JP2008076884A - 可逆光応答素子並びにそれを用いた撮像装置及び並列アナログ演算装置 - Google Patents

可逆光応答素子並びにそれを用いた撮像装置及び並列アナログ演算装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所定の光を照射することにより特有な現象を示す物質を利用した新しい可逆光応答素子であって、並列アナログ演算装置に適用可能な可逆光応答素子を提供する。
【解決手段】所定特性の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後にその物性が時間に対して指数関数的な確率で元の状態に戻る物質を用いたことを特徴とする可逆光応答素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定の光を照射することにより特有な現象を示す可逆光応答素子並びにそれを用いた撮像装置及び並列アナログ演算装置に関するものである。
また、本発明は、光を利用して逆光応答性素子が所定の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後に指数関数的な確率で元の物性に戻る現象を指数関数演算として利用することで、高度な情報処理を行うための撮像素子、分子演算素子、演算装置に関する。
また、複数のアナログ信号を一次元または二次元に展開するといった処理により、一群のアナログ情報を一つの画像情報として取り扱うことで、本発明はアナログ演算を行う装置にもなるため、従来は逐次演算処理していた一群のアナログ信号を、一つのアナログ画像情報を一度に並列演算できる演算装置に関する。
近年の情報処理装置の高速化の要求に伴い、高速の演算処理が求められている。特に指数関数的な演算は、社会システムや自然現象のシミュレーションに頻繁に使用されている。そのため、要求されている指数関数的な演算をデジタル計算機で高速に行うためには複雑な回路が必要になる。しかも、アナログ信号を指数関数的な処理を行うには、一旦、アナログ−デジタル変換してから指数関数的な処理を行っていた。
近年の情報処理装置の高速化の要求に伴い、演算処理の並列化が要求されている。このため、デジタル演算処理回路が複数組み込まれた並列演算装置が提供されているが、アナログ情報に関しては個々の信号を毎回デジタル信号に変換した後に並列デジタル演算を行わなければならない。そのために、演算処理の高速化には複数のアナログ信号をアナログのまま一度に演算する並列に演算できる演算装置が必要になってくる。
従来のアナログ演算装置において、単一回路のものはオペアンプのような従来の半導体素子を用い、複数の回路では、まずアナログ信号をデジタル信号に変換して、その後、複数のデジタル信号を演算処理していた。そのため、複数のアナログ信号のアナログ演算を並列に行うには、入力回路数と同数のアナログ−デジタル変換回路が必要になってしまう。しかも、回路数が多くなればなるほど複数のアナログ−デジタル変換回路同士の同期を取ることが難しくなるといった問題も生じてしまう。
上記のように、従来では、アナログ信号や画像情報のようなアナログ情報の指数関数的な演算には、複雑な回路構成と多くの演算時間が必要となってしまう。
同時に、アナログ入力回路数が多くなればなるほど、入力数と同数のアナログ−デジタル変換回路が増えてしまうといった問題を生じていた。しかも、回路数が多くなれなるほどアナログ−デジタル変換回路の同期を取ることが難しくなるといった問題も生じてしまう。同様に指数演算の場合も入力回路数と同数の演算を行わなければならないために多くの演算時間が使われてしまう。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決し、所定の光を照射することにより特有な現象を示す物質を利用した新しい可逆光応答素子と、この可逆光応答素子を用いて、複数のアナログ情報を二次元に展開することで、画像情報として一度に演算を行い、複雑なアナログ演算を行い、これを撮像及び並列アナログ演算に利用した新しい撮像装置及び並列アナログ演算装置を提供することを課題とする。
本発明によれば、上記課題を解決するため、下記の技術的手段が提供される。
(1)所定特性の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後にその物性が時間に対して指数関数的な確率で元の状態に戻る物質を用いたことを特徴とする可逆光応答素子。
