JP2008086528A - 吸水膨潤性樹脂を有する揮散体及び該揮散体を備えた芳香消臭器 - Google Patents

吸水膨潤性樹脂を有する揮散体及び該揮散体を備えた芳香消臭器 Download PDF

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Abstract

【課題】揮散量の大きい芳香消臭器用揮散体と芳香消臭器の提供
【解決手段】芳香消臭液を吸い上げる芯材を接触させて吸い上げられた芳香消臭液を揮散させるための揮散体であって、吸水膨潤性樹脂を含有する膨潤性層を含む芳香消臭用揮散体。特に、吸水膨潤性樹脂を含有する膨潤性層と芳香消臭液拡散性材料を含有する非膨潤性層とを少なくとも含み、前記膨潤性層が前記非膨潤性層の上方に積層された少なくとも2層からなる芳香消臭用揮散体。前記芳香消臭用揮散体は、芳香剤用ろ紙と比較して単位体積当たりの揮散量が多いものである。また、前記芳香消臭用揮散体は、芳香消臭液の含浸によって膨潤性層が膨潤するため、揮散体に液が残存していることを示すインジケータの役割を果たすことができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、吸水膨潤性樹脂を有する揮散体及び該揮散体を備えた芳香消臭器に関する。
容器に収納した芳香消臭液又は消臭液中に棒状の吸い上げ芯材の一端を浸し、他端を大気に触れるように露出させて芳香成分又は消臭成分を揮散するように設計された芳香消臭器が主としてトイレや部屋等の屋内において利用されていた(例えば特許文献1参照)。最近では、吸い上げ芯材の上部に揮散体を配置し、芳香消臭液又は消臭液の揮散量の増大を図る芳香消臭器が知られている(例えば特許文献2参照)。
特開昭62−094169号公報 特開2001−261080号公報
芳香消臭器は人の目に触れる場所に設置されることが多いことから、その形状等に起因する美観が重要視される。一方、大きな揮散体を使用して揮散量を増大させることは、芳香消臭器の形状等の設計を制約することになる。したがって、同じ大きさの揮散体であればより揮散量の多いものの方が芳香消臭器の形状等の設計における制約をより少なくできる。
また、容器中の液がなくなっているにもかかわらず揮散体には芳香消臭液が残っておりまだ使用できることがある。しかし、液が透明である場合や液の色と揮散体の色とが同一又は類似の場合等には、まだ揮散するにもかかわらず、使用者が誤って液は全て揮散したと判断し、使用を中止するケースがある。
本発明者は、吸水膨潤性樹脂を含有する膨潤性層を含む揮散体が、揮散量の多いこと、膨潤によって揮散体に液が残存していることを示すインジケータの役割を果たすことを見出した。さらに、前記膨潤性層と芳香消臭液拡散性材料を含有する非膨潤性層とを少なくとも含み、前記膨潤性層が前記非膨潤性層の上方に積層された少なくとも2層からなる揮散体が、膨潤の均一性と揮散量の多さにおいて前記揮散体よりさらに優れていることも見出した。なお、本発明において、芳香消臭とは芳香及び/又は消臭を意味する。
本発明は、下記の揮散体及び芳香消臭器を提供するものである。
項1.芳香消臭液を吸い上げる芯材を接触させて吸い上げられた芳香消臭液を揮散させるための揮散体であって、
吸水膨潤性樹脂を含有する膨潤性層を含む揮散体。
項2.さらに非膨潤性層を含み、前記膨潤性層が前記非膨潤性層の上方に積層された少なくとも2層からなる項1に記載の揮散体。
項3.前記非膨潤性層の厚みが1〜15mmである項2に記載の揮散体。
項4.
開口部を有する芳香消臭液容器と、
前記芳香消臭液容器内に収容された芳香消臭液と、
吸い上げ芯材と
空気中に露出可能に設けられた揮散体とを備え、
前記吸い上げ芯材の少なくとも一部が前記芳香消臭液に浸漬され、前記吸い上げ芯材にて吸い上げられた芳香消臭液が前記揮散体に含浸されて揮散する芳香消臭器であって、
前記揮散体が項1〜3のいずれかに記載された揮散体である芳香消臭器。
本発明の揮散体及び芳香消臭器は、単位体積当たりの揮散量を多くでき、また、膨潤によって揮散体に液が残存していることを示すインジケータの役割を果たすことができる。
