JP2008073222A - 内視鏡用冷却装置及び内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡用冷却装置及び内視鏡装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内視鏡装置の挿入部に装着することで、挿入部を効果的に冷却して、高温環境下における使用を可能とさせるとともに、フレアの発生を抑えて照明光による照明の下、被検体を好適に観察することを可能とさせる内視鏡用冷却装置及び内視鏡装置を提供する。
【解決手段】内視鏡用冷却装置20は、冷却用流体を流通させて、被検体の観察を行う内視鏡装置1の挿入部6で、観察部材3を有する先端側を冷却するものであり、挿入部6の外周面及び先端面との間に冷却用流体が流れる冷却用流路21を形成して挿入部6の先端側に装着されるシース22と、シース22の側面または先端面の少なくとも一方に設けられ、シース22の内部から外部を観察するための窓部38と、冷却用流路21に冷却用流体を供給して回収する流体流通部23と、シース22の内部に設けられ、窓部38からシース22の外部を照明可能な照明手段24とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、被検体を観察するための内視鏡装置の挿入部に装着される内視鏡用冷却装置、及び、これを備える内視鏡装置に関する。
従来から、観察者が直接目視できない管路などの狭窄部を観察可能とすべく、被検体に挿入可能な挿入部を有する内視鏡装置が利用されている(例えば、特許文献1参照)。このような内視鏡装置の挿入部先端には、固定撮像素子(CCD)等の観察部材が配設されていて、挿入部先端付近の被検体を観察することが可能である。また、挿入部先端に照明手段が設けられていて挿入部先端付近を照明することができ、被検体を好適に観察することが可能である。さらには、挿入部に、照明手段を有するスリーブが設けられていて、挿入部先端の照明手段と別に補助照明を行うことで、必要な光量を得ることができるとされている。
ここで、内視鏡装置の挿入部は、先端側に上記のように固体撮像素子(CCD)等の観察部材や照明手段が配設されているため、これらの耐熱温度の関係から最大使用許容温度が80℃程度に制限されている。そのため、工業用内視鏡として複雑な構造のエンジン等の内部を観察しようとしても、運転終了時の温度が200℃以上の高温状態となっているので、このままでは挿入部を内部に挿入して観察することができず、使用範囲が狭くなってしまう。そこで、このような高温環境下でも観察を行うことができるような内視鏡用冷却装置及び内視鏡装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
すなわち、上記特許文献2に記載の内視鏡装置は、内側軟性体、及び、内側軟性体との間に流体の流通する空間を形成して設けられた外側軟性体を有する挿入部と、外側軟性体の基端に固定され、内部が流体の流通する空間と連通している外筒と、外筒に固定されて、外筒の内部に流体を流入させることが可能なバルブとを備えている。そして、バルブと冷却用流体を供給する供給装置とを供給管路で接続して冷却用流体を流入させることで、冷却用流体は、外筒の内部から内側軟性体と外側軟性体との間を通って先端から放出される。このため、冷却用流体による冷却によって高温下でも使用が可能となるとされている。
特開平2005−342010号公報 特開平2000−46482号公報
しかしながら、特許文献2の内視鏡装置では、挿入部に流体を流通させて冷却させることが可能ではあるものの、最も高温環境に弱い固定撮像素子等の観察部材や照明手段が露出する部分が高温雰囲気下に曝されてしまっていて、十分な冷却効果を得ることができなかった。一方、観察部材及び照明手段が露出する部分にも冷却用流体を流通させて冷却する方法も考えられるが、この場合、観察部材及び照明手段の周囲を、冷却用流体を流通可能に閉塞させる必要がある。このため、照明光を照射して被検体を観察する場合には、照明手段からの照明光が閉塞された内部空間で反射して直接観察部材に入光することで被検体を観察することができなくなってしまう、いわゆるフレアといわれる現象が発生してしまう問題があった。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、内視鏡装置の挿入部に装着することで、挿入部を効果的に冷却して、高温環境下における使用を可能とさせるとともに、フレアの発生を抑えて、照明光による照明の下、被検体を好適に観察することを可能とさせる内視鏡用冷却装置及び内視鏡装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明は、冷却用流体を流通させて、内視鏡装置の挿入部の内、被検体の観察を行うための観察部材を有する先端側を冷却する内視鏡用冷却装置であって、前記挿入部の外周面及び先端面との間に前記冷却用流体が流れる冷却用流路を形成して前記挿入部の先端側に装着されるシースと、該シースの外周面または先端面の少なくとも一方に設けられ、該シースの内部から外部を観察するための窓部と、前記冷却用流路に前記冷却用流体を供給して回収する流体流通部と、前記シースの内部に設けられ、前記窓部から前記シースの外部を照明可能な照明手段とを備えることを特徴としている。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、シースを内視鏡装置の挿入部の先端側に装着した状態では、冷却用流体が流体流通部から冷却用流路に供給されるので、挿入部の外周面及び先端面、並びに、シースの内部に設けられた照明手段は、冷却用流体によって常に冷却された状態となる。このため、高温環境下での使用が可能となり、照明手段によって窓部を介して被検体を照明し、また、挿入部の観察部材によって窓部を介して被検体を観察することが可能となる。この際、照明手段を挿入部と別体としてシースの内部に設けていることで、照明手段によって照明光を発する位置を挿入部の観察部材から離隔させることができ、照明光が、シースの内部で反射して、挿入部の観察部材に入光してしまうのを防ぐことができる。
また、上記の内視鏡用冷却装置において、前記窓部は、前記挿入部によって観察するための観察窓と、前記照明手段によって照明するための照明窓とを有していることがより好ましいとされている。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、観察窓と照明窓とを別体とすることで、照明手段によって照明窓を介して照明される照明光が、窓部を構成する照明窓あるいは観察窓に反射して挿入部の観察部材に入光してしまうのを、より確実に防ぐことができる。
さらに、上記の内視鏡用冷却装置において、前記観察窓と前記照明窓とは、前記シースの中心軸方向に位置を異なるものとして設けられていることがより好ましいとされている。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、挿入部と対応して中心軸方向に細長に形成されるシースに対して、観察窓と照明窓とが中心軸方向に位置を異なるものとしていることで、観察窓と照明窓とを互いにより離隔した状態として設けることができる。このため、照明手段による照明光が挿入部の観察部材に入光してしまうのを、より確実に防ぐことができる。
さらに、上記の内視鏡用冷却装置において、前記照明窓は、前記観察窓との相対的位置を変更可能に前記シースに設けられていることがより好ましいとされている。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、照明窓の観察窓に対する相対的位置を、被検体との距離に応じて好適な位置に変更することが可能である。このため、被検体との距離が離れているときには、照明窓と観察窓との離隔を大きくして、照明手段による照明光が挿入部の観察部材に入光してしまうのを、より確実に防ぐことができる。
また、上記の内視鏡用冷却装置において、前記照明手段による照明方向は、前記挿入部の前記観察部材による観察方向に対して傾斜するように設定されていることがより好ましいとされている。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、挿入部の観察方向に対して照明手段の照明方向が傾斜していることで、照明手段によって照明光の発する位置を挿入部の観察部材から離隔させつつ、挿入部による被検体の観察する位置を照明手段によってより好適に照明することができる。
また、上記の内視鏡用冷却装置において、前記照明手段は、先端を前記窓部から照明可能として、前記シースの内部に延設されたライトガイドを有することがより好ましいとされている。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、シースの内部に延設されたライトガイドの先端から照明光を発して、挿入部の観察部材に反射光が入光してしまうのを防ぎつつ、窓部を介して被検体を照明して好適に観察することができる。
さらに、上記の内視鏡用冷却装置において、前記照明手段は、前記ライトガイドの少なくとも先端側に外嵌されているとともに、前記シースに係止された筒状部材を有することがより好ましいとされている。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、筒状部材によって、被検体を照明可能にライトガイドを固定することができるとともに、ライトガイドが挿入部と干渉して損傷してしまうのを防ぐことができる。
また、上記の内視鏡用冷却装置において、前記照明手段は、前記窓部から照明可能に前記シースの内部に設けられたLEDを有するものとしても良い。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、シースの内部に設けられたLEDから照明光を発して、挿入部の観察部材に反射光が入光してしまうのを防ぎつつ、窓部を介して被検体を照明して好適に観察することができる。
