JP2008085424A - インターリーブa/d変換装置 - Google Patents

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一生 金木
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Abstract

【課題】 複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミング調整が容易なインターリーブA/D変換装置を実現する。
【解決手段】クロック信号が入力され遅延させたクロック信号を出力する可変遅延回路と、通常動作モードでアナログ入力信号を選択しクロック調整モードで遅延させたクロック信号を選択するスイッチ回路と、スイッチ回路の出力をクロック信号でサンプリングする第1のA/D変換器と、スイッチ回路の出力を遅延させたクロック信号でサンプリングする第2のA/D変換器と、第1のA/D変換器の出力のエッジを検出するエッジ検出回路と、クロック調整モードで制御電圧を走査してクロック信号の立ち上がりが遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時の制御電圧、再びクロック信号の立ち上がりが遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時の制御電圧に基き通常動作モードにおける制御電圧の値を求める演算制御回路とを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のA/D変換器をインターリーブ動作させるインターリーブA/D変換装置に関し、特に複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミング調整が容易なインターリーブA/D変換装置に関する。
従来の複数のA/D変換器をインターリーブ動作させるインターリーブA/D変換装置に関連する先行技術文献としては次のようなものがある。
特開平05−218867号公報 特開平06−152410号公報 特開平11−195988号公報 特開2001−308804号公報 特開2003−133954号公報
図7は従来のインターリーブA/D変換装置の一例を示す構成ブロック図である。図7において1及び2はA/D変換器、3はフリップフロップ回路、4は制御電圧により遅延時間が制御される可変遅延回路である。また、1,2,3及び4はインターリーブA/D変換装置を構成している。
さらに、100はアナログ入力信号、101,102及び103はクロック信号、104及び105はディジタル出力信号である。
アナログ入力信号100はA/D変換器1及び2のアナログ入力端子にそれぞれ入力され、クロック信号101はフリップフロップ回路3のクロック入力端子に入力される。
フリップフロップ回路3の非反転出力端子からの出力であるクロック信号102はA/D変換器1のクロック入力端子に入力され、フリップフロップ回路3の反転出力端子からの出力であるクロック信号103は可変遅延回路4を介してA/D変換器2のクロック入力端子に入力される。
また、A/D変換器1のディジタル出力端子からはディジタル出力信号104が、A/D変換器2のディジタル出力端子からはディジタル出力信号105がそれぞれ出力される。
ここで、図7に示す従来例の動作を図8を用いて説明する。図8はクロック信号102及び103とサンプリング点の関係を説明するタイミング図である。
A/D変換器1はクロック信号102の立ち上がりでサンプリングを行い、アナログ入力信号100をディジタル信号に変換してディジタル出力信号104として出力する。
例えば、A/D変換器1は図8中”SP01”、”SP02”及び”SP03”等に示すようなサンプリング点でアナログ信号100をサンプリングすることになる。
同様に、A/D変換器2はクロック信号103の立ち上がりでサンプリングを行い、アナログ入力信号100をディジタル信号に変換してディジタル出力信号105として出力する。
例えば、A/D変換器2は図8中”SP11”、”SP12”及び”SP13”等に示すようなサンプリング点でアナログ信号100をサンプリングすることになる。
この時、フリップフロップ回路3でクロック信号101に基いて非反転出力及び反転出力を出力させ、図示しない遅延制御信号により可変遅延回路4で反転出力の遅延時間を調整して、クロック信号102の立ち上がりとクロック信号103の立ち上がりとの間隔がクロック信号102(或いは、クロック信号103)の周期の”1/2”になるようにすると、インターリーブA/D変換装置では、図8中”SP01”、”SP11”、”SP02”、”SP12”、”SP03”及び”SP13”等に示すようなサンプリング点でアナログ信号100をサンプリングすることになる。
例えば、クロック信号102及び103の周波数を”10MHz(100nsec)”とした場合、2つのA/D変換器1及び2で等価的に”20MHz(50nsec)”、言い換えれば、2倍の速度でサンプリング動作を行わせることが可能になる。
この結果、2つのA/D変換器にそれぞれ入力する2つクロック信号のタイミングを調整して、2つのA/D変換器が交互にサンプリング動作を行うようにすることにより、2倍の速度でサンプリング動作を行わせることが可能になる。
