JP2005029663A - 感湿性機能材 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、従来より低い湿度においても、湿度の上昇に応じてガス透過性を実質的に高め、揮散量を適切に調整できる機能材を提供する。
【解決手段】1〜200重量%の柔軟剤を含有する基材から構成され、30%RHでのガス透過量に対する75%RHのガス透過量が5〜100倍である感湿性機能材を製造する。
【選択図】 なし
【解決手段】1〜200重量%の柔軟剤を含有する基材から構成され、30%RHでのガス透過量に対する75%RHのガス透過量が5〜100倍である感湿性機能材を製造する。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、機能材に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、抗菌・防カビ剤や気化性防錆剤等の揮散性を有する薬剤は、湿度に応じて必要な揮散量が変わり、高湿度条件下においては多量の薬剤が必要となる。
【0003】
そこで、高湿度条件下ではガス透過性を高めて上記薬剤を揮散させ、かつ、低湿度条件下ではガス透過性を低下させて上記薬剤が無駄に揮散するのを防ぐことを目的とした、紙や不織布にビスコースを塗工または含浸してセルロース層を設けたビスコース加工紙による、湿度に応じてガス透過性を制御する包装体が特許文献1に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−60302号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の包装体が実質的にガス透過性を高める湿度条件は、ほとんどが80%RH以上の高湿度条件下に限られており、それよりも低い湿度条件ではガス透過性を適度に高めることは難しく、上記薬剤の揮散量は不足気味にならざるを得なかった。
【0006】
そこでこの発明は、従来より低い湿度から、湿度の上昇に応じてガス透過性を実質的に高め、揮散量を適切に調整できる機能材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、1〜200重量%の柔軟剤を含有する基材から構成され、30%RHでのガス透過量に対して75%RHでのガス透過量が5〜100倍である感湿性機能材によって上記の課題を解決したのである。
【0008】
基材に柔軟剤を含有させることにより、基材中の結晶構造が緩み、ガス透過量が湿度の上昇に応じて増加しやすくなる。これにより、従来より低い湿度から、湿度の上昇に応じてガス透過性を実質的に高めることができる感湿性機能材を得られる。さらに、この柔軟剤の種類の選択、量の調整により、揮散性薬剤の種類や用途に応じた適切な量を揮散させることができる感湿性機能材を得ることもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を詳細に説明する。
この発明にかかる感湿性機能材は、1〜200重量%の柔軟剤を含有し、30%RHでのガス透過量に対して75%RHでのガス透過量が5〜100倍である基材から構成されるものである。
【0010】
感湿性とは、周囲の湿度の上昇に応じて物体の性質が変化することをいい、ここではガス透過性が高まり、ガスの透過量が増加することを示す。ここで増加とは、微々たる増加ではなく実質的な増加をいい、75%RHという高湿度でのガス透過量が、低湿度である30%RHでのガス透過量の5倍以上となることをいう。ただし、100倍を超えると、ガス透過量の増加が極端過ぎて、制御が困難になるため現実的ではない。また、ガス透過性とは酸素や水蒸気などの気体や、揮発した有機化合物等が透過し得ることをいう。
【0011】
上記基材は、必ずしもそのものが上記感湿性を有している必要はなく、上記基材に上記柔軟剤を含有させたものが、必要とする湿度環境において上記感湿性を示す上記感湿性機能材であればよい。ただし、上記基材が、高湿度環境に限定したものであっても上記感湿性を示すものであれば、上記柔軟剤による調整が可能となることがあるため、上記基材そのものが上記感湿性を有していることが望ましい。
【0012】
上記基材は、親水性高分子であることが望ましい。非親水性では空気中の水分に対して応答しにくいため、感湿性を示すためには必然的に水との親和性が必要だからである。上記親水性高分子としては例えば、セロファン、ビスコース加工紙等のセルロース、酢酸セルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、デンプン、アルギン酸塩、カゼイン、コラーゲン、ポリアミド、ポリアクリル酸等が挙げられる。上記ビスコース加工紙とは、不織布や紙等にビスコースを塗工または含浸させて、表面あるいは内部にセルロース層を生じさせたものをいう。上記基材としては、これらを単独で用いてもよいし、感湿性を有する基材が、湿度が変化する環境に面している限り、反対面に他の部材を積層してもよい。