また、上記の内視鏡用冷却装置において、前記照明手段は、前記シースの内部に延設されているとともに、基端が前記シースの基端部から突出した支持部材と、該支持部材の先端から照明可能な照明部と、前記支持部材の基端に設けられ、該支持部材の軸回りの回転操作または軸方向の進退操作の少なくとも一方を行うことが可能な操作部とを有するものとしても良い。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、シースの内部に延設された支持部材の先端から照明部によって照明光を発して、挿入部の観察部材に反射光が入光してしまうのを防ぎつつ、窓部を介して被検体を照明して好適に観察することができる。また、支持部材の基端に設けられた操作部を操作することで、挿入部によって被検体を観察しながら、照明部の位置あるいは向きを、被検体を好適に照明するように調整することができる。
また、上記の内視鏡用冷却装置において、前記シースは、先端が開口されて前記挿入部の外周面との間に前記冷却用流路として挿入部流路を形成する内シースと、該内シースの外周面との間に前記冷却用流体が流れる前記冷却用流路としてシース流路を形成する外シースとを有し、前記冷却用流体は、前記流体流通部によって、前記挿入部流路または前記シース流路のいずれか一方に供給され、他方から回収されることがより好ましいとされている。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、流体流通部から供給される冷却用流体は、挿入部流路に流入し、さらに内シース先端の開口からシース流路へ流入して、流体流通部に回収される。あるいは、その逆にシース流路に流入し、挿入部流路から回収される。いずれにおいても、冷却用流体を循環させることができ、効率良く挿入部を冷却させることができる。
また、上記の内視鏡用冷却装置において、前記内シースと、前記外シースと、前記照明手段とは、互いに着脱可能に組付けられていることがより好ましいとされている。
この発明に係る内視鏡用冷却装置によれば、内シースと、外シースと、照明手段とが着脱可能に組み付けられているので、必要に応じて解体して、冷却用流体が流通する部分の清掃など、メンテナンスを容易に行うことができる。
また、本発明の内視鏡装置は、上記の内視鏡用冷却装置と、前記シースが装着される挿入部とを備えることを特徴としている。
この発明に係る内視鏡装置によれば、内視鏡用冷却装置から供給される冷却用流体によって挿入部を常に冷却した状態とすることができるとともに、照明手段によって被検体を照明することができる。このため、高温環境下においても、照明光が挿入部の観察部材に入光してしまうことなく、好適に被検体の観察を行うことができる。
本発明の内視鏡用冷却装置及び内視鏡装置によれば、シース及び流体流通部を備えるとともに、シースの内部に照明手段が設けられていることで、挿入部を効果的に冷却して、高温環境下における使用を可能とするとともに、フレアの発生を抑えて、照明光による照明の下、被検体を好適に観察することが可能である。
本発明に係る第1の実施形態について、図1から図4を参照して説明する。
本実施形態に係る内視鏡装置1は、所謂側視型のものであって、図1から図3に示すように、照明部2及び観察部材3を有する内視鏡先端部5が先端に設けられて、細長で可撓性を有するとともに湾曲操作可能な挿入部6と、挿入部6を湾曲操作させるジョイスティック7が配された操作部8と、空気や水等の冷却用流体を流通させて挿入部6の先端側を冷却する内視鏡用冷却装置20とを備えている。観察部材3は、内視鏡先端部5から露出する観察レンズ3aと、内視鏡先端部5に内蔵され、観察レンズ3aによって拡大された像を撮像する図示しないCCDとを備える。また、図1に示すように、内視鏡装置1は、上記のCCDにより撮像された被検体を画像表示させる表示部10が配設された装置本体11を備えている。さらに装置本体11には、光源11aが内蔵されているとともに、光源11aと接続可能なコネクタ11bが設けられていて、内視鏡用冷却装置20において、後述する照明手段24のライトガイドコネクタ32と接続し、光源11aから照明光を供給することが可能である。なお、挿入部6の先端部には、元々照明部2を有しているが、シース22を使わない通常の観察では、この照明部2を使って観察を行い、シース22を使うときには、照明部2を切って、照明手段24を使って観察を行う。
図1から図3に示すように、内視鏡用冷却装置20は、挿入部6の外周面との間に冷却用流体が流れる冷却用流路21を形成して挿入部6の先端側に装着されるシース22と、冷却用流路21に冷却用流体を供給して回収する流体流通部23と、シース22の内部に設けられた照明手段24とを備える。流体流通部23は、冷却用流体の供給源25と、供給源25からの冷却用流体を冷却用流路21に供給する供給配管26と、冷却用流体を供給源25に回収する排出配管27とを備えていて、これらは後述する接続継手35a、36bを介して冷却用流路21と接続されている。また、供給源25は、冷却用流体が貯留されるタンク28と、タンク28内の冷却用流体を供給配管26に供給するためのポンプ29とを備えている。
また、図2及び図3に示すように、照明手段24は、先端30aを照明部として照明光を発光可能なライトガイド30と、ライトガイド30の先端30a側に外嵌され、金属材などで形成された硬質の筒状部材31と、ライトガイド30の基端30bに着脱可能に接続され、装置本体11の光源11aと接続可能なライトガイドコネクタ32とを備える。ライトガイド30は、後述するようにシース22の内部に挿通されているとともに、シース22の基端側から外部へ延設されている。また、筒状部材31は、ライトガイド30の先端30aを所定の向きに配置可能に、略90度湾曲して形成されている。
シース22は、本実施形態においては金属部材で形成された硬性タイプであり、先端が開口されて挿入部6の外周面との間に冷却用流体が流れる挿入部流路21aを形成する略円形断面の内シース35と、先端が蓋36aで封止され、内シース35の外周面との間に冷却用流体が流れるシース流路21bを形成する略円形断面の外シース36とを備える。外シース36の基端には、外シース36と対応した径を有する環状溝37aが形成された外側シール部材37が嵌合されている。外側シール部材37は、ゴムなどの弾性材で形成されていて、環状溝37aが外シース36に密着した状態で嵌合されている。また、外側シール部材37の環状溝37aの内側には、内シース35の外径と対応する貫通孔37bが形成されていて、内シース35が挿通されている。すなわち、外側シール部材37は、内シース35と外シース36とを一体とさせてシース流路21bを形成させるとともに、シース流路21bの基端側から冷却用流体が排出されないように規制している。また、外シース36の基端部外周には、流体流通部23の排出配管27と接続された接続継手36bが突出して設けられていて、シース流路21bと流体流通部23とを連通させて、冷却用流体を回収することが可能である。
さらに、外シース36の先端部外周には、シース22の内部から外部を観察するための窓部38が設けられている。より詳しくは、図3に示すように、窓部38は、外シース36の先端部外周において、シース22の中心軸C方向に所定の間隔を有して並べて形成された二つの貫通孔36c、36dと、外シース36の内周面において、貫通孔36c、36dと対応する位置に嵌合されたガラス管36eとで構成されている。そして、基端側に位置する貫通孔36cとガラス管36eとで、挿入部6の観察部材3によって観察するための観察窓38aを構成するとともに、先端側に位置する貫通孔36dとガラス管36eとで、照明手段24のライトガイド30によって照明するための照明窓38bを構成している。
図3及び図4に示すように、内シース35は、挿入部6の外周面との間に挿入部流路21aを形成する第一の内シース40と、第一の内シース40の外周に配設された第二の内シース41との2重管構造を有している。第一の内シース40及び第二の内シース41は、ともに先端部が開口され、外周側に位置するシース流路21bと連通しているとともに、基端部は外側シール部材37の貫通孔37bから突出して設けられている。第二の内シース41の基端には、第二の内シース41と対応した径を有する環状溝42aが形成された内側シール部材42が嵌合されている。内側シール部材42は、ゴムなどの弾性材で形成されていて、環状溝42aが第二の内シース41に密着した状態で嵌合されている。また、内側シール部材42において、環状溝42aの内側の一部には、スペーサ42bが突出して設けられていて、スペーサ42bと第二の内シース41との間に第一の内シース40の基端が嵌合されている。さらに、スペーサ42bよりも内側には、挿入部6の外径と対応する貫通孔42cが形成されていて挿入部6が挿通されている。すなわち、内側シール部材42は、第一の内シース40と第二の内シース41と挿入部6とを一体とさせて挿入部流路21aを形成させるとともに、挿入部流路21aの基端側から流体用冷却が排出されないように規制している。さらに、第一の内シース40と第二の内シース41との間には、スペーサ42bと対応して照明手段挿通部43が形成され、照明手段24のライトガイド30が挿通されている。
また、第二の内シース41の基端部外周には、照明手段挿通部43から外部にまで連通する照明手段挿通孔44が設けられている。照明手段挿通孔44には、ガイドチューブ45の先端部が外嵌固定されていて、照明手段挿通部43に挿通されたライトガイド30の基端30bは、照明手段挿通孔44からガイドチューブ45に挿通されて、ガイドチューブ45の基端部に固定されたライトガイドコネクタ32に着脱可能に接続されている。なお、照明手段挿通孔44の内周面とライトガイド30との間には、ゴムなどの弾性材で形成された略管状のシール部材44aが密着して嵌合している。このため、照明手段挿通部43からガイドチューブ45側への冷却用流体の排出が規制されている。
