JP2008078331A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】MISトランジスタを覆う絶縁膜により当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティを制御することができ、かつ製造が容易な半導体装置を得ること。
【解決手段】半導体基板10に複数のMISトランジスタ20N,20P,30Pが配置され、半導体基板の上面および複数のMISトランジスタの各々がテンサイルストレス膜40Tにより覆われた半導体装置50を構成するにあたり、MISトランジスタの集積密度が相対的に高い高密度領域HDに配置された複数の第1類MISトランジスタ20N,20Pそれぞれのゲート電極16上ではテンサイルストレス膜の膜厚を実質的に一定にし、MISトランジスタの集積密度が相対的に低い低密度領域LDに配置された複数の第2類MISトランジスタのうちのPチャネルMISトランジスタ30Pのゲート電極上でテンサイルストレス膜の膜厚を最も薄くする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、NチャネルMISトランジスタとPチャネルMISトランジスタとを備えた半導体装置に関するものである。
今日、MIS(金属−絶縁体−半導体)電界効果トランジスタ(以下、「MISトランジスタ」と略記する。)は半導体集積回路での回路素子の1つとして多用されており、電子機器に対する小型化、高性能化の要望の高まりに伴って、当該MISトランジスタの小型化、高性能化も進められている。MISトランジスタを高性能化する方法の1つとして、当該MISトランジスタのチャネル領域に応力を付与して格子定数を変化させ、これによりキャリアの移動度(モビリティ)を制御するという方法が知られている。
例えばMISトランジスタのチャネル領域にゲート長方向の引張り応力を付与して格子定数を大きくすると、NチャネルMISトランジスタではキャリア(電子)の移動度が高くなって電流駆動能力が大きくなり、PチャネルMISトランジスタではキャリア(正孔)の移動度が低くなって電流駆動能力が小さくなる。反対に、MISトランジスタのチャネル領域にゲート長方向の圧縮応力を付与して格子定数を小さくすると、NチャネルMISトランジスタではキャリアの移動度が低くなって電流駆動能力が小さくなり、PチャネルMISトランジスタではキャリア(正孔)の移動度が高くなって電流駆動能力が大きくなる。
半導体集積回路を作製する場合には、通常、半導体基板に形成したMISトランジスタ等の回路素子を覆うようにしてコンフォーマルに電気絶縁膜が成膜され、この電気絶縁膜をエッチングストッパ膜やパッシベーション膜として利用してその上に多層配線部が形成されることから、当該電気絶縁膜によってMISトランジスタに所望の応力を付与することが試みられている。電気絶縁膜の成膜条件を適宜選定することにより、該電気絶縁膜をテンサイルストレス膜(MISトランジスタに引張り応力を付与する膜)として機能させることもできるし、コンプレッシブストレス膜(MISトランジスタに圧縮応力を付与する膜)として機能させることもできる。
例えば特許文献1には、Nチャネル型電界効果トランジスタを覆う電気絶縁膜の膜厚と、Pチャネル型電界効果トランジスタを覆う電気絶縁膜の膜厚とを互いに相違させ、これによって各トランジスタでのドレイン電流特性を制御した半導体装置が記載されている。電気絶縁膜の膜厚を制御する方法としては、所定膜厚の電気絶縁膜を一旦形成した後に該電気絶縁膜を所望の厚さまでエッチバックする方法が具体的に記載されている。
また、特許文献2には、電界効果トランジスタにおけるソース/ドレイン領域を表面から掘り下げてリセスを形成し、このリセスを埋め込むようにして当該電界効果トランジスタを覆うテンサイルストレス膜(引張り応力を有する窒化膜)を形成した半導体装置が記載されている。特許文献3には、NチャネルMISトランジスタのゲート電極上およびPチャネルMISトランジスタのソース/ドレイン領域上にそれぞれコンプレッシブストレス膜(圧縮応力有機膜)を形成した半導体装置が記載されている。
そして特許文献4には、NチャネルMOSトランジスタと、PチャネルMOSトランジスタと、NチャネルMOSトランジスタを覆うテンサイルストレス膜(引張り応力を蓄積した応力蓄積絶縁膜)とを有し、NチャネルMOSトランジスタにおけるゲート電極上でのテンサイルストレス膜の膜厚がその外側での膜厚よりも厚い半導体装置(CMOS集積回路装置)が記載されている。
特開2003−86708号公報 特開2005−353675号公報 特開2006−24784号公報 特開2006−59980号公報
例えば特許文献2に記載されているように、テンサイルストレス膜自体およびコンプレッシブストレス膜自体は、それぞれ、成膜条件を適宜選定することにより比較的容易に形成することができる。
しかしながら、特許文献1,3,4に記載された形態の絶縁膜をNチャネルMISトランジスタ上およびPチャネルMISトランジスタ上に形成するためには、当該絶縁膜の元となる膜上に所定形状のエッチングマスクを形成してエッチング処理を施すことが必要であるので、その形成に比較的多くの工数を要する。特許文献2に記載された半導体装置におけるように電界効果トランジスタのソース/ドレイン領域にリセスを形成する場合も、所定形状のエッチングマスクを用いてのエッチング処理を半導体基板に施すことが必要であり、その形成に比較的多くの工数を要する。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、MISトランジスタを覆う絶縁膜により当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティを制御することができ、かつ製造が容易な半導体装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成する本発明の半導体装置は、半導体基板と、半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板の上面および複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、複数のMISトランジスタの各々は半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、複数のMISトランジスタは、MISトランジスタの集積密度が相対的に高い高密度領域に配置された複数の第1類MISトランジスタと、MISトランジスタの集積密度が相対的に低い低密度領域に配置された複数の第2類MISトランジスタとに分けられ、第1類MISトランジスタはNチャネルMISトランジスタを、また第2類MISトランジスタはPチャネルMISトランジスタをそれぞれ含み、電気絶縁膜は、複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の引張り応力を付与するテンサイルストレス膜であり、電気絶縁膜の膜厚は、第1類MISトランジスタそれぞれのゲート電極上では実質的に一定であり、上記PチャネルMISトランジスタのゲート電極上で最も薄い、ことを特徴とするものである。
また、上記の目的を達成する本発明の他の半導体装置は、半導体基板と、半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板の上面および複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、複数のMISトランジスタの各々は半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、複数のMISトランジスタは、MISトランジスタの集積密度が相対的に高い高密度領域に配置された複数の第1類MISトランジスタと、MISトランジスタの集積密度が相対的に低い低密度領域に配置された複数の第2類MISトランジスタとに分けられ、第1類MISトランジスタはPチャネルMISトランジスタを、また第2類MISトランジスタはNチャネルMISトランジスタをそれぞれ含み、電気絶縁膜は、複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の引張り応力を付与するコンプレッシブストレス膜であり、電気絶縁膜の膜厚は、第1類MISトランジスタそれぞれのゲート電極上では実質的に一定であり、NチャネルMISトランジスタのゲート電極上で最も薄い、ことを特徴とするものである。
上記の目的を達成する本発明の更に他の半導体装置は、半導体基板と、半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板の上面および複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、複数のMISトランジスタの各々は半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、複数のMISトランジスタはPチャネルMISトランジスタを含み、電気絶縁膜は、複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の引張り応力を付与するテンサイルストレス膜であり、等方性の成膜方法により電気絶縁膜を成膜したときに該電気絶縁膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙をPチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第1のダミーゲートを有すると共に、第1のダミーゲートとPチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での電気絶縁膜の最小膜厚がPチャネルMISトランジスタのゲート電極上での電気絶縁膜の膜厚よりも薄い、ことを特徴とするものである。
上記の目的を達成する本発明の更に他の半導体装置は、半導体基板と、半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板の上面および複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、複数のMISトランジスタの各々は半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、複数のMISトランジスタはNチャネルMISトランジスタを含み、電気絶縁膜は、複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の引張り応力を付与するテンサイルストレス膜であり、電気絶縁膜を等方的に成膜したときのゲート電極上での該電気絶縁膜の膜厚の2倍に相当する値以下の大きさの間隙をNチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第1のダミーゲートを有すると共に、第1のダミーゲートとNチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での電気絶縁膜の最小膜厚がNチャネルMISトランジスタのゲート電極上での電気絶縁膜の膜厚よりも厚い、ことを特徴とするものである。
上記の目的を達成する本発明の更に他の半導体装置は、半導体基板と、半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板の上面および複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、複数のMISトランジスタの各々は半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、複数のMISトランジスタはNチャネルMISトランジスタを含み、電気絶縁膜は、複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の圧縮応力を付与するコンプレッシブストレス膜であり、等方性の成膜方法により電気絶縁膜を成膜したときに該電気絶縁膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙をNチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第1のダミーゲートを有すると共に、第1のダミーゲートとNチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での電気絶縁膜の最小膜厚がNチャネルMISトランジスタのゲート電極上での電気絶縁膜の膜厚よりも薄い、ことを特徴とするものである。
そして、上記の目的を達成する本発明の更に他の半導体装置は、半導体基板と、半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板の上面および複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、複数のMISトランジスタの各々は半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、複数のMISトランジスタはPチャネルMISトランジスタを含み、電気絶縁膜は、複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の圧縮応力を付与するコンプレッシブストレス膜であり、電気絶縁膜を等方的に成膜したときのゲート電極上での該電気絶縁膜の膜厚の2倍に相当する値以下の大きさの間隙をPチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第1のダミーゲートを有すると共に、第1のダミーゲートとPチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での電気絶縁膜の最小膜厚がPチャネルMISトランジスタのゲート電極上での電気絶縁膜の膜厚よりも厚い、ことを特徴とするものである。
本発明の半導体装置のうちで複数のMISトランジスタが第1類MISトランジスタと第2類MISトランジスタとを含むものでは、これらのMISトランジスタを覆う電気絶縁膜の膜厚が上述のように選定されている。このため、電気絶縁膜がテンサイルストレス膜のときには、第1類MISトランジスタに含まれているNチャネルMISトランジスタの電流駆動特性が向上する一方で、第2類MISトランジスタに含まれているPチャネルMISトランジスタの電流駆動特性の低下が抑えられる。また、電気絶縁膜がコンプレッシブストレス膜のときには、第1類MISトランジスタに含まれているPチャネルMISトランジスタの電流駆動特性が向上する一方で、第2類MISトランジスタに含まれているNチャネルMISトランジスタの電流駆動特性の低下が抑えられる。
このような電気絶縁膜は、後述するように、その元となる膜と層間絶縁膜の元となる膜とをこの順番で半導体基板上に積層した後、第1類MISトランジスタにおけるゲート電極上での上記電気絶縁膜の元となる膜の上面を終端とする化学的機械研磨(CMP)を施すことにより容易に得られる。
