材30との接着力の低下が発現するからである。これに対して、疎水性成分が海の構造をとっている場合においては、インク受容層20が吸湿した際においても、その疎水性成分での接着力にて基材層10および別素材30との接着力を保持することができる。
上記のような好ましい構造である海島構造とするために、親水性成分と疎水性成分の比率は、60:40〜30:70(親水性成分:疎水性成分)、好ましくは、50:50〜45:65(親水性成分:疎水性成分)とすることが望ましい。親水性成分が多すぎると、親水性部分が多くなり吸湿時の凝集力低下が発現する。一方、疎水性成分が多すぎると、インク受容層20のインク吸収性が低下する。
親水性成分と疎水性成分との構造的結合性を高めるために、架橋構造を構築することが有効である。架橋には電子線、紫外線、ガンマ線などの放射線などで架橋を施す方法等の他、以下の方法を挙げることができる。
親水性成分と疎水性成分とのインタラクションを持たせるための架橋を施す方法としては、例えば、水素引き抜きタイプ光ラジカル重合開始剤を添加して製膜した後、紫外線光を適宜照射することにより架橋を行う等の方法を挙げることができる。ここで、水素引き抜きタイプ光ラジカル重合開始剤とは、他の分子から水素を引き抜く形でラジカルを生成する光重合開始剤であり、本発明で用いることができる代表的な水素引き抜きタイプ光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾフェノン、あるいは、ベンジル、o−ベンゾイル安息香酸メチル、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、チオキサンソン、3−ケトクマリン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、ミヒラーケトン、テトラ(t−ブチルパーオキシカルカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体の中から選ばれる1種または2種以上の混合物を用いることができる。上記で例示した水素引き抜きタイプ光ラジカル重合開始剤の中でも、透明性、硬化性の点でベンゾフェノンを用いることが好ましい。
また、水素引き抜きタイプ光ラジカル重合開始剤は、解裂タイプ光重合開始剤と混合して用いることもできる。
水素引き抜きタイプ光ラジカル重合開始剤の含有量は、インク受容層20の厚みや、紫外線照射条件に合わせて選択されるが、親水性成分および疎水性成分の全体を基準(100質量%)として、0.01〜10質量%の範囲であることが好ましく、厚膜硬化性、透明性、経時安定性を考慮すると、0.05〜2.0質量%であることがより好ましい。水素引き抜きタイプ光ラジカル重合開始剤の含有量が少なすぎると架橋が進行し難く、また、水素引き抜きタイプ光ラジカル重合開始剤の含有量が多すぎると、未反応の水素引き抜きタイプ光ラジカル重合開始剤が多量に存在し、経時反応により吸水性に影響が出る。
また、上記したインク受容層20を構成する成分としては、吸水性の調整のためにさらに、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、アクリル等を添加することができる。
(積層フィルム600の製造方法)
積層フィルム600は、インク受容層20をフィルムとして成形し、これを基材層10を構成するフィルムにホットメルト接着することにより製造することができる。また、積層フィルム600は、基材層10、インク受容層20を共押出成形することにより製造することもできる。共押出成形は、各層を形成する樹脂材料のそれぞれに対応する二台の押出機を使用して、各層を形成する樹脂材料を、一体に組み合わせてなる押出ダイに導いて、ダイ内部またはダイ開口部にて接触させて単一押出製品である積層フィルムとする成形方法である。
<ホットメルト接着する手段>
本発明の広告媒体製造システム500は、積層フィルム600におけるインク受容層20側に印刷を施した後に、インク受容層20におけるこの印刷を施した面を別素材30にホットメルト接着する手段を、さらに備えることができる。これによりプリペイドカード700が製造される。
<プリペイドカード700>
図3に層構成を模式的に示したように、本発明のプリペイドカード700は、別素材30、この別素材30の上に積層されたインク受容層20、このインク受容層20の上に積層された基材層10から構成されている。
別素材30としては、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ABS等の樹脂からなるシート、プレート、発泡成形体等を用いることができる。
