JP2008075637A - 流体機械 - Google Patents

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和秀 内田
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宏 木下
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康浩 武内
Yasuhiro Kawase
康裕 川瀬
Keiichi Uno
慶一 宇野
Hiroshi Ogawa
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Abstract

【課題】吸入した流体を昇圧して吐出する流体機械において、簡単な構成で摺動部の潤滑を確実に確保する。
【解決手段】シリンダ室80を形成する扁平円筒状のシリンダ8と、シリンダ室80に配設される円筒ピストン5と、円筒ピストン5の中心部に嵌通されて、外部駆動源331により回転される駆動軸部1と、駆動軸部1を回転可能に保持する軸受部31、41とを備え、駆動軸部1の回転により円筒ピストン5がシリンダ室80内で作動されて、シリンダ室80内に吸入した流体を昇圧して吐出する流体機械において、駆動軸部1が円筒ピストン5および軸受部31,41と接触する部分を包含するように駆動軸部1の周囲に、上記流体より高粘度の潤滑油が充満される貯油室10が形成されており、貯油室10より低い圧力に維持される微小空間51、53が、円筒ピストン5の軸方向端面50に沿って貯油室10の外側に形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、吸入した流体を昇圧して吐出する流体機械に関するものであり、例えばランキンサイクルにおいてサイクル内に冷媒を循環させるポンプに用いて好適である。
従来、吸入した流体を昇圧して吐出する流体機械である圧縮機あるいはポンプとして、例えば、特許文献1に示されるものが知られている。すなわち、この流体機械は、駆動軸の偏心軸部に摺動可能に嵌合させたローラ(円筒ピストン)をシリンダ内で公転させることにより、シリンダ内に吸入した流体を昇圧して吐出するロータリー式のもので、偏心軸部とローラとの間の摺接面には潤滑のための油を供給している。
さらには、この潤滑油がシリンダ内の作動室に漏れるのを防ぐため、偏心軸部の軸方向両端部を小径に形成して、大径軸部の軸方向両端面の周縁部においてローラの内周面との間にシール材を環状に設けている。また、高圧となった作動室から摺動部側に漏れる流体を、ローラ内周面と小径軸部との間にできた空間に受け取って、吸入初期においてこの空間を吸入通路に連通させることで、吸入通路に流出させている。
ところで、例えばランキンサイクルにおいてサイクル内に冷媒を循環させる液体ポンプとして用いられる流体機械においては、低粘度である液冷媒がポンプの摺動部に入り込むと摺動部に油膜が形成され難くなるので、摺動部の潤滑を確実に確保するためには、高粘度の潤滑油を摺動部に供給すると共に、液冷媒が摺動部に入り込むことを防止する必要がある。
この場合の液体ポンプとして、例えば上記構成の流体機械を用いることで、摺動部に高粘度の潤滑油を供給すると共に、作動室から液冷媒が摺動部に入り込むことを防止することが可能である。
特開平5−79481号公報
しかしながら、上記流体機械は複雑な構成であるため、偏心軸部に小径軸部を形成し、大径軸部に環状溝を設けてシール材を取り付けるなど、部品数や組付工数が増大するという問題があった。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、吸入した流体を昇圧して吐出する流体機械において、簡単な構成で摺動部の潤滑を確実に確保することにある。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、シリンダ室(80)を形成する扁平円筒状のシリンダ(8)と、シリンダ室(80)に配設される円筒ピストン(5)と、円筒ピストン(5)の中心部に嵌通されて、外部駆動源(331)により回転される駆動軸部(1)と、駆動軸部(1)を回転可能に保持する軸受部(31、41)とを備え、駆動軸部(1)の回転により円筒ピストン(5)がシリンダ室(80)内で作動されて、シリンダ室(80)内に吸入した流体を昇圧して吐出する流体機械において、駆動軸部(1)が円筒ピストン(5)および軸受部(31,41)と接触する部分を包含するように駆動軸部(1)の周囲に、上記流体より高粘度の潤滑油が充満される貯油室(10)が形成されており、貯油室(10)より低い圧力に維持される微小空間(51、53)が、円筒ピストン(5)の軸方向端面(50)に沿って貯油室(10)の外側に形成されていることを特徴としている。
このように、流体機械の摺動部である駆動軸部(1)と円筒ピストン(5)および軸受部(31、41)との接触部分を包含するように貯油室(10)を形成して、ここを高粘度の潤滑油で満たすことにより、摺動部の潤滑を確保することができる。また、円筒ピストン(5)の軸方向端面(50)に沿って、貯油室(10)より低い圧力に維持される微小空間(51、53)を貯油室(10)の外側に形成することで、シリンダ室(80)内に形成されるポンプ作動室から円筒ピストン(5)の軸方向端面(50)に沿って漏れる粘度の低い上記流体を微小空間(51、53)に集めて、貯油室(10)への流入を防止することができ、これにより、貯油室(10)の潤滑油が希釈されて摺動部における油膜形成が阻害されることを防止できる。
