JP2008075182A - シリコン酸化膜の成膜方法および装置 - Google Patents

シリコン酸化膜の成膜方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 プラズマCVDによりシリコン酸化膜を成膜する際に、熱酸化膜に匹敵する良好な膜質を得ることができるシリコン酸化膜の成膜方法および成膜装置を提供すること。
【解決手段】 シリコン含有ガスおよび酸素含有ガス以外に、水素ガスを処理室内に導入して、処理室内に水素を含有するプラズマを生成する工程を有し、高周波アンテナにより前記誘電体壁を介して前記処理室内に高密度の誘導結合プラズマを形成し、この高密度の誘導結合プラズマによりシリコン酸化膜を形成するとともに、プラズマ中のHとシリコン酸化膜中のSiとを反応させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイ(LCD)等の基板上に、プラズマCVDによりシリコン酸化膜を成膜するシリコン酸化膜の成膜方法および成膜装置に関する。
液晶ディスプレイ(LCD)の製造においては、ガラス製の矩形のLCD基板の表面に、プラズマ雰囲気の下で所定の導電性の薄膜や、例えば酸化シリコン膜(SiO)などの絶縁膜を成膜する、いわゆるプラズマCVD処理を行っている。
このプラズマCVD処理においては、集積度が高くなり微細な処理が必要とされる今日、高密度プラズマを発生できるICP(誘導結合型)プラズマCVD装置、マイクロ波プラズマCVD装置、ECRプラズマCVD装置などを用いている。
たとえば、シリコン酸化膜を成膜する場合、モノシランと酸素、モノシランと亜酸化窒素、またはTEOS気化ガス等を成膜ガスとして、プラズマ処理室内に導入し、高密度プラズマを発生させ、処理室内のLCD基板に、シリコン酸化膜を堆積させて成膜している。
しかしながら、上述したプラズマCVDによりシリコン酸化膜を成膜した場合には、界面準位密度(Dit)が5×1011程度と高く、膜質が良好でないといった問題点がある。
熱酸化により例えば1000℃の温度でシリコン酸化膜を成膜した場合には、界面準位密度(Dit)を5×1010程度と低くすることができ、良好な膜質が得られるが、LCD基板のようにガラス製の場合には、1000℃の温度では、軟化のおそれがあるため、熱CVDを用いることができない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、プラズマCVDによりシリコン酸化膜を成膜する際に、熱酸化膜に匹敵する良好な膜質を得ることができるシリコン酸化膜の成膜方法および成膜装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、
基板を載置する載置台を有する処理室と、その上のアンテナ室とに区画された、真空排気可能な金属製のハウジングと、前記処理室と前記アンテナ室とを区画する誘電体壁と、前記アンテナ室に前記誘電体壁に沿って設けられ、高周波電力が供給される高周波アンテナと、前記誘電体壁の下側に設けられ、処理室内にガスを導入するシャワーヘッドとを有するプラズマCVD装置を用い、処理室内にシリコン含有ガスおよび酸素含有ガスを導入してこれらガスのプラズマを生成し、基板にシリコン酸化膜を堆積して成膜するシリコン酸化膜の成膜方法であって、
前記シリコン含有ガスおよび酸素含有ガス以外に、水素ガスを処理室内に導入して、処理室内に水素を含有するプラズマを生成する工程を有し、
前記高周波アンテナにより前記誘電体壁を介して前記処理室内に高密度の誘導結合プラズマを形成し、この高密度の誘導結合プラズマによりシリコン酸化膜を形成するとともに、プラズマ中のHとシリコン酸化膜中のSiとを反応させることを特徴とするシリコン酸化膜の成膜方法が提供される。
