JP2008075517A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 デポジット堆積固化によってバルブ固着やバルブ動作不良を引き起こす不具合を抑制することを課題とする。
【解決手段】 エンジンが停止した際に、エンジン運転継続期間中の排気ガス再循環装置の使用環境に基づいて、エンジン停止時のデポジット温度を推定し、この推定されたエンジン停止時のデポジット温度と排気ガス再循環装置の外部環境とによって、エンジンの運転を停止した時期からデポジットがある程度固まる時期までのデポジット固化期間を推定している。そして、エンジンを停止してからデポジット固化期間が経過した際に、デポジット掻き落とし作動を実施する。これにより、エンジン停止後の、デポジット掻き落とし作動を実施する時期(タイミング)が最適な時期となるので、デポジットを掻き落とした後に、デポジットが再度EGRVのバルブ周辺に流れて戻ってくることがなくなる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、エンジン停止後に、流体制御弁のバルブ周辺に付着または堆積したデポジットをバルブの開閉作動によって掻き落とすようにした内燃機関の制御装置に関するもので、特にエンジン停止後に、排気ガス再循環装置に組み込まれるEGRVのバルブ周辺に付着または堆積したデポジットをバルブの開閉作動によって掻き落とすようにした内燃機関のEGR制御装置に係わる。
[従来の技術]
従来より、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンと言う)の燃焼室より流出する排気ガス中の有害物質(例えば窒素酸化物:NOx等)の低減を図るという目的で、エンジンの燃焼室より流出する排気ガスの一部をエンジンの吸気系統に再循環させるための排気ガス還流管を備えた排気ガス再循環装置が知られている。
この排気ガス再循環装置には、排気ガス還流管の内部を流れるEGRガスの還流量を可変制御する排気ガス還流量制御弁(EGRV)が組み込まれている(例えば、特許文献1参照)。
そのEGRVは、図7に示したように、排気ガス還流管の一部を構成するハウジングと、このハウジングの円筒部であるノズル12の内部(排気ガス通路13)に開閉自在に収容されたバタフライバルブ14と、このバタフライバルブ14のシールリング溝15にはめ込まれたシールリング16と、バタフライバルブ14を支持するバルブシャフト17と、このバルブシャフト17を介して、バタフライバルブ14を開弁駆動または閉弁駆動するアクチュエータとによって構成されている。
[従来の技術の不具合]
ここで、エンジンの燃焼室より流出する排気ガス中には、燃焼残滓やカーボン等の微粒子状の不純物(排気微粒子、粒子状物質)が含まれている。このため、エンジンの運転中に、排気ガス中に含まれる微粒子状の不純物のデポジット(付着物または堆積物)が、EGRVの内部に付着または堆積する可能性がある。
仮に、EGRVのバルブ周辺にデポジットが付着または堆積した場合、エンジン停止後にデポジットの温度が低下してデポジットの粘度が高まると、デポジット堆積固化(硬化)によってバルブ固着を引き起こす可能性がある。
そこで、特許文献1に記載のEGRVにおいては、バタフライバルブ14がデポジットの堆積固化により固着するのを防止するという目的で、エンジン停止時またはエンジン停止直後に、アクチュエータの駆動力を利用してバタフライバルブ14を、エンジン停止後のバルブ停止位置であるバルブ全閉位置を通り越して1回以上開閉動作させることで、EGRVのバルブ周辺に付着または堆積したデポジットを、ノズル12のバルブ全閉位置の近傍の通路壁面より掻き落としている。
ところが、エンジン停止直後のデポジットは、未だデポジット温度が高いため、流動性が良く、上記のデポジット掻き落とし作動によって、EGRVのバルブ周辺よりデポジットを掻き落とした後に、デポジットが再度EGRVのバルブ周辺に流れて戻ってきて、ノズル12とバタフライバルブ14との間の摺動部に付着または堆積する。その後に、デポジットの温度が低下して固まり、ノズル12とバタフライバルブ14との間の摺動部に対する固着力が高まると、デポジット堆積固化(硬化)によってバルブ固着を引き起こす可能性がある。
特開2004−162665号公報(第1−14頁、図1−図2)
本発明の目的は、エンジン停止後の、デポジット掻き落とし作動を実施する時期を最適化することで、デポジットを掻き落とした後にデポジットが再度流体制御弁のバルブ周辺に流れて戻ってくる不具合を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。また、デポジット堆積固化によってバルブ固着やバルブ動作不良を引き起こす不具合を抑制することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、例えばエンジンの運転停止を検出した時点または直後に、エンジン停止時における、流体制御弁に付着または堆積したデポジットの状態、つまりエンジン停止時のデポジットの状態を推定する。
そして、この推定されたエンジン停止時のデポジットの状態に基づいて、エンジンの運転を停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期(デポジットがある程度固まる時期またはデポジット粘度が中粘度状態となる時期等)までのデポジット固化期間を推定する。そして、エンジンの運転を停止した時期から、デポジット固化期間が経過した時点または直後に、バルブ全閉位置の近傍または前後の所定のバルブ開度範囲内において、流体制御弁のバルブを開閉作動させる。
これによって、エンジン停止後の、デポジット掻き落とし作動を実施する時期(タイミング)が最適な時期となるので、デポジット掻き落とし作動を実施した後に、掻き落とされたデポジットが、再度流体制御弁のバルブ周辺に流れて戻ってくる不具合を抑制することができる。したがって、流体制御弁のバルブ周辺に対するデポジットの再付着または再堆積を阻止することができるので、デポジット堆積固化によって流体制御弁のバルブ固着やバルブ動作不良を引き起こす不具合を抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、デポジットの状態を推定するとは、エンジン停止時のデポジット温度を推定することである。ここで、例えばエンジンの運転を開始してからエンジンの運転を停止するまでのエンジン運転継続期間中における、エンジンの運転状態の推移または流体制御弁の作動履歴に基づいて、エンジン停止時のデポジット温度を推定しても良い。
請求項3に記載の発明によれば、デポジットが略堆積固化する時期とは、デポジット温度が所定値(デポジットがある程度固まる温度またはデポジット粘度が中粘度状態となる温度等)以下に低下する時期のことである。ここで、例えばエンジン停止時のデポジット温度および内燃機関の制御装置の外部環境に基づいて、デポジット温度が所定値以下に低下する時期を推定しても良い。これにより、エンジン停止時のデポジット温度に基づいて、エンジンを停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期までのデポジット固化期間を推定することが可能となる。この場合、デポジット固化期間とは、エンジン停止時のデポジット温度から、デポジット温度が所定値以下に低下するまでのデポジット温度変化時間(デポジット状態変化期間)となる。
請求項4に記載の発明によれば、デポジットの状態を推定するとは、エンジン停止時のデポジット粘度を推定することである。ここで、例えばエンジンの運転を開始してからエンジンの運転を停止するまでのエンジン運転継続期間中における、エンジンの運転状態の推移または流体制御弁の作動履歴に基づいて、エンジン停止時のデポジット粘度を推定しても良い。
請求項5に記載の発明によれば、デポジットが略堆積固化する時期とは、デポジット粘度が所定値(デポジットがある程度固まる粘度または中粘度状態等)以上に上昇する時期のことである。ここで、例えばエンジン停止時のデポジット粘度および内燃機関の制御装置の外部環境に基づいて、デポジット粘度が所定値以上に上昇する時期を推定しても良い。これにより、エンジン停止時のデポジット粘度に基づいて、エンジンを停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期までのデポジット固化期間を推定することが可能となる。この場合、デポジット固化期間とは、エンジン停止時のデポジット粘度から、デポジット粘度が所定値以上に上昇するまでのデポジット粘度変化時間(デポジット状態変化期間)となる。
請求項6に記載の発明によれば、デポジットの状態を推定するとは、エンジン停止時のハウジング温度またはハウジング壁面温度を推定することである。ここで、例えばエンジンの運転を開始してからエンジンの運転を停止するまでのエンジン運転継続期間中における、エンジンの運転状態の推移または流体制御弁の作動履歴に基づいて、エンジン停止時のハウジング温度またはハウジング壁面温度を推定しても良い。
請求項7に記載の発明によれば、デポジットが略堆積固化する時期とは、ハウジング温度またはハウジング壁面温度が所定値(デポジットがある程度固まる温度またはデポジット粘度が中粘度状態となる温度等)以下に低下する時期のことである。ここで、例えばエンジン停止時のハウジング温度またはハウジング壁面温度および内燃機関の制御装置の外部環境に基づいて、ハウジング温度またはハウジング壁面温度が所定値以下に低下する時期を推定しても良い。これにより、エンジン停止時のハウジング温度またはハウジング壁面温度に基づいて、エンジンを停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期までのデポジット固化期間を推定することが可能となる。この場合、デポジット固化期間とは、エンジン停止時のハウジング温度またはハウジング壁面温度から、ハウジング温度またはハウジング壁面温度が所定値以下に低下するまでのハウジング温度変化時間またはハウジング壁面温度変化時間(デポジット状態変化期間)となる。