貯油室(10)より低い圧力に維持される微小空間(51、53)は、部品数や組付工数の増加を招くことなく、簡単な構成により形成することが可能であり、従って、上記のような貯油室(10)と微小空間(51、53)とを形成することで、簡単な構成より摺動部の潤滑を確実に確保することができる。
微小空間は、請求項2に記載の発明のように、円筒ピストン(5)の軸方向端面(50)に溝部(51、53)として形成することができる。あるいは、請求項3に記載の発明のように、円筒ピストン(5)の軸方向端面(50)に対して近接および対向して設けられるシリンダ室(80)の端面部(30、40)に溝部(35、45)として微小空間を形成することもできる。
微小空間(51、53)は、例えば、請求項4に記載の発明のように、円筒ピストン(5)の軸方向端面(50)に沿って略円状に形成するとよい。このように、円筒ピストン(5)の円形の軸方向端面(50)に沿って略円状に微小空間(51、53)を形成することで、シリンダ室(80)内においてポンプ作動室から軸方向端面(50)に沿って漏れる流体を確実に集めて、貯油室(10)への流入を防ぐことができる。
また、請求項5に記載の発明のように、円筒ピストン(5)の両側の軸方向端面(50)に沿ってそれぞれ第1空間(51)と第2空間(53)とを上記微小空間として形成することで、流体がポンプ作動室から円筒ピストン(5)の両側の軸方向端面(50)のうちどちらに沿って漏れる場合でも、流体を微小空間(51、53)に集めて、貯油室(10)への流入を防ぐことができる。
円筒ピストン(5)の両側に形成された第1空間(51)と第2空間(53)とは、請求項6に記載の発明のように、円筒ピストン(5)に連通孔(52)を形成して、これにより互いに連通させるとよい。
このように連通させると、例えば、請求項7に記載の発明のように、微小空間(51、53)を吸入ポート(42)に連通させることで微小空間(51、53)を貯油室(10)より低圧に維持する構成とする場合に、第1空間(51)と第2空間(53)のいずれか吸入ポート(42)に近いほうを吸入ポート(42)に連通させれば、第1空間(51)と第2空間(53)との両方を貯油室(10)より低圧に維持することができる。
以上、微小空間(51、53)は、請求項2〜請求項6に記載の発明のように、簡単な構成で、シリンダ室(80)内においてポンプ作動室から軸方向端面(50)に沿って漏れる流体を集めることができるように形成することができ、またこのように形成した微小空間(51、53)を、請求項7に記載の発明のように、吸入ポート(42)に連通させることで、簡単な構成により微小空間(51、53)を低圧(流体機械の吸入圧)に維持して、微小空間(51、53)に集めた流体を吸入ポート(42)に流出させることを可能にしている。
なお、潤滑油は、請求項8に記載の発明のように、専用の給油ポンプ(630)により昇圧して貯油室(10)に供給するとよい。これによって、貯油室(10)の圧力を比較的高く維持して、ポンプ作動室から貯油室(10)への流体の流入をより確実に防ぐことができる。
また、この場合、請求項9に記載の発明のように、駆動軸部(1)を駆動する外部駆動源(331)を共用として、この外部駆動源(331)により給油ポンプ(630)を駆動するようにしてもよい。これにより、潤滑油を貯油室(10)に供給するための給油機構を、給油ポンプ(630)専用の駆動源の無い構成として、簡素化することができる。
本発明は、請求項10に記載の発明のように、円筒ピストン(5)が駆動軸部(1)の偏心軸部(11)に保持されて、駆動軸部(1)の回転に伴って円筒ピストン(5)が偏心軸部(11)上を摺動しながらシリンダ室(80)内を公転する構成の流体機械に適用して好適である。
このような流体機械においては、流体機械の作動の際には、軸受部(31、41)における駆動軸部(1)の摺動に加えて、偏心軸部(11)において円筒ピストン(5)が摺動するため、流体機械の信頼性を確保するためには、これら摺動部の潤滑を確実なものとする必要がある。そこで、本発明を適用することで、簡単な構成により、摺動部の潤滑を確実に確保することが可能となる。
また、本発明は、例えば、請求項11に記載の発明のように、加熱器(310)、膨張機(320)、凝縮器(220)が順次接続されて形成されるランキンサイクル(300)に作動流体を循環させる流体機械のように、比較的高負荷で作動して液体を送出する流体機械に適用して好適である。
このような流体機械では、高負荷で作動するため、摺動部の潤滑を確実に確保することが必要であり、また、そのためには、摺動部を高粘度の潤滑油で満たすと共に、低粘度の液体(作動流体)がポンプ作動室から摺動部に流入しないようにする必要がある。
本発明を適用することで、摺動部を包含するように貯油室(10)を形成して、ここを潤滑油で満たすと共に、ポンプ作動室から円筒ピストン(5)の軸方向端面(50)に沿って漏れる液体が貯油室(10)へ流入することを簡単な構成により防ぐことが可能である。
