JP2008084779A - ガスケット用樹脂組成物、電気化学素子用ガスケット部材および電気化学素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱変形性等に優れたガスケット用樹脂組成物、その樹脂組成物からなるガスケット部材及び該ガスケットで封止された密閉型電池等の電気化学素子を提供する。
【解決手段】この樹脂組成物は、耐熱樹脂(PEEK,PPS等)に充填材として薄板状の六チタン酸カリウム多結晶体又は複合多結晶体(六チタン酸カリウム結晶とチタニア結晶とからなる多結晶体)が配合されている。薄板状多結晶体のサイズは平均長30〜100μm、平均幅8〜25μm、平均厚さ1〜5μm、樹脂組成物に占める配合量は約5〜50重量%である。成形性、耐熱変形性、耐熱劣化性等にすぐれ、各種電気化学素子のガスケット部材として好適であり、鉛フリーはんだによる高温リフロー実装処理も容易で、リフロー後も健全な封口性能を安定に維持する。
【選択図】図1
【解決手段】この樹脂組成物は、耐熱樹脂(PEEK,PPS等)に充填材として薄板状の六チタン酸カリウム多結晶体又は複合多結晶体(六チタン酸カリウム結晶とチタニア結晶とからなる多結晶体)が配合されている。薄板状多結晶体のサイズは平均長30〜100μm、平均幅8〜25μm、平均厚さ1〜5μm、樹脂組成物に占める配合量は約5〜50重量%である。成形性、耐熱変形性、耐熱劣化性等にすぐれ、各種電気化学素子のガスケット部材として好適であり、鉛フリーはんだによる高温リフロー実装処理も容易で、リフロー後も健全な封口性能を安定に維持する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ガスケット部材として使用される樹脂組成物、および密閉型電池、電気二重層キャパシタ、メモリー記憶素子等の電気化学素子に使用されるガスケット部材、並びに該ガスケット部材を適用した電気化学素子に関する。
無機繊維を含む樹脂組成物は、各種のガスケット材料として有用であり、密閉型電池や電気二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサ、メモリー記憶素子などの電気化学素子の分野においては、発電要素を収容密封する正極缶と負極缶との隙間を密閉封止するためのガスケット(封口部材)として使用されている。
密閉型電池は、図1に示すように正極缶(1)と負極缶(2)とからなる扁平形状のハウジング部材(電池ケース)内に、素子ユニット(発電要素)(3)を収容した構成を有する。正極缶(1)と負極缶(2)(正極缶1の片側開口部を閉じる封口蓋)との互いの周縁部(嵌め合い部)は、円環形状(一部真円形を有する)のガスケット部材(7)を介して、かしめ固定されている。コイン型の電気二重層キャパシタも同じように正極缶(1)と負極缶(2)とが円環形状のガスケット部材(7)を介してかしめ固定された密閉構造を有する。
密閉型電池は、図1に示すように正極缶(1)と負極缶(2)とからなる扁平形状のハウジング部材(電池ケース)内に、素子ユニット(発電要素)(3)を収容した構成を有する。正極缶(1)と負極缶(2)(正極缶1の片側開口部を閉じる封口蓋)との互いの周縁部(嵌め合い部)は、円環形状(一部真円形を有する)のガスケット部材(7)を介して、かしめ固定されている。コイン型の電気二重層キャパシタも同じように正極缶(1)と負極缶(2)とが円環形状のガスケット部材(7)を介してかしめ固定された密閉構造を有する。
電気化学素子をメモリバックアップ用電源等として、プリント基板に搭載する表面実装は、小型軽量化と生産性の観点からリフロー法による自動はんだ実装化の方向に進んでいる。リフロー法は、はんだ及び接続リード端子が取付けられた電気化学素子を基板の所定位置に載置し、リフロー炉内を通過させることにより行われる。そのはんだの材種は、環境面から、従来の鉛はんだ(融点:約186℃)に代え、鉛フリーの錫―銀―銅系はんだ(融点:約220℃)が使用されるようになっている。ガスケット部材(7)は、このようなリフロー処理(端子温度は約240-260℃に達する)の高温環境においても、軟化・形状変形(正極缶1と負極缶2との密封が破れ電解液の漏出となる)を生じない熱的安定性・機械的強度を必要とする。この高温環境の耐熱試験として、260℃×4分を1サイクルとし6回反復実施する試験方法が一般的である。
また昨今の密閉型電池やキャパシタとして、直径7〜3mmのサイズのものが急増している。その本体の内容積を大きくとるために、ガスケット部材はできるだけ薄肉とされ、肉厚最小部は約0.2mmないしそれ以下である。他方、樹脂組成物の無機繊維として一般的に使用されているガラス繊維、脱アルカリガラス繊維等は、平均繊維長約0.1mm以上と、ガスケット部材の薄肉部に対しフィラーとして長すぎ、十分な量の繊維を樹脂中に均一分散させることが困難である。このため加圧成形(プレス成形,射出成形,押出成形等)時の樹脂の流動性が低く、薄肉部の表面に繊維が浮き出し易い。この繊維の浮き出しは、ガスケット部材の表面平滑性(平滑性は封口機能の確保に不可欠である)を損なうことになる。またガラス繊維として、空気中の水分の吸収や水分の透過を抑制回避する観点から、脱アルカリガラス繊維が使用されているが、水分の透過を十分に回避し得ないのが現状である。
