JP2007014384A - 内視鏡用アダプタ及び内視鏡 - Google Patents

内視鏡用アダプタ及び内視鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】 クリアランス内の形状を問わず、照明部と当接部とを結ぶ放熱経路を容易に設けることができ、効果的に放熱することができる内視鏡用アダプタ及び内視鏡を提供すること。
【解決手段】 内視鏡の挿入部2に着脱可能に取り付けられる内視鏡用アダプタ12において、被検体に照明光を照射する照明部35と、前記内視鏡の挿入部2に取り付けられたときに、前記挿入部2に当接する当接部47と、前記照明部35と前記当接部47との間のクリアランス48に設けられ、前記照明部35と前記当接部47とを結ぶ放熱経路と、を備え、前記放熱経路は、前記クリアランス48に注入された液状部材49を備えることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被検体を観察するための内視鏡用アダプタ及び内視鏡に関するものである。
近年、医療分野や工業分野などの様々な分野において、被検体に挿入される内視鏡挿入部と、この内視鏡挿入部に着脱可能に取り付けられる内視鏡用アダプタとを備える内視鏡が利用されている。さらに、内視鏡用アダプタには、被検体に照明光を照射するための照明部と、内視鏡挿入部に取り付けられたときに、内視鏡挿入部に当接する当接部と、が設けられているものがある。
ここで、照明部と当接部との間には、照明部に電力を供給するための電極を配したり、または被検体からの反射光を取り込むためのプリズムを配したりする必要があるため、ある程度のクリアランスが必要になる。
しかし、そのようなクリアランスが設けられていると、照明部において発せられる熱の伝導が、クリアランスによって遮断されてしまい、適正に放熱することができない。
そこで、クリアランスを構成する内壁部の形状に合わせてあらかじめ形成された放熱部材をクリアランスに配置し、そのクリアランスを塞ぐようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このような構成によれば、照明部からの熱を、放熱部材を介して内視鏡挿入部側へと伝導させることができる。すなわち、放熱部材を放熱経路として機能させることにより、適正に放熱することができる。
特開2005−110879号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の構成では、放熱部材の形状に製造誤差などが生じていると、その放熱部材がクリアランス内に入らない場合があるため、放熱部材をあらかじめ高精度に形成しておかなければならないという問題がある。さらに、クリアランス内が複雑な形状をしていると、そもそも放熱部材をそのクリアランスに設置することはできない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、クリアランス内の形状を問わず、照明部と当接部とを結ぶ放熱経路を容易に設けることができ、効果的に放熱することができる内視鏡用アダプタ及び内視鏡を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る内視鏡用アダプタは、内視鏡の挿入部に着脱可能に取り付けられる内視鏡用アダプタにおいて、被検体に照明光を照射する照明部と、前記内視鏡の挿入部に取り付けられたときに、前記挿入部に当接する当接部と、前記照明部と前記当接部との間のクリアランスに設けられ、前記照明部と前記当接部とを結ぶ放熱経路と、を備え、前記放熱経路は、前記クリアランスに注入された液状部材を備えることを特徴とする。
この発明に係る内視鏡用アダプタにおいては、照明部から発せられた熱が、放熱経路としての液状部材を通って当接部まで伝導していく。その放熱経路は、クリアランスに液状部材を注入することによって形成される。液状部材はそれ自身が空間に応じて変形可能であるため、液状部材をクリアランスに注入することにより、クリアランス内の形状に応じて放熱経路を形成することができる。
なお、「注入」とは、クリアランスに液状部材を直接注入するだけでなく、クリアランス内に挿入されたパイプなどの中に注入する場合も含むものとする。さらには、内部に液状部材があらかじめ封入されたパイプなどをクリアランスに挿入したりする場合も含む。