【0013】
上記柔軟剤とは、上記基材に含有させることで、上記基材中の結晶構造を湿度の上昇に応じて緩みやすくするものである。その含有させる量は、上記基材の重量に比して、1〜200重量%であることが望ましく、5〜150重量%であればより望ましい。1重量%未満では、上記感湿性に与える影響が小さすぎてこの発明の効果を得るのが難しくなってしまう。一方で、200重量%を超えると、出来上がる上記感湿性機能材がベタつきすぎてしまい、実用が難しくなる。
上記柔軟剤の含有量の範囲においては、上記柔軟剤の含有量の増加に応じて上記基材中の結晶構造が緩みやすくなることで、湿度の上昇に応じて上記のガス透過量が増加し、また、より低湿度でも上記感湿性を発揮するようになる。
ただし、上記柔軟剤の最も望ましい含有量は、上記の条件の範囲内で、用いる上記柔軟剤と上記基材の種類によって変化する。また、上記感湿性機能材が透過させる揮散性薬剤の種類と用途に応じても適切に選択しなければならない。
【0014】
上記柔軟剤としては、例えば、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、ポリエリスリトール等の多価アルコールや、あるいは、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤等が挙げられる。
【0015】
上記基材に上記柔軟剤を含有させて得られた上記感湿性機能材は、30%RH付近の低湿度環境では揮散性薬剤の揮散を抑制し、目的に応じて必要な感湿性を示しはじめる湿度を適切に調整できるものであると望ましい。具体的には、30%RHでのガス透過量に対して75%RHでのガス透過量が5〜100倍であることが望ましい。5倍未満では湿度に応じた調製が充分にできない場合があり、一方で、100倍を超える場合は、ガス透過量の増加が極端過ぎて、制御が困難になるため、現実的ではない。また、感湿性により増加するガス透過量も、必要な量だけ揮散できるように調整できることが望ましい。なお、上記感湿性機能材は、上記基材と上記柔軟剤以外の構成要素を含んでいてもよい。
【0016】
上記感湿性機能材は、ガスとして透過させる揮散性薬剤を包装した製剤の包装の、少なくとも一部を形成するものである。上記の製剤の包装の一部のみが上記感湿性機能材である場合は、上記感湿性機能材以外の包装は、ガスを透過しないものであるか、あるいはガス透過量が上記感湿性機能材のガス透過量の最大値に比して著しく小さいものでなければならない。また、包装の全てが上記感湿性機能材であってもよい。
【0017】
上記感湿性機能材は、シート状であることが望ましい。シート状であるとは、膜、紙、布、不織布、薄板等のように、表面積に比して厚みが著しく小さいことをいう。また、少なくとも薬剤を包装することができる程度の耐久性を有することが望ましい。一方で、少なくとも特定された湿度条件の下でガス透過性を示すことが可能な範囲の厚みであることが望ましい。この必要とする厚みは材質によって異なる。
【0018】
上記感湿性機能材は、シート状の上記基材に上記柔軟剤を含有させたものでも、シート状でない上記基材に上記柔軟剤を含有させた後にシート状にしたものでも、上記基材をシート状にしつつ上記柔軟剤を含有させたものでも、どれでもよい。
【0019】
上記感湿性機能材がガスとして透過させる揮散性薬剤とは、常温で揮散性を有する薬剤で、抗菌・防カビ剤、気化性防錆剤、防虫剤、芳香剤、消臭剤などが挙げられる。
【0020】
上記抗菌・防カビ剤としては、例えば、アリルイソチオシアネート(以下、「AIT」という。)等のイソチオシアン酸エステル、シトラール、ユーカリ油、メントール、ヒノキチオール等が挙げられる。
【0021】
上記気化性防錆剤としては、例えば、シクロヘキシルアンモニウムシクロヘキシルカーバメイト(以下、「CHC」という。)、ジシクロヘキシルアミンナイトライト、ジイソプロピルアミンナイトライト、1,2,3−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0022】
上記防虫剤としては、例えば、ピレスロイド類、シネオール、ターピネオール、シトロネラール等が挙げられる。
【0023】
上記芳香剤としては、例えば、リモネン、オレンジ油、レモン油、ライム油、ムスク、ラベンダー油、ジャスミン油、バニリン等が挙げられる。
【0024】
