JP2008075548A - エンジンのトルク制御装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

【課題】車両走行中に減速から加速を行う場合においても、補機負荷非作動状態での車両走行中と補機負荷作動状態での車両走行中とで同じ加速感が得られるようにする。
【解決手段】補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のアクセル開度から、基準線を参照することにより、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクを算出する手段と、補間開始トルクから補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクへと向かう補間線上のトルクであって、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクを発生するアクセル開度と同じアクセル開度のときのエンジン軸トルクを補間後エンジン軸トルクとして算出する手段と、この補間後エンジン軸トルクに補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクを加算した値を、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルクとして算出する手段とをエンジンコントローラ(31)が備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に備えられるエンジン(内燃機関)のトルク制御装置、特に補機負荷の作動状態でエンジン軸トルクが低下するエンジンのトルク制御装置に関する。
車両の走行中にアクセル開度に対するエンジン軸トルクの特性を、エンジン負荷の相違によって切換えるようにしたものがある(特許文献1参照)。
特開2000−110632号公報
ところで、上記特許文献1の技術によれば、例えば補機負荷非作動状態での車両走行中のエンジン軸トルクの特性が、図13に示す実線の特性であったとして、補機負荷作動状態での車両走行中になるとエンジン軸トルクの特性が、図13に示す一点鎖線の特性へとオフセットされることとなる。
このように、補機負荷非作動状態での車両走行中と、補機負荷作動状態での車両走行中とでアクセル開度に対するエンジン軸トルクの特性が相違するのでは、車両走行中において減速から加速を行う場合などに、補機負荷非作動状態での車両走行中と補機負荷作動状態での車両走行中とでアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)が変わってしまうため、ドライバが違和感を感じやすいという問題がある。
そこで本発明は、車両走行中に減速から加速を行う場合においても、補機負荷非作動状態での車両走行中と補機負荷作動状態での車両走行中とで同じ加速感が得られるようにする装置を提供することを目的とする。
本発明は、補機負荷の作動状態でエンジン軸トルクが低下するエンジンにおいて、アクセル開度と補機負荷非作動状態でドライバの要求するエンジン軸トルクとの関係を予め基準線として回転速度毎に記憶し、補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクと、補機負荷作動状態でのアイドル要求トルクとに基づいて、補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルク(TGTRQ0DEG)を算出し、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時に所定のエンジン軸トルクをアクセル開度補間開始トルク(TRQ APO CH)として設定し、前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のアクセル開度とエンジン回転速度から、前記基準線を参照することにより、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルク(TRQ APO REF)を算出し、前記アクセル開度補間開始トルク(TRQ APO CH)から前記補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルク(TGTRQ0DEG)へと向かう補間線上のトルクであって、前記補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクを発生するアクセル開度と同じアクセル開度のときのエンジン軸トルクを補間後エンジン軸トルク(TRQ APO)として算出し、この補間後エンジン軸トルク(TRQ APO)に前記補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクを加算した値を、前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルクとして算出し、この補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルクが発生するようにエンジン出力を制御するように構成する。
本発明によれば、アクセル開度と補機負荷非作動状態でドライバの要求するエンジン軸トルクとの関係を予め基準線として回転速度毎に記憶し、補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクと、補機負荷作動状態でのアイドル要求トルクとに基づいて、補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルク(TGTRQ0DEG)を算出し、
補機負荷作動状態での車両走行中の減速時に所定のエンジン軸トルクをアクセル開度補間開始トルク(TRQ APO CH)として設定し、前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のアクセル開度とエンジン回転速度から、前記基準線を参照することにより、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルク(TRQ APO REF)を算出し、前記アクセル開度補間開始トルク(TRQ APO CH)から前記補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルク(TGTRQ0DEG)へと向かう補間線上のトルクであって、前記補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクを発生するアクセル開度と同じアクセル開度のときのエンジン軸トルクを補間後エンジン軸トルク(TRQ APO)として算出し、この補間後エンジン軸トルク(TRQ APO)に前記補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクを加算した値を、前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルクとして算出し、この補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルクが発生するようにエンジン出力(スロットル弁)を制御するので、補機負荷作動状態での車両走行中に減速のためアクセル開度を0degまで小さくしたとき、エンジン軸トルクはアクセル開度補間開始トルク(TRQ APO CH)から補間線上を辿って補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルク(TGTRQ0DEG)へと制御される。これにより、補機負荷作動状態での車両走行中に減速してアクセル開度が0degとなっても、補機負荷作動状態でアクセル開度0deg時に要求されるエンジン軸トルクを発生できることから、補機負荷作動状態での目標アイドル回転速度の維持が可能になると共に、燃費も最小となる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。図1は車両に備えられるエンジンのトルク制御装置の概略構成を示している。