また、本発明の半導体装置のうちでNチャネルMISトランジスタのゲート電極またはPチャネルMISトランジスタのゲート電極にダミーゲートが並設されているものでは、ダミーゲートと該ダミーゲートに対応するゲート電極との間の間隙の大きさを上述のように制御することにより、各MISトランジスタを覆う電気絶縁膜の成膜時にその膜厚に自ずと分布をもたせることができる。電気絶縁膜がテンサイルストレス膜のときにはNチャネルMISトランジスタの電流駆動特性を向上させるか、またはPチャネルMISトランジスタの電流駆動特の低下を抑えることができ、電気絶縁膜がコンプレッシブストレス膜のときにはPチャネルMISトランジスタの電流駆動特性を向上させるか、またはNチャネルMISトランジスタの電流駆動特の低下を抑えることができる。
したがって、これら本発明によれば、MISトランジスタを覆う絶縁膜によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御された半導体装置を容易に得ることが可能になる。
以下、本発明の半導体装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の半導体装置での基本構造の一例を概略的に示す断面図である。同図に示す半導体装置50は、半導体基板10と、半導体基板10に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板10の上面および各MISトランジスタを覆う電気絶縁膜40Tとを備えている。
上記複数のMISトランジスタは、MISトランジスタの集積密度が相対的に高い高密度領域に配置された複数の第1類MISトランジスタと、MISトランジスタの集積密度が相対的に低い低密度領域に配置された複数の第2類MISトランジスタとに分けられる。複数の第1類MISトランジスタはNチャネルMISトランジスタを、また複数の第2類MISトランジスタはPチャネルMISトランジスタをそれぞれ含む。
図1においては、高密度領域HDに配置された複数の第1類MISトランジスタのうちの1つのNチャネルMISトランジスタ20Nと1つのPチャネルMISトランジスタ20Pとが示されていると共に、低密度領域LDに配置された複数の第2類MISトランジスタのうちの1つのPチャネルMISトランジスタ30Pが示されている。高密度領域HDは例えばCPU(Central Processing Unit)コア回路やメモリコア回路等が形成された領域であり、個々の第1類MISトランジスタは例えばメモリセル、インバータ回路、NAND回路、またはNOR回路等を構成する。一方、低密度領域LDは例えば周辺回路が形成された領域である。
半導体基板10としては、例えば単結晶シリコン基板やSOI(Silicon on Insulator)基板等が用いられる。半導体基板10の所定箇所には、該半導体基板10に形成しようとする回路素子の種類に応じた所定の活性領域(ウェル)と、所定形状の素子分離領域とが形成される。図示の半導体基板10では、NチャネルMISトランジスタ20Nの配置箇所にP型ウェル3が形成され、PチャネルMISトランジスタ20P,30Pの配置箇所にN型ウェル5が形成され、各ウェル3,5を平面視上区画するようにして浅溝構造の素子分離領域7が形成されている。
NチャネルMISトランジスタ20Nは、P型ウェル3に形成された2つのN型不純物拡散領域12N,12Nと、半導体基板10上に形成されたゲート絶縁膜14と、ゲート絶縁膜14上に配置されたゲート電極16と、ゲート電極16における線幅方向の両側面に配置されたサイドウォールスペーサ18,18とを有している。
図1に示した各N型不純物拡散領域12Nは、平面視したときに各々がゲート電極16を挟んで互いに対向するようにしてP型ウェル3に形成されており、個々のN型不純物拡散領域12Nは、金属シリサイド化されていない非シリサイド化領域12nと、該非シリサイド化領域12n上に形成された金属シリサイド領域12sとからなっている。一方のN型不純物拡散領域12Nがソース領域として利用され、他方のN型不純物拡散領域12Nがドレイン領域として利用される。ゲート電極16に電圧を印加すると、当該ゲート電極16の下方に位置するP型ウェル3の表面近傍にチャネルが形成される。
ゲート絶縁膜14は、例えばシリコン酸化物、シリコン酸窒化物、高誘電率誘電体等によって形成される。また、ゲート電極16は、例えばポリシリコン(不純物をドープしたもの)、ポリシリコンと金属シリサイドとの積層構造物、金属シリサイド等によって形成される。図示のゲート電極16は、ポリシリコン領域16pと該ポリシリコン領域16p上に形成された金属シリサイド領域16sとからなっている。各サイドウォールスペーサ18は、例えばシリコン酸化物やシリコン窒化物等によって形成される。
一方、各PチャネルMISトランジスタ20P,30PはN型ウェル5に形成されており、個々のPチャネルMISトランジスタ20P,30Pは、上述の各N型不純物拡散領域12Nに代えてP型不純物拡散領域12Pを有する以外はNチャネルMISトランジスタ20Nと同様の構造を有している。
これらのPチャネルMISトランジスタ20P,30における2つのP型不純物拡散領域12Pの各々は、金属シリサイド化されていない非シリサイド化領域12pと、該非シリサイド化領域12p上に形成された金属シリサイド領域12sとからなっており、一方のP型不純物拡散領域12Pがソース領域として利用され、他方のP型不純物拡散領域12Pがドレイン領域として利用される。ゲート電極16に電圧を印加すると、当該ゲート電極16の下方に位置するN型ウェル5の表面近傍にチャネルが形成される。
半導体基板10および該半導体基板10に配置された各MISトランジスタは、1つの電気絶縁膜40Tによって覆われている。この電気絶縁膜40Tは、例えばパッシベーション膜として機能して各MISトランジスタを保護するものであると共に、MISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の引張り応力を付与するテンサイルストレス膜(以下、「テンサイルストレス膜40T」という。)であり、例えばプラズマCVD(CVD;化学的気相蒸着)法等の等方的な成膜方法によりシリコン窒化物等を堆積させることにより形成される。
テンサイルストレス膜40Tの膜厚は、半導体基板10上および第1類MISトランジスタに属するMISトランジスタ20N,20Pそれぞれのゲート電極16上では実質的に一定であり、第2類MISトランジスタに属するPチャネルMISトランジスタ30Pのゲート電極16上で最も薄くなっている。テンサイルストレス膜40TのうちでPチャネルMISトランジスタ30Pのゲート電極16上に位置する領域は、化学的機械研磨(CMP)により薄肉化されている。
半導体装置50では、上述のテンサイルストレス膜40Tを覆うようにして例えばシリコン酸化物からなる第1層間絶縁膜45が形成されている。個々のMISトランジスタにおけるゲートコンタクト、ソースコンタクト、ドレインコンタクト(いずれも図示せず。)は、この第1層間絶縁膜45に形成される。
以上説明した構成を有する半導体装置50では、各MISトランジスタがテンサイルストレス膜40Tにより覆われていることから、これらのMISトランジスタのうちのNチャネルMISトランジスタではキャリア(電子)の移動度が高くなって電流駆動能力が大きくなり、PチャネルMISトランジスタではキャリア(正孔)の移動度が低くなって電流駆動能力が小さくなる。
すなわち、NチャネルMISトランジスタ20Nでは電流駆動能力が大きくなり、PチャネルMISトランジスタ20P,30Pでは電流駆動能力が小さくなる。ただし、PチャネルMISトランジスタ30Pでは、ゲート電極16上においてテンサイルストレス膜40Tが薄肉化されているので、PチャネルMISトランジスタ20Pにおけるよりも電流駆動能力の低下が抑えられる。したがって、少なくとも低密度領域LDに形成される周辺回路等の回路については、その高性能化を図ることができる。
MISトランジスタでのキャリアの移動度(モビリティ)を上述のように制御するテンサイルストレス膜40Tは、その元となる電気絶縁膜を等方的に成膜し、該電気絶縁膜を覆うようにして第1層間絶縁膜45の元となる電気絶縁膜を形成した後、第1層間絶縁膜45の元となる電気絶縁膜に選択的にCMPを施すことにより得られる。このときのCMPは、テンサイルストレス膜40Tの元となる電気絶縁膜のうちで第1類MISトランジスタのゲート電極上に位置する領域の上面を終端として検出しながら行う。
低密度領域LDに配置されている各第2類MISトランジスタ上では、MISトランジスタの集積密度が相対的に低いことから、高密度領域HDに配置されている各第1類MISトランジスタ上におけるよりもCMP時に応力が集中する。この応力の集中は、隣り合うMISトランジスタの間隔が広くなる程起こり易くなるので、PチャネルMISトランジスタ30Pを他のMISトランジスタ(第1類MISトランジスタを含む。)からできるだけ離隔して配置することにより、当該PチャネルMISトランジスタ30Pのゲート電極16上においてはテンサイルストレス膜40Tの元となる電気絶縁膜までもが研磨(研削)され、結果としてテンサイルストレス膜40Tが得られる。例えば、PチャネルMISトランジスタ30Pを他のMISトランジスタから1μm程度以上離隔させると、所望の膜厚分布を有するテンサイルストレス膜40Tを形成し易くなる。
第2類MISトランジスタとしてPチャネルMISトランジスタとNチャネルMISトランジスタとを配置する場合には、第2類MISトランジスタに属するNチャネルMISトランジスタ同士を互いに近接させて配置するか、または第1類MISトランジスタに近接させて配置して、当該NチャネルMISトランジス上における上記応力の集中を防止することが好ましい。
第1層間絶縁膜45の元となる電気絶縁膜の上面の位置は上記のCMPにより図1中に二点鎖線L1で示すように低下するので、テンサイルストレス膜40Tを形成した後に該テンサイルストレス膜40Tを覆うようにして所望の電気絶縁性物質を堆積させて、第1層間絶縁膜45を得る。勿論、テンサイルストレス膜40Tの形成に伴って上面の位置が二点鎖線L1で示すように低下した電気絶縁膜をそのまま第1層間絶縁膜として利用することも可能である。
このように、半導体装置50ではエッチングマスクを用いることなくテンサイルストレス膜40Tを形成することができるので、その製造が容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(テンサイルストレス膜40T)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。
なお、図1に示した半導体装置50ではPチャネルMISトランジスタ30Pのゲート電極16がテンサイルストレス膜40Tにより覆われているが、図2に示す半導体装置55におけるように、第2類MISトランジスタに属するPチャネルMISトランジスタ30Pのゲート電極16の上面を露出させるようにしてテンサイルストレス膜41Tを設けてもよい。このようなテンサイルストレス膜41Tを設けることにより、図1に示した半導体装置50におけるよりもPチャネルMISトランジスタ30Pでの電流駆動能力の低下を抑えることが可能になる。
上記のテンサイルストレス膜41Tは、例えば、テンサイルストレス膜を形成するためのCMP時に選択性のない研磨剤、すなわち第1層間絶縁膜45の元となる電気絶縁膜およびテンサイルストレス膜41Tの元となる電気絶縁膜の両方に対して化学的研磨を行うことができる研磨剤を用いる以外は、前述したテンサイルストレス膜40Tと同様にして形成することができる。
実施の形態2.
本発明の半導体装置においては、半導体基板の上面および各MISトランジスタを覆う電気絶縁膜として、例えばシリコン窒化物等により形成されてMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の圧縮応力を付与するコンプレッシブストレス膜を用いることもできる。
図3は、本発明の半導体装置のうちで上記のコンプレッシブストレス膜を備えているものでの基本構造の一例を概略的に示す断面図である。同図に示す半導体装置60は、半導体基板10の上面および各MISトランジスタを覆う電気絶縁膜42Cとしてコンプレッシブストレス膜(以下、「コンプレッシブストレス膜42C」という。)が用いられている点、および第2類MISトランジスタがNチャネルMISトランジスタ30Nを含み、該NチャネルMISトランジスタ30Nのゲート電極16上でコンプレッシブストレス膜42Cの膜厚が最も薄くなっている点をそれぞれ除き、図1に示した半導体装置50と同様の構成を有している。図3に示した構成要素のうちで図1を参照して既に説明した構成要素については、図1で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
このような構成を有する半導体装置60では、各MISトランジスタがコンプレッシブストレス膜42Cにより覆われていることから、これらのMISトランジスタのうちのPチャネルMISトランジスタではキャリア(正孔)の移動度が高くなって電流駆動能力が大きくなり、NチャネルMISトランジスタではキャリア(電子)の移動度が低くなって電流駆動能力が小さくなる。
すなわち、PチャネルMISトランジスタ20Pでは電流駆動能力が大きくなり、NチャネルMISトランジスタ20N,30Nでは電流駆動能力が小さくなる。ただし、NチャネルMISトランジスタ30Nでは、ゲート電極16上においてコンプレッシブストレス膜42Cが薄肉化されているので、NチャネルMISトランジスタ20Nにおけるよりも電流駆動能力の低下が抑えられる。したがって、少なくとも低密度領域LDに形成される周辺回路等の回路については、その高性能化を図ることができる。
MISトランジスタでのキャリアの移動度(モビリティ)を上述のように制御するコンプレッシブストレス膜42Cは、その元となる所望の電気絶縁膜(コンプレッシブストレス膜)を成膜した後においては、実施の形態1で説明したテンサイルストレス膜40Tを得る場合と同様にしてCMPを施すことにより形成することができる。このとき、NチャネルMISトランジスタ30Nは、実施の形態1で説明したPチャネルMISトランジスタ30P(図1参照)と同様に他のMISトランジスタ(第1類MISトランジスタを含む。)からできるだけ離隔して配置することが好ましい。
半導体装置60では上述のようにエッチングマスクを用いることなくコンプレッシブストレス膜42Cを形成することができるので、その製造が容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(コンプレッシブストレス膜42C)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。
なお、図3に示した半導体装置60では、第2類MISトランジスタに属するNチャネルMISトランジスタ30Nのゲート電極16がコンプレッシブストレス膜42Cにより覆われているが、図4に示す半導体装置65におけるように、NチャネルMISトランジスタ30Nのゲート電極16の上面を露出させるようにしてコンプレッシブストレス膜43Cを設けてもよい。このようなコンプレッシブストレス膜43Cを設けることにより、図3に示した半導体装置60におけるよりもNチャネルMISトランジスタ30Nでの電流駆動能力の低下を抑えることが可能になる。
上記のコンプレッシブストレス膜43Cは、例えば、コンプレッシブストレス膜を形成するためのCMP時に選択性のない研磨剤、すなわち第1層間絶縁膜45の元となる電気絶縁膜およびコンプレッシブストレス膜43Cの元となる電気絶縁膜の両方に対して化学的研磨を行うことができる研磨剤を用いる以外は、前述したコンプレッシブストレス膜42Cと同様にして形成することができる。
実施の形態3.