上記消臭剤としては、例えば、竹エキス、ヨモギエキス、ツバキ油、月桃油、緑茶抽出油、柿抽出油等が挙げられる。
【0025】
これらの揮散性薬剤の揮散量を、上記感湿性機能材によって調整することにより、薬剤を揮散させる必要が無いか、又は必要量が少ない低湿度環境下では無駄な揮散を抑え、湿度の上昇に応じて揮散量が増加し、薬剤が必要となる高湿度環境下では十分な量の揮散が可能である、無駄が少なく長寿命の製剤を得ることができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例によりこの発明をさらに詳細に説明する。
【0027】
[柔軟剤の量変化に対する各湿度状態における揮散量]
(実施例1)
坪量が14g/m2 であるレーヨン・パルプ混合不織布(混合比30:70)を支持部材とし、その片面にポリエチレンの接着層(厚さ15μm)を介して、厚さ20μmの無延伸ポリプロピレンを積層させた。
【0028】
この積層体の不織布側の面に、セルロース濃度3.0%、水酸化ナトリウム濃度1.9%からなるビスコースを、乾燥時のセルロース含有量が8.0g/m2 となるように、ロールコーターで塗工した。これを一般的なビスコースの加工手順に従って、15wt%硫酸浴中で凝固・再生、脱硫、水洗した後、それぞれ、5、10、20、50wt%グリセリン(図中、「glycerine」と表記する。)水溶液中に30分間浸漬させ、液から取り出した後はシリンダードライヤーによって乾燥させた。
【0029】
これにより、8.0g/m2 のセルロースに対して、柔軟剤となるグリセリンを、それぞれ7.5、20、40、130wt%含有させた機能材を得た。これらの得られた機能材の三方を加熱溶着させて三方シール袋(分包サイズ50×75mm)に製袋し、同時にこの中にAIT1gを入れた。これを30℃の温度環境で、湿度が30〜95%RHの環境に放置したときの揮散量を測定し、柔軟剤の量が揮散量に及ぼす影響を比較した。それぞれを実施例1−1(7.5wt%)、実施例1−2(20wt%)、実施例1−3(40wt%)、実施例1−4(130wt%)とし、その揮散量を図1に、30%RHの場合と75%RHの場合との揮散量の比を図2に示す。
【0030】
(比較例1)
柔軟剤であるグリセリンを含有させないこと以外は実施例1と同様にして機能材を得て揮散量を測定し、柔軟剤が無い場合の揮散量を、柔軟剤がある場合の揮散量と比較した。その結果の揮散量を図1(図中、「no agent」という。)に、30%RHの場合と75%RHの場合との揮散量の比を図2に示す。
【0031】
(比較例2)
柔軟剤であるグリセリンの濃度を80%、浸漬時間を60分間とすることで、積層体中のセルロースに対する含有量を240wt%とする以外は実施例1と同様にして機能材を得て揮散量を測定し、柔軟剤が過剰である場合の揮散量を、柔軟剤がそれより少ない場合と比較した。その結果の揮散量を図1に、30%RHの場合と75%RHの場合との揮散量の比を図2に示す。
【0032】
[相対湿度と揮散速度の関係]
(比較例3)
柔軟剤としてTEGを12wt%含有させたセロファン(レンゴー製:#300PT 図中、「cellophane」という。)に、30μmのポリエチレンを押出しラミネートした基材を用いた以外は、実施例1と同様にして機能材を得て、各相対湿度における揮散速度を比較した。その結果を図1に示す。
【0033】
[柔軟剤の存在と種類による揮散量の変化]
(実施例2)
実施例1と同様の手順により、ビスコースを塗工し、水洗までの工程を終えた後に、10wt%グリセリン水溶液中に30分間浸漬させ、液から取り出した後はシリンダードライヤーによって乾燥させ、8.0g/m2 のセルロースに対して、柔軟剤となるグリセリンを20wt%含有した機能材を得た。
上記の得られた機能材の三方を加熱溶着させて三方シ−ル袋(分包サイズ:50×75mm)に製袋し、同時にこの中にAIT1gを入れた。これを30℃の温度環境で、湿度がそれぞれ30%RHと75%RHの環境に放置した時の揮散量を測定した。それぞれを実施例2−1、実施例2−2として、その揮散量を図3に、75%RHと30%RHとの場合の揮散量の比を図4に示す。
【0034】
(比較例4)
上記実施例1の積層体を用い、グリセリン水溶液中に浸漬させず(柔軟剤無しのため、図中「no agent」という。)に乾燥させ、それ以外は実施例1と同様にして機能材を得て、それぞれ30%RHと75%RHとの環境に放置した時の揮散量を測定した。それぞれを比較例4−1、比較例4−2として、その揮散量を図3に、75%RHと30%RHとの場合の揮散量の比を図4に示す。
【0035】
(実施例3)