(2)光学セルを二次元配列してなる二次元配列素子を備え、各光学セルは、所定特性の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後にその物性が時間に対して指数関数的な確率で元の状態に戻る物質を含むことを特徴とする可逆光応答素子。
(3)上記(1)又は(2)の発明において、各光学セルに含まれる物質は、フォトクロミック材料であることを特徴とする可逆光応答素子。
(4)上記(1)ないし(3)のいずれかの発明において、各光学セルに含まれる物質は、所定空間に閉じ込められていることを特徴とする可逆光応答素子。
(5)上記(1)ないし(3)のいずれかの発明において、各光学セルに含まれる物質は、セルに固定されていることを特徴とする記載の可逆光応答素子。
(6)上記(1)ないし(5)のいずれかの可逆光応答素子を用いた撮像装置であって、撮像画像を二次元画像光として入力する入力部と、入力部からの二次元画像光の照射を受け、前記可逆光応答素子の物性変化及びその復元を二次元画像化する演算部と、演算部より演算結果である二次元画像を受け取り、一定時間毎に画像出力を行う出力部を備えることを特徴とする撮像装置。
(7)上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の可逆光応答素子を用いた並列アナログ演算装置であって、入力したアナログ信号を二次元的に展開して光のアナログ信号に変換する入力部と、入力部からの光アナログ信号を受け取り、前記可逆光応答素子の物性変化及びその復元を一定時間毎に積算して二次元画像化する演算部と、演算部より演算結果である二次元画像を受け取り、出力する出力部を備えることを特徴とする並列アナログ演算装置。
本発明によれば、所定の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後にその物性が指数関数的な確率で元に戻るという特有な性質を有する物質を利用することで、新しいか可逆光応答素子を提供することができる。そして、この新しい光応答素子を用いることで、非常に複数の回路の信号を二次元画像の光として演算部に照射して複数の指数関数演算を同時に行うことが可能となり、これを利用してノイズの少ない鮮明な画像を得ることができる撮像装置や、多量のアナログ情報の演算を並列にかつ迅速に実行することができる並列アナログ演算装置を提供することが可能となる。
以下、本発明を図面を参照して詳細に説明する。
本発明の可逆光応答素子は、所定特性の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後にその物性が時間に対して指数関数的な確率で元の状態に戻る物質を用いたことを特徴とする。
また、本発明の可逆光応答素子は、光学セルを二次元配列してなる二次元配列素子を備え、各光学セルは、所定特性の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後にその物性が時間に対して指数関数的な確率で元の状態に戻る物質を含むことを特徴とするものとすることができる。
前記のような特性を有する物質としては、典型的には、蛍光・燐光材料、フォトクロミック材料を挙げることができ、例えば、スピロベンゾチオピラン等の蛍光・燐光材料、ジアリールエテン、スピロピラン等のフォトクロミック材料を用いることができる。
本発明の可逆光応答素子において、前記物質は、固体状、液体状、あるいはゲル状等の形態をとることができる。前記物質は、薄膜状であっても、バルク状であっても、液滴状であってもよい。また、前記物質は、セル内部等の所定空間に閉じ込められていてもよいし、セルに付着、塗着、印刷等の形で固定されていたもよい。
図1は、本発明による可逆光応答素子を用いた装置の構成例を模式的に示す図でもあり、かつ原理説明図である。この装置は、入力部(1−1)、演算部(1−2)及び出力部(1−3)よりなる。入力部(1−1)は、撮像画像等の二次元画像や、複数のアナログ情報を二次元的に展開して所定パターンに光画像化された画像を入力する。演算部(1−2)は、所定特性の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後にその物性が時間に対して指数関数的な確率で元の状態に戻る物質を有し、入力部(1−1)からの光照射を受けて前記物質の特性を利用して演算を行う。出力部(1−3)は、演算部(1−2)の演算結果を画像の形で受け取り、出力する。
