JP2008082325A - 可変容量型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】斜板側のシリンダブロック端面から斜板側へ向けて延設される延設部を有するシリンダブロックであっても、ボア延長面の一部における過度の接触面圧の発生を防止することができる可変容量型圧縮機の提供にある。
【解決手段】斜板19と対向するシリンダブロック端面32の外周寄りには斜板側へ向けて延設される延設部33が形成され、延設部33は、シリンダボア28のボア面の一部が延長されるボア延長面36と、ボア延長面36の周方向の両端から連続して形成される延設部壁面37を有する。斜板19の回転進行側に位置する延設部壁面37と連続するボア延長面36の一部は、圧縮工程の過程でピストン23からの荷重を局所的に受ける高荷重作用域Sであり、高荷重作用域Sは、曲面の面取り加工が施された面取り領域Dを含む。
【選択図】 図3

Description

この発明は、可変容量型圧縮機に関し、特に、片頭型のピストンを備えた可変容量型圧縮機に関する。
従来の可変容量型圧縮機としては、例えば、特許文献1に開示された容量可変型斜板式圧縮機が知られている。
この可変容量型圧縮機では、複数のシリンダボアを有するシリンダブロックと、シリンダブロックの中心部に軸支された回転自在の回転軸と、回転軸に備えられ、回転軸とともに回転する斜板と、斜板に係合され、シリンダボア内を往復摺動する片頭型のピストンと、斜板と対向するシリンダボアの開口端を拡径するテーパ面とを有する
そして、シリンダブロックの前端にはフロントハウジングが接合され、後端にはリヤハウジングが弁板を介して接合されている。
この種の可変容量型圧縮機では、シリンダブロック端面のうち、斜板側のシリンダブロック端面は、回転軸の軸芯方向と直角であって段差の無い平面である。
斜板側のシリンダブロック端面に形成されるシリンダボアの開口端付近は、角取りされた凸状曲面部を形成している。
シリンダボアの斜板側の開口端には、ピストンをシリンダボア内へ挿入し易くするためのテーパ面が形成されているが、凸状曲面部はこのテーパ面とシリンダボアの内周面であるボア面との稜線を面取りにより丸めている。
なお、凸状曲面部はシリンダボアの開口端における全周、あるいは周方向の一部に形成される。
この可変容量型圧縮機によれば、凸状曲面部が形成されていることから、ピストンが下死点から上死点へ向かうときに発生するラジアル方向成分の押し付け力を低減し、ピストンのコーティングの損傷を防止するとしている。
ところで、別の従来の可変容量型圧縮機では、斜板側を臨むシリンダブロック端面に段差が形成されたシリンダブロックを備える場合がある。
例えば、特許文献2に示される可変容量型圧縮機であり、この種の可変容量型圧縮機の場合、図8に示すように、シリンダブロック61における斜板側のシリンダブロック端面の外周寄りには、斜板側へ向けて延設される延設部63が形成されている。
この延設部はシリンダボア62のボア面の一部が延長されるボア延長面64と、ボア延長面64の両端の周方向から連続して形成される延設部壁面65、66を有する。
この場合、ボア延長面64はシリンダボア62においてピストンを支持する摺動面として機能する。
この種の可変容量型圧縮機のシリンダブロック61は、特許文献1に開示されたシリンダブロックと比較して、延設部63が形成するボア延長面64を有することにより、シリンダブロック61に対するピストンの往復動をより安定させる有利性が認められる。
シリンダブロック61では、延設部63の存在により斜板側のシリンダブロック端面において段差を有することになる。
シリンダブロック61が段差を有することから、ボア延長面64と延設部壁面65、66との境界には角張った稜線a1、a2が形成される。
さらに、ボア延長面64の斜板側の周縁には、ピストンのシリンダボア62への挿入を容易化するテーパ面67が形成されており、ボア延長面64とテーパ面67との境界には稜線bが形成される。
特開2000−120533号公報 特開平7−180658号公報