吸気絞り弁23により調量される空気は、吸気コレクタ2に蓄えられた後、吸気マニホールド3を介して各気筒の燃焼室5に導入される。燃料は各気筒の吸気ポート4に配置された燃料噴射弁21(燃料噴射装置)より、所定のタイミングで吸気ポート4内に、より具体的には吸気ポート4に遮るように存在する吸気バルブ15(傘裏部)に向けて間欠的に噴射供給される。ここで、燃料噴射弁21に与える燃料噴射量は、エンジンコントローラ31がエアフローメータ32により検出される吸入空気流量と、クランク角センサ(33、34)からの信号に基づいて演算されるエンジン回転速度とに応じて算出している。
吸気弁15に向けて噴射された燃料は吸気と混合して混合気を作り、この混合気は吸気バルブ15を閉じることで燃焼室5内に閉じこめられ、ピストン6の上昇によって圧縮され、点火プラグ14(点火装置)により着火されて燃焼する。この燃焼によるガス圧がピストン6を押し下げる仕事を行い、このピストン6の往復運動はクランクシャフト7の回転運動へと変換される。燃焼後のガス(排気)は排気バルブ16が開いたとき排気通路8へと排出される。
排気通路8には三元触媒9、10を備える。三元触媒9、10は排気の空燃比が理論空燃比を中心とした狭い範囲にあるとき、排気に含まれるHC、CO及びNOxを同時に効率よく除去できる。このため、エンジンコントローラ31では運転条件に応じて燃料噴射弁21からの基本燃料噴射量を定めると共に、三元触媒9の上流に設けたO2センサ35からの信号に基づいて空燃比をフィードバック制御する。
上記の吸気絞り弁23はスロットルモータ24により駆動される。運転者が要求するトルクはアクセルペダル41の踏み込み量(アクセル開度)に現れるので、エンジンコントローラ31ではアクセルセンサ42からの信号に基づいて目標トルクを定め、この目標トルクを実現するための目標空気量を定め、この目標空気量が得られるようにスロットルモータ24を介して吸気絞り弁23の開度を制御する。
図示しないが、エンジンの出力軸にはトルクコンバータを介して有段の自動変速機が連結され、この変速機の出力軸に駆動軸が連結されている。この駆動軸にはディファレンシャルギアを介して左右の車輪が連結されている。つまり、エンジンが車両の駆動源となっている。
さて、エアコンディショナー、パワーステアリングといった補機負荷がエンジン駆動であるとき、補機負荷の作動状態ではエンジン軸トルクが低下し、運転性に影響を及ぼす。このため、例えば補機負荷非作動状態での車両走行中のエンジン軸トルクの特性が、図13に示す実線の特性であったとして、補機負荷作動状態での車両走行中になると、エンジン軸トルクの特性を、図13に示す一点鎖線の特性へとオフセットするものがある。
しかしながら、補機負荷非作動状態での車両走行中と補機負荷作動状態での車両走行中とでアクセル開度に対するエンジン軸トルクの特性が相違するのでは、車両走行中において減速から加速を行う場合などに、補機負荷非作動状態での車両走行中と補機負荷作動状態での車両走行中とでアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)が変わってしまうため、ドライバが違和感を感じやすいという問題がある。
そこで本発明は、アクセル開度と補機負荷非作動状態でドライバの要求するエンジン軸トルクとの関係を予め基準線として回転速度毎に記憶し、補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクと、補機負荷作動状態でのアイドル要求トルクとに基づいて、補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルク(TGTRQ0DEG)を算出し、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時に所定のエンジン軸トルクをアクセル開度補間開始トルク(TRQ APO CH)として設定し、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のアクセル開度とエンジン回転速度から、基準線を参照することにより、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルク(TRQ APO REF)を算出し、アクセル開度補間開始トルク(TRQ APO CH)から補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルク(TGTRQ0DEG)へと向かう補間線上のトルクであって、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクを発生するアクセル開度と同じアクセル開度のときのエンジン軸トルクを補間後エンジン軸トルク(TRQ APO)として算出し、この補間後エンジン軸トルク(TRQ APO)に補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクを加算した値を、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルクとして算出し、この補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルクが発生するようにスロットル弁23(エンジン出力)を制御する。
以下、具体的に説明する。まず、上記のアクセル開度補間開始トルク(TRQ APO CH)の設定方法の第1実施例を図2を用いて説明する。
図2は、補機負荷非作動状態かつエンジン回転速度を一定に保持した状態でアクセル開度を変化させたとき、どのようにエンジン軸トルクが発生するのかを示したトルク特性、つまり基準線のトルク特性である(実線参照)。C点のトルクは補機負荷非作動状態でのアクセル開度0deg時トルクである。基準線の特性は、エンジン回転速度毎に設定している。
この基準線のトルク特性を用いて、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時(アイドル状態への減速時ではない)を考える。補機負荷作動状態でいま運転点はA点にあるとする。このA点よりアクセル開度を小さくして減速を開始するとする。このときのA点のトルクは減速開始時の車速から求めることができ、この減速開始時のエンジン軸トルクをアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHとして定める。つまり、図2の場合には、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHは補機負荷作動状態での車両走行中に減速を開始したときの車速から定まることとなる。
また、減速のためアクセル開度を小さくしたとき、その小さくしたアクセル開度がB点のアクセル開度であったとすると、その小さくしたアクセル開度とエンジン回転速度Ne(エンジン回転速度の変化はとりあえずは考えない)から、基準線を参照して得られるB点のトルクが、補機負荷非作動状態でドライバの要求するトルクであるので、これを補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFとする。その後もアクセル開度を小さくして行けば、B点は基準線上をC点に向かってゆき、アクセル開度が0degになったときB点はC点と一致する。