図2は、本発明による可逆光応答素子を用いた装置の別の構成例を模式的に示す図である。この装置は、入力部(1−1)、演算部(1−2)、出力部(1−3)に加えてミラー(1−4)を有している。本構成例の場合、動作原理は基本的に図1の場合と同じであるが、入力部(1−1)から出た光画像情報はミラー(1−4)で反射して演算部(1−3)に照射される。また、演算部(1−3)で得られた画像はミラー(1−4)を通過して出力部(1−3)に到達するようになっている。ミラー(1−4)としては、ハーフミラー、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタなど用途に応じて多様なものを利用できる。
ここで、演算部(1−2)を構成する可逆光応答性素子の作用を述べる。図1に原理的に示す如く、Bの状態に変化した物質の量を縦軸とすると、所定特性の光を照射すると照射量に比例した数の物質構成要素(例えば分子)が状態Aから状態Bに変化し、その後、時間に対して指数関数的な確率でBの状態の物質からA状態の物質に戻る。個々の物質構成要素は、照射した光の量に比例した量をCとすると、照射後の縦軸はCexp(- k t)(kは係数、tは時間)を示すこととなる。
この変化を可逆光応答性素子の指数演算として、例えば可逆光応答性素子を二次元的に配置した二次元配列素子を備える演算部(1−2)において演算を行う。複数のアナログ信号を二次元的に展開したものや画像情報を入力部(1−1)から光の画像情報として演算部(1−2)に照射すると、演算部(1−2)の二次元配列素子において二次元配置された物質それぞれが独立して上記の指数関数演算を始める。入力部(1−1)からの光照射による物性変化とその物性の指数関数的な復元を繰り返すことで、演算部(1−2)に演算結果が画像情報として現れ、その結果は出力部(1−3)に送られ、出力される。
従って、入力、演算、出力までを一貫して複数のアナログ情報を画像情報として取り扱うことで、複数の指数演算を一度に行うことができる。しかも、数値を指数関数的に減少させる機能を持つ演算部(1−2)により、積算演算のみの場合に生じるオーバーフローの発生を極力抑えることも可能にする。
図3は本発明の可逆光応答素子を撮像装置に適用した実施例を模式的に示す図である。この撮像装置は、画像入力部(3−1)、アナログ情報演算部(色素分子二次元配列素子)(3−2)、画像キャプチャー素子(3−3)、ミラー(3−4)及び面発光素子(3−5)を有する。
画像入力部(3−1)は、一例として短波長の光源の光を数万個のマイクロサイズのミラーで構成されたデバイス〔デジタルマイクロミラー素子(DMD)〕で構成できる。画像入力部(3−1)の構成はこれに限定されず任意であり、例えば半導体レーザ出力を束ねた光ファイバーを用いることも可能である。
ミラー(3−4)は、上部にローパスフィルタ、下部にハーフミラーを重ねたミラーであり、画像入力部(3−1)からの短波長の光画像をアナログ情報演算部(3−2)に導く。
アナログ情報演算部(3−2)は、一例として色素分子(3−2a)を液滴にしたものを封じ込めて光学セル(3−2b)とし、これを多数個二次元配列させた色素分子二次元配列素子で構成できる。この色素分子二次元配列素子では、短波長光で励起された励起状態の色素分子と、励起されないか励起状態から基底状態に戻った基底状態の色素分子が分布している。本実施例では、光学セル(3−2b)に入れる物質として、液体状の色素分子(3−2a)を用いているが、薄膜状の固体、ゲル状等の色素分子でも代用できる。動作中に色素分子が拡散できる距離が無視できる方が望ましいので、低温状態に置いたり、ゲル状のものとして利用したり、あるいは液体等の拡散が抑制されるように格子状の膜等を設けることも望ましい。
画像キャプチャー素子(3−3)は、ミラー(3−4)を短波長がカットされた状態で通過し、長波長の光画像のみを取得するアナログ情報出力部として働く。画像キャプチャー素子(3−3)は、一例としてCCD(電荷結合型素子)で構成でき、画像情報として現れた演算結果を外部信号として出力する素子として使用される。この時、アナログ情報演算部(3−2)を照らす光源として面発光素子(3−5)が用いられる。
ただし、色素分子(3−2a)が、光照射後の状態が蛍光や燐光を発する物質である場合には、画像入力部(3−1)〜画像キャプチャー素子(3−3)までの装置構成でよいが、それ以外の性質を持つ物質の場合、例えば、光照射により色が変わり、室温の熱により元に戻る物性を持つ一部のジアリールエテンやスピロピランのような物質を用いる場合には、演算結果を出力する際、画像キャプチャー素子(3−3)にアナログ情報演算部(3−2)での演算結果を明確に出力するために、色素分子(3−2a)の色変化を最も大きく示す波長の光を発する面発光素子(3−5)を使用する。