このような電気化学素子のガスケット部材に使用される樹脂組成物の改良として、
(1)平均繊維長10〜20μmの無機繊維(チタン酸カリウム繊維等)と耐熱樹脂とを含む樹脂組成物(特許文献1)、
(2)ウィスカー状補強材(チタン酸カリウムウィスカー,ホウ酸アルミニウムウィスカー等)をポリアミド樹脂に配合した樹脂組成物(特許文献2)、
(3)無機フィラーとして、平均長軸径がガスケットの肉厚最小部分の1/20〜1/5である繊維(例えば平均長軸径15μmのチタン酸カリウム繊維)を含む樹脂組成物(特許文献3)、
(4)CaSiO3の組成式で表されるワラストナイト繊維(好ましくは繊維長20〜40μm,繊維径2〜3μm)と耐熱樹脂であるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)とを含む樹脂組成物(特許文献4)、
(1)平均繊維長10〜20μmの無機繊維(チタン酸カリウム繊維等)と耐熱樹脂とを含む樹脂組成物(特許文献1)、
(2)ウィスカー状補強材(チタン酸カリウムウィスカー,ホウ酸アルミニウムウィスカー等)をポリアミド樹脂に配合した樹脂組成物(特許文献2)、
(3)無機フィラーとして、平均長軸径がガスケットの肉厚最小部分の1/20〜1/5である繊維(例えば平均長軸径15μmのチタン酸カリウム繊維)を含む樹脂組成物(特許文献3)、
(4)CaSiO3の組成式で表されるワラストナイト繊維(好ましくは繊維長20〜40μm,繊維径2〜3μm)と耐熱樹脂であるポリエーテルエーテルケトン(PEEK)とを含む樹脂組成物(特許文献4)、
(5)繊維状のホウ酸アルミニウム(好ましくは繊維長10-30μm,繊維径0.5-1.0μm)と融点260℃以上の耐熱樹脂とを含む樹脂組成物(特許文献5)、
(6)八チタン酸カリウム繊維(例えば、繊維長5-100μm、繊維径0.2-0.5μm)とポリエーテルエーテルケトン(PEEK)とを含む樹脂組成物(特許文献6)、
等が提案されている。
特開2002−075302公報
特開2003−292941公報
特開2004−014989公報
特開2004−244488公報
特開2005−011667公報
特許第3506375号公報
(6)八チタン酸カリウム繊維(例えば、繊維長5-100μm、繊維径0.2-0.5μm)とポリエーテルエーテルケトン(PEEK)とを含む樹脂組成物(特許文献6)、
等が提案されている。
上記特許文献では、無機繊維として、ガラス繊維に比べ著しく微小サイズのものを採用している。チタン酸カリウム繊維を使用した特許文献1、2,3及び6における該繊維はウィスカーと称される極微細繊維である。このような微小サイズの繊維を使用することは、ガラス繊維(長繊維)の使用に付随する前記不具合を抑制防止する効果を有する反面において、ガラス繊維(長繊維)に比べると樹脂の補強効果は相対的に低く、その補強効果を高めるには、配合量を多くするすることが必要となる。その配合増量に伴って、樹脂組成物の溶融粘性が高くなり、結果として前記ガスケット部材の加圧成形において形状不良等の不具合が生じ易くなる。更に、近年アスベストの使用に付随する環境問題の観点から、微細な針状結晶、ウィスカー等の使用に対し、厳しい粉塵濃度管理が求められている。
本発明は、一定のサイズを有する薄板(扁平)形状を有するチタン酸カリウム多結晶体を配合して樹脂組成物を構成することにより、ガスケット部材として改良された熱的安定性を得ると共に、薄肉部における多結晶体の浮き出し等のない良好な表面平滑性を確保することができるという新知見に基づいてなされたものであり、熱的安定性に優れた樹脂組成物、その樹脂組成物で形成された電気化学素子用ガスケット部材、および該ガスケット部材が組み込まれた電気化学素子を提供するものである。
[ガスケット用樹脂組成物(a)]
耐熱樹脂と、平均長30〜100μm、平均幅8〜25μmおよび平均厚さ1〜5μmの薄板状六チタン酸カリウム多結晶体とを含有するガスケット用樹脂組成物である。
上記樹脂組成物における薄板状チタン酸カリウム多結晶体は、好ましくは樹脂組成物全量の5〜50重量%を占める。
耐熱樹脂と、平均長30〜100μm、平均幅8〜25μmおよび平均厚さ1〜5μmの薄板状六チタン酸カリウム多結晶体とを含有するガスケット用樹脂組成物である。
上記樹脂組成物における薄板状チタン酸カリウム多結晶体は、好ましくは樹脂組成物全量の5〜50重量%を占める。