この場合に、前記シャワーヘッドは、中心部に設けられたシリコン含有ガス導入用の第1のシャワーヘッドと、その周囲に設けられた酸素含有ガスおよび水素ガス導入用の第2のシャワーヘッドとを有することが好ましい。
ここで、前記水素ガスを導入する工程は、前記プラズマの生成を停止することなく、シリコン含有ガスを停止し、その後に実施してもよいし、前記プラズマの生成を停止した直後に、シリコン含有ガスを停止し、その後に実施してもよい。さらに、前記基板は矩形状をなす場合に、前記高周波アンテナとして、給電部材を中心として略正方形をなす4つの分岐アンテナ部を有し、全体として略正方形の形状に形成されており、これら分岐アンテナに給電部材を介して高周波電力が印加され、各分岐アンテナ部は、前記給電部から外方に延び、外側コーナーの分岐部から2つの三角形部に分岐されており、これら三角形部は前記分岐部から三角形を描きながら順次渦巻き状に形成され、これら三角形部の終端に、接地点が形成されているものを用いることが好ましい。
本発明の第2の観点によれば、
プラズマCVDにより基板にシリコン酸化膜を堆積して成膜するシリコン酸化膜の成膜装置であって、
基板を載置する載置台を有する処理室と、その上のアンテナ室とに区画された、真空排気可能な金属製のハウジングと、
前記処理室と前記アンテナ室とを区画する誘電体壁と、
前記アンテナ室に前記誘電体壁に沿って設けられ、高周波電力が供給される高周波アンテナと、
前記誘電体壁の下側に設けられ、処理室内にガスを導入するシャワーヘッドと、
前記シャワーヘッドを介して前記処理室内にシリコン含有ガスおよび酸素含有ガスを供給する成膜ガス供給手段と、
前記シャワーヘッドを介して前記処理室内に水素ガスを供給する水素ガス供給手段と
を具備し、
前記高周波アンテナにより前記誘電体壁を介して前記処理室内に高密度の誘導結合プラズマが形成され、シリコン含有ガスおよび酸素含有ガスのプラズマによりシリコン酸化膜を形成するとともに、水素ガスのプラズマによりプラズマ中のHとシリコン酸化膜中のSiとを反応させることを特徴とするシリコン酸化膜の成膜装置が提供される。
この場合に、前記シャワーヘッドは、中心部に設けられたシリコン含有ガス導入用の第1のシャワーヘッドと、その周囲に設けられた酸素含有ガスおよび水素ガス導入用の第2のシャワーヘッドとを有することが好ましい。
ここで、前記シリコン含有ガスの導入を停止した後、処理室内に水素ガスを導入するように前記水素ガス導入手段を制御する制御機構を有することが好ましい。この場合には、前記制御機構は、前記シリコン含有ガスおよび酸素含有ガスのプラズマの生成を停止することなく、シリコン含有ガスを停止し、その後に水素ガスを導入するように前記水素ガス導入手段を制御してもよいし、前記シリコン含有ガスおよび酸素含有ガスのプラズマの生成を停止した直後に、シリコン含有ガスを停止し、その後に水素ガスを導入し、前記プラズマ生成手段により水素ガスを含有するプラズマを生成するように前記水素ガス導入手段を制御してもよい。さらに、前記基板は矩形状をなす場合に、前記高周波アンテナとして、給電部材を中心として略正方形をなす4つの分岐アンテナ部を有し、全体として略正方形の形状に形成されており、これら分岐アンテナに給電部材を介して高周波電力が印加され、各分岐アンテナ部は、前記給電部から外方に延び、外側コーナーの分岐部から2つの三角形部に分岐されており、これら三角形部は前記分岐部から三角形を描きながら順次渦巻き状に形成され、これら三角形部の終端に、接地点が形成されているものを用いることが好ましい。
本発明によれば、処理室内にシリコン含有ガスおよび酸素含有ガスを導入し、プラズマを生成し、基板にシリコン酸化膜を堆積して成膜するプラズマCVDによる成膜処理の際に、水素ガスを処理室内に導入し、水素ガス含有プラズマを形成する。水素含有プラズマ中の水素は形成されたシリコン酸化膜のシリコンと結びつき、膜の欠陥を埋めることができるので、膜質を良好にすることができる。