なお、アナログ情報演算部(3−2)は、図3の下方に示すように色素分子のみで構成することもできる。
次に、上記実施例の撮像素子の動作について説明する。アナログ情報演算部(3−2)を構成する色素分子二次元配列素子の光学セル(3−2a)に入れる物質は、図4Aの(a)に示すように、光照射により基底状態にある分子が励起状態に変化し、ある寿命Tを持つ指数関数的な減少exp(−x/T)で基底状態に戻る。このような性質を持つ代表的な化合物としては、半減期が12秒のスピロベンゾチオピランがある。この物質は励起状態では燐光を発するために、この物質を用いた場合には面発光素子(3−5)を設ける必要はない。この場合、二次元情報を持つ光、言い換えれば画像を、アナログ情報演算部(3−2)を構成する色素分子二次元配列素子に照射したとする。すると図4Aの(b)のように画像データの励起光の輝度が強い部分では、色素分子(3−2b)が励起されて色が変わる。この励起原子が元の状態に戻る指数関数的な減衰を用いると、ノイズ除去等の演算処理に用いることができる。
例えば、図4Aの(c)のAとBに、光の連続照射と断続照射の場合がそれぞれ例示されているが、ある一定時間後に励起状態の量を調べると大きな違いが生じることがわかる。図4Aの(d)に、ある一定間隔でAとBを観測し、積算した信号強度のグラフを示している。連続照射の場合には常に励起が繰り返されているので一定強度の励起状態が確保されているが、断続照射の場合には励起状態が減衰している確率が高い。すなわち、連続照射に比べて、断続照射の場合には、励起状態の量は実効的に低いことを意味している。
この動作原理は、例えば、画像のノイズ除去(図4Bの(e))に応用することができる。画像のノイズ除去は、ノイズを含む画像を積算することで、通常の信号はn回の積算回数に対してn倍、ノイズは√n倍増加するためにS/N比が√n倍増加し、鮮明な画像を作成することができる。ランダムに発生するノイズの場合には、積算する手法により鮮明な画像を得ること可能であるが、パルス状や波状のノイズの場合には、積算処理によるノイズ除去は難しいことが知られている。ところが、本発明の場合には、積算処理と処理時のノイズ除去の効果を、ノイズの無い鮮明画像とノイズ処理後の画像との差を二乗平均した結果をみると、積算処理(図4Bの(e)のA)に比べて本発明の画像処理(図4Bの(e)のB)の方が二乗平均の値が小さい。すなわち、本発明を利用することでパルス状や波状のノイズが、従来技術に比べて大幅に低減できる。
また、鮮明な画像を作成する作業は、通常、本実施例の画像キャプチャー素子(3−3)を構成しているようなCCD内の電荷を蓄積させる部分で行われる。しかし、この蓄積には問題点があることが良く知られていて、CCDによる画像の蓄積は、電荷の貯め込みすぎによるオーバーフローや図4Bの(f)のように少ない信号強度差によるダイナミックレンジの減少が起きる。しかし、本実施例では、アナログ情報演算部(3−2)を構成する色素分子二次元配列素子の光学セルに入っている色素分子(3−2a)の数が非常に多いため、オーバーフローが起こりにくく、ダイナミックレンジも大きく取ることができる。前記色素分子液滴の一つの大きさを単純化のために立方体と考えて、縦80μm、横80μm、深さ100μmとし、この液滴中にモル濃度0.05モル/リットルの光応答性分子が入っている場合には、前記光応答性分子の数は1.9×1013個にもなり、原理的には13桁ものダイナミックレンジを持つことができることが分かる。
このように、本発明によれば、ノイズ除去が効率的に行えて、オーバーフローが起こりにくく、ダイナミックレンジも大きい撮像装置を実現できる。
図5は、本発明の可逆光応答素子を並列アナログ演算装置に適用した実施例を模式的に示す図である。前記実施例では、画像のノイズ除去を例として撮像装置について説明したが、ここでは本発明を二次元データを並列演算するのに適した並列アナログ演算装置に適用した場合について説明する。
この並列アナログ演算装置は、前記撮像装置の実施例と同様に、画像入力部(5−1)、アナログ情報演算部[色素分子二次元配列素子](5−2)、画像キャプチャー素子(5−3)、ミラー(5−4)及び面発光素子(5−5)を有する。