実施の形態1,2で説明した本発明の半導体装置での基本構造は、例えばSRAM(Static Random Access Memory)とロジック回路とが混載された半導体装置(以下、「SRAM混載ロジックデバイス」という。)に適用することができる。
図5は、図1を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたSRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。同図に示すSRAM混載ロジックデバイス200では、SRAMのメモリセルが配置されている領域が高密度領域HDに相当し、ロジック回路が形成されている領域が低密度領域LDに相当する。図5に示した構成要素のうちで図1に示した構成要素と機能が共通するものについては、図1で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図示のSRAM混載ロジックデバイス200においては、SRAMでの個々のメモリセルが2つのインバータ回路を含んで構成されており、該インバータ回路を構成する2つのNチャネルMISトランジスタおよび2つのPチャネルMISトランジスタのうちの各NチャネルMISトランジスタ20N,20Nが図5に示されている。これら2つのNチャネルMISトランジスタ20N,20Nは1つのP型ウェル3に配置されており、3つのN型不純物拡散領域12Nを有している。左右のN型不純物拡散領域12N,12Nがそれぞれソース領域として利用され、真中のN型不純物拡散領域12Nがドレイン領域として利用される。
一方、ロジック回路はNチャネルMISトランジスタ30NとPチャネルMISトランジスタ30Pとを含んで構成されている。NチャネルMISトランジスタ30NはSRAM側(高密度領域HD側)に配置されており、PチャネルMISトランジスタ30PはNチャネルMISトランジスタ30Nの外側に配置されている。
半導体基板10に形成された各不純物拡散領域12N,12Pおよび各ゲート電極16には、第1層間絶縁膜45を貫通するようにして形成された第1層コンタクトプラグが1つずつ接続されている。図5には7本の第1層コンタクトプラグ100a〜100gが現れている。また、第1層間絶縁膜45上には第1ライナー膜111、第2層間絶縁膜113、第2ライナー膜121、第3層間絶縁膜123、第3ライナー膜131、第4層間絶縁膜133、第4ライナー膜141、第5層間絶縁膜143、第5ライナー膜151、第6層間絶縁膜153、第6ライナー膜161、およびパッシベーション膜185がこの順番で積層されている。
第1ライナー膜111および第2層間絶縁膜113それぞれの所定箇所が除去されて、ここに第1メタル配線が形成されている。図5には、1本の第1層コンタクトプラグに1つずつ対応するようにして配置された7つの第1メタル配線117a〜117gが現れている。また、第3〜第6の各層間絶縁膜には、該層間絶縁膜とその下のライナー膜とを貫通するようにして所定数のコンタクトプラグが形成されていると共に、当該コンタクトプラグに接続される所定数のメタル配線が形成されている。
図5には、第3層間絶縁膜123に形成された4本の第3層コンタクトプラグ125a〜125dおよび6つの第2メタル配線127a〜127f、第4層間絶縁膜133に形成された1本の第4層コンタクトプラグ135aおよび2つの第3メタル配線137a,137b、第5層間絶縁膜143に形成された1本の第5層コンタクトプラグ145aおよび2つの第4メタル配線147a,147b、ならびに第6層間絶縁膜153に形成された1本の第6層コンタクトプラグ155aおよび2つの第5メタル配線157a,157bが現れている。
上述の構成を有するSRAM混載ロジックデバイス200は、図1を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造を適用したものであるので、図1に示した半導体装置50におけるのと同様の理由から、少なくとも低密度領域LDに形成されるロジック回路については、その高性能化を図ることができる。また、エッチングマスクを用いることなくテンサイルストレス膜40Tを形成することができるので、その製造が容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(テンサイルストレス膜40T)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。
なお、図2〜図4を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造をSRAM混載ロジックデバイスに適用することもできる。図6は、図2を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたSRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図であり、図7は、図3を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたSRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図であり、図8は、図4を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたSRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。
図6に示すSRAM混載ロジックデバイス205は、テンサイルストレス膜40Tに代えてテンサイルストレス膜41Tが設けられている以外は図5に示したSRAM混載ロジックデバイス200と同様の構成を有する。また、図7に示すSRAM混載ロジックデバイス210は、第2類MISトランジスタに属するMISトランジスタのうちでNチャネルMISトランジスタ30Nの方がPチャネルMISトランジスタ30Pよりも外側に位置している点、テンサイルストレス膜40Tに代えてコンプレッシブストレス膜42Cが設けられている点、および各MISトランジスタのゲート電極16が金属シリサイドにより形成された単層構造を有する点をそれぞれ除き、図5に示したSRAM混載ロジックデバイス200と同様の構成を有する。
そして、図8に示すSRAM混載ロジックデバイス215は、コンプレッシブストレス膜42Cに代えてコンプレッシブストレス膜43Cが設けられている以外は図7に示したSRAM混載ロジックデバイス200と同様の構成を有する。図6〜図8に示した各構成要素のうちで図7および図8に示した単層構造のゲート電極16以外の構成要素については図2〜図4または図5を参照して既に説明しているので、これらの構成要素については図2〜図4または図5で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図6〜図8に示すいずれのSRAM混載ロジックデバイス205,210,215も、少なくとも低密度領域LDに形成されるロジック回路については、その高性能化を図ることができる。また、その製造が容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(テンサイルストレス膜41Tまたはコンプレッシブストレス膜42C,43C)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。なお、図7および図8に示した単層構造のゲート電極16とテンサイルストレス膜とを組み合わせてSRAM混載ロジックデバイスを構成することも可能である。
実施の形態4.
実施の形態1,2で説明した本発明の半導体装置での基本構造は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)とロジック回路とが混載された半導体装置(以下、「DRAM混載ロジックデバイス」という。)に適用することもできる。
図9は、図1を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたDRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。同図に示すDRAM混載ロジックデバイス220では、DRAMのメモリセルが配置されている領域が高密度領域HDに相当し、ロジック回路が形成されている領域が低密度領域LDに相当する。図9に示した構成要素のうちで図1に示した構成要素と機能が共通するものについては、図1で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図示のDRAM混載ロジックデバイス220においては、DRAMでの個々のメモリセルが1つのNチャネルMISトランジスタ20Nと1つの容量素子195とを含んで構成されている。各容量素子195は、第2層間絶縁膜113と第1ライナー膜111とを貫通するようにして形成された貫通孔の内壁面、および当該貫通孔の底に露出した第1層間絶縁膜45の上面を覆うようにして形成された下部電極191と、該下部電極191を覆う容量絶縁膜192と、該容量絶縁膜192を覆う上部電極193とによって構成されており、第1層間絶縁膜45に形成された第1層コンタクトプラグによりN型不純物拡散領域12Nに接続されている。
図9には、2つのメモリセルが示されている。これら2つのメモリセルにおけるNチャネルMISトランジスタ20Nは1つのP型ウェル3に配置されており、3つのN型不純物拡散領域12Nを有している。左右2つのN型不純物拡散領域12Nがドレイン領域として利用され、真中のN型不純物拡散領域12Nがソース領域として利用される。
一方、ロジック回路はNチャネルMISトランジスタ30NとPチャネルMISトランジスタ30Pとを含んで構成されている。NチャネルMISトランジスタ30NはDRAM側に配置されており、PチャネルMISトランジスタ30PはNチャネルMISトランジスタ30Nの外側に配置されている。
半導体基板10に形成された各不純物拡散領域12N,12Pおよび各ゲート電極16には、第1層間絶縁膜45を貫通するようにして形成された第1層コンタクトプラグが1つずつ接続されている。図9には7本の第1層コンタクトプラグ100a〜100gが現れている。また、第1層間絶縁膜45上には第1ライナー膜111、第2層間絶縁膜113、第2ライナー膜121、第3層間絶縁膜123、第3ライナー膜131、第4層間絶縁膜133、第4ライナー膜141、第5層間絶縁膜143、第5ライナー膜151、第6層間絶縁膜153、第6ライナー膜161、第7層間絶縁膜163、第7ライナー膜171、第8層間絶縁膜173、第8ライナー膜181、およびパッシベーション膜185がこの順番で積層されている。
図示の例では、第1層間絶縁膜45上および第2層間絶縁膜113上のいずれにもメタル配線は形成されておらず、第3ライナー膜131および第4層間絶縁膜133それぞれの所定箇所が除去されて、ここに第3メタル配線が形成されている。図9には、1本の第1層コンタクトプラグに1つずつ対応するようにして配置された5つの第3メタル配線137a〜137eが現れている。これらの第3メタル配線137a〜137eの各々は、第3層間絶縁膜123、第2ライナー膜121、第2層間絶縁膜113、および第1ライナー膜111を貫通するようにして形成された所定のコンタクトプラグ125a〜125eにより、第1層コンタクトプラグ100a〜100gのいずれかに接続されている。
また、第5〜第8の各層間絶縁膜には、該層間絶縁膜とその下のライナー膜とを貫通するようにして所定数のコンタクトプラグが形成されていると共に、当該コンタクトプラグに接続された所定数のメタル配線が形成されている。図9には、第5層間絶縁膜143に形成された4本の第5層コンタクトプラグ145a〜145dおよび6つの第5メタル配線147a〜147f、第6層間絶縁膜153に形成された1本の第6層コンタクトプラグ155aおよび2つの第5メタル配線157a,157b、第7層間絶縁膜163に形成された1本の第7層コンタクトプラグ165aおよび2つの第7メタル配線167a,167b、ならびに第8層間絶縁膜173に形成された1本の第8層コンタクトプラグ175aおよび2つの第7メタル配線177a,177bが現れている。
上述の構成を有するDRAM混載ロジックデバイス220は、図1を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造を適用したものであるので、図1に示した半導体装置50におけるのと同様の理由から、少なくとも低密度領域LDに形成されるロジック回路については、その高性能化を図ることができる。また、エッチングマスクを用いることなくテンサイルストレス膜40Tを形成することができるので、その製造が容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(テンサイルストレス膜40T)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。
なお、図2〜図4を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造をDRAM混載ロジックデバイスに提要することもできる。図10は、図2を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたDRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図であり、図11は、図3を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたDRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図であり、図12は、図4を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたDRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。
図10に示すDRAM混載ロジックデバイス225は、テンサイルストレス膜40Tに代えてテンサイルストレス膜41Tが設けられている以外は図9に示したDRAM混載ロジックデバイス220と同様の構成を有する。また、図11に示すDRAM混載ロジックデバイス230は、DRAMのメモリセルを構成するMISトランジスタがPチャネルMISトランジスタ20Pである点、第2類MISトランジスタに属するMISトランジスタのうちでNチャネルMISトランジスタ30Nの方がPチャネルMISトランジスタ30Pよりも外側に位置している点、テンサイルストレス膜40Tに代えてコンプレッシブストレス膜42Cが設けられている点、および各MISトランジスタのゲート電極16が金属シリサイドにより形成された単層構造を有する点をそれぞれ除き、図9示したDRAM混載ロジックデバイス220と同様の構成を有する。
そして、図12に示すDRAM混載ロジックデバイス235は、コンプレッシブストレス膜42Cに代えてコンプレッシブストレス膜43Cが設けられている以外は図11に示したDRAM混載ロジックデバイス230と同様の構成を有する。図10〜図12に示した各構成要素のうちで図11および図12に示した単層構造のゲート電極16以外の構成要素については図2〜図4または図9を参照して既に説明しているので、これらの構成要素については図2〜図4または図9で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図10〜図12に示すいずれのDRAM混載ロジックデバイス220,225,230も、少なくとも低密度領域LDに形成されるロジック回路については、その高性能化を図ることができる。また、その製造が容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(テンサイルストレス膜41Tまたはコンプレッシブストレス膜42C,43C)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。なお、図11および図12に示した単層構造のゲート電極16とテンサイルストレス膜とを組み合わせてDRAM混載ロジックデバイスを構成することも可能である。
実施の形態5.
