JP2008072987A - 微小流路、核酸回収装置、並びに核酸回収方法 - Google Patents

微小流路、核酸回収装置、並びに核酸回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カオトロピックイオンの存在下で核酸をシリカに吸着させ、核酸を回収する技術において、核酸回収効率を高くすること。
【解決手段】カオトロピックイオンで処理された生物試料から核酸を回収するための微小流路であって、細孔径が6〜29nmのシリカマイクロビーズによる集積部分が流路内に形成された微小流路を提供する。核酸を含有する溶液(生物試料など)をカオトロピックイオン溶液で処理した後、その微小流路の上流側から下流側にその核酸溶液を通過させ、シリカマイクロビーズに核酸を吸着させることにより、、核酸を効率よく回収できる。その他、シリカマイクロビーズは、平均粒径が10μm以下、粒径5μmの場合の比表面積が320m/g以上のものがより好適である。
【選択図】図7

Description

本発明は、微小流路、核酸回収装置、並びに核酸回収方法に関する。より詳細には、細孔径が6〜29nmのシリカマイクロビーズによる集積部分が流路内に形成された微小流路、該微小流路を有する核酸回収装置、前記微小流路を用いた核酸回収方法などに関する。
近年のゲノム解析の進展などに伴い、遺伝子検査を医療現場などに導入する試みが行われている。遺伝子検査は、生物試料から採取などした核酸について行う検査・解析のことである。遺伝子検査により、遺伝性疾患及びその発症リスク、感染症(病原微生物)、悪性腫瘍などを高精度に検出できる可能性がある。
例えば、人体などから血液や組織を採取し、遺伝子検査を行う場合、血液などの生物試料から、核酸のみを回収・抽出する必要がある。
核酸の回収・抽出方法として、例えば、BOOM法が知られている。BOOM法は、カオトロピック試薬とシリカなどとを組み合わせた核酸抽出技術であり、カオトロピックイオンの存在下で、核酸がシリカ表面に吸着することを利用したものである。
なお、先行文献として、例えば、特許文献1には、シリカに核酸を吸着させる核酸精製方法が、特許文献2には、ガラスビーズに核酸を吸着させる核酸分離方法が、それぞれ記載されている。
特開2005−110503号公報 特開2002−209580号公報
従来の核酸回収・抽出手段は、シリカなどを、ガラス繊維やメンブレン(膜状物)などに固着する場合が多かった。そのため、シリカ粒子間の空隙が多く、核酸回収効率が低いという課題があった。そこで、本発明では、核酸回収効率を高くすることを、主な目的とする。
本発明では、カオトロピックイオンで処理された生物試料から核酸を回収するための微小流路であって、細孔径が6〜29nmのシリカマイクロビーズによる集積部分が流路内に形成された微小流路を提供する。
核酸を含有する溶液(生物試料など)をカオトロピックイオン溶液で処理した後、その微小流路の上流側から下流側にその核酸溶液を通過させ、シリカマイクロビーズに核酸を吸着させることにより、、核酸を効率よく回収できる。
加えて、例えば、平均粒径が10μm以下、粒径5μmの場合の比表面積が320m/g以上のシリカマイクロビーズを用いることにより、核酸回収量自体を増大させることができるため、核酸回収効率をさらに高くできる。
上述の手段は、例えば、核酸を供給する流路を備えたPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)装置、DNAチップなどに核酸を供給する流路を有する核酸回収装置、などにも適用できる。
本発明により、核酸回収効率を高くすることができる。
<本発明に係る微小流路について>
本発明に係る微小流路の例について、以下説明する。
微小流路は、例えば、フューズドシリカ、プラスチック、金属などのマイクロチューブを用いて形成してもよく、また、シリコンなどの基板表面にエッチングなどを施して形成してもよい。