以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1は従来一般的に使用されている芳香消臭器の1例を示す斜視図である。図2は図1に示された芳香消臭器Aの線分2−2に沿った断面図を示す。芳香消臭器Aは、芳香消臭液を収容した芳香消臭液容器1と、吸い上げ芯材2と、吸い上げ芯材2にて吸い上げられた芳香消臭液を揮散させるための非膨潤性の揮散体3(パルプ不織布等)と、揮散孔を有するカバー(図示せず)と、を備えている。芳香消臭液容器1は口部11を備え、口部11には蓋体12が取り付けられ、蓋体12には吸い上げ芯材2の突出口13が設けられている。また、蓋体12には揮散体3を設置するための鍔部14が形成され、該鍔部14が芳香消臭容器1の口部11の外周に取り付けられ、鍔部14に揮散体3が取り付けられ、該揮散体3はその下面で吸い上げ芯材2と接触している。なお、芳香消臭器Aでは、揮散体下面の中央に吸い上げ芯材が配置されており、この配置は均一な膨潤には好ましい態様であるが、吸い上げ芯材と揮散体の配置はこれに限定されるものではない。
図3(a)は本発明の膨潤する前の揮散体の1例を示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)に示された揮散体4の線分3b−3bに沿った断面図であり、図3(c)は該断面図の部分拡大図である。揮散体4は例えば図1に示された従来の揮散体3に代えて使用できるものである。揮散体4は膨潤性層41と非膨潤性層42とが積層されて構成されている。膨潤性層41は吸水膨潤性樹脂411とこれを保持するパルプ不織布412とこれらを覆う不織布413とから構成され、吸水時には膨潤する。非膨潤性層42は芳香消臭液拡散性材料421の不織布により構成されている。膨潤性層41と非膨潤性層42は接着剤によって一体化されているが一体化の手段は特に制限されるものではない。
図1に示された芳香消臭器Aにおいて、揮散体3に代えて本発明の揮散体4を配置すると、本発明の芳香消臭器の1例となる。本発明の芳香消臭器では吸い上げ芯材2で吸い上げられた芳香消臭液は、まず揮散体4の非膨潤性層42に含浸されて該層42に拡散し、いずれは膨潤性層41に到達する。膨潤性層41に芳香消臭液が到達すると吸水膨潤性樹脂411は膨潤する。図4(a)は十分に膨潤した揮散体4を示す斜視図であり、図4(b)は図4(a)に示された揮散体4の線分4b−4bに沿った断面図である。揮散体4が十分に膨潤すると芳香消臭液の揮散量は増大する。なお、本発明の揮散体においては膨潤性層と非膨潤性層に加え、本発明の効果を損なわない限りにおいて、他の層を設けて3層以上の構造とすることも可能である。また、本例では非膨潤性層は1層であるが、非膨潤性層を2層以上使用することも可能である。
膨潤性層41において、通常、最も先に膨潤を開始する部分は吸い上げ芯材2から最も近い部分、すなわち中央部分であるが、十分に吸水することによって略均一に膨潤する。揮散量を大きくするためには完全に膨潤し、揮散体4の表面積を増大することが好ましい。また、使用者によっては均一に膨潤した外観を望むかもしれない。したがって、均一に膨潤する揮散体がより好ましいのであるが、本発明の揮散体は均一に膨潤していなくても揮散性が強く揮散量が多いため、必ずしも均一に膨潤している必要はない。
膨潤性層41の膨潤前の高さ(厚み)は0.02〜0.2cmが好ましく、膨潤後の高さ(厚み)は0.5cm以上が揮散量の観点から好ましく、使用に際してのハンドリング等を考慮すると2cm以下程度が好ましい。また、膨潤性層41の膨潤の程度は特に限定されるものではないが、膨潤性層が十分に水を含んで膨潤することによって、膨潤後の層厚が水を含む前の層厚の2倍以上となるものが好ましく、3倍以上となるものがより好ましい。吸水膨潤性樹脂411は、芳香消臭液と接触して膨潤し、揮散させることができるものであればよく、例えば変性ポリアルキレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、デンプン−アクリル酸グラフト共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸樹脂等を単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。