JP2008072844A - モータ制御装置、原稿読取装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置、原稿読取装置およびモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータを電流制御して極低速回転させる場合において停止期間に完全にモータを停止させること。
【解決手段】 ドライバ素子Q1〜Q4は、モータに駆動電流を供給し、ゲート回路51は、駆動電流の値が指令値に応じた電流値となるようにゲート信号をドライバ素子Q1〜Q4に供給する。そして、電流調整部は、ゲート回路51に指令値を順次供給して、モータが回転しない第1の電流値範囲とモータが回転する第2の電流値範囲とに交互に電流値を設定し、所定の期間においてモータの回転量が所定の値になると、ゲート回路51を制御して、その所定の期間の終わりまでドライバ素子Q1〜Q4を継続的にオフさせる。
【選択図】図4

Description

本発明は、モータ制御装置、原稿読取装置およびモータ制御方法に関するものである。
従来からDC(直流)モータ、ステップモータなどの様々なモータが、スキャナ、プリンタなどの装置に使用されている。例えば、プリンタでは、紙送り用モータ、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを搬送するモータなどが設けられている(例えば特許文献1参照)。また、例えば、スキャナにおいても、イメージセンサを搭載したキャリッジを搬送するモータが設けられている(例えば特許文献2参照)。
特開2001−219613号公報 特開2005−184390号公報
上記の装置などにおいて、モータを極めて低い速度で回転させたいという要求がある。例えば、スキャナにおいては、キャリッジ搬送用モータを極めて低い速度で回転させ、キャリッジに搭載されたイメージセンサの読み取り位置を極めて低い速度で移動させることで、読み取り解像度を高くすることができるからである。
一般に、DCモータの回転速度を制御する場合、モータに印加する駆動電圧や供給する駆動電流が調整される。例えば、DCモータでは駆動電圧や駆動電流が低いほど回転速度が低くなる。ただし、駆動電圧や駆動電流に基づき発生するトルクが静止摩擦力より小さい場合には、モータは回転しない。このように、駆動電圧や駆動電流がゼロではないにも拘わらずモータの回転量がゼロである電圧範囲や電流値範囲を不感帯という。
このような不感帯が存在するため、単に低い駆動電圧や駆動電流を与えてもモータは回転せず、ある一定以下の極めて低速にてモータを回転させることは困難である。なお、このような問題は、DCモータ以外の、不感帯の存在するモータについても同様である。
この問題を解決するために、不感帯の境界周辺で間欠的にモータを駆動して、所定の微小期間ごとにその期間におけるモータの回転量を制限し、各微小期間においてモータが所定の回転量だけ回転した場合、その後の微小期間の終わりまでの期間ではモータを停止させることが考えられる。これにより、平均的には、モータを非常に低速で回転させることが可能となる。
しかしながら、モータを電流制御する場合には、図9に示すように、ドライバ段のスイッチング素子を制御するゲート回路は、モータと直列に配置された検出抵抗の両端電圧Vdに基づき駆動電流値が指令値(つまり目標電流値、図中の指令電圧Vrefに相当)に到達したか否かを常時監視しつつ駆動電流値を制御しており、駆動電流の指令値がゼロに設定されても、ドライバ段のスイッチング素子のオンオフが発生する。これに伴い、図9に示すように、ドライバ段のスイッチング素子のターンオン時やターンオフ時にモータの浮遊容量などに起因して電流スパイクが発生しモータに導通するため、モータを完全に停止させることが困難である。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、モータを電流制御して極低速回転させる場合において停止期間に完全にモータを停止させることができるモータ制御装置、原稿読取装置およびモータ制御方法を得ることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