しかし、図7に示す従来例では、2つのA/D変換器にそれぞれ入力する2つクロック信号のタイミングを適切に調整する必要性がある。すなわち、遅延回路等を用いて2つのクロック信号の立ち上がりの間隔が正確にクロック信号の周期の”1/2”になるようにしないと、サンプリングのタイミングが正確にクロック信号の2倍の速度にはならない。
但し、可変遅延回路4で遅延時間(タイミング)を調整する場合には、可変遅延回路4に入力する制御電圧(遅延量)をどのように設定するかが容易ではないと言った問題点があった。
例えば、測定器等により2つのクロック信号の位相差をモニタリングしながら制御電圧(遅延量)を少しずつ変化させて、最適な制御電圧(遅延量)を求めなければならず、測定器等が別途必要になり、個々のインターリーブA/D変換器で最適な制御電圧(遅延量)を求める必要性があり、このような調整作業が煩雑であると言った問題点があった。
従って本発明が解決しようとする課題は、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミング調整が容易なインターリーブA/D変換装置を実現することにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
インターリーブA/D変換装置において、
クロック信号が入力され制御電圧に基き遅延させたクロック信号を出力する可変遅延回路と、通常動作モードではアナログ入力信号を選択しクロック調整モードでは前記遅延させたクロック信号を選択するスイッチ回路と、このスイッチ回路の出力を前記クロック信号の立ち上がりでサンプリングする第1のA/D変換器と、前記スイッチ回路の出力を前記遅延させたクロック信号の立ち上がりでサンプリングする第2のA/D変換器と、前記第1のA/D変換器の出力のエッジを検出するエッジ検出回路と、前記クロック調整モードにおいて、前記制御電圧を走査して前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値及び、さらに前記制御電圧を走査して再び前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値に基き前記通常動作モードにおける制御電圧の値を求める演算制御回路とを備えたことにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
請求項2記載の発明は、
請求項1記載の発明であるインターリーブA/D変換装置において、
前記演算制御回路が、
前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値と、さらに前記制御電圧を走査して再び前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値の和を等分した値を前記通常動作モードにおける制御電圧の値とすることにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
請求項3記載の発明は、
インターリーブA/D変換装置において、
クロック信号が入力され制御電圧に基き遅延させたクロック信号を出力する可変遅延回路と、通常動作モードではアナログ入力信号を選択しクロック調整モードでは前記遅延させたクロック信号を選択するスイッチ回路と、このスイッチ回路の出力を前記クロック信号の立ち下がりでサンプリングする第1のA/D変換器と、前記スイッチ回路の出力を前記遅延させたクロック信号の立ち下がりでサンプリングする第2のA/D変換器と、前記第1のA/D変換器の出力のエッジを検出するエッジ検出回路と、前記クロック調整モードにおいて、前記制御電圧を走査して前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値及び、さらに前記制御電圧を走査して再び前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値に基き前記通常動作モードにおける制御電圧の値を求める演算制御回路とを備えたことにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
請求項4記載の発明は、
請求項3記載の発明であるインターリーブA/D変換装置において、
前記演算制御回路が、
前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値と、さらに前記制御電圧を走査して再び前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値の和を等分した値を前記通常動作モードにおける制御電圧の値とすることにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
請求項5記載の発明は、
インターリーブA/D変換装置において、
クロック信号が入力され制御電圧に基き遅延させたクロック信号を出力する可変遅延回路と、通常動作モードではアナログ入力信号を選択しクロック調整モードでは前記遅延させたクロック信号を選択するスイッチ回路と、このスイッチ回路の出力を前記クロック信号の立ち上がり及び立ち下がりでサンプリングする第1及び第2のA/D変換器と、前記スイッチ回路の出力を前記遅延させたクロック信号の立ち上がり及び立ち下がりでサンプリングする第3及び第4のA/D変換器と、前記第1のA/D変換器のエッジを検出するエッジ検出回路と、前記クロック調整モードにおいて、前記制御電圧を走査して前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値及び、前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値に基き前記通常動作モードにおける制御電圧の値を求める演算制御回路とを備えたことにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