[ガスケット用樹脂組成物(b)]
耐熱樹脂と、平均長30〜100μm、平均幅8〜25μmおよび平均厚さ1〜5μmである六チタン酸カリウム結晶とチタニア結晶とからなる薄板状の複合六チタン酸カリウム多結晶体とを含有するガスケット用樹脂組成物である。
上記の薄板状複合六チタン酸カリウム多結晶体に占めるチタニア結晶の比率は、好ましくは5〜50重量%である。
上記樹脂組成物における複合六チタン酸カリウム多結晶体は、好ましくは樹脂組成物全量の5〜50重量%を占める。
耐熱樹脂と、平均長30〜100μm、平均幅8〜25μmおよび平均厚さ1〜5μmである六チタン酸カリウム結晶とチタニア結晶とからなる薄板状の複合六チタン酸カリウム多結晶体とを含有するガスケット用樹脂組成物である。
上記の薄板状複合六チタン酸カリウム多結晶体に占めるチタニア結晶の比率は、好ましくは5〜50重量%である。
上記樹脂組成物における複合六チタン酸カリウム多結晶体は、好ましくは樹脂組成物全量の5〜50重量%を占める。
[電気化学素子用ガスケット部材]
片側に開口部を有する正極缶と、その開口部を閉じる封口蓋である負極缶とからなるハウジング内に発電要素が収容され、前記正極缶の開口部周縁と前記負極缶の周縁部とが、ガスケット部材を介して、かしめ固定されることにより密閉される電気化学素子のガスケット部材として使用される上記の樹脂組成物(a)又は(b)からなるガスケット部材である。なお、電池(一般に有極性)に対し、電気二重層キャパシタは本質的に無極性であるが、便宜上正極・負極とされているので、本明細書においても有極性として説明している。
片側に開口部を有する正極缶と、その開口部を閉じる封口蓋である負極缶とからなるハウジング内に発電要素が収容され、前記正極缶の開口部周縁と前記負極缶の周縁部とが、ガスケット部材を介して、かしめ固定されることにより密閉される電気化学素子のガスケット部材として使用される上記の樹脂組成物(a)又は(b)からなるガスケット部材である。なお、電池(一般に有極性)に対し、電気二重層キャパシタは本質的に無極性であるが、便宜上正極・負極とされているので、本明細書においても有極性として説明している。
[電気化学素子]
片側に開口部を有する正極缶と、その開口部を閉じる封口蓋である負極缶とからなるハウジング内に発電要素が収容され、前記正極缶の開口部周縁と前記負極缶の周縁部とが、ガスケット部材を介してかしめ処理されることにより密閉される電気化学素子における該ガスケット部材が、上記の樹脂組成物(a)又は(b)からなる電気化学素子である。
片側に開口部を有する正極缶と、その開口部を閉じる封口蓋である負極缶とからなるハウジング内に発電要素が収容され、前記正極缶の開口部周縁と前記負極缶の周縁部とが、ガスケット部材を介してかしめ処理されることにより密閉される電気化学素子における該ガスケット部材が、上記の樹脂組成物(a)又は(b)からなる電気化学素子である。
本発明の樹脂組成物に、充填材として含有される薄板状の六チタン酸カリウム多結晶体、及び薄板状の複合六チタン酸カリウム多結晶体(六チタン酸カリウム-チタニア複合結晶体)は、平均長:30〜100μm,平均幅:8〜25μm,平均厚さ:1〜5μmの薄板形状を有する多結晶体であり、その特異な形状効果として、ガラス繊維等の長繊維とほぼ同等の耐熱補強作用を発揮し、しかもガラス繊維等の長繊維と異なって、樹脂の溶融粘性の上昇が少なく良好な流動性が保持される。このため、薄肉部材の加圧成形においても、ガラス繊維のように表面に浮き出るような不具合を生じることなく、微細繊維を使用した場合と同様の良好な表面平滑性が確保される。また、長繊維が配合される場合に生じ易い繊維の配向と異方性の発現も少なく、反り変形等が低く抑えられることにより寸法安定性も良好である。
本発明の樹脂組成物からなるガスケット部材は、上記の薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(又は薄板状の複合六チタン酸カリウム多結晶体)の配合効果による優れた耐熱性を有するので、密閉型電池や電気二重層キャパシタ等の電気化学素子のガスケット部材として、鉛フリーはんだ(錫−銀−銅系はんだ等)によるリフロー実装工程の高温環境においても、軟化・変形等を生じない形状安定性し、かつ部材表面の良好な平滑性を具備していることにより、電気化学素子の正極缶と負極缶とのかしめ固定部の密閉封止状態を安定に維持することができる。従って電解液の漏出が防止され、電気的特性も安定に保持される。