請求項8に記載の発明によれば、エンジンを停止してからデポジット固化期間が経過するまでの間に、流体制御弁の外部環境が変化し、エンジン停止後のデポジットの状態変化量(例えば単位時間当たりのデポジット温度変化量、単位時間当たりのハウジング温度変化量、単位時間当たりのハウジング壁面温度変化量、単位時間当たりのデポジット粘度変化量)が変化した場合に、エンジン停止時に推定したデポジット固化期間が経過してもデポジットが未だ流動性が良かったり、掻き落とし作動を実施してもデポジットを掻き落とすことができない程度にデポジットが固まってしまったりする可能性がある。
そこで、流体制御弁の外部環境の変化に基づいて、デポジット固化期間を補正することにより、上記不具合を防止する。
また、請求項1に記載の発明において、デポジット固化期間中に再度デポジットの状態を推定し、この推定されたエンジン停止後のデポジットの状態に基づいて、デポジット固化期間を補正しても良い。
請求項9に記載の発明によれば、エンジンの運転を停止した時期から、デポジット固化期間が経過した時点または直後に、バルブ全閉位置の近傍または前後の所定のバルブ開度範囲内において、流体制御弁のバルブがバルブ全閉位置を通り越して開閉作動を複数回繰り返すように、アクチュエータを制御することで、流体制御弁のバルブ周辺(特にハウジングのバルブ全閉位置の近傍または前後の通路壁面、ハウジングとバルブとの間の摺動部またはシール部)より、エンジン停止時からの時間経過に伴って流動性が良い状態から流動性が緩慢となる状態(略堆積固化した状態)に変化したデポジット、つまりある程度固まったデポジットを掻き落とすことができる。
これによって、デポジットを掻き落とした後に、デポジットが再度流体制御弁のバルブ周辺に流れて戻ってくる不具合を抑制することができるので、デポジット堆積固化によって流体制御弁のバルブ固着やバルブ動作不良を引き起こす不具合を抑制することができる。
請求項10に記載の発明によれば、バタフライバルブの外周端面全周に、バルブ全閉位置の近傍または前後で、ハウジングの通路壁面とバタフライバルブの外周端面との間の隙間をシールするシールリングを設けている。このシールリングは、自身の軸線方向に対して垂直な半径方向(拡径方向)に張力を発生する。
これによって、エンジンの運転を停止した時期から、デポジット固化期間が経過した時点または直後に、バルブ全閉位置の近傍または前後の所定のバルブ開度範囲内において、流体制御弁のバタフライバルブを開閉作動させると、シールリングがハウジングのバルブ全閉位置の近傍または前後(バルブ全閉位置を跨ぐ両側)の通路壁面に摺動接触するため、流体制御弁のバルブ周辺(特にハウジングのバルブ全閉位置の近傍または前後の通路壁面、ハウジングとバルブとの間の摺動部またはシール部)よりデポジットが掻き落とされる。
ここで、バタフライバルブの外周端面全周にシールリングを装着した流体制御弁には、バルブ全閉位置の近傍または前後に、流体流量(流体洩れ量)が変化(増加)しない不感帯がある。このため、流体制御弁のバタフライバルブを、不感帯の範囲内において、流体制御弁のバタフライバルブがバルブ全閉位置を通り越すように開閉作動させることにより、ハウジングの不感帯の範囲内の通路壁面よりデポジットを掻き落とすことができる。
請求項11に記載の発明によれば、流体制御弁とは、エンジンの燃焼室より流出した排気ガスを制御する排気ガス制御弁のことである。また、流体制御弁を、エンジンの燃焼室より流出しエンジンの吸気系統に再循環される排気ガス(EGRガス)の還流量を制御する排気ガス還流量制御弁に適用しても良い。また、流体制御弁を、エンジンの燃焼室より流出しエンジンの吸気系統に再循環される排気ガス(EGRガス)を例えばエンジン冷却水と熱交換して冷却する排気ガスクーラ(EGRガスクーラ)を備えた排気ガス再循環装置に組み込まれる排気ガス通路切替弁、排気ガス還流量制御弁に適用しても良い。
本発明を実施するための最良の形態は、デポジット堆積固化によってバルブ固着やバルブ動作不良を引き起こす不具合を抑制するという目的を、エンジン停止後の、デポジット掻き落とし作動を実施する時期(タイミング)を最適化することで実現した。これにより、流体制御弁に付着または堆積したデポジットの状態が、略堆積固化した状態(ある程度固まった状態、中粘度状態)の時にデポジット掻き落とし作動を実施することになるので、デポジットを掻き落とした後に、デポジットが再度流体制御弁のバルブ周辺に流れて戻ってくることがなくなり、バルブ固着やバルブ動作不良を防止できる。
[実施例1の構成]
図1ないし図5は本発明の実施例1を示したもので、図1は内燃機関のEGR制御装置を示した図で、図2は排気ガス還流量制御弁(EGRV)を示した図である。
本実施例の内燃機関の制御装置(エンジン制御システム)は、例えば自動車等の車両のエンジンルームに搭載されたディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンと言う)1の運転状態に基づいて、エンジン1の排気系統からエンジン1の吸気系統に再循環される排気ガス(EGRガス)の還流量(EGR量、EGR率)が最適値となるように可変制御する内燃機関のEGR制御装置(排気ガス再循環制御装置)として使用されるものである。
本実施例の内燃機関のEGR制御装置は、エンジン1の各気筒(シリンダ)の燃焼室に連通するエンジン吸気管2およびエンジン排気管3と、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内より流出した排気ガスの一部を、エンジン1の排気系統(エンジン排気管3)からエンジン1の吸気系統(エンジン吸気管2)へ再循環させるための排気ガス還流管4と、この排気ガス還流管4の内部を流れるEGRガスを冷却するための水冷式のEGRガスクーラ(排気ガスクーラ、排気ガス冷却装置)5と、排気ガス還流管4の内部を流れるEGRガスの還流量を可変制御する排気ガス還流量制御弁(EGR制御弁:以下EGRVと言う)6と、このEGRV6の電動モータ7への供給電力を可変制御して、EGRV6のバルブ開度(以下EGRV開度と言う)を、吸気量制御装置、コモンレール式燃料噴射装置および排気ガス浄化装置等の各システムと関連して制御するエンジン制御ユニット(バルブ制御ユニット:以下ECUと言う)9とを備えている。
ここで、エンジン1は、燃料が直接燃焼室内に噴射供給される直接噴射式ディーゼルエンジンが採用されている。このエンジン1のシリンダブロック内部に形成されるシリンダボア内には、連接棒を介してクランクシャフトに連結されたピストン19が図示上下方向に摺動自在に支持されている。また、エンジン1のシリンダヘッドには、吸気バルブ21および排気バルブ22によってそれぞれ開閉される吸気ポート23および排気ポート24が形成されている。これらの吸気ポート23および排気ポート24は、エンジン1の各気筒毎に対応して複数設けられている。そして、エンジン1の吸気ポート23は、インテークマニホールドを含むエンジン吸気管2の内部に形成される吸気通路25を経て吸入空気が供給されるように構成されている。また、エンジン1の排気ポート24は、エキゾーストマニホールドを含むエンジン排気管3の内部に形成される排気通路26に排気ガスを排出するように構成されている。なお、エンジン1として、過給機付きディーゼルエンジン(ターボ過給機付きエンジン)を採用しても良い。
次に、吸気量制御装置は、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内に新規吸入空気を供給するエンジン吸気管2に設置されて、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内に吸入される新規吸入空気量を制御するシステムである。
この吸気量制御装置は、エンジン吸気管2に一体化されたスロットルボディ、エンジン吸気管2の内部(吸気通路25)を流れる新規吸入空気量を可変するスロットルバルブ31、およびスロットルバルブ31を開弁作動方向(または閉弁作動方向)に付勢するデフォルトスプリング(またはリターンスプリング)等によって構成されている。また、スロットルボディには、スロットルバルブ31を閉弁作動方向(または開弁作動方向)に駆動する電動モータ等のアクチュエータ32が設けられている。
ここで、アクチュエータ32は、ECU9によって通電制御されるように構成されている。なお、吸気量制御装置は、EGRV6のバタフライバルブ14が開弁している時に、新規吸入空気量が少なくなるように、スロットルバルブ31のバルブ開度に相当するスロットル開度を制御するシステムである。
次に、コモンレール式燃料噴射装置は、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内に高圧燃料を噴射供給するシステムである。
このコモンレール式燃料噴射装置は、加圧室内に吸入した燃料を加圧して高圧化するサプライポンプ(燃料噴射ポンプ)33と、このサプライポンプ33より吐出された高圧燃料を蓄圧するコモンレール34と、このコモンレール34に蓄圧された高圧燃料を、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内に噴射供給する複数のインジェクタ(INJ)35とを備えている。なお、サプライポンプ33には、加圧室内に吸入される燃料吸入量を調整して、コモンレール34への燃料吐出量を制御する電磁式吸入調量弁(SCV)等のアクチュエータ(図示せず)が設けられている。また、複数のインジェクタ35には、燃料噴射ノズル内に摺動自在に支持されたノズルニードル(インジェクタ35の弁体)を開弁作動方向に駆動する電磁弁等のアクチュエータ(図示せず)が設けられている。