また、第一の内シース40の先端部外周において、窓部38の照明窓38bと対向する位置には貫通孔40aが形成され、さらに、貫通孔40aと中心軸C方向に位置を略同じくして、第一の内シース40の内周側と照明手段挿通部43とを連通する貫通孔40bが形成されている。ここで、貫通孔40bは、後述する筒状部材31の湾曲した部分を挿通することが可能に、貫通孔40aに比べて大きい径に形成されている。また、第二の内シース41の先端部外周には、先端から窓部38の照明窓38bと対向する位置まで延びる切欠き部41aが形成されている。切欠き部41aには、窓部38の照明窓38bと対向する位置において、照明手段24の筒状部材31を係止可能な鍵穴41bが形成されていて、第一の内シース40の貫通孔40aと連通している。このため、照明手段挿通部43に挿通されたライトガイド30は、先端側において、筒状部材31によって約90度湾曲して第一の内シースの貫通孔40a、40bに挿通されている。さらに、筒状部材31の先端31aが鍵穴41bに係止されていることで、ライトガイド30は、先端30aが照明窓38bの直下に固定され、照明窓38bを介して外部を照明可能とされている。
また、第一の内シース40及び第二の内シース41の先端部外周において、窓部38の観察窓38aと対向する位置には、それぞれ貫通孔40c、41cが形成され、互いに連通している。このため、第一の内シース40の内部に挿通された挿入部6の観察レンズ3aを、観察窓38aの位置と対応させて配置することで、貫通孔40c、41c及び観察窓38aを介して外部の被検体を観察することが可能である。
また、第二の内シース41の基端部外周には流体流通部23の供給配管26と接続された接続継手35aが突出して設けられていて、第一の内シース40の基端部外周には接続継手35aと対応して貫通孔40dが形成されている。このため、接続継手35a及び貫通孔40dを介して挿入部流路21aと流体流通部23とを連通させて冷却用流体を供給可能であるとともに、シース流路21bから接続継手36bを介して回収可能であり、すなわち、挿入部流路21a及びシース流路21bによって冷却用流体を循環可能な冷却用流路21を構成している。
次に、この内視鏡装置1及び内視鏡用冷却装置20の作用について説明する。内視鏡装置1で被検体を観察する場合、図3に示すように、挿入部6の先端側に、内視鏡用冷却装置20のシース22を装着し、この状態で被検体の中に挿入していく。この際、図1に示す流体流通部23の供給源25において、ポンプ29を駆動し、冷却用流路21に冷却用流体を循環させておく。次に、挿入部6の先端に設けられた観察部材3で被検体の観察を行う。図3に示すように、観察を行っている間、流体流通部23によって冷却用流体が接続継手35aに供給される。供給された冷却用流体は、接続継手35aから挿入部流路21aに流入し、挿入部流路21aに沿って先端側へ流通するため、挿入部6及び照明手段24のライトガイド30を好適に冷却させることできる。さらに、挿入部流路21aの先端側まで流通した冷却用流体は、内シース35の先端開口、切欠き部41a、あるいは、貫通孔41cから外周側のシース流路21bに流入し基端側へ流通することで、再び内周側に位置する挿入部6及び照明手段24のライトガイド30を冷却することができる。そして、シース流路21bの基端側まで到達した冷却用流体は、接続継手36bから排出配管27へ排出される。排出された冷却用流体は、流体流通部23によって回収され、再冷却した後に接続継手35aから供給され、再び挿入部6を冷却することができる。このため、内視鏡装置1では、内視鏡用冷却装置20を備えることで、被検体の内部が高温環境下であったとしても、挿入部6及び照明手段24を効率良く冷却し、また、照明手段24による照明光で照明窓38bを介して被検体を照明して、挿入部6の観察部材3によって観察窓38aを介して観察することができる。
ここで、被検体の照明には、挿入部6に一体として設けられた照明部2を使用せずに、挿入部6と別体として内視鏡用冷却装置20のシース22の内部に設けられた照明手段24を使用している。このため、照明光の発する位置を挿入部6の観察部材3から離隔させることができ、それ故に照明光が窓部38に反射して観察部材3に直接入光してしまう、いわゆるフレアの発生を防いで被検体を好適に観察できる。特に、本実施形態においては、観察部材3によって観察を行う観察窓38aと、照明手段24によって照明する照明窓38bとを別体としていることで、また、これらを細長に形成されたシース22の中心軸C方向に位置を異なるものとして形成している。このため、照明窓38bと観察窓38aとの位置と対応してそれぞれ配置される照明光を発するライトガイド30の先端30aと、観察部材3との位置をより離隔させることができ、より確実にフレアの発生を防ぐことができる。また、ライトガイド30の先端30aは、筒状部材31によって、挿入部6の観察部材3の位置よりも窓部38に近接する位置で第二の内シース41に固定されている。このため、ライトガイド30の先端30aから発せられる照明光が拡散して、観察部材3により近い位置で窓部38に反射してしまうのを防ぐことができ、より確実にフレアを防ぐことができる。
また、図3に示すように、内シース35は、外側シール部材37の貫通孔37bが密着して外嵌するだけで、外シース36と一体となっている。このため、外シース36に対して内シース35を一定の力以上を与えて引き抜くことで、外シース36と内シース35とを容易に別体とすることができる。同様に、挿入部6は、内側シール部材42の貫通孔42cが密着して外嵌するだけで、内シース35と一体となっている。このため、内シース35に対して挿入部6を一定の力以上を与えて引き抜くことで、内シース35と挿入部6とを容易に別体とすることができる。さらには、内シース35を構成する第一の内シース40と第二の内シース41とは、互いに内側シール部材42に密着して嵌合しているだけで一体となっている。このため、第一の内シース40及び第二の内シース41に対して内側シール部材を一定の力以上を与えて取り外すことで、第一の内シース40と第二の内シース41とを容易に別体とすることができる。この際、照明手段24において、ライトガイド30の基端30bからライトガイドコネクタ32を取り外すとともに、照明手段挿通孔44からガイドチューブ45及びシール部材44aを取り外す。この状態で、第二の内シース41の先端側から第一の内シース40を引き抜けば、照明手段24のライトガイド30及び筒状部材31は、切欠き部41aの鍵穴41bで係止されているだけであるので、第一の内シース40とともに容易に取り外すことができる。最後に、第一の内シース40の貫通孔40a、40bからライトガイド30及び筒状部材31を引き抜けば、挿入部6、外シース36、内シース35を構成する第一の内シース40及び第二の内シース41、並びに、照明手段24を別体とすることができる。
同様に、内視鏡用冷却装置20を組立てて装着する場合には、図4に示すように、まず、ライトガイド30の基端30bにライトガイドコネクタ32を取り付けていない状態として、第一の内シース40の貫通孔40a、40bにライトガイド30及び筒状部材31を挿通させる。この状態で、第二の内シース41の先端側から基端側へ第一の内シース40及びライトガイド30を挿通させるとともに、ライトガイド30の基端30b側を照明手段挿通孔44から外部へ延設させる。そして、ライトガイド30の基端30b側については、照明手段挿通孔44に、シール部材44aを嵌合させるとともに、ガイドチューブ45を外嵌させ、基端30bにライトガイドコネクタ32を接続させる。また、ライトガイド30の先端30aについては、筒状部材31の先端31aを鍵穴41bに係止することで、第二の内シース41に固定させる。この状態で、第一の内シース40及び第二の内シース41の基端に内側シール部材42を嵌合させることで、内シース35を構成する第一の内シース40及び第二の内シース41と、照明手段24とは一体となる。そして、外シース36の基端に外側シール部材37を嵌合させた後に、外側シール部材37の貫通孔37bに、一体となった内シース35を圧入することで、内シース35と外シース36とは、シース22として一体となる。最後に、内側シール部材42の貫通孔42cに挿入部6を圧入することで、シース22は、挿入部6に装着された状態となる。ここで、ライトガイド30は、第一の内シース40と第二の内シース41との間の照明手段挿通部43に挿通されていて、挿入部6と異なるスペースに延設されている。また、先端30a側においては、筒状部材31で覆われている。このため、挿入部6を挿入する際に、挿入部6とライトガイド30とが干渉して損傷してしまうのを防ぐことができる。以上のように、挿入部6に装着される外シース36、内シース35を構成する第一の内シース40及び第二の内シース41、並びに、照明手段24を上記のような構成とすることで、容易に着脱可能であり、必要に応じて解体して、冷却用流体が流通する部分の清掃など、メンテナンスを容易に行うことができる。
図5は、この実施形態の第1の変形例を示している。図5に示すように、この変形例の窓部50は、外シース36の内周面において、観察窓50aを形成する貫通孔36cと対応する位置で嵌合したガラス管36fと、照明窓50bを形成する貫通孔36dと対応する位置で嵌合したガラス管36gとを備えている。また、ガラス管36f、36gの間には、隙間36hが形成されている。本変形例のように、観察窓50aを構成するガラス管36fと、照明窓50bを構成するガラス管36gとを別体として隙間36hを形成することで、観察窓50aと照明窓50bとの間で照明光が反射して観察部材3に入光してしまうのを防ぐことができ、より確実にフレアを防ぐことができる。なお、隙間36hに遮光板を介装することで、さらに効果的となる。