また、ランキンサイクル(300)の場合には、請求項12に記載の発明のように、膨張機(320)の出口で作動流体からオイルを分離して、これを給油回路(600)により凝縮器(220)を迂回させて貯油室(10)に潤滑油として供給するとよい。
このように構成すると、例えば給油回路(600)に請求項8に記載の発明のような給油ポンプ(630)を設けない場合でも、凝縮器(220)を経た後の作動流体が流入する流体機械の吸入側に比較して、貯油室(10)は凝縮器(220)における圧力損失分だけ高圧となるため、請求項7に記載の発明のように、円筒ピストン(5)の軸方向端面(50)に沿って形成された微小空間(51、53)を吸入ポート(42)に連通させることで、微小空間(51、53)を貯油室(10)よりも低圧に維持することができる。
このように、ランキンサイクル(300)の構成要素おける圧力損失を利用して、より簡単な構成により、摺動部の潤滑を確保することができる。
さらに、請求項13に記載の発明のように、駆動軸部(1)を駆動する外部駆動源を、ランキンサイクル(300)の膨張機(320)に接続された電動発電機(322)とすることで、ランキンサイクル(300)の構成を簡素化すると共に、駆動軸部(1)を駆動するエネルギを削減することができる。
この場合、例えば、請求項8に記載の発明のように潤滑油を専用の給油ポンプ(630)により貯油室(10)に供給する構成として、請求項9に記載の発明のように、電動発電機(322)により駆動軸部(1)と給油ポンプ(630)との両方を駆動するように構成することもできる。これにより、潤滑油を貯油室(10)に供給するための給油機構を簡素化した構成とすることができ、また、給油ポンプ(630)を駆動するエネルギを削減することができる。
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図3に示す。本実施形態は、本発明に係る流体機械を、エンジン10を駆動源とする車両に搭載されてエンジン10で発生した廃熱からエネルギを回収する廃熱利用装置100においてランキンサイクル300内に冷媒(本発明の作動流体に対応)を循環させる冷媒ポンプ330(本発明の流体機械に対応)に適用したものである。
まず、廃熱利用装置100の全体構成について図1を用いて説明する。廃熱利用装置100は温水回路20およびランキンサイクル300を有しており、その作動が制御装置500によって制御されるようになっている。
温水回路20は、エンジン10を冷却するためのもので、エンジン10、加熱器310、ラジエータ21、電動式の水ポンプ22を有して、これらが順次接続されて閉回路を形成している。水ポンプ22は図示しない電動機によって作動されて、これにより温水回路20にエンジン冷却水が循環される。
加熱器310は、後述するランキンサイクル300の冷媒とエンジン冷却水との間で熱交換することにより、冷媒を加熱する。
ラジエータ21は、エンジン冷却水と外気との間で熱交換してエンジン冷却水を冷却する。温水回路20にはラジエータ21を迂回するラジエータバイパス流路23が設けられており、エンジン冷却水の温度に応じて弁部が開閉するサーモスタット24によって、ラジエータ21を流通するエンジン冷却水流量が調節されるようになっている。
なお、温水回路20のエンジン10の下流側には、エンジン冷却水の温度を検出するための水温センサ700が配設されており、この水温センサ700からの温度信号は制御装置500に入力される。
一方、ランキンサイクル300は、エンジン10で発生した廃熱エネルギ(エンジン10通過後のエンジン冷却水の熱エネルギ)を回収すると共に、この廃熱エネルギを電気エネルギに変換するものである。以下、ランキンサイクル300について説明する。
ランキンサイクル300は、上記の加熱器310、膨張機320、セパレータ210、凝縮器220、受液器230、冷媒ポンプ330を有し、これらが順次接続されて閉回路を形成しており、この閉回路に冷媒ポンプ330により冷媒が循環される。なお、本実施形態においてはランキンサイクル300の冷媒としてHFC134aを用いている。
冷媒ポンプ330は、電動機331(本発明の外部駆動源に対応)を駆動源とする電動式のポンプであり、電動機331の作動は制御装置500によって制御される。冷媒ポンプ330の詳細な構成については後述する。
加熱器310は、上記のように、冷媒ポンプ330から送られる冷媒と温水回路20を流通するエンジン冷却水(温水)との間で熱交換することにより冷媒を加熱して、過熱蒸気冷媒を生成する熱交換器である。上記のように、温水回路20においてエンジン冷却水はエンジン10を通過した後に加熱器310に流入するようになっており、従って、加熱器310に流入するエンジン冷却水はエンジン10の廃熱を伴って高温となっている。
膨張機320は、加熱器310で生成された過熱蒸気冷媒の膨張によって回転駆動力を発生させる流体機械である。膨張機320には発電機321が接続されており、膨張機320の駆動力によって発電機321が作動され、発電機321によって発電される電力は、制御回路410を介してバッテリ400に充電されるようになっている。