一方、D点のトルクは、補機負荷作動状態でのアクセル開度0deg時トルクTGTRQ0DEGで、C点のトルクである補機負荷非作動状態でのアクセル開度0deg時トルクTRQ0DEGよりも下方にくる。
この場合に、減速開始点のA点から基準線を離れてD点に向かう補間線(一点鎖線参照)を考える。つまり、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時に、本発明ではA点より補間線上を辿ってD点に向かうようにエンジン軸トルクを制御する。このように、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時に、D点を目標としてエンジン軸トルクを減少させることで、C点を目標としてエンジン軸トルクを減少させる場合よりも燃費を向上できる。
エンジン回転速度毎に設定されている基準線の特性からは、C点のトルクであるアクセル開度0deg時のエンジン軸トルクTRQ0DEGと、A点のアクセル開度であるアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CH時のアクセル開度APO CHを算出することができる。
今、補間線上にあってB点とアクセル開度が同じ点であるE点のトルクを求めることを考える。E点のトルクを補間後エンジン軸トルクTRQ APOとおくと、これは、次のようにして求めることができる。すなわち、図2より次の2つの関係が成立するようにする。
(B点トルク−C点トルク):(E点トルク−D点トルク)=一定
…(1)
(B点トルク−C点トルク):(E点トルク−D点トルク)
=(A点トルク−C点トルク):(A点トルク−D点トルク)
…(2)
(1)式、(2)式に実際の値を入れると、次の2つの式が得られる。
(TRQ APO REF−TRQ0DEG)
:(TRQ APO−TGTRQ0DEG)=一定
…(3)
(TRQ APO REF−TRQ0DEG)
:(TRQ APO−TGTRQ0DEG)
=(TRQ APO CH−TRQ0DEG)
:(TRQ APO CH−TGTRQ0DEG)
…(4)
(4)式よりE点のトルクである補間後エンジン軸トルクTRQ APOを次の式で求めることができる。
TRQ_APO=TGTRQ0DEG
+(TRQ APO REF−TRQ0DEG)
×(TRQ APO CH−TGTRQ0DEG)
/(TRQ APO CH−TRQ0DEG)
…(5)
(5)式は、A点のトルク(TRQ APO CH)、B点のトルク(TRQ APO REF)、C点のトルク(TRQ0DEG)、D点のトルク(TGTRQ0DEG)を用いてE点のトルクを求めることを示している。つまり、B点が基準線上を辿ってC点に到達するとき、このB点の動きに合わせて、補間線上を辿ってD点に到達するE点のトルクを求めることができる。
次に、上記アクセル開度補間開始トルク(TRQ APO CH)の設定方法の第2実施例を図3を用いて説明する。
第2実施例は補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合の加速感と、補機負荷非作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合の加速感とを運転性評価より求め、許容範囲内の加速感の違いとなるようにするものである。なお、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時は第1実施例と同じである。すなわち、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時には燃費重視として、補機負荷非作動状態での車両走行中の減速時との運転性の違いを許容する。
具体的には、図3のようにF点、G点、I点を定める。すなわち、A点とD点を結ぶ補間線を考え、この補間線と、エンジン軸トルクが0Nmの横線との交点をF点、基準線上にあってアクセル開度がF点と同じアクセル開度である点をG点、基準線と、エンジン軸トルクが0Nmの横線との交点をI点とする。C点、D点は図2と同じである。
このとき、F点のアクセル開度とI点アクセル開度の差が小さくなるようにA点をG点に近づけて設定するほど補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合の加速性と、補機負荷非作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合の加速性との差が小さいこととなる。そこで、このF点とI点のアクセル開度差が所定値に納まるようにA点を適合することを考え、G点トルク、A点トルク、C点トルク、Dトルクの間に次の2つの関係が成立するようにする。
(G点トルク−C点トルク):(F点トルク−D点トルク)=一定
…(6)
(G点トルク−C点トルク):(F点トルク−D点トルク)
=(A点トルク−C点トルク):(A点トルク−D点トルク)
…(7)
ここで、A点トルクをアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CH、G点トルクを補間線0Nm時アクセル開度での基準線トルクTRQ APOH 0NM、F点トルクを0Nmとおき、(6)式、(7)式にこれらの値を入れると、次の2つの式が得られる。
(TRQ APOH 0NM−TRQ0DEG)
:(0−TGTRQ0DEG)=一定
…(8)
(TRQ_APOH 0NM−TRQ0DEG)
:(0−TGTRQODEG)
=(TRQ APO CH−TRQ0DEG)
:(TRQ APO CH−TGTRQ0DEG)
…(9)
(9)式よりG点のトルクである補間線0Nm時アクセル開度での基準線トルクTRQ_APOH 0NMを次の式で求めることができる。
TRQ_APOH 0NM=TRQ0DEG
−TGTRQ0DEG
×(TRQ APO CH−TRQ0DEG)
/(TRQ APO CH−TGTRQ0DEG)
…(10)
G点のトルクが求まると、このG点のトルクから基準線を参照することにより、G点のアクセル開度(つまりF点のアクセル開度)である補間線0Nm時アクセル開度での基準線トルクTRQ APOH 0NM時のアクセル開度APOH 0NMと、I点のアクセル開度である基準線0Nm時のアクセル開度APO 0NMを算出することができる。これら求められた2つのアクセル開度APOH 0NM、APO 0NMの差が運転性評価より求められた所定値未満となるように、A点のトルクであるアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHを適合する。
こうして、回転速度を一定に保持したときに1つのアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHを適合できるので、次には回転速度を変えて上記の操作を繰り返し、回転速度を変える毎に、順次アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHを適合してゆく。こうしてアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHについて複数個のデータを揃えた後で、複数個のアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHのデータを各回転速度毎にテーブル化してエンジンコントローラ31内のROMに記憶させておく。
