JP2008081904A - 耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリ乳酸系重合体を構成成分とし、テレフタル酸成分とエチレングリコ−ル成分とブタンジオ−ル成分とを含む共重合ポリエステル重合体を構成成分とする複合長繊維を構成繊維とする。ポリ乳酸系重合体の融点が150℃以上である。複合長繊維の複合形態は、ポリ乳酸系重合体が芯部を形成し、共重合ポリエステル重合体が鞘部を形成する芯鞘複合型であるか、または、共重合ポリエステル重合体がポリ乳酸系重合体の芯部の外周を取り囲むように複数の突起状の葉部を形成した多葉複合型である。複合長繊維同士が三次元的に交酪し一体化して長繊維不織布を構成しており、バインダー樹脂が付着している。
【選択図】なし
Description
すなわち、特許文献1には、ポリ乳酸系重合体からなる長繊維ウエブと芳香族ポリエステルからなる長繊維ウエブとを積層した不織布が記載されている。この積層した不織布は、高温下での熱成形性が良好であるため、自動車用カーペット一次基布として使用することも可能である。しかし、両長繊維ウエブを一工程で積層することが困難であることから、積層不織布を製造する工程が長くなる。
本発明に用いるポリ乳酸系重合体としては、ポリ−D−乳酸と、ポリ−L−乳酸と、D−乳酸とL−乳酸との共重合体と、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体と、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体と、D−乳酸とL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体との群から選ばれる重合体、あるいはこれらのブレンド体が挙げられる。ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸等が挙げられる。これらの中でも、特に、ヒドロキシカプロン酸やグリコール酸が、分解性能や低コストの点から好ましい。
本発明に用いる共重合ポリエステルは、テレフタル酸成分とエチレングリコール(EG)成分と、ブタンジオール(BG)成分とを含む共重合ポリエステルであり、EG成分とBD成分との共重合比率(モル比)を変化させることにより、その融点が160〜200℃の範囲を推移する。
耐加水分解性(%)=(暴露後の引張強力/暴露前の引張強力)×100
熱収縮率(%)=[(20−L)/20]×100
また、求めた保持率より、保持性について、下記3段の評価を行った。なお、タフト後の染色工程、バッキング工程等において特に基布を構成する不織布のヨコ方向に強力を要するため、保持率の評価はヨコ方向のみ行った。
タフト後保持性△:タフト後保持率が80〜100%
タフト後保持性×:タフト後保持性が80%未満
タフトの条件は、次の通りとした。すなわち、1890デシテックス/108フィラメントのナイロン捲縮糸をパイル糸として用い、タフティングマシンにより、ゲージ10本/2.54cm、10ステッチ/2.54cm、パイル高さ5mmとして、パイル糸447g/cm2の条件にてタフティングを行った。これによって、一次基布にパイルが植設された生機を得て、供試サンプルとした。
芯成分として、融点168℃、MFR20g/10分のL−乳酸/D−乳酸=98.6/1.4モル%のL−乳酸/D−乳酸(以下「P1」と略記する)を用意した。一方、鞘成分として、テレフタル酸成分と、エチレングリコ−ルと、1,4−ブタンジオ−ルとを含み、相対粘度が1.39、融点が180℃の、日本エステル社製共重合ポリエステル(以下「P2」と略記する)を用意した。
P1とP2との複合比が質量比で1:2となるようにした以外は実施例1と同様にして、耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布を製造した。
長繊維不織布の目付を108g/m2としたこと以外は実施例1と同様にして、目付120g/m2の耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布を製造した。
芯成分として、融点168℃、MFR60g/10分のL−乳酸/D−乳酸=98.6/1.4モル%のL−乳酸/D−乳酸(以下「P3」と略記する)を用意した。鞘成分として、実施例1と同様のP2を用意した。
鞘成分のP2の溶融重合体にタルクを0.5質量%となるように添加したこと以外は実施例1と同様にして、耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布を製造した。