なお、薄板状の六チタン酸カリウム多結晶体及び複合六チタン酸カリウム多結晶体は、ガラス繊維と同様にアルカリ金属イオンを含む化合物であり、ガラス繊維を配合したガスケット部材では、リフロー処理後にアルカリ金属イオンが溶出することによる電気化学素子の性能に及ぼす影響(電気容量低下,内部抵抗増大等)が懸念されている。しかし、ガラス繊維が非晶質体であるのに対し、本発明に使用される薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(又は複合六チタン酸カリウム多結晶体)はTiO6八面体で囲まれた中空構造内にアルカリ金属イオンを保持した所謂トンネル構造と称される結晶構造を有し、この点においてガラス繊維とは全く異なる物質である。本発明のガスケット部材では、その結晶構造の特殊性により、ガラス繊維に付随する上記影響は軽微である。薄板状の複合六チタン酸カリウム多結晶体(六チタン酸カリウム結晶-チタニア結晶の複合多結晶体)が使用される場合は、チタニア結晶相の混在効果として、繊維の単位重量当たりのアルカリ金属イオン含有量が少なく、それだけ上記影響が低減される。
六チタン酸カリウムは、K2Ti6O13で表される化学組成を有し、TiO6八面体で形成される中空構造内にアルカリ金属イオンが配位した結晶構造を有する化合物である。
本発明の樹脂組成物は、薄板状の六チタン酸カリウム多結晶体(以下「多結晶体a」)、または薄板状の複合六チタン酸カリウム多結晶体[六チタン酸カリウム結晶とチタニア結晶とが結合した多結晶体](以下「複合多結晶体b」)を含有する。これら多結晶体(a)及び複合多結晶体(b)は、いずれもウィスカー状の六チタン酸カリウム繊維と異なって、溶融法と呼称される合成法により得られる薄板(扁平)形状を有する多結晶体である。
本発明の樹脂組成物は、薄板状の六チタン酸カリウム多結晶体(以下「多結晶体a」)、または薄板状の複合六チタン酸カリウム多結晶体[六チタン酸カリウム結晶とチタニア結晶とが結合した多結晶体](以下「複合多結晶体b」)を含有する。これら多結晶体(a)及び複合多結晶体(b)は、いずれもウィスカー状の六チタン酸カリウム繊維と異なって、溶融法と呼称される合成法により得られる薄板(扁平)形状を有する多結晶体である。
上記薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(a)と複合多結晶体(b)とを比較すると、複合多結晶体(b)は、チタニア結晶(TiO2)を付随しているので、多結晶体(a)(六チタン酸カリウム結晶単一相)に比べて、繊維単位重量当たりのアルカリ金属イオン含有量が低く、このことは、ガスケット部材の実使用におけるアルカリ金属イオン溶出の懸念を低減解消するのに有効である。この複合多結晶体(b)におけるチタニア結晶(TiO2)の含有量は約5〜50重量%であるのが好ましい。これより低い量比では、アルカリ金属分の抑制防止効果が少なく、他方これを超える量比では、六チタン酸カリウム結晶の特性を確保し難くなるからである。なお、チタニア結晶には、ルチル型とアナターゼ型とがあるが、上記複合多結晶体(b)を構成するチタニア結晶はそのいずれであってもよい。
薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(a)又は複合多結晶体(b)のサイズについて、平均長を30〜100μmの範囲に限定したのは、30μmに満たないと十分な補強効果が得られず、他方100μmを超えると、ガスケット部材に望まれる良好な表面平滑性を確保し難くなるからである。好ましくは、40〜70μmである。
平均幅を8〜25μmとしたのは、本発明の多結晶体が約4〜5という一定のアスペクト比(=平均長/平均幅)をもつ薄板形状であることによる。好ましくは10〜15μmである。また、平均厚さを1〜5μmの範囲に規定したのは、1μmより薄いと補強効果を得にくく、他方5μmを超える厚さでは、薄板状多結晶体の柔軟性が不足し、ガスケット部材の表面に浮き出し易くなるからである。好ましくは、2〜3μmである。
平均幅を8〜25μmとしたのは、本発明の多結晶体が約4〜5という一定のアスペクト比(=平均長/平均幅)をもつ薄板形状であることによる。好ましくは10〜15μmである。また、平均厚さを1〜5μmの範囲に規定したのは、1μmより薄いと補強効果を得にくく、他方5μmを超える厚さでは、薄板状多結晶体の柔軟性が不足し、ガスケット部材の表面に浮き出し易くなるからである。好ましくは、2〜3μmである。
薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(a)及び複合多結晶体(b)の配合量(樹脂組成物の全量に占める割合)は、約5〜50重量%の範囲に調整するのがよい。配合量比が5 重量%に満たないと、耐熱補強効果等の配合効果が不足し、他方を50重量%を超えて多量に配合すると、樹脂溶融時の粘度が高くなり、薄肉部での成形不良を生じ易くなる。好ましくは、10〜30重量%である。
薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(a)及び複合多結晶体(b)は、所望により、分散性や樹脂との接着性を高めることを目的として、カップリング剤による表面処理(カップリング処理)が施される。カップリング剤としては、この分野で常用されているもの、例えばシラン系カップリング剤(ビニルシラン,アミノシラン,エポシキシラン等)、チタネート系カップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート,ジ(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等)、フッ素系カップリング剤などが挙げられる。これらのカップリング剤は、任意の1種を単独使用し又は2種以上を併用することができる。カップリング剤による表面処理は公知の方法に従って行うことができる。カップリング処理は、樹脂との密着性の向上、ガスケット部材としての被覆性、シール特性の向上等に有効である。
耐熱樹脂の材種について、電気化学素子用ガスケット部材では、リフロー処理の高温雰囲気に対処するために、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA66,PA-9T)、ぺルフルオロアルコキシアルカンポリマー(PFA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、液晶ポリマー(LCP)等が挙げられる。とりわけ鉛フリーはんだリフロー処理(ピーク最高温度:約250〜260℃)に対して、より高い融点を有するものが好ましく、例えばPPS(融点:285℃)、PEEK(融点:334℃)、PFA(融点:310℃)等が挙げられる。耐熱樹脂は2種以上を適宜混合使用することができる。上記各種の耐熱樹脂は、ハンダリフロー工程で、コイン型電気化学素子内の電解液の蒸散防止、絶縁確保、ガスケットの形状維持等の機能を有し、また常温使用における外気からの水分の透過阻止能を備えている。
薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(a)、複合多結晶体(b)を配合した樹脂組成物は、その優れた特性を損なわない範囲内で、各種添加剤、例えば酸化防止剤、帯電防止剤、離形剤、潤滑剤、難燃剤、光安定剤、可塑剤等の一般的な樹脂添加剤の1種ないし2種以上を含有してもよい。本発明の樹脂組成物は、耐熱樹脂と薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(a)又は複合多結晶体(b)の所定量及び必要に応じて加えられる適量の樹脂添加剤からなる混合物を、例えば一軸押出機、二軸押出機等の押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、2本ロール等の混練機を使用して混合・混練することにより、ペレット状の樹脂組成物として調製される。
本発明の樹脂組成物は、プレス成形、射出成形、押出成形、カーテンウオール成形等の任意の樹脂成形法に従って、所望の形状を有する成形体(ガスケット部材)とされる。図2は、図1に示した電気化学素子(コイン形状を有する小型の密閉型電池、所謂コイン型マイクロ電池)に適用されるガスケット部材の例を示している。このガスケット部材(7)は、同心円をなす立壁部(71,72)と両壁部で画成される円周溝(73)とを有する円環形状の成形体である。
本発明の樹脂組成物で形成されるガスケット部材を適用した電気化学素子を、図1(コイン型マイクロ電池)を参照して説明すれば、発電要素(3)(所定組成の活物質からなる正極4と負極6とが不織布からなるセパレータ5を挟んで積載配置され、少なくともセパレータ5には電解液が含浸されている)を、片側開口形状の正極缶(1)(ステンレス鋼等で形成されている)に収容し、その開口部に負極缶(2)(折曲げ加工された周縁部21を有する)を、図2の環状ガスケット部材(7)を介して嵌め合わせる。ガスケット部材(7)は負極缶(2)の周縁部(折曲げ加工部21)に差込み配置されている。この正極缶(1)と負極缶(2)の互いの周縁部(嵌め合せ部)をかしめ固定することによりコイン形状の密閉型電池を得る。
(1)樹脂組成物の調製
耐熱樹脂に充填材を配合し、二軸混練押出機で溶融混練して押出し、本発明の樹脂組成物のペレットおよび比較例の樹脂組成物のペレットを調製した。なお発明例における薄板状多結晶体は、カップリング処理を施したものを用いた。
表1および表2に樹脂組成物の配合組成を示す。発明例1,発明例2および比較例11,比較例12(表1)では、耐熱樹脂としてポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)を使用し、発明例3,発明例4および比較例21,比較例22(表2)ではポリアミド樹脂(PA-9T)を使用している。
耐熱樹脂に充填材を配合し、二軸混練押出機で溶融混練して押出し、本発明の樹脂組成物のペレットおよび比較例の樹脂組成物のペレットを調製した。なお発明例における薄板状多結晶体は、カップリング処理を施したものを用いた。