微小流路内の所定箇所に、白金などを蒸着し、流路内に電場を印加できる構成にしてもよい。例えば、生物試料から核酸を回収する場合、試料中にタンパク質など他の荷電物質も含有する。そのため、それらの物質が、シリカ表面に吸着する場合がある。それに対し、例えば、カオトロピックイオン存在下で、流路内に電場を印加することにより、核酸がシリカ表面に吸着したままの状態で、タンパク質などをシリカから遊離させることができる。従って、核酸抽出の精度を高くできる。
微小流路の集積部分における内径は、0.32〜1.00mmが好適である。
この微小流路は、少なくとも、細孔径が6〜29nmのシリカマイクロビーズによる集積部分を流路内に有する。
シリカマイクロビーズは、多孔質のシリカ粒子を含有するものであればよい。なお、シリカ粒子には、二酸化ケイ素の結晶のほか、その他の形態の酸化ケイ素類、核酸と結合可能な置換基で修飾されたシリカ、アルミナ・チタンなどの他の組成物を含有するシリカなどを全て包含する。
シリカマイクロビーズの平均粒径は10μm以下であることが好ましい。平均粒径10μm以下のマイクロビーズを用いることにより、微小粒子内へ充填できるマイクロビーズの量を増やすことができ、また、表面積も増大するため、核酸の回収効率を高くできる。但し、シリカマイクロビーズの平均粒径が小さすぎる場合、溶液の通過速度が遅くなり、また、目詰まりを起こしやすくなる。
シリカマイクロビーズの細孔径は、6〜29nmの範囲内であることが好適である。細孔径がこの範囲内のシリカマイクロビーズを用いることにより、核酸回収効率をより高くできる。
ここで、「細孔径」は、シリカマイクロビーズの粒子表面に存在する微細な空洞の直径(平均値)である。細孔径は、公知の方法、例えば、ガス吸着法(窒素吸着法など)、X線回折法、X線小角散乱法などにより測定できる。
また、シリカマイクロビーズは、比表面積(所定の大きさに換算した場合の表面積)が、大きいほうが、より好適である。比表面積が大きいと、核酸回収量が増大するため、核酸回収効率もさらに高くできる。
なお、これらの特性を有するシリカマイクロビーズは、各種市販されている。また、シリカマイクロビーズとして、例えば、シリカ系のメソポーラス材料を用いてもよい。メソポーラス材料は、公知の方法などにより合成できる。公知の合成方法として、例えば、界面活性剤存在下でケイ素のアルコキシドを加水分解させて合成する方法、層状ケイ酸の層間にアルキルアンモニウムを挿入して合成する方法などがある。
<本発明に係る核酸回収方法について>
本発明に係る核酸回収方法の例について、以下説明する。
本発明に係る核酸回収方法は、例えば、上述の微小流路に、カオトロピックイオンで処理した核酸溶液を通過させ、前記シリカマイクロビーズに核酸を吸着させる手順を少なくとも含む。
核酸溶液は、核酸を含んでいるものであればよい。血液など、細胞を含有する生物試料の場合、例えば、細胞膜を溶解などさせて、細胞溶解液を調製し、核酸溶液として用いる。その際、前処理として、フィルターなどを用いて、夾雑物を除去してもよい。
カオトロピックイオンを含む溶液中に核酸が存在する場合、核酸は、シリカマイクロビーズに吸着する。そのため、予め、カオトロピックイオンで処理した核酸溶液を、微小流路に注入する必要がある。カオトロピック物質としては、例えば、グアニジン塩(グアニジンチオアシネート、グアニジン塩酸塩など)、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、SCNの塩などが、挙げられる。
核酸溶液やその他の各種試薬を微小流路に導入し、シリカマイクロビーズの集積部分を通過させるための送液手段は、公知の手段を採用でき、特に限定されない。例えば、マイクロポンプなどを用いて、溶液などを吸引又は押出してもよいし、遠心力などを用いてもよい。
シリカマイクロビーズに吸着した核酸を溶出・回収する手段は、公知の手段を採用でき、特に限定されない。この核酸回収方法では、カオトロピックイオンによる処理を行うため、カオトロピックイオンを含まない溶液(純水や所定のバッファーなど)を流すことにより、核酸を遊離・溶出させることができる。その際、例えば、電界を印加して、遊離・溶出した核酸を強制的に正極側に移動させ、核酸を回収してもよい。
実施例1では、微小流路にシリカマイクロビーズの集積部分を形成し、該流路に核酸溶液を通過させ、核酸を回収する場合において、微小流路の口径と核酸の回収効率との相関性を検討した。実験手順の概要は次の通りである。