しかしながら、特許文献1に開示された凸状曲面部を、特許文献2の可変容量型圧縮機に適用しても、必ずしもピストンコーティングの損傷を防止することができるとは限らない。
これは、特許文献2の可変容量型圧縮機では、ボア延長面とテーパ面との境界に稜線が存在することにより、稜線付近とピストンとの接触面圧が過度に大きくなりやすいためである。
特に、圧縮工程ではピストンがボア内の圧力を受けるため、ボア延長部はピストンからの高荷重を受け、ボア延長部の一部における接触面圧が大きくなりがちである。
また、斜板が一方向へ回転することから、ボア延長面と延設部壁面との稜線付近では斜板の回転に伴うピストンの押し付け力が加わり、稜線の存在と相俟って、ボア延長部におけるこの稜線付近の接触面圧は特に大きくなるおそれがある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、斜板側のシリンダブロックの端面から斜板側へ向けて延設される延設部を有するシリンダブロックであっても、ボア延長面の一部における過度の接触面圧の発生を防止することができる可変容量型圧縮機の提供にある。
上記課題を達成するため、本発明は、複数のシリンダボアを有するシリンダブロックと、該シリンダブロックの中心部に軸支された回転軸と、該回転軸に備えられ、前記回転軸とともに一体回転する斜板と、該斜板に係合され、該シリンダボア内を往復摺動する片頭型のピストンとを有し、前記斜板と対向する前記シリンダボアの開口端を拡径する面が形成された可変容量型圧縮機において、前記斜板と対向するシリンダブロック端面の外周寄りには前記斜板側へ向けて延設される延設部が形成され、該延設部は、前記シリンダボアのボア面の一部が延長されるボア延長面と、該ボア延長面の周方向の両端から連続して形成される延設部壁面を有し、前記斜板の回転進行側に位置する前記延設部壁面と連続するボア延長面の一部は、圧縮工程の過程で前記ピストンからの荷重を局所的に受ける高荷重作用域であり、前記高荷重作用域は、曲面の面取り加工が施された面取り領域を含むことを特徴とする。
本発明では、上記の構成により、圧縮工程の過程において高荷重作用域がピストンからの高荷重を受けても、曲面の面取り加工が施された面取り領域の存在により、高荷重作用域における過度の接触面圧の発生が防止される。
高荷重作用域における過度の接触面圧の発生が防止されることにより、ピストンコーティングの損傷が防止又は抑制される。
また、高荷重作用域にのみ面取り領域を形成させることにより、シリンダボアの摺動の円滑化の維持やピストンの径方向への揺動が抑制される等、ボア延長面の利点は損なわれない。
また、上記の可変容量型圧縮機において、前記面取り領域は、前記シリンダボアの周方向と長さ方向に形成される曲面を含んでもよい。
この場合、高荷重作用域が、斜板の回転に伴うピストンからの押し付け力によるシリンダボアへの高荷重を受けても、シリンダボアの周方向に形成された面取りによる曲面は、過度の接触面圧の発生を防止する。
一方、シリンダボアの長さ方向に形成される面取りの曲面は、ピストンのシリンダボア内の往復動に伴うシリンダボアとピストンとの過度の接触面圧の発生を防止する。
さらに、上記の可変容量型圧縮機において、前記面取り領域は、前記高荷重作用域に対応する前記拡径する面を含んでもよい。
この場合、高荷重作用域に対応する拡径する面を面取り領域として含むことにより、拡径する面とボア延長面との角張った稜線が高荷重作用域において存在しないから、稜線部を通じたシリンダボアとピストンとの過度の接触面圧を防止する。
本発明によれば、斜板側のシリンダブロックの端面から斜板側へ向けて延設される延設部を有するシリンダブロックであっても、ボア延長面の一部における過度の接触面圧の発生を防止することができる可変容量型圧縮機を提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る可変容量型圧縮機を図面に基づき説明する。
図1は本発明の実施形態に係る可変容量型圧縮機の構造を示す縦断面図であり、図2は可変容量圧縮機のシリンダブロックを斜板側から見た正面図である。
図3はシリンダブロックの要部を示す拡大斜視図ある。
説明の便宜上、図1において圧縮機の左側を前方とし、右側を後方とする。