表1および表2に樹脂組成物の配合組成を示す。発明例1,発明例2および比較例11,比較例12(表1)では、耐熱樹脂としてポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)を使用し、発明例3,発明例4および比較例21,比較例22(表2)ではポリアミド樹脂(PA-9T)を使用している。
表1及び表2における「無機繊維」は次のとおりである。
(イ)薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(多結晶体a)
平均長:45μm、平均幅:10μm、平均厚さ:2μm。
薄板状複合六チタン酸カリウム多結晶体(複合多結晶体b)
平均長:45μm、平均幅:10μm、平均厚さ:2μm。
(ロ)六チタン酸カリウム・ウィスカー
平均繊維長:15μm、平均繊維径:0.4μm。
(ハ)充填材用ガラス繊維
平均繊維長:260μm、平均繊維径:13μm。
(イ)薄板状六チタン酸カリウム多結晶体(多結晶体a)
平均長:45μm、平均幅:10μm、平均厚さ:2μm。
薄板状複合六チタン酸カリウム多結晶体(複合多結晶体b)
平均長:45μm、平均幅:10μm、平均厚さ:2μm。
(ロ)六チタン酸カリウム・ウィスカー
平均繊維長:15μm、平均繊維径:0.4μm。
(ハ)充填材用ガラス繊維
平均繊維長:260μm、平均繊維径:13μm。
(2)樹脂組成物の特性試験
上記樹脂組成物のペレットを射出成形に付してASTM試験片を作製し、以下の性能試験を行なって表1及び表2の下段に示す結果を得た。実施例1では試験片にアニーリング処理を施している。
・機械的性質[引張強さ(MPa),伸び(%)]…ASTM D638に準拠
・熱変形温度HDT(℃) …ASTM D648に準拠
・溶融粘度(Pa・sec、at320℃,400℃、剪断速度103/sec)…JIS k7199に準拠
上記樹脂組成物のペレットを射出成形に付してASTM試験片を作製し、以下の性能試験を行なって表1及び表2の下段に示す結果を得た。実施例1では試験片にアニーリング処理を施している。
・機械的性質[引張強さ(MPa),伸び(%)]…ASTM D638に準拠
・熱変形温度HDT(℃) …ASTM D648に準拠
・溶融粘度(Pa・sec、at320℃,400℃、剪断速度103/sec)…JIS k7199に準拠
表1における発明例1,発明例2と比較例11,比較例12(樹脂:PEEK)、表2の発明例3,発明例4と比較例21,比較例22(樹脂:PA-9T)の諸特性を対比すれば次のようである。
機械的性質の改善効果は、比較例11,12,21,22と比べてやや低いが、ガスケット部材を成形するに十分な強度を有している。耐熱性(熱変形温度)については、比較例12及び比較例22(ガラス繊維使用)に及ばないものの、比較例11及び比較例21(チタン酸塩ウィスカー使用)を上回わり、ガスケット部材に望まれる十分な耐熱性を備えている。
特に注目すべきは溶融粘度であり、発明例1〜4は、比較例11,12,21,22のいずれのものより顕著に改善された低粘性を有している。このことは、薄肉ガスケット部材の加圧成形においても、良好な成形性により割れや亀裂等の発生を効果的に抑制防止することができ、ガスケット部材の歩留り改善、品質の向上安定化等に奏効するものである。
機械的性質の改善効果は、比較例11,12,21,22と比べてやや低いが、ガスケット部材を成形するに十分な強度を有している。耐熱性(熱変形温度)については、比較例12及び比較例22(ガラス繊維使用)に及ばないものの、比較例11及び比較例21(チタン酸塩ウィスカー使用)を上回わり、ガスケット部材に望まれる十分な耐熱性を備えている。
特に注目すべきは溶融粘度であり、発明例1〜4は、比較例11,12,21,22のいずれのものより顕著に改善された低粘性を有している。このことは、薄肉ガスケット部材の加圧成形においても、良好な成形性により割れや亀裂等の発生を効果的に抑制防止することができ、ガスケット部材の歩留り改善、品質の向上安定化等に奏効するものである。
(3)供試ガスケット部材及び電気化学素子の作製
各供試樹脂組成物(発明例1〜4および比較例11,12,21,22)を使用し、射出成形により環状ガスケット部材(図2)を作製した。ガスケット部材の肉厚最小部の厚さは0.2mmである。このガスケット部材を別途用意した、コイン型電気二重層キャパシタ(直径:4mmφ,高さ:1.4mm)の正極缶と負極缶との嵌め合い部に装着し、かしめ固定することにより供試キャパシタを得た。
各供試樹脂組成物(発明例1〜4および比較例11,12,21,22)を使用し、射出成形により環状ガスケット部材(図2)を作製した。ガスケット部材の肉厚最小部の厚さは0.2mmである。このガスケット部材を別途用意した、コイン型電気二重層キャパシタ(直径:4mmφ,高さ:1.4mm)の正極缶と負極缶との嵌め合い部に装着し、かしめ固定することにより供試キャパシタを得た。
