JP2008071565A - リード線とヒータ線の接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】小スペースで、作業性が良好であり、リード線とヒータ線が捩じれが生じないリード線とヒータ線の接続構造を提供すること。
【解決手段】内周面円筒状の筒部60に外周水密状態に収容される本体1と、前記本体1において円筒軸方向に延びる貫通孔10と、前記貫通孔10の両側域にそれぞれ配置されたシール部材3と、前記貫通孔10と同軸上に形成された孔30を有し且つ各シール部材2を本体1外に取り出し可能・不能ならしめる抜け止め部材3とから構成され、孔30及びシール部材2を貫通する態様で、接液部から本体1内に引き込まれるヒータ線CHと本体1内から電源側に引き出されるリード線LLとの接続部をシール部材2,2相互間の貫通孔空間部分に位置させてある。
【選択図】図2

Description

この発明は、リード線(電源供給線)とヒータ線の接続構造、特に、電線取り出し付き管継手等に用いられるリード線とヒータ線の接続構造に関するものである。
上記リード線とヒータ線の接続構造としては、例えば、特許文献1に示されているものがある。
この接続構造は、図6に示すように、キャップ体90にリード線LLを挿通させ、キャップ体91にヒータ線CHを挿通させ、前記リード線LLとヒータ線CHとを接続(接続部t)させた後、キャップ体90,91の雌ネジ92と雄ネジ93相互を螺合し、続いて、前記雄ネジ93を配管96にねじ込むようにして、Oリング94,95,97により前記接続部tに液体が接触しないようにするものである。
しかしながら、このリード線LLとヒータ線CHの接続構造では、以下に示す如き問題を有している。
(1) 複数のキャップ体90,91の直径部が比較的大径となるので、複数のリード線LLとヒータ線CHとを接続をする場合、かなり大きなスペースが必要となってしまう。
(2) リード線LLとヒータ線CHとを接続作業の後、キャップ体90,91相互を螺合するという面倒な作業がある。
(3) キャップ体90,91相互の螺合時において、Oリング94,95との接触抵抗によりリード線LLとヒータ線CHが捩じれてしまうという好ましくない状態が起こり得る。つまり、弱い線の場合は捩じれにより断線を招来する可能性がでてくる。
したがって、この種の施工する業者の間では、小スペースで、作業性が良好であり、リード線LLとヒータ線CHの捩じれが生じないリード線とヒータ線の接続構造の開発を待ち望んでいる。
特開2005−351333
そこで、この発明では、小スペースで、作業性が良好であり、リード線とヒータ線に捩じれが生じないリード線とヒータ線の接続構造を提供することを課題とする。
(請求項1記載の発明)
この発明のリード線とヒータ線の接続構造は、内周面円筒状の筒部に外周水密状態に収容される本体と、前記本体において円筒軸方向に延びる貫通孔と、前記貫通孔の両側域にそれぞれ配置されたシール部材と、前記貫通孔と同軸上に形成された孔を有し且つ各シール部材を本体外に取り出し可能・不能ならしめる抜け止め部材とから構成されるものであって、孔及びシール部材を貫通する態様で、接液部から本体内に引き込まれるコード線と本体内から電源側に引き出されるリード線との接続部をシール部材相互間の貫通孔空間部分に位置させてある。
(請求項2記載の発明)
この発明のリード線とヒータ線の接続構造は、上記請求項1記載の発明に関し、本体には複数個の貫通孔が設けられていると共に、前記貫通孔の数に対応するシール部材及び抜け止め部材の孔が設られており、孔及びシール部材を貫通する態様で、接液部から本体内に引き込まれる各ヒータ線と本体内から電源側に引き出される各リード線との接続部をシール部材相互間の貫通孔空間部分に位置させてある。
(請求項3記載の発明)