本発明に係るモータ制御装置は、モータに駆動電流を供給するドライバ素子と、駆動電流の値が指令値に応じた電流値となるようにゲート信号をドライバ素子に供給するゲート回路と、ゲート回路に指令値を順次供給して、モータが回転しない第1の電流値範囲とモータが回転する第2の電流値範囲とに交互に電流値を設定し、所定の期間においてモータの回転量が所定の値になると、ゲート回路を制御して、その所定の期間の終わりまでドライバ素子を継続的にオフさせる電流調整部とを備える。これにより、モータを電流制御して極低速回転させる場合において停止期間に完全にモータを停止させることができる。
また、本発明に係るモータ制御装置は、上記のモータ制御装置に加え、次のようにしてもよい。つまり、その場合、ゲート回路は、所定の期間においてモータの回転量が所定の値になるまでは、駆動電流値が指令値に到達すると、所定の微小時間、ドライバ素子をオンさせ、所定の期間において前記モータの回転量が所定の値になった後はその所定の期間の終わりまで、指令値および駆動電流値に拘わらず、ドライバ素子をオフさせる。これにより、停止期間においてはドライバ素子がスイッチングしないため、停止期間に完全にモータを停止させることができる。
また、本発明に係るモータ制御装置は、上記のモータ制御装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。つまり、その場合、モータは、DCモータとされる。
本発明に係るモータ原稿読取装置は、上記のいずれかのモータ制御装置と、そのモータ制御装置により制御され原稿読取位置を移動させるモータとを備える。これにより、モータを電流制御して極低速回転させる場合において停止期間に完全にモータを停止させることができ、原稿読取を高解像度で正確に行うことができる。
本発明のモータ制御方法は、モータに駆動電流を供給するドライバ素子と、駆動電流の値が指令値に応じた電流値となるようにゲート信号をドライバ素子に供給するゲート回路とを使用してモータを制御するモータ制御方法であって、ゲート回路に指令値を順次供給して、モータが回転しない第1の電流値範囲とモータが回転する第2の電流値範囲とに交互に電流値を設定し、所定の期間においてモータの回転量が所定の値になると、ゲート回路を制御して、その所定の期間の終わりまでドライバ素子を継続的にオフさせる。これにより、モータを電流制御して極低速回転させる場合において停止期間に完全にモータを停止させることができる。
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る原稿読取装置の構成を示す図である。図1に示す原稿読取装置は、透明なコンタクトガラス1に載置された原稿を、イメージセンサ2を走査して、コンタクトガラス1越しに読み取るフラットベッド型のスキャナである。
図1において、イメージセンサ2は、CIS(Contact Image Sensor)方式のイメージセンサであり、長手方向である主走査方向に所定の画素密度で配列された受光素子(CCD:Charge Coupled Device )と、各受光素子に対応するレンズと、RGB3色のそれぞれの光を原稿に照射する露光ランプとを備える。各受光素子は、所定期間ごとに、原稿からの反射光を受光し、受光量に応じた電荷を生成し蓄積し、電気信号として出力する。
また、キャリッジ3は、イメージセンサ2を固定され、ガイドレール4に沿って主走査方向とは垂直の副走査方向に移動可能であり、環状のタイミングベルト5の一箇所に固定される。
また、モータ6は、副走査方向においてイメージセンサ2を移動させるモータである。この実施の形態では、モータ6はDCモータとされる。ウォームギア7はモータ6の軸6aに固定され、平歯車8aはウォームギア7と噛み合っている。さらに、プーリ8bは、平歯車8aと同一の軸に固定されており、平歯車8aと同一の回転量で回転する。プーリ8bは、回転自在に設置されており、タイミングベルト5は、適度な引張力が生じるようにしてプーリ8bおよびプーリ9の外側に配置されている。このような駆動系の構成により、モータ6は、ウォームギア7、平歯車8aおよびプーリ8bを介して、タイミングベルト5を回転力を与え、タイミングべルト5をプーリ8bおよびプーリ9の周りで回転させることで、キャリッジ3を副走査方向に搬送する。