このように、図3の場合には、F点とI点とのアクセル開度差が所定値に納まるようにA点を決定する、つまりA点の設定に対して1つの制限を課しているので、回転速度Neが相違してもA点が大きく動くことはないのであるが、図2の場合にはそうした制限を課していないので、例えば図12に示したように、補機負荷作動状態での車両走行中にA”点やA’点で減速を開始したとすれば、A”点やA’点のトルクがアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHになり得る。A”点のトルクがアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHになった場合には、A”点より図示の補間線(一点鎖線参照)を辿って補機負荷作動状態での車両走行中の減速が行われるので、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時に、A”点より基準線を辿って補機負荷非作動状態での車両走行中の減速が行われる場合よりも、エンジン軸トルクが大きく落ち込むことになる。また、A’点のトルクがアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHになった場合には、A’点より図示の補間線(一点鎖線参照)を辿って補機負荷作動状態での車両走行中の減速が行われるが、この場合にA’点より基準線を辿って補機負荷非作動状態での車両走行中の減速が行われる場合とは傾きが大きく異なるので、A’点より補間線を辿って補機負荷作動状態での車両走行中の減速を行う場合の減速感と、A’点より基準線を辿って補機負荷非作動状態での車両走行中の減速を行う場合の減速感とが大きく異なってしまう。
このように、図2の場合には、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時と、補機負荷非作動状態での車両走行中の減速時とでエンジン軸トルクの落ち込み方が相違したり、減速感が相違したりすることがあるのである。
しかしながら、図2の場合には図3の場合のように、A点のトルクであるアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHについての複数個のデータを予め適合する必要がないので、図2の場合のほうが構成が簡素である。また、図2の場合には補機負荷作動状態での減速開始時のアクセル開度が所定値以上であるときには、基準線を辿らせて減速を行わせ、この減速によって小さくなるアクセル開度が所定値未満となって初めて補間線を求めさせるようにすることで、A点がアクセル開度の大きな点に設定されることを避けることができる。
ここまでは、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時について主に考えたが、次には補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合について考える。
例えば、図2において補機負荷作動状態での車両走行中の減速途中でアクセル開度をステップ的に大きくして加速を行うとする。例えば、A点よりU1点までアクセル開度を小さくした後、U1点を加速開始点としてU3点までアクセル開度をステップ的に大きくするとする。このとき、細かくは運転点はU1点よりU2点に移った後、基準線を辿ってU3点まで向かうのであるが、過渡時であるため、エンジン軸トルクはU1点のトルクからU3点のトルクへとステップ的に大きくなると考えればよい。
一方、補機負荷非作動状態での車両走行中にも減速から加速を行うものとし、かつこのときの加速開始点のアクセル開度を、補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合の加速開始点のアクセル開度と同じにして、つまりU2点よりU3点までアクセル開度をステップ的に大きくして加速を行うとすると、この場合にはエンジン軸トルクはU2点のトルクからU3点のトルクへとステップ的に大きくなる。
この場合に、本発明では、A点よりもアクセル開度の大きい領域では、補機負荷作動状態と補機負荷非作動状態とに拘わらず基準線を用いていることである。このため、両者を比較すると、補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合と、補機負荷非作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合とで、加速開始時のエンジン軸トルクは若干相違する、つまりU1点とU2点の間のトルク差があるものの、加速後のエンジン軸トルク(U3点のトルク)は変わらない。つまり、本発明によれば、補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合と、補機負荷非作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合とで加速後のエンジン軸トルクを同じにしているため、補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行ったときと、補機負荷非作動状態での車両走行中に減速から加速を行ったときとでほぼ同じエンジン軸トルクが出る、つまりほぼ同じ加速感が得られることになるのである。こうした効果は図3の場合でも生じる。
このように、補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合と補機負荷非作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合とで加速先のエンジン軸トルクを参照するエンジン軸トルクの特性を同じ基準線とすることで、ドライバが常に同じアクセル開度で加速でき、運転性の変化を生じさせないで済むのである。
エンジンコントローラ31で実行されるこの制御を以下のフローチャート、ブロック図に従って詳述する。
図4のフローチャートは第1実施形態の補間後エンジン軸トルクTRQ APOを算出するためのもので、一定時間毎(例えば10ms毎)に実行する。ここで、図4は図2に対応させて構成している。
ステップ1では車速センサ(図示しない)により検出される現在の車速から図5に示す内容のテーブルを検索することにより、車両の駆動力を算出する。この駆動力は現在の車速を一定に保つために必要な駆動力である。
ステップ2では、この車両の駆動力を次の式によりエンジン軸トルクに換算し、この換算したエンジン軸トルクをアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHとする。
ここで、車両の駆動力をエンジン軸トルクに換算するには例えば次の式を用いればよい。
エンジン軸トルク=駆動力×ギア比係数×トルコン補正値 …(11)
(11)式のトルコン補正値は、ロックアップ時は1とし、非ロックアップ時はインプットシャフトとアウトプットシャフトの回転速度差から演算する。
エンジン軸トルクの算出方法はこれに限られるものでなく、車速と変速機のギア比とから所定のマップを検索することにより、求めるものでもかまわない。
ステップ3では、アクセルセンサ42により検出されるアクセル開度と、エンジン回転速度Neから所定のマップ(基準線のマップ)を検索することにより、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFを算出し、この補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFと上記のアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHとをステップ4で比較する。ここで、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFは補機負荷非作動状態でドライバが要求するエンジン軸トルクであり、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHは実際のエンジン軸トルクであるので、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFがアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHより小さいことは、ドライバが減速を欲していることを意味する。このときにはステップ5、6に進み、基準線のマップを検索することにより、補機負荷非作動状態でのアクセル開度0deg時エンジン軸トルクTRQ0DEGと、アクセル開度補間開始トルク時のアクセル開度APO CHを算出する。