はじめに、実験に用いる流路系(図1参照)の組み立てを行った。まず、口径の異なる5種類のチューブを準備した。準備したチューブは、口径0.32mmのフューズドシリカチューブ、同0.5mmのPEEK(ポリエチルエーテルケトン、以下同じ)チューブ、同0.75mmのPEEKチューブ、同1.0mmのステンレスチューブ、同4.0mmのステンレスチューブ、の5種類である。チューブの長さは、すべて10cmとした。次に、チューブの上流側(図中右側)に、連結部品を介して、シリンジを接続した。また、カラムの下流側(図中左側)に、連結部品を介して、ルアーロック式ニードルを接続し、ルアーロック式ニードルに、シリンジを取り付けた。チューブのルアーロック式ニードル側には、ポア径2μmのフィルターを設置した。
続いて、チューブ内にシリカマイクロビーズの集積部分を形成した。まず、中空シリカマイクロビーズ(粒径2〜20μm、Polysciences社製)を純水中に分散させ、その分散液を上流側のシリンジに入れた。次に、下流側のシリンジを引きながら、上流側のシリンジを押し、チューブ内に前記分散液を注入した。注入された中空シリカマイクロビーズは、ルアーロック式ニードル側のフィルターに堰き止められる。そこで、下流側のシリンジを引きながら、上流側のシリンジを押し、水分を除去し、中空シリカマイクロビーズを、チューブ内の下流側に集積させた。集積部分の長さは、注入する前記分散液の量を調節することにより、制御した。
続いて、核酸溶液を、この流路系に注入した。核酸溶液の調製は、RNeasy Protect Mini Kit(QIAGEN社製、以下「キット」とする。)のプロトコルに従って行った。まず、120−merのデオキシアデノシンからなる合成一本鎖DNA(ポリA)を、RNase−free water(キット中の試薬、以下同じ)で溶解して、5μg/29μLのポリA溶液を調製した。次に、その溶液に、Buffer RLT(グアニジン塩を含むカオトロピックイオン試薬、キット中の試薬、以下同じ)を100μL加え、混合した。次に、その溶液に、99.5%エタノール(和光純薬株式会社製)を72μL加え、混合した。次に、上流側及び下流側のシリンジを用いて、上記と同様の方法により、調製した核酸溶液を、チューブ内に注入した。
続いて、チューブ内を洗浄後、中空シリカマイクロビーズに捕捉された核酸を回収した。まず、キット中のBuffer RPE(キット中の試薬、以下同じ)280μLを、上記と同様の方法により、チューブ内に注入し、チューブ内を洗浄した。この手順により、中空シリカマイクロビーズに捕捉された核酸以外の物質を除去した。次に、RNase−free water50μLを、上記と同様の方法により、チューブ内に注入し、この流路系を通過させた後、通過した溶液を回収した。この手順により、中空シリカマイクロビーズに捕捉された核酸を、溶液中に溶出した。
そして、分光光度計(260nm)を用いて、回収した核酸溶液の定量を行った。結果を図2及び図3に示す。
図2は、中空シリカマイクロビーズの量と、核酸回収量(定量結果)との相関を示すグラフ、図3は、核酸の回収効率を示すグラフ、である。図2中、横軸(Adsorbent amount)は、マイクロビーズの量を、縦軸(Extracted amount)は、回収された核酸量(定量結果)を、図中の各プロットはチューブの口径ごとの結果を、それぞれ示す。図3中、横軸(Adsorbent amount)は、図2と同様、マイクロビーズの量を、縦軸(Amount/Adsorbent amount)は、マイクロビーズ1mg当たりの回収核酸量(核酸の回収効率)を、図中の各プロットはチューブの口径ごとの結果を、それぞれ示す。なお、両図は、回収した核酸溶液50μL当たりの結果である。
図2では、用いたマイクロビーズの量と回収核酸量が、ほぼ比例していた。チューブの口径が大きくなると、充填できるマイクロビーズの量も多くなるため、それに比例して、回収核酸量も増加した。一方、図3では、チューブの口径が小さいほど、核酸の回収効率が高かった。