現在、計算科学や計算工学の分野では、電子計算機を用いて計算時間がかかるために、例えば、巡回セールスマン問題に代表されるオペレーションリサーチに最適なソフトウエアやアーキテクチャーが必要とされている。すなわち、「複数の配送場所全てに配送し、配送距離が最短の配送経路は?」という巡回セールスマン問題は、配送経路の数が配送数の階乗であるため、従来の計算機では膨大な計算時間を必要とするからである。この問題を解くアルゴリズムの一つに、蟻がフェロモンを用いて餌と巣穴の間の最適経路を検索する手法であるACO[Ant Colony Optimization]法がある。このACO法では、蟻が移動した軌跡であるフェロモン濃度分布を表わすフェロモンマップをメモリ上に作成するが、従来の計算機で行う方法では、フェロモンマップの計算、特に指数関数的な減衰の計算に膨大な時間が掛かってしまうが、本実施例では、指数関数的な減衰を本発明の可逆光応答性素子が行うため、最も計算機に負担を掛けているフェロモンマップの個々のフェロモン量の計算が必要なくなる。その結果、ACO法による最適条件の検索速度を飛躍的に速くすることが可能になる。それは、蟻がフェロモンと呼ばれる化学物質を放出しながら餌を探索して巣穴と餌の間の最短経路を求める探索手法に適応させるもので、ある程度の寿命を持つ励起状態の色素分子をフェロモンと看做し、光を照射する位置を蟻の位置と看做すと、フェロモンマップを演算部に作り出すことが本発明で容易に実現でき、本発明はACO法に最適なハードウエアということができる。
本実施例の構成を、図5を用いて説明する。蟻が移動する二次元領域(xy座標で示す)をアナログ情報演算部(5−2)を構成する色素分子二次元配列素子の面内にとり、このxy座標で示された各座標に独立した光学セル(5−2b)が置かれ、この光学セル(5−2b)に色素分子(5−2a)が入れられているとする。紫色の光を照射すると無色から赤色に変わり変化後に指数関数的な確率で無色に戻る色素分子(5−2a)をフェロモンとして、蟻のフェロモンがある状態を赤色、フェロモンがまったくない状態を無色とし、フェロモンの濃度と色素分子(5−2a)の赤色の濃さが比例するものとする。餌を探索する蟻の位置に相当する光学セル(5−2b)を照射する個所は紫色の光を、巣穴に帰還する蟻の位置に相当する光学セル(5−2b)を照射する個所は強度の強い紫色の光を、巣穴の位置の光学セル(5−2b)に橙色、餌の位置の光学セル(5−2b)に黄色を照射する光画像を画像入力部(5−1)により作成し、画像化したアナログ情報としてアナログ情報演算部(5−2)の色素分子二次元配置素子に照射する。
画像入力部(5−1)はDMDに加えて二次元情報を発生させる計算機などを組み合わせて構成することができる。その後、アナログ情報演算部(5−2)の色素分子二次元配置素子の色情報を画像キャプチャー部(5−3)で入手し、後述する判定条件に従って、蟻が移動する位置を画像入力部(5−1)に伝える。
画像キャプチャー部(5−3)は、CCDにフレームメモリーや、前記判定条件に従った信号判定を行うための計算機などを、組み合わせて構成することができる。
次に、本実施例の動作例について図6を用いて説明する。図6(Iに示すように、蟻の現在位置に相当する光学セル(5−2b)に入れられた色素分子(5−2a)に紫色の光を照射する。この時、色素分子(5−2a)は赤色に変わる。次に図6(II)に示すように、蟻が移動すると、光の照射位置が変わるために、変色した色素分子(5−2a)の赤色は指数関数的な減衰により無色に変化していく。この場合、蟻の現在位置から赤色が指数関数的に薄くなっていく蟻の軌跡が色素分子二次元配列素子上に現れる。この赤色の分布がフェロモンマップとなる。
図6(III)に示すように、巣穴の位置の光学セル(5−2b)に橙色、餌の位置の光学セル(5−2b)に黄色を照射し続ける。蟻が餌を求めて巣穴からランダムに移動する蟻の現在位置に相当する光学セル(5−2b)の色素分子(5−2a)に紫色の光を照射する。この蟻の行動には、次の判定条件を加えておく。
i)黄色(餌)の光学セル(5−2b)に到達したら、橙色の光学セル(5−2b)に向かって移動する。巣穴に戻るときには紫色の光の強度を強くする。
ii)画像キャプチャー部(5−3)で取得した画像情報から、蟻の周りに赤い色素分子(5−2a)があれば赤い色素分子の光学セル(5−2b)に向かう。
この条件で、図6(IV)に示すように本実施例の動作を実行させると、ある時間後には、巣穴の位置の光学セル(5−2b)と餌の位置の光学セル(5−2b)に、巣穴と餌の間の最短ルートに赤色の模様が現れる。すなわち、本実施例により巣穴と餌の間の最短ルールが計算されたことになる。