上記実施例1の積層体を用い、グリセリン水溶液の代わりに5wt%のトリエチレングリコール(以下、「TEG」という。)水溶液を用いて、8.0g/m2 のセルロースに対して柔軟剤となるTEGを10wt%含有した機能材を得るようにし、それ以外は実施例1と同様の工程により機能材を得て、それぞれ30%RHと75%RHとの環境に放置した時の揮散量を測定した。それぞれを実施例3−1、実施例3−2として、その揮散量を図3に、75%RHでの揮散量と30%RHでの揮散量との比を図4に示す。
【0036】
[別の揮散性薬剤での揮散量の変化]
(実施例4)
坪量が15g/m2 であるパルプと、坪量が25g/m2 であるポリエチレン繊維との2層抄き不織布のパルプ側の面に、セルロース濃度9.5%、水酸化ナトリウム濃度6.0%からなるビスコース溶液を、乾燥時のセルロース含有量が20.0g/m2 となるように、ロールコーターで塗工した。これを一般的なビスコースの加工手順に従って、15wt%硫酸浴中で凝固・再生、脱硫、水洗した後、20wt%グリセリン水溶液中に浸漬させ、液から取り出した後はシリンダードライヤーによって乾燥させた。
これにより、20.0g/m2 のセルロースに対して、柔軟剤となるグリセリンを50wt%含有した機能材を得た。
【0037】
上記の得られた機能材の三方を加熱溶着させて三方シール袋(分包サイズ:60×60mm)に製袋し、同時にこの中にCHC1gを入れた。これを30℃の温度環境で、湿度がそれぞれ30%RHと75%RHの環境に2日間放置した時の揮散量を測定し、揮散量の比を計算した。その結果を表1に示す。
【0038】
(比較例5)
上記実施例4の不織布を用い、グリセリン水溶液中に浸漬させずに乾燥させ、それ以外は実施例4と同様にして機能材を得て揮散量を測定し、揮散量の比を計算して、柔軟剤の存在が揮散量に及ぼす影響を比較した。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
[結果]
図1及び図2より明らかなように、柔軟剤であるグリセリンの含有率が増えるに従って、より低湿度側から増加するようになり、またAIT揮散量がより増加し、従来よりも低湿度域から揮散量を急激に増大させることができた。しかし、グリセリンの含有率が過剰となる240wt%の場合は、80%RH前後の高湿度環境では含有率が130wt%の場合とAIT揮散量はほとんど変わらないが、30%RHの低湿度環境でもAITの揮散を抑制できなくなり、またベタつきすぎて取り扱いが困難だった。
【0041】
図1に示す比較例3のように、柔軟剤を加えても、30%RHの場合のガス透過量に対する75%RHの場合のガス透過量が5倍以上にならない(比較例3における比は2.1倍)こともある。そのため、基材の性質及び種類に応じて、発明の効果を充分に発揮させるのに必要な柔軟剤の量は違ってくる。
【0042】
図3、図4及び表1から明らかなように、低湿度である30%RHの環境において、柔軟剤としてグリセリンやTEGを用いると、柔軟剤を添加しなかった場合よりもAITやCHCの揮散量は若干増加したが、その揮散量は少量に抑えることができた。一方、比較的高湿度である75%RHでは、柔軟剤を使用することにより、AITやCHCの揮散量は30%RHのそれに比べて、5倍以上と大幅に増加した。また、グリセリンを用いた方が、TEGを用いるよりもAITの揮散量は高い増加率を示し、柔軟剤の種類を変えることによってAITの揮散量を変化させることもできた。
【0043】
【発明の効果】
基材に柔軟剤を含有させたことにより、基材中の結晶構造が緩み、ガス透過量が湿度の上昇に応じて増加しやすい感湿性機能材が得られる。この感湿性機能材を薬剤製剤の包装の一部又は全部に用いることにより、低湿度で薬剤が必要無い状況では無駄な揮散を抑え、高湿度で薬剤が必要な状況では揮散させるという調整を、より適切に、従来より低湿度の環境下においても行うことができる。これにより、揮散性薬剤製剤を利用しやすくなる。また、薬剤製剤の寿命をより伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、比較例1、比較例2、比較例3における揮散量を示すグラフ
【図2】実施例1、比較例1、比較例2における揮散量の比を示すグラフ
【図3】実施例2、実施例3、比較例4におけるAIT揮散量を示すグラフ
【図4】実施例2、実施例3、比較例4におけるAIT揮散量の比を示すグラフ
【発明の属する技術分野】
この発明は、機能材に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、抗菌・防カビ剤や気化性防錆剤等の揮散性を有する薬剤は、湿度に応じて必要な揮散量が変わり、高湿度条件下においては多量の薬剤が必要となる。
【0003】