セパレータ210は、膨張機320の出口において気相冷媒からオイルを分離するものである。詳細は後述するが、セパレータ210で分離されたオイルは、給油回路600を介して冷媒ポンプ330に供給されて、冷媒ポンプ330内部の潤滑油として用いられる。
凝縮器220は、膨張機320出口からセパレータ210を介して供給される気相冷媒を外気との熱交換によって冷却して、凝縮液化する熱交換器である。
受液器230は、凝縮器220で凝縮された冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を流出させるレシーバである。
制御装置500は、ランキンサイクル300の作動を制御するなど、廃熱利用装置100の総合的な制御を行う。制御装置500には、上記制御回路410が接続されて相互に制御信号が授受されるようになっており、また、上述のように水温センサ700からの冷却水温度信号が入力される。
つぎに、上記冷媒ポンプ330の詳細な構成について図2および図3を用いて説明する。図2は冷媒ポンプ330内部の構成を示す断面図であり、図3は図2中にIII−IIIで示す位置における断面図である。
冷媒ポンプ330は、所謂ローリングピストン型のポンプであって、内部にシリンダ室80を形成する扁平円筒状のシリンダ8、シリンダ室80に配設される円筒ピストン5、円筒ピストン5を駆動する駆動軸部であるシャフト1を有して構成されている。
シリンダ8の両端には、シリンダ8を挟み込むようにフロントハウジング3とリアハウジング4とが配設されて、シリンダ室80の両端壁30、40(本発明の端面部に対応)を形成している。また、リアハウジング4の反シリンダ8側端部にはリアプレート7が配設されて、これによって吐出室70が形成されている。
シリンダ8には、その中心部に上記のシリンダ室80が穿設されている。円筒ピストン5は、扁平円筒状で、その外径がシリンダ8の内径より小さく設定されてシリンダ室80内に挿入されている。
シャフト1は、フロントハウジング3とリアハウジング4にそれぞれ固定された軸受部31、41に回転可能に支持されており、上記電動機331に接続されて、これにより回転される。シャフト1は、このシャフト1に対して偏心した円形のクランク部11(本発明の偏心軸部に対応)を有し、このクランク部11の外周に円筒ピストン5が摺動可能に装着されている。これにより、シャフト1の回転に伴って、円筒ピストン5がシリンダ室80内を公転するようになっている。
なお、シャフト1の周囲には、冷媒ポンプ330が作動する際の摺動部であるクランク部11と円筒ピストン5との間の摺接面および軸受部31、41を包含するようにして、フロントハウジング3からリアハウジング4にまで到る空間が形成されており、本実施形態においては、この空間を潤滑油で満たして、貯油室10としている。貯油室10およびそれに関連する構成の詳細については後述する。
円筒ピストン5の外周部には、図3に示すように、円筒ピストン5の半径方向に摺動可能として、円筒ピストン5に当接するベーン14が設けられている。ベーン14はシリンダ8に形成された受入溝85に保持されており、受入溝85内にはベーン14を円筒ピストン5の中心側に向けて付勢するバネ15が配設されている。
これにより、ベーン14は、円筒ピストン5の公転に伴って受入溝85内を摺動し、円筒ピストン5の外周面に常に当接するように維持されて、シリンダ室80を吸入側空間と吐出側空間とに区画する。このようにして、シリンダ室80内に、円筒ピストン5の外周面およびシリンダ8の内周面とベーン14とによってポンプ作動室が形成される。
シリンダ8には、ベーン14に近接して、このベーン14を挟むように、シリンダ室80に連通する吸入通路81、および吐出通路82が形成されている。
リアハウジング4には、受液器230からの冷媒を冷媒ポンプ330内に吸入するための吸入ポート42が形成されており、この吸入ポート42は、図2に示すように、シリンダ8の吸入通路81に連通している。これにより、吸入ポート42から吸入された冷媒は吸入通路81を通ってシリンダ室80に流入するようになっている。
また、シリンダ8の吐出通路82はリアハウジング4に形成された連通路(図示せず)を介して吐出室70に連通しており、吐出通路82および連通路に連通した吐出室70内の開口部には逆止弁17が設けられている。
吐出室70は、シリンダ室80から吐出される冷媒の脈動を平滑化する機能を有するもので、吐出室70の反リアハウジング4側端面には、冷媒を加熱器310に向けて吐出するための吐出ポート71が設けられている。
つぎに、貯油室10およびそれに関連する構成の詳細について説明する。貯油室10は、上記のように冷媒ポンプ330の摺動部を包含するようにシャフト1の周囲に形成されており、シャフト1の電動機331接続側において、貯油室10端部は、シャフト1外周面とフロントハウジング3との間に配設されたシール材12によりシールされている。
フロントハウジング3には外部から貯油室10に潤滑油を供給するための給油ポート32が形成されている。潤滑油は、摺動部であるクランク部11と円筒ピストン5との間の摺接面および軸受部31、41を潤滑するためのもので、本実施形態においては、上述のようにランキンサイクル300の膨張機320出口に設けられたセパレータ210において冷媒から分離されたオイルが、給油回路600を介して冷媒ポンプ330に直接運ばれて、潤滑油として給油ポート32から貯油室10に供給される。