ステップ7では、このようにして求めた3つの値(アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CH、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REF、補機負荷非作動状態でのアクセル開度0deg時エンジン軸トルクTRQ0DEG)と補機負荷作動状態でのアクセル開度0deg時エンジン軸トルクTGTRQ0DEGとから、上記(5)式を用いて補間後エンジン軸トルクTRQ_APOを算出する。補機負荷作動状態でのアクセル開度0deg時エンジン軸トルクTGTRQ0DEGの算出方法については後述する。
一方、ステップ4で補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFがアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CH以上であることは、ドライバが定常か加速を欲していることを意味する。このときにはステップ8に進み、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHをそのまま補間後エンジン軸トルクTRQ_APOとする。
図6のフローチャートは第2実施形態の補間後エンジン軸トルクTRQ APOを算出するためのもので、一定時間毎(例えば10ms毎)に実行する。図6において図4と同じ部分には同じステップ番号を付けている。ここで、図6は図3に対応させて構成している。
第1実施形態の図4との違いは、図4のステップ1、2に代えて図6のステップ11を設けている点である。すなわち、図6のステップ11ではエンジン回転速度Neから所定のテーブルを検索することにより、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHを算出する。このエンジン回転速度Ne毎のアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHは予め適合したものである。このエンジン回転速度Ne毎のアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHの適合については図3により前述した。
図7のフローチャートは第3実施形態の補間後エンジン軸トルクTRQ APOを算出するためのもので、一定時間毎(例えば10ms毎)に実行する。図7において図4、図6と同じ部分には同じステップ番号を付けている。
第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態を合わせたものである。すなわち、図7のステップ1、2で第1実施形態と同じにアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHを算出し、図7のステップ11で第2実施形態と同じにエンジン回転速度Neからアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHを算出し、図7のステップ21においてこれら求めた2つのアクセル開度補間開始トルクのうち小さい方をアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHとして選択する。小さい側を選択するのは、加速側に基準線の領域を大きく残したいためである。
次に、図8のブロック図は第1、第2、第3の実施形態の要求図示トルクを算出するためのものである。
算出部31ではエンジン回転速度Neとアクセル開度0degとから基準線のマップを検索することにより、補機負荷非作動状態でのアクセル開度0deg時トルクTRQ0degを、算出部32ではアクセル開度とエンジン回転速度Neから基準線のマップを検索することにより、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFを算出する。
減算部33では補機負荷作動状態でのアイドル要求トルクから補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクを差し引いた値を、補機負荷作動状態でのアクセル開度0deg時トルクTGTRQ0DEGとして求める。
ここで、補機負荷作動状態でのアイドル要求トルクと、補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクについて、図9を参照して説明しておくと、図9において左半分が補機負荷作動状態での、右半分が補機負荷非作動状態での各トルクの関係を示している。補機負荷作動状態ではフリクショントルクと補機負荷分のトルクと変速機分のトルクを合計した値が軸0Nm相当図示トルクになる。これに対して、補機負荷非作動状態ではフリクショントルクと変速機分のトルクを合計した値が軸0Nm相当図示トルクとなる。
また、補機負荷作動状態ではアイドリングトルクと補機負荷分のトルクと変速機分のトルクを合計した値とエンジンリミットトルクとが比較され、大きい方がアイドル要求トルクとして選択される。これに対して、補機負荷非作動状態ではフリクショントルクと変速機分のトルクを合計した値とエンジンリミットトルクとが比較され、大きい方がアイドル要求トルクとして選択される。図9のうち左半分に示している軸0Nm相当図示トルク、アイドル要求トルクがそれぞれ図8の補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルク、補機負荷作動状態でのアイドル要求トルクである。
図8に戻り、補間計算部34では、補機負荷作動状態でのアクセル開度0deg時トルクTGTRQ0DEGと、算出部31、32からの2つのトルクTRQ0DEG、TRQ APO REFと、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHとの4つのトルクから上記(5)式を用いて補間後トルクTRQ APOを算出する。
ここで、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHは、第1実施形態では図4により、第2実施形態では図6により、第3実施形態では図7により算出されている値である。
比較部35ではアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHと補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFとを比較し、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHが補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFより大きいときには、ドライバが補機負荷作動状態での車両走行中に減速を欲していると判断し、ローレベルの信号を出力する。これに対して、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHが補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REF以下のときには、ドライバは補機負荷作動状態での車両走行中に定常か加速を欲していると判断し、ハイレベルの信号を出力する。
