JP2008082385A - ローラクラッチ - Google Patents

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Tomoaki Makino
智昭 牧野
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Abstract

【課題】ローラの接触部で滑りやポッピングの発生がなく、安定したトルク伝達が可能なローラクラッチを提供することである。
【解決手段】外輪2の内周に円筒面8を形成し、内輪3の外周に複数の平坦なカム面12を周方向に等間隔に設け、各カム面12と円筒面8間にローラ4を組込む。カム面12を研削加工による研削面とし、その研削面の研削方向をローラ4の軸線と直交する方向として、カム面12の摩擦係数を高め、ローラ4の接触部で滑りやポッピングの発生を防止し、安定したトルク伝達を可能にする。
【選択図】図2

Description

この発明は、外輪と内輪の対向面間にローラを組込み、そのローラを介して外輪と内輪の相互間で回転トルクの伝達と遮断とを行うローラクラッチに関するものである。
FRベースの4輪駆動車において、補助駆動輪としての前輪に駆動力の伝達と遮断とを行う回転伝達装置として、特許文献1に記載されているように、2方向ローラクラッチを採用したものが従来から知られている。
図5は、上記特許文献1に記載された2方向ローラクラッチの概略を示している。この2方向ローラクラッチにおいては、外輪40の内周に円筒面41を形成し、その外輪40の内側に組込まれた内輪42の外周に上記円筒面41との間で周方向の両端が狭小のくさび形空間を形成する複数の平坦なカム面43を周方向に設け、各カム面43と円筒面41間にローラ44を組込み、そのローラ44をくさび形空間の狭小部に噛み込ませて、外輪40と内輪42の相互間で回転トルクを伝達するようにしている。
上記のような2方向ローラクラッチの伝達トルク容量は、ローラ44と外輪40および内輪42の接触部における摩擦係数に大きく依存する。安定したトルク伝達のためには、下記の(1)式を満足させることが重要である。
μ>tanθ・・・(1)式
ここで、μ:摩擦係数、θ:ストラト角を示す。
ところで、上記のような2方向ローラクラッチにおいて、潤滑剤の変更等により摩擦係数が変化して、(1)式が成立しなくなると、安定したトルク伝達が不能になり、ローラ44の接触部で滑りやローラ44がくさび形空間の狭小部から弾き飛ばされる現象、所謂ポッピングが生じる。
そこで、広範囲な使用条件において(1)式を成立させるためには、摩擦係数μを大きくし、あるいは、ストラト角θを小さくすることが必要となる。
ここで、ストラト角θを小さくすると、ローラ接触部における法線力が増大して耐久性が低下するため、できるだけ摩擦係数μを高めることが望まれている。
摩擦係数μを大きくするには、ローラ接触部の面粗さを粗くすることが有効であるが、面粗さの増大により局部的な接触面圧が増加して摩耗の増大もしくは寿命低下が引き起こされることになる。
そこで、従来では、外輪40の円筒面41および内輪42のカム面43を研削による仕上げ面とし、あるいは、研削相当の面粗さに仕上げるようにしている。
特開2001−311438号公報
ところで、従来の2方向ローラクラッチにおいては、そのカム面43の研削加工に際し、図4に示すように、研削によって形成される微小な溝45の方向がローラ44の軸線方向と平行することによって大きな摩擦係数が得られるものと考えられていたため、その研削方向をローラ44の軸線方向と平行する方向としていたが、期待されるほどの摩擦係数を得ることができない現状にあった。
なお、2方向ローラクラッチにおいては、内輪の外周に円筒面を形成し、外輪の内周にカム面を設けたものもあり、そのような2方向ローラクラッチにおいても、外輪のカム面の研削方向をローラの軸線方向と平行する方向としていたため、期待されるほどの摩擦係数を得ることができなかった。
本件の発明者は、一方向に研削加工を施した平板上に鋼球を押し付けて、鋼球に2方向の接線力を付与し、潤滑剤を変えながら摩擦係数を測定したところ、表1に示す結果のように、研削方向と接線力が平行な場合は、研削方向と接線力が直交する場合よりも静止摩擦係数が大きくなることを見出したのである。
そこで、カム面43の研削方向をローラ44の軸線と平行とした場合と、ローラ44の軸線と直交する方向とした場合の面粗さが同じである2種類のカム面43を形成して摩擦係数を測定したところ、研削方向をローラ44の軸線と直交する方向としたカム面43の方が研削方向をローラ44の軸線と平行とするカム面43の場合よりも摩擦係数が大きいことを見出したのである。
Figure 2008082385