この場合に、プラズマとして低密度プラズマを用いた場合、膜質を向上させるための水素ガス含有プラズマ処理の時間が長くなり、スループットの観点から成膜処理室における水素ガス含有プラズマ処理が困難になる場合も生じるが、プラズマとして高密度プラズマを用いることにより、プラズマ粒子の衝突回数が多く、反応性を高くすることができるので、成膜処理室内での短時間の水素ガス含有プラズマの処理で確実に膜質を向上させることができる。
また、水素ガスの導入時期は問わず、シリコン含有ガスおよび酸素含有ガスと同時に導入してもよいが、水素含有プラズマにより膜の欠陥を埋める効果を発揮するためには、成膜のためのシリコン含有ガスを停止後に水素ガスを導入するほうが好ましい。
本発明において、シリコン含有ガスとしては、モノシラン(SiH)ガス、TEOS(Si(OC)気化ガスを好適に用いることができ、その流量は10〜500sccmが好ましい。また、酸素含有ガスとしては、酸素ガス、亜酸化窒素ガスを好適に用いることができ、その流量は10〜2000sccmが好ましい。さらに、水素ガスの流量は10〜1000sccmが好ましい。
本発明によれば、処理室内にシリコン含有ガスおよび酸素含有ガスを導入し、プラズマを生成し、基板にシリコン酸化膜を堆積して成膜するプラズマCVDによる成膜処理の際に、水素ガスを処理室内に導入し、水素ガス含有プラズマを形成するので、水素含有プラズマ中の水素が形成されたシリコン酸化膜のシリコンと結びつき、膜の欠陥を埋めることができ、膜質を良好にすることができる。
この場合に、プラズマとして高密度プラズマを用いることにより、プラズマ粒子の衝突回数が多く、反応性を高くすることができるので、成膜処理室内での短時間の水素ガス含有プラズマの処理で確実に膜質を向上させることができる。
また、成膜のためのシリコン含有ガスを停止後に水素ガスを導入して水素ガス含有プラズマを生成させることにより、一層膜質の良好なシリコン酸化膜を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されるLCD基板用成膜処理システムの平面図である。
このLCD基板用成膜処理システムは、複数例えば25枚の基板Gを収容するカセットCを載置し、大気雰囲気に維持されるカセットステーション1と、ロードロック室3と、カセットCとロードロック室3との間で基板Gの受け渡しを行う搬送機構2と、搬送機構2と反対側でロードロック室3に連接された矩形状の搬送室4と、搬送室4に連接され基板Gを予備加熱するためのヒートバッファ装置6と、搬送室4に連接されプラズマCVDにより基板G上にシリコン酸化膜(SiO)を成膜するプラズマCVD装置7とを有している。
ロードロック室3と外側の大気雰囲気とを連通する開口部、ロードロック室3と搬送室4との間、搬送室4とヒートバッファ装置6との間、搬送室4とプラズマCVD装置7との間にはゲートバルブ8が設けられている。
搬送室4、ヒートバッファ装置6、およびプラズマCVD装置7は、真空雰囲気に維持される。また、ロードロック室3は、大気側との間で基板Gの受け渡しを行う際には大気雰囲気に維持され、真空雰囲気の搬送室4との間で基板Gの受け渡しを行う際には真空雰囲気に維持される。
搬送室4内には多関節アーム5が設けられており、この多関節アーム5がロードロック室3、ヒートバッファ装置6、およびプラズマCVD装置7に対する基板Gの受け渡しを行う。