円筒ピストン5の軸方向両端面50(本発明の軸方向端面に対応)には、図2および図3に示すように、円形の溝51、53が形成されており、これらの溝51、53は貯油室10の外側となるように、その円形の半径が設定されている。なお、本実施形態における円筒ピストン5のフロントハウジング3側端面50の溝51は、本発明の微小空間、溝部、および第1空間に対応しており、リアハウジング4側端面50の溝53は、本発明の微小空間、溝部および第2空間に対応している。
円筒ピストン5において、両端面50の溝51、53の間は、円筒ピストン5を軸方向に対して平行に貫通するように形成された連通孔52によって連通されている。
リアハウジング4には、円筒ピストン5の溝51、53に対応した位置に迂回通路43が形成されており、この迂回通路43は、円筒ピストン5のリアハウジング4側端面50の溝53と吸入ポート42との間を連通している。これにより、円筒ピストン5両端面50の溝51、53は、吸入ポート42と同等の圧力(ポンプ吸入圧)に維持される。
ここで、吸入ポート42には、ランキンサイクル300の膨張機320出口のセパレータ210から凝縮器220および受液器230を経て冷媒が供給されるのに対して、貯油室10には、上記のように、セパレータ210から分離されたオイルが給油回路600により直接供給されるため、貯油室10は吸入ポート42(ポンプ吸入圧)に比較して、凝縮器220および受液器230における圧力損失の分だけ圧力が高くなっている。
なお、本実施形態においては、上記溝51、53の大きさを、幅が約2.5mm、深さが約1mmとしており、連通孔52はその断面が直径1mmほどとしている。また、冷媒ポンプ330は鉄製としており、鋳造あるいは切削などにより製造される。
つぎに、本廃熱利用装置100の作動(制御装置500による制御)について説明する。制御装置500は、水温センサ700により検出したエンジン冷却水の温度が所定温度以上であると判定したときには、エンジン10から得られる廃熱が充分であることにより加熱器310に流入するエンジン冷却水温度が充分高温であるとして、ランキンサイクル300を稼動させる。具体的には電動機331を作動させることにより冷媒ポンプ330を作動させる。
ランキンサイクル300を稼動させると、冷媒ポンプ330によって受液器230の液冷媒が昇圧されて加熱器310に送られ、加熱器310においてエンジン10からの廃熱を伴った高温のエンジン冷却水によって液冷媒は加熱され、過熱蒸気冷媒となって膨張機320に送られる。膨張機320において過熱蒸気冷媒は等エントロピー的に膨張減圧され、その熱エネルギと圧力エネルギの一部が回転駆動力に変換される。膨張機320で取り出された回転駆動力によって発電機321が作動され、発電機321は発電する。そして、発電機321によって得られた電力は、制御回路410を介してバッテリ400に充電され、各種補機の作動に使用される。なお、膨張機320で減圧された冷媒は、セパレータ210でオイルが分離された後、凝縮器220で凝縮され、受液器230で気液分離され、再び冷媒ポンプ330へ吸引される。
一方、エンジン冷却水の温度が上記所定温度未満であると判定したときには、電動機331を停止させることにより冷媒ポンプ330を停止させ、これによりランキンサイクル300を停止させる。なお、上記所定温度に基づくエンジン冷却水温度の判定には適当なヒステリシスを設けて、ランキンサイクル300のON−OFFのハンチングを防ぐようにしている。
ランキンサイクル300の稼働中には、冷媒ポンプ330は、電動機331によってシャフト1が回転されることにより作動して、円筒ピストン5がクランク部11上で摺動しながらシリンダ室80内を公転し、これによって吸入ポート42から吸入通路81を介してシリンダ室80(ポンプ作動室)に吸入された冷媒が昇圧されて、吐出通路82、逆止弁17、吐出室70を経て吐出ポート71から加熱器310に向けて吐出される。
このとき、シリンダ室80内において、ポンプ作動室から円筒ピストン5の端面50とフロントハウジング3、リアハウジング4との間の隙間に漏れた冷媒は、貯油室10に流入することなく、ポンプ吸入圧(低圧)となっている溝51、53に集められて迂回通路43に導かれ、吸入ポート42に戻される。
また、貯油室10から円筒ピストン5の端面50とフロントハウジング3、リアハウジング4との間の隙間に漏れた潤滑油も、その一部はポンプ作動室に到ることなく、溝51、53から迂回通路43を経て吸入ポート42に流出される。
以上のように、本実施形態においては、冷媒ポンプ330の摺動部を包含するように貯油室10を形成して、ここを潤滑油で満たすことにより、摺動部の潤滑を確保している。また、貯油室10をポンプ吸入圧より高い圧力に維持すると共に、貯油室10の外側で円筒ピストン5の端面50にポンプ吸入圧に維持される溝51、53を設けることで、ポンプ作動室から低粘度である冷媒が貯油室10に流入することを防止し、これにより、潤滑油が希釈されて摺動部における油膜形成が阻害されることを防止している。