また、本発明に係る内視鏡用アダプタは、内視鏡の挿入部に着脱可能に取り付けられる内視鏡用アダプタにおいて、被検体に照明光を照射する照明部と、前記内視鏡の挿入部に取り付けられたときに、前記挿入部に当接する当接部と、前記照明部と前記当接部との間のクリアランスに設けられ、前記照明部と前記当接部とを結ぶ放熱経路と、を備え、前記放熱経路は、前記クリアランスに注入された液状部材が凝固して形成されることを特徴とする。
この発明に係る内視鏡用アダプタにおいては、照明部から発せられた熱が、放熱経路としての液状部材を通って当接部まで伝導していく。その放熱経路は、クリアランスに注入された液状部材が凝固して形成される。液状部材はそれ自体が空間に応じて変形可能であるため、液状部材をクリアランスに注入することにより、クリアランス内の形状に応じて放熱経路を形成することができる。また、液状部材が凝固していることから、取り扱いを容易にすることができる。
また、本発明に係る内視鏡用アダプタは、請求項2に記載の内視鏡用アダプタにおいて、前記液状部材を注入するための注入口と、前記クリアランス内の流体を排出するための排出口とを備えることを特徴とする。
この発明に係る内視鏡用アダプタにおいては、注入口から液状部材を注入する。ここで、クリアランス内に空気などが残っていると、熱伝導率が低下する。そこで、注入口から液状部材を注入しながら、排出口から空気などを排出させる。また、液状部材を注入していくと、その液状部材がクリアランス内を満たしていき、ついには排出口から液状部材が排出される。その間にクリアランス内の空気が排出口から押し出される。そして、排出口から液状部材が排出されたときに、液状部材の注入を終了する。
これにより、空気などが含まれない高品質な放熱経路が得られ、放熱効率を向上させることができる。
また、本発明に係る内視鏡用アダプタは、請求項2に記載の内視鏡用アダプタにおいて、前記放熱経路は、熱伝導性を有する線材を備え、この線材上に前記液状部材が凝固していることを特徴とする。
この発明に係る内視鏡用アダプタにおいては、照明部から発せられた熱が、線材と液状部材とを通って当接部に伝導していく。
これにより、放熱効率を向上させることができる。
また、本発明に係る内視鏡用アダプタは、請求項1に記載の内視鏡用アダプタにおいて、前記放熱経路は、前記クリアランスに配されたヒートパイプを備え、このヒートパイプの内部に封入された作動液が前記液状部材であることを特徴とする。
この発明に係る内視鏡用アダプタにおいては、照明部から発せられた熱が、ヒートパイプの作動液を介して当接部に伝導していく。
これにより、確実に放熱することができる。
また、本発明に係る内視鏡は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の内視鏡用アダプタと、前記被検体に挿入され、前記内視鏡用アダプタが着脱可能に取り付けられる内視鏡挿入部と、を備えることを特徴とする。
この発明に係る内視鏡においては、上記請求項1から請求項5のいずれか一項に係る発明と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、クリアランス内の形状に応じて放熱経路を形成することができることから、クリアランス内の形状を問わず、照明部と当接部とを結ぶ放熱経路を容易に設けることができ、効果的に放熱することができる。
(実施形態1)
以下、本発明の第1の実施形態における内視鏡について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態としての内視鏡1を示したものである。
この内視鏡1は、湾曲可能な湾曲部7を有する長尺状の挿入部2と、この挿入部2が連結されて各種操作を行う本体部3とを備えている。
本体部3は略箱型に形成されており、その側壁部に、挿入部2の湾曲操作を行うための操作パネル6が設けられている。また、本体部3の天面には、観察画像を映し出すためのモニタ8が設けられている。さらに、本体部3には、電源を供給するための電源部9が設けられている。
また、挿入部2は、その基端部が不図示の連結部を介して本体部3に着脱可能に連結されて構成されている。一方、その先端部の外周面には、その全周にわたって延びる雄ネジ部17が形成されている。