選択部36では、比較部35のからの信号がローレベルのとき(補機負荷作動状態での車両走行中の減速時)には、補間計算部34からの補間後トルクTRQ APOをそのまま出力し、比較部35のからの信号がハイレベルになると(補機負荷作動状態での車両走行中の定常時や加速時)、この補間後トルクTRQ APOに代えて補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFを出力する。
加算部37では、この選択部36からのトルク(補機負荷作動状態での車両走行中の減速時には補間後トルクTRQ APO、補機負荷作動状態での車両走行中の定常時と加速時には補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REF)に補機負荷作動状態での軸0Nm図示トルクを加えた値を要求図示トルク(エンジン要求トルク)として求める。
言い替えると、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時には補間後トルクTRQ APOに補機負荷作動状態での軸0Nm図示トルクを加えた値を補機負荷作動状態での車両走行中の減速時の要求図示トルク(補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルク)として、補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合には補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFに補機負荷作動状態での軸0Nm図示トルクを加えた値を補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合における加速時の要求図示トルク(補機負荷作動状態での車両走行中の減速後の加速時のエンジン要求トルク)として求めている。
図10のブロック図は、補機負荷作動状態での車両走行中に求まる要求図示トルクに対応して目標スロットル弁開度を算出(設定)するためのものである。ここでは、目標スロットル弁開度の算出方法として、特開平11−182298号公報に記載の技術を用いている。
目標充填効率算出部51では要求図示トルク(図8で既に得ている)とエンジン回転速度Neから所定のマップを検索することにより目標充填効率ηcを算出する。算出部53ではこの目標充填効率ηcから図11を内容とするテーブルを検索することにより、単位排気量当たりかつ単位回転速度当たりの目標開口面積TDADNVを算出する。
乗算部54ではこの単位排気量当たりかつ単位回転速度当たりの目標開口面積TDADNVにそのときの回転速度Neと排気量VOLの積を乗算してスロットル弁部の目標開口面積TGAS0を算出する。目標スロットル弁開度算出部55ではこの目標開口面積TGAS0から所定のテーブル検索することにより目標スロットル弁開度をTDTVOを算出する。
スロットルセンサ(図示しない)により検出されるスロットル弁23の実開度(実エンジン出力)が、このようにして算出される目標スロットル弁開度TDTVO(目標エンジン出力)と一致するようにエンジンコントローラ31により制御される。
ここで、本実施形態の作用効果を説明する。
第1、第2、第3の実施形態(請求項1に記載の発明)によれば、アクセル開度と補機負荷非作動状態でドライバの要求するエンジン軸トルクとの関係を予め基準線として回転速度毎に記憶し(図8の算出部31、32参照)、補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクと、補機負荷作動状態でのアイドル要求トルクとに基づいて、補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクTGTRQ0DEGを算出し(図8の減算部33参照)、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時に所定のエンジン軸トルクをアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHとして設定し(図4のステップ1、2、図6のステップ11、図7のステップ1、2、11、21参照)、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のアクセル開度とエンジン回転速度から、基準線のマップを参照することにより、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFを算出し(図4のステップ3、図6のステップ3、図7のステップ3参照)、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHから補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクTGTRQ0DEGへと向かう補間線上のトルクであって、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクを発生するアクセル開度と同じアクセル開度のときのエンジン軸トルクを補間後エンジン軸トルクTRQ APOとして算出し(図4のステップ5、6、7、図6のステップ5、6、7、図7のステップ5、6、7参照)、この補間後エンジン軸トルクTRQ APOに補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクを加算した値を、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時の要求図示トルク(エンジン要求トルク)として算出し(図8の比較部35、選択部36、加算部37参照)、
この補機負荷作動状態での車両走行中の減速時の要求図示トルクが発生するようにスロットル弁23(エンジン出力)を制御する(図10参照)ので、補機負荷作動状態での車両走行中に減速のためアクセル開度を0degまで小さくしたとき、エンジン軸トルクはアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHから補間線上を辿って補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクTGTRQ0DEGへと制御される。これにより、補機負荷作動状態での車両走行中に減速してアクセル開度が0degとなっても、補機負荷作動状態でアクセル開度0deg時に要求されるエンジン軸トルクを発生できることから、補機負荷作動状態での目標アイドル回転速度の維持が可能になると共に、燃費も最小となる。
第1、第2、第3の実施形態(請求項2に記載の発明)によれば、補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合における加速時(補機負荷作動状態での車両走行中の減速後の加速時)には、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFを補間後エンジン軸トルクTRQ APOとし(図4のステップ4、8、図6のステップ4、8、図7のステップ4、8参照)、この補間後エンジン軸トルクTRQ APOに補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクを加算した値を、補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合における加速時の要求図示トルク(補機負荷作動状態での車両走行中の減速後の加速時のエンジン要求トルク)として算出し(図8の比較部35、選択部36、加算部37参照)、この補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合における加速時の要求図示トルクが発生するようにスロットル弁23(エンジン出力)を制御する(図10参照)ようにしている。