鞘成分として、テレフタル酸成分と、エチレングリコ−ルと、1,4−ブタンジオ−ルとを含み、相対粘度が1.44、融点が200℃の、日本エステル社製共重合ポリエステル(以下「P4」と略記する)を用意した。そして、P4の重合体中に0.5質量%となるようにタルクを添加したものを用いた。
バインダー樹脂としてポリビニルアルコールを使用したこと以外は実施例5と同様にして、耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布を製造した。
芯成分としてP1を用意し、葉成分としてP2を用意した。
そして、P1とP2との複合比が質量比でP1:P2=1:1となるように、またタルクがP1の溶融重合体中に2質量%となるように、個別に計量した後、それぞれを個別のエクストルーダ型溶融押し出し機を用いて温度230℃で溶融し、周方向に並んだ6つの葉部の中央側に芯部が配置されるような繊維横断面となる紡糸口金を用いて、P1が芯部となりP2が葉部となるように、単孔吐出量2.8g/分の条件下で溶融紡糸した。
P1にタルクを添加することに代えて、耐加水分解剤としてのカルボジイミド化合物(日清紡社製、品番LA−1)を、P1に対し含有量2.0質量%となるように混合したものを芯成分とした。それ以外は実施例1と同様にして、耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布を製造した。
融点が168℃、MFRが70g/10分であるL−乳酸/D−乳酸=98.6/1.4モル%のL−乳酸/D−乳酸共重合体を用い、これにタルクを0.5質量%含有させ、丸型の紡糸口金より、紡糸温度210℃、単孔吐出量1.67g/分で溶融紡糸した。次に紡出糸状を冷却空気流にて冷却した後、引き続いてエアーサッカーにて5000m/分で引き取り、これを開繊し移動するコンベアの捕集面上に堆積して、ウエブを形成した。次いでこのウエブをエンボスロールからなる部分熱圧着装置に通し、ロール温度100℃、圧着面積率14.9%、圧着点密度21.9個/cm2、線圧60kg/cmの条件にて部分的に熱圧着し、単糸繊度3.3デシテックスの長繊維からなる目付135g/m2の長繊維不織布を得た。
2 葉部
3 多葉複合型繊維
Claims (3)
- ポリ乳酸系重合体を構成成分とするとともに、テレフタル酸成分とエチレングリコ−ル成分とブタンジオ−ル成分とを含む共重合ポリエステル重合体を構成成分とする複合長繊維を構成繊維とし、ポリ乳酸系重合体の融点が150℃以上であり、前記複合長繊維の複合形態は、ポリ乳酸系重合体が芯部を形成し、共重合ポリエステル重合体が鞘部を形成する芯鞘複合型であるか、または、ポリ乳酸系重合体が芯部を形成し、共重合ポリエステル重合体が芯部の外周を取り囲むように複数の突起状の葉部を形成した多葉複合型であり、前記複合長繊維同士が三次元的に交酪し一体化して長繊維不織布を構成しており、バインダー樹脂が付着していることを特徴とする耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布。
- ポリ乳酸系重合体と共重合ポリエステルとの複合比が、質量比で、ポリ乳酸系重合体/共重合ポリエステル=1/1〜1/3であることを特徴とする請求項1項記載の耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布。
- 温度60℃、湿度95%RHの恒温恒湿雰囲気下に1000時間曝露した後の引張強力保持率が50%以上であることを特徴とする請求項1または2項記載の耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布。
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JP2006266292A JP2008081904A (ja) | 2006-09-29 | 2006-09-29 | 耐熱性ポリ乳酸系タフテッドカーペット用一次基布 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016135937A (ja) * | 2010-12-28 | 2016-07-28 | インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル | 低い摩擦を示す分離可能フィラメントを用いた2成分スパンデックス |
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- 2006-09-29 JP JP2006266292A patent/JP2008081904A/ja not_active Withdrawn
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