そこで、高湿度条件下ではガス透過性を高めて上記薬剤を揮散させ、かつ、低湿度条件下ではガス透過性を低下させて上記薬剤が無駄に揮散するのを防ぐことを目的とした、紙や不織布にビスコースを塗工または含浸してセルロース層を設けたビスコース加工紙による、湿度に応じてガス透過性を制御する包装体が特許文献1に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−60302号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の包装体が実質的にガス透過性を高める湿度条件は、ほとんどが80%RH以上の高湿度条件下に限られており、それよりも低い湿度条件ではガス透過性を適度に高めることは難しく、上記薬剤の揮散量は不足気味にならざるを得なかった。
【0006】
そこでこの発明は、従来より低い湿度から、湿度の上昇に応じてガス透過性を実質的に高め、揮散量を適切に調整できる機能材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は、1〜200重量%の柔軟剤を含有する基材から構成され、30%RHでのガス透過量に対して75%RHでのガス透過量が5〜100倍である感湿性機能材によって上記の課題を解決したのである。
【0008】
基材に柔軟剤を含有させることにより、基材中の結晶構造が緩み、ガス透過量が湿度の上昇に応じて増加しやすくなる。これにより、従来より低い湿度から、湿度の上昇に応じてガス透過性を実質的に高めることができる感湿性機能材を得られる。さらに、この柔軟剤の種類の選択、量の調整により、揮散性薬剤の種類や用途に応じた適切な量を揮散させることができる感湿性機能材を得ることもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を詳細に説明する。
この発明にかかる感湿性機能材は、1〜200重量%の柔軟剤を含有し、30%RHでのガス透過量に対して75%RHでのガス透過量が5〜100倍である基材から構成されるものである。
【0010】
感湿性とは、周囲の湿度の上昇に応じて物体の性質が変化することをいい、ここではガス透過性が高まり、ガスの透過量が増加することを示す。ここで増加とは、微々たる増加ではなく実質的な増加をいい、75%RHという高湿度でのガス透過量が、低湿度である30%RHでのガス透過量の5倍以上となることをいう。ただし、100倍を超えると、ガス透過量の増加が極端過ぎて、制御が困難になるため現実的ではない。また、ガス透過性とは酸素や水蒸気などの気体や、揮発した有機化合物等が透過し得ることをいう。
【0011】
上記基材は、必ずしもそのものが上記感湿性を有している必要はなく、上記基材に上記柔軟剤を含有させたものが、必要とする湿度環境において上記感湿性を示す上記感湿性機能材であればよい。ただし、上記基材が、高湿度環境に限定したものであっても上記感湿性を示すものであれば、上記柔軟剤による調整が可能となることがあるため、上記基材そのものが上記感湿性を有していることが望ましい。
【0012】
上記基材は、親水性高分子であることが望ましい。非親水性では空気中の水分に対して応答しにくいため、感湿性を示すためには必然的に水との親和性が必要だからである。上記親水性高分子としては例えば、セロファン、ビスコース加工紙等のセルロース、酢酸セルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、デンプン、アルギン酸塩、カゼイン、コラーゲン、ポリアミド、ポリアクリル酸等が挙げられる。上記ビスコース加工紙とは、不織布や紙等にビスコースを塗工または含浸させて、表面あるいは内部にセルロース層を生じさせたものをいう。上記基材としては、これらを単独で用いてもよいし、感湿性を有する基材が、湿度が変化する環境に面している限り、反対面に他の部材を積層してもよい。
【0013】
上記柔軟剤とは、上記基材に含有させることで、上記基材中の結晶構造を湿度の上昇に応じて緩みやすくするものである。その含有させる量は、上記基材の重量に比して、1〜200重量%であることが望ましく、5〜150重量%であればより望ましい。1重量%未満では、上記感湿性に与える影響が小さすぎてこの発明の効果を得るのが難しくなってしまう。一方で、200重量%を超えると、出来上がる上記感湿性機能材がベタつきすぎてしまい、実用が難しくなる。
上記柔軟剤の含有量の範囲においては、上記柔軟剤の含有量の増加に応じて上記基材中の結晶構造が緩みやすくなることで、湿度の上昇に応じて上記のガス透過量が増加し、また、より低湿度でも上記感湿性を発揮するようになる。