このような成膜処理システムにおいては、まずカセットCの例えば25枚の基板Gを搬送機構2によりロードロック室3に搬入し、その後、大気側のゲートバルブ8を閉じ、ロードロック室3内を真空排気する。そして、ロードロック室3の搬送室4側のゲートバルブ8を開け、多関節アーム5によりロードロック室3からヒートバッファ装置6に装入され、ヒートバッファ装置6で予備加熱された基板Gが多関節アーム5により順次プラズマCVD装置7に搬送されてシリコン酸化膜の成膜処理が行われる。この際に、ヒートバッファ機構6は複数枚、例えば6枚の基板を装入することが可能となっている。処理後の基板Gは順次ロードロック室3に戻され、25枚の基板の処理が終了してロードロック室3に戻された時点で、搬送室側のゲートバルブ8を閉じ、ロードロック室3内を大気雰囲気にする。そして、大気側のゲートバルブ8が開かれ、搬送機構2によりロードロック室3内の25枚の基板GがカセットCに戻される。
次に、本発明が実施されるプラズマCVD装置7について説明する。
このプラズマCVD処理装置7は、誘導結合型(IPC)プラズマ生成機構を有している。このプラズマCVD装置7は、図2に示すように、導電性材料、例えばアルミニウムからなる気密なハウジング10を備えている。この気密なハウジング10内は、導電性材料、例えばセラミックスや石英からなる誘電体壁11を介して、上下に仕切られ、上側にアンテナ室12が、下側に処理室13が区画されている。また、このハウジング10は、接地線14によりハウジング全体が接地されている。
アンテナ室12内には、誘電体壁11に沿って配置された高周波アンテナ15が設けられている。この高周波アンテナ15は、図3に示すように、全体として略正方形の形状に形成されていると共に、それぞれ別体に構成された略正方形のユニット、すなわち、第1分岐アンテナ部16、第2分岐アンテナ部17、第3分岐アンテナ部18、および第4分岐アンテナ部19から構成されている。
これら第1ないし第4分岐アンテナ部16〜19の中心には、給電部材20が配置され、アンテナ室12の上方に延在されている。給電部材20とハウジング10との間には、絶縁性を有する気密部材21が介装されている。なお、給電部材20を貫通して形成された第1ガス供給管33については、後述する。
これら第1ないし第4分岐アンテナ部16〜19のうち、第1分岐アンテナ部16を例に挙げ説明すると、図3に示すように、第1分岐アンテナ部16は、給電部材20に接続された結合部21から外方に延在され、コーナーの分岐部22において2つ三角形部23,24に分岐されている。これら2つの三角形部23,24は、それぞれ、分岐部22から三角形を描きながら順次渦巻き状に形成され、これら三角形部23,24の終端には、接地点25,26が形成されている。したがって、後述するように、高周波アンテナ15に所定の高周波電力が印加された場合、その高周波電流は、第1ないし第4分岐アンテナ部16〜19の延在・分岐方向に沿って流されるため、各分岐アンテナ部に流れる電流の方向が一方向に統一され、各分岐アンテナ部の間で、電気的な相互干渉が生起されることがない。これにより、処理室13内に均一な磁界を形成し、均一な高密度プラズマを励起することができる。
また、三角形部23,24の終端に形成された接地点25,26には、図2に示すように、ハウジング10との間に、複数の接地部材27が接続されている。これにより、第1ないし第4分岐アンテナ部16〜19の終端は、それぞれ、接地部材27、ハウジング10、および接地線14により接地されている。
さらに、第1ないし第4分岐アンテナ部16〜19のための給電部材20には、マッチングボックス28を介してRF電源29が接続されている。これにより、このRF電源29から、誘導結合プラズマを発生させるのに十分な出力をもった高周波電力、例えば13.56MHzの高周波電力が供給されるようになっている。
さらに、アンテナ室12の側壁には、プラズマの励起を抑制するガス、例えば、SFを供給するための供給管30と、これを排出するための排出管31とが設けられている。これにより、供給管30を介してSFが供給されると、アンテナ室12内での不要なプラズマの励起を抑制することができ、高周波アンテナ15の損傷を防止することができる。