これを、図2に示したように、車両走行中においてアクセル開度を第1のアクセル開度(APO CH)から第2のアクセル開度(APO2)まで小さくして減速を行い、その直後にアクセル開度を第1の開度(APO CH)より大きな第3のアクセル開度(APO3)まで大きくして加速を行う場合で具体的に考えてみると、車両走行中の加速開始時のエンジン軸トルク(エンジン要求トルク)は補機負荷作動状態での車両走行中と補機負荷非作動状態での車両走行中とで相違し、補機負荷作動状態での車両走行中のほうが補機負荷非作動状態での車両走行中よりも要求図示トルクが小さくなっているにしても、加速後のエンジン軸トルクは、補機負荷作動状態での車両走行中にも、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFに基づいて算出されるので、補機負荷作動状態での車両走行中と補機負荷非作動状態での車両走行中とで加速後のエンジン軸トルクが同じになる。このため、補機負荷作動状態での車両走行中にアクセル開度を第1のアクセル開度(APO CH)から第2のアクセル開度(APO2)まで小さくして減速を行い、その直後にアクセル開度を第3のアクセル開度(APO3)まで大きくして加速を行う場合と、補機負荷非作動状態での車両走行中にアクセル開度を第1のアクセル開度(APO CH)から第2のアクセル開度(APO2)まで小さくして減速を行い、その直後にアクセル開度を第3のアクセル開度(APO3)まで大きくして加速を行う場合とでほぼ同じ加速感を得ることができる。
第1実施形態(請求項3に記載の発明)によれば、補機負荷作動状態での車両走行中の減速開始時の回転速度から、基準線を参照することにより、補機負荷非作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクTRQ0DEGを算出する手段を備え、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクTRQ APO REFから補機負荷非作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクTRQ0DEGを差し引いた値と、補間後エンジン軸トルクTRQ APOから補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクTGTRQ0DEGを差し引いた値との比と、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHから補機負荷非作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクTRQ0DEGを差し引いた値と、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHから補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクTGTRQ0DEGを差し引いた値との比とが等しくなるように補間線を決定するので(上記(4)式、(5)式参照)、補機負荷作動状態での車両走行中にも滑らかに減速を行うことができ、補機負荷非作動状態での車両走行中の減速時との運転性の違いを最小限に抑えることができる。
第1実施形態(請求項4に記載の発明)によれば、アクセル開度補間開始トルク設定手段が、補機負荷作動状態での車両走行中の減速開始時の車速を維持するトルクをアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHとして設定する設定手段であるので(図4のステップ1、2参照)、補機負荷作動状態での車両走行中にアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHの得られるアクセル開度からアクセル開度を小さくして減速を行い、その直後にこのアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHを超えるトルクを要求する加速を行う場合と、補機負荷非作動状態での車両走行中に前記アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHと同じトルクの得られるアクセル開度からアクセル開度を小さくして減速を行い、その直後にこのアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHを超えるトルクを要求する加速を行う場合とで同じ加速感を得ることができる。
第2実施形態(請求項5に記載の発明)によれば、アクセル開度補間開始トルク設定手段が、基準線0Nm時のアクセル開度APO 0NM(基準線上での0Nm時アクセル開度)と補間線0Nm時アクセル開度での基準線トルクTRQ APOH 0NM時のアクセル開度APOH 0NM(補間線上でのエンジン軸トルク0Nm時アクセル開度)との差が所定値未満となるようにアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHをエンジン回転速度毎に適合し、この適合したエンジン回転速度毎のアクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHをテーブルにして記憶しておき、補機負荷作動状態での車両走行中の減速時にエンジン回転速度からNeその記憶したテーブルを参照することにより得られる値を、アクセル開度補間開始トルクTRQ APO CHとして設定する設定手段であるので(図6のステップ11参照)、補機負荷作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合と、補機負荷非作動状態での車両走行中に減速から加速を行う場合とで許容範囲内の加速感の違いとなるようにすることができる。
請求項1に記載の記憶手段の機能は、図8の算出部31、32により、補機負荷作動状態でのアクセル開度0deg時トルク算出手段の機能は、図8の減算部33により、アクセル開度補間開始トルク設定手段の機能は、図4のステップ1、2、図6のステップ11、図7のステップ1、2、11、21により、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルク算出手段の機能は、図4のステップ3、図6のステップ3、図7のステップ3により、補間後エンジン軸トルク算出手段の機能は、図4のステップ4、5、6、7、図6のステップ4、5、6、7、図7のステップ4、5、6、7により、補機負荷作動状態での減速時エンジン要求トルク算出手段の機能は、図8の比較部35、選択部36、加算部37により、制御手段の機能は、図10によりそれぞれ果たされている。
本発明の第1実施形態のエンジンの制御装置の概略構成図。 アクセル開度補間開始トルクの設定方法の第1実施例を説明するための特性図。 アクセル開度補間開始トルクの設定方法の第2実施例を説明するための特性図。 第1実施形態の補間後エンジン軸トルクの算出を説明するためのフローチャート。 駆動力の特性図。 第2実施形態の補間後エンジン軸トルクの算出を説明するためのフローチャート。 第3実施形態の補間後エンジン軸トルクの算出を説明するためのフローチャート。 第1、第2、第3実施形態の要求図示トルク算出のためのブロック図。 補機負荷作動状態での各トルクと、補機負荷非作動状態での各トルクとの相違を示す特性図。 目標スロットル弁開度算出のためのブロック図。 単位排気量当たりかつ単位回転速度当たりの目標開口面積の特性図。 アクセル開度補間開始トルクの設定方法の第1実施例を説明するための特性図。 従来のアクセル開度に対するエンジン軸トルクの特性図。