以上の結果は、流路の内径が小さいほど、マイクロビーズ当たりの核酸回収量が大きく、核酸の回収効率が高いことを示す。本実験結果が示す、好適な流路の内径は、0.32〜1.00mmである。
なお、微小流路の内径を小さくすることにより核酸回収量が増大する理由は、次の通りであると推測する。微小流路の内径を小さくすると、流路の内壁面の面積が減少するため、内壁面近傍を通過する核酸分子数は減少する。そのため、核酸は、シリカ粒子に捕捉されやすくなり、核酸回収量が増大する。また、微小流路の内径を小さくすると、流量や流速が不均一な部分が生じにくいため、核酸分子とシリカ粒子との吸着が均一に行われる。そのため、核酸回収量が増大する。加えて、微小流路の内径を小さくすることにより、流路の断面方向の勾配を減少できるため、核酸分子とシリカ粒子との吸着が均一に行われ、核酸回収量が増大する。
実施例2では、微小流路にシリカマイクロビーズの集積部分を形成し、該流路に核酸溶液を通過させ、核酸を回収する場合において、シリカマイクロビーズの粒径と核酸の回収効率との相関性を検討した。
実験手順の概要は、実施例1と同様である。本実験では、粒径の異なる2種類の中空シリカマイクロビーズを用いた。用いた中空シリカマイクロビーズは、平均粒径10μm(粒径2〜20μm)のものと、平均粒径60μm(粒径15〜135μm)のもの、の2種類である。各マイクロビーズを、チューブ内に86μg充填した。チューブは、口径0.75mm、長さ10cmのPEEKチューブを用いた。
その結果、平均粒径10μmのマイクロビーズを用いた場合、核酸を1μg程度回収できた。一方、平均粒径60μmのマイクロビーズを用いた場合、核酸をほとんど回収できなかった。従って、本実験結果は、微小流路にシリカマイクロビーズの集積部分を形成し、核酸を回収する場合、マイクロビーズの粒径は小さいほうがよいことを示す。本実験結果が示す、好適なマイクロビーズの平均粒径は、10μm以下である。
実施例3では、微小流路にシリカマイクロビーズを充填して核酸を回収する場合における核酸回収効率と、メンブレン(膜状物)にシリカを固着させ核酸を回収する場合における核酸回収効率と、を比較した。
微小流路にシリカマイクロビーズを充填して核酸を回収する場合の実験手順は、実施例1などと同様に行った。まず、内径が1mmのチューブ内に、中空シリカマイクロビーズ(平均粒径10μm)の集積部分を形成した。次に、シリンジを用いて、核酸溶液をチューブ内に注入し、シリカマイクロビーズに核酸を捕捉させた後、RNase−free waterをチューブ内に注入して、核酸を溶液中に溶出した。
一方、膜状物(メンブレン)にシリカを固着させ核酸を回収する場合の実験手順は、前記RNeasy Protect Mini Kitのプロトコルに従い行った。まず、キットに付属する遠心カラム(RNeasy Minispin Column、以下同じ)に核酸溶液を入れた。次に、遠心処理により、遠心カラム内のシリカゲルメンブレンに核酸溶液を通過させ、該メンブレンに核酸を捕捉させた。次に、夾雑物を洗浄後、前記RNase−free waterをカラム内に注入し、核酸を溶液中に溶出した。
結果を表1に示す。なお、表1には、50μLのRNase−free waterを用いて核酸の溶出を行った場合と、同じく200μLのRNase−free waterを用いて核酸の溶出を行った場合の、両方の結果を示す。表中、「核酸回収効率」は、核酸回収量を、用いたシリカの量で除した値である。
表1の結果が示す通り、核酸の回収量は、メンブレンにシリカを固着させ核酸を回収する場合のほうが高いが、核酸の回収効率は、口径1mmのチューブに中空シリカマイクロビーズを充填して核酸を回収する場合のほうが高かった。従って、本実験結果は、微小流路にシリカマイクロビーズを充填して核酸を回収することにより、核酸の回収効率を高くでき、かつ、用いるシリカの量を少なくできることを示す。
実施例4では、比表面積の大きなシリカマイクロビーズを用いた場合における核酸回収量について、検討した。実験手順は次の通りである。
比表面積の大きなシリカマイクロビーズとして、「Inertsil SIL−150A」(ジーエルサイエンス社製、以下、「Inertsil」とする。)を用いた。Inertsilは、粒径5μmの場合の比表面積が320m/gである。