図13は、本発明の半導体装置での基本構造の更に他の例での活性領域(ウェル)とゲート電極との平面配置および断面構造を示す概略図である。同図に示す半導体装置330は、半導体基板10と、半導体基板10に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板10の上面および各MISトランジスタを覆う電気絶縁膜40T(テンサイルストレス膜40T)とを備えている。複数のMISトランジスタはPチャネルMISトランジスタ320P,320Pを含んでおり、個々のPチャネルMISトランジスタ320PにはダミーゲートDG1が並設されている。図13に示す構成要素のうちで図1に示した構成要素と機能が共通するものについては、PチャネルMISトランジスタを除き、図1で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図13に示したダミーゲートDG1の各々は、PチャネルMISトランジスタ320Pにおけるゲート電極16と同様に、ポリシリコン領域316pと該ポリシリコン領域316p上に形成された金属シリサイド領域316sとからなっており、ポリシリコン領域316pは絶縁膜314を介して半導体基板10上に配置されている。また、ダミーゲートDG1における線幅方向の両側には、PチャネルMISトランジスタ320Pにおけるのと同様に、サイドウォールスペーサ318,318が形成されている。これらのダミーゲートDG1はゲート電極16と同じ構造、同じ形状、および同じ大きさを有しており、絶縁膜314はゲート絶縁膜14と同じ形状および同じ大きさを有している。そして、各サイドウォールスペーサ318は、サイドウォールスペーサ18と同じ形状および同じ大きさを有している。
また、各ダミーゲートDG1は、近接するゲート電極16との間に所定の大きさの間隙をあけて、すなわち等方性の成膜方法によりテンサイルストレス膜40Tを成膜したときに該テンサイルストレス膜40Tのカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙S1をあけて、ゲート電極16に並設されている。なお、本発明でいう「ダミーゲートとゲート電極との間の間隙の大きさ」とは、単にダミーゲートとゲート電極との間隔を意味するものではなく、ダミーゲートまたはゲート電極にサイドウォールスペーサが形成されているときには当該サイドウォールスペーサもダミーゲートまたはゲート電極の一部であると見なしたときのダミーゲートとゲート電極との間の間隙の大きさを意味する。
テンサイルストレス膜40Tは、各PチャネルMISトランジスタ320P、各ダミーゲートDG1、および各サイドウォールスペーサ318をそれぞれ覆うようにして、例えばプラズマCVD法等の等方的な成膜方法により半導体基板10上に成膜されている。
等方性の成膜方法によりテンサイルストレス膜を成膜したときのカバレッジ性は、膜組成が同じであっても、成膜条件や下地形状に応じて変化する。例えばプラズマCVDによりテンサイルストレス膜を成膜するときのカバレッジ性は、膜組成が同じであっても、原料ガスの種類、成膜圧力、高周波電力の投入量等の成膜条件応や下地形状に応じて変化する。成膜条件が一定であれば、下地形状を適宜変更することによりテンサイルストレス膜を非等方的に成膜することができる。逆に、下地形状が一定(ただし、凹凸があるものとする。)であれば、成膜条件を適宜変更することによりテンサイルストレス膜を非等方的に成膜することができる。勿論、成膜条件と下地形状の両方を適宜変更することによってテンサイルストレス膜を非等方的に成膜することも可能である。
半導体装置330のテンサイルストレス膜40Tを成膜するにあっては、上記の間隙S1でのテンサイルストレス膜40Tのカバレッジ性が非等方的となるように、必要に応じて高周波電力の投入量等の成膜条件応を適宜選定する。実用性を考慮すると、間隙S1は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙を間隙A、2つのゲート電極の間に1つのコンタクトを形成するときに許容される最小の大きさの間隙を間隙Bとしたときに、間隙Aよりも広くし、かつ間隙Bよりも狭くすることが好ましい。
半導体装置330では、上述のように、テンサイルストレス膜40Tのカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙S1をあけてダミーゲートDG1をゲート電極16に並設しているので、等方性の成膜方法によってテンサイルストレス膜40Tを成膜しても、ダミーゲートDG1とゲート電極16との間の領域でのテンサイルストレス膜40Tの最小膜厚をゲート電極16上での膜厚よりも容易に薄くすることができる。
その結果として、各PチャネルMISトランジスタ320Pのチャネルでは、ダミーゲートDG1がない場合よりも小さな引張り応力がゲート長方向に付与されることになり、ダミーゲートDG1がない場合よりもキャリア(電子)の移動度が高くなって電流駆動能力が大きくなる。
各絶縁膜314はゲート電極14の元となる膜をパターニングしてゲート電極14を形成する際に一緒に形成することができ、各ダミーゲートDG1はゲート電極16の形成時に該ゲート電極16と一緒に形成することができる。また、ダミーゲートDG1の側面に配置されているサイドウォールスペーサ318は、各PチャネルMISトランジスタ320Pにおけるサイドウォールスペーサ18を形成する際にその元となる膜をエッチバックして当該サイドウォールスペーサ18と一緒に形成することができる。そして、テンサイルストレス膜40Tは従来と同様に等方的な成膜方法により容易に成膜することができる。
したがって、半導体装置330の製造は容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(テンサイルストレス膜40T)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。
実施の形態6.
図14は、本発明の半導体装置での基本構造の更に他の例での活性領域(ウェル)とゲート電極との平面配置および断面構造を示す概略図である。同図に示す半導体装置335は、半導体基板10と、半導体基板10に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板10の上面および各MISトランジスタを覆う電気絶縁膜40T(テンサイルストレス膜40T)とを備えている。複数のMISトランジスタはNチャネルMISトランジスタ320N,320Nを含んでおり、個々のNチャネルMISトランジスタ320NにはダミーゲートDG2が並設されている。図14に示す構成要素のうちで図1または図13に示した構成要素と機能が共通するものについては、NチャネルMISトランジスタ320Nを除き、図1または図13で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
各ダミーゲートDG2は、NチャネルMISトランジスタ320Nにおけるゲート電極16と同様に、ポリシリコン領域316pと該ポリシリコン領域316p上に形成された金属シリサイド領域316sとからなっており、ポリシリコン領域316pは絶縁膜314を介して半導体基板10上に配置されている。また、ダミーゲートDG2における線幅方向の両側には、NチャネルMISトランジスタ320Nにおけるのと同様に、サイドウォールスペーサ318,318が形成されている。これらのダミーゲートDG2はゲート電極16と同じ構造、同じ形状、および同じ大きさを有しており、絶縁膜314はゲート絶縁膜14と同じ形状および同じ大きさを有している。そして、各サイドウォールスペーサ318は、サイドウォールスペーサ18と同じ形状および同じ大きさを有している。
また、各ダミーゲートDG2は、近接するゲート電極16との間に所定の大きさの間隙が形成されるようにして、すなわちテンサイルストレス膜40Tを等方的に成膜したときのゲート電極16上での該テンサイルストレス膜40Tの膜厚の2倍に相当する値以下の大きさの間隙S2がゲート電極16との間に形成されるようにして、ゲート電極16に並設されている。
テンサイルストレス膜40Tは、各NチャネルMISトランジスタ320N、各ダミーゲートDG2、および各サイドウォールスペーサ318を覆うようにして、例えばプラズマCVD法等の等方的な成膜方法により半導体基板10上に形成されている。このため、NチャネルMISトランジスタ320Nと該NチャネルMISトランジスタ320Nに近接するダミーゲートDG2との間の領域においては、ダミーゲートDG2側のサイドウォールスペーサ18上に成膜されたテンサイルストレス膜40Tと、NチャネルMISトランジスタ320N側のサイドウォールスペーサ318上に成膜されたテンサイルストレス膜40Tとが互いに接合して、上記の間隙S2を埋めている。したがって、上記の領域におけるテンサイルストレス膜40Tの最小膜厚は、NチャネルMISトランジスタ320Nのゲート電極16上でのテンサイルストレス膜40Tの膜厚よりも厚い。
その結果として、各NチャネルMISトランジスタ320Nのチャネルでは、ダミーゲートDG2がない場合よりも大きな引張り応力がゲート長方向に付与されて格子定数が大きくなり、ダミーゲートDG2がない場合よりもキャリア(電子)の移動度が高くなって電流駆動能力が大きくなる。
各絶縁膜314、各サイドウォールスペーサ318、および各ダミーゲートDG2は、実施の形態5で説明したダミーゲートDG1と同様に、NチャネルMISトランジスタ320Nでのゲート絶縁膜14、サイドウォールスペーサ18、またはゲート電極16の形成時にこれらと一緒に形成することができる。また、テンサイルストレス膜40Tは従来と同様に等方的な成膜方法により容易に成膜することができる。
したがって、半導体装置335の製造は容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(テンサイルストレス膜40T)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。実用性を考慮すると、ダミーゲートDG2とゲート電極16との間の間隙S2は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙とすることが好ましい。
実施の形態7.
図15は、本発明の半導体装置での基本構造の更に他の例での活性領域(ウェル)とゲート電極との平面配置および断面構造を示す概略図である。同図に示す半導体装置340は、半導体基板10と、半導体基板10に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板10の上面および各MISトランジスタを覆う電気絶縁膜42C(コンプレッシブストレス膜42T)とを備えている。複数のMISトランジスタはNチャネルMISトランジスタ320N,320Nを含んでおり、個々のNチャネルMISトランジスタ320NにはダミーゲートDG11が並設されている。図15に示す構成要素のうちで図3または図13に示した構成要素と機能が共通するものについては、図3または図13で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
各ダミーゲートDG11は、NチャネルMISトランジスタ320Nにおけるゲート電極16と同様に、ポリシリコン領域316pと該ポリシリコン領域316p上に形成された金属シリサイド領域316sとからなっており、ポリシリコン領域316pは絶縁膜314を介して半導体基板10上に配置されている。また、ダミーゲートDG11における線幅方向の両側には、NチャネルMISトランジスタ320Nにおけるのと同様に、サイドウォールスペーサ318,318が形成されている。これらのダミーゲートDG11はゲート電極16と同じ構造、同じ形状、および同じ大きさを有しており、絶縁膜314はゲート絶縁膜14と同じ形状および同じ大きさを有している。そして、各サイドウォールスペーサ318は、サイドウォールスペーサ18と同じ形状および同じ大きさを有している。
また、各ダミーゲートDG11は、近接するゲート電極16との間に所定の大きさの間隙をあけて、すなわち等方性の成膜方法によりコンプレッシブストレス膜42Cを成膜したときに該コンプレッシブストレス膜42Cのカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙S1をあけて、ゲート電極16に並設されている。
等方性の成膜方法によりコンプレッシブストレス膜を成膜したときのカバレッジ性は、実施の形態5で説明したテンサイルストレス膜におけるのと同様に、膜組成が同じであっても成膜条件や下地形状に応じて変化する。半導体装置340のコンプレッシブストレス膜42Cを成膜するにあっては、上記の間隙S1でのコンプレッシブストレス膜42Cのカバレッジ性が非等方的となるように、必要に応じて高周波電力の投入量等の成膜条件応を適宜選定する。実用性を考慮すると、間隙S1は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙を間隙A、2つのゲート電極の間に1つのコンタクトを形成するときに許容される最小の大きさの間隙を間隙Bとしたときに、間隙Aよりも広くし、かつ間隙Bよりも狭くすることが好ましい。
半導体装置340では、上述のように、コンプレッシブストレス膜42Cのカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙S1をあけてダミーゲートDG11をゲート電極16に並設しているので、等方性の成膜方法によってコンプレッシブストレス膜42Cを成膜しても、ダミーゲートDG11とゲート電極16との間の領域でのコンプレッシブストレス膜42Cの最小膜厚をゲート電極16上での膜厚よりも容易に薄くすることができる。
その結果として、各NチャネルMISトランジスタ320Nのチャネルでは、ダミーゲートDG11がない場合よりも小さな圧縮応力がゲート長方向に付与されることになり、ダミーゲートDG11がない場合よりもキャリア(電子)の移動度の低下が抑制されて電流駆動能力が大きくなる。
各絶縁膜314、各サイドウォールスペーサ318、および各ダミーゲートDG11は、実施の形態5で説明したダミーゲートDG1と同様に、NチャネルMISトランジスタ320Nでのゲート絶縁膜14、サイドウォールスペーサ18、またはゲート電極16の形成時にこれらと一緒に形成することができる。また、コンプレッシブストレス膜42Cは従来と同様に等方的な成膜方法により容易に成膜することができる。
したがって、半導体装置340の製造は容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(コンプレッシブストレス膜42C)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。
実施の形態8.