また、挿入部2の先端部には、図2に示すように、略円筒状のレンズ支持枠16が挿入部2と同心上に設けられている。このレンズ支持枠16は真鍮、銅またはアルミなどの熱伝導部材からなっており、その基端部には、挿入部2の基端側に延びる放熱線29が連結されている。放熱線29は、銅などの熱伝導部材からなっている。また、レンズ支持枠16の中央には、挿入部2の軸線上に配された観察光学部18が設けられている。観察光学部18の後方(挿入部2の基端側)であって、レンズ支持枠16の内部には、略円筒状の小支持枠26が設けられている。この小支持枠26の後端には撮像装置27が設けられている。この撮像装置27は、信号ケーブル30を介して本体部3に接続されている。
また、挿入部2の先端面には、不図示の挿入部側電極部が設けられており、この挿入部側電極部は、不図示の電源ケーブルを介して、図1に示す電源部9に電気的に接続されている。なお、挿入部2の先端部は、例えばステンレスなどからなっている。
さらに、挿入部2の先端には、側視用の光学アダプタ(内視鏡用アダプタ)12が着脱可能に取り付けられるようになっている。
光学アダプタ12は、図3及び図4に示すように、有底円筒状に形成されたアダプタ本体部21と、略円筒状に形成された取付フード部22とを備えている。これらアダプタ本体部21と取付フード部22とは、同心上に、かつ互いに回転可能に連結されている。アダプタ本体部21は、ステンレスなどにより形成されており、その側壁部には、照明光を照射する照明部35が設けられている。照明部35は、板状のLED基板34とLED33とを備えている。LED基板34は、アダプタ本体部21の側壁部に、挿入部2の軸線に平行に設けられており、このLED基板34上にLED33が設けられている。
また、アダプタ本体部21の側壁部であって、照明部35の近傍には、被検体からの反射光を取り込むための観察窓38が設けられている。さらに、アダプタ本体部21の内部には、観察窓38から取り込んだ反射光の進行方向を、光学アダプタ12の軸線方向後方に変更するプリズム39が設けられている。プリズム39の傾斜面にはアルミ蒸着による反射面が形成されている。また、プリズム39の後方には、その軸線上に観察光学系40が設けられている。なお、アダプタ本体部21の後端には、不図示のアダプタ側電極部が設けられており、このアダプタ側電極部は、不図示の電源ケーブルを介して、LED33に電気的に接続されている。
また、上記取付フード部22は、ステンレスなどにより形成されており、その内周面の後端部には、全周にわたって延びる第1雌ネジ部43が形成されている。さらに、第1雌ネジ部43から先端側に所定の間隔を空けて第2雌ネジ部44が形成されている。
このような構成のもと、挿入部2の先端を光学アダプタ12の後端に挿入し、取付フード部22を回転させると、まず雄ネジ部17と第1雌ネジ部43とが螺合するようになっている。さらに取付フード部22を回転させると、雄ネジ部17は、第1雌ネジ部43を乗り越えて、第2雌ネジ部44に螺合し、これにより、光学アダプタ12が挿入部2の先端に着脱可能に取り付けられるようになっている。すなわち、第1雌ネジ部43は、光学アダプタ12が挿入部2から脱落するのを防止するための抜け止めとして機能するものである。
さらに、本実施形態におけるアダプタ本体部21の後端には、光学アダプタ12を挿入部2に取り付けたときに、挿入部2の先端面に当接する当接部47が設けられている。そして、アダプタ本体部21の内部であって、当接部47と照明部35との間には、クリアランス(空間部)48が形成されており、このクリアランス48内に、液状の充填材(液状部材)49が充填されている。充填材49は、例えば水やオイル、アルコールなどの液状部材からなっている。この充填材49は、当接部47に形成された注入口52からクリアランス48内に注入された後、注入口52にキャップ53を嵌合させることにより、クリアランス48内に封入されている。
次に、このように構成された本実施形態における内視鏡1の作用について説明する。
まず、挿入部2の先端に光学アダプタ12を上述のように取り付ける。これによって、アダプタ側電極部と挿入部側電極部とが電気的に接続されて、不図示の電源ケーブルを介して電源部9から照明部35に電力が供給される。そして、挿入部2を被検体内に挿入して、照明部35から照明光を照射させる。このとき、被検体からの反射光が、観察窓38を介して光学アダプタ12に取り込まれる。この取り込まれた反射光は、プリズム39、観察光学系40及び観察光学部18を介して撮像装置27に結像する。そして、撮像装置27からの出力信号が、信号ケーブル30を介して、所定の回路に送られて、さらにモニタ8に供給される。これにより、モニタ8に観察画像が映し出され、この観察画像を見ながら、被検体の所定の検査が行われる。