他方、円盤10は、周方向に所定の角度間隔で、径方向に沿って形成された所定数のスリットを有し、モータ6の軸6aに対して垂直に、かつ中心にて軸6aに固定され、軸6aの回転とともに回転する。
また、フォトインタラプタ11は、発光ダイオード11aとフォトダイオード11bとを有し、発光ダイオード11aから出射した光のうち、円盤10のスリットを通過した光をフォトダイオード11bで受光し、受光量に応じた電気信号を出力する。つまり、フォトインタラプタ11の出力信号は、円盤10のスリットを光が通過したときだけハイレベルとなり、円盤10のスリット以外の部分にて光が遮断されたときにはローレベルとなる。したがって、モータ6が回転している場合には、フォトインタラプタ11の出力信号は、パルス状となり、モータ6の回転角度または回転数に比例した数のパルスを有する。このため、フォトインタラプタ11の出力信号のパルス数を計測することで、モータ6の回転量を得ることができる。また、モータ6が一定の回転速度Nで回転している場合、円盤10のスリットの総数をMとすると、フォトインタラプタ11の出力信号の周波数は、N×Mとなる。
なお、この実施の形態では、フォトインタラプタ11は、2組の発光ダイオード11aとフォトダイオード11bとを有する。2つのフォトダイオード11bは、それぞれからの出力信号の位相差が所定の角度(例えば90度)となるように配置される。
円盤10およびフォトインタラプタ11により、モータ6の回転量を検出するロータリエンコーダが構成される。
また、制御回路12は、フォトインタラプタ11からの信号に基づいてイメージセンサ2、モータ3の動作を制御して読み取り動作を実行するとともに、読み取り動作により得られた画像データを出力する回路である。なお、制御回路12は、パーソナルコンピュータなどの外部装置、装置内外に設けられた記憶装置(メモリカード、ハードディスクドライブなど)へその画像データを出力する。
図2は、図1における制御回路12の構成を示すブロック図である。制御回路12は、CPU(Central Processing Unit )21、メモリ22、インタフェース23、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)24、バス25、RC回路41およびモータドライバ42を有する。
CPU21は、メモリ22に格納されている制御プログラムに従って動作する。メモリ22はRAMおよびROMを有し、ROMには制御プログラムが予め記憶されている。CPU21が制御プログラムを実行することにより、スキャナ制御部31が実現される。スキャナ制御部31は、外部装置との通信、原稿読取動作の開始、図示せぬ操作部への利用者の操作に応じた制御などを行う。インタフェース23は、外部装置とのデータ通信を行うUSB(Universal Serial Bus)などのインタフェース回路や、装置内に設けられたメモリカードスロットなどとのデータ通信を行うインタフェース回路を有する。ASIC24は、イメージセンサ制御部32、エンコーダ検出部33およびモータ制御部34を有する。
ASIC24において、イメージセンサ制御部32は、イメージセンサ2を制御して、RGB各色についての読取動作を行わせ、各色について読み取った画像データを取得する。また、エンコーダ検出部33は、フォトダイオード11bから出力されるエンコーダ信号のパルス数やパルスエッジを検出する。また、モータ制御部34は、イメージセンサ制御部32から出力されるタイミングパルスに同期して、エンコーダ検出部33に得られた情報に基づきモータ6を制御するための制御信号を出力する。この実施の形態では、モータ制御部34は、モータ6の回転量に応じたデューティ比のPWM(Pulse Width Modulation)信号を出力する。