図16は、本発明の半導体装置での基本構造の更に他の例での活性領域(ウェル)とゲート電極との平面配置および断面構造を示す概略図である。同図に示す半導体装置345は、半導体基板10と、半導体基板10に配置された複数のMISトランジスタと、半導体基板10の上面および各MISトランジスタを覆う電気絶縁膜42C(コンプレッシブストレス膜42C)とを備えている。複数のMISトランジスタはPチャネルMISトランジスタ320P,320Pを含んでおり、個々のPチャネルMISトランジスタ320PにはダミーゲートDG12が並設されている。図16に示す構成要素のうちで図3または図14に示した構成要素と機能が共通するものについては、図3または図14で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
各ダミーゲートDG12は、PチャネルMISトランジスタ320Pにおけるゲート電極16と同様に、ポリシリコン領域316pと該ポリシリコン領域316p上に形成された金属シリサイド領域316sとからなっており、ポリシリコン領域316pは絶縁膜314を介して半導体基板10上に配置されている。また、ダミーゲートDG12における線幅方向の両側には、PチャネルMISトランジスタ320Pにおけるのと同様に、サイドウォールスペーサ318,318が形成されている。これらのダミーゲートDG12はゲート電極16と同じ構造、同じ形状、および同じ大きさを有しており、絶縁膜314はゲート絶縁膜14と同じ形状および同じ大きさを有している。そして、各サイドウォールスペーサ318は、サイドウォールスペーサ18と同じ形状および同じ大きさを有している。
また、各ダミーゲートDG12は、近接するゲート電極16との間に所定の大きさの間隙が形成されるようにして、すなわちコンプレッシブストレス膜42Cを等方的に成膜したときのゲート電極16上での該コンプレッシブストレス膜42Cの膜厚の2倍に相当する値以下の大きさの間隙S2がゲート電極16との間に形成されるようにして、ゲート電極16に並設されている。
コンプレッシブストレス膜42Cは、各PチャネルMISトランジスタ320P、各ダミーゲートDG12、および各サイドウォールスペーサ318を覆うようにして、例えばプラズマCVD法等の等方的な成膜方法により半導体基板10上に形成されている。PチャネルMISトランジスタ320Pと該PチャネルMISトランジスタ320Pに近接するダミーゲートDG12との間の領域においては、ダミーゲートDG12側のサイドウォールスペーサ18上に成膜されたコンプレッシブストレス膜42Cと、PチャネルMISトランジスタ320P側のサイドウォールスペーサ318上に成膜されたコンプレッシブストレス膜42Cとが互いに接合して、上記の間隙S2を埋めている。したがって、上記の領域におけるコンプレッシブストレス膜42Cの最小膜厚は、PチャネルMISトランジスタ320Pのゲート電極16上でのコンプレッシブストレス膜42Cの膜厚よりも厚い。
このため、各PチャネルMISトランジスタ320Pのチャネルでは、ダミーゲートDG12がない場合よりも大きな圧縮応力がゲート長方向に付与されて格子定数が小さくなる。その結果として、ダミーゲートDG12がない場合よりもキャリア(正孔)の移動度が高くなって電流駆動能力が大きくなる。
各絶縁膜314、各サイドウォールスペーサ318、および各ダミーゲートDG12は、実施の形態5で説明したダミーゲートDG1と同様に、PチャネルMISトランジスタ320Pでのゲート絶縁膜14、サイドウォールスペーサ18、またはゲート電極16の形成時にこれらと一緒に形成することができる。また、コンプレッシブストレス膜42Cは従来と同様に等方的な成膜方法により容易に成膜することができる。
したがって、半導体装置345の製造は容易である。MISトランジスタを覆う電気絶縁膜(コンプレッシブストレス膜42C)によって当該MISトランジスタでのキャリアのモビリティが制御されたものを容易に得ることができる。実用性を考慮すると、ダミーゲートDG12とゲート電極16との間の間隙S2は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙とすることが好ましい。
実施の形態9.
実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造は、例えばインバータ回路を備えた半導体装置に適用することができる。
図17〜図19の各々は、実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の一例を概略的に示す平面図である。これらの図に示す半導体装置400(図17参照)、半導体装置405(図18参照)、および半導体装置410(図19参照)は、いずれも、半導体基板10に形成されたインバータ回路CINVと半導体基板10上に配置されたダミーゲートDG1とを備えている。インバータ回路CINVは、例えばメモリセルとして、あるいは論理回路の構成要素等として用いることができる。図17、図18、または図19に示した構成要素のうちで図13に示した構成要素と機能が共通するものについては、図13で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
上記のインバータ回路CINVは、1つのPチャネルMISトランジスタ320Pと該PチャネルMISトランジスタ320Pに直列に接続された1つのNチャネルMISトランジスタ320Nとによって構成されている。PチャネルMISトランジスタ320Pでのソース領域およびドレイン領域(いずれも図示せず。)が形成されるN型ウェル5と、NチャネルMISトランジスタ320Nでのソース領域およびドレイン領域(いずれも図示せず。)が形成されるP型ウェル3とは互いに離隔して半導体基板10に形成されており、これらを平面視上横断するようにして半導体基板10上に1本のゲート電極16Aが配置されている。ゲート電極16AのうちでN型ウェル5と平面視上重なる領域がPチャネルMISトランジスタ320Pのゲート電極として機能し、P型ウェル3と平面視上重なる領域がNチャネルMISトランジスタ320Nのゲート電極として機能する。なお、図17〜図19においては、P型ウェル3およびN型ウェル5の各々を判り易くするために、これらにスマッジングを付してある。
上記のゲート電極16Aは、N型ウェル5とP型ウェル3との平面視上の間の領域において、コンタクト(第1層コンタクトプラグ)C1を介して第1メタル配線360に接続されている。また、PチャネルMISトランジスタ320Pのソース領域はコンタクトC2,C3を介して他の第1メタル配線(接地線)365に接続されており、PチャネルMISトランジスタ320Pのドレイン領域はコンタクトC4,C5を介して更に他の第1メタル配線370の一端に接続されている。第1メタル配線370の他端には、コンタクトC6,C7を介して、NチャネルMISトランジスタ320Nのドレイン領域が接続されている。そして、NチャネルMISトランジスタ320Nのソース領域は、コンタクトC8,C9を介して更に他の第1メタル配線(電源電圧線)375に接続されている。なお、第1メタル配線365はコンタクトC11,C12,C13により他のP型ウェル380にも接続されており、第1メタル配線375はコンタクトC15,C16,C17により他のN型ウェル385にも接続されている。
図17に示す半導体装置400では、ゲート電極16Aからみて各コンタクトC2,C3の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、ダミーゲートDG1がゲート電極16Aに並設されている。また、図18に示す半導体装置405では、ゲート電極16Aからみて各コンタクトC4,C5の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、ダミーゲートDG1がゲート電極16Aに並設されている。そして、図19に示す半導体装置410では、ゲート電極16Aからみて各コンタクトC2,C3の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして1つのダミーゲートDG1がゲート電極16Aに並設され、ゲート電極16Aからみて各コンタクトC4,C5の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして他の1つのダミーゲートDG1がゲート電極16Aに並設されている。
いずれの半導体装置400,405,410においても、ダミーゲートDG1とゲート電極16Aとはテンサイルストレス膜(図示せず。)により覆われており、ダミーゲートDG1とゲート電極16Aとの間の間隙の大きさは、等方性の成膜方法によりテンサイルストレス膜を成膜したときに該テンサイルストレス膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさに選定されている。ダミーゲートDG1とゲート電極16Aとの間でのテンサイルストレス膜の最小膜厚は、ゲート電極16A上でのテンサイルストレス膜の膜厚よりも薄い。
このように、各半導体装置400,405,410は実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたものであるので、実施の形態5で説明した技術的効果を奏する。
実施の形態10.
実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造は、例えばインバータ回路を備えた半導体装置に適用することができる。
図20〜図22の各々は、実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造がインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の一例を概略的に示す平面図である。これらの図に示す半導体装置420(図20参照)、半導体装置425(図21参照)、および半導体装置430(図22参照)は、いずれも、半導体基板10に形成されたインバータ回路CINVと半導体基板10上に配置されたダミーゲートDG2とを備えている。インバータ回路CINVは、前述のようにメモリセルとして、あるいは論理回路の構成要素等として用いることができる。図20、図21、または図22に示した構成要素のうちで図14または図17に示した構成要素と機能が共通するものについては、図14または図17で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図20に示す半導体装置420では、ゲート電極16AからみてコンタクトC9が配置されている側と同じ側にダミーゲートDG2が並設されている。また、図21に示す半導体装置425では、ゲート電極16AからみてコンタクトC6が配置されている側と同じ側にダミーゲートDG2が並設されている。そして、図21に示す半導体装置430では、ゲート電極16AからみてコンタクトC9が配置されている側と同じ側に1つのダミーゲートDG2が並設され、ゲート電極16AからみてコンタクトC6が配置されている側と同じ側に他の1つのダミーゲートDG2が並設されている。
いずれの半導体装置420,425,430においても、ダミーゲートDG2とゲート電極16Aとはテンサイルストレス膜(図示せず。)により覆われており、ダミーゲートDG2とゲート電極16Aとの間の間隙の大きさは、テンサイルストレス膜を等方的に成膜したときのゲート電極16A上での当該テンサイルストレス膜の膜厚の2倍に相当する値以下に選定されている。ダミーゲートDG2とゲート電極16Aとの間でのテンサイルストレス膜の最小膜厚は、ゲート電極16A上でのテンサイルストレス膜の膜厚よりも厚い。
このように、各半導体装置420,425,430は実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたものであるので、実施の形態6で説明した技術的効果を奏する。
実施の形態11.
実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造は、例えばインバータ回路を備えた1つの半導体装置に適用することができる。
図23〜図26の各々は、実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の一例を概略的に示す平面図である。これらの図に示す半導体装置440(図23参照)、半導体装置445(図24参照)、半導体装置450(図25参照)、および半導体装置455(図26参照)は、いずれも、半導体基板10に形成されたインバータ回路を備えたものであり、半導体基板10上にはダミーゲートDG1,DG2が配置されている。インバータ回路は、メモリセルとして、あるいは論理回路の構成要素等として用いることができる。図23、図24、図25、または図26に示した構成要素のうちで図17〜図19または図20〜図22に示した構成要素と機能が共通するものについては、図17〜図19または図20〜図22で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図23に示す半導体装置440では、平面形状がクランク状を呈する1つのダミーゲートDGがゲート電極16Aに並設されている。このダミーゲートDGのうちでN型ウェル5の側方に位置する領域がダミーゲートDG1として機能し、P型ウェル3の縁部に位置する領域がダミーゲートDG2として機能する。なお、図23においては、ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域を参照符号「DG1」で示し、ダミーゲートDG2として機能する領域を参照符号「DG2」で示している。
また、図24に示す半導体装置445では、1つのダミーゲートDG1と1つのダミーゲートDG2とがゲート電極16Aに並設されている。ダミーゲートDG1はN型ウェル5の側方に位置しており、ダミーゲートDG2はP型ウェル3の縁部上に位置している。
図25に示す半導体装置450では、平面形状がクランク状を呈する1つのダミーゲートDGがゲート電極16Aに並設されている他に、1つのダミーゲートDG1と1つのダミーゲートDG2とがゲート電極16Aに並設されている。図23に示した半導体装置440におけるのと同様に、ダミーゲートDGのうちでN型ウェル5の側方に位置する領域がダミーゲートDG1として機能し、P型ウェル3の側方に位置する領域がダミーゲートDG2として機能する。ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域は、ゲート電極16Aを挟んで他の1つのダミーゲートDG1と対峙しており、ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG2として機能する領域は、ゲート電極16Aを挟んで他の1つのダミーゲートDG2と対峙している。なお、図25においても、ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域を参照符号「DG1」で示し、ダミーゲートDG2として機能する領域を参照符号「DG2」で示している。
そして、図26に示す半導体装置455では、2つのダミーゲートDG1がゲート電極16Aを挟んで互いに対峙するようにしてN型ウェル5の側方に配置されていると共に、2つのダミーゲートDG2がゲート電極16Aを挟んで互いに対峙するようにしてP型ウェル3の縁部上に配置されている。
いずれの半導体装置440,445,450,455においても、各ダミーゲートDR1,DG2およびゲート電極16Aは1つのテンサイルストレス膜(図示せず。)により覆われている。ダミーゲートDG1とゲート電極16Aとの間の間隙の大きさは、等方性の成膜方法によりテンサイルストレス膜を成膜したときに該テンサイルストレス膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさに選定されており、ダミーゲートDG2とゲート電極16Aとの間の間隙の大きさは、テンサイルストレス膜を等方的に成膜したときのゲート電極16A上での当該テンサイルストレス膜の膜厚の2倍に相当する値以下に選定されている。ダミーゲートDG1とゲート電極16Aとの間でのテンサイルストレス膜の最小膜厚はゲート電極16A上でのテンサイルストレス膜の膜厚よりも薄く、ダミーゲートDG2とゲート電極16Aとの間でのテンサイルストレス膜の最小膜厚はゲート電極16A上でのテンサイルストレス膜の膜厚よりも厚い。
このように、各半導体装置440,445,450,455は、実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造と実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造との両方が適用されたものであるので、実施の形態5,6の各々で説明した技術的効果を奏する。
実施の形態12.