ここで、サプライポンプ33のアクチュエータおよびインジェクタ35のアクチュエータは、ECU9によって通電制御されるように構成されている。
本実施例の排気ガス浄化装置は、エンジン排気管3に一体化された触媒コンバータケース36を備えている。この触媒コンバータケース36には、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)、および酸化触媒コンバータ等が内蔵されている。
DPFは、エンジン排気管3の内部(排気通路26)に設置されて、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内より流出した排気ガス中に含まれる微粒子状の不純物(パティキュレート)を捕集するものである。ここで、パティキュレートとは、排気ガス中に含まれる排気微粒子(煤、煤に付着している炭化水素、黒煙や不完全燃焼物等の粉末状固体微粒子、主成分はカーボンスーツと未燃燃料、オイル等の高分子炭化水素(HC))のことである。
酸化触媒コンバータは、エンジン排気管3の内部(排気通路26)に設置されて、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内より流出した排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)および炭化水素(HC)を酸化して、無害な二酸化炭素(CO2 )および水蒸気(H2 O)に清浄化するものである。なお、酸化触媒コンバータは、その酸化反応に伴い反応熱を生じることから、DPFよりも排気ガスの流れ方向の上流側に設置して、DPFに対するフィルタ再生手段として用いることもできる。
本実施例の排気ガス再循環装置は、上述したように、エンジン排気管3の分岐部とエンジン吸気管2の合流部とを接続する排気ガス還流管4と、この排気ガス還流管4の内部を流れるEGRガスをエンジン冷却水と熱交換させて冷却するEGRガスクーラ5と、このEGRガスクーラ5よりも排気ガスの流れ方向の下流側に設置されたEGRV6とを備えている。排気ガス還流管4の内部には、排気通路26と吸気通路25とを連通する排気ガス通路(流体通路)27が形成されている。
EGRV6は、電動モータ7を含むアクチュエータと、排気ガス還流管4の一部を構成するハウジング11と、このハウジング11の円筒部(以下ノズル12と言う)の内部(排気ガス通路13)に開閉自在に収容されたバタフライバルブ14と、このバタフライバルブ14のシールリング溝15(図7参照)に嵌め込まれたシールリング16と、バタフライバルブ14を支持するバルブシャフト17とによって構成されている。
なお、本実施例のEGRV6は、排気ガス還流管4の内部(排気ガス通路27)の排気ガス流通面積を変更し、EGRガスを吸入空気中に混入させるEGR量(新規吸入空気量に対するEGR率)を可変制御する流体流量制御弁を構成している。
EGRV6は、バタフライバルブ14をバルブ全閉位置にて閉弁した状態の時(バルブ全閉時)、すなわち、排気ガス通路13の軸線方向(排気ガス通路13内を流れるEGRガスの平均的な流れの軸線方向)に対して垂直な垂線上に、バタフライバルブ14の中心軸線が設定される時に、シールリング16の軸線方向に対して直交する半径方向(拡径方向)の張力を利用して、ノズル12の通路壁面とバタフライバルブ14の外周端面との間の隙間を気密化(シール)するように構成されている。
EGRV6のハウジング11は、アルミニウム合金のダイカストにより所定の形状に形成されており、排気ガス通路13の内部にバタフライバルブ14をバルブ全閉位置からバルブ全開位置に至るまで回転方向に開閉自在(回転自在)に保持する装置(バルブハウジング)であり、このハウジング11の前後に配される排気ガス還流管4(あるいはエンジン吸気管2またはエンジン排気管3)にボルト等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。このハウジング11には、ブッシングやベアリング等の軸受け部品40を介して、バタフライバルブ14を支持するバルブシャフト17をその回転方向に摺動自在に軸支する円筒状のバルブ軸受け部41が設けられている。このバルブ軸受け部41の内部には、バルブシャフト17の軸線方向に延びるシャフト収容孔42が設けられている。また、ハウジング11には、ノズル12を嵌合保持する円筒状のノズル嵌合部43が設けられている。
ノズル12は、排気ガス還流管4の一部を形成すると共に、バタフライバルブ14を開閉自在に収容する円筒部(ハウジング11の円筒部)であって、高温に強い耐熱性材料、例えばステンレス鋼等により円管形状に形成されている。このノズル12は、ハウジング11のノズル嵌合部43の内周に圧入嵌合等によって嵌合保持されている。そして、ノズル12の内部には、排気ガス通路13が形成されている。また、ノズル12の内周面、特にノズル12のバルブ全閉位置近傍の内周面(ハウジング11の通路壁面)には、バタフライバルブ14を全閉作動させる全閉作動時またはエンジン停止後のデポジット掻き落とし作動時に、バタフライバルブ14の摺動部が密着可能(または摺接可能)なシート面44が設けられている(図7参照)。
EGRV6のバタフライバルブ14は、高温に強い耐熱性材料、例えばステンレス鋼等により略円板形状に形成されて、ノズル12の排気ガス通路13内に開閉自在に収容されている。バタフライバルブ14は、このバタフライバルブ14の回転中心を成すバルブシャフト17を有し、ハウジング11およびノズル12に対して相対回転して排気ガス通路13を開閉するバタフライ弁方式の回転型バルブ(バタフライ型バルブ)である。また、バタフライバルブ14は、電動モータ7の駆動力を受けて回転動作を行うバルブシャフト17の中心軸線に対して所定の傾斜角度分だけ傾斜させた状態で、バルブシャフト17の中心軸線方向の一端側に保持固定される斜板状のバルブである。
バルブシャフト17は、ハウジング11のシャフト収容孔42の内部に回転自在に収容されている。そして、バルブシャフト17の軸線方向の一端側は、ハウジング11およびノズル12を貫通して排気ガス通路13の内部に突出(露出)している。このバルブシャフト17の軸線方向の一端側には、バタフライバルブ14を例えば溶接等の固定手段を用いて保持固定するバルブ装着部が設けられている。
そして、バタフライバルブ14は、エンジン運転時に、ECU9からの制御信号に基づいて、EGRV6のバルブ全閉位置から、EGRV6のバルブ全開位置に至るまでのバルブ作動範囲で回転動作(回転角度が変更)されることで、排気ガス通路13の開口面積(排気ガス流通面積)を変更して、エンジン吸気管2の内部(吸気通路25)を流れる吸入空気中に混入させるEGRガスのEGR量を可変制御するEGRV6の弁体である。
また、バタフライバルブ14は、ノズル12の内径よりも小さい外径のバルブ外径部を有している。このバルブ外径部の外周面(バタフライバルブ14の外周端面)には、円環状のシールリング溝(環状溝)15が周方向に連続して形成されている。すなわち、シールリング溝15は、バタフライバルブ14の外周端面の全体(全周)に周設されている。このシールリング溝15の内部には、1個のシールリング16が嵌め込まれている。
本実施例のシールリング16は、C字形状に形成されており、ハウジング11およびシールリング16の熱膨張係数の差に伴うシールリング16の膨張、収縮に備えて周方向の両端面間(合い口)に所定の切欠隙間(図示せず)を有している。このシールリング16は、半径方向の外径側端部がバルブ外周面より突出した状態で、半径方向の内径側端部がシールリング溝15内を半径方向、軸線方向および周方向に移動できるようにシールリング溝15内に嵌合保持されている。
そして、シールリング16の外周端面は、エンジン運転継続期間中の全閉作動時またはエンジン停止後のデポジット掻き落とし作動時に、ハウジング11の通路壁面(ノズル12のシート面44)に摺動接触する摺動面45として利用される(図7参照)。なお、摺動面45の軸線方向の一対のエッジ部に、バタフライバルブ14が開閉動作し易いようにテーパ形状またはR形状の面取りを施しても良い。
ここで、本実施例のEGRV6においては、ノズル12のシート面44とシールリング16の摺動面45との間の摺動部が、ハウジング11とバタフライバルブ14との間の摺動部を構成する。
本実施例のバルブ駆動装置は、バルブシャフト17を介して、バタフライバルブ14を開弁駆動または閉弁駆動するアクチュエータによって構成されている。このアクチュエータは、電力の供給を受けて動力を発生する電動モータ7と、この電動モータ7のモータシャフト(出力軸)の回転運動をバルブシャフト17に伝達するための動力伝達機構(本実施例では歯車減速機構)とを備えている。電動モータ7は、ブラシレスDCモータやブラシ付きのDCモータ等の直流(DC)モータが採用されている。なお、三相誘導電動機等の交流(AC)モータを用いても良い。
また、歯車減速機構は、電動モータ7のモータシャフトの回転速度を所定の減速比となるように減速するもので、電動モータ7のモータ出力軸トルク(駆動力、駆動トルク)をバルブシャフト17に伝達する動力伝達機構を構成する。なお、本実施例では、電動モータ7のモータシャフトに固定されたピニオンギヤ51、このピニオンギヤ51と噛み合う中間減速ギヤ52、およびこの中間減速ギヤ52に噛み合うバルブギヤ53等によって歯車減速機構が構成されている。バルブギヤ53は、バルブシャフト17の軸線方向の他端部(バルブ側に対して反対側の端部)に固定されている。また、バルブシャフト17またはバルブギヤ53には、バタフライバルブ14を閉弁作動方向に付勢するコイルスプリングが組み付けられている。