図7は、図5の実施例の変形例の構成図である。蟻の現在位置指定に相当する紫色の光を照射、巣穴の位置指定、餌の位置に相当する橙色ないしは黄色の照射を分けて行う構成で、画像入力部が、前記紫色の光の画像情報を生成する画像入力部A(7−1)と、前記橙色ないしは黄色の光の画像情報を生成する画像入力部B(7−1)が分離されているのが特徴である。これにより蟻の位置指定が煩雑に実施することが可能となる。本変形例では画像入力部は二つであったが、数には制限は無く3つ以上になっても良い。なお、本変形例の場合には、ミラー(7−4)がローパスフィルタになっているため、画像入力部A(7−1)は画像入力部B(7−1)より上になる必要がある。
次に、本発明による並列アナログ演算装置の別の実施例を図8に基づいて示す。
前述の並列アナログ演算装置の実施例では最適化問題探索への応用を記述したが、道路の渋滞回避システムのような演算には、本実施例の専用演算装置が適用できる。
本実施例の演算装置は、画像入力部(8−1)、アナログ情報演算部(8−2)、画像キャプチャー素子(8−3)、ミラー(8−4)及び面発光素子(8−5)を有する。本実施例では、図8に示すように、道路に相当する部分のみに光学セル(8−2b)を配置した点が、前述の実施例との構成上の違いになっている。
道路状況の画像を撮影し、この画像から移動する車のみを抽出した画像を画像入力部(8−1)により作成し、二次元画像化したアナログ情報をアナログ情報演算部(8−2)の色素分子二次元配置素子に照射する。照射部分は、道路に相当した部分のみ設けられた色素分子二次元配置素子である。この動作を繰り返すと、色素分子二次元配置素子に色が付いた部分が現れ、画像キャプチャー部(8−3)に色の付いた渋滞箇所が示される。この実施例により、複雑な道路網での渋滞箇所を探索することができる。
複雑な道路網での渋滞箇所を探索に用いる専用演算素子の動作例について、図9を用いて説明する。図9(I)aに示すように車が右から左に一方向に移動する画像を入手した場合、この画像から移動する車の位置情報を入手して、この車の位置に相当する位置の光学セル(8−2b)に入れられた色素分子(8−2a)に図9(I)bに相当する照射を紫外光で行う。色素分子(8−2a)としては、スピロピラン、同様の特性を持つジアリールエテンやスピロベンゾチオピランも使用できる。これらの分子は紫色吸収で色が変わり、室温の熱により元の構造に戻る。紫外光照射により、光が照射された色素分子(8−2a)は色が変わり、当該変化後に指数関数的な確率で元に戻る変化が起こる。車が移動すると、光の照射位置が変わるために、変色した色素分子(8−2a)の色は指数関数的な減衰により無色に変化していく。この場合、車の現在位置から白色が指数関数的に薄くなっていく車の移動軌跡が、図9(I)cに示すように色素分子二次元配置素子(8−2)上に現れる。
次に、図9(II)に示す交差点を考える。今、縦方向の信号機が青で横方向の信号機が赤の時、青信号で通過する車に追従して光が照射されるため、縦方向には薄く車の移動軌跡が現れ、赤の信号機で止められている車の位置には光が移動せずに照射され続けるため、車が止まっている渋滞部分に白色の渋滞部分が現れる。この時、車が渋滞している横方向の道路の領域(領域H)の方が、縦方向の道路の領域(領域V)に比べて白いことが図9(II)からわかる。
本実施例を、渋滞回避用の信号制御システムに用いることができるので、この動作例について述べる。上記の画像キャプチャー部(8−3)の画像情報をもとにした図9(III)のフローチャートに書かれた手順で信号機を制御することで、渋滞を低減するシステムについて説明する。まず、交差点に接続する道路の白色の量(フェロモン量)を測る。縦の道路の領域(領域V)と横方向の道路の領域(領域H)の白色の量(フェロモン量)を比較する。この時、領域Hの方が領域Vに比べて白色の量(フェロモン量)が多い場合には、縦方向の青信号の時間を短くし、横方向の青信号の時間を長くする。一方、領域Vの方が多い場合には、前記の制御の反対を行う。この信号制御は、図8で示す装置に加えて、(図示しない)制御装置、別に設けた計算機あるいは制御装置と信号機をつなぐ通信システムなどの構成装置で実現できる。
本実施例の効果を示すために、一定時間毎に信号機を制御するパターン制御と本実施例の制御法であるフェロモン制御のどちらかの方法で制御したときの総フェロモン量の時間変化をシミュレートして、両制御法の優劣を調べた。
2つの交差点、2種類の制御方法で4種類のパターンでシミュレーションを行った。この制御法の評価は、マップ上のフェロモンの量が多くなればなるほど、渋滞状況が悪いことを示すことから、総フェロモン量の大きさで行った。4パターンそれぞれについて10000ステップの計算を20回試行し、渋滞状況を示す総フェロモン量の平均値の時間変化を図9(IV)に示した。2つの交差点をフェロモン制御した方が、最も総フェロモン量が少なかった。すなわち、パターン制御よりフェロモン制御の方が、渋滞する車の数が少なかった。