また、RC回路41は、ローパスフィルタ回路であって、出力電圧を、入力されるPWM信号のデューティ比に応じた直流電圧にする回路である。図3は、図2におけるRC回路41の一例を示す回路図である。図3に示すように、このRC回路41は、抵抗R1および抵抗R2により分圧され、キャパシタCにより平滑化される回路となっている。この実施の形態では、RC回路41の出力電圧は、入力されるPWM信号のデューティ比に比例した電圧値となる。
また、モータドライバ42は、RC回路41を介してモータ制御部34から印加される電流値指令電圧Vrefの値に応じた電流をモータ6に導通させるドライバ回路である。この実施の形態では、電流値指令電圧Vrefの値に比例した電流がモータ6に導通する。
図4は、図2におけるモータドライバ42の一例を示す図である。図4において、スイッチング素子Q1〜Q4は、ブリッジ接続されており、それぞれスイッチング用のトランジスタであり、ダイオードD1〜D4は、スイッチング素子Q1〜Q4のコレクタ・エミッタ間(ゲート・ドレイン間)にそれぞれ設けられ、スイッチング素子Q1〜Q4を導通する電流とは逆方向に電流を導通させる回生用のダイオードである。抵抗Rdは、モータ6に流れる電流値を両端電圧として検出する微小抵抗である。ゲート回路51は、電流値指令電圧Vrefの値、および抵抗Rdの両端電圧から得られるモータ6の駆動電流の値に基づき、スイッチング素子Q1〜Q4のオン・オフ制御を行う回路である。なお、この実施の形態では、スイッチング素子Q1〜Q4は、それぞれP型のトランジスタであるが、N型のトランジスタを使用してもよい。その場合には、抵抗Rdは電源VBB側に設けられる。
例えば、スイッチング素子Q1,Q4がオンでありスイッチング素子Q2,Q3がオフであると、電源電圧VBBがモータ6(および電流検出用の微小抵抗Rd)に印加され、順方向にモータ6が回転する。また、スイッチング素子Q2,Q3がオンでありスイッチング素子Q1,Q4がオフであると、電源電圧VBBが反転してモータ6(および電流検出用の微小抵抗Rd)に印加され、逆方向にモータ6が回転する。ゲート回路51は、スイッチング素子Q1,Q4がオンでありスイッチング素子Q2,Q3がオフである場合、モータ6の駆動電流が電流値指令電圧Vrefにより指定された値以上となったときに、スイッチング素子Q1を一定期間オフさせてモータドライバ42を回生動作させ、その後、スイッチング素子Q1をオンさせる。この動作を繰り返すことで、モータ6の駆動電流は、電流値指令電圧Vrefにより指定された値にほぼ維持される。その場合、スイッチング素子Q2,Q3は、継続的にオフのままである。同様に、ゲート回路51は、スイッチング素子Q2,Q3がオンでありスイッチング素子Q1,Q4がオフである場合、モータ6の駆動電流が電流値指令電圧Vrefにより指定された値以上となったときに、スイッチング素子Q2を一定期間オフさせてモータドライバ42を回生動作させ、その後、スイッチング素子Q2をオンさせる。この動作を繰り返すことで、モータ6の駆動電流は、電流値指令電圧Vrefにより指定された値にほぼ維持される。その場合、スイッチング素子Q2,Q3は、継続的にオフのままである。
なお、この実施の形態では、フォトインタラプタ11および制御回路12によりモータ制御装置が構成される。
図5は、図1におけるモータ6の駆動電流に対する回転速度の特性の一例を示す図である。図5に示すように、モータ6の駆動電流と回転速度とは、ほぼ比例の関係にあるが、駆動電流がある所定の限界電流値(絶対値)未満の場合には、モータ6は回転しない。したがって、正の限界電流値から負の限界電流値までの範囲がこのモータ6の不感帯となる。限界電流値では、ほぼ一定の回転速度(限界回転速度)が得られ、この限界回転速度に対応する読取解像度(限界解像度)以下の読取解像度であれば、単に駆動電流の値を高くすればよい。しかしながら、駆動電流をゼロ以上かつ正の限界電流値未満のいずれかの値に設定しても、モータ6は、限界回転速度より低い回転速度で回転するわけではなく、単に停止するため、限界回転速度での読取解像度より高い解像度で原稿読取を行う場合には、例えば本実施の形態のようにモータを制御する必要がある。
次に、上記装置の動作について説明する。
原稿読取時には、イメージセンサ2が副走査方法に移動しながら原稿を読み取るため、利用者により指定された読取解像度に応じた速度でイメージセンサ2を移動させる。