ここで、バルブ駆動装置、特に電動モータ7は、ECU9によって通電制御されるように構成されている。このECU9には、制御処理や演算処理を行うCPU、制御プログラムまたは制御ロジックや各種データを保存する記憶装置(SRAM、DRAM等の揮発性メモリ、EPROM、EEPROMまたはフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)、電源回路、タイマー等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。
また、ECU9は、図示しないイグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づいて、例えば新規吸入空気量、コモンレール34内の燃料圧力(コモンレール圧力)、燃料噴射量、排気ガス還流量(EGR量)等が各々制御指令値(制御目標値)となるように構成されている。
そして、ECU9は、エンジン1のクランクシャフトの回転角度を検出するクランク角度センサ、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内に吸入される新規吸入空気の流量(新規吸入空気量)を検出するエアフロセンサ61、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内に吸入される新規吸入空気の温度(吸気温)を検出する吸気温センサ62、エンジン1を冷却するエンジン冷却水の温度(冷却水温)を検出するエンジン冷却水温センサ63等の各種センサからのセンサ信号が、A/D変換器によってA/D変換された後に、ECU9に内蔵されたマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
なお、クランク角度センサは、エンジン1のクランクシャフトの回転角度を電気信号に変換するピックアップコイルよりなり、例えば30°CA(クランク角度)毎にNEパルス信号が出力される。そして、ECU9は、クランク角度センサより出力されたNEパルス信号の間隔時間を計測することによってエンジン回転速度(以下エンジン回転数と言う:NE)を検出するための回転速度検出手段として機能する。
また、マイクロコンピュータには、運転者(ドライバー)によるアクセル操作量(アクセルペダルの踏み込み量:所謂アクセル開度)を電気信号に変換し、ECU9へどれだけアクセルペダルが踏み込まれたかを出力するアクセル開度センサが接続されている。
また、マイクロコンピュータには、EGRV開度(実EGR開度)を電気信号に変換し、ECU9へどれだけEGRガスがエンジン吸気管2の内部(吸気通路25)を流れる新規吸入空気に混入されているか、つまり排気通路26から吸気通路25へのEGRガスのEGR量がどれくらいかを出力するEGR量センサ64が接続されている。
また、マイクロコンピュータには、自動車等の車両の走行速度(以下車速と言う)を検出する車速センサ(走行状態検出手段)、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内より流出し、排気ガス浄化装置の触媒コンバータケース36に流入する直前の排気ガスの空燃比(排気ガス中の酸素濃度)を検出する空燃比センサ65、エンジン1の各気筒毎の燃焼室内より流出し、排気ガス浄化装置の触媒コンバータケース36を通過した直後の排気ガスの温度(排気温度)を検出する排気ガス温センサ66、およびエンジン1の各気筒毎の燃焼室内より流出し、排気ガス浄化装置の触媒コンバータケース36を通過した直後の排気ガス中の窒素酸化物濃度(NOx濃度)を検出するNOxセンサ67が接続されている。
これらのアクセル開度センサ、EGR量センサ64、車速センサ、空燃比センサ65、排気ガス温センサ66およびNOxセンサ67は、他のセンサと同様に、A/D変換器によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力される。なお、マイクロコンピュータには、コモンレール圧力センサおよび燃料温度センサ等が接続されている。また、エンジン吸気管2の吸気通路25に再循環されるEGRガスの温度を検出する吸気温センサを設けても良い。例えば吸気温センサを排気ガス還流管4に設置し、EGRガスクーラ5を通過した直後のEGRガスの温度を検出するようにしても良い。また、エンジンルーム温度や外気温度を検出する外気温センサを使用しても良い。また、上記の空燃比センサ65に排気ガス中のNOx濃度を検出するNOx濃度検出手段としての機能を持たせても良い。また、EGRV6のバタフライバルブ14が開弁したら電気信号を出力するEGRバルブ開弁スイッチを設けても良い。
上記のクランク角度センサ、エアフロセンサ61、吸気温センサ62、エンジン冷却水温センサ63、アクセル開度センサ、空燃比センサ65、排気ガス温センサ66およびNOxセンサ67等によって、エンジン1の運転状態を検出する運転状態検出手段が構成される。また、上記のEGR量センサ64およびEGRバルブ開弁スイッチ等によって、EGRV開度を検出するEGRV開度検出手段(バルブ開度検出手段)、EGRV6の作動履歴(例えばエンジン1の一運転中における開弁期間)を検出するEGRV作動時間検出手段(バルブ開弁期間検出手段)が構成される。
そして、ECU9は、エンジン1の運転状態、すなわち、アクセル開度センサによって検出されたアクセル開度(ACCP)とエンジン回転数(NE)とに対応して設定された基本噴射量(Q)に、燃料温度やエンジン冷却水温等を考慮した噴射量補正量を加味して指令噴射量(目標噴射量:QFIN)を算出する機能と、エンジン回転数(NE)と指令噴射量(QFIN)とによって指令噴射時期(TFIN)を算出する機能と、指令噴射量(QFIN)とコモンレール圧力センサによって検出されたコモンレール圧力(PC)とによってインジェクタ35の電磁弁等のアクチュエータへの通電時間に相当する指令噴射パルス長さ(噴射量指令値、指令噴射期間:TQFIN)を算出する機能とを有している。なお、基本噴射量(Q)は、アクセル開度センサによって検出されたアクセル開度(ACCP)のみによって目標エンジントルクを演算し、この目標エンジントルクから基本噴射量(Q)を演算しても良い。
また、ECU9は、エンジン1の運転状態に対応した最適な燃料の噴射圧力を演算し、サプライポンプ33の電磁式吸入調量弁等のアクチュエータを駆動する機能を有している。これは、エンジン1の運転状態、すなわち、エンジン回転数(NE)と指令噴射量(QFIN)とによって目標コモンレール圧力(PFIN)を算出し、この目標コモンレール圧力(PFIN)を達成するために、コモンレール圧力センサによって検出されるコモンレール圧力(PC)と目標コモンレール圧力(PFIN)とが略一致するように、コモンレール圧力(PC)と目標コモンレール圧力(PFIN)との圧力偏差に基づいて、アクチュエータに供給するポンプ駆動電流を調整して、サプライポンプ33からコモンレール34に向けて吐出される燃料吐出量をフィードバック制御するように構成されている。
また、ECU9は、エアフロセンサ61によって検出された新規吸入空気量と目標新規吸入空気量とが略一致するように、新規吸入空気量と目標新規吸入空気量との偏差に基づいて、エンジン1の運転状態に対応した最適なEGR量(目標EGR開度)を演算し、EGRV6の電動モータ7等のアクチュエータを駆動する機能を有している。なお、EGRV6の目標EGR開度を、エンジン1の運転状態から直接算出しても良い。例えばエンジン回転数(NE)とアクセル開度(ACCP)とによってEGRV6の目標EGR開度を算出しても良く、あるいはエンジン回転数(NE)と指令噴射量(QFIN)とによってEGRV6の目標EGR開度を算出しても良い。
ここで、本実施例の内燃機関のEGR制御装置、特に排気ガス再循環装置は、バタフライバルブ14のシールリング溝15内に、自身の拡径方向の張力を利用してノズル12のシート面44に対するシール機能を持つC字状のシールリング16を組み合わせたEGRV6を使用している。
このようなEGRV6においては、シールリング16自身の拡径方向の張力による伸びにより、バルブ全閉位置の近傍(バルブ全閉位置の前後)にEGRガス洩れ量(流体流量、流体洩れ量、EGR量)の変化しない範囲(EGRガス洩れ量不感帯)がある。これは、シールリング16自身の張力により拡径方向に拡径するため、バタフライバルブ14のバルブ位置がバルブ全閉位置より外れても、シールリング16自身の張力により拡径方向への変位が限界となるまでは、シールリング16の摺動面45が、ノズル12のシート面44に密着し続けることができるからである。
ここで、ECU9は、電動モータ7への電力の供給を停止した際にコイルスプリングの付勢力(スプリング荷重)によってバタフライバルブ14が付勢されるバルブ全閉位置を制御上の全閉ポイント(θ=0°)としてマイクロコンピュータのメモリに格納している。なお、制御上の全閉ポイントとは、EGRV6のバタフライバルブ14を、排気ガス還流管4の排気ガス通路27およびEGRV6の排気ガス通路13を閉鎖するように全閉した全閉開度の状態(バルブ全閉位置)のことである。また、制御上の全閉ポイントとは、ハウジング11の通路壁面(ノズル12のシート面44)とバタフライバルブ14の外周端面との間の隙間が最小となるEGRV開度(バルブ位置)で、且つ排気ガス通路13を流れるEGR量が最小となるEGRV開度のことである。
また、ECU9は、EGRV6のバタフライバルブ14を、排気ガス還流管4およびEGRV6の排気ガス通路13を開放するように全開した全開開度の状態をバルブ全開位置としてメモリに格納している。なお、バルブ全開位置とは、ノズル12のシート面44とバタフライバルブ14の外周端面との間の隙間が最大となるEGRV開度(バルブ位置)で、且つ排気ガス通路13を流れるEGR量が最大となるEGRV開度のことである。
また、ECU9は、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づく上記の燃料噴射制御やEGRバルブ制御等が強制的に終了されるように構成されている。