以上のことより、本実施例3に示す制御法を、本発明に基づく装置構成で行うことで、交通システムの情報処理で効果があることがわかる。
本発明によれば、所定の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後に指数関数的な確率で元に戻る物質を利用することで、非常に複数の回路の信号を二次元画像の光として演算部に照射して複数の指数関数演算を同時に行うことで、複数のアナログ情報の指数演算を並列に実現でき、係るアナログ演算装置の性能向上に寄与するところが大きい。
本発明による可逆光応答素子を用いた装置の構成例を模式的に示す図であり、かつ原理説明図でもある。 本発明による可逆光応答素子を用いた装置の別の構成例を模式的に示す図である。 本発明の可逆光応答素子を撮像装置に適用した実施例を模式的に示す図である。 図3の撮像装置の動作説明図である。 図3の撮像装置の動作説明図である。 本発明による可逆光応答素子を並列アナログ演算装置に適用した実施例を模式的に示す図である。 図5の並列アナログ演算装置の動作説明図である。 図5の実施例の変形例を模式的に示す図である。 本発明による可逆光応答素子を並列アナログ演算装置に適用した別の実施例を模式的に示す図である。 図8の並列アナログ演算装置の動作説明図である。
符号の説明
1−1 入力部
1−2 演算部
1−3 出力部
1−4 ミラー
3−1 画像入力部
3−2 アナログ情報演算部
3−2a 色素分子
3−2b 光学セル
3−3 画像キャプチャー素子
3−4 ミラー
3−5 面発光素子
5−1 画像入力部
5−2 アナログ情報演算部(色素分子二次元配列素子)
5−2a 色素分子
5−2b 光学セル
5−3 画像キャプチャー部
7−1 画像入力部A、B
7−2 アナログ情報演算部(色素分子二次元配列素子)
7−2a 励起状態の色素分子
7−2b 基底状態の色素分子
7−3 画像キャプチャー素子
7−4 ミラー
7−5 面発光素子
8−1 画像入力部
8−2 アナログ情報演算部(色素分子二次元配列素子)
8−3 画像キャプチャー素子
8−4 ミラー
8−5 面発光素子

Claims (7)

  1. 所定特性の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後にその物性が時間に対して指数関数的な確率で元の状態に戻る物質を用いたことを特徴とする可逆光応答素子。
  2. 光学セルを二次元配列してなる二次元配列素子を備え、各光学セルは、所定特性の光を照射することにより物性が変化し、当該変化後にその物性が時間に対して指数関数的な確率で元の状態に戻る物質を含むことを特徴とする可逆光応答素子。
  3. 各光学セルに含まれる物質は、フォトクロミック材料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の可逆光応答素子。
  4. 各光学セルに含まれる物質は、所定空間に閉じ込められていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の可逆光応答素子。
  5. 各光学セルに含まれる物質は、セルに固定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の可逆光応答素子。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の可逆光応答素子を用いた撮像装置であって、撮像画像を二次元画像光として入力する入力部と、入力部からの二次元画像光の照射を受け、前記可逆光応答素子の物性変化及びその復元を二次元画像化する演算部と、演算部より演算結果である二次元画像を受け取り、一定時間毎に画像出力を行う出力部を備えることを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれかに記載の可逆光応答素子を用いた並列アナログ演算装置であって、入力したアナログ信号を二次元的に展開して光のアナログ信号に変換する入力部と、入力部からの光アナログ信号を受け取り、前記可逆光応答素子の物性変化及びその復元を一定時間毎に積算して二次元画像化する演算部と、演算部より演算結果である二次元画像を受け取り、出力する出力部を備えることを特徴とする並列アナログ演算装置。
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