また、イメージセンサ2は、所定の電荷蓄積期間ごとに、その期間に蓄積された電荷を出力する。したがって、ある読取解像度で原稿読取を行う場合、各電荷蓄積期間で一定距離だけイメージセンサ2を動かしていく必要がある。イメージセンサ2の移動量とモータ6との回転量は比例の関係にあるので、各電荷蓄積期間で一定の回転量だけモータ6の回転させる必要がある。電荷蓄積期間の長さは例えば10ミリ秒とされる。
図6は、イメージセンサ2の駆動信号とエンコーダ信号との対応関係を示す図である。イメージセンサ2は、イメージセンサ制御部32からの所定の電荷蓄積期間を周期とした駆動信号を供給され、その駆動信号におけるあるタイミングパルスのエッジから次のタイミングパルスのエッジまでの期間(つまり、電荷蓄積期間)、各受光素子において電荷を蓄積し、その後、蓄積された電荷を出力する。その間、モータ6の回転により読取解像度に応じた距離だけイメージセンサ2が移動する。このモータ6の回転によりエンコーダ信号には回転量に応じた数のパルスが発生する。したがって、読取解像度が高い場合には、電荷蓄積期間に移動するイメージセンサ2の距離が短くモータ6の回転量も少ないため、エンコーダ信号のパルス数も少なくなる。逆に、読取解像度が低い場合には、電荷蓄積期間におけるモータ6の回転量が多くなるため、エンコーダ信号のパルス数が多くなる。
次に、読取解像度が高く限界回転速度以下の極めて低い回転速度がモータ6に要求される場合の動作について説明する。図7は、この実施の形態でのモータ6の極低速回転制御について説明するフローチャートである。図8は、この実施の形態でのモータ6の極低速回転時の駆動電流について説明する図である。
極低回転域でモータ6を駆動する場合、制御回路12のモータ制御部34は、出力するPWM信号のディーティ比をゼロから所定の増加率で徐々に増加させていき、エンコーダ検出部33によりエンコーダ信号のパルスエッジ(立ち上がりまたは立ち下り)が検出されるまで、ディーティ比を増加させる(ステップS1,S2)。なお、この増加率は、所定時間あたりのデューティ比の増加を示すものであり、増加率の値は、モータ制御部34に予め格納されている。
このとき、モータ制御部34から出力されたPWM信号はRC回路41に入力される。そして、RC回路41から、そのPWM信号のデューティ比に応じた電流値指令電圧Vrefが、モータドライバ42に印加される。モータドライバ42のゲート回路51は、モータ6に導通される電流がその電流値指令電圧Vrefにより指定された電流となるようにスイッチング素子Q1〜Q4をオンオフして電流チョッピング制御を行う。このようにして、モータ6には、モータ制御部34から出力されるPWM信号のデューティ比に応じた値の電流が導通する。
したがって、モータ制御部34からのPWM信号のデューティ比がゼロ付近である場合には、モータ6に導通する電流の値が不感帯の範囲内にあるため、通常モータ6は回転しない。このため、フォトダイオード11bからのエンコーダ信号にもパルスエッジは現れない。
その後、モータ制御部34からのPWM信号のデューティ比が増加し、モータ6に導通する電流の値がほぼ限界電流値になると、モータ6が回転し始める。限界電流値付近の駆動電流でモータ6の回転が開始する場合、モータ6の有する機械的な抵抗や慣性のため、回転速度が急激に上がることはない。そして、モータ6が回転し始めると、フォトダイオード11bからのエンコーダ信号にパルスエッジが現れる。エンコーダ検出部33は、エンコーダ信号からパルスエッジを検出するとともに、電荷蓄積期間の開始からのパルス数を計数する。なお、本実施の形態では、図6に示すように、2つのフォトダイオード11bから位相の異なる2つのエンコーダ信号がエンコーダ検出部33に供給され、両方のエンコーダ信号のパルスエッジが検出されパルス数が検出される。
モータ制御部34は、エンコーダ検出部33によりエンコーダ信号のパルスエッジが検出されると、エンコーダ検出部33により計数されている電荷蓄積期間の開始からのパルス数が読取解像度に対応する所定のパルス数に到達したか否かを判定し(ステップS3)、所定のパルス数に到達していないと判定すると、PWM信号のディーティ比を不感帯の範囲内に相当する所定のデューティ比(例えば限界電流値の半分程度の駆動電流に相当するデューティ比)に低下させ(ステップS4)、そのデューティ比からPWM信号のデューディ比を再度増加させていく(ステップS1)。