好ましい吸水膨潤性樹脂はポリアクリル酸ナトリウム、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体である。吸水膨潤性樹脂の形状は特に限定されないが、ビーズ状、破砕状、繊維状であることが好ましい。吸水膨潤性樹脂の使用量は、膨潤性層の重量に対して、20〜80重量%が好ましく、30〜70重量%がより好ましく、40〜60重量%がより好ましい。また、吸水膨潤性樹脂の平均粒子径は0.1〜5.0mmであることが好ましい。吸水膨潤性樹脂は膨潤性層において均一に分散していることが均一な膨潤の観点から好ましい。吸水膨潤性樹脂411はパルプ412によって均一に保持されているが、吸水膨潤性樹脂411を保持する材料はパルプに限定されず、膨潤性層中に均一に分散できる材料であればよく、例えば、セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、シルク、麻、羊毛、アセテート、ナイロン、アクリル、パルプ、コットン、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどからなる繊維、又はこれらを組み合わせた複合繊維を単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。また、吸水膨潤性樹脂が膨潤性層中に均一に分散できる場合にはパルプ412等の保持材料はなくてもよい。また、膨潤時の保形性や揮散体の外観や膨潤性層と非膨潤性層の積層の容易さを考慮すると、吸水膨潤性樹脂の上面及び下面に不織布等の繊維製品を設置すると、保形、外観及び膨潤性層と非膨潤性層の接着において有利である。前記繊維製品の材料としては、例えば、セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、シルク、麻、羊毛、アセテート、ナイロン、アクリル、パルプ、コットン、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどからなる繊維、又はこれらを組み合わせた複合繊維を単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。膨潤性層41は市販の吸水膨潤性樹脂含有シートを使用することもでき、例えば「B−SAP」(王子キノクロス株式会社製)、ベルオアシス(帝人株式会社製)が挙げられる。膨潤性層41は、芳香消臭液容器1中の芳香消臭液がなくなっても膨潤性層に残存している間は膨潤し、膨潤性層41中の芳香消臭液がさらに揮散するにつれて徐々に膨潤が小さくなる。このため、本発明の揮散体を備えた芳香消臭器の使用者は芳香消臭液容器中の芳香消臭液がなくなっても揮散体の膨潤によって揮散が続いていることが確認できる。本発明の揮散体は膨潤性層のみを有していればよいが、さらに非膨潤性層を有することによって、均一な膨潤、揮散量の点で優れたものとなる。
非膨潤性層42は、芳香消臭液拡散性材料421を含有する。図3及び4中の非膨潤性層42は1例としてパルプの不織布を示す。芳香消臭液拡散性材料421は吸い上げ芯材2によって吸い上げられた芳香消臭液と接触して芳香消臭液を拡散させるものであり、例えばセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、シルク、麻、羊毛、アセテート、ナイロン、アクリル、パルプ、コットン、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどからなる繊維、又はこれらを組み合わせた複合繊維を単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。好ましい芳香消臭液拡散性材料はセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルである。非膨潤性層はこれら芳香消臭液拡散性材料の不織布であることが好ましい。非膨潤性層の目付量は20〜200g/m/mmが好ましく、50〜150g/m/mmがより好ましい。