ただし、上記柔軟剤の最も望ましい含有量は、上記の条件の範囲内で、用いる上記柔軟剤と上記基材の種類によって変化する。また、上記感湿性機能材が透過させる揮散性薬剤の種類と用途に応じても適切に選択しなければならない。
【0014】
上記柔軟剤としては、例えば、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、ポリエリスリトール等の多価アルコールや、あるいは、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の界面活性剤等が挙げられる。
【0015】
上記基材に上記柔軟剤を含有させて得られた上記感湿性機能材は、30%RH付近の低湿度環境では揮散性薬剤の揮散を抑制し、目的に応じて必要な感湿性を示しはじめる湿度を適切に調整できるものであると望ましい。具体的には、30%RHでのガス透過量に対して75%RHでのガス透過量が5〜100倍であることが望ましい。5倍未満では湿度に応じた調製が充分にできない場合があり、一方で、100倍を超える場合は、ガス透過量の増加が極端過ぎて、制御が困難になるため、現実的ではない。また、感湿性により増加するガス透過量も、必要な量だけ揮散できるように調整できることが望ましい。なお、上記感湿性機能材は、上記基材と上記柔軟剤以外の構成要素を含んでいてもよい。
【0016】
上記感湿性機能材は、ガスとして透過させる揮散性薬剤を包装した製剤の包装の、少なくとも一部を形成するものである。上記の製剤の包装の一部のみが上記感湿性機能材である場合は、上記感湿性機能材以外の包装は、ガスを透過しないものであるか、あるいはガス透過量が上記感湿性機能材のガス透過量の最大値に比して著しく小さいものでなければならない。また、包装の全てが上記感湿性機能材であってもよい。
【0017】
上記感湿性機能材は、シート状であることが望ましい。シート状であるとは、膜、紙、布、不織布、薄板等のように、表面積に比して厚みが著しく小さいことをいう。また、少なくとも薬剤を包装することができる程度の耐久性を有することが望ましい。一方で、少なくとも特定された湿度条件の下でガス透過性を示すことが可能な範囲の厚みであることが望ましい。この必要とする厚みは材質によって異なる。
【0018】
上記感湿性機能材は、シート状の上記基材に上記柔軟剤を含有させたものでも、シート状でない上記基材に上記柔軟剤を含有させた後にシート状にしたものでも、上記基材をシート状にしつつ上記柔軟剤を含有させたものでも、どれでもよい。
【0019】
上記感湿性機能材がガスとして透過させる揮散性薬剤とは、常温で揮散性を有する薬剤で、抗菌・防カビ剤、気化性防錆剤、防虫剤、芳香剤、消臭剤などが挙げられる。
【0020】
上記抗菌・防カビ剤としては、例えば、アリルイソチオシアネート(以下、「AIT」という。)等のイソチオシアン酸エステル、シトラール、ユーカリ油、メントール、ヒノキチオール等が挙げられる。
【0021】
上記気化性防錆剤としては、例えば、シクロヘキシルアンモニウムシクロヘキシルカーバメイト(以下、「CHC」という。)、ジシクロヘキシルアミンナイトライト、ジイソプロピルアミンナイトライト、1,2,3−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0022】
上記防虫剤としては、例えば、ピレスロイド類、シネオール、ターピネオール、シトロネラール等が挙げられる。
【0023】
上記芳香剤としては、例えば、リモネン、オレンジ油、レモン油、ライム油、ムスク、ラベンダー油、ジャスミン油、バニリン等が挙げられる。
【0024】
上記消臭剤としては、例えば、竹エキス、ヨモギエキス、ツバキ油、月桃油、緑茶抽出油、柿抽出油等が挙げられる。
【0025】
これらの揮散性薬剤の揮散量を、上記感湿性機能材によって調整することにより、薬剤を揮散させる必要が無いか、又は必要量が少ない低湿度環境下では無駄な揮散を抑え、湿度の上昇に応じて揮散量が増加し、薬剤が必要となる高湿度環境下では十分な量の揮散が可能である、無駄が少なく長寿命の製剤を得ることができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例によりこの発明をさらに詳細に説明する。
【0027】
[柔軟剤の量変化に対する各湿度状態における揮散量]
(実施例1)
坪量が14g/m2 であるレーヨン・パルプ混合不織布(混合比30:70)を支持部材とし、その片面にポリエチレンの接着層(厚さ15μm)を介して、厚さ20μmの無延伸ポリプロピレンを積層させた。
【0028】