請求項6記載の発明は、
請求項5記載の発明であるインターリーブA/D変換装置において、
前記演算制御回路が、
前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値と、前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値の和を等分した値を前記通常動作モードにおける制御電圧の値とすることにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
請求項7記載の発明は、
インターリーブA/D変換装置において、
クロック信号が入力され制御電圧に基き遅延させたクロック信号を出力する可変遅延回路と、通常動作モードではアナログ入力信号を選択しクロック調整モードでは前記遅延させたクロック信号を選択するスイッチ回路と、このスイッチ回路の出力を前記クロック信号の立ち上がり及び立ち下がりでサンプリングする第1及び第2のA/D変換器と、前記スイッチ回路の出力を前記遅延させたクロック信号の立ち上がり及び立ち下がりでサンプリングする第3及び第4のA/D変換器と、前記第2のA/D変換器のエッジを検出するエッジ検出回路と、前記クロック調整モードにおいて、前記制御電圧を走査して前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値及び、前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値に基き前記通常動作モードにおける制御電圧の値を求める演算制御回路とを備えたことにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
請求項8記載の発明は、
請求項7記載の発明であるインターリーブA/D変換装置において、
前記演算制御回路が、
前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値と、前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値の和を等分した値を前記通常動作モードにおける制御電圧の値とすることにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
本発明によれば次のような効果がある。
請求項1,2,3,4,5,6,7及び請求項8の発明によれば、クロック調整モードにおいて、演算制御回路が、可変遅延回路に入力する制御電圧を走査して、クロック信号の立ち上がりが遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値、クロック信号の立ち上がりが遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値等に基き通常動作モードにおける制御電圧の値を求めることにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係るインターリーブA/D変換装置の一実施例を示す構成ブロック図である。
図1において5はスイッチ回路、6及び7はクロック信号の立ち上がりでサンプリング動作を行うA/D変換器、8及び9はクロック信号の立ち下がりでサンプリング動作を行うA/D変換器、10はエッジ検出回路、11はCPU(Central Processing Unit)等の演算制御回路、12は制御電圧により遅延時間が制御される可変遅延回路である。
また、5,6,7,8,9,10,11及び12はインターリーブA/D変換装置を構成している。さらに、106はアナログ入力信号、107及び108はデューティー比が50%のクロック信号である。
アナログ入力信号106はスイッチ回路5の一方の入力端子に入力され、スイッチ回路5の出力端子がA/D変換器6,7,8及びA/D変換器9のアナログ入力端子にそれぞれ接続される。
クロック信号107はA/D変換器6及びA/D変換器8のクロック入力端子と、可変遅延回路12の入力端子にそれぞれ入力される。また、可変遅延回路12の出力はスイッチ回路5の他方の入力端子、A/D変換器7及びA/D変換器9のクロック入力端子にそれぞれ接続される。
A/D変換器6のディジタル出力端子はエッジ検出回路10に入力端子に接続され、エッジ検出回路10の出力は演算制御回路11に入力される。また、演算制御回路11からの制御電圧は可変遅延回路12の制御入力端子に印加される。
ここで、図1に示す実施例の動作を図2を用いて説明する。図2は通常動作モードにおけるクロック信号107及び108とサンプリング点の関係を説明するタイミング図である。
通常動作モードにおいて演算制御回路11は、スイッチ回路5を制御して、アナログ入力信号106を選択させる。このため、4つのA/D変換器6〜9のアナログ入力端子にはアナログ入力信号106がそれぞれ入力される。