また、均一な膨潤が必要とされる場合には、非膨潤性層の厚みを調整することが好ましい。例えば、非膨潤性層がその下面の中心で吸い上げ芯材と接する場合、吸い上げ芯材により吸い上げられ非膨潤性層に到達した芳香消臭液が垂直方向に拡散しただちに膨潤性層に達すると、膨潤性層の中央付近は十分に膨潤するものの、膨潤性層の端部に供給される芳香消臭液が不十分となって膨潤性層の端部における膨潤が少なくなって揮散体全体としての膨潤が均一とならないことがある。したがって、非膨潤性層の厚みは1mm以上あることが好ましい。より好ましくは1〜15mmである。
さらに、芯材から揮散体の端部までの距離も均一な膨潤において重要である。非膨潤性層における芯材と接触する面(芯材接触面;通常は揮散体の下面)の周縁から最も近い芯材接触面における芯材と接触する部分(芯材接触領域)までの距離(芯材接触面周縁から芯材接触領域までの最短距離)が5.2cm以下であることが好ましく、4.7cm未満であることがより好ましく、4.2cm以下であることがより一層好ましい。例えば、芯材が直径2cmの円形であれば、非膨潤性層下面は芯材の中心から6.2cm(芯材半径1cm+5.2cm)の円内に収まる大きさが好ましい。
さらに、非膨潤性層の厚みと、芯材接触面周縁から芯材接触領域までの最短距離とを制御すると、より均一な膨潤が得られる。該厚み(mm)/該最短距離(mm)で算出した数値が、1/50〜1/1となる範囲が好ましく、1/24〜1/1.5となる範囲がより好ましく、1/15〜1/2となる範囲がより好ましい。
本発明の揮散体は図1に示した芳香消臭器Aだけでなく、芳香消臭液を吸い上げて揮散部で揮散させるタイプの芳香消臭器であれば適用可能である。したがって、本発明の芳香消臭器は開口部を有する芳香消臭液容器と、前記芳香消臭液容器内に収容された芳香消臭液と、吸い上げ芯材と揮散部とを備え、前記揮散部が空気中に露出可能に設けられた揮散体を含み、前記吸い上げ芯材の少なくとも一部が前記芳香消臭液に浸漬され、前記吸い上げ芯材にて吸い上げられた芳香消臭液が前記揮散体に含浸されて揮散する芳香消臭器であって、前記揮散体が本発明の揮散体であることを特徴とする。本発明の芳香消臭器によれば、本発明の揮散体を備えたことによって、揮散量が多く、また、膨潤によって揮散体に液が残存していることを使用者が容易に確認できる。
以下、本発明を試験例により詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例1:揮散量の測定
膨潤性の揮散体を備えた芳香消臭器と一般の膨潤しない揮散体を備えた芳香消臭器の揮散量を下記の方法で測定した。200ml容の芳香消臭液容器に芳香消臭液200mlを入れて、該容器開口部から吸い上げ芯材を挿入しその一端を芳香消臭液と接触させるとともに、他端を揮散体下面中央に接触させる状態で固定して一定温度(25℃)の部屋に静置し、0、7、11、15及び21日経過後の芳香消臭器の重量を測定した。0日目の消臭芳香器の重量から測定された重量を引いた値を芳香消臭液の減少量として算出した。なお、本試験に使用した揮散体、芳香消臭器及び芳香消臭液は下記のとおりである。また、膨潤性揮散体は膨潤によってその厚みが非膨脹性揮散体と同じ厚みとなるように設計した。したがって、両揮散体はほぼ同体積である。
<膨潤性揮散体>
形状及び大きさ:板状(幅4cm、長さ8cm、厚み0.5cm)
下層(非膨脹性層):パルプ不織布(芳香剤用ろ紙、王子キノクロス社製)を積層し厚さ4mmとしたもの(目付量600g/m)。
上層(膨潤性層):吸水膨潤性樹脂含有不織布(「B−SAP」、ポリアクリル酸ナトリウムを含有したパルプ不織布、厚さ1.0mm(吸水膨潤性樹脂とこれを保持するパルプ不織布とこれらを上下からサンドイッチしている不織布とから構成されており、吸水膨潤性樹脂とこれを保持するパルプ不織布の合計厚みが0.6mm、サンドイッチしている不織布の厚みがそれぞれ0.2mmである)、王子キノクロス社製)