また、LED33に電力を供給し、LED33を駆動すると、それらLED33が熱を発することになる。この熱は、充填材49を通って当接部47まで伝導していく。すなわち、充填材49が放熱経路として機能する。さらに、当接部47は挿入部2の先端面に当接していることから、その熱はレンズ支持枠16に伝わって、放熱線29を伝導していく。これによって、LED33によって発せられた熱が、充填材49を介して放熱される。なお、撮像装置27も熱を発するが、この熱は小支持枠26を通って、レンズ支持枠16さらに放熱線29を通って放熱されたり、信号ケーブル30を通って放熱される。
ここで、従来は、クリアランス48内に設置するための放熱部材を、あらかじめ高精度に形成していたが、本発明に係る内視鏡1においては、以下のようにして放熱経路が設けられる。すなわち、アダプタ本体部21に、取付フード部22やプリズム39、観察光学系40などを設置した後、注入口52から、充填材49をクリアランス48内に注入する。このとき、クリアランス48内に空気が残らないように、注入口52を上に向ける。クリアランス48内に注入された充填材49は、クリアランス48内の形状に応じて満遍なく広がっていき、クリアランス48内を満たしていく。そして、クリアランス48内が満たされた後、注入口52にキャップ53を嵌め込む。これによって、充填材49がクリアランス48内に封入され、放熱経路が形成される。
以上より、本実施形態における内視鏡1によれば、充填材49をクリアランス48に注入することにより、クリアランス48内の形状に応じて放熱経路を形成することができる。そのため、クリアランス48内の形状を問わず、照明部35と当接部47とを結ぶ放熱経路を容易に設けることができ、効果的に放熱することができる。また、従来のように放熱部材をあらかじめ精度良く製造しておく必要がないため、製造コストを抑制することができる。さらに、充填材49が液状であるため、クリアランス48内の製造誤差を吸収することができる。
また、プリズム39に設けられた反射面は充填材49によって覆われるため、反射面を空気中にさらすことによる酸化を防止することができる。そのため、アルミ蒸着された反射面のはがれ等を防止することができ、耐久性を向上させることができる。
(実施形態2)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5から図8は、本発明の第2の実施形態を示したものである。
図5から図8おいて、図1から図4に記載の構成要素と同一部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態と上記第1の実施形態とは基本的構成は同一であり、ここでは異なる点についてのみ説明する。
本実施形態においては、直視用の光学アダプタ12が挿入部2に着脱可能に取り付けられるようになっている。アダプタ本体部21は、略円筒状に形成されており、その内部には略円筒状の支持部材54が同心上に設けられている。支持部材54は、熱伝導部材からなっており、小径部57と大径部58とが同心上に連結されて構成されている。そして、小径部57と大径部58との径方向の差分領域にクリアランス48´が設けられている。小径部57の先端の中央には、観察光学系40が設けられている。また、アダプタ本体部21の先端には、ドーナツ形状のLED基板34´が設けられており、このLED基板34´は、小径部57の先端が挿入されることにより、アダプタ本体部21内で支持されている。LED基板34´上には、周方向にLED33が設けられている。
また、大径部58には、取付フード部22の筒孔と、クリアランス48´とを連通する複数の連通孔59が形成されており、それら複数の連通孔59のうちの一部には、図8に示すアダプタ側電極部62が設けられている。このアダプタ側電極部62は、接続線63及びLED基板34´を介してLED33に電気的に接続されている。また、複数の連通孔59のうちの残りは、注入口52として機能するものである。
クリアランス48´及び連通孔59には、充填材49´が設けられている。この充填材49´は、熱伝導性が高い樹脂またはエポキシ樹脂と、アルミなどの金属粉との混合体からなっている。そして、充填材49´は、クリアランス48´への注入時には液状であり、クリアランス48´への充填後には所定の時間の経過により凝固する。すなわち、充填材49´は、固体となって放熱経路として機能する。