図6は、この実施形態の第2の変形例を示している。図6に示すように、この変形例の照明手段51は、ライトガイド30の先端30a側に外嵌する筒状部材52が90度以下となる鋭角に湾曲している。このため、ライトガイド30は、先端30aがシース22の基端側へ向くようにして筒状部材52によって固定され、ライトガイド30の照明方向L30は、観察部材3による観察方向L3に向かって傾斜するように設定されている。また、ライトガイド30の先端30aの向きと対応して、第一の内シース40の貫通孔40a及び第二の内シース41の鍵穴41bがテーパ状に形成されているとともに、照明窓50bの位置が鍵穴41bの位置に対してシース22の基端側へ偏心している。このため、照明方向L30が傾斜していても、シース22が支障となってしまうこと無く、外部の被検体を好適に照明することができる。また、本変形例のように、観察方向L3に対して照明方向L30を傾斜させることで、照明光を発する照明手段51のライトガイド30の先端30aの位置を挿入部6の観察部材3からより離隔させてフレアをより確実に防ぐことができるとともに、挿入部6の観察部材3による被検体の観察位置をより好適に照明することができる。
図7は、この実施形態の第3の変形例を示している。図7に示すように、この変形例の照明手段53は、ライトガイド54と、ライトガイド54の先端54a側に外嵌された筒状部材55とを備える。ライトガイド54の先端54aの端面及び筒状部材55の先端55aの端面は、それぞれシース22の基端側へ傾斜して形成されている。このため、ライトガイド54の照明方向L54は、観察部材3による観察方向L3に向かって傾斜するように設定されている。また、照明窓50bの位置が、筒状部材55が固定された鍵穴41bの位置に対してシース22の基端側へ偏心している。このため、第2の変形例同様に、フレアをより確実に防ぐとともに、好適に照明することができる。
図8及び図9は、この実施形態の第4の変形例を示している。図8及び図9に示すように、この変形例の内シース60は、挿入部6の外周面との間に挿入部流路21aを形成する第一の内シース61と、第一の内シース61の外周に配設された第二の内シース62との2重管構造を有している。第二の内シース62は、本体部63と、本体部63から先端側へ縮径する縮径部64と、縮径部64から先端側へ延びる先端部65とを備える。本体部63の先端側には、図示しない外シースの観察窓と対応する貫通孔63aが形成されていて、貫通孔63aを介して観察部材3による観察を可能としている。また、縮径部64は、本体部63の貫通孔63aが形成された位置と周方向に位置を略同じくして、偏ってテーパが形成され縮径していて、これにより先端部65は、本体部63に対して偏心して接続されている。先端部65には、本体部63の貫通孔63aが形成された位置と周方向に位置を略同じくして貫通孔65aが形成されている。貫通孔65aは、中心軸C方向に細長に形成されていて、基端側は縮径部64に到達する位置まで形成されている。
また、第一の内シース61は、第二の内シース62と組み付けられた状態において、先端が縮径部64の基端側に位置するような長さに設定されていて、本体部63の貫通孔63aと対応する位置には同様に貫通孔62aが形成されている。また、第一の内シース61と第二の内シース62とは、図示しない基端において内側シース部材に嵌合することで一体となっているとともに、照明手段挿通部43を形成している。そして、照明手段66として、ライトガイド30が照明手段挿通部43に延設されているとともに、先端30a側には、筒状部材31が外嵌されている。筒状部材31の先端31a及びライトガイド30の先端30aの径方向の位置は、ライトガイド30を照明手段挿通部43に挿通された状態で、第二の内シース62において、先端部65の内周面よりも外周側に位置するとともに、本体部63の内周面よりも内周側に位置するように設定されている。
この変形例の内シース60では、照明手段66と組み付ける際には、まず、筒状部材31が外嵌されたライトガイド30を、第二の内シース62の基端側から先端側へ挿通する。このため、筒状部材31は、先端31aが第二の内シース62の先端部65の貫通孔65aの先端側に当接することで係止され、これによりライトガイド30を固定することができる。そして、第一の内シース61を第二の内シース62の内部に挿入することで、内シース60と照明手段66とを組み付けることができる。また、その逆の工程によって解体することも可能である。以上のように、本変形例においては、着脱作業がすべて基端側から行えることで、着脱作業をより容易にすることができる。
図10及び図11は、この実施形態の第5の変形例を示している。図10及び図11に示すように、この変形例の内シース70は、挿入部6の外周面との間に挿入部流路21aを形成する単管構造となっていて、挿入部6が挿通される内視鏡挿通部71と、ライトガイド30が挿通される照明手段挿通部72とが、間に隔壁73を有して形成されている。また、内シース70には、図示しない外シースの観察窓と対応して、外部から内視鏡挿通部71まで連通する貫通孔70aが形成されていて、観察部材3による観察を可能としている。さらに、内シース70には、貫通孔70aと周方向に位置を略同じくして、先端から基端側へ延びる切欠き部70bが形成されている。また、内シース70の隔壁73においても、先端から基端側へ延びる切欠き部73aが形成されている。そして、照明手段24として、先端30a側に筒状部材31が外嵌されたライトガイド30は、照明手段挿通部72に挿通されて、切欠き部73aから内視鏡挿通部71を抜けて、筒状部材31の先端31aが切欠き部70bに係止されることで固定されている。
この変形例の内シース70では、照明手段24と組み付ける際には、内シース70の先端側から照明手段挿通部72に、筒状部材31が切欠き部70bに係止されるまでライトガイド30を挿通させるだけで良い。すなわち、内シース70が内視鏡挿通部71と照明手段挿通部72とを備えることで、単管構造として、部材数を少なくするとともに、着脱の際の工程を少なくすることができる。なお、本変形例では、ライトガイド30は、筒状部材31が切欠き部70bに係止されることで固定されるものとしたが、照明手段挿通部72の内径を筒状部材31の外径と略等しくして摩擦固定、あるいは、耐熱性の接着剤で接着固定するものとしても良い。
図12及び図13は、この実施形態の第6の変形例を示している。図10及び図11に示すように、この変形例のシース75は、挿入部流路21aを形成する内シース76と、シース流路21bを形成する外シース36とを備える。内シース76は、挿入部6の外周面との間に挿入部流路21aを形成する単管構造となっていて、挿入部6が挿通される内視鏡挿通部77と、ライトガイド30が挿通される照明手段挿通部78とが、間に隔壁79を有して形成されている。内シース76は、図示しない外側シール部材によって外シース36と組み付けられた状態となっていて、先端が観察窓50aと照明窓50bとの間に位置するような長さに設定されている。また、観察窓50aと対向する位置には、外部から内視鏡挿通部77まで連通する貫通孔76aが形成されていて、観察部材3による観察を可能とさせている。また、照明手段挿通部78は、先端側に筒状部材31の外径と略等しく設定された拡径部78aが形成されて開口している。この変形例のシース75の内シース76では、照明手段24と組み付ける際には、内シース76の先端側から照明手段挿通部78に、筒状部材31の基端が拡径部78aに嵌合されるまで、ライトガイド30を挿入させるだけで摩擦固定される。このため、第5の変形例同様に部材数を少なくするとともに、着脱の際の工程を少なくすることができる。
図14は、この実施形態の第7の変形例を示している。図14に示すように、この変形例のシース80は、挿入部流路21aを形成する内シース81と、シース流路21bを形成する外シース36とを備える。内シース81は、挿入部6の外周面との間に挿入部流路21aを形成する単管構造となっていて、観察窓50a及び照明窓50bとそれぞれ対向して貫通孔81a、81bが形成されている。さらに、照明窓50bと対向する貫通孔81bと中心軸C方向に位置を同じくして貫通孔81cが形成されている。また、照明手段82として、ライトガイド83と、ライトガイド83の先端83a側に外嵌された筒状部材84とを備える。この変形例においては、ライトガイド83は、内シース81と外シース36との間のシース流路21bに挿通されている。また、筒状部材84は、照明窓50bと対向する貫通孔81bに嵌合されているとともに、先端に外周へ張り出した外フランジ84aを有していて、外フランジ84aが内シース81の外周面と当接することで、係止されており、これによりライトガイド83は固定されている。この変形例のシース80の内シース81では、照明手段24と組み付ける際には、予め延設されたライトガイド83の先端83aを内シース81の貫通孔81bに挿通させる。そして、ライトガイド83の先端83aに筒状部材84を外嵌固定させた後に、筒状部材84を貫通孔81bに嵌合させるだけで、ライトガイド83は固定される。このため、第5の変形例同様に、部材数を少なくするとともに、着脱の際の工程を少なくすることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図15から図17は、本発明の第2の実施形態を示したものである。この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図15から図17に示すように、この実施形態の内視鏡装置の内視鏡用冷却装置100は、冷却用流路21を形成して挿入部6の先端側に装着されるシース101と、流体流通部23と、シース101の内部に設けられた照明手段102とを備える。シース101は、先端が開口されて挿入部6の外周面との間に冷却用流体が流れる挿入部流路21aを形成する内シース103と、外シース36とを備える。内シース103は、挿入部6の外周面との間に挿入部流路21aを形成する第一の内シース104と、第一の内シース104の外周に配設された第二の内シース105との2重管構造を有している。