このように、本実施形態においては、従来のポンプに対して、円筒ピストン5に溝51、53および連通孔52を、リアハウジング4に迂回通路43を設けて、部品数および組付工数の増加を招くことなく、比較的簡単な構成により摺動部の潤滑を確保している。摺動部の潤滑を確実に確保することで、冷媒ポンプ330の信頼性が向上し、また、機械損失が低減することで冷媒ポンプ330の効率が向上する。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図4に示す。上記第1実施形態では冷媒ポンプ330の円筒ピストン5に溝51、53を設けたのに対して、本実施形態では冷媒ポンプ340(本発明の流体機械に対応)のフロントハウジング3およびリアハウジング4に溝35、45を設けている。なお、本実施形態におけるフロントハウジング3の溝35は、本発明の微小空間、溝部、および第1空間に対応しており、リアハウジング4の溝45は、本発明の微小空間、溝部および第2空間に対応している。
円筒ピストン5には、上記第1実施形態と同様に、軸方向に対して平行に貫通する連通孔52が形成されている。そして、円筒ピストン5の端面50に近接および対向するようにフロントハウジング3およびリアハウジング4の端面により形成される端壁30、40には、上記連通孔52に対応する位置に円形の溝35、45がそれぞれ形成されており、これらの溝35、45の間は上記連通孔52によってつながっている。
リアハウジング4には、溝45と吸入ポート42との間をつなぐように、上記第1実施形態と同様の迂回通路43が形成されている。これにより、フロントハウジング3およびリアハウジング4の溝35、45は、吸入ポート42と同等の圧力(ポンプ吸入圧)に維持される。
なお、本実施形態における冷媒ポンプ340の上記以外の構成および作動、廃熱利用装置100の構成および作動については上記第1実施形態と同様であり、ランキンサイクル300の膨張機320出口に設けられたセパレータ210において冷媒から分離したオイルを、給油回路600を介して、冷媒ポンプ340の給油ポート32から貯油室10に潤滑油として供給している。
これにより、貯油室10は、セパレータ210から凝縮器220および受液器230を経た後の冷媒が供給される吸入ポート42(ポンプ吸入圧)に比較して、凝縮器220および受液器230における圧力損失の分だけ圧力が高くなっている。
以上のように、本実施形態においては、冷媒ポンプ340の摺動部を包含するように形成した貯油室10に潤滑油を充満し、この貯油室10をポンプ吸入圧より高い圧力に維持すると共に、シリンダ室80の端壁30、40にポンプ吸入圧に維持される溝35、45を設けることで、簡単な構成により摺動部の潤滑を確保している。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図5に示す。本実施形態では、上記第1実施形態と同様の廃熱利用装置100に対して、ランキンサイクル300の給油回路600に専用の給油ポンプ630を追加して設けている。
給油ポンプ630は、電動機631を駆動源とする電動式のポンプであり、電動機631の作動は制御装置500によって制御される。ランキンサイクル300を稼動させるときには、電動機631を作動させることにより給油ポンプ630が作動されて、これにより、セパレータ210において冷媒から分離されたオイルが昇圧されて、冷媒ポンプ330の給油ポート32から貯油室10に供給される。
なお、本実施形態における廃熱利用装置100の上記以外の構成および作動、冷媒ポンプ330の構成および作動については、上記第1実施形態と同様である。
以上のように、本実施形態においては、給油回路600に給油ポンプ630を設けることで、上記第1実施形態に比較して、貯油室10の圧力をより高く維持して、ポンプ吸入圧に維持される円筒ピストン5端面50の溝51、53と貯油室10との圧力差を大きくしている。これにより、ポンプ作動室から低粘度の冷媒が貯油室10に流入することを確実に防いで、摺動部の潤滑をより確実なものとしている。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図6に示す。上記第3実施形態では給油ポンプ630の駆動源を専用の電動機631としたが、これに対して、本実施形態では、ランキンサイクル300に冷媒を循環させる冷媒ポンプ330と駆動源を共用として、冷媒ポンプ330を駆動する電動機331により給油ポンプ630を駆動している。
なお、本実施形態における廃熱利用装置100の上記以外の構成および作動、冷媒ポンプ330の構成および作動については、上記第3実施形態と同様である。
以上のように、本実施形態においては、ランキンサイクル300の冷媒ポンプ330と給油回路600の給油ポンプ630とで、駆動源である電動機331を共用とすることで、上記第3実施形態に比較して構成を簡素化している。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態を図7に示す。上記第4実施形態においては、ランキンサイクル300の冷媒ポンプ330および給油回路600の給油ポンプ630は電動機331を駆動源とする構成であったが、これに対して、本実施形態においては、膨張機320に接続する発電機を電動機の機能も兼ね備えた電動発電機322(本発明の外部駆動源に対応)とし、この電動発電機322の膨張機320接続側と反対側に冷媒ポンプ330および給油ポンプ630を接続して、電動発電機322を電動機として作動させることにより冷媒ポンプ330および給油ポンプ630を駆動する構成としている。