図1に示すように、シリンダブロック11の前部のシリンダブロック端面にはフロントハウジング12が接合されている。
シリンダブロック11の後部のシリンダブロック端面には、弁板25a等を介してリヤハウジング13が接合されている。
シリンダブロック11及びフロントハウジング12により区画形成される空間部はクランク室14を構成する。
クランク室14を貫通する回転軸15はラジアル軸受16、17を介してシリンダブロック11及びフロントハウジング12に回転自在に軸支されている。
回転軸15の前端は、突出端としてフロントハウジング12の外側へ突出されており、この突出端は車両のエンジンやモータ等の駆動源(図示せず)から回転力の伝達を受ける機構(図示せず)と連結されている。
クランク室14内における回転軸15には、回転支持体18が固定されるとともに回転支持体18に係合される斜板19が備えられている。
斜板19の中心部に形成された貫通孔19aには回転軸15が貫通した状態にあり、斜板19に突出して形成されたガイドピン20が回転支持体18に形成されたガイド孔21にスライド可能に嵌入されている。
斜板19は、ガイド孔21に対するガイドピン20の嵌入の関係に基づき、回転軸15と一体回転する。
また、斜板19は、ガイド孔21に対するガイドピン20のスライドにより、回転軸15の軸方向にスライド可能であるほか、傾動可能に回転軸15に支持されている。
なお、フロントハウジング12内の前部内壁にスラストベアリング22が備えられており、回転支持体18はスラストベアリング22を介してフロントハウジング12に対して回転自在である。
シリンダブロック11には、回転軸15の周りに形成された複数のシリンダボア28が配列されており、個々のシリンダボア28にはピストン23が摺動可能に収容されている。
ピストン23の摺動部位には、図示しない耐磨耗性材がコーティングされている。
各ピストン23の前端はシュー24を介して斜板19の外周と係合されており、斜板19が回転軸15とともに回転すると、各ピストン23はシュー24を介してシリンダボア28内の軸芯方向へ往復移動する。
リヤハウジング13の中央部には、弁形成機構25に面して吸入室26が区画形成され、吸入室26の外周側には吸入室26を取り囲むように吐出室27が形成されている。
図1に示すように、リヤハウジング13に形成された隔壁13aが両室26、27を隔てるようにしている。
吸入室26及び吐出室27は図示しない外部冷媒回路と接続される。
なお、この実施形態の弁形成機構25は、弁板25a、吸入弁形成板25b、吐出弁形成板25c、リテーナ形成板25dにより構成されている。
次に、本発明の特徴的な構成を有するシリンダブロックを図2〜図6に基づいて更に詳しく説明する。
シリンダブロック11の前部のシリンダブロック端面32(以後「前部端面32」と表記する。)には、図2に示すように、中心部を貫通する挿通孔31が形成されている。
挿通孔31の周囲には複数のシリンダボア28が形成されている。
互いに隣り合うシリンダボア28の間のやや外周寄りには通しボルト用通孔29が形成されている。
斜板19と対向する前部端面32の外周寄りには、斜板19側へ向けて延設される延設部33が形成されている。
延設部33は、シリンダブロック11の外周寄りにリブ状の周壁のように形成されていることから、斜板19を臨む延設部33の端面34(以後、「延設側端面34」と表記する)と、前部端面32とは軸方向において互いに段差を形成する。
延設部33はシリンダボア28と干渉しており、延設部33の内周面側はシリンダボア28のボア面の一部が連続して、斜板19側に延長されたボア延長面36となっている。
さらに、延設部33の内側には、ボア延長面36の両側から周方向へ連続する延設部壁面37、38が形成されている。
通しボルト用通孔29も延設部33と干渉するため、延設部壁面37から周方向へ連続する通孔内壁面39が形成されている。
通孔内壁面39からさらに周方向へ連続する延設部壁面37が形成され、延設部壁面37と次のボア延長面36が連続する。
このため、隣り合うボア延長面36の間には、延設部壁面37、通孔内壁面39、延設部壁面38が一方の周方向へ向けて順番に位置することになる。