<非膨脹性揮散体>
パルプ不織布(芳香剤用ろ紙、王子キノクロス株式会社製)を積層し厚さ15mmとしたもの(目付量2700g/m

<芳香消臭器>(図1と同タイプの芳香消臭器を使用)
芳香消臭液容器:容量約200ml、高さ約7cm
カバー:開口面積40cm
吸い上げ芯材:フェルト製、直径6mm、長さ9cm(米島フェルト社製)

<芳香消臭液>
香料:1.5重量%
界面活性剤(ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル):3重量%
消臭剤(ベタイン化合物、アミン化合物、有機酸化合物の混合物):0.2重量%
防腐剤(2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン):0.03重量%
イオン交換水:95.27重量%

本試験の結果を表1(芳香消臭液の減少量;単位g)に示す。
Figure 2008086528
本試験によれば、膨潤性揮散体は、一般的な揮散体であるパルプ不織布製の非膨潤性揮散体と比較して揮散速度が顕著に速かった。また、膨潤性揮散体を使用した試験では、芳香消臭液容器中の芳香消臭液は15日目でなくなっていたが、膨潤性揮散体の膨潤により膨潤性揮散体中に芳香消臭液が残存していることを確認できた。
試験例2:消臭力の測定
悪臭成分に与える膨潤性の揮散体と一般の膨潤しない揮散体の影響を下記の方法で測定した。両揮散体に各々40gの芳香消臭液を含浸させ、10L容のテドラーバッグ内に静置し、密封し、空気と悪臭成分(100ppm程度となる量)をあわせて5L入れ、まずこの段階で悪臭成分の初期濃度を測定した。1時間後にテドラーバッグ内の悪臭成分濃度を測定し、下記計算式より消臭率(%)を算出した。
(初期濃度−測定濃度)×100/初期濃度
なお、本試験に使用した揮散体及び芳香消臭液は試験例1と同じものであり、悪臭成分、テドラーバッグ及び測定器は下記のとおりである。また、膨潤性揮散体の厚みは芳香消臭液を40g含浸することにより、非膨潤性揮散体の厚み(15mm)と同じとなる。
<悪臭成分>
トリメチルアミン、硫化水素
<テドラーバッグ>
容量10L(GLサイエンス社製)
<測定器>
ガス検知管(ガステック社製)

本試験の結果を表2(消臭率;単位%)に示す。
Figure 2008086528
本試験によれば、膨潤性揮散体は、一般的な揮散体である不織布製の非膨潤性揮散体と比較して消臭率が顕著に高かった。
試験例3:膨潤の傾向1
膨潤性揮散体が均一に膨潤するに有利な大きさを下記の方法で調べた。試験例1で使用した膨潤性揮散体を様々に変更し、試験例1と同様にして、芳香消臭容器に設置し芳香消臭容器を静置し1日後の膨潤の様子を観察した。なお、本試験に使用した芳香消臭器及び芳香消臭液は試験例1と同じであり、膨潤性揮散体は下記のとおりである。
<膨潤性揮散体>(2層)
形状及び大きさ:幅が2cmで長さが4、6、8及び10cmの板状
下層(非膨脹性層):試験例1と同じ。ただし、厚みは1、2、4及び6mmの4種類である。厚さ1mmあたりの目付量は100g/mである。
上層(膨潤性層):試験例1と同じ
<単層膨潤性揮散体>(膨潤性層の1層のみ)
形状及び大きさ:幅が2cmで長さが4、6、8及び10cmの板状
下層(非膨脹性層):なし
上層(膨潤性層):試験例1と同じ