電動発電機322の作動は、制御装置500により制御回路410を介して制御される。制御装置500は、ランキンサイクル300を稼動させる際には、まず、電動発電機322を電動機として作動させて、冷媒ポンプ330および給油ポンプ630を駆動する。
そして、エンジン10からの廃熱が充分に得られ、膨張機320での駆動力が冷媒ポンプ330および給油ポンプ630の動力を上回ったら、電動発電機322を発電機として作動させ、発電を行う。
なお、本実施形態における廃熱利用装置100の上記以外の構成および作動、冷媒ポンプ330の構成および作動については、上記第4実施形態と同様である。
以上のように、本実施形態においては、ランキンサイクル300の冷媒ポンプ330および給油回路600の給油ポンプ630の駆動源を膨張機320に接続された電動発電機322とすることで、上記第4実施形態に比較して、さらに構成を簡素化すると共に、冷媒ポンプ330および給油ポンプ630駆動用のエネルギを削減している。
(その他の実施形態)
上記第3、第4、第5実施形態では、ランキンサイクル300の冷媒ポンプ330を、上記第1実施形態と同様の構成のものとしたが、上記第2実施形態と同様の構成の冷媒ポンプ340としてもよい。
上記各実施形態では、冷媒ポンプ330、340において、円筒ピストン5の端面50あるいはシリンダ室80の端壁30、40に溝51、53、35、45を円形に形成したが、溝51、53、35、45の形状はこれに限らず、ポンプ作動室から端面50と端壁30、40との隙間にどの方向から漏れた冷媒も受け取ることができるような形状であればよく、例えば楕円形であってもよい。
上記各実施形態においては、フロントハウジング3側の軸受部31とリアハウジング4側の軸受部41との両方を包含するように貯油室10を形成したが、これに代えて、フロントハウジング3側の軸受部31を貯油室10に含めないような構成としてもよい。この場合、貯油室10は、クランク部11と円筒ピストン5との摺接面およびリアハウジング4側の軸受部41を包含するように形成されて、円筒ピストン5とフロントハウジング3側軸受部31との間の位置においてシャフト1の外周に沿ってシールされる。
上記各実施形態においては、ローリングピストン型のポンプに本発明を適用したが、これに限らず、例えば、シリンダ室80を吸入側空間と吐出側空間とに区画する上記ベーン14に代えて揺動ピストンを備えるキニー型ポンプ、円筒ピストンと共に回転する翼板を備えるベーン型ポンプなど、各種ロータリーポンプに本発明を適用することができる。また、ポンプ以外に、ロータリー圧縮機に本発明を適用することもできる。
上記各実施形態において、ランキンサイクル300は、冷凍サイクルと凝縮器220および受液器230を共有して構成されていてもよい。
上記各実施形態においては、車両に搭載される廃熱利用装置100のランキンサイクル300において冷媒を循環させる冷媒ポンプ330、340に本発明を適用したが、廃熱利用装置100は車両に搭載されるものに限定されるものではない。また、加熱器310に廃熱を与えるものとしては、エンジン(内燃機関)10に限らず、作動時に発熱を伴い、温度制御のためにその熱の一部を捨てるもの(廃熱が発生するもの)であればよく、例えば、外燃機関、燃料電池車両の燃料電池スタック、各種モータ、インバータなどであってもよい。いずれの場合も、加熱器310に対する加熱源は、廃熱機器を冷却する冷却用流体となる。
上記各実施形態においては、冷媒ポンプ330の外部から給油ポート32を介して潤滑油を貯油室10供給する構成であったが、これに代えて、流体機械(ポンプあるいは圧縮機)のハウジング内に設けた油溜めから潤滑油を貯油室10に供給する構成としてもよく、この場合、例えば、吐出側において分離したオイルをハウジング内の油溜めに溜めて、これを専用のポンプ要素などにより貯油室10に供給する構成とすることができる。
本発明は、上記各実施形態におけるランキンサイクル300の冷媒ポンプ330,340のように、比較的高負荷で作動して液体を送出する流体機械に適用して好適であり、ランキンサイクル300の冷媒ポンプ330以外にも、例えば、夜間電力を利用して蓄熱槽に氷または温水を蓄えて昼間の冷暖房に利用する蓄熱式空調システムにおいて冷凍サイクルに冷媒を循環させる冷媒ポンプに本発明を適用することもできる。
第1実施形態における廃熱利用装置の全体構成を示す模式図である。 第1実施形態における冷媒ポンプの詳細構成を示す断面図である。 図2中にIII−IIIで示す位置における断面図である。 第2実施形態における冷媒ポンプの詳細構成を示す断面図である。 第3実施形態における廃熱利用装置の全体構成を示す模式図である。 第4実施形態における廃熱利用装置の全体構成を示す模式図である。 第5実施形態における廃熱利用装置の全体構成を示す模式図である。
符号の説明
1 シャフト(駆動軸部)
5 円筒ピストン
8 シリンダ
10 貯油室
11 クランク部(偏心軸部)
30 端壁(端面部)
31 軸受部
35 溝(微小空間、溝部、第1空間)
40 端壁(端面部)