本発明のプリペイドカード700は、積層フィルム600のインク受容層20における基材層10が積層された面とは反対の面を、別素材30にホットメルト接着することによって作製することができる。このように本発明のプリペイドカード700は、接着剤を使用せずに、単純な工程により作製することができる。よって、得られたプリペイドカード700は、外的環境によって反りが生じることがない。
以下にその例を記載するが、本発明はこの記載に制限されるものではない。
実施例1
図4(a)に示すようなホテル用のテレビの料金課金システムに使用するプリペイドカードにおける下段の空欄部分に広告を付した広告媒体を以下の手順により作成した。
ホテル周辺の飲食店・コンビニエンスストア・宅配ピザ業者・遊戯店(パチンコ/ゲームセンター)・デパート・スーパーにメールに対して、広告の案内を行ったところ、宅配ピザ業者と飲食店からインターネットを通じて広告の依頼が来た。宅配ピザ業者は、業種名「◎◎宅配ピザ」、電話番号、ロゴマーク、および商品の写真と価格が記載されたWEBページにアクセスできるURLを広告情報として提供してきた。また、URLについては、QRコードとする指示であった。また、飲食店は、店名「レストラン△◇」、電話番号、ロゴマーク、および商品の写真と価格が記載されたWEBページにアクセスできるURLを広告情報として提供してきた。また、URLについては、QRコードとする指示であった。
それぞれのURLについては、携帯マスター15(ジャングル社製ソフトウエア)を使用して、QRコードに変換された。そして、図4(b)に示すように、左部分にロゴマーク、右上段に業種名、右中段に電話番号、右下段にQRコードをレイアウトするフォーマットに当てはめられ、宅配ピザ業者および飲食店のそれぞれの広告デザインが作製された。
この広告デザインは、印刷用データに変換され、インクジェットプリンタ(エプソン社製、PX−7000)に送られた。
印刷媒体であるインクジェット記録材料である積層フィルムは、以下の手順により作製した。エチレングリコールにエチレンオキシドを付加重合した後、ブチレンオキシドを付加重合し、さらにエチレンオキシドを付加重合して得たポリアルキレンオキシドにオクタデカン-1、18-ジカルボン酸メチルを加えエステル交換反応を行って重量平均分子量15万の樹脂Aを得た。これに熱安定剤としてトコフェノール(BASF社製UVINUL2000AO)を1部添加したものをT型マルチマニホールドダイにて35μmの溶融成形を行いインク受容層を得た。このインク受容層を三菱化学ポリエステル社製PETフィルム(T600E50(片面易接着品))の易接着面にラミネートすることによりインクジェット記録材料である積層フィルムを得た。そして、このシートを900mm×900mmのサイズに断裁した。
上記で製造したインクジェット記録材料に、上記のインクジェットプリンタによって印刷を施した。インクジェット記録材料のインク受容層側に、インクジェットプリンタによって、広告デザインを80枚面付けし、バックプリント印刷を行った。
そして、上記インクジェット記録材料における、印刷を施したインク受容層側をPETフィルム(帝人デュポン社製、メリネックス330♯188)の800mm×800mmのサイズのものに重ね、100℃、6mm/secでラミネートを行った。
上記のラミネートした積層フィルムを、100mm×80mmに断裁し、80枚のプリペイドカードを得た。また、それぞれの角の面取りを行った。
(評価結果)
得られたプリペイドカードは、表面に基材層が存在しているため、印刷面が傷つくことがなく、いずれも印刷が鮮明であり、またQRコードの読み取りが可能であった。また、接着剤を使用せずにホットメルト接着することにより製造することができるので、単純な工程によりプリペイドカードを製造することができた。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカードもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
図1(a)は、本発明の広告媒体製造システムの一実施形態の概念を示す図である。図1(b)は、本発明の広告媒体製造システムにおけるデータの流れを示した概念図である。 図2は、積層フィルムの層構成を示した模式図である。 図3は、プリペイドカードの層構成を示した模式図である。 図4は、実施例で使用したテレビ用プリペイドカードの説明図である。
符号の説明
100 入力手段
200 変換手段
300 印刷手段
500 広告媒体製造システム
120 広告情報
140 フォーマット情報
160 QRコード情報
220 広告デザイン
320 印刷用データ
600 積層フィルム
700 プリペイドカード
10 基材層
20 インク受容層
30 別素材