以上より、本実施形態における内視鏡1によれば、クリアランス48´への注入時には充填材49´が液状であるから、上記第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、充填材49´は凝固することから、キャップなどの封止部材を不要にすることができる。また、光学アダプタ12の使用時には、充填材49´は固体となっていることから、光学アダプタ12の取り扱いを容易にすることができる。
(実施形態3)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図9および図10は、本発明の第3の実施形態を示したものである。
本実施形態においては、アダプタ本体部21の先端に、クリアランス48の内部の流体を排出するための排出口64が形成されている。そして、以下のようにして、クリアランス48内に充填材49´が注入される。すなわち、注入口52から液状の充填材49´を注入していくと、排出口64から、クリアランス48内の空気が排出されていく。さらに、クリアランス48内に液状の充填材49´が広がっていき、ついには排出口64から充填材49´が排出される。このとき、充填材49´の注入を終了する。そして、所定時間が経過すると、液状の充填材49´が凝固し、固体状の充填材49´が放熱経路として機能する。
以上より、本実施形態における内視鏡1においては、注入口52からの液状の充填材49´の注入開始から、注入終了(排出口64から充填材49´が排出されたとき)までの間に、クリアランス48内の空気を排出口64から排出させることができる。そのため、空気などが含まれない高品質な放熱経路が得られ、放熱効率を向上させることができる。
(実施形態4)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図11から図13は、本発明の第4の実施形態を示したものである。
この実施形態においては、クリアランス48内に、充填材49´よりも熱伝導性の高い線材67が設けられており、この線材67上に充填材49´が凝固している。そして、LED33から熱が発せられると、その熱は、線材67及び充填材49´を通り放熱されていく。すなわち、これら線材67及び充填材49´は、放熱経路として機能するものである。そして、この放熱経路は、以下のようにして設けられる。
まず、図13に示すように、プリズム39、観察光学系40及び取付フード部22などの各部品を組み込む前に、注入口52から線材67を挿入する。線材67の先端部には、緩やかな曲げグセがつけられており、全体として弓状に形成されている。このような線材67をクリアランス48に挿入すると、線材67の先端がLED基板34に当接する。この状態から、線材67を介して、注入口52からはんだ(液状部材)を注入する。すると、はんだは線材67上を伝わっていきLED基板34に到達する。そして、所定量のはんだを注入し、所定時間おくと、はんだが凝固し、固体状の充填材49´となる。このとき、はんだにより、LED基板34と線材67とが固定され、線材67同士が固定される。さらに、はんだの熱が充分下がってから、線材67の後端を切り落とし、プリズム39、観察光学系40及び取付フード部22などを組み込んでいく。
以上より、本実施形態における内視鏡1においては、上記第1の実施形態と同様の効果を奏することができるだけでなく、LED33からの熱を、充填材49´及び線材67を介して伝導させることができ、放熱効率を一層向上させることができる。
また、はんだは他の液状部材と比較して、凝固する時間が非常に短いので、組み立てに係る時間を大幅に削減することができる。
(実施形態5)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図14から図15は、本発明の第5の実施形態を示したものである。
この実施形態においては、クリアランス48内に、内部に作動液69が封入されたヒートパイプ68が設けられている。作動液69は、例えば、水、アルコールまたはアセトンなどの液体からなっている。ヒートパイプ68は、略L字状に形成されており、先端がLED基板34に当接している。そして、LED33から熱が発せられると、その熱は、作動液69を通って注入口52側へと伝導していく。すなわち、作動液69は、液状の充填材49として機能するものであり、放熱経路として機能するものである。
なお、ヒートパイプ68は以下のようにして設置される。すなわち、まず、作動液69をパイプ部72に流し込み封入する。そして、そのパイプ部72を注入口52から挿入し、所定の位置まで押し込んでいく。このとき、パイプ部72を介して、作動液69が注入口52からクリアランス48に注入される。次いで、パイプ部72を所定の位置で固定することにより、ヒートパイプ68がクリアランス48内に設置される。