一方、モータ制御部34は、エンコーダ検出部33によりエンコーダ信号のパルスエッジが検出され、エンコーダ検出部33による電荷蓄積期間の開始からのパルス数が読取解像度に対応する所定のパルス数に到達したと判定した場合、ゲート回路51に所定の制御信号を供給して、スイッチング素子Q1〜Q4を電荷蓄積期間の終了まで継続的にオフさせる(ステップS5)。これにより、ゲート回路51は、指令電圧Vrefの値および検出抵抗Rdの両端電圧に拘わらず、スイッチング素子Q1〜Q4へのゲート信号の電圧を継続的にローレベルにして、スイッチング素子Q1〜Q4を継続的にオフさせる。
このように制御することで、図6に示すように、エンコーダ信号のパルスエッジが出現するたびに(つまり所定の回転角度だけモータ6が回転するたびに)、モータ6の駆動電流が不感帯へと引き戻され、モータ6が回転し始めると直ちに駆動電流が低下して回転トルクが低下するため、平均してモータ6が極低速で回転することになる。そして、1回の電荷蓄積期間には、設定された読取解像度(つまりイメージセンサ2の移動量)に応じたエンコーダ信号のパルス数分しかモータ6が回転せず、電荷蓄積期間が終了する前にその回転量に到達した場合には、電荷蓄積期間が終了するまで、モータ6の回転が停止される。このため、読取解像度を高くしてもその解像度が正確に保持される。
例えば、限界解像度が4800dpiで、1回の電荷蓄積期間におけるエンコーダ信号のパルス数が20である場合、9600dpiの解像度では、上述のように駆動電流が制御され、10個のパルスが検出されると、電荷蓄積期間の終了まで、駆動電流がゼロとされる。これにより、解像度が9600dpiである場合には、イメージセンサ2の電荷蓄積期間あたりの移動量が、正確に、解像度が4800dpiである場合の半分になる。
以上のように、上記実施の形態によれば、ドライバ素子としてのスイッチング素子Q1〜Q4は、モータ6に駆動電流を供給し、ゲート回路51は、駆動電流の値が指令値に応じた電流値となるように、スイッチング素子Q1〜Q4にゲート信号を供給する。そして、電流調整部としてのモータ制御部34は、RC回路41を介してゲート回路51に指令値を順次供給して、モータ6が回転しない第1の電流値範囲(つまり不感帯)とモータが回転する第2の電流値範囲(つまり不感帯以外の領域)とに交互に電流値を設定し、所定の期間においてモータの回転量が所定の値になると、ゲート回路51を制御して、その所定の期間の終わりまでスイッチング素子Q1〜Q4を継続的にオフさせる。これにより、停止期間に電流スパイクが発生しないため、モータ6を電流制御して極低速回転させる場合において停止期間に完全にモータを停止させることができる。
また、上記実施の形態によれば、ゲート回路51は、所定の期間においてモータの回転量が所定の値になるまでは、駆動電流値が指令値に到達すると、所定の微小時間、スイッチング素子Q1,Q4(またはQ2,Q3)をオンさせ、所定の期間においてモータ6の回転量が所定の値になった後はその所定の期間の終わりまで、指令値に拘わらず、スイッチング素子Q1〜Q4をオフさせる。これにより、停止期間においてはスイッチング素子Q1〜Q4がスイッチングしないため、停止期間に完全にモータを停止させることができる。
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
例えば、スキャナおよびプリンタを有する複合機の場合、プリンタの紙送り用DCモータ、プリンタのキャリッジ搬送用DCモータ、およびスキャナのキャリッジ搬送用のステップモータという3つのモータを駆動するドライバモジュールが存在する。したがって、上記各実施の形態におけるモータドライバとして、そのようなドライバモジュールのステップモータ用のドライバ部分を使用するようにしてもよい。この場合、RC回路41の出力電圧Vrefにより、そのステップモータ用のモータドライバのトリップ電流値を設定することで、ステップモータ用のモータドライバをDCモータの電流制御用のドライバに使用できる。