因みに、延設部壁面37と前部端面32の間は、図3に示すように、曲面の面取りが施されている。
図4は、シリンダブロック11の要部を斜板側から見た拡大正面図である。
延設部33が形成するボア延長面36と延設側端面34の間には、図3及び図4に示すように、ボア延長面36から延設側端面34へむけてボア径を拡径する延長側テーパ面40がボア延長面36の開口端に沿って形成されている。
前部端面32とボア面との間にも、同様にブロック側テーパ面41がボア面の開口端に沿って形成されている。
つまり、延長側テーパ面40及びブロック側テーパ面41は、斜板19と対向するシリンダボア28の開口端を拡径する面に相当する。
これらのテーパ面40、41はピストン23のシリンダボア28内への挿入を容易化する。
さらに、この実施形態では、延設側端面34と延設部壁面37との間にも壁面側テーパ面42が形成され、延設側端面34と延設部壁面38との間には、図4に示すように、壁面側テーパ面43が形成されている。
この実施形態では、ボア延長面36と延設部壁面37との間にはボア延長面36に対して傾斜する面取り面44が形成されている。
この面取り面44の各辺は、延設側端面34、ボア延長面36、延設部壁面37、延長側テーパ面40、壁面側テーパ面42に接する。
シリンダボア28を挟む各延設部壁面37、38のうち、シリンダボア28に対して斜板19の回転方向の進行側に位置する延設部壁面37及び面取り面44から周方向へ連続するボア延長面36の一部は、斜板19の回転によりピストン23からの高荷重を受ける高荷重作用域Sとなっている(図3における網掛部が高荷重作用域S)。
高荷重作用域Sは、圧縮工程の過程、すなわち、ピストン23が下死点から上死点(図1において左から右)へ移動するとき、シリンダボア28とピストン23の摺接面積が少ない状態でピストン23からの高荷重を局所的に受けやすい領域である。
高荷重作用域Sは、斜板19の回転によるピストン23からの押し付け力に基づく荷重も受ける領域でもある。
この実施形態では、高荷重作用域Sにおいて、曲面の面取り加工が施された面取り領域Dが含まれている。
具体的には、面取り領域Dは、図5及び図6に示すとおり、高荷重作用域Sにおけるボア延長面36と高荷重作用域Sに対応する延長側テーパ面40との稜線を曲面で面取りする領域D1を含む。
図5は、図4におけるA−A線の矢視図である。
また、面取り領域Dは、図6に示すとおり、面取り面44と延長側テーパ面40との稜線を面取りする領域D2と、ボア延長面36と面取り面44との稜線を面取りする領域D3と、ボア延長面36と延設部壁面37との稜線を面取りする領域D4を含む。
図6は高荷重作用域S及び面取り部Dを拡大して示す斜視図である。
高荷重作用域Sにおけるボア延長面36と延長側テーパ面40との稜線を曲面でボア面に沿う垂直方向(長さ方向)に面取りする領域D1と、面取り面44と延長側テーパ面40との稜線を面取りする領域D2と、ボア延長面36と面取り面44との稜線を面取りする領域D3と、ボア延長面36と延設部壁面37との稜線を面取りする領域D4は、図6における各ハッチングにより示す範囲となる。
領域D2、D3はボア面に沿う垂直方向及び周方向への面取りを含み、領域D4ではボア面の周方向への面取りを含む。
高荷重作用域Sにおける面取り領域Dは、各面36、37、40、44により形成される角張った稜線が面取りにより消された状態にあり、ピストン23からの高荷重を受けても過度の接触面圧が高荷重作用域Sにおいて発生しない領域を形成している。
なお、高荷重作用域Sにおける各稜線が面取りされない状態の場合と比較して、この面取り領域Dを含む高荷重作用域Sでは、過度の接触面圧が発生しないことは、「Herzの公式」を利用した接触面圧計算法により具体的に検証できる。
接触面圧計算法を用いることによりピストンコーティングの損傷を発生させないための面取り部Dにおける各領域D1〜D4の曲面の曲率が適切に求めることができる。
通常、曲率が大きくなるほど、高荷重作用域Sにおける接触面圧を低減することができる。