まず、口径0.75mmのチューブを用いて、実施例1などと同様に流路系を組立て、チューブ内に、0.98mgのInertsilを注入し、Inertsilの集積部分を形成した。次に、120−merのデオキシアデノシンからなる合成一本鎖DNA(ポリA)を、RNase−free waterで溶解した後、Buffer RLT(グアニジン塩を含むカオトロピックイオン試薬)を200μL加え、次に、70.0%エタノール(和光純薬株式会社製)を加え、核酸溶液を調製した。次に、その核酸溶液を、チューブ内に注入した後、Buffer RPEを用いて洗浄し、夾雑物を除去した。次に、RNase−free water200μLで、核酸を溶出した。そして、回収した核酸溶液を紫外線吸収スペクトルで定量した。なお、対照として、実施例1などで用いた中空シリカマイクロビーズ(比表面積は0.6m/gであると推定する。)により核酸を回収した場合、及び、前記キットに付属する遠心カラムを用いて核酸を回収した場合、について、同様に定量した。
結果を、図4に示す。図4の縦軸(Recovery)は、核酸回収量を示す。図中、「Spin column」は、前記キットに付属する遠心カラムを用いて核酸を回収した場合の核酸回収量を、「Inertsil」は、シリカマイクロビーズとして、Inertsilを用いた場合の核酸回収量を、「HGB」は中空シリカマイクロビーズを用いた場合の核酸回収量を、それぞれ示す。
図4に示す通り、Inertsilを用いた場合、中空シリカマイクロビーズを用いた場合の約10倍、遠心カラムを用いた場合の約6倍、核酸を回収できた。従って、本実験結果は、比表面積の大きなシリカマイクロビーズを用いることにより、実施例1などと同じ流路系を用いながら、核酸回収量をさらに大きくできることを示す。
実施例5では、シリカマイクロビーズの集積部分が形成された微小流路を用いて、実際に、生細胞からのtotalRNAの回収を行った。実験手順の概要は次の通りである。
はじめに、生細胞を溶解するとともに、夾雑物を除去した。本実験では、生細胞として、HeLa細胞を用いた。まず、細胞数10〜10のHeLa細胞を、PAXGene(QIAGEN社製)を用いて溶解し、細胞溶解液を得た。次に、その細胞溶解液を、スピンフィルターを有するカラムに入れ、遠心処理して、夾雑物を除去した(前処理フィルタリング)。前処理フィルタリングは、一回又は二回行った。
続いて、前処理フィルタリングした細胞溶解液を、流路系に注入し、核酸をシリカに吸着させた。流路系は、実施例1などと同様のものを組み立て、用いた。チューブは、口径が0.75mmのものを用いた。シリカマイクロビーズには、実施例4で用いたInertsilを用いた。本実験では、Inertsilを0.5mg充填したものと1.0mg充填したものの2種類を準備した。前処理フィルタリングした細胞溶解液に、50μLエタノールを加えた後、その溶液を、前記流路系に注入した。そして、細胞溶解液に、Inertsilの集積部分を通過させ、生細胞中に含有した核酸を、Inertsilに吸着させた。
続いて、シリカに吸着させた核酸を、シリカを洗浄後、溶出し、定量した。まず、チューブ内に、Buffer RW1(前記キット中の試薬、QIAGEN社製)700μL、及び、Buffer RPE2mLを順に通過させ、流路系内を洗浄した。次に、RNase free water200μLを通過させ、Inertsilに捕捉された核酸を、溶液中に溶出した。そして、回収した核酸溶液を紫外線吸収スペクトルで定量した。
なお、対照として、前処理フィルタリングした細胞溶解液から、前記キットに付属する遠心カラムを用いて核酸を回収し、前記と同様の方法により、定量した。
結果を、図5に示す。図5の縦軸(Recovery)は、核酸回収量を示す。図中、「Spin Adsorbent」は、前記キットに付属する遠心カラムを用いて核酸を回収した場合における核酸回収量を、「0.75mm capillary Adsorbent 0.5mg」は、口径0.75mgのチューブにInertsilを0.5mg充填した場合における核酸回収量を、「0.75mm capillary Adsorbent 1.0mg」は、口径0.75mgのチューブにInertsilを1.0mg充填した場合における核酸回収量を、それぞれ示す。図中、「1 Prefiltering」は、細胞溶解液の前処理フィルタリングを一回行った場合の核酸回収量を、「2 Prefiltering」は、細胞溶解液の前処理フィルタリングを二回行った場合の核酸回収量を、それぞれ示す。