なお、ECU9は、エンジン1の運転を終了する目的で、エンジンキー(またはエンジンスイッチ)をIG位置からACC位置またはOFF位置に回してイグニッションスイッチをオフ(IG・OFF)しても、所定の条件を満足するまで(所定時間が経過するまで)は、図4の制御プログラムに基づくエンジン停止後のEGRV開閉制御等を継続できるように構成されている。
[実施例1の制御方法]
次に、本実施例のEGRV開度制御方法を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。ここで、図3はEGRV開度制御を示したフローチャートで、図4はエンジン停止後のEGRV開閉制御を示したフローチャートである。これらの図3および図4の制御ルーチンは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)された後、所定の制御タイミング毎に実行される。
先ず、各種センサからのセンサ信号を取り込んで、エンジン1の運転状態および自動車等の車両の走行状態を検出する(ステップS1)。具体的には、クランク角度センサより取り込んだNE信号パルスの間隔時間を計測することでエンジン回転数(NE)を検出する。また、アクセル開度センサより取り込んだアクセル開度信号によってアクセル開度(ACCP)を検出する。また、エアフロセンサ61、吸気温センサ62、エンジン冷却水温センサ63、空燃比センサ65、排気ガス温センサ66、NOxセンサ67、コモンレール圧力センサおよび燃料温度センサ等より取り込んだの各種センサの検出信号によってエンジン1の運転状態を検出する。また、車速センサより取り込んだ車速信号によって車速を検出する。
次に、EGR量センサ64からの検出信号を取り込んで、EGRV開度(EGRV6の実EGR開度)を検出する(ステップS2)。
次に、EGRV6の開弁条件(EGRV開弁条件)が成立しているか否かを判定する(ステップS3)。この判定結果がNOの場合、すなわち、EGRV開弁条件が成立していない場合には、EGRV開度が全閉開度(バルブ全閉位置、制御上の全閉ポイント)となるように、電動モータ7に供給する供給電力(例えばモータ駆動電流)を調整(制限)する(ステップS4)。その後に、図4の制御ルーチンに進む。
これにより、EGRV6のバタフライバルブ14が強制的に全閉作動される。ここで、電動モータ7への電力供給を強制的に遮断して、コイルスプリングの付勢力(スプリング荷重)によって、EGRV開度を全閉開度(バルブ全閉位置)に戻すようにしても良い。
また、EGRV開弁条件が成立していない場合とは、EGRV6の閉弁条件(EGRV閉弁条件)が成立している場合のことである。そして、EGRV閉弁条件が成立した場合とは、EGRV6のバタフライバルブ14が開弁している時に、自動車等の車両の走行状態が変更された場合、あるいはエンジン1の運転状態が過度的に変更された場合(例えば運転者がアクセルペダルを大きく踏み込んでアクセル全開の時、エンジン負荷が高負荷領域で、ターボ過給機により吸入空気の過給動作を行っている時、定常走行からアクセルペダルが踏み込まれて加速走行に移行した時)、あるいは運転者がブレーキペダルを踏み込んだ場合のことである。
また、ステップS3の判定結果がYESの場合、すなわち、EGRV開弁条件が成立している場合には、エンジン1の運転状態に応じて目標新規吸入空気量を算出する(ステップS5)。具体的には、エンジン回転数(NE)とアクセル開度(ACCP)とによって目標新規吸入空気量を算出する。あるいは指令噴射量(QFIN)とエンジン回転数(NE)とによって目標新規吸入空気量を算出する。なお、目標新規吸入空気量を、これらの関係を予め実験等により測定して作成した特性図または演算式を用いて算出するようにしても良い。
次に、エアフロセンサ61によって検出された新規吸入空気量とステップS5で算出された目標新規吸入空気量とが略一致するように、新規吸入空気量と目標新規吸入空気量との偏差に基づいて、EGRV6の目標EGR開度を算出する(ステップS6)。具体的には、新規吸入空気量とEGRV開度(EGRV6の実EGR開度)とによってEGRV6の目標EGR開度を算出する。あるいは新規吸入空気量と吸気温とEGRV開度(EGRV6の実EGR開度)とによってEGRV6の目標EGR開度を算出する。また、EGRV6の目標EGR開度を、これらの関係を予め実験等により測定して作成した特性図または演算式を用いて算出するようにしても良い。なお、排気ガスの空燃比(排気ガス中の酸素濃度)、排気ガスの温度(排気温度)、排気ガス中の窒素酸化物濃度(NOx濃度)等のうちの1つ以上の検出値を考慮した補正量を加味して目標EGR開度を算出するようにしても良い。
次に、EGRV6の目標EGR開度を達成するために、EGR量センサ64によって検出されたEGRV開度(EGRV6の実EGR開度)と目標EGR開度とが略一致するように、EGRV6の実EGR開度と目標EGR開度との偏差に基づいて、電動モータ7に供給する電力(例えばモータ駆動電流)を調整する(ステップS7)。これにより、EGRV6の電動モータ7の駆動力を利用してバタフライバルブ14が開弁作動される。よって、EGRV6のバタフライバルブ14が、目標EGR開度に対応したEGRV開度に可変制御される。
次に、エンジン1の運転を開始してからエンジン1の運転を停止(終了)するまでのエンジン運転継続期間中において、制御タイミング毎に時々刻々と変化するエンジン1の運転状態(エンジン回転数および燃料噴射量)の推移を、マイクロコンピュータのメモリ(特に不揮発性メモリ)に書き込む(ステップS8)。具体的には、クランク角度センサより取り込んだNE信号パルスの間隔時間を計測することで、制御タイミング毎に時々刻々と求められるエンジン回転数(NE)を、エンジン運転継続期間中に渡って全てメモリに記憶する。また、エンジン回転数(NE)とアクセル開度(ACCP)とによって求められる基本噴射量(Q)、あるいはこの基本噴射量(Q)に噴射量補正量を加味して求められる指令噴射量(QFIN)に、エンジン1の気筒数を乗算した値を、エンジン運転継続期間中に渡って全て積算し、この積算値(燃料噴射量の累積値)を、エンジン運転継続期間中の総燃料噴射量として算出し、メモリに更新して記憶する。
なお、エンジン運転継続期間中における燃料消費量に基づいて、エンジン運転継続期間中の総燃料噴射量を求めても良く、また、エンジン回転数(NE)またはアクセル開度(ACCP)のいずれか一方によってエンジン運転継続期間中の総燃料噴射量を推定しても良い。また、空燃比センサ65、排気ガス温センサ66およびNOxセンサ67等の各種センサより取り込んだ検出信号に基づいて排気ガス中に含まれるPM量(パティキュレート量)を積算し、この積算値(累積値)をエンジン1の運転状態の推移の1つのデータとしてメモリに書き込んでも良い。
次に、エンジン1の運転を開始してからエンジン1の運転を停止(終了)するまでのエンジン運転継続期間中において、制御タイミング毎に時々刻々と変化するEGRV6の作動履歴(特にEGRV6の開弁作動履歴(EGRV開度の推移)およびEGRV作動時間等)を、マイクロコンピュータのメモリ(特に不揮発性メモリ)に書き込む(ステップS9)。具体的には、EGR量センサ64からの検出信号を取り込むことで、制御タイミング毎に時々刻々と求められるEGRV開度(EGRV6の実EGR開度)を、エンジン運転継続期間中に渡って全てメモリに記憶する。
ここで、EGRV作動時間とは、エンジン運転継続期間中におけるEGRV6の開弁作動時間のことである。このEGRV6の開弁作動時間は、上記のEGRV開弁条件が成立してEGRV6のバタフライバルブ14がバルブ全閉位置から開弁作動方向に開弁作動された時点で、EGRV作動時間タイマーによるタイマーカウントが開始され、上記のEGRV閉弁条件が成立してEGRV開度が制御上の全閉ポイントとなった時点で、EGRV作動時間タイマーによるタイマーカウントが中断し、再度上記のEGRV開弁条件が成立してEGRV6のバタフライバルブ14がバルブ全閉位置から開弁作動方向に開弁作動された時点で、EGRV作動時間タイマーによるタイマーカウントが再開される。つまり上記のタイマーカウント値への加算が再開される。そして、エンジン運転継続期間中にこれを繰り返す。
また、イグニッションスイッチが強制的にオフ(IG・OFF)された場合には、電動モータ7への電力の供給が断たれるので、コイルスプリングの付勢力によってEGRV開度がバルブ全閉位置に戻される。このため、EGRV開度がバルブ全閉位置に戻った時点で、EGRV作動時間タイマーによるタイマーカウントを中止(リセット)する。つまり、EGRV作動時間タイマーによるタイマーカウント値は、エンジン1の運転が停止される毎にリセットされる。なお、エンジン1の運転を停止した後に短時間(例えば後述するデポジット固化期間よりも短い期間)でエンジン1を再始動する場合には、EGRV作動時間タイマーによるタイマーカウントを継続するようにしても良い。
その後に、図4の制御ルーチンに進む。
次に、図4の制御ルーチンに進入すると、先ずイグニッションスイッチが強制的にオフ(IG・OFF)されたか否かを判定する(ステップS10)。この判定結果がNOの場合、すなわち、エンジン1の運転が継続されている場合には、図4の制御ルーチンを抜ける。
また、ステップS10の判定結果がYESの場合、すなわち、エンジン1の運転が停止された場合には、デポジット固化期間タイマーによるタイマーカウントを開始する(ステップS11)。ここで、本実施例では、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)された時期を、エンジン1の運転を停止した時期(エンジン停止時期、タイミング)としている。なお、エンジン回転数(NE)が0rpmとなった時点を、エンジン1の運転を停止した時期としても良い。