図16及び図17に示すように、第一の内シース104及び第二の内シース105は、ともに先端が開口され、外周側に位置するシース流路21bと連通しているとともに、基端部は外側シール部材37の貫通孔37bから突出して設けられている。第二の内シース105の基端部内周面には、めねじ部105aが形成されている。また、第一の内シース104の基端部は、段部104aを有して、第二の内シース105のめねじ部105aに螺合可能に外径が拡径し、おねじ部104bが形成されている。また、おねじ部104bよりも基端側には、外周側に張り出して把持可能なつまみ部104cが形成され、つまみ部104cとおねじ部104bとの間には、つまみ部104cに当接して環状のシール部材104dが外嵌されている。このため、第一の内シース104を第二の内シース105の基端側から挿入し、つまみ部104cを把持してめねじ部105aにおねじ部104bを螺合させれば、第一の内シース104と第二の内シース105とは一体となるとともに、第一の内シース104と第二の内シース105との間に照明手段挿通部106が形成される。また、第二の内シース105の基端とつまみ部104cとでシール部材104dを挟み込むことで、形成された照明手段挿通部106の基端側は封止された状態となるとともに、第一の内シース104の段部104aから基端側へ連通する挿通孔104eによって、後述するライトガイド109を照明手段挿通部106に挿通した状態とすることができる。なお、第一の内シース104の段部104aよりも先端側には、照明手段挿通部106と対応した厚さを有し、ゴムなどの弾性材で形成された環状部材107が外嵌されていて、照明手段挿通部106のスペースを確保するとともに、外周側に形成された切欠き部107aによって後述するライトガイド109を支持している。
また、第一の内シース104において、つまみ部104bの基端側には、内側シール部材108が嵌合されている。内側シール部材108は、ゴムなどの弾性部材で形成されていて、第一の内シース104と対応した径を有する環状溝108aと、環状溝108aの内側に形成され、外径が第一の内シース104の内径と略等しく設定された略管状の管状凸部108bとを備え、環状溝108a及び管状凸部108bが第一の内シース104の基端に嵌合することで、第一の内シース104の基端側が封止されている。また、内側シール部材108には、管状凸部108bと連通する貫通孔108cが形成されていて、挿入部6が挿通されている。貫通孔108cの内径は、挿入部6の外径と略等しいか若しくは僅かに小さく設定されていて、これにより挿入部6と内シース103は一体とされているとともに、挿入部流路21aの基端側から冷却用流体が排出されないように規制している。また、内側シール部材108の環状溝108aの内部には、挿通孔108dが第一の内シース104の挿通孔104eと外部とを連通可能に形成されている。
また、内シース103の第二の内シース105において、外シース36の基端から突出する部分の外周面には、流体流通部23の供給配管26と接続された接続継手103aが突出して設けられていて内部と連通している。さらに、第一の内シース104において、接続継手103aと対応する位置には、挿入部流路21aと連通する貫通孔104fが形成されている。このため、流体流通部23の供給配管26から供給された冷却用流体は、接続継手103aを介して照明手段挿通部106へ、照明手段挿通部106から貫通孔104fを介して挿入部流路21aに流入させることが可能である。
また、第一の内シース104及び第二の内シース105には、組み付けた状態において、外シース36の観察窓50aと対向する位置に貫通孔104g、105bが形成されていて、挿入部6の観察部材3による観察を可能としている。また、第二の内シース105において、外シース36の照明窓50bと対向する位置には、先端から基端側へ延びる切欠き部105cが形成されている。また、第一の内シース105において、外シース36の照明窓50bと対向する位置には、貫通孔104hが形成され、さらに、貫通孔104hと中心軸C方向に位置を略同じくして、第一の内シース104の内周側と照明手段挿通部106とを連通する貫通孔104iが形成されている。
また、照明手段102は、ライトガイド109と、ライトガイド109の先端側に外嵌された筒状部材110と、ライトガイド109の基端側に外嵌されたガイドチューブ111と、筒状部材110とガイドチューブ111との間でライトガイド109に外嵌された略管状のシール部材112とを備える。ライトガイド109は、筒状部材110、ガイドチューブ111、及びシール部材112に覆われた状態で、照明手段挿通部106に挿通されていて、第一の内シース104の挿通孔104eから内側シール部材108の挿通孔108dを介して外部へと延び、基端にライトガイドコネクタ113が設けられている。そして、ライトガイドコネクタ113を図示しない光源に接続することで、先端109aから照明光を発することが可能である。
また、筒状部材110は、金属等で形成された硬質の部材で、先端側が略90度湾曲して形成されていて、ライトガイド109に外嵌された状態で、ライトガイド109とともに、照明手段挿通部106に挿通されている。そして、基端側で環状部材107の切欠き部107aに嵌合固定されているとともに、先端側は、第一の内シース104の貫通孔104i、104hに挿通されて先端110aが照明窓50bに直下に位置するように延設されている。このため、筒状部材110の内部に挿通されて先端110aから露出しているライトガイド109は、先端109aから照明光を発して、照明窓50bを介して外部を照明することが可能である。また、シール部材112の外径は、第一の内シース104の挿通孔104eと略等しいか若しくは僅かに大きく設定されていて、挿通孔104eに圧入されている。このため、筒状部材110は、挿通孔104eとシール部材112との間に生じる摩擦と、自身が環状部材107の切欠き部107aに嵌合されていることとによって固定されている。
以上のように、本実施形態の内視鏡用冷却装置100においても、挿入部6及び照明手段102を効果的に冷却して高温環境下での使用を可能とするとともに、照明手段102によって、挿入部6の観察部材3と離隔した位置から被検体を照明することができ、フレアの発生を防いで、好適に被検体を観察することができる。また、本実施形態において、内シース103を組み付ける際には、まず、第一の内シース104の基端に内側シール部材108を嵌合させる。次に、照明手段102において、ライトガイドコネクタ123を、先端側から第一の内シース104の挿通孔104eを経由して内側シール部材108の挿通孔108dまで挿通させる。さらに、筒状部材110の先端側を第一の内シース104の貫通孔104h、104iに挿通させるとともに、筒状部材110を環状部材107の切欠き部107aに嵌合させることで、第一の内シース104と照明手段102とが一体となる。そして、この状態で、第一の内シース104を第二の内シース105の基端側から挿入して螺合するだけで、容易に組み付けた状態とすることができ、また、逆の手順により容易に解体することができる。このため、第1の実施形態同様に、メンテナンスを容易に行うことができる利点も有する。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図18及び図19は、本発明の第3の実施形態を示したものである。この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図18及び図19に示すように、この実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置120は、冷却用流路21を形成して挿入部6の先端側に装着されるシース121と、流体流通部23と、シース121の内部に設けられた二つの照明手段122、123とを備える。シース121は、先端が開口されて挿入部6との間に冷却用流体が流れる挿入部流路21aを形成する内シース124と、先端が封止され、内シース124との間に冷却用流体が流れるシース流路を形成する外シース125とを備える。外シース125には、流体流通部23の排出配管27と接続された接続継手125aが設けられている。また、外シース125の先端部外周には、シース121の内部から外部を観察するための窓部126が設けられている。窓部126は、挿入部6の観察部材3によって観察するための観察窓126aと、二つの照明手段122、123によってそれぞれ照明するための照明窓126b、126cとを備える。照明窓126b、126cは、観察窓126aよりも先端側において、周方向に位置をずらして設けられている。これら窓部126の観察窓126a及び照明窓126b、126cは、それぞれ対応する位置に形成された貫通孔125b、125c、125dと、貫通孔125b、125c、125dと対応する位置で外シース125の内周面に嵌合されたガラス管125eとで構成されている。また、外シース125の基端には、外側シール部材125fが嵌合され、外シース125と内部に挿入された内シース124とを一体とするとともに、シース流路の基端側から冷却用流体が排出されてしまうのを規制している。
内シース124は、外シース125と組み付けられた状態において、外シース125の基端側に突出して設けられている。内シース124は、挿入部6の外周面との間に挿入部流路21aを形成する第一の内シース127と、第一の内シース127の外周に配設された第二の内シース128との2重管構造を有している。第二の内シース128の基端には、内側シール部材42が外嵌されていて、第一の内シース127と第二の内シース128とを一体としているとともに、挿入部流路21aの基端側から冷却用流体が排出されてしまうのを規制している。また、第二の内シース128の基端部外周には、流体流通部23の供給配管26と接続された接続継手124aが設けられているとともに、第一の内シース127の対応する位置には、外周側から内周側へ連通する図示しない貫通孔が形成されていて、挿入部流路21aに冷却用流体を供給することを可能としている。