図5の結果は、微小流路にシリカを充填して核酸を回収する場合でも、比表面積の大きなシリカマイクロビーズを用いることにより、メンブレンにシリカを固着させ核酸を回収する場合と、ほぼ同等にまで、核酸回収量を増大できることを示す。即ち、本実験結果は、実際に生物試料から核酸を回収する場合において、微小流路に比表面積の大きなシリカマイクロビーズを充填することにより、従来の方法とほぼ同等にまで、核酸回収量を増大でき、かつ、核酸回収効率を従来の方法よりも高くできることを示す。
実施例6では、細孔径の小さいシリカマイクロビーズを用いて微小流路系を組み立て、その微小流路系を用いて、生細胞からのtotalRNAの回収を行った。実験手順の概要は次の通りである。
はじめに、実施例1とほぼ同様の流路系の組み立てを行った。口径0.75mm、外径1/16インチ、長さ10cmのPEEKチューブを準備し、そのチューブの両端に、ナットとフェラルを用いて、孔径2μmのインターナル・ユニオンをそれぞれ取り付けた。その際、チューブの片側の先端に、ポア径2μmのフィルターを装着した。フィルターを装着した側のインターナル・ユニオンにはルアーロック式ニードルを接続し、その反対側のインターナル・ユニオンにはフィル・ポートを接続した。
続いて、チューブ内にシリカマイクロビーズを充填した。吸着剤として、平均粒径が10μmで、細孔径がそれぞれ5、10、12、30nmの4種類のシリカマイクロビーズを準備した(表2参照)。組み立てた流路系のルアーロック式ニードルの側にルアーロック型のシリンジを、フィル・ポートの側にレオダイン用シリンジ(「RHEODYNE」は社名かつ登録商標、以下同じ)を、それぞれ取り付け、レオダイン用シリンジにシリカ液を入れ、ルアーロック型のシリンジのピストンを引くことにより、シリカ液をチューブ内に充填した。また、シリンジを用いて送気することにより、チューブ内に残存した水分(液層)を除去した。以上の手順により、シリカマイクロビーズがフィルター部に堰き止められ、チューブ内にシリカマイクロビーズの集積部分が形成された。
続いて、試料の調製を行った。試料の調製には、上述のRNeasy Protect Mini Kit(QIAGEN社製)を用いた。HeLa細胞を培養し、キット中のBuffer RLTを用いて細胞を溶解した後、プロトコルに従って、核酸溶液を得た。そして、スピンフィルターを有するカラムにその核酸溶液を入れ、遠心処理して、夾雑物を除去した(前処理フィルタリング)。ここでは、計3回の前処理フィルタリングを行い、それぞれ孔径が5μm、0.45μm、0.1μmの3種の遠心カラム(Millipore社製、「Amicon Ultrafree−MC」遠心式フィルターカラム」)を、孔径の大きいものから順に用いた。
続いて、核酸溶液を、この流路系に注入した。組み立てた流路系のうち、フィルターを装着した側の反対側において、フィル・ポートを取り外し、代わりに別のチューブを取り付けた。そのチューブの他端には、流路系に液相を注入できるように、ナットとフェラルを用いてインターナル・ユニオンを取り付け、そこにルアーロック式ニードルを接続し、そこにルアーロック型のシリンジを取り付けた。そして、フィルター側を減圧し、その反対側のルアーロック型シリンジからマイクロシリンジ・ポンプを用いて試料を流路系(チューブ内)に注入し、シリカに核酸を吸着させた。
続いて、流路系内のシリカマイクロビーズに捕捉された核酸(totalRNA)を回収した。Buffer RW1(キット中の試薬)700μL、Buffer RPE(キット中の試薬)5mLを、流路系内に注入し、流路系内を洗浄した。この手順により、シリカマイクロビーズに捕捉された核酸以外の物質を除去した。次に、100μLのRNase−free waterを、流路系内に注入し、通過した溶液を回収した。この手順により、シリカマイクロビーズに捕捉された核酸を、溶液中に溶出した。