次に、この実施形態に係るシリンダブロック11における高荷重作用域Sに形成される面取り部Dの形成の手順について説明する。
図7(a)〜図7(c)は面取り部Dの形成の手順を示す説明図である。
図7(a)のシリンダブロック11は、面取り面44及び高荷重作用域Sにおける面取り域Dが存在しない状態にある。
この状態のシリンダブロック11は、ボア延長面36、延長側テーパ面40、ブロック側テーパ面41、壁面側テーパ面42、延設部壁面37が予め形成されている。
各面との境界に形成される稜線は明確に存在する。
まず、図7(b)に示す研削バイト51を用いて面取り面44を加工する。
研削バイト51は面取り面44の形成に対応するテーパのバイト面52を有し、軸部53を軸芯として回転駆動される。
回転駆動される研削バイト51が延設側端面34側からシリンダボア28内へ挿入され、バイト面52を対象部位に当接させることにより、延長側テーパ面40と壁面側テーパ面42との稜線と、ボア延長面36と延設部壁面37との稜線が面取りされ、面取り面44が形成される。
面取り面44の形成により、面取り面44と各面36、37、40、42との境界に形成される角張った稜線が形成される。
次に、図7(c)に示す研磨ブラシ54を用い、高荷重作用域Sに含まれる稜線を曲面による面取り加工する。
具体的には、曲面による面取り加工を施す稜線は、ボア延長面36と延長側テーパ面40との稜線と、面取り面44と延長側テーパ面40との稜線と、ボア延長面36と面取り面44との稜線と、ボア延長面36と延設部壁面37との稜線である。
研磨ブラシ54は研磨面を有する円柱状の弾性ブラシ体55と、弾性ブラシ体55の中心に備えられた軸部56を有し、軸部56を軸芯として回転駆動される。
弾性ブラシ体55の研磨面は弾性を有し、外部からの力が加えられたとき力に応じて窪むことができるほか、力の解除により復元可能である。
まず、回転駆動される研磨ブラシ54を高荷重作用域Sと対向するように延設側端面34側からシリンダボア28内へ挿入させる。
研磨ブラシ54をシリンダブロック11に当接させ、高荷重作用域Sに含まれる稜線を面取りする。
研磨ブラシ54をシリンダブロック11に当接させた状態で、高荷重作用域Sに対応するように研磨ブラシ54のシリンダボア28に対する進退(図7(c)において上下方向)を繰り返したり、ボア延長面36の周方向に沿って往復移動させることにより、面取り領域Dが形成される。
図7(c)に示す面取り領域Dは前述した各稜線に対応する領域D1〜D4を含む。
弾性ブラシ体55を用いていることから、各稜線に対応する領域D1〜D4において、弾性ブラシ体55には稜線への押し付けに伴い曲面状の窪みが生じる。
このため、弾性ブラシ体55の窪みが利用された曲面の面取り加工が、各稜線に対応する領域D1〜D4において施される。
領域D1〜D4における面取りによる曲面の曲率は、研磨ブラシ54が当接する時間が長くなるほど大きくなる。
本発明の実施形態に係る可変容量型圧縮機によれば以下の効果を奏する。
(1)シリンダボア28における高荷重作用域Sは曲面の面取り加工された面取り領域Dを含むから、高荷重作用域Sに面取り領域Dがない場合と比べて、高荷重作用域Sにおけるピストン23とシリンダブロック11との接触面圧が低減される。従って、ピストンコーティングの損傷を防止又は抑制することができる。
(2)高荷重作用域Sを除く領域では、ボア延長面36と延長側テーパ面40が形成する稜線が維持されるので、例えば、シリンダボア28の全周に亘って面取り領域を形成する場合と比較して、ガイド面としてのボア延長面36の長さが実質的に短縮化されない。つまり、ピストン23はシリンダボア28内に安定して支持される。
(3)高荷重作用域Sにおいて面取り領域Dを形成する前に、面取り面44を形成することから、面取り面44を形成しない場合と比べて、面取り領域Dに含まれる曲面の曲率を大きく設定し易くなる。面取りの曲面の曲率を大きく設定することは高荷重作用域Sにおける接触面圧の低減化に寄与する。