第二の内シース128が略円形断面の形成されている一方、第一の内シース127は、略楕円形断面に形成されている。第一の内シース127の長軸方向の外径は、第二の内シース128の内径と略等しく設定されている。このため、第一の内シース127の短軸方向には、第一の内シース127と第二の内シース128との間に二つのスペースが形成され、この二つのスペースを、照明手段122、123のそれぞれを挿通させる照明手段挿通部129、130としている。また、第一の内シース127及び第二の内シース128のそれぞれにおいて、外シース126の観察窓126aと対向する位置には、貫通孔127a、128aが形成されていて、挿入部6の観察部材3によって観察窓50aを介して外部を観察することを可能としている。さらに、第二の内シース128において、照明窓126b、126cと中心軸C方向に略等しい位置には、それぞれと対応して貫通孔128b、128cが形成されている。貫通孔128b、128cは、観察窓126aと、それぞれ対応する照明窓126b、126cとの位置関係において、照明窓126b、126cよりも、さらに周方向に位置をずらして形成されている。
また、照明手段122、123は、それぞれ、ライトガイド131、132と、ライトガイド131、132にそれぞれ外嵌された筒状部材133、134とを備えている。筒状部材133、134は、それぞれ、照明手段挿通部129、130の基端側から先端側へ挿通されていて、対応する貫通孔128b、128cの位置で径方向外側に屈曲し、第二の内シース128の外周側へ突出している。さらに、筒状部材133、134は、第二の内シース128の外周側へ突出した状態から、それぞれ対応する照明窓126b、126cに向かって屈曲している。このため、筒状部材133、134に挿通されたライトガイド131、132は、先端側において筒状部材133、134と対応して照明窓126b、126cに向かって配設されている。すなわち、ライトガイド131、132の先端131a、132aから発せられる照明光の照明方向L131、L132は、照明窓126b、126cを通って、観察窓126aを介して観察する観察部材3の観察方向L3に向かって傾斜している。このため、複数の照明手段によって、フレアの発生を防ぎつつ、観察する被検体を好適に照明することができる。
図20及び図21は、この実施形態の変形例を示している。図20及び図21に示すように、この変形例の内視鏡用冷却装置140のシース141において、外シース142には、窓部143として、観察窓143aと、照明窓143bとが設けられている。照明窓143bは、観察窓143aと中心軸C方向に位置を異なるものとする一方、周方向に位置を略等しいものとして設けられている。また、内シース144を構成する第一の内シース145と第二の内シース146とは、略円形断面に形成されていて、第一の内シース145と第二の内シース146との間には、照明手段挿通部147が形成されている。第一の内シース145及び第二の内シース146のそれぞれにおいて、外シース142の観察窓143aと対向する位置には、貫通孔145a、146aが形成されていて、挿入部6の観察部材3によって観察窓143aを介して外部を観察することを可能としている。さらに、第二の内シース145には、照明窓143bと中心軸C方向に位置を略同じくするとともに、周方向に位置を異なるものとして、二つの貫通孔145a、145bが形成されている。そして、ライトガイドと筒状部材とで構成された二つの照明手段148、149は、ともに照明手段挿通部147に基端側から先端側へ挿通され、それぞれ貫通孔146a、146bの位置で、貫通孔146a、146bから照明窓143bに向かって屈曲している。このため、照明手段148、149のライトガイドから発せられる照明光の照明方向L148、L149は、照明窓143bを通って、観察部材3の観察方向L3に向かって傾斜している。この変形例のように照明窓を一つとしても、上記同様に、複数の照明手段によってフレアの発生を防ぎつつ、観察する被検体を好適に照明することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図22から図24は、本発明の第4の実施形態を示したものである。この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図22から図24に示すように、この実施形態の内視鏡装置の内視鏡用冷却装置150は、冷却用流路21を形成して挿入部6の先端側に装着されるシース151と、流体流通部23と、シース151の内部に設けられた照明手段152とを備える。シース151は、先端が開口されて挿入部6の外周面との間に冷却用流体が流れる挿入部流路21aを形成する内シース153と、先端が封止され、内シース153の外周面との間に冷却用流体が流れるシース流路21bを形成する外シース154とを備える。外シース154の先端部外周には、観察窓50a及び照明窓50bが設けられている。また、基端部外周には、流体流通部23の排出配管27と接続された接続継手154aが突出して設けられていて、シース流路21bと流体流通部23とを連通させて、冷却用流体を回収することが可能である。
内シース153の中心軸C方向の一部には、外周側に張り出した拡径部153aが形成されていて、ゴムなどの弾性材で形成された略環状の外側シール部材153bが外嵌されている。外側シール部材153bの外径は、外シース154の内径と略等しいか若しくは僅かに大きく設定されている。このため、外シース154の基端から内シース153に外嵌された外側シール部材153bを圧入することで、内シース153及び外シース154のそれぞれとシール部材153bとの間に生じる摩擦によって、内シース153と外シース154とは一体化され、また、シース流路21bの基端から冷却用流体が流出してしまうのが規制される。また、内シース153は、外シース154と組み付けられた状態において、先端が観察窓50aと照明窓50bとの間に位置するような長さに設定されている。
また、内シース153は、挿入部6の外周面との間に挿入部流路21aを形成する単管構造となっていて、挿入部6が挿通される内視鏡挿通部155と、照明手段152が挿通される照明手段挿通部156とが、間に隔壁157を有して形成されている。内シース153と外シース154とを組み付けた状態において、内シース153は、外シース154の基端側から突出して設けられている。内シース153の基端には、ゴムなどの弾性材で形成された有底筒状の内側シール部材158が外嵌されていて、内視鏡挿通部155の基端側を封止している。シール部材158の底部158aには貫通孔158bが形成されている。貫通孔158bの内径は、挿入部6の外径と略等しいか僅かに小さく設定されていて、挿入部6を挿入することで内シース153と挿入部6とを一体とさせるとともに、挿入部流路21aの基端から冷却用流体が排出されてしまうのを規制している。また、内シース153の基端部外周には、流体流通部23の供給配管26と接続された接続継手153dが突出して設けられていて、挿入部流路21aと流体流通部23とを連通させて、冷却用流体を供給することが可能としている。さらに、内シース153の先端部外周には、外シース154の観察窓50aと対向する位置で、内視鏡挿通部155と連通する貫通孔153eが形成されていて、挿入部6の観察部材3による観察を可能としている。照明手段挿通部156は、内視鏡挿通部155よりも先端側で基端開口部156aを形成していて、外フランジ159aを有するキャップ159で封止されている。キャップ159には挿通孔159bが形成されていて、照明手段152を挿通させるとともに、照明手段挿通部156から冷却用流体が排出されてしまうのを規制している。
また、照明手段152は、照明部であるライトガイド160と、ライトガイド160の先端側に外嵌された略筒状の支持部材161と、ライトガイド160の基端側に外嵌されたガイドチューブ162と、支持部材161とガイドチューブ162との間でライトガイドに外嵌された略筒状の操作部163とを備える。ライトガイド160は、支持部材161に覆われた状態で、照明手段挿通部156に挿通されて基端開口部156aから外部へと延びている。ライトガイド160の基端にはライトガイドコネクタ163が接続されていて、図示しない光源と接続することが可能である。また、支持部材161は、金属等で形成された硬質の部材で、先端側が略90度湾曲して形成されていて、ライトガイド160に外嵌された状態で、ライトガイド160とともに照明手段挿通部156に挿通されている。また、筒状部材161の基端側はキャップ159の挿通孔159bから外部へ突出している。キャップ159は、支持部材161を挿通させた状態で冷却用流体の排出を規制するとともに、支持部材161に一定以上の力を与えることで、支持部材161の軸方向への進退及び軸回りの回転を可能としている。一方、支持部材161の先端161aは、照明手段挿通部156の先端側から突出し、90度湾曲することで、照明窓50bの直下に位置するように延設されている。このため、支持部材161の内部に挿通されて先端161aから露出しているライトガイド160は、先端160aから照明光を発して、照明窓50bを介して外部を照明することが可能である。また、操作部163は、支持部材161の基端に固定されている。これにより、操作者が操作部163を把持して支持部材161の軸方向に進退させれば、支持部材161は軸方向に進退し、すなわちライトガイド160の先端160aによる照明位置を中心軸C方向に移動させることができる。また、操作者が操作部163を把持して支持部材161の軸回りに回転させれば、支持部材161は軸回りに回転し、すなわちライトガイド160の先端160aによる照明位置を中心軸Cと直交する方向に移動させ、また、照明方向を傾斜させることができる。このため、支持部材161の基端に設けられた操作部163を操作することで、挿入部6によって被検体を観察しながら、照明部の位置あるいは向きを、被検体を好適に照明するように調整することができる。さらに、より遠方の被検体を観察する場合には、進退操作により観察部材3とライトガイド160の先端160aとの離隔を大きくしてフレアの発生をより確実に防ぐことができる。