本試験の結果を表3及び図5に示す。表3における評価基準は次のとおりである。なお、図5(a)下層の厚みを2mmとした膨潤性揮散体の膨潤の様子を示したものである。
4:膨潤性層が端まで完全に膨潤した。
3:膨潤性層全体がほぼ均等に膨潤した。
2:膨潤性層の長手方向の端部が十分に膨潤しているものの長手方向中央部と比較してやや厚みが不足し、膨潤性層全体としては長手方向中央部がやや盛り上がった。
1:膨潤性層の長手方向中央部のみ極端に膨潤して上下にふくらんだ。
Figure 2008086528
本試験によれば、膨潤性層と非膨潤性層を備えた膨潤性揮散体は、非膨潤性層の厚みが厚く、長さが短いほど強く膨潤した。なお、評価が「1」のものも使用にあたって十分な揮散量を維持していた。
試験例4:膨潤の傾向2
膨潤性揮散体に接する吸い上げ芯材の面積が膨潤に与える影響を調べた。吸い上げ芯材の太さと膨潤性揮散体を変更した以外は、試験例1と同様にして、芳香消臭容器に設置し芳香消臭容器を静置し1日後の膨潤の様子を観察し、試験例3と同じ基準で評価した。なお、本試験に使用した芳香消臭器及び芳香消臭液は試験例1と同じであり、膨潤性揮散体及び吸い上げ芯材は下記のとおりである。
<膨潤性揮散体>
形状及び大きさ:幅が2cmで長さが10、12、14及び20cmの板状。直径8cmの円状。
下層(非膨脹性層):試験例1と同じ。ただし、厚みは2mmである。厚さ1mmあたりの目付量は100g/mである。
上層(膨潤性層):試験例1と同じものと、直径8cmの円状のもの。
<吸い上げ芯材>
試験例1と同じ芯材(直径6mm)を32本束ねてなるべく円形にしたものであり、直径は約約36mmである。

本試験の結果を図6及び表4に示す。なお、表4における評価基準は表3と同じである。
Figure 2008086528
本試験の結果と試験例3の下層厚み2mmの結果をあわせて考慮すると、芯材外縁から下層外縁までの距離が5.2cm以下であれば2以上の評価となっており、使用に際して問題のない程度に膨潤していた。
本発明は芳香消臭器の分野において利用できる。
従来の一般的な揮散体を備えた芳香消臭器を示す図である。 図1に示した芳香消臭器の垂直断面図を示す図である。 膨潤前の本発明の揮散体の1例を示す斜視図及び断面図である。 膨潤後の本発明の揮散体の1例を示す斜視図及び断面図である。 試験例3による膨潤の様子を撮影した写真代用図であり、下層の厚みを2mmとした膨潤性揮散体の膨潤の様子を示し、下より順に、4、6、8及び10cmの揮散体による試験結果である。 試験例4による膨潤の様子を撮影した写真代用図である。図中、下より順に、14、12及び10cmの揮散体による試験結果である。
符号の説明
A 芳香消臭具
1 芳香消臭液容器
11 口部
12 蓋体
13 鍔部
2 吸い上げ芯材
3 揮散体
4 膨潤性揮散体
41 膨潤性層
411 吸水膨潤性樹脂
412 パルプ
413 不織布
42 非膨潤性層
421 芳香消臭液拡散性材料

Claims (4)

  1. 芳香消臭液を吸い上げる芯材を接触させて吸い上げられた芳香消臭液を揮散させるための揮散体であって、
    吸水膨潤性樹脂を含有する膨潤性層を含む揮散体。
  2. さらに非膨潤性層を含み、前記膨潤性層が前記非膨潤性層の上方に積層された少なくとも2層からなる請求項1に記載の揮散体。
  3. 前記非膨潤性層の厚みが1〜15mmである請求項2に記載の揮散体。
  4. 開口部を有する芳香消臭液容器と、
    前記芳香消臭液容器内に収容された芳香消臭液と、
    吸い上げ芯材と
    空気中に露出可能に設けられた揮散体とを備え、
    前記吸い上げ芯材の少なくとも一部が前記芳香消臭液に浸漬され、前記吸い上げ芯材にて吸い上げられた芳香消臭液が前記揮散体に含浸されて揮散する芳香消臭器であって、
    前記揮散体が請求項1〜3のいずれかに記載された揮散体である芳香消臭器。
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