符号の説明
23 スロットル弁
31 エンジンコントローラ

Claims (7)

  1. 補機負荷の作動状態でエンジン軸トルクが低下するエンジンにおいて、
    アクセル開度と補機負荷非作動状態でドライバの要求するエンジン軸トルクとの関係を予め基準線として回転速度毎に記憶する記憶手段と、
    補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクと、補機負荷作動状態でのアイドル要求トルクとに基づいて、補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクを算出する補機負荷作動状態でのアクセル開度0deg時トルク算出手段と、
    補機負荷作動状態での車両走行中の減速時に所定のエンジン軸トルクをアクセル開度補間開始トルクとして設定するアクセル開度補間開始トルク設定手段と、
    前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のアクセル開度とエンジン回転速度から、前記基準線を参照することにより、補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクを算出する補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルク算出手段と、
    前記アクセル開度補間開始トルクから前記補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクへと向かう補間線上のトルクであって、前記補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクを発生するアクセル開度と同じアクセル開度のときのエンジン軸トルクを補間後エンジン軸トルクとして算出する補間後エンジン軸トルク算出手段と、
    この補間後エンジン軸トルクに前記補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクを加算した値を、前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルクとして算出する補機負荷作動状態での減速時エンジン要求トルク算出手段と、
    この補機負荷作動状態での車両走行中の減速時のエンジン要求トルクが発生するようにエンジン出力を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするエンジンのトルク制御装置。
  2. 前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速後の加速時には、前記補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクを前記補間後エンジン軸トルクとし、この補間後エンジン軸トルクに前記補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクを加算した値を、前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速後の加速時のエンジン要求トルクとして算出し、この補機負荷作動状態での車両走行中の減速後の加速時のエンジン要求トルクが発生するようにエンジン出力を制御することを特徴とする請求項1に記載のエンジンのトルク制御装置。
  3. 前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速開始時の回転速度から、前記基準線を参照することにより、補機負荷非作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクを算出する手段を備え、
    前記補機負荷非作動状態でのドライバ要求エンジン軸トルクから前記補機負荷非作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクを差し引いた値と、前記補間後エンジン軸トルクから前記補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクを差し引いた値との比と、前記アクセル開度補間開始トルクから前記補機負荷非作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクを差し引いた値と、前記アクセル開度補間開始トルクから前記補機負荷作動状態で要求されるアクセル開度0deg時トルクを差し引いた値との比とが等しくなるように前記補間線を決定することを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのトルク制御装置。
  4. 前記アクセル開度補間開始トルク設定手段は、前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速開始時の車速を維持するトルクを前記アクセル開度補間開始トルクとして設定する設定手段であることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのトルク制御装置。
  5. 前記アクセル開度補間開始トルク設定手段は、前記基準線上での0Nm時アクセル開度と前記補間線上でのエンジン軸トルク0Nm時アクセル開度との差が所定値未満となるようにアクセル開度補間開始トルクをエンジン回転速度毎に適合し、この適合したエンジン回転速度毎のアクセル開度補間開始トルクをテーブルにして記憶しておき、前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速時にエンジン回転速度からその記憶したテーブルを参照することにより得られる値を、前記アクセル開度補間開始トルクとして設定する設定手段であることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのトルク制御装置。
  6. 前記アクセル開度補間開始トルク設定手段は、
    前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速開始時の車速を維持するトルクを第1アクセル開度補間開始トルクとして設定する設定手段と、
    前記基準線上での0Nm時アクセル開度と前記補間線上でのエンジン軸トルク0Nm時アクセル開度との差が所定値未満となるようにアクセル開度補間開始トルクをエンジン回転速度毎に適合し、この適合したエンジン回転速度毎のアクセル開度補間開始トルクをテーブルにして記憶しておき、前記補機負荷作動状態での車両走行中の減速時にエンジン回転速度からその記憶したテーブルを参照することにより得られる値を、第2アクセル開度補間開始トルクとして設定する設定手段と、
    この第2アクセル開度補間開始トルクと前記第1アクセル開度補間開始トルクのうち小さなほうを、前記アクセル開度補間開始トルクとして選択する選択手段と
    からなることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのトルク制御装置。
  7. 前記補機負荷作動状態での軸0Nm相当図示トルクは、フリクショントルクと補機負荷分のトルクと変速機分のトルクを合計した値であることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのトルク制御装置。
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