図25及び図26は、この実施形態の第1の変形例を示している。図25及び図26に示すように、この変形例では、外シース170は、先端が開口された略円形断面の本体部171と、本体部171の先端側に設けられ、先端が封止された略円形断面の先端部172とで構成されている。本体部171の先端部外周には観察窓50aが設けられている。また、本体部171の先端部内周面にはめねじ171aが形成されているとともに、めねじ171aの基端側には内側に突出する環状凸部171bが形成されている。
先端部172は、外周面に照明窓50bが形成されているとともに、基端側に、外径が本体部171の内径と略等しく設定された嵌挿部172aを有している。嵌挿部172aの外周面には、本体部171のめねじ171aと対応したおねじ172bが形成されているとともに、おねじ172bの基端側には環状の凹部172cが形成されて、Oリング172dが外嵌されている。このため、先端部172は、おねじ172bを本体部171のおねじ171aに螺合させることで、本体部171と一体となり、また、Oリング172dによって内部の冷却用流体が先端部172と本体部171との接続部分から排出されてしまうのを規制している。また、本体部171に先端部172が螺合された状態で先端部172を中心軸C回りに回転させれば、その回転方向に従って、嵌挿部172aの基端が環状凸部171bに当接するまでの範囲で、本体部171に対して先端部172を進退させることが可能である。このため、一回転毎に、観察窓50aと照明窓50bとの相対的位置を変更することができ、被検体との距離に応じて好適な位置とすることができる。すなわち、被検体との距離が離れているときには、照明窓50bと観察窓50aとの離隔を大きくして、合わせて照明手段152のライトガイド160の先端160aの位置も調整することで、照明光が挿入部6の観察部材3に入光してフレアが発生してしまうのを、より確実に防ぐことができる。
図27は、この実施形態の第2の変形例を示している。図27に示すように、この変形例では、外シース175の本体部171の先端部外周には、内周面側まで連通するねじ孔171cが形成されていて、対応する固定ねじ171dを螺合可能である。一方、本体部171の内周面及び先端部172の嵌挿部172aの外周面には、めねじ171a及びおねじ172bが無い構成としている。このような変形例の場合でも、本体部171に対して先端部172を中心軸C方向に進退可能であり、また、固定ねじ171bを螺合して、本体部171の内側に位置する先端部172の嵌挿部172aの外周面に当接させることで、本体部171に対して先端部172を固定することができる。
以上の各実施形態及びその変形例については、内視鏡用冷却装置の照明手段として、ライトガイドを備えるものについて説明してきたが、これに限定するものではない。以下に、照明手段についての他の実施形態について説明する。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図28は、本発明の第5の実施形態を示したものである。この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図28に示すように、この実施形態の内視鏡装置の内視鏡用冷却装置180において、照明手段181は、筒状部材182と、筒状部材182の内部に挿通され、基端側で図示しない電源と接続された電線183と、筒状部材182の先端に設けられ、電線183と接続されたコネクタ184と、コネクタ184に着脱可能に取り付けられたLED185とを備える。コネクタ184は、防水タイプのものであり、また、筒状部材182の内部に冷却用流体が流入しないように筒状部材182の先端に密着して固定されている。このようなLEDタイプの照明手段でも、内シース186の貫通孔186a、186bに挿通させて固定し、内シース186とともに外シースに挿通させることで、フレアを防止しつつ外シースの窓部を介して外部の被検体を好適に照明することができる。
図29及び図30は、上記のLEDタイプにおいて、第1の変形例を示している。図29及び図30に示すように、この変形例の内視鏡用冷却装置190において、内シース191は、挿入部6を挿通させる内視鏡挿通部192と、照明手段193を挿通させる照明手段挿通部194、195とを備えている。また、内シース191において、一方の照明手段挿通部194を横断する位置には、外周側から内視鏡挿通部192まで連通し、図示しない観察窓と対応する貫通孔191aが形成されているとともに、貫通孔191aよりも先端側には、外周側から照明手段挿通部194まで連通し、図示しない照明窓と対応する貫通孔191bが形成されている。さらに貫通孔191bが形成された位置には、照明手段挿通部194、195を連通する横断孔191cが形成されている。照明手段193は、照明手段挿通部195に挿通され、基端側で図示しない電源と接続されたフレキ基板196と、貫通孔191bに嵌合されて外周側に突出するコネクタ197と、コネクタ197に着脱可能に取り付けられたLED198とを備える。フレキ基板196は、照明手段挿通部195から横断孔191cを介して照明手段挿通部194まで延設されていて、コネクタ197と接続されている。なお、照明手段挿通部194、195の先端側は、冷却用流体が流入してコネクタ及びフレキ基板が短絡しないように、キャップあるいは耐熱性の樹脂で封じられている。この内視鏡用冷却装置190においても同様に、フレアを防止しつつ外部の被検体を好適に照明することができる。
図31及び図32は、上記のLEDタイプにおいて、第2の変形例を示している。図31及び図32に示すように、この変形例の内視鏡用冷却装置200において、内シース201は、挿入部6を挿通させる内視鏡挿通部203と、照明手段204を挿通させる照明手段挿通部205とを備えている。また、内シース201において、照明手段挿通部205と周方向に位置を異なるものとして、外周側から内視鏡挿通部203まで連通し、外シース202の観察窓202aと対応する貫通孔201aが形成されている。また、貫通孔201aよりも先端側には、外周側から照明手段挿通部205まで連通する貫通孔201bが形成されている。また、照明手段204は、照明手段挿通部205に挿通され基端側で図示しない電源と接続されたフレキ基板206と、貫通孔201bに嵌合されて外周側に突出するコネクタ207と、コネクタ207に着脱可能に取り付けられたLED208とを備える。コネクタ207は、フレキ基板206の先端部と接続されている。また、LED208は、コネクタ207において、内シース201から突出した部分の側面207aに取り付けられている。このため、図32に示すように、周方向に位置を略同じくして設けられた観察窓202aと照明窓202bとを有する外シース202に内シース201を挿通すれば、挿入部6の観察部材3の観察方向L3に対して傾斜した照明方向L208で照明窓202bを介して被検体を好適に照明することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上記各実施形態の内視鏡装置においては、挿入部の側面に観察レンズを有する側視型とし、これと対応して、シースにも外周側面に窓部が設けられるものとしたが、これに限るものではない。すなわち、挿入部の先端面に観察レンズを有する直視型とし、シースの先端面に窓部を設けて被検体前方の観察を行う構成としても良い。この場合でも、流体流通部から供給され、回収される冷却用流体によって挿入部及び照明手段を冷却することができ、また、照明手段と、挿入部の観察部材とを径方向に離隔させることができ、高温環境下においてでもフレアの発生を防いで好適に観察することができる。また、挿入部は、先端部に観察部材とともに照明部を有するものとしたがこれに限るものでは無い。本発明では、内視鏡用冷却装置の照明手段によって被検体を好適に照明することが可能であり、挿入部の照明部の有無はいずれでも良い。さらに、挿入部は、湾曲可能な軟性タイプとしたが、これに限るものでは無く、硬性タイプを使用するものとしても良い。また、シースを構成する外シース及び内シースについては金属材等で形成された硬性のものを使用するとしたが、同様にこれに限るものではなく、耐熱性を有するものであれば可撓性を有する軟性のものを使用しても良い。また、上記各実施形態においては、冷却用流体は、挿入部流路に供給されてシース流路へ流通して回収されるものとしたが、これに限ることは無い。同様の構成において、シース流路に供給されて挿入部流路に流通して回収されるものとしても、挿入部を冷却させることが可能である。また、各実施形態においては、挿入部に装着されるシースを内シースと外シースとの二重構造としたが、これに限ることは無く、単一のシースとして、挿入部とシースとの間に、冷却用流体を流通させ、また、照明手段を挿通させる構成としても良い。
本発明の第1の実施形態の内視鏡装置を示す全体構成図である。 本発明の第1の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの斜視図である。 本発明の第1の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの側面視した断面図である。 本発明の第1の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースと照明手段とを分解した斜視図である。 本発明の第1の実施形態の第1の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの先端を拡大した断面図である。 本発明の第1の実施形態の第2の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの先端を拡大した断面図である。 本発明の第1の実施形態の第3の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの先端を拡大した断面図である。 本発明の第1の実施形態の第4の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースの先端を拡大した斜視図である。 本発明の第1の実施形態の第4の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースの先端を拡大した断面図である。 