(4)耐高温環境特性試験
供試電気化学素子(コイン型電気二重層キャパシタ)について、下記の温度プロファイル(鉛フリーはんだ付け温度プロファイル)に設定されたリフロー炉内を通過させる。
予備加熱工程:180℃×2分間)
↓
本加熱工程:260℃×240秒→250℃×30秒→180℃×30秒
↓
冷却工程(リフロー炉通過後):室温に到るまで自然冷却
供試電気化学素子(コイン型電気二重層キャパシタ)について、下記の温度プロファイル(鉛フリーはんだ付け温度プロファイル)に設定されたリフロー炉内を通過させる。
予備加熱工程:180℃×2分間)
↓
本加熱工程:260℃×240秒→250℃×30秒→180℃×30秒
↓
冷却工程(リフロー炉通過後):室温に到るまで自然冷却
(5)耐熱漏液試験
上記リフロー工程を6回繰返した後、各供試キャパシタの電解液漏れの発生状況を検査し、リフロー前後における液漏れ発生状況を検査する。試験は20/ロットで行なった。試験結果を表3及び表4に示す。
上記リフロー工程を6回繰返した後、各供試キャパシタの電解液漏れの発生状況を検査し、リフロー前後における液漏れ発生状況を検査する。試験は20/ロットで行なった。試験結果を表3及び表4に示す。
(6)耐熱劣化試験
各供試キャパシタを下記の試験に付し、試験後の容量変化を初期値100に対する−Δ%で劣化率を評価した。試験結果を表3および表4に示す。
試験温度:70℃
印加電圧:3.3V
試験時間:200Hr
各供試キャパシタを下記の試験に付し、試験後の容量変化を初期値100に対する−Δ%で劣化率を評価した。試験結果を表3および表4に示す。
試験温度:70℃
印加電圧:3.3V
試験時間:200Hr
表3において、発明例1,発明例2と比較例11,12(各例共に樹脂:PEEK)を対比すると、比較例11及び比較例12の樹脂組成物のガスケット部材を組み込んだ供試キャパシタは、液漏が発生し、熱劣化による性能低下も観察される。これに対し、発明例1及び発明例2の樹脂組成物のガスケット部材を使用した供試キャパシタにおいては、液漏れはなく、熱劣化による性能低下も改善されている。この耐熱漏液性については、通常0/20が望ましいとされ、熱劣化率については通常−5%以下が望ましいとされている。発明例1及び2はいずれも、これらの要請を満たしている。なお、発明例1と発明例2とを比べると、耐熱劣化性の点で、発明例2(充填材:複合多結晶体b使用)は、発明例1(充填材:多結晶体a使用)に比べより大きい改善効果を示している。
更に、表4に記載した発明例3,発明例4および比較例21,22(各例共に樹脂:PA-9T)の各供試キャパシタをみると、比較例21では液漏れはないものの、熱劣化による性能低下がみられ、また比較例22では液漏れが生じ、かつ熱劣化による性能低下も顕著である。他方、発明例3及び発明例4は、液漏もなく、熱劣化による性能低下も改善されており、上述の耐熱漏液性及び耐熱劣化性の要請(耐漏液性:0/20、熱劣化率:-5%以下)を十分に満たしている。なお、発明例3と発明例4の耐熱劣化性を比べると、前記発明例1と発明例2の比較と同じように、発明例4(充填材:複合多結晶体b使用)は、発明例3(充填材:多結晶体a使用)に比べてより大きい改善効果を示している。
本発明によれば、耐高温熱変形性にすぐれたガスケット用樹脂組成物を提供することができる。本発明の樹脂組成物を使用して形成されるガスケット部材は、密閉型電池や電気二重層キャパシタ、メモリー記憶素子等の小型の電気化学素子を封口するガスケット部材として有用であり、電気化学素子をメモリバックアップ用電源等として基板表面に実装するリフロー工程において、鉛フリーはんだを使用する高温リフロー処理にも十分に耐え得る耐高温熱変形性を備えた信頼性の高いガスケット部材を提供することができる。
また本発明のガスケット部材を電気化学素子に採用することにより、高温リフロー処理後も、電解液の漏出はなく所定の電気的特性が維持されることにより、電気化学素子の生産性が向上すると共に、所望の性能を発揮し得る信頼性の高い電気化学素子を提供することができる。
また本発明のガスケット部材を電気化学素子に採用することにより、高温リフロー処理後も、電解液の漏出はなく所定の電気的特性が維持されることにより、電気化学素子の生産性が向上すると共に、所望の性能を発揮し得る信頼性の高い電気化学素子を提供することができる。
1:正極缶
2:負極缶(封口蓋)
3:素子ユニット(発電要素)
4:正極
5:セパレータ
6:負極
7:ガスケット部材
71,72:立壁部
73:円周溝
2:負極缶(封口蓋)
3:素子ユニット(発電要素)
4:正極
5:セパレータ
6:負極
7:ガスケット部材
71,72:立壁部
73:円周溝