そして、分光光度計(260nm)を用いて、回収した核酸溶液の定量を行った。
結果を図6及び図7に示す。それぞれ、図6はシリカマイクロビーズの細孔径ごとのtotalRNA回収量を示すグラフ、図7はシリカマイクロビーズの細孔径ごとの単位表面積当たりのtotalRNA回収量を示すグラフである。両図中のグラフの横軸はシリカマイクロビーズの細孔径(単位:nm)を表す。図6のグラフの縦軸はtotalRNA回収量(単位:μg)を、図7のグラフの縦軸はtotalRNA回収量を単位表面積で除した値(単位:μg/m)を、それぞれ表す。
核酸はシリカマイクロビーズの表面にカオトロピックイオンの効果によって吸着され、その脱着によって回収されるため、その回収量はシリカマイクロビーズの比表面積(単位重量当たりの表面積)と相関すると推測できる。一方、表1に示す通り、各シリカマイクロビーズの充填量はでほぼ同等である。従って、核酸の回収量はシリカマイクロビーズの単位表面積と相関すると推測できる。
それに対し、図7の結果では、単位表面積当たりにおけるtotalRNAの回収量は、シリカマイクロビーズの細孔径が5nm又は30nmの場合、回収量と単位表面積とがほぼ相関したのに対し、シリカマイクロビーズの細孔径が10nmの場合、単位表面積当たりの回収量が高く、さらに12nmの場合、単位表面積当たりの回収量が顕著に高かった。
この結果は、細孔径が10nm又は12nmの場合、特に、細孔径が12nmの場合、シリカマイクロビーズへの核酸の吸着量が顕著に増加することを示唆する。即ち、本実験結果は、細孔径が12nm近傍(例えば、6〜29nm、より好適には11〜29nm)であるシリカマイクロビーズを用いることにより、核酸の回収量を顕著に増加できることを示唆する。
実施例7では、ポア径10μmのフィルターを用いて試料の前処理フィルタリングを行ってから、totalRNAを回収した。実験手順の概要は次の通りである。
はじめに、試料の調製を行った。試料の調製には、上述のRNeasy Protect Mini Kit(QIAGEN社製)に付属する試薬を用いた。HeLa細胞を培養し、キット中のBuffer RLTを用いて細胞を溶解した後、プロトコルに従って、細胞溶解液を得た。
続いて、その細胞溶解液の前処理フィルタリングを行った。ポア径10μmの遠心フィルター付きスピンカラム(「MicroSpin Empty Columns」、GEヘルスケア バイオサイエンス株式会社製)に細胞溶解液を入れ、遠心処理して夾雑物を除去した。さらに、それぞれポア径が5μmの遠心フィルター付きスピンカラム(「Amicon Ultrafree−MC」、Millipore社製)を用いて夾雑物を除去した。
そして、前記キットを用いてtotalRNAを回収し、分光光度計(260nm)を用いて、回収したtotalRNAの定量を行った。
結果を図8及び図9に示す。図8はポア径10μmの遠心フィルター付きスピンカラムによるフィルタリング処理を行った場合における全フィルター処理終了後の最終濾過量を示すグラフ、図9は同じくtotalRNA回収量を示すグラフである。両図中のグラフの横軸は、ポア径10μmの遠心フィルターの使用の有無を表す。図8中のグラフの縦軸は最終濾過量(単位:μL)を、図9中のグラフの縦軸はtotalRNA回収量(単位:ng)を、それぞれ表す。
図8に示す通り、ポア径10μmの遠心フィルターを用いて前処理フィルタリングを行った場合、全フィルター処理終了後の最終濾過量が、ポア径10μmの遠心フィルターを用いなかった場合と比較して、顕著に増加した。また、ポア径10μmの遠心フィルターを用いなかった場合、ポア径5μmのフィルターに目詰まりが生じていた。これらの結果は、細胞溶解液中には、10μm以上の夾雑物が多く含有することを示す。
また、図9に示す通り、ポア径10μmの遠心フィルターを用いて前処理フィルタリングを行った場合、totalRNA回収量が、ポア径10μmの遠心フィルターを用いなかった場合と比較して、顕著に増加した。この結果は、ポア径10μmの遠心フィルターを用いて前処理フィルタリングを行うことにより、ポア径5μmのフィルターへの目詰まりを抑制でき、それにより、totalRNAの回収効率を高くできることを示す。