次に、EGRV6の電動モータ7への電力供給を遮断(OFF)する(ステップS12)。これにより、コイルスプリングの付勢力(スプリング荷重)によって、EGRV6のバタフライバルブ14が、全閉開度(バルブ全閉位置)に戻される。このとき、電動モータ7への電力供給を調整して、EGRV6のバタフライバルブ14を、バルブ全閉位置より僅かに開弁作動方向または閉弁作動方向に開弁している状態(シールリング16の摺動面45が、ノズル12のシート面44に密着しない程度の開弁状態)で保持(ホールド)しても良い。
次に、エンジン制御システム(内燃機関のEGR制御装置)の使用環境、特に排気ガス再循環装置の使用環境を取り込む(ステップS13)。具体的には、エンジン運転継続期間中において、制御タイミング毎に時々刻々と変化するエンジン1の運転状態(エンジン回転数、燃料噴射量および排気ガス中に含まれるPM累積値)の推移を、マイクロコンピュータのメモリよりCPUに読み込む。また、エンジン運転継続期間中において、制御タイミング毎に時々刻々と変化するEGRV6の作動履歴(特にEGRV6の開弁作動履歴(EGRV開度の推移)およびEGRV作動時間等)を、マイクロコンピュータのメモリよりCPUに読み込む。また、エンジン停止直前または直後の吸気温(外気温)および排気ガスの温度(排気温度)をCPUに読み込む。
次に、排気ガス再循環装置の使用環境に基づいて、エンジン停止時における、EGRV6の排気ガス通路13、特にハウジング11の通路壁面(ノズル12のシート面44を含む内周面)、バタフライバルブ14の表面、バルブシャフト17の表面に付着または堆積したデポジットの状態を推定する(デポジット状態推定手段)。具体的には、排気ガス再循環装置の使用環境に基づいて、エンジン停止時における、EGRV6の内部(排気ガス通路13)のデポジット温度(またはEGRV6のハウジング壁面温度)を推定する(ステップS14)。なお、排気ガス再循環装置の使用環境に基づいて、エンジン停止時における、EGRV6の内部(排気ガス通路13)のデポジット粘度を推定しても良い。また、エンジン停止時のデポジット温度(またはハウジング壁面温度またはデポジット粘度)を、これらのうちのいずれか1つと排気ガス再循環装置の使用環境との関係を予め実験等により測定して作成した特性図または演算式を用いて算出するようにしても良い。
次に、エンジン制御システム(内燃機関のEGR制御装置)の外部環境、特に排気ガス再循環装置(特にEGRV6)の外部環境を取り込む(ステップS15)。具体的には、吸気温センサ62からの検出信号を取り込んで、エンジン停止直後の吸気温(外気温)を検出する。また、エンジン冷却水温センサ63からの検出信号を取り込んで、エンジン停止直後のエンジン冷却水の温度(冷却水温)を検出する。
次に、エンジン停止時のデポジット温度(またはハウジング壁面温度)と排気ガス再循環装置の外部環境とによって、エンジン1の運転を停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期(デポジットがある程度固まる時期)までのデポジット固化期間を推定する(固化期間推定手段:ステップS16)。なお、エンジン停止時のデポジット粘度と排気ガス再循環装置の外部環境とによって、エンジン1の運転を停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期までのデポジット固化期間を推定しても良い。また、デポジット固化期間は、エンジン停止時のデポジット温度(またはハウジング壁面温度またはデポジット粘度)と排気ガス再循環装置の外部環境との関係を予め実験等により測定して作成した特性図または演算式を用いて算出するようにしても良い。
このデポジット固化期間とは、エンジン1の運転を停止した時期から、デポジット掻き落とし作動後にデポジットが、EGRV6のハウジング11のバルブ全閉位置近傍の通路壁面(ノズル12のシート面44)に流れ込まなくなる時期までの期間のことである。
ここで、EGRV6の排気ガス通路13中のデポジットは、エンジン停止直後は排気ガス温度(例えば350℃)程度と高く、デポジット温度が高温である程、デポジット粘度は低く流動性が高い。そして、デポジット温度は、時間経過に伴って吸気温(外気温)近くまで低下する。このとき、デポジット温度が所定値(例えば80℃)程度まで低下すると、デポジットがある程度固まる粘度(中粘度状態)となる。
したがって、エンジン1の運転を停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期までのデポジット固化期間は、図5のグラフに示したように、エンジン停止直後のデポジット温度(またはハウジング壁面温度)から、デポジット温度(またはハウジング壁面温度)が所定値(例えば80℃)程度まで低下するまでのデポジット温度降下期間(デポジット状態変化期間)となる。
ここで、本実施例の排気ガス再循環装置は、排気ガス還流管4の途中で、EGRV6よりもEGRガス流方向の上流側に、EGRガスをエンジン冷却水と熱交換させて冷却するEGRガスクーラ5が設置されている。この場合には、EGRガスクーラ5を持たないシステムと比べて、EGRV6の排気ガス通路13中に流入するEGRガス温度が低温となる。この低温EGRガス中に含まれるデポジットは、高温側に対してより粘着性が高い粘着性物質となるため、上記のデポジット固化期間を、EGRガスクーラ5を持たないシステムと比べて短い時間に設定することが望ましい。
また、吸気温(外気温)が低い程、吸気温(外気温)が高い時よりも、エンジン停止後のデポジット温度の降下速度が速くなるため、上記のデポジット固化期間を、吸気温(外気温)が低い程、吸気温(外気温)が高い時に比べて短い時間に設定することが望ましい。
次に、エンジン1の運転を停止した時期(時点)から、デポジット固化期間が経過しているか否かを判定する。すなわち、デポジット固化期間タイマーによるタイマーカウント値が、デポジット固化期間に対応した設定カウント値を越えているか否かを判定する(ステップS17)。この判定結果がNOの場合には、ステップS17の判定処理を繰り返す。
また、ステップS17の判定結果がYESの場合には、デポジット固化期間タイマーによるタイマーカウントを終了する(ステップS18)。
次に、エンジン停止後のデポジット掻き落とし作動を実施する(デポジット除去手段:ステップS19)。具体的には、バルブ全閉位置の近傍または前後(バルブ全閉位置を跨ぐ両側)の所定のEGRV開度範囲(EGRガス洩れ量不感帯)内において、EGRV6のバタフライバルブ14がバルブ全閉位置を通り越して開閉作動を複数回(例えば5回)繰り返すように、電動モータ7への供給電力を可変する。そして、エンジン停止後のデポジット掻き落とし作動が終了した時点で、電動モータ7への電力供給を遮断する。
なお、所定のEGRV開度範囲内において、EGRV6のバタフライバルブ14を開閉作動(デポジット掻き落とし作動)させる時間または回数は、エンジン運転継続期間やPM量の累積値に応じて決定される。また、デポジット掻き落とし作動回数は、1回でも良い。
その後に、図4の制御ルーチンを抜ける。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の内燃機関のEGR制御装置によるデポジット掻き落とし作動を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。
ECU9は、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されると、EGRV開度がバルブ全閉位置となるように、電動モータ7への供給電力を調整(制限)または電動モータ7への電力供給を断つことで、コイルスプリングの付勢力(スプリング荷重)によって、バタフライバルブ14を強制的に閉弁作動させる。そして、ECU9は、エンジン1を停止してからデポジット固化期間が経過した時点または直後に、以下のデポジット掻き落とし作動を実施する。
ECU9は、エンジン1を停止してからデポジット固化期間が経過した時点または直後に、電動モータ7への電力供給を停止した際にコイルスプリングの付勢力によってEGRV6のバタフライバルブ14が付勢されるバルブ全閉位置(制御上の全閉ポイント)の近傍または前後の所定のEGRV開度範囲内において、バタフライバルブ14がバルブ全閉位置を通り越して開閉作動を複数回繰り返すように、電動モータ7への供給電力を可変制御する。
ここで、所定のEGRV開度範囲とは、上述したEGRガス洩れ量不感帯のことで、バルブ全閉位置から開弁作動方向に僅かに開弁した不感帯開弁側最大開度と、バルブ全閉位置から閉弁作動方向に僅かに閉弁した不感帯閉弁側最大開度との間の回転角度範囲(バルブ開度範囲)のことである。なお、所定のEGRV開度範囲(EGRガス洩れ量不感帯)、不感帯開弁側最大開度、不感帯閉弁側最大開度は、マイクロコンピュータのメモリに格納されている。
ECU9は、エンジン1を停止してからデポジット固化期間が経過した時点または直後に、先ずEGRV開度が不感帯閉弁側最大開度となるように、電動モータ7への供給電力を可変制御する。次に、EGR量センサ64によって検出されるEGRV開度が不感帯閉弁側最大開度に到達した時点で、EGRV6のバタフライバルブ14の作動方向を反転させるように、電動モータ7への供給電力を可変制御する。具体的には、EGR量センサ64によって検出されるEGRV開度が不感帯閉弁側最大開度に到達した時点で、電動モータ7の回転方向を反転させる。
その後に、EGR量センサ64によって検出されるEGRV開度がバルブ全閉位置を通り越して不感帯開弁側最大開度に到達した時点で、EGRV6のバタフライバルブ14の作動方向を反転させるように、電動モータ7への供給電力を可変制御する。具体的には、EGR量センサ64によって検出されるEGRV開度が不感帯開弁側最大開度に到達した時点で、電動モータ7の回転方向を反転させる。