実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造は、例えばNAND回路を備えた半導体装置に適用することもできる。
図27〜図29の各々は、実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がNAND回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の一例を概略的に示す平面図である。これらの図に示す半導体装置500(図27参照)、半導体装置505(図28参照)、および半導体装置510(図29参照)は、いずれも、半導体基板10に形成されたNAND回路CNANDと半導体基板10上に配置されたダミーゲートDG1とを備えている。NAND回路CNANDは、例えばメモリセルとして、あるいは論理回路の構成要素等として用いることができる。図27、図28、または図29に示した構成要素のうちで図13に示した構成要素と機能が共通するものについては、図13で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
各半導体装置500,505,510における上記のNAND回路CNANDは、互いに並列接続された2つのPチャネルMISトランジスタ320P,320Pと、これらのPチャネルMISトランジスタ320P,320Pに直列に接続された2つのNチャネルMISトランジスタ320N,320Nとによって構成されており、上記2つのNチャネルMISトランジスタ320N,320Nは互いに直列接続されている。
各PチャネルMISトランジスタ320Pでのソース領域およびドレイン領域(いずれも図示せず。)が形成されるN型ウェル5と、各NチャネルMISトランジスタ20Nでのソース領域およびドレイン領域(いずれも図示せず。)が形成されるP型ウェル3とは互いに離隔して半導体基板10に形成されており、これらを平面視上横断するようにして2本のゲート電極16A1,16A2が半導体基板10上に互いに並設されている。個々のゲート電極16A1,16A2のうちでN型ウェル5と平面視上重なる領域がPチャネルMISトランジスタ320Pのゲート電極として機能し、P型ウェル3と平面視上重なる領域がNチャネルMISトランジスタ320Nのゲート電極として機能する。なお、図27〜図29においては、P型ウェル3およびN型ウェル5の各々を判り易くするために、これらにスマッジングを付してある。
一方のゲート電極16A1は、N型ウェル5とP型ウェル3との平面視上の間の領域において、コンタクト(第1層コンタクトプラグ)C21を介して第1メタル配線460に接続されており、他方のゲート電極16A2は、N型ウェル5とP型ウェル3との平面視上の間の領域において、コンタクト(第1層コンタクトプラグ)C22を介して他の第1メタル配線462に接続されている。また、一方のPチャネルMISトランジスタ320Pでのソース領域はコンタクトC23,C24を介して更に他の第1メタル配線(電源電圧線)465に接続されており、他方のPチャネルMISトランジスタ320Pでのソース領域はコンタクトC25,C26を介して第1メタル配線465に接続されている。そして、各PチャネルMISトランジスタ320Pによって共用される1つのドレイン領域はコンタクトC27,C28を介して更に他の第1メタル配線470の一端に接続されている。
第1メタル配線470の他端には、コンタクトC29,C30を介して、一方のNチャネルMISトランジスタ320Nのソース領域が接続されており、他方のNチャネルMISトランジスタ320Nのドレイン領域は、コンタクトC31,C32を介して更に他の第1メタル配線(接地線)475に接続されている。なお、第1メタル配線465はコンタクトC41〜C44により他のP型ウェル480にも接続されており、第1メタル配線475はコンタクトC45〜C48により他のN型ウェル485にも接続されている。
図27に示す半導体装置500では、ゲート電極16A2からみて各コンタクトC25,C26の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、ダミーゲートDG1がゲート電極16A2に並設されている。また、図28に示す半導体装置505では、ゲート電極16A1からみて各コンタクトC23,C24の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、ダミーゲートDG1がゲート電極16A1に並設されている。そして、図29に示す半導体装置510では、一方のゲート電極16A1からみて各コンタクトC23,C24の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、1つのダミーゲートDG1がゲート電極16A1に並設され、他方のゲート電極16A2からみて各コンタクトC25,C26の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、他の1つのダミーゲートDG1がゲート電極16A2に並設されている。
いずれの半導体装置500,505,510においても、ダミーゲートDG1と各ゲート電極16A1,16A2とはテンサイルストレス膜(図示せず。)により覆われており、ダミーゲートDG1と該ダミーゲートDG1に近接するゲート電極16A1またはゲート電極16A2との間の間隙の大きさは、等方性の成膜方法によりテンサイルストレス膜を成膜したときに該テンサイルストレス膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさに選定されている。ダミーゲートDG1と該ダミーゲートDG1に近接するゲート電極16A1またはゲート電極16A2との間でのテンサイルストレス膜の最小膜厚は、各ゲート電極16A1,16A2上でのテンサイルストレス膜の膜厚よりも薄い。
このように、各半導体装置500,505,510は実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたものであるので、実施の形態5で説明した技術的効果を奏する。
実施の形態13.
実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造は、例えばNOR回路を備えた半導体装置に適用することもできる。
図30〜図32の各々は、実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の一例を概略的に示す平面図である。これらの図に示す半導体装置600(図30参照)、半導体装置605(図31参照)、および半導体装置610(図32参照)は、いずれも、半導体基板10に形成されたNOR回路CNORと半導体基板10上に配置されたダミーゲートDG1とを備えている。NOR回路CNORは、例えばメモリセルとして、あるいは論理回路の構成要素等として用いることができる。図30、図31、または図32に示した構成要素のうちで図13に示した構成要素と機能が共通するものについては、図13で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
各半導体装置600,605,610における上記のNOR回路CNORは、互いに直列接続された2つのPチャネルMISトランジスタ320P,320Pと、これらのPチャネルMISトランジスタ320P,320Pに直列に接続された2つのNチャネルMISトランジスタ320N,320Nとによって構成されており、上記2つのNチャネルMISトランジスタ320N,320Nは互いに並列接続されている。
各PチャネルMISトランジスタ320Pでのソース領域およびドレイン領域(いずれも図示せず。)が形成されるN型ウェル5と、各NチャネルMISトランジスタ320Nでのソース領域およびドレイン領域(いずれも図示せず。)が形成されるP型ウェル3とは互いに離隔して半導体基板10に形成されており、これらを平面視上横断するようにして2本のゲート電極16A1,16A2が半導体基板10上に互いに並設されている。各ゲート電極16A1,16A2のうちでN型ウェル5と平面視上重なる領域がPチャネルMISトランジスタ320Pのゲート電極として機能し、P型ウェル3と平面視上重なる領域がNチャネルMISトランジスタ320Nのゲート電極として機能する。なお、図30〜図32においては、P型ウェル3およびN型ウェル5の各々を判り易くするために、これらにスマッジングを付してある。
一方のゲート電極16A1は、N型ウェル5とP型ウェル3との平面視上の間の領域において、コンタクト(第1層コンタクトプラグ)C51を介して第1メタル配線560に接続されており、他方のゲート電極16A2は、N型ウェル5とP型ウェル3との平面視上の間の領域において、コンタクト(第1層コンタクトプラグ)C52を介して他の第1メタル配線562に接続されている。また、一方のPチャネルMISトランジスタ320Pでのソース領域はコンタクトC53,C54を介して更に他の第1メタル配線(電源電圧線)565に接続されており、他方のPチャネルMISトランジスタ320Pでのドレイン領域はコンタクトC55,C56を介して更に他の第1メタル配線570の一端に接続されている。
第1メタル配線570の他端には、コンタクトC57,C58を介して、各NチャネルMISトランジスタ320Nでのソース領域が接続されている。一方のNチャネルMISトランジスタ320Nでのドレイン領域はコンタクトC59,C60を介して更に他の第1メタル配線(接地線)575に接続されており、他方のNチャネルMISトランジスタ320Nでのドレイン領域はコンタクトC61を介して第1メタル配線575に接続されている。なお、第1メタル配線565はコンタクトC65〜C68により他のP型ウェル580にも接続されており、第1メタル配線575はコンタクトC70〜C73により他のN型ウェル585にも接続されている。
図30に示す半導体装置600では、ゲート電極16A2からみて各コンタクトC55,C56の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、ダミーゲートDG1がゲート電極16A2に並設されている。また、図31に示す半導体装置605では、ゲート電極16A1からみて各コンタクトC53,C54の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、ダミーゲートDG1がゲート電極16A1に並設されている。そして、図32に示す半導体装置610では、一方のゲート電極16A1からみて各コンタクトC53,C54の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、1つのダミーゲートDG1がゲート電極16A1に並設され、他方のゲート電極16A2からみて各コンタクトC55,C56の外側に位置するようにして、かつN型ウェル5の側方に位置するようにして、他の1つのダミーゲートDG1がゲート電極16A2に並設されている。
いずれの半導体装置600,605,610においても、ダミーゲートDG1とゲート電極16A1,16A2とはテンサイルストレス膜(図示せず。)により覆われており、ダミーゲートDG1と該ダミーゲートDG1に近接するゲート電極16A1またはゲート電極16A2との間の間隙の大きさは、等方性の成膜方法によりテンサイルストレス膜を成膜したときに該テンサイルストレス膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさに選定されている。ダミーゲートDG1と該ダミーゲートDG1に近接するゲート電極16A1またはゲート電極16A2との間でのテンサイルストレス膜の最小膜厚は、ゲート電極16A1,16A2上でのテンサイルストレス膜の膜厚よりも薄い。
このように、各半導体装置600,605,610は実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたものであるので、実施の形態5で説明した技術的効果を奏する。
実施の形態14.