処理室13の上部の誘電体壁11の下側には、プラズマ用成膜ガスを導入するための環状のシャワーヘッド32が設けられ、このシャワーヘッド32には、多数のガス拡散孔が形成されている。このシャワーヘッド32には、上述した給電部材20内に形成された第1ガス供給管33が接続されており、第1ガス供給管33の他端にはシリコン含有ガスであるモノシラン(SiH)供給源41が接続されている。したがって、SiH供給源41から、第1ガス供給管33およびシャワーヘッド32を介して、SiHガスが供給され、シャワーヘッド32内のガス拡散孔を介して、処理室12内の基板Gの上方に拡散されるようになっている。
また、シャワーヘッド32に隣接して、プラズマ用の処理ガスを導入するためのシャワーヘッド34が設けられ、このシャワーヘッド34には、第2ガス供給管35が接続されており、第2のガス供給管の他端にはOガス供給源41およびHガス供給源42が接続されている。したがって、Oガス供給源41およびHガス供給源42から、第2ガス供給管35およびシャワーヘッド34を介して、OガスおよびHガスが供給可能となっており、これらのガスが処理室13内の上部に拡散されるようになっている。
さらに、処理室13内の底部近傍には、シャワーヘッド34に対向するように、例えばセラミックや石英等の絶縁支持部材36aを介して、被処理基板であるLCD基板Gを載置するための載置台36が設けられている。この載置台36は、例えば表面がアルマイト処理(陽極酸化処理)されたアルミニウム等からなり、その内部には、例えばセラミックヒータ等の加熱手段や冷媒流路等の温度制御機構、温度センサー等(いずれも図示せず)が設けられており、基板Gの温度を微細にかつ自動的に所定温度に維持することができるようになっている。載置台36には、処理室内に搬入され載置台36に載置された基板Gを保持するためのクランプ(図示せず)が設けられている。また、載置台36は軸部材36bを介して昇降機構(図示せず)に接続されており、昇降可能に構成される。また軸部材36bを囲むように、載置台36と処理室13の底壁とを気密にシールするようにベローズ38が設けられている。なお、載置台36には、処理室13内で生成されたプラズマを基板Gに引き込むための高周波電源が接続されていてもよい。
さらに、ハウジング10の底面の側壁近傍部分には、複数の排気ポート37が設けられ、これら排気ポート37には排気管37aが接続されている。そして、排気管37aには、例えば真空ポンプ、ターボ分子ポンプ等の排気機構(図示せず)が設けられている。これにより、処理室13内が所定の真空度まで真空引きされるようになっている。
次に、このように構成されたプラズマCVD処理装置7により、シリコン酸化膜をLCD基板G上に成膜方法について説明する。
基板Gが処理室13内に搬入され、載置台36に載置されてクランプされた後、図示しない排気機構により排気管37aを介して処理室13内が排気され、例えば10−6Torr程度の高真空状態に保持される。
この所定の真空度になった後、処理室13内には、SiHガス供給源41から第1ガス供給管33を介してからモノシランが導入されると共に、Oガス供給源42から第2ガス供給管を介してOガスが導入され、処理室13内の圧力が1mTorr〜1Torrに保持される。
この時の流量は、SiHガスは、例えば10〜500SCCM、Oガスは、例えば10〜2000SCCMに設定される。また、載置台36に載置された基板Gは、例えば200〜450℃の温度に保持される。
次いで、RF電源29から高周波アンテナ15に、周波数が例えば13.56MHz、パワーが例えば500W〜10kWの高周波電力が供給され、基板Gの上方に、SiHガス、Oガスのプラズマが形成され、シリコン酸化膜(SiO)が基板G上に堆積される。