この発明の課題は、ローラの接触部で滑りやポッピングの発生がなく、安定したトルク伝達が可能なローラクラッチを提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、外輪の内周と、その外輪内に組込まれた内輪の外周における一方に円筒面を形成し、他方にその円筒面との間でくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面間にローラを組込み、そのローラを円筒面とカム面で形成されるくさび形空間の狭小部に噛み込ませて外輪と内輪の相互間で回転トルクを伝達するようにしたローラクラッチにおいて、前記カム面を研削加工による研削面とし、その研削面の研削方向を前記ローラの軸線と直交する方向とした構成を採用したのである。
上記のように、カム面を研削加工による研削面とし、その研削面の研削方向をローラの軸線と直交する方向とすることによって、カム面に大きな摩擦係数を得ることができ、ローラの係合時においてローラに滑りが生じたり、ポッピングが発生したりするのを防止することができ、安定したトルク伝達が可能なローラクラッチを得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1および図2(a)は、この発明に係るローラクラッチを用いた回転伝達装置を示す。この回転伝達装置は、2方向ローラクラッチ1と、その2方向ローラクラッチ1の係合および係合解除を制御する電磁クラッチ20と、その電磁クラッチ20および上記2方向ローラクラッチ1を覆うハウジング30とからなる。
2方向ローラクラッチ1は、外輪2と、その外輪2内に組込まれた内輪3と、その両輪2、3間に組込まれたローラ4と、そのローラ4を保持する保持器5とを有している。
外輪2はハウジング30の開口端部内に組込まれた軸受6によって回転自在に支持され、一端部には筒状の第1軸7が一体に設けられている。また、外輪2の内周には円筒面8が形成されている。
内輪3は両端部に第2軸9を有し、その第2軸9の一端部はハウジング30の端板を貫通し、その貫通部に組込まれた軸受10に回転自在に支持されている。また、第2軸9の他端部は外輪2の内部に組込まれた軸受11によって回転自在に支持されている。
内輪3の外周には、外輪2の上記円筒面8との間で周方向の両端が狭小のくさび形空間を形成する複数の平坦なカム面12が周方向に等間隔に設けられ、各カム面12と円筒面8間に上記ローラ4が組込まれている。
保持器5はローラ4を収容するポケット13を有している。この保持器5と内輪3の相互間にはスイッチばね14が組込まれている。スイッチばね14は、一部が切離されたリング部14aの両端に一対の押圧片14bを外向きに形成した構成とされ、上記リング部14aは内輪3の一端面に形成された円形のばね収納凹部15内に組込まれ、その一対の押圧片14bは上記ばね収納凹部15の周壁に形成された切欠部16から保持器5の一端部に設けられた切欠き17に挿入されて、切欠部16および切欠き17の周方向で対向する両端部を相反する方向に押圧し、その押圧によって、ローラ4が円筒面8およびカム面12に係合解除される中立位置に保持器5が弾性保持されている。
スイッチばね14は、第2軸9に嵌合されたコネクティングプレート18によってばね収納凹部15から抜け出るのが防止されている。コネクティングプレート18は止め輪19によって軸方向に位置決めされ、外周にはL形の係合片18aが設けられている。係合片18aは保持器5の端部に設けられた前記切欠き17と係合し、その係合によってコネクティングプレート18は保持器5に回り止めされている。
図1に示すように、電磁クラッチ20が上記2方向ローラクラッチ1に並設して設けられている。
電磁クラッチ20は、保持器5の端面に対向配置されたアーマチュア21と、そのアーマチュア21と軸方向で対向するロータ22と、そのロータ22と軸方向で対向する電磁石23とからなる。
アーマチュア21は内輪3の第2軸9にスライド自在に嵌合されている。このアーマチュア21には係合孔24が形成され、その係合孔24にコネクティングプレート18の外周の係合片18aが係合し、その係合によってアーマチュア21は保持器5に対して回り止めされ、かつ軸方向に移動自在とされている。
ロータ22は、外輪2の開口端部に接続された非磁性体からなるロータガイド25の端部内に圧入されてロータガイド25に回り止めされている。このロータ22には複数の円弧状のスリット26が周方向に間隔をおいて形成されている。
また、ロータ22とアーマチュア21の対向端面間には、アーマチュア21をロータ22から離反する方向に付勢する離反ばね27が組込まれている。
電磁石23は、電磁コイル23aと、その電磁コイル33aを支持するコア23bとからなり、上記電磁コイル23aに通電すると、コア23b、ロータ22およびアーマチュア21に磁束が流れ、アーマチュア21に吸引力が付与されるようになっている。