以上より、本実施形態における内視鏡1においては、放熱経路を容易に設置することができ、確実に放熱することができる。
なお、本実施形態では、パイプ部72にあらかじめ作動液69を封入するとしたが、これに限ることはなく、最初にパイプ部72をクリアランス48に挿入しておき、その挿入されたパイプ部72に作動液69を注入するようにしてもよい。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
本発明に係る内視鏡の第1の実施形態を示す全体構成図である。 図1の内視鏡挿入部の先端に光学アダプタが取り付けられた様子を拡大して示す側断面図である。 図1の光学アダプタを拡大して示す側断面図である。 図3のA−A線矢視断面図である。 本発明に係る内視鏡の第2の実施形態を示す図であって、光学アダプタを示す正面図である。 図5のB−B線矢視断面図である。 図5の光学アダプタを示す側断面図である。 図5のC−C線矢視断面図である。 本発明に係る内視鏡の第3の実施形態を示す図であって、光学アダプタの様子を示す側断面図である。 図9の光学アダプタを示す図であって、軸線を基準とした半分を透視して示す上面図である。 本発明に係る内視鏡の第4の実施形態を示す図であって、光学アダプタの様子を示す側断面図である。 図11の光学アダプタを示す図であって、軸線を基準とした半分を透視して示す上面図である。 図11の光学アダプタの組み立ての様子を示す説明図である。 本発明に係る内視鏡の第5の実施形態を示す図であって、光学アダプタの様子を示す側断面図である。 図14の光学アダプタを示す図であって、軸線を基準とした半分を透視して示す上面図である。
符号の説明
1 内視鏡
2 挿入部
12 光学アダプタ(内視鏡用アダプタ)
35 照明部
47 当接部
48,48´ クリアランス
49,49´ 液状部材
52 注入口
64 排出口
67 線材
68 ヒートパイプ
69 作動液

Claims (6)

  1. 内視鏡の挿入部に着脱可能に取り付けられる内視鏡用アダプタにおいて、
    被検体に照明光を照射する照明部と、
    前記内視鏡の挿入部に取り付けられたときに、前記挿入部に当接する当接部と、
    前記照明部と前記当接部との間のクリアランスに設けられ、前記照明部と前記当接部とを結ぶ放熱経路と、を備え、
    前記放熱経路は、前記クリアランスに注入された液状部材を備えることを特徴とする内視鏡用アダプタ。
  2. 内視鏡の挿入部に着脱可能に取り付けられる内視鏡用アダプタにおいて、
    被検体に照明光を照射する照明部と、
    前記内視鏡の挿入部に取り付けられたときに、前記挿入部に当接する当接部と、
    前記照明部と前記当接部との間のクリアランスに設けられ、前記照明部と前記当接部とを結ぶ放熱経路と、を備え、
    前記放熱経路は、前記クリアランスに注入された液状部材が凝固して形成されることを特徴とする内視鏡用アダプタ。
  3. 前記液状部材を注入するための注入口と、前記クリアランス内の流体を排出するための排出口とを備えることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用アダプタ。
  4. 前記放熱経路は、熱伝導性を有する線材を備え、この線材上に前記液状部材が凝固していることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡用アダプタ。
  5. 前記放熱経路は、前記クリアランスに配されたヒートパイプを備え、このヒートパイプの内部に封入された作動液が前記液状部材であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用アダプタ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の内視鏡用アダプタと、
    前記被検体に挿入され、前記内視鏡用アダプタが着脱可能に取り付けられる挿入部と、を備えることを特徴とする内視鏡。
JP2005196071A 2005-07-05 2005-07-05 内視鏡用アダプタ及び内視鏡 Pending JP2007014384A (ja)

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