この成膜処理を所定時間、例えば30秒間行った後、成膜時のプラズマを停止することなく、または停止直後に、SiHガスの供給を停止し、H2ガス供給源43から第2ガス供給管35を介してH2ガスが処理室13内に導入される。この時の流量は、例えば10〜1000SCCMに設定される。このようにH2ガスが導入され、RF電源29から高周波アンテナ15に高周波電力が供給されることにより、Hガスを含むプラズマ、具体的にはHガスとOガスのプラズマが生成される。このように、Hガスを含むプラズマを生成させることにより、プラズマ中のHと成膜されたシリコン酸化膜中のSiとが反応し、膜中の欠陥を埋める作用を果たす。したがって、膜質が良好な酸化シリコン膜が得られる。
この場合に、高周波アンテナ15を用いて誘導結合によりプラズマを形成するので、高密度のプラズマを得ることができ、プラズマ粒子の衝突回数が多く、反応性を高くすることができるので、処理室13内での短時間、例えば30秒間程度のHガス含有プラズマの処理で確実に膜質を向上させることができる。
次に、本発明に従って実際に成膜した結果について説明する。
高真空に保持された処理室13内の載置台36にLCD基板Gを載置し、SiHガスを150SCCM、Oガスを900SCCMの流量で導入し、処理室13内の圧力を20mTorrとし、基板温度を350℃に保持した状態で、RF電源29から高周波アンテナ15に、周波数が13.56MHz、パワーが6kWの高周波電力を供給して誘導結合により処理室13内にSiHガス、Oガスのプラズマを生成させ、30秒間成膜処理を行い、シリコン酸化膜を成膜した。その後、プラズマを停止することなく、SiHガスの供給を停止し、300SCCMの流量でHガスを処理室13内に導入し、HガスとOガスのプラズマを生成し、そのプラズマでの処理を30秒間行った。
このようにして成膜処理を行った基板Gのシリコン酸化膜の状態を調査した結果、フロットバンド電圧Vfl=−0.3V程度、界面準位密度Dit=5×1010程度と熱酸化膜に匹敵する良質な膜が形成されたことが確認された。これに対し、Hガスの導入を行わずに従来通りに成膜を行った場合には、フロットバンド電圧Vfl=−2.0V程度、界面準位密度Dit=5×1011程度であった。この結果から、本発明の効果が確認された。
以上の実施の形態では、誘導結合型のプラズマCVD装置により高密度プラズマを生成したが、マイクロ波型のプラズマCVD装置によっても大掛かりな装置によらずに高密度プラズマを得ることができる。マイクロ波型のプラズマ処理装置は、図4の断面図、図5の平面図に示すように、マイクロ波電源51から導波管52およびマイクロ波キャビティー53を介して処理室50内にマイクロ波を導入し、高密度プラズマを形成する。キャビティー部分には石英等の誘電体部材54が設けられている。なお、参照符号55はシャワーヘッドである。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、プラズマ生成手段としては、上述した誘導結合型や、マイクロ波型のものに限らず、ECR型のもの等種々のプラズマ生成手段を用いることができる。
また、上記実施の形態では、シリコン含有ガスとしてモノシランガスを用い、酸素含有ガスとして酸素ガスを用いたが、これに限るものではなく、シリコン含有ガスとしては、TEOS(Si(OC)気化ガス等、酸素含有ガスとしては亜酸化窒素等、他の種々のガスを用いることができる。
さらに、上記実施の形態では水素ガスをモノシランガスと酸素ガスによる成膜後、モノシランガスを停止してから行ったが、水素ガスの導入時期はこれに限るものではない。ただし、水素ガス含有プラズマがシリコン酸化膜の欠陥を埋める作用を有することから、上記実施の形態のようにシリコン含有ガスの導入を停止した後、処理室13内に水素ガスを導入するのが好ましい。
さらにまた、上記実施の形態では、水素ガスの導入経路を酸素ガスと同様にしたが、これに限定されず、いかなる経路であってもよい。例えば、シリコン含有ガスと同じ経路であってもよいし、全く別個な経路であってもよい。