実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造は、例えばNAND回路またはNOR回路を備えた1つの半導体装置に適用することができる。図33〜図38の各々は、実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのNAND回路またはNOR回路に適用された半導体装置における活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の一例を概略的に示す平面図である。これらの図に示す半導体装置650(図33参照)、半導体装置655(図34参照)、半導体装置660(図35参照)、半導体装置665(図36参照)、半導体装置670(図37参照)、および半導体装置675(図38参照)は、いずれも、半導体基板10に形成されたNAND回路またはNOR回路を備えたものであり、半導体基板10上にはダミーゲートDG1,DG2が配置されている。NAND回路やNOR回路は、前述のようにメモリセルとして、あるいは論理回路の構成要素等として用いることができる。
なお、NAND回路での活性領域(ウェル)およびゲート電極の配置とNOR回路での活性領域(ウェル)およびゲート電極の配置とは、互いに同じである。図33〜図38に示した構成要素のうちで図27〜図29または図30〜図32に示した構成要素と機能が共通するものについては、図27〜図29または図30〜図32で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図33に示す半導体装置650では、1つのダミーゲートDG1と1つのダミーゲートDG2とがゲート電極16A2に並設されている。ダミーゲートDG1は、ゲート電極16A1からみてのゲート電極16A2の外側においてN型ウェル5の側方に位置しており、ダミーゲートDG2は、ゲート電極16A1からみてのゲート電極16A2の外側においてP型ウェル3の縁部上に位置している。また、図34に示す半導体装置655では、1つのダミーゲートDG1と1つのダミーゲートDG2とがゲート電極16A1に並設されている。ダミーゲートDG1は、ゲート電極16A2からみてのゲート電極16A1の外側においてN型ウェル5の側方に位置しており、ダミーゲートDG2は、ゲート電極16A2からみてのゲート電極16A1の外側においてP型ウェル3の縁部上に位置している。
図35に示す半導体装置660では、1つのダミーゲートDG1と1つのダミーゲートDG2とがゲート電極16A1に並設され、他の1つのダミーゲートDG1と他の1つのダミーゲートDG2とがゲート電極16A2に並設されている。1つのダミーゲートDG1は、ゲート電極16A2からみてのゲート電極16A1の外側においてN型ウェル5の側方に位置しており、他の1つのダミーゲートDG1は、ゲート電極16A1からみてのゲート電極16A2の外側においてN型ウェル5の側方に位置している。同様に、1つのダミーゲートDG2は、ゲート電極16A2からみてのゲート電極16A1の外側においてP型ウェル3の縁部上に位置しており、他の1つのダミーゲートDG2は、ゲート電極16A1からみてのゲート電極16A2の外側においてP型ウェル3の縁部上に位置している。
図36に示す半導体装置665では、1つのダミーゲートDGがゲート電極16A1からみてのゲート電極16A2の外側において該ゲート電極16A2に並設されており、当該ダミーゲートDGのうちの一領域がダミーゲートDG1として、また他の一領域がダミーゲートDG2としてそれぞれ機能する。ダミーゲートDG1として機能する領域はN型ウェル5の外側に位置しており、ダミーゲートDG2として機能する領域はP型ウェル3の内縁から外縁に亘って位置している。図36においては、ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域を参照符号「DG1」で示し、ダミーゲートDG2として機能する領域を参照符号「DG2」で示している。
同様に、図37に示す半導体装置670では、1つのダミーゲートDGがゲート電極16A2からみてのゲート電極16A1の外側において該ゲート電極16A1に並設されており、当該ダミーゲートDGのうちの一領域がダミーゲートDG1として、また他の一領域がダミーゲートDG2としてそれぞれ機能する。ダミーゲートDG1として機能する領域はN型ウェル5の外側に位置しており、ダミーゲートDG2として機能する領域はP型ウェル3の縁部上に位置している。図37においても、ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域を参照符号「DG1」で示し、ダミーゲートDG2として機能する領域を参照符号「DG2」で示している。
そして、図38に示す半導体装置675では、1つのダミーゲートDGがゲート電極16A2からみてのゲート電極16A1の外側において該ゲート電極16A1に並設されており、他の1つのダミーゲートDGがゲート電極16A1からみてのゲート電極16A2の外側において該ゲート電極16A2に並設されている。個々のダミーゲートDGにおける一領域がダミーゲートDG1として機能し、他の一領域がダミーゲートDG2として機能する。各ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域はN型ウェル5の外側に位置しており、ダミーゲートDG2として機能する領域はP型ウェル3の縁部上に位置している。図38においても、ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域を参照符号「DG1」で示し、ダミーゲートDG2として機能する領域を参照符号「DG2」で示している。
いずれの半導体装置650,655,660,665,670,675においても、各ダミーゲートDR1,DG2(ダミーゲートDGでの一領域からなるものを含む。)および各ゲート電極16A1,16A2は1つのテンサイルストレス膜(図示せず。)により覆われている。ダミーゲートDG1(ダミーゲートDGでの一領域からなるものを含む。)と該ダミーゲートDG1に近接するゲート電極16A1またはゲート電極16A2との間の間隙の大きさは、等方性の成膜方法によりテンサイルストレス膜を成膜したときに該テンサイルストレス膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさに選定されている。一方、ダミーゲートDG2(ダミーゲートDGでの一領域からなるものを含む。)と該ダミーゲートDG2に近接するゲート電極16A1またはゲート電極16A2との間の間隙の大きさは、テンサイルストレス膜を等方的に成膜したときのゲート電極16A1,16A2上での当該テンサイルストレス膜の膜厚の2倍に相当する値以下に選定されている。
そして、ダミーゲートDG1とゲート電極16A1またはゲート電極16A2との間でのテンサイルストレス膜の最小膜厚はゲート電極16A1,16A2上でのテンサイルストレス膜の膜厚よりも薄く、ダミーゲートDG2とゲート電極16A1,16A2との間でのテンサイルストレス膜の最小膜厚はゲート電極16A1,16A2上でのテンサイルストレス膜の膜厚よりも厚い。
このように、各半導体装置650,655,660,665,670,675は、実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造と実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造との両方が適用されたものであるので、実施の形態5,6の各々で説明した技術的効果を奏する。
以上、実施の形態として14の形態を挙げて本発明の半導体装置について詳述したが、本発明は上記の各形態に限定されるものではなく、種々の変形、修飾、組合せ等が可能である。例えば、実施の形態1〜4で説明した本発明での基本構造は、コア回路部を有する一方で周辺回路部を有していない半導体装置に適用することもできる。すなわち、CPUコア回路やメモリコア回路等のコア回路部を備え、周辺回路部は備えていない半導体装置においては、CPUコア回路やメモリコア回路等の辺縁部でのMISトランジスタの集積密度の方が中央部でのMISトランジスタの集積密度に比べて相対的に低くなるので、このような半導体装置には実施の形態1〜4で説明した本発明での基本構造を適用することができる。
また、NAND回路を備えた半導体装置やNOR回路を備えた半導体装置に実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造を適用することもできるし、インバータ回路、NAND回路、またはNOR回路を備えた半導体装置に実施の形態7,8で説明した本発明の半導体装置での各基本構造の少なくとも一方を適用することもできる。
さらには、実施の形態1または実施の形態2で説明した本発明の半導体装置での基本構造と実施の形態5または実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造とを組み合わせることもできるし、実施の形態3または実施の形態4で説明した本発明の半導体装置での基本構造と実施の形態7または実施の形態8で説明した本発明の半導体装置での基本構造とを組み合わせることもできる。
図39は、実施の形態1で説明した本発明の半導体装置での基本構造と実施の形態5および実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造とが適用された半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の一例を概略的に示す平面図である。同図に示す半導体装置700は、MISトランジスタの集積密度が相対的に高密度領域HDと、MISトランジスタの集積密度が相対的に低い低密度領域LDとを有しており、高密度領域HDにはダミーゲートDGが、また低密度領域LDにはダミーゲートDG2がそれぞれ所定数ずつ配置されている。なお、図39に示した構成要素のうちで図1、図13、または図14に示した構成要素と機能が共通するものについては、図1、図13、または図14で用いた参照符号と同じ参照符号を付してその説明を省略する。
図39には、高密度領域HDに形成されたN型ウェル5およびP型ウェル3と、これらのウェル5,3を平面視上横断するようにして半導体基板10上に配置された7本のゲート電極16B1〜16B7と、ゲート電極16B1に並設された1つのダミーゲートDGと、ゲート電極16B7に並設された他の1つのダミーゲートDGが示されている。個々のゲート電極16B1〜16B7においてN型ウェル5と平面視上重なる領域がP型MISトランジスタ20Pのゲート電極として機能し、P型ウェル3と平面視上重なる領域がN型MISトランジスタ20Nのゲート電極として機能する。また、個々のダミーゲートDGのうちでN型ウェル5の側方に位置する領域がダミーゲートDG1として機能し、P型ウェル3の側方に位置する領域がダミーゲートDG2として機能する。なお、図39においては、ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域を参照符号「DG1」で示し、ダミーゲートDG2として機能する領域を参照符号「DG2」で示している。
また、図39には、低密度領域LDに形成された2つのN型ウェル5,5と、1つのN型ウェル5に1つが対応するようにして半導体基板10上に配置されて対応するN型ウェル5を平面視上横断する2本のゲート電極16と、1本のゲート電極16に2つずつ並設された計4つのダミーゲートDG1が示されている。各ゲート電極16は、いずれも、P型MISトランジスタ30Pのゲート電極として機能するものであり、1本のゲート電極16に対応する2つのダミーゲートDG1はゲート電極16を挟んで対峙している。なお、図39においては、P型ウェル3およびN型ウェル5の各々を判り易くするために、これらにスマッジングを付してある。
このような構成を有する半導体装置700においては、半導体基板10の上面および各MISトランジスタを覆うようにして、図示を省略したテンサイルストレス膜が成膜されている。このテンサイルストレス膜の膜厚は、図1に示したテンサイルストレス膜40Tにおけるのと同様に、各PチャネルMISトランジスタ20Pおよび各NチャネルMISトランジスタ20Nそれぞれのゲート電極上では実質的に一定であり、PチャネルMISトランジスタ30Pのゲート電極上で最も薄い。
また、ゲート電極16B1と該ゲート電極16B1に近接するダミーゲートDG1(ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域)との間の間隙の大きさ、およびゲート電極16B7と該ゲート電極16B7に近接するダミーゲートDG1(ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG1として機能する領域)との間の間隙の大きさは、それぞれ、等方性の成膜方法によりテンサイルストレス膜を成膜したときに該テンサイルストレス膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさに選定されている。同様に、個々のゲート電極16と該ゲート電極16に対応する2つのダミーゲートDG1の各々との間の間隙の大きさも、等方性の成膜方法によりテンサイルストレス膜を成膜したときに該テンサイルストレス膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさに選定されている。
そして、ゲート電極16B1と該ゲート電極16B1に近接するダミーゲートDG2(ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG2として機能する領域)との間の間隙の大きさ、およびゲート電極16B7と該ゲート電極16B7に近接するダミーゲートDG2(ダミーゲートDGのうちでダミーゲートDG2として機能する領域)との間の間隙の大きさは、それぞれ、テンサイルストレス膜を等方的に成膜したときのゲート電極16B1,16B7上でのテンサイルストレス膜の膜厚の2倍に相当する値以下に設定されている。
このように、半導体装置700は、実施の形態1で説明した本発明の半導体装置での基本構造と、実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造と、実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造とが適用されたものであるので、実施の形態1,5,6の各々で説明した技術的効果を奏する。
本発明の半導体装置を構成するMISトランジスタの構成は、当該半導体装置に求められる性能等に応じて適宜選定可能である。例えばLDD(Lightly Doped Drain)構造のMISトランジスタを用いると、高性能の半導体装置を得易くなる。
図40は、LDD構造のMISトランジスタの一例を概略的に示す断面図である。同図に示すMISトランジスタ720では、半導体基板10に設けられた活性領域(ウェル)705の所定箇所に2つの不純物拡散領域712、712が互いに離隔して形成され、各不純物拡散領域712におけるチャネル側の端部には、当該不純物拡散領域712に比べて不純物の注入深さが浅く、不純物濃度も低いエクステンション部713が連なっている。半導体基板710上にゲート絶縁膜714を介してゲート電極716が配置され、該ゲート電極713の線幅方向両側にはオフセットスペーサ膜717が形成されている。サイドウォールスペーサ718は、オフセットスペーサ膜717に接して配置されている。
上記のMISトランジスタ720における各不純物拡散領域712は、金属シリサイド化されていない非シリサイド化領域712iと、該非シリサイド化領域712i上に形成された金属シリサイド領域712sとからなっており、ゲート電極716は、ポリシリコン領域716pと該ポリシリコン領域716p上に形成された金属シリサイド領域716sとからなっている。また、オフセットスペーサ膜717はエクステンション部713を形成する際のスペーサとして利用されるものであり、例えばシリコン酸化物、シリコン酸窒化物等によって形成される。各サイドウォールスペーサ718は不純物拡散領域712を形成する際のスペーサとして利用される。図示のサイドウォールスペーサ718は、例えばシリコン酸化物からなる内層718aと例えばシリコン窒化物からなる外層718bとの積層構造を有している。
なお、MISトランジスタをLDD構造とするにあたっては、各不純物拡散領域を非シリサイド化領域のみによって構成することも可能である。また、ゲート電極をポリシリコン(不純物をドープしたもの)または金属シリサイドからなる単層構造とすることも可能である。さらに、サイドウォールスペーサを単層構造とすることも可能である。本発明の半導体装置においては、上述した以外にも種々の変形、修飾、組合せ等が可能である。
本発明の半導体装置での基本構造の一例を概略的に示す断面図である。 本発明の半導体装置での基本構造の他の例を概略的に示す断面図である。 本発明の半導体装置のうちでコンプレッシブストレス膜を備えているものでの基本構造の一例を概略的に示す断面図である。 本発明の半導体装置のうちでコンプレッシブストレス膜を備えているものでの基本構造の他の例を概略的に示す断面図である。 図1を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたSRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。 図2を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたSRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。 図3を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたSRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。 図4を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたSRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。 図1を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたDRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。 図2を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたDRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。 図3を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたDRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。 図4を用いて説明した本発明の半導体装置での基本構造が適用されたDRAM混載ロジックデバイスの一例を概略的に示す断面図である。 本発明の半導体装置での基本構造の更に他の例での活性領域(ウェル)とゲート電極との平面配置および断面構造を示す概略図である。 本発明の半導体装置での基本構造の更に他の例での活性領域(ウェル)とゲート電極との平面配置および断面構造を示す概略図である。 本発明の半導体装置での基本構造の更に他の例での活性領域(ウェル)とゲート電極との平面配置および断面構造を示す概略図である。 本発明の半導体装置での基本構造の更に他の例での活性領域(ウェル)とゲート電極との平面配置および断面構造を示す概略図である。 実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の一例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造がインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の一例を概略的に示す平面図である。 実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造がインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での基本構造がインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の一例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのインバータ回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がNAND回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の一例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がNAND回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がNAND回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の一例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5で説明した本発明の半導体装置での基本構造がNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、ダミーゲート、第1層コンタクトプラグ、および第1メタル配線の配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのNAND回路またはNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の一例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのNAND回路またはNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのNAND回路またはNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのNAND回路またはNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのNAND回路またはNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態5,6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造が1つのNAND回路またはNOR回路に適用されている半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の更に他の例を概略的に示す平面図である。 実施の形態1で説明した本発明の半導体装置での基本構造と実施の形態5および実施の形態6で説明した本発明の半導体装置での各基本構造とが適用された半導体装置での活性領域(ウェル)、ゲート電極、およびダミーゲートの配置の一例を概略的に示す平面図である。 LDD構造のMISトランジスタの一例を概略的に示す断面図である。