この積層体の不織布側の面に、セルロース濃度3.0%、水酸化ナトリウム濃度1.9%からなるビスコースを、乾燥時のセルロース含有量が8.0g/m2 となるように、ロールコーターで塗工した。これを一般的なビスコースの加工手順に従って、15wt%硫酸浴中で凝固・再生、脱硫、水洗した後、それぞれ、5、10、20、50wt%グリセリン(図中、「glycerine」と表記する。)水溶液中に30分間浸漬させ、液から取り出した後はシリンダードライヤーによって乾燥させた。
【0029】
これにより、8.0g/m2 のセルロースに対して、柔軟剤となるグリセリンを、それぞれ7.5、20、40、130wt%含有させた機能材を得た。これらの得られた機能材の三方を加熱溶着させて三方シール袋(分包サイズ50×75mm)に製袋し、同時にこの中にAIT1gを入れた。これを30℃の温度環境で、湿度が30〜95%RHの環境に放置したときの揮散量を測定し、柔軟剤の量が揮散量に及ぼす影響を比較した。それぞれを実施例1−1(7.5wt%)、実施例1−2(20wt%)、実施例1−3(40wt%)、実施例1−4(130wt%)とし、その揮散量を図1に、30%RHの場合と75%RHの場合との揮散量の比を図2に示す。
【0030】
(比較例1)
柔軟剤であるグリセリンを含有させないこと以外は実施例1と同様にして機能材を得て揮散量を測定し、柔軟剤が無い場合の揮散量を、柔軟剤がある場合の揮散量と比較した。その結果の揮散量を図1(図中、「no agent」という。)に、30%RHの場合と75%RHの場合との揮散量の比を図2に示す。
【0031】
(比較例2)
柔軟剤であるグリセリンの濃度を80%、浸漬時間を60分間とすることで、積層体中のセルロースに対する含有量を240wt%とする以外は実施例1と同様にして機能材を得て揮散量を測定し、柔軟剤が過剰である場合の揮散量を、柔軟剤がそれより少ない場合と比較した。その結果の揮散量を図1に、30%RHの場合と75%RHの場合との揮散量の比を図2に示す。
【0032】
[相対湿度と揮散速度の関係]
(比較例3)
柔軟剤としてTEGを12wt%含有させたセロファン(レンゴー製:#300PT 図中、「cellophane」という。)に、30μmのポリエチレンを押出しラミネートした基材を用いた以外は、実施例1と同様にして機能材を得て、各相対湿度における揮散速度を比較した。その結果を図1に示す。
【0033】
[柔軟剤の存在と種類による揮散量の変化]
(実施例2)
実施例1と同様の手順により、ビスコースを塗工し、水洗までの工程を終えた後に、10wt%グリセリン水溶液中に30分間浸漬させ、液から取り出した後はシリンダードライヤーによって乾燥させ、8.0g/m2 のセルロースに対して、柔軟剤となるグリセリンを20wt%含有した機能材を得た。
上記の得られた機能材の三方を加熱溶着させて三方シ−ル袋(分包サイズ:50×75mm)に製袋し、同時にこの中にAIT1gを入れた。これを30℃の温度環境で、湿度がそれぞれ30%RHと75%RHの環境に放置した時の揮散量を測定した。それぞれを実施例2−1、実施例2−2として、その揮散量を図3に、75%RHと30%RHとの場合の揮散量の比を図4に示す。
【0034】
(比較例4)
上記実施例1の積層体を用い、グリセリン水溶液中に浸漬させず(柔軟剤無しのため、図中「no agent」という。)に乾燥させ、それ以外は実施例1と同様にして機能材を得て、それぞれ30%RHと75%RHとの環境に放置した時の揮散量を測定した。それぞれを比較例4−1、比較例4−2として、その揮散量を図3に、75%RHと30%RHとの場合の揮散量の比を図4に示す。
【0035】
(実施例3)
上記実施例1の積層体を用い、グリセリン水溶液の代わりに5wt%のトリエチレングリコール(以下、「TEG」という。)水溶液を用いて、8.0g/m2 のセルロースに対して柔軟剤となるTEGを10wt%含有した機能材を得るようにし、それ以外は実施例1と同様の工程により機能材を得て、それぞれ30%RHと75%RHとの環境に放置した時の揮散量を測定した。それぞれを実施例3−1、実施例3−2として、その揮散量を図3に、75%RHでの揮散量と30%RHでの揮散量との比を図4に示す。
【0036】
[別の揮散性薬剤での揮散量の変化]
(実施例4)
坪量が15g/m2 であるパルプと、坪量が25g/m2 であるポリエチレン繊維との2層抄き不織布のパルプ側の面に、セルロース濃度9.5%、水酸化ナトリウム濃度6.0%からなるビスコース溶液を、乾燥時のセルロース含有量が20.0g/m2 となるように、ロールコーターで塗工した。これを一般的なビスコースの加工手順に従って、15wt%硫酸浴中で凝固・再生、脱硫、水洗した後、20wt%グリセリン水溶液中に浸漬させ、液から取り出した後はシリンダードライヤーによって乾燥させた。