一方、クロック信号107は可変遅延回路12によって図2中”PD21”に示すように1/4周期ずれたクロック信号108として出力される。例えば、図2に示すようにクロック信号107の立ち上がりのエッジと、クロック信号108の立ち上がりのエッジが図2中”PD21”に示すように1/4周期ずれた関係になっているものとする。
このような、クロック信号107がA/D変換器6及びA/D変換器8に入力され、それぞれクロック信号107の立ち上がり及び立ち下りでサンプリング動作を行う。すなわち、図2中”SP21”及び”SP22”に示すようなサンプリング点でA/D変換器6及びA/D変換器8はアナログ信号106をそれぞれサンプリングすることになる。
同様に、クロック信号108がA/D変換器7及びA/D変換器9に入力され、それぞれクロック信号108の立ち上がり及び立ち下りでサンプリング動作を行う。すなわち、図2中”SP23”及び”SP24”に示すようなサンプリング点でA/D変換器7及びA/D変換器9はアナログ信号106をそれぞれサンプリングすることになる。
このため、アナログ入力信号106は図2中”SP23”,”SP21”、”SP24”及び”SP22”に示すサンプリング点で順次サンプリングされることになるので、1つのA/D変換器のサンプリング速度の4倍の速度でサンプリング動作を行わせることが可能になる。
この結果、立ち上がりでサンプリング動作を行う2つのA/D変換器と、立ち下がりでサンプリング動作を行う2つのA/D変換器とを備え、通常動作モードにおいて、演算制御回路が4つのA/D変換器にそれぞれ入力する2つクロック信号のタイミングを調整して、4つのA/D変換器が交互にサンプリング動作を行うようにすることにより、4倍の速度でサンプリング動作を行わせることが可能になる。
ここで、さらに、図1に示す実施例の動作を図3、図4、図5及び図6を用いて説明する。図3、図4及び図6はクロック調整モードにおけるクロック信号107及び108とサンプリング点の関係を説明するタイミング図、図5は可変遅延回路12の制御電圧と遅延時間の関係を示す説明図である。
第1に、クロック調整モードにおいて演算制御回路11は、スイッチ回路5を制御して、可変遅延回路12の出力である遅延させたクロック信号108を選択させる。このため、4つのA/D変換器6〜9のアナログ入力端子にはクロック信号108がそれぞれ入力される。
このような状態で、A/D変換器6はクロック信号107の立ち上がりで入力信号であるクロック信号108のサンプリングを行いエッジ検出回路10に出力する。エッジ検出回路10はA/D変換器6の出力における”立ち上がりエッジ”若しくは”立ち下がりエッジ”を検出して検出信号を演算制御回路11に出力する。
第2に、クロック調整モードにおいて演算制御回路11は、エッジ検出回路10で”立ち下がりエッジ”が検出されるまで可変遅延回路12の制御電圧を走査して、”立ち下がりエッジ”が検出された時点の制御電圧の値を記憶する。
例えば、A/D変換器6はクロック信号107の立ち上がりでサンプリングを行うので、”立ち下がりエッジ”が検出された時点の、クロック信号107とクロック信号108は図3に示すような関係になる。言い換えれば、クロック信号107の立ち上がりが、遅延させたクロック信号108の立ち下がりに同期した関係になり、この時に制御電圧の値を”V1”とする。
第3に、クロック調整モードにおいて演算制御回路11は、エッジ検出回路10で”立ち上がりエッジ”が検出されるまで可変遅延回路12の制御電圧を走査して、”立ち上がりエッジ”が検出された時点の制御電圧の値を記憶する。
例えば、A/D変換器6はクロック信号107の立ち上がりでサンプリングを行うので、”立ち上がりエッジ”が検出された時点の、クロック信号107とクロック信号108は図4に示すような関係になる。言い換えれば、クロック信号107の立ち上がりが、遅延させたクロック信号108の立ち上がりに同期した関係になり、この時に制御電圧の値を”V2”とする。
第4に、クロック調整モードにおいて演算制御回路11は、通常動作モードにおいて可変遅延回路12に入力する制御電圧の値を、
(V1+V2)/2 (1)
と演算して記憶する。
例えば、可変遅延回路12の遅延時間が制御電圧に対して線形であれば、図5中”CH31”に示すような特性になる。そして、制御電圧の値を”(V1+V2)/2”とした場合、遅延時間は図5中”QP31”に示すような時間になる。
図5中”QP31”に示す遅延時間は、図5中”FE31”に示すクロック信号107の立ち上がりがクロック信号108の立ち下がりに同期した遅延時間と、図5中”RE31”に示すクロック信号107の立ち上がりがクロック信号108の立ち上がりに同期した遅延時間とのちょうど中間、言い換えれば、クロック信号107とクロック信号108の立ち上がりのエッジが1/4周期ずれた関係になる。
すなわち、クロック信号107とクロック信号108との関係は図6に示すようになり、クロック信号107の立ち上がりのエッジと、遅延させたクロック信号108の立ち上がりのエッジが図2中”PD41”に示すように1/4周期ずれた関係になる。
このため、このように求めた制御電圧を可変遅延回路12に入力して前述の通常動作モードで動作させることにより、正確に4倍の速度でサンプリング動作を行わせることが可能になる。