Claims (7)

  1. 広告主の広告情報を入力する入力手段、
    この広告情報を所定の様式に変換する変換手段、
    この変換された広告情報を、インク受容層、およびこのインク受容層の上に積層された基材層を有する積層フィルムにおけるインク受容層側に印刷する印刷手段、
    を備えた、広告媒体製造システム。
  2. さらに、印刷を施した前記積層フィルムにおけるインク受容層側を別素材にホットメルト接着する手段を備えた、請求項1に記載の広告媒体製造システム。
  3. 前記印刷手段が、インクジェットプリントによるものである、請求項1または2に記載の広告媒体製造システム。
  4. 前記入力手段が、広告主がインターネットを通じて広告情報を入力する手段である、請求項1〜3のいずれかに記載の広告媒体製造システム。
  5. 前記広告情報が、QRコード(登録商標)を含む情報である、請求項1〜4のいずれかに記載の広告媒体製造システム。
  6. 前記インク受容層が、下記一般式(1)で表されるポリアルキレンオキシド系樹脂である、請求項1〜5のいずれかに記載の広告媒体製造システム。
    Figure 2008087324
    [一般式(1)において、Xは活性水素基を2個有する有機化合物の残基であり、Rはジカルボン酸類化合物残基またはジイソシアネート系化合物残基であり、Aは下記一般式(2)によって表される。]
    Figure 2008087324
    [一般式(2)において、Zは炭素数2以上の炭化水素基であり、a、b、cはそれぞれ1以上の整数であり、a、b、cより計算される質量比、{44×(a+c)/(炭素数4以上のアルキレンオキシドの分子量)×b}は、80/20〜94/6である。また、c/(a+c)は0.5以上1.0未満である。]
  7. 請求項1〜6のいずれかの広告用媒体製造システムにより製造された、広告用プリペイドカード。
JP2006270582A 2006-10-02 2006-10-02 広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカード Pending JP2008087324A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006270582A JP2008087324A (ja) 2006-10-02 2006-10-02 広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006270582A JP2008087324A (ja) 2006-10-02 2006-10-02 広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカード

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008087324A true JP2008087324A (ja) 2008-04-17

Family

ID=39371965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006270582A Pending JP2008087324A (ja) 2006-10-02 2006-10-02 広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008087324A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012228785A (ja) * 2011-04-25 2012-11-22 Dainippon Printing Co Ltd カード付き帳票、及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012228785A (ja) * 2011-04-25 2012-11-22 Dainippon Printing Co Ltd カード付き帳票、及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100425618B1 (ko) 생분해성 카드 기재
CN1305416A (zh) 单向的图形制品及其制造方法
JPWO2007063995A1 (ja) 記録材料および印刷物の製造方法
JP3802978B2 (ja) 映写スクリーン用シート
JP2012024999A (ja) 段ボールシート、その製造方法、及び段ボール箱
JP2019025754A (ja) レーザ発色性シート、および、カード
JP2008087324A (ja) 広告媒体製造システムおよび広告用プリペイドカード
JP4588935B2 (ja) 電子写真記録用紙
JPWO2007007547A1 (ja) インクジェット記録材料およびそれを用いたディスプレー材料
US6908658B2 (en) Electrophotography recording paper
JP3149356B2 (ja) 生分解性カード基材
JP2005157192A (ja) リアー印字ラベル
JP4073318B2 (ja) 記録材およびその製造方法
JP5348854B2 (ja) 電子写真記録用紙および記録物
JP5923928B2 (ja) 配送伝票、及びその運用方法
JP2012081680A (ja) 立体媒体への印刷方法
JP3165003U (ja) 印刷物
CN220116456U (zh) 一种自带转贴膜雕刻用不干胶制品
JP2007038508A (ja) インクジェット記録材料およびディスプレー材料
JP2008087276A (ja) 表示材製作用キット
JP4270972B2 (ja) 模様層付きシートおよびその製造方法
JPH09297537A (ja) 隠蔽ラベル及び隠蔽ラベルの製造方法
JP2645536B2 (ja) 感熱接着複合シート及びそれを用いた情報記録体
JP3863343B2 (ja) インクジェット用記録材
JP2003141491A (ja) Icカード