これにより、20.0g/m2 のセルロースに対して、柔軟剤となるグリセリンを50wt%含有した機能材を得た。
【0037】
上記の得られた機能材の三方を加熱溶着させて三方シール袋(分包サイズ:60×60mm)に製袋し、同時にこの中にCHC1gを入れた。これを30℃の温度環境で、湿度がそれぞれ30%RHと75%RHの環境に2日間放置した時の揮散量を測定し、揮散量の比を計算した。その結果を表1に示す。
【0038】
(比較例5)
上記実施例4の不織布を用い、グリセリン水溶液中に浸漬させずに乾燥させ、それ以外は実施例4と同様にして機能材を得て揮散量を測定し、揮散量の比を計算して、柔軟剤の存在が揮散量に及ぼす影響を比較した。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
[結果]
図1及び図2より明らかなように、柔軟剤であるグリセリンの含有率が増えるに従って、より低湿度側から増加するようになり、またAIT揮散量がより増加し、従来よりも低湿度域から揮散量を急激に増大させることができた。しかし、グリセリンの含有率が過剰となる240wt%の場合は、80%RH前後の高湿度環境では含有率が130wt%の場合とAIT揮散量はほとんど変わらないが、30%RHの低湿度環境でもAITの揮散を抑制できなくなり、またベタつきすぎて取り扱いが困難だった。
【0041】
図1に示す比較例3のように、柔軟剤を加えても、30%RHの場合のガス透過量に対する75%RHの場合のガス透過量が5倍以上にならない(比較例3における比は2.1倍)こともある。そのため、基材の性質及び種類に応じて、発明の効果を充分に発揮させるのに必要な柔軟剤の量は違ってくる。
【0042】
図3、図4及び表1から明らかなように、低湿度である30%RHの環境において、柔軟剤としてグリセリンやTEGを用いると、柔軟剤を添加しなかった場合よりもAITやCHCの揮散量は若干増加したが、その揮散量は少量に抑えることができた。一方、比較的高湿度である75%RHでは、柔軟剤を使用することにより、AITやCHCの揮散量は30%RHのそれに比べて、5倍以上と大幅に増加した。また、グリセリンを用いた方が、TEGを用いるよりもAITの揮散量は高い増加率を示し、柔軟剤の種類を変えることによってAITの揮散量を変化させることもできた。
【0043】
【発明の効果】
基材に柔軟剤を含有させたことにより、基材中の結晶構造が緩み、ガス透過量が湿度の上昇に応じて増加しやすい感湿性機能材が得られる。この感湿性機能材を薬剤製剤の包装の一部又は全部に用いることにより、低湿度で薬剤が必要無い状況では無駄な揮散を抑え、高湿度で薬剤が必要な状況では揮散させるという調整を、より適切に、従来より低湿度の環境下においても行うことができる。これにより、揮散性薬剤製剤を利用しやすくなる。また、薬剤製剤の寿命をより伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、比較例1、比較例2、比較例3における揮散量を示すグラフ
【図2】実施例1、比較例1、比較例2における揮散量の比を示すグラフ
【図3】実施例2、実施例3、比較例4におけるAIT揮散量を示すグラフ
【図4】実施例2、実施例3、比較例4におけるAIT揮散量の比を示すグラフ
Claims (3)
- 1〜200重量%の柔軟剤を含有する基材から構成され、30%RHでのガス透過量に対して75%RHでのガス透過量が5〜100倍である感湿性機能材。
- 上記基材が親水性高分子からなる、請求項1に記載の感湿性機能材。
- 上記親水性高分子が、セルロース、ポリビニルアルコール、及び、エチレン−ビニルアルコール共重合体のうちの少なくとも一つからなる、請求項1又は2に記載の感湿性機能材。
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JP2014000800A (ja) * | 2012-06-19 | 2014-01-09 | Panasonic Corp | 感湿透湿膜、感湿透湿装置、野菜ケース、および冷蔵庫 |
JP2020203232A (ja) * | 2019-06-14 | 2020-12-24 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吸収体、液体吸収器および液体処理装置 |
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2003
- 2003-07-10 JP JP2003195100A patent/JP2005029663A/ja active Pending
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