本発明の第1の実施形態の第5の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースの先端を拡大した斜視図である。 本発明の第1の実施形態の第5の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの先端を拡大した断面図である。 本発明の第1の実施形態の第6の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの先端を拡大した断面図である。 本発明の第1の実施形態の第6の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースの正面図である。 本発明の第1の実施形態の第7の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの先端を拡大した断面図である。 本発明の第2の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースを分解した斜視図である。 本発明の第2の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの側面視した断面図である。 本発明の第2の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースと照明手段とを分解した斜視図である。 本発明の第3の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースを分解した斜視図である。 本発明の第3の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの側面視した断面図である。 本発明の第3の実施形態の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースを分解した斜視図である。 本発明の第3の実施形態の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの正面視した断面図である。 本発明の第4の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの斜視図である。 本発明の第4の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの側面視した断面図である。 本発明の第4の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの正面視した断面図である。 本発明の第4の実施形態の第1の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの先端を拡大した斜視図である。 本発明の第4の実施形態の第1の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの先端を拡大した断面図である。 本発明の第4の実施形態の第2の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置のシースの先端を拡大した断面図である。 本発明の第5の実施形態の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースと照明手段を分解した斜視図である。 本発明の第5の実施形態の第1の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースの先端を拡大した斜視図である。 本発明の第5の実施形態の第1の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースの正面視した断面図である。 本発明の第5の実施形態の第2の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースの先端を拡大した斜視図である。 本発明の第5の実施形態の第2の変形例の内視鏡装置において、内視鏡用冷却装置の内シースの正面視した断面図である。
符号の説明
1 内視鏡装置
3 観察部材
6 挿入部
20、100、120、140、150、180、190、200 内視鏡用冷却装置
21 冷却用流路
21a 挿入部流路
21b シース流路
22、75、80、101、121、141、151 シース
23 流体流通部
24、51、53、82、102、122、123、148、149、152、181 照明手段
30、54、83、109、131、132、160 ライトガイド
30a、54a、83a、109a、131a、132a、160a 先端(照明部)
31、52、55、84、110、182 筒状部材
35、60、70、76、81、103、124、144、153、186、191、201 内シース
36、125、142、154、170、175、202 外シース
38、50、126、143 窓部
38a、50a、126a、143a、202a 観察窓
38b、50b、126b、126c、143b、202b 照明窓
161 支持部材
163 操作部
185、198、208 LED(照明部)
C 中心軸
L3 観察方向
L30、L54、L131、L132、L148、L149、L208 照明方向

Claims (12)

  1. 冷却用流体を流通させて、内視鏡装置の挿入部の内、被検体の観察を行うための観察部材を有する先端側を冷却する内視鏡用冷却装置であって、
    前記挿入部の外周面及び先端面との間に前記冷却用流体が流れる冷却用流路を形成して前記挿入部の先端側に装着されるシースと、
    該シースの外周面または先端面の少なくとも一方に設けられ、該シースの内部から外部を観察するための窓部と、
    前記冷却用流路に前記冷却用流体を供給して回収する流体流通部と、
    前記シースの内部に設けられ、前記窓部から前記シースの外部を照明可能な照明手段とを備えることを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  2. 請求項1に記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記窓部は、前記挿入部によって観察するための観察窓と、前記照明手段によって照明するための照明窓とを有していることを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  3. 請求項2に記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記観察窓と前記照明窓とは、前記シースの中心軸方向に位置を異なるものとして設けられていることを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記照明窓は、前記観察窓との相対的位置を変更可能に前記シースに設けられていることを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記照明手段による照明方向は、前記挿入部の前記観察部材による観察方向に対して傾斜するように設定されていることを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記照明手段は、先端を前記窓部から照明可能として、前記シースの内部に延設されたライトガイドを有することを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  7. 請求項6に記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記照明手段は、前記ライトガイドの少なくとも先端側に外嵌されているとともに、前記シースに係止された筒状部材を有することを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  8. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記照明手段は、前記窓部から照明可能に前記シースの内部に設けられたLEDを有することを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  9. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記照明手段は、前記シースの内部に延設されているとともに、基端が前記シースの基端部から突出した支持部材と、
    該支持部材の先端から照明可能な照明部と、
    前記支持部材の基端に設けられ、該支持部材の軸回りの回転操作または軸方向の進退操作の少なくとも一方を行うことが可能な操作部とを有することを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記シースは、先端が開口されて前記挿入部の外周面との間に前記冷却用流路として挿入部流路を形成する内シースと、
    該内シースの外周面との間に前記冷却用流体が流れる前記冷却用流路としてシース流路を形成する外シースとを有し、
    前記冷却用流体は、前記流体流通部によって、前記挿入部流路または前記シース流路のいずれか一方に供給され、他方から回収されることを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  11. 請求項10に記載の内視鏡用冷却装置において、
    前記内シースと、前記外シースと、前記照明手段とは、互いに着脱可能に組付けられていることを特徴とする内視鏡用冷却装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の内視鏡用冷却装置と、
    前記シースが装着される挿入部とを備えることを特徴とする内視鏡装置。
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