(4)シリンダボア28のボア延長面36において面取り加工される領域と、加工されない領域が存在するが、研磨ブラシ54を用いて必要な箇所を研磨するから、研磨ブラシ54による面取り作業は、例えば、ショットブラストによる面取り作業と比較したとき、より確実であって面取り加工に必要な作業時間が短くなる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、面取り面44の一例を示したが、面取り面44の形態は上記の実施形態の面取り面44に限定されない。面取り面44は、ボア延長面36、延設部壁面37、延長側テーパ面40、及び壁面側テーパ面42に接する範囲に存在させ、ボア延長面36を除くボア面には存在しないように形成すればよい。
上記の実施形態では、面取り領域Dを形成するに先立って面取り面44を形成したが、面取り面44を形成することなく面取り領域Dを形成してもよい。この場合、高荷重作用域Sに含まれる稜線の面取り加工を十分に施し、曲率の大きい曲面を形成することが好ましい。この場合、面取り面44を加工する作業や手段を省略することができる。
上記の実施形態では、高荷重作用域Sにおいて面取り面44や面取り領域Dを形成する際、面取り手段として研削バイト51及び研磨ブラシ54を用いたが、面取り手段は研削バイト51及び研磨ブラシ54以外の適宜の面取り手段を採用してもよい。
上記の実施形態では、ボア延長面36から延設側端面34へ向けてボア径を拡径する延長側テーパ面40がボア延長面36の開口端に沿って形成されており、前部端面32とボア面との間にも、ブロック側テーパ面41がボア面の開口端に沿って形成されていたが、これに限らず、シリンダボア28の開口端を拡径する面であれば、どのような面が形成されていてもよい。例えば、面取り領域Dのように曲面の面取り加工が施された面としてもよい。
本発明の実施形態に係る可変容量型圧縮機の構造を示す縦断面図である。 可変容量圧縮機のシリンダブロックを斜板側から見た正面図である。 シリンダブロックの要部を示す拡大斜視図である。 シリンダブロックの要部を斜板側から見た拡大正面図である。 図4におけるA−A線の矢視図である。 高荷重作用域及び面取り部を拡大して示す斜視図である。 面取り部の形成の手順を示す説明図である。 従来の可変容量圧縮機のシリンダブロックの斜視図である。
符号の説明
11、61 シリンダブロック
15 回転軸
19 斜板
23 ピストン
28、62 シリンダボア
32 前部端面(シリンダブロック端面)
33、63 延設部
34 延設側端面
36、64 ボア延長面
37、38、65、66 延設部壁面
40 延長側テーパ面
41 ブロック側テーパ面
42、43 壁面側テーパ面
44 面取り面
51 研削バイト
54 研磨ブラシ
67 テーパ面
D(D1〜D4) 面取り領域
a1、a2、b 稜線

Claims (3)

  1. 複数のシリンダボアを有するシリンダブロックと、該シリンダブロックの中心部に軸支された回転軸と、該回転軸に備えられ、前記回転軸とともに一体回転する斜板と、該斜板に係合され、該シリンダボア内を往復摺動する片頭型のピストンとを有し、前記斜板と対向する前記シリンダボアの開口端を拡径する面が形成された可変容量型圧縮機において、
    前記斜板と対向するシリンダブロック端面の外周寄りには前記斜板側へ向けて延設される延設部が形成され、
    該延設部は、前記シリンダボアのボア面の一部が延長されるボア延長面と、該ボア延長面の周方向の両端から連続して形成される延設部壁面を有し、
    前記斜板の回転進行側に位置する前記延設部壁面と連続するボア延長面の一部は、圧縮工程の過程で前記ピストンからの荷重を局所的に受ける高荷重作用域であり、
    前記高荷重作用域は、曲面の面取り加工が施された面取り領域を含むことを特徴とする可変容量圧縮機。
  2. 前記面取り領域は、前記シリンダボアの周方向と長さ方向に形成される曲面を含むことを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機。
  3. 前記面取り領域は、前記高荷重作用域に対応する前記拡径する面を含むことを特徴とする請求項1又は2記載の可変容量型圧縮機。
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