41 軸受部
42 吸入ポート
45 溝(微小空間、溝部、第2空間)
50 端面(軸方向端面)
51 溝(微小空間、溝部、第1空間)
52 連通孔
53 溝(微小空間、溝部、第2空間)
80 シリンダ室
220 凝縮器
300 ランキンサイクル
310 加熱器
320 膨張機
322 電動発電機(外部駆動源)
330 冷媒ポンプ(流体機械)
331 電動機(外部駆動源)
340 冷媒ポンプ(流体機械)
600 給油回路
630 給油ポンプ

Claims (13)

  1. シリンダ室(80)を形成する扁平円筒状のシリンダ(8)と、
    前記シリンダ室(80)に配設される円筒ピストン(5)と、
    前記円筒ピストン(5)の中心部に嵌通されて、外部駆動源(331)により回転される駆動軸部(1)と、
    前記駆動軸部(1)を回転可能に保持する軸受部(31、41)とを備え、
    前記駆動軸部(1)の回転により前記円筒ピストン(5)が前記シリンダ室(80)内で作動されて、前記シリンダ室(80)内に吸入した流体を昇圧して吐出する流体機械において、
    前記駆動軸部(1)が前記円筒ピストン(5)および前記軸受部(31,41)と接触する部分を包含するように前記駆動軸部(1)の周囲に、前記流体より高粘度の潤滑油が充満される貯油室(10)が形成されており、
    前記貯油室(10)より低い圧力に維持される微小空間(51、53)が、前記円筒ピストン(5)の軸方向端面(50)に沿って前記貯油室(10)の外側に形成されていることを特徴とする流体機械。
  2. 前記微小空間は、前記軸方向端面(50)に形成された溝部(51、53)であることを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
  3. 前記軸方向端面(50)に近接および対向して、前記シリンダ室(80)の端部を封止する端面部(30、40)を備え、
    前記微小空間は、前記端面部(30、40)に形成された溝部(35、45)であることを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
  4. 前記微小空間(51、53)は、前記軸方向端面(50)に沿って略円状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の流体機械。
  5. 前記微小空間は、前記円筒ピストン(5)の前記軸方向両側にそれぞれ形成されている第1空間(51)と第2空間(53)とを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の流体機械。
  6. 前記第1空間(51)と前記第2空間(53)との間を所定の位置で連通させるように、前記円筒ピストン(5)を前記軸方向に沿って貫通する連通孔(52)が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の流体機械。
  7. 前記流体を外部から前記シリンダ室(80)に吸入する吸入ポート(42)を備え、
    前記微小空間(51、53)は前記吸入ポート(42)に連通されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の流体機械。
  8. 前記潤滑油は、専用の給油ポンプ(630)により昇圧されて前記貯油室(10)に供給されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の流体機械。
  9. 前記給油ポンプ(630)は、前記外部駆動源(331)を共用して駆動されることを特徴とする請求項8に記載の流体機械。
  10. 前記駆動軸部(1)は偏心軸部(11)を有し、
    前記円筒ピストン(5)は、前記偏心軸部(11)に摺動可能に嵌合されて、前記駆動軸部(1)の回転に伴って前記偏心軸部(11)上を摺動しながら前記シリンダ室(80)内を公転することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の流体機械。
  11. 前記流体は、加熱器(310)、膨張機(320)、凝縮器(220)が順次接続されて形成されるランキンサイクル(300)に流通される作動流体であることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の流体機械。
  12. 前記膨張機(320)の出口で前記作動流体から分離されたオイルが、前記凝縮器(220)を迂回した給油回路(600)を介して前記潤滑油として前記貯油室(10)に供給されることを特徴とする請求項11に記載の流体機械。
  13. 前記外部駆動源は、前記膨張機(320)に接続された電動発電機(322)であることを特徴とする請求11または12に記載の流体機械。
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JP2020193567A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 ロータリ圧縮機

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