この結果、クロック調整モードにおいて、演算制御回路が、可変遅延回路に入力する制御電圧を走査して、クロック信号の立ち上がりが遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値、クロック信号の立ち上がりが遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値に基き通常動作モードにおける制御電圧の値を求めることにより、複数のA/D変換器の入力されるクロック信号のタイミングを容易に調整することが可能になる。
なお、図1に示す実施例の説明に際しては、A/D変換器6の出力における”立ち上がりエッジ”若しくは”立ち下がりエッジ”を検出しているが、勿論、A/D変換器8の出力における”立ち上がりエッジ”若しくは”立ち下がりエッジ”を検出してても構わない。
また、図1に示す実施例の説明に際しては、4つのA/D変換器をインターリーブ動作させて4倍の速度でサンプリング動作を行わせることを例示しているが、勿論、2つ以上のA/D変換器をインターリーブ動作させて2倍以上の速度でサンプリング動作を行わせても構わない。
また、図1に示す実施例の説明に際しては、クロック信号のデューティー比を50%としているが、何らこれに限定されるものではなく、デューティー比が50%でなはないクロック信号を用いても構わない。
この場合には、クロック信号の立ち上がりエッジ(若しくは、立ち下がりエッジ)のみを使用すると共に、A/D変換器7〜9に入力されるクロック信号をそれぞれ異なる可変遅延回路で遅延させることにより対応できる。
すなわち、例えば、クロック信号107の立ち上がりが遅延させたクロック信号108の立ち上がり(若しくは、立ち下がり)に同期した時点の制御電圧の値を”V3”、さらに制御電圧を走査して再びクロック信号107の立ち上がりが遅延させたクロック信号108の立ち上がり(若しくは、立ち下がり)に同期した時点の制御電圧の値を”V4”とした場合、A/D変換器7〜9にクロック信号を入力する各可変遅延回路の制御電圧の値はそれぞれ、
(V3+V4)/4 (2)
2・(V3+V4)/4 (3)
3・(V3+V4)/4 (4)
となる。
また、4つのA/D変換器をインターリーブ動作させるのではなく、2つのA/D変換器をインターリーブ動作させるものであっても構わない。
この場合には、クロック信号の立ち上がりエッジ(若しくは、立ち下がりエッジ)のみを使用すると共に、2つのA/D変換器のうち一方のA/D変換器に入力されるクロック信号を可変遅延回路で遅延させることにより対応できる。
すなわち、例えば、クロック信号の立ち上がりが遅延させたクロック信号の立ち上がり(若しくは、立ち下がり)に同期した時点の制御電圧の値を”V5”、さらに制御電圧を走査して再びクロック信号の立ち上がりが遅延させたクロック信号の立ち上がり(若しくは、立ち下がり)に同期した時点の制御電圧の値を”V6”とした場合、一方のA/D変換器にクロック信号を入力する可変遅延回路の制御電圧の値は、
(V5+V6)/2 (5)
となる。
本発明に係るインターリーブA/D変換装置の一実施例を示す構成ブロック図である。 通常動作モードにおけるクロック信号とサンプリング点の関係を説明するタイミング図である。 クロック調整モードにおけるクロック信号とサンプリング点の関係を説明するタイミング図である。 クロック調整モードにおけるクロック信号とサンプリング点の関係を説明するタイミング図である。 可変遅延回路の制御電圧と遅延時間の関係を示す説明図である。 クロック調整モードにおけるクロック信号とサンプリング点の関係を説明するタイミング図である。 従来のインターリーブA/D変換装置の一例を示す構成ブロック図である。 クロック信号とサンプリング点の関係を説明するタイミング図である。
符号の説明
1,2,6,7,8,9 A/D変換器
3 フリップフロップ回路
4,12 可変遅延回路
5 スイッチ回路
10 エッジ検出回路
11 演算制御回路
100,106 アナログ入力信号
101,102,103,107,108 クロック信号
104,105 ディジタル出力信号

Claims (8)

  1. インターリーブA/D変換装置において、
    クロック信号が入力され制御電圧に基き遅延させたクロック信号を出力する可変遅延回路と、
    通常動作モードではアナログ入力信号を選択しクロック調整モードでは前記遅延させたクロック信号を選択するスイッチ回路と、
    このスイッチ回路の出力を前記クロック信号の立ち上がりでサンプリングする第1のA/D変換器と、
    前記スイッチ回路の出力を前記遅延させたクロック信号の立ち上がりでサンプリングする第2のA/D変換器と、
    前記第1のA/D変換器の出力のエッジを検出するエッジ検出回路と、
    前記クロック調整モードにおいて、前記制御電圧を走査して前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値及び、さらに前記制御電圧を走査して再び前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値に基き前記通常動作モードにおける制御電圧の値を求める演算制御回路と
    を備えたことを特徴とするインターリーブA/D変換装置。
  2. 前記演算制御回路が、
    前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値と、さらに前記制御電圧を走査して再び前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値の和を等分した値を前記通常動作モードにおける制御電圧の値とすることを特徴とする