また、上記実施の形態では、モータ6は、DCモータであったが、同期モータなどのAC(交流)モータとしてもよい。
また、上記実施の形態では、モータ制御部34の出力信号はPWM信号であるが、PAM(Pulse Amplitude Modulation)信号としてもよい。
また、上記実施の形態では、モータの回転量を検出する検出部として光学式のロータリエンコーダが採用されているが、その他の方式のエンコーダを採用してもよい。
また、上記実施の形態では、制御回路12は、いわゆるコンピュータ(CPU21とメモリ22とバス25)、ASIC24、RC回路41およびモータドライバ42で構成されているが、専用回路として実現する部分とプログラム制御により実現する部分は上述した分担に限定されず適宜変更可能である。
また、上記実施の形態では、読取部分としてCIS方式のイメージセンサ2が採用されているが、その代わりに、光学縮小方式のイメージセンサを採用してもよい。その場合には、光学系を移動させるモータに上記モータ制御が適用される。
本発明は、例えばスキャナ、複合機、コピー機などに適用可能である。
実施の形態に係る原稿読取装置の構成を示す図である。 図1における制御回路の構成を示すブロック図である。 図2におけるRC回路の一例を示す回路図である。 図2におけるモータドライバの一例を示す図である。 図1のモータの回転速度の特性例を示す図である。 エンコーダ信号の一例を示す図である。 実施の形態でのモータの極低速回転制御を説明する図である。 実施の形態でのモータの駆動電流を説明する図である。 モータの電流制御時の電流スパイクの一例を示す図である。
符号の説明
6 モータ,34 モータ制御部(電流調整部),51 ゲート回路,Q1〜Q4 スイッチング素子(ドライバ素子)

Claims (5)

  1. モータに駆動電流を供給するドライバ素子と、
    上記駆動電流の値が指令値に応じた電流値となるようにゲート信号を上記ドライバ素子に供給するゲート回路と、
    上記ゲート回路に上記指令値を順次供給して、上記モータが回転しない第1の電流値範囲と上記モータが回転する第2の電流値範囲とに交互に上記電流値を設定し、所定の期間において上記モータの回転量が所定の値になると、上記ゲート回路を制御して、その所定の期間の終わりまで上記ドライバ素子を継続的にオフさせる電流調整部と、
    を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記ゲート回路は、所定の期間において前記モータの回転量が所定の値になるまでは、前記駆動電流値が前記指令値に到達すると、所定の微小時間、前記ドライバ素子をオンさせ、所定の期間において前記モータの回転量が所定の値になった後はその所定の期間の終わりまで、前記指令値および前記駆動電流値に拘わらず、前記ドライバ素子をオフさせることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記モータは、DCモータであることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項記載のモータ制御装置と、
    上記モータ制御装置により制御され原稿読取位置を移動させるモータと、
    を備えることを特徴とする原稿読取装置。
  5. モータに駆動電流を供給するドライバ素子と、上記駆動電流の値が指令値に応じた電流値となるようにゲート信号を上記ドライバ素子に供給するゲート回路とを使用して上記モータを制御するモータ制御方法において、
    ゲート回路に上記指令値を順次供給して、上記モータが回転しない第1の電流値範囲と上記モータが回転する第2の電流値範囲とに交互に上記電流値を設定し、所定の期間において上記モータの回転量が所定の値になると、上記ゲート回路を制御して、その所定の期間の終わりまで上記ドライバ素子を継続的にオフさせること、
    を特徴とするモータ制御方法。
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