従って、本実験結果は、ポア径10μm近傍(例えば、ポア径6μm〜25μm)の遠心フィルターなどを用いて試料の前処理フィルタリングを行うことにより、核酸回収効率を増加できることを示唆する。
遺伝子検査などでは、血液などの生物試料から核酸のみを抽出し、抽出した核酸をDNAチップなどの各反応領域に供給し、核酸検出装置などで、解析を行う。本発明を用いることにより、例えば、生物試料をDNAチップなどに供給する流路において、生物試料から核酸を抽出し、その抽出液をDNAチップに供給することができる。即ち、例えば、本発明を核酸供給装置に組み込むことにより、生物試料から抽出した核酸を、より簡易に、かつ、自動処理で、DNAチップの反応領域などに供給できる。
また、その核酸供給装置自体を、核酸解析装置に組み込むこともできる。これにより、生物試料の供給から遺伝子解析までの一連の操作を自動化できる可能性があり、また、装置の一体化・小型化を実現できる可能性がある。
本発明は、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を実施可能な装置、例えば、PCR装置、シークエンサーなどの装置、にも組み込むことができる。例えば、生物試料に微小流路を通過させ、抽出した核酸溶液を反応領域に供給することにより、PCRなどの前処理を簡略化できる。また、これにより、一連の操作の自動化や装置の小型化を実現できる。
実施例1などにおいて、実験に用いた流路系を示す模式図。 実施例1において、中空シリカマイクロビーズの量と、核酸回収量(定量結果)との相関を示すグラフ。 実施例1において、核酸の回収効率を示すグラフ。 実施例4において、比表面積の大きなシリカマイクロビーズを用いた場合における核酸回収量を示すグラフ。 実施例5において、HeLa細胞から抽出した核酸回収量を示すグラフ。 実施例6において、シリカマイクロビーズの細孔径ごとのtotalRNA回収量を示すグラフ。 実施例6において、シリカマイクロビーズの細孔径ごとの単位表面積当たりのtotalRNA回収量を示すグラフ。 実施例7において、ポア径10μmの遠心フィルター付きスピンカラムによるフィルタリング処理を行った場合における全フィルター処理終了後の最終濾過量を示すグラフ。 実施例7において、ポア径10μmの遠心フィルター付きスピンカラムによるフィルタリング処理を行った場合におけるtotalRNA回収量を示すグラフ。

Claims (10)

  1. カオトロピックイオンで処理された生物試料から核酸を回収するための微小流路であって、細孔径が6〜29nmのシリカマイクロビーズによる集積部分が流路内に形成された微小流路。
  2. 前記流路の集積部分における内径が0.32〜1.00mmであることを特徴とする請求項1記載の微小流路。
  3. 前記シリカマイクロビーズの平均粒径が10μm以下であることを特徴とする請求項1記載の微小流路。
  4. 前記シリカマイクロビーズは、粒径5μmの場合の比表面積が320m/g以上であることを特徴とする請求項1記載の微小流路。
  5. 生物試料をDNAチップに供給する流路中に、請求項1記載の微細流路を有する、核酸供給装置。
  6. 細孔径が6〜29nmのシリカマイクロビーズによる集積部分が流路内に形成された微小流路に、カオトロピックイオンで処理した核酸溶液を通過させ、前記シリカマイクロビーズに核酸を吸着させる手順を少なくとも含む、核酸回収方法。
  7. 前記集積部分における微小流路の内径が0.32〜1.00mmであることを特徴とする請求項6記載の核酸回収方法。
  8. 前記シリカマイクロビーズの平均粒径が10μm以下であることを特徴とする請求項6記載の核酸回収方法。
  9. 前記シリカマイクロビーズは、粒径5μmの場合の比表面積が320m/g以上であることを特徴とする請求項6記載の核酸回収方法。
  10. 前処理として、試料のフィルタリングを行う手順を含むことを特徴とする請求項6記載の核酸回収方法。
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