その後に、EGR量センサ64によって検出されるEGRV開度がバルブ全閉位置を通り越して不感帯閉弁側最大開度に到達した時点で、EGRV6のバタフライバルブ14の作動方向を反転させるように、電動モータ7への供給電力を可変制御する。具体的には、EGR量センサ64によって検出されるEGRV開度が不感帯閉弁側最大開度に到達した時点で、電動モータ7の回転方向を反転させる。
以上のようなバルブ全閉位置の近傍または前後の所定のEGRV開度範囲(EGRガス洩れ量不感帯)内におけるエンジン停止後のEGRV開閉制御(デポジット掻き落とし作動)を繰り返し実行する。なお、デポジット掻き落とし作動時の作動時間または回数は、エンジン運転継続期間やPM量の累積値に応じて決定される。
エンジン運転継続期間中に、ハウジング11のバルブ全閉位置の近傍または前後の通路壁面(ノズル12のシート面44)に付着または堆積したデポジットが、エンジン1を停止してからある程度固まった段階で、上述したようなエンジン停止後のEGRV開閉制御(デポジット掻き落とし作動)を実施すると、ハウジング11のバルブ全閉位置の近傍または前後の通路壁面(ノズル12のシート面44)に付着または堆積し、ある程度固まったデポジットが、バタフライバルブ14のシールリング溝15に嵌合保持されたシールリング16の摺動面45および両エッジ部にて掻き落とされる(図7(a)参照)。
これによって、デポジットは、ハウジング11とバタフライバルブ14との間の摺動部、特にノズル12のシート面44とシールリング16の摺動面45との間の摺動部より除去される。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の内燃機関のEGR制御装置においては、エンジン1の運転停止を検出した時点または直後に、例えばイグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)された時点または直後に、エンジン運転継続期間中の排気ガス再循環装置の使用環境に基づいて、エンジン停止時のデポジット温度(またはハウジング壁面温度)を推定し、この推定されたエンジン停止時のデポジット温度(またはハウジング壁面温度)と排気ガス再循環装置の外部環境とによって、エンジン1の運転を停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期(デポジットがある程度固まる時期、デポジット掻き落とし作動後にデポジットがEGRV6のバルブ周辺に垂れ込まなくなる時期)までのデポジット固化期間を推定している。
すなわち、推定されたエンジン停止時のデポジット温度(またはハウジング壁面温度)と排気ガス再循環装置の外部環境とに基づいて、エンジン停止後に時間経過に伴って時々刻々と変化するデポジット温度(またはハウジング壁面温度)の推移、つまりエンジン停止後のデポジット温度(またはハウジング壁面温度)の変化を推定している。
ここで、本実施例の場合には、図5に示したように、エンジン停止時のデポジット温度から、デポジット温度が所定値(例えば80℃)以下に低下するまでのデポジット温度変化時間(デポジット状態変化期間)がデポジット固化期間(例えば30分間)となる。
これにより、エンジン1の運転を停止してからデポジット固化期間が経過した時点または直後に、デポジット掻き落とし作動を実施した場合には、このデポジット掻き落とし作動後に、デポジットがEGRV6のバルブ周辺に垂れ込まなくなる(流れて戻ってくることがなくなる)。
そして、エンジン1の運転を停止してからデポジット固化期間が経過した時点または直後に、デポジット掻き落とし作動を実施する。すなわち、バルブ全閉位置の近傍または前後の所定のEGRV開度範囲(EGRガス洩れ量不感帯)内において、バタフライバルブ14がバルブ全閉位置を通り越して開閉作動を複数回繰り返すように、電動モータ7への供給電力を可変制御することで、EGRV6のバルブ周辺、特にハウジング11のバルブ全閉位置の近傍または前後の通路壁面(ノズル12のシート面44)、ノズル12のシート面44とシールリング16の摺動面45との間の摺動部(摺動接触部)より、エンジン停止時からの時間経過に伴って流動性が良い状態から流動性が緩慢となる状態(略堆積固化した状態)に変化したデポジット、つまりある程度固まったデポジットを、シールリング16の摺動面45および両エッジ部によって掻き落とすことができる。
これによって、エンジン停止後の、デポジット掻き落とし作動を実施する時期(タイミング)が最適な時期となる。このため、EGRV6のバルブ周辺に付着または堆積したデポジットの状態が、略堆積固化した状態(ある程度固まった状態、中粘度状態)の時にデポジット掻き落とし作動を実施することになるので、デポジット掻き落とし作動を実施した後に、デポジットが再度EGRV6のバルブ周辺に流れて戻ってくることがなくなる。これにより、EGRV6のバルブ周辺に対するデポジットの再付着または再堆積を阻止することができるので、デポジット堆積固化によるEGRV6のバルブ固着やバルブ動作不良を防止できる。
したがって、次回のエンジン始動後に、EGRV6のバタフライバルブ14を電動モータ7の駆動力によって開弁作動させようとした場合に、EGRV6のバタフライバルブ14を円滑に開弁作動させることができる。これにより、電動モータ7の小型化および軽量化を図ることができるので、自動車等の車両のエンジンルームへの排気ガス再循環装置、特に電動モータ7を含むアクチュエータの搭載性を改善できる。
また、実施例1において、デポジット固化期間中に再度デポジットの状態を推定し、この推定されたエンジン停止後のデポジットの状態に基づいて、デポジット固化期間を補正しても良い。
図6は本発明の実施例2を示したもので、エンジン停止後のEGRV開閉制御を示したフローチャートである。ここで、図6の制御ルーチンは、実施例1の図3の制御ルーチンを実行した後に実施例1の図4の制御ルーチンに代わって実行される。
図6の制御ルーチンに進入すると、先ずイグニッションスイッチが強制的にオフ(IG・OFF)されたか否かを判定する(ステップS20)。この判定結果がNOの場合には、図6の制御ルーチンを抜ける。
また、ステップS20の判定結果がYESの場合には、デポジット固化期間タイマーによるタイマーカウントを開始する(ステップS21)。次に、EGRV6の電動モータ7への電力供給を遮断(OFF)する(ステップS22)。次に、エンジン制御システム(内燃機関のEGR制御装置)の使用環境、特に排気ガス再循環装置の使用環境を取り込む(ステップS23)。次に、排気ガス再循環装置の使用環境に基づいて、エンジン停止時のデポジット温度(またはハウジング壁面温度またはデポジット粘度)を推定する(ステップS24)。
次に、エンジン制御システム(内燃機関のEGR制御装置)の外部環境、特に排気ガス再循環装置の外部環境(例えばエンジン冷却水温、吸気温、外気温)を取り込む(ステップS25)。次に、エンジン停止時のデポジット温度(またはハウジング壁面温度またはデポジット粘度)と排気ガス再循環装置の外部環境とによって、エンジン1の運転を停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期(デポジットがある程度固まる時期)までのデポジット固化期間を推定する(固化期間推定手段:ステップS26)。
次に、エンジン1の運転を停止した時期(時点)から、デポジット固化期間が経過しているか否かを判定する。すなわち、デポジット固化期間タイマーによるタイマーカウント値が、デポジット固化期間に対応した設定カウント値を越えているか否かを判定する(ステップS27)。この判定結果がNOの場合には、エンジン制御システム(内燃機関のEGR制御装置)の外部環境、特に排気ガス再循環装置(特にEGRV6)の外部環境(例えば吸気温、外気温)を取り込む(ステップS28)。次に、エンジン1を停止した時点から排気ガス再循環装置の外部環境(例えば吸気温、外気温)が所定値(例えば1〜5℃)以上変化しているか否かを判定する(ステップS29)。この判定結果がNOの場合には、ステップS27に進む。
また、ステップS29の判定結果がYESの場合には、ステップS26に進み、エンジン停止時のデポジット温度(またはハウジング壁面温度またはデポジット粘度)と排気ガス再循環装置の外部環境とによって、エンジン1の運転を停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期(デポジットがある程度固まる時期)までのデポジット固化期間を補正する(固化期間補正手段)。その後に、ステップS27に進む。
また、ステップS27の判定結果がYESの場合には、デポジット固化期間タイマーによるタイマーカウントを終了する(ステップS30)。次に、エンジン停止後のデポジット掻き落とし作動を実施する(デポジット除去手段:ステップS31)。その後に、図6の制御ルーチンを抜ける。
ここで、エンジン1を停止してからデポジット固化期間が経過するまでの間に、排気ガス再循環装置(特にEGRV6)の外部環境が変化し、エンジン停止後のデポジットの状態変化量(例えば単位時間当たりのデポジット温度変化量、単位時間当たりのハウジング温度変化量、単位時間当たりのハウジング壁面温度変化量、単位時間当たりのデポジット粘度変化量)が変化した場合に、エンジン停止時に推定したデポジット固化期間が経過してもデポジットが未だ流動性が良かったり、デポジット掻き落とし作動を実施してもデポジットを掻き落とすことができない程デポジットが固まってしまったりする可能性がある。
これは、エンジン1を停止した時期から、デポジットを掻き落とす時期までのデポジット固化期間中に、排気ガス再循環装置(特にEGRV6)の外部環境(特に温度条件)が変化する場合、例えば自動車等の車両を洗車場まで走行させてエンジン1を止めた後に洗車したとき、あるいは自動車等の車両を駐車してエンジン1を止めた後に雨が降ってきたとき、風が強くなったとき等、デポジットの状態変化が速くなったり、遅くなったりするような外部温度環境条件の変化時に、EGRV6の外部環境の変化に基づいて、デポジット固化期間を補正することにより、上記不具合を防止することができる。