    請求項1記載のインターリーブA/D変換装置。
  3. インターリーブA/D変換装置において、
    クロック信号が入力され制御電圧に基き遅延させたクロック信号を出力する可変遅延回路と、
    通常動作モードではアナログ入力信号を選択しクロック調整モードでは前記遅延させたクロック信号を選択するスイッチ回路と、
    このスイッチ回路の出力を前記クロック信号の立ち下がりでサンプリングする第1のA/D変換器と、
    前記スイッチ回路の出力を前記遅延させたクロック信号の立ち下がりでサンプリングする第2のA/D変換器と、
    前記第1のA/D変換器の出力のエッジを検出するエッジ検出回路と、
    前記クロック調整モードにおいて、前記制御電圧を走査して前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値及び、さらに前記制御電圧を走査して再び前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値に基き前記通常動作モードにおける制御電圧の値を求める演算制御回路と
    を備えたことを特徴とするインターリーブA/D変換装置。
  4. 前記演算制御回路が、
    前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値と、さらに前記制御電圧を走査して再び前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値の和を等分した値を前記通常動作モードにおける制御電圧の値とすることを特徴とする
    請求項3記載のインターリーブA/D変換装置。
  5. インターリーブA/D変換装置において、
    クロック信号が入力され制御電圧に基き遅延させたクロック信号を出力する可変遅延回路と、
    通常動作モードではアナログ入力信号を選択しクロック調整モードでは前記遅延させたクロック信号を選択するスイッチ回路と、
    このスイッチ回路の出力を前記クロック信号の立ち上がり及び立ち下がりでサンプリングする第1及び第2のA/D変換器と、
    前記スイッチ回路の出力を前記遅延させたクロック信号の立ち上がり及び立ち下がりでサンプリングする第3及び第4のA/D変換器と、
    前記第1のA/D変換器のエッジを検出するエッジ検出回路と、
    前記クロック調整モードにおいて、前記制御電圧を走査して前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値及び、前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値に基き前記通常動作モードにおける制御電圧の値を求める演算制御回路と
    を備えたことを特徴とするインターリーブA/D変換装置。
  6. 前記演算制御回路が、
    前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値と、前記クロック信号の立ち上がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値の和を等分した値を前記通常動作モードにおける制御電圧の値とすることを特徴とする
    請求項5記載のインターリーブA/D変換装置。
  7. インターリーブA/D変換装置において、
    クロック信号が入力され制御電圧に基き遅延させたクロック信号を出力する可変遅延回路と、
    通常動作モードではアナログ入力信号を選択しクロック調整モードでは前記遅延させたクロック信号を選択するスイッチ回路と、
    このスイッチ回路の出力を前記クロック信号の立ち上がり及び立ち下がりでサンプリングする第1及び第2のA/D変換器と、
    前記スイッチ回路の出力を前記遅延させたクロック信号の立ち上がり及び立ち下がりでサンプリングする第3及び第4のA/D変換器と、
    前記第2のA/D変換器のエッジを検出するエッジ検出回路と、
    前記クロック調整モードにおいて、前記制御電圧を走査して前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値及び、前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値に基き前記通常動作モードにおける制御電圧の値を求める演算制御回路と
    を備えたことを特徴とするインターリーブA/D変換装置。
  8. 前記演算制御回路が、
    前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち上がりに同期した時点の制御電圧の値と、前記クロック信号の立ち下がりが前記遅延させたクロック信号の立ち下がりに同期した時点の制御電圧の値の和を等分した値を前記通常動作モードにおける制御電圧の値とすることを特徴とする
    請求項7記載のインターリーブA/D変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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