さらにまた、上記実施の形態では、LCD基板に対してシリコン酸化膜を形成する場合について説明したが、半導体ウエハ等、LCD基板用以外の他の被処理基板に対しても適用できることはいうまでもない。ただし、半導体ウエハのように熱酸化膜を形成可能な基板よりも熱酸化膜を形成することができないLCD基板に対してより有効である。
本発明が適用されるLCD基板用成膜処理システムの平面図。 本発明の一実施形態に適用されるプラズマCVD成膜装置の概略構成を示す断面図。 図2のプラズマCVD成膜装置の高周波アンテナを示す平面図。 高密度プラズマを形成するための他のプラズマCVD装置のプラズマ生成手段を示す断面図。 図4のプラズマ生成手段の平面図。
符号の説明
7;プラズマCVD処理装置
12;アンテナ室
13;処理室
15;高周波アンテナ
29;高周波電源
33;第1ガス供給管
35;第2ガス供給管
36;載置台
51;マイクロ波電源
52;導波管
53マイクロ波キャビティー
G;LCD基板

Claims (4)

  1. 基板を載置する載置台を有する処理室と、その上のアンテナ室とに区画された、真空排気可能な金属製のハウジングと、前記処理室と前記アンテナ室とを区画する誘電体壁と、前記アンテナ室に前記誘電体壁に沿って設けられ、高周波電力が供給される高周波アンテナと、前記誘電体壁の下側に設けられ、処理室内にガスを導入するシャワーヘッドとを有するプラズマCVD装置を用い、処理室内にシリコン含有ガスおよび酸素含有ガスを導入してこれらガスのプラズマを生成し、基板にシリコン酸化膜を堆積して成膜するシリコン酸化膜の成膜方法であって、
    前記シリコン含有ガスおよび酸素含有ガス以外に、水素ガスを処理室内に導入して、処理室内に水素を含有するプラズマを生成する工程を有し、
    前記高周波アンテナにより前記誘電体壁を介して前記処理室内に高密度の誘導結合プラズマを形成し、この高密度の誘導結合プラズマによりシリコン酸化膜を形成するとともに、プラズマ中のHとシリコン酸化膜中のSiとを反応させることを特徴とするシリコン酸化膜の成膜方法。
  2. 前記シャワーヘッドは、中心部に設けられたシリコン含有ガス導入用の第1のシャワーヘッドと、その周囲に設けられた酸素含有ガスおよび水素ガス導入用の第2のシャワーヘッドとを有することを特徴とする請求項1に記載のシリコン酸化膜の成膜方法。
  3. プラズマCVDにより基板にシリコン酸化膜を堆積して成膜するシリコン酸化膜の成膜装置であって、
    基板を載置する載置台を有する処理室と、その上のアンテナ室とに区画された、真空排気可能な金属製のハウジングと、
    前記処理室と前記アンテナ室とを区画する誘電体壁と、
    前記アンテナ室に前記誘電体壁に沿って設けられ、高周波電力が供給される高周波アンテナと、
    前記誘電体壁の下側に設けられ、処理室内にガスを導入するシャワーヘッドと、
    前記シャワーヘッドを介して前記処理室内にシリコン含有ガスおよび酸素含有ガスを供給する成膜ガス供給手段と、
    前記シャワーヘッドを介して前記処理室内に水素ガスを供給する水素ガス供給手段と
    を具備し、
    前記高周波アンテナにより前記誘電体壁を介して前記処理室内に高密度の誘導結合プラズマが形成され、シリコン含有ガスおよび酸素含有ガスのプラズマによりシリコン酸化膜を形成するとともに、水素ガスのプラズマによりプラズマ中のHとシリコン酸化膜中のSiとを反応させることを特徴とするシリコン酸化膜の成膜装置。
  4. 前記シャワーヘッドは、中心部に設けられたシリコン含有ガス導入用の第1のシャワーヘッドと、その周囲に設けられた酸素含有ガスおよび水素ガス導入用の第2のシャワーヘッドとを有することを特徴とする請求項3に記載のシリコン酸化膜の成膜装置。
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