[変形例]
本実施例では、エンジン1の燃焼室より排気系統に流出した流体(排気ガス)中に含まれるデポジットが、掻き落とし作動後に再度EGRV6のバルブ周辺に流れて戻ってくるのを阻止して、バタフライバルブ14またはシールリング16の固着を防止しているが、エンジン1の燃焼室より吸気系統に逆流した流体(未燃焼ガス)中に含まれるデポジットが、掻き落とし作動後に再度流体制御弁のバルブ周辺に流れて戻ってくるのを阻止して、バルブの固着を防止するようにしても良い。この場合には、吸入空気等の流体の流れ方向の上流側がエアフィルタ側となり、流体の流れ方向の下流側がエンジンの吸気ポート側や燃焼室側となる。なお、シールリングを設けなくても良い。
本実施例では、EGRV6のバタフライバルブ14を開弁駆動または閉弁駆動するバルブ駆動装置を、電動モータ7と例えば歯車減速機構等の動力伝達機構とを備えた電動式アクチュエータによって構成したが、バタフライバルブを開弁駆動または閉弁駆動するバルブ駆動装置を、電磁式または電動式負圧制御弁を備えた負圧作動式アクチュエータや、電磁式流体制御弁等の電磁式アクチュエータによって構成しても良い。
なお、EGRV6のバタフライバルブ14を閉弁方向または開弁方向に付勢するスプリング等のバルブ付勢手段を設置しなくても良い。また、ハウジングとバタフライバルブとを備えた流体流量制御弁として、本実施例のEGRV6の代わりに、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御するスロットルバルブ等の吸気制御弁、エンジンの燃焼室内より排出される排気ガス量を制御する排気制御弁、スロットルバルブをバイパスする吸入空気量を制御するアイドル回転速度制御弁等に適用しても良い。
本実施例では、本発明の内燃機関の制御装置を、EGRガス(高温流体)等の流体の流量を制御する内燃機関のEGR制御装置(排気ガス再循環装置)に適用しているが、このような内燃機関のEGR制御装置に限定する必要はない。すなわち、ハウジングとバタフライバルブとを備えた流体制御弁として、本実施例の流体流量制御弁の代わりに、流体流路開閉弁、流体流路切替弁、流体圧力制御弁に適用しても良い。また、本発明の流体制御弁を、タンブル流制御弁やスワール流制御弁等の吸気流制御弁、吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変弁等に適用しても良い。また、エンジンとして、ガソリンエンジンを用いても良い。
本実施例では、ハウジング11の内周にノズル12を嵌合保持し、ノズル12の内部にバタフライバルブ14を開閉自在に収容しているが、ハウジング11の内部に直接バタフライバルブ14を開閉自在に収容しても良い。
本実施例では、ハウジング11の通路壁面(ノズル12の内周面)の一部に、バタフライバルブ14の閉弁作動時にバタフライバルブ14のシールリング溝15に嵌め込まれたシールリング16の摺動面45が摺動接触するシート面44を設けているが、シールリング溝15およびシールリング16を廃止して、ハウジング11の通路壁面の一部に、バタフライバルブ14の閉弁作動時にバタフライバルブ14の外周端面等の摺動面が摺動接触する当接面を設けても良い。
本実施例では、EGRV6のバタフライバルブ14をバルブ全閉位置を通り越して開閉作動させる所定のEGRV開度範囲を、EGRガス洩れ量不感帯としているが、所定のEGRV開度範囲を、EGRガス洩れ量不感帯よりも広い範囲または狭い範囲としても良い。また、所定のEGRV開度範囲を、バルブ全閉位置を中心に左右(前後)均等の範囲にしなくても良い。
また、エンジン停止時またはエンジン停止後に、EGRガスクーラ5よりも下流側の排気ガス還流管4またはEGRV6のハウジング11の温度を検出して、デポジットの状態(デポジット温度またはハウジング壁面温度またはデポジット粘度)を推定しても良い。
内燃機関のEGR制御装置を示した断面図である(実施例1)。 EGRVを示した断面図である(実施例1)。 EGRV開度制御を示したフローチャートである(実施例1)。 エンジン停止後のEGRV開閉制御を示したフローチャートである(実施例1)。 エンジン停止後のデポジット温度の変化を示したタイミングチャートである(実施例1)。 エンジン停止後のEGRV開閉制御を示したフローチャートである(実施例2)。 (a)はデポジット掻き落とし作動を示した説明図で、(b)はエンジン停止後のデポジット再付着を示した説明図である(比較例)。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 エンジン吸気管
3 エンジン排気管
4 排気ガス還流管
5 EGRガスクーラ(排気ガス冷却装置)
6 EGRV(排気ガス還流量制御弁、排気ガス制御弁、流体流量制御弁)
7 EGRVの電動モータ(アクチュエータ)
9 ECU(エンジン制御ユニット、バルブ制御ユニット)
11 EGRVのハウジング
12 EGRVのノズル(ハウジングの円筒部)
13 EGRVの排気ガス通路(流体通路)
14 EGRVのバタフライバルブ(EGRVの弁体、バルブ)
15 バタフライバルブのシールリング溝(環状溝)
16 EGRVのシールリング
17 EGRVのバルブシャフト(EGRVの弁軸、バルブ軸)
27 排気ガス還流管の排気ガス通路(流体通路)
44 EGRVのノズルのシート面
45 EGRVのシールリングの摺動面
61 エアフロセンサ
62 吸気温センサ
63 エンジン冷却水温センサ
64 EGR量センサ
65 空燃比センサ
66 排気ガス温センサ
67 NOxセンサ

Claims (11)

  1. (a)エンジンの燃焼室に連通する流体通路を形成するハウジング、および前記流体通路の内部に開閉自在に収容されたバルブを有する流体制御弁と、
    (b)エンジン停止時における、前記流体制御弁に付着または堆積したデポジットの状態を推定するデポジット状態推定手段と、
    (c)このデポジット状態推定手段によって推定されたエンジン停止時のデポジットの状態に基づいて、前記エンジンの運転を停止した時期から、デポジットが略堆積固化する時期までのデポジット固化期間を推定する固化期間推定手段と、
    (d)前記流体制御弁のバルブを、前記流体通路を閉鎖するように全閉した状態をバルブ全閉位置としたとき、
    前記エンジンの運転を停止した時期から、前記デポジット固化期間が経過した時点または直後に、前記バルブ全閉位置の近傍または前後の所定のバルブ開度範囲内において前記流体制御弁のバルブを開閉作動させるデポジット除去手段と
    を備えた内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記デポジットの状態を推定するとは、エンジン停止時のデポジット温度を推定することであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記デポジットが略堆積固化する時期とは、デポジット温度が所定値以下に低下する時期のことであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記デポジットの状態を推定するとは、エンジン停止時のデポジット粘度を推定することであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記デポジットが略堆積固化する時期とは、デポジット粘度が所定値以上に上昇する時期のことであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記デポジットの状態を推定するとは、エンジン停止時のハウジング温度またはハウジング壁面温度を推定することであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記デポジットが略堆積固化する時期とは、ハウジング温度またはハウジング壁面温度が所定値以下に低下する時期のことであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、 前記固化期間推定手段は、前記流体制御弁の外部環境の変化に基づいて、前記デポジット固化期間を補正することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、 前記流体制御弁のバルブを開弁作動方向および閉弁作動方向に駆動するアクチュエータを備え、
    前記デポジット除去手段は、前記所定のバルブ開度範囲内において、前記流体制御弁のバルブが前記バルブ全閉位置を通り越して開閉作動を複数回繰り返すように、前記アクチュエータを制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、 前記流体制御弁のバルブは、前記ハウジングに対して相対回転して前記流体通路を開閉する円板状のバタフライバルブであって、
    前記バタフライバルブの外周端面全周には、前記バタフライバルブのバルブ全閉位置の近傍または前後で、前記ハウジングの通路壁面と前記バタフライバルブの外周端面との間の隙間をシールするシールリングが装着されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  11. 請求項1ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、
    前記流体制御弁は、前記エンジンの燃焼室より流出した排気ガスを制御する排気ガス制御弁であることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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