上記の構成からなる回転伝達装置において、第2軸9の回転トルクが入力され、内輪3が図2の矢印で示す方向に回転する状態で、電磁石23の電磁コイル23aに通電すると、コア23b、ロータ22およびアーマチュア21間に磁束が流れて、アーマチュア21に磁気吸引力が負荷され、アーマチュア21がロータ22に吸着される。
アーマチュア21の吸着により、その吸着面に作用する摩擦抵抗は保持器5の回転抵抗となるため、内輪3と保持器5が相対回転し、図2(b)に示すように、ローラ4が円筒面8およびカム面12に係合して、2方向ローラクラッチ1は係合状態となり、内輪3の回転が外輪2に伝達される。
ここで、内輪3と保持器5が相対回転すると、スイッチばね14が弾性変形する。このため、2方向ローラクラッチ1の係合状態において、図1に示す電磁石23の電磁コイル23aに対する通電を遮断すると、離反ばね27の復元力によって、アーマチュア21がロータ22から離反すると共に、スイッチばね14の復元弾性により、保持器5が回転し、ローラ4は円筒面8およびカム面12に対して係合解除する中立位置に戻され、2方向ローラクラッチ1は係合解除して、内輪3から外輪2への回転伝達が遮断され、内輪3がフリー回転する。
上記のような回転伝達装置において、2方向ローラクラッチ1のローラ4とカム面12の接触部の摩擦係数が小さいと、2方向ローラクラッチ1の係合時、ローラ4に滑りが生じ、あるいは、ポッピングが発生し、安定したトルク伝達ができなくなる。
そこで、実施の形態では、図3に示すように、カム面12を研削加工による研削面とし、その研削面の研削方向を前記ローラ4の軸線と直交する方向(円周方向)としている。
上記のように、カム面12をローラ4の軸線と直交する方向に研削加工して、カム面12を研削による仕上げ面とすることによって、カム面12に大きな摩擦係数を得ることができ、ローラの係合時においてローラ4に滑りが生じたり、ポッピングが発生したりするのを防止することができ、安定したトルク伝達が可能な2方向ローラクラッチを得ることができる。
因みに、図3に示すように、カム面12をローラ4の軸線と直交する方向(円周方向)に研削した内輪3(本発明品)と、図4に示すように、カム面43をローラ44の軸線と平行する方向(軸方向)に研削した内輪42(比較品)のそれぞれを外輪2内に組み込んでストラト角の異なる数種の2方向ローラクラッチを製作し、各2方向ローラクラッチにトルクを負荷してポッピングが発生する限界トルクを測定したところ、表2に示す結果を得た。
ここで、本発明品の内輪3のカム面12および比較品の内輪42のカム面43の面粗さRaをそれぞれ0.4μmとした。
Figure 2008082385
上記の試験結果から、カム面12の研削方向を円周方向とする本発明品の内輪3の方がカム面43の研削方向を軸方向とする比較品の内輪42よりもポッピングが発生し難く、より安定したトルク伝達が可能であることが理解することができる。
実施の形態では、外輪2の内周に円筒面8を形成し、内輪3の外周にカム面12を設けた2方向ローラクラッチを示したが、2方向ローラクラッチはこれに限定されるものではない。例えば、内輪の外周に円筒面を形成し、外輪の内周にカム面を向けたものであってもよい。この場合、ローラを保持する保持器と外輪の相互間にスイッチばねを組込んで、ローラを円筒面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持するようにする。
この発明に係るローラクラッチを採用した回転伝達装置の縦断正面図 (a)は、図1のII−II線に沿った断面図、(b)は2方向ローラクラッチの係合状態を示す断面図 内輪のカム面部を示す斜視図 従来の内輪のカム面部を示す斜視図 従来の2方向ローラクラッチを示す概略図
符号の説明
2 外輪
3 内輪
4 ローラ
8 円筒面
12 カム面

Claims (1)

  1. 外輪の内周と、その外輪内に組込まれた内輪の外周における一方に円筒面を形成し、他方にその円筒面との間でくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面間にローラを組込み、そのローラを円筒面とカム面で形成されるくさび形空間の狭小部に噛み込ませて外輪と内輪の相互間で回転トルクを伝達するようにしたローラクラッチにおいて、
    前記カム面を研削加工による研削面とし、その研削面の研削方向が前記ローラの軸線と直交する方向とされたことを特徴とするローラクラッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019135383A1 (ja) * 2018-01-05 2019-07-11 Ntn株式会社 回転伝達装置

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