Claims (10)
- 耐熱樹脂と、平均長30〜100μm、平均幅8〜25μmおよび平均厚さ1〜5μmである薄板状六チタン酸カリウム多結晶体を含有するガスケット用樹脂組成物。
- 薄板状六チタン酸カリウム多結晶体はカップリング剤で表面処理されている請求項1に記載のガスケット用樹脂組成物。
- 薄板状六チタン酸カリウム多結晶体は、樹脂組成物全量の5〜50重量%を占める請求項1又は請求項2に記載のガスケット用樹脂組成物。
- 耐熱樹脂と、平均長30〜100μm、平均幅8〜25μmおよび平均厚さ1〜5μmの六チタン酸カリウム結晶とチタニア結晶とからなる薄板状複合六チタン酸カリウム多結晶体とを含有するガスケット用樹脂組成物。
- 薄板状複合六チタン酸カリウム多結晶体に占めるチタニア結晶の比率は5〜50重量%である請求項4に記載のガスケット用樹脂組成物。
- 薄板状複合六チタン酸カリウム多結晶体はカップリング剤で表面処理されている請求項4又は請求項5に記載のガスケット用樹脂組成物。
- 薄板状複合六チタン酸カリウム多結晶体は、樹脂組成物全量の5〜50重量%を占める請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載のガスケット用樹脂組成物。
- 耐熱樹脂が、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイドから選ばれる樹脂である請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のガスケット用樹脂組成物。
- 片側に開口部を有する正極缶と、その開口部を閉じる封口蓋である負極缶とからなるハウジング内に発電要素が収容され、前記正極缶の開口部周縁と前記負極缶の周縁部とが、ガスケット部材を介してかしめ固定されることにより密閉される電気化学素子のガスケット部材である、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる電気化学素子用ガスケット部材。
- 片側に開口部を有する正極缶と、その開口部を閉じる封口蓋である負極缶とからなるハウジング内に発電要素が収容され、前記正極缶の開口部周縁と前記負極缶の周縁部とが、ガスケット部材を介してかしめ固定されることにより密閉された電気化学素子おける該ガスケット部材が、請求項9に記載のガスケット部材である電気化学素子。
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JP2006265686A JP2008084779A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | ガスケット用樹脂組成物、電気化学素子用ガスケット部材および電気化学素子 |
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JP2006265686A Pending JP2008084779A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | ガスケット用樹脂組成物、電気化学素子用ガスケット部材および電気化学素子 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010092658A (ja) * | 2008-10-06 | 2010-04-22 | Toyota Motor Corp | シール用成形材料およびこれを用いて成形された二次電池用のシールならびにこれを備えた二次電池 |
WO2022224856A1 (ja) * | 2021-04-23 | 2022-10-27 | 大塚化学株式会社 | シール部材 |
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JP2002075302A (ja) * | 2000-08-31 | 2002-03-15 | Sanyo Electric Co Ltd | 密閉型電池 |
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JP2004244488A (ja) * | 2003-02-13 | 2004-09-02 | Otsuka Chemical Co Ltd | ポリエーテルエーテルケトン樹脂組成物、密閉型電池用ガスケット及び密閉型電池 |
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-
2006
- 2006-09-28 JP JP2006265686A patent/JP2008084779A/ja active Pending
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