符号の説明
10 半導体基板
14 ゲート絶縁膜
16,16A,16A1,16A2,16B1〜16B7 ゲート電極
20P PチャネルMISトランジスタ(第1類MISトランジスタ)
20N NチャネルMISトランジスタ(第1類MISトランジスタ)
30P PチャネルMISトランジスタ(第2類MISトランジスタ)
30N NチャネルMISトランジスタ(第2類MISトランジスタ)
40T,41T 電気絶縁膜(テンサイルストレス膜)
42C,43C 電気絶縁膜(コンプレッシブストレス膜)
50,55,60,65 半導体装置
200,205,210,215,220,225,230,235 半導体装置
320P PチャネルMISトランジスタ
320N NチャネルMISトランジスタ
330,335,340,345 半導体装置
400,405,410 半導体装置
420,425,430,440,445,450,455 半導体装置
500,505,510 半導体装置
600,605,610 半導体装置
650,655,660,665,670,675 半導体装置
700 半導体装置
HD 高密度領域
LD 低密度領域
INV インバータ回路
NAND NAND回路
NOR NOR回路
DG,DG1,DG2 ダミーゲート

Claims (32)

  1. 半導体基板と、該半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、前記半導体基板の上面および前記複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、前記複数のMISトランジスタの各々は前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに前記半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、
    前記複数のMISトランジスタは、MISトランジスタの集積密度が相対的に高い高密度領域に配置された複数の第1類MISトランジスタと、MISトランジスタの集積密度が相対的に低い低密度領域に配置された複数の第2類MISトランジスタとに分けられ、
    前記第1類MISトランジスタはNチャネルMISトランジスタを、また前記第2類MISトランジスタはPチャネルMISトランジスタをそれぞれ含み、
    前記電気絶縁膜は、前記複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の引張り応力を付与するテンサイルストレス膜であり、
    前記電気絶縁膜の膜厚は、前記第1類MISトランジスタそれぞれのゲート電極上では実質的に一定であり、前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極上で最も薄い、
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記電気絶縁膜は、前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極の上面を露出させていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記複数の第1類MISトランジスタは、複数のメモリセルを構成していることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記複数の第1類MISトランジスタは、互いに接続されてインバータ回路、NAND回路、またはNOR回路を構成するNチャネルMISトランジスタとPチャネルMISトランジスタとを含んでいることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。
  5. 半導体基板と、該半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、前記半導体基板の上面および前記複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、前記複数のMISトランジスタの各々は前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに前記半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、
    前記複数のMISトランジスタは、MISトランジスタの集積密度が相対的に高い高密度領域に配置された複数の第1類MISトランジスタと、MISトランジスタの集積密度が相対的に低い低密度領域に配置された複数の第2類MISトランジスタとに分けられ、
    前記第1類MISトランジスタはPチャネルMISトランジスタを、また前記第2類MISトランジスタはNチャネルMISトランジスタをそれぞれ含み、
    前記電気絶縁膜は、前記複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の引張り応力を付与するコンプレッシブストレス膜であり、
    前記電気絶縁膜の膜厚は、前記第1類MISトランジスタそれぞれのゲート電極上では実質的に一定であり、前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極上で最も薄い、
    ことを特徴とする半導体装置。
  6. 前記電気絶縁膜は、前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極の上面を露出させていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記複数の第1類MISトランジスタは、複数のメモリセルを構成していることを特徴とする請求項5または6に記載の半導体装置。
  8. 前記複数の第1類MISトランジスタは、互いに接続されてインバータ回路、NAND回路、またはNOR回路を構成するNチャネルMISトランジスタとPチャネルMISトランジスタとを含んでいることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の半導体装置。
  9. 半導体基板と、該半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、前記半導体基板の上面および前記複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、前記複数のMISトランジスタの各々は前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに前記半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、
    前記複数のMISトランジスタはPチャネルMISトランジスタを含み、
    前記電気絶縁膜は、前記複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の引張り応力を付与するテンサイルストレス膜であり、
    等方性の成膜方法により前記電気絶縁膜を成膜したときに該電気絶縁膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙を前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第1のダミーゲートを有すると共に、該第1のダミーゲートと前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での前記電気絶縁膜の最小膜厚が前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極上での前記電気絶縁膜の膜厚よりも薄い、
    ことを特徴とする半導体装置。
  10. 前記第1のダミーゲートと前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間の間隙は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙を間隙A、2つのゲート電極の間に1つのコンタクトを形成するときに許容される最小の大きさの間隙を間隙Bとしたときに、前記間隙Aよりも広く前記間隙Bよりも狭いことを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記複数のMISトランジスタはNチャネルMISトランジスタを更に含み、
    前記電気絶縁膜を等方的に成膜したときの前記ゲート電極上での該電気絶縁膜の膜厚の2倍に相当する値以下の大きさの間隙を前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第2のダミーゲートを更に有すると共に、該第2のダミーゲートと前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での前記電気絶縁膜の最小膜厚が前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極上での前記電気絶縁膜の膜厚よりも厚い、
    ことを特徴とする請求項9または10に記載の半導体装置。
  12. 前記第2のダミーゲートと前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間の間隙は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙であることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。
  13. 前記PチャネルMISトランジスタと前記NチャネルMISトランジスタとを少なくとも1つずつ含んで構成されたメモリセルを有することを特徴とする請求項11または12に記載の半導体装置。
  14. 前記PチャネルMISトランジスタと前記NチャネルMISトランジスタとは、インバータ回路、NAND回路、またはNOR回路を構成していることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1つに記載の半導体装置。
  15. 半導体基板と、該半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、前記半導体基板の上面および前記複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、前記複数のMISトランジスタの各々は前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに前記半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、
    前記複数のMISトランジスタはNチャネルMISトランジスタを含み、
    前記電気絶縁膜は、前記複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の引張り応力を付与するテンサイルストレス膜であり、
    前記電気絶縁膜を等方的に成膜したときの前記ゲート電極上での該電気絶縁膜の膜厚の2倍に相当する値以下の大きさの間隙を前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第1のダミーゲートを有すると共に、該第1のダミーゲートと前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での前記電気絶縁膜の最小膜厚が前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極上での前記電気絶縁膜の膜厚よりも厚い、
    ことを特徴とする半導体装置。
  16. 前記第1のダミーゲートと前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間の間隙は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙であることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置。
  17. 前記複数のMISトランジスタはPチャネルMISトランジスタを更に含み、
    等方性の成膜方法により前記電気絶縁膜を成膜したときに該電気絶縁膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙を前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第2のダミーゲートを更に有すると共に、該第2のダミーゲートと前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での前記電気絶縁膜の最小膜厚が前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極上での前記電気絶縁膜の膜厚よりも薄い、
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の半導体装置。
  18. 前記第2のダミーゲートと前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間の間隙は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙を間隙A、2つのゲート電極の間に1つのコンタクトを形成するときに許容される最小の大きさの間隙を間隙Bとしたときに、前記間隙Aよりも広く前記間隙Bよりも狭いことを特徴とする請求項17に記載の半導体装置。
  19. 前記NチャネルMISトランジスタと前記PチャネルMISトランジスタとを少なくとも1つずつ含んで構成されたメモリセルを有することを特徴とする請求項17または18に記載の半導体装置。
  20. 前記NチャネルMISトランジスタと前記PチャネルMISトランジスタとは、インバータ回路、NAND回路、またはNOR回路を構成していることを特徴とする請求項17〜19のいずれか1つに記載の半導体装置。
  21. 半導体基板と、該半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、前記半導体基板の上面および前記複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、前記複数のMISトランジスタの各々は前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに前記半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、
    前記複数のMISトランジスタはNチャネルMISトランジスタを含み、
    前記電気絶縁膜は、前記複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の圧縮応力を付与するコンプレッシブストレス膜であり、
    等方性の成膜方法により前記電気絶縁膜を成膜したときに該電気絶縁膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙を前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第1のダミーゲートを有すると共に、該第1のダミーゲートと前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での前記電気絶縁膜の最小膜厚が前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極上での前記電気絶縁膜の膜厚よりも薄い、
    ことを特徴とする半導体装置。
  22. 前記第1のダミーゲートと前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間の間隙は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙を間隙A、2つのゲート電極の間に1つのコンタクトを形成するときに許容される最小の大きさの間隙を間隙Bとしたときに、前記間隙Aよりも広く前記間隙Bよりも狭いことを特徴とする請求項21に記載の半導体装置。
  23. 前記複数のMISトランジスタはPチャネルMISトランジスタを更に含み、
    前記電気絶縁膜を等方的に成膜したときの前記ゲート電極上での該電気絶縁膜の膜厚の2倍に相当する値以下の大きさの間隙を前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第2のダミーゲートを更に有すると共に、該第2のダミーゲートと前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での前記電気絶縁膜の最小膜厚が前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極上での前記電気絶縁膜の膜厚よりも厚い、
    ことを特徴とする請求項21または22に記載の半導体装置。
  24. 前記第2のダミーゲートと前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間の間隙は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙であることを特徴とする請求項23に記載の半導体装置。
  25. 前記NチャネルMISトランジスタと前記PチャネルMISトランジスタとを少なくとも1つずつ含んで構成されたメモリセルを有することを特徴とする請求項23または24に記載の半導体装置。
  26. 前記NチャネルMISトランジスタと前記PチャネルMISトランジスタとは、インバータ回路、NAND回路、またはNOR回路を構成していることを特徴とする請求項23〜25のいずれか1つに記載の半導体装置。
  27. 半導体基板と、該半導体基板に配置された複数のMISトランジスタと、前記半導体基板の上面および前記複数のMISトランジスタの各々を覆う電気絶縁膜とを備え、前記複数のMISトランジスタの各々は前記半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極を有し、該ゲート電極に電圧を印加したときに前記半導体基板にチャネルが形成される半導体装置であって、
    前記複数のMISトランジスタはPチャネルMISトランジスタを含み、
    前記電気絶縁膜は、前記複数のMISトランジスタそれぞれでのチャネルにゲート長方向の圧縮応力を付与するコンプレッシブストレス膜であり、
    前記電気絶縁膜を等方的に成膜したときの前記ゲート電極上での該電気絶縁膜の膜厚の2倍に相当する値以下の大きさの間隙を前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第1のダミーゲートを有すると共に、該第1のダミーゲートと前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での前記電気絶縁膜の最小膜厚が前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極上での前記電気絶縁膜の膜厚よりも厚い、
    ことを特徴とする半導体装置。
  28. 前記第1のダミーゲートと前記PチャネルMISトランジスタのゲート電極との間の間隙は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙であることを特徴とする請求項27に記載の半導体装置。
  29. 前記複数のMISトランジスタはNチャネルMISトランジスタを更に含み、
    等方性の成膜方法により前記電気絶縁膜を成膜したときに該電気絶縁膜のカバレッジ性が非等方的になる大きさの間隙を前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間にあけて該ゲート電極に並設された第2のダミーゲートを更に有すると共に、該第2のダミーゲートと前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間での前記電気絶縁膜の最小膜厚が前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極上での前記電気絶縁膜の膜厚よりも薄い、
    ことを特徴とする請求項27または28に記載の半導体装置。
  30. 前記第2のダミーゲートと前記NチャネルMISトランジスタのゲート電極との間の間隙は、MISトランジスタのゲート電極を2つ並設するときにデザインルールで許容される大きさの間隙のうちで各ゲート電極の線幅方向両側にコンタクトを形成しないときに許容される最小の大きさの間隙を間隙A、2つのゲート電極の間に1つのコンタクトを形成するときに許容される最小の大きさの間隙を間隙Bとしたときに、前記間隙Aよりも広く前記間隙Bよりも狭いことを特徴とする請求項29に記載の半導体装置。
  31. 前記PチャネルMISトランジスタと前記NチャネルMISトランジスタとを少なくとも1つずつ含んで構成されたメモリセルを有することを特徴とする請求項29または30に記載の半導体装置。
  32. 前記PチャネルMISトランジスタと前記NチャネルMISトランジスタとは、インバータ回路、NAND回路、またはNOR回路を構成していることを特徴とする請求項29〜31のいずれか1つに記載の半導体装置。
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