この発明のリード線とヒータ線の接続構造は、上記請求項1又は2記載の発明に関し、前記本体において円筒軸方向に延びる第2貫通孔を設けると共に前記第2貫通孔の両側域に、それぞれ第2シール部材を配置すると共に抜け止め部材に第2孔を設け、第2シール部材で外周水密状態となる態様で、内チューブを第2貫通孔及び第2孔に貫通させてある。
この発明のリード線とヒータ線の接続構造によると、小スペースで、作業性が良好であり、リード線とヒータ線に捩じれが生じないものとなる。
以下に、この発明のリード線とヒータ線の接続構造を実施するための最良の形態として実施例について詳しく説明する。
図1はこの発明の実施例1のリード線LLとヒータ線CHの接続構造をタンク6に施した状態を示す断面図、図2は前記リード線LLとヒータ線CHの接続構造の拡大図、図3は前記接続構造の施工方法を示している。
(このリード線LLとヒータ線CHの接続構造について)
この実施例1はタンク6に関するものであり、図1に示すように、パイプP1から投入された液体を所定の温度に昇温せしめた上、バルブBを開弁して所定の位置に液体を移送するようになっており、液体の昇温手段としてはヒータ線CHを使用している。前記ヒータ線CHはリード線LLを介して電源に接続されている。
ここで、上記したリード線LLとヒータ線CHの接続は、図1や図2に示すように、内周面円筒状の筒部60に外周水密状態に収容される円柱状の本体1と、前記本体1において円筒軸方向に延びる貫通孔10と、前記貫通孔10の両側域にそれぞれ配置されたシール部材2と、前記貫通孔10と同軸上に形成された孔30を有し且つ各シール部材2を本体1外に取り出し可能・不能ならしめる抜け止め部材3とから構成されるものである。そして、図3に示す如き、上記孔30及びシール部材2を貫通する態様で、接液部から本体1内に引き込まれるヒータ線CHと、本体1内から電源側に引き出されるリード線LLとの接続部tをシール部材2,2相互間の貫通孔10の空間部分に位置させてある。
筒部60は、図1や図2に示すように、タンク6の上壁中央に設けられた内外周共に断面円形状のものであり、開放部周辺に係止部61,61を設けてある。
本体1は、図1や2に示すように、筒部60の内径よりも僅かに小径に形成された円柱状のものであり、その外周面には二本のOリング溝11を設けてある。前記Oリング溝11にはOリング12が嵌入されており、上記本体1と筒部60との間は液密状態となっている。
貫通孔10は、図2に示すように、中央は小径部10aとしてあり、両端側部は前記小径部10aよりも大きな径の大径部10bとしてある。なお、前記小径部10aは、図2に示すように、リード線LLやヒータ線CHの直径の2〜3倍程度の直径としてある。
シール部材2は、図2に示すように、上記大径部10bに外周液密状態に嵌入されるリング状のものであり、その中央孔に対してリード線LLやヒータ線CHが外周液密状態に挿入できるようにしてある。
抜け止め部材3は、図2に示すように、外周部に係止爪31を備えた円板状に形成されており、本体1への嵌入により前記係止爪31が上記係止部61と係止状態になって抜け止め状態となるようにしてある。
孔30は、図2に示すように、リード線LLとヒータ線CHよりも僅かに大きな径に設定されている。
(このリード線LLとヒータ線CHの実際の接続について)
(1) 一方(上方)の抜け止め部材3及びシール部材2を本体1から取り外しておく。
(2) 他方(下方)の抜け止め部材3の孔30及びシール部材2に対してヒータ線CHを貫通させ、前記ヒータ線CHの先端部を本体1の上面から突出させておく。
(3) 一方(上方)の抜け止め部材3及びシール部材2にリード線LLを貫通突出させ、前記リード線LLの下端部と上記ヒータ線CHの上端部を接続(これにより接続部tが形成される)する。
(4) 前記接続部tが貫通孔10の小径部10aに位置させると同時に抜け止め部材3を本体1に押し付けて、係止爪31と係止部61と係止により本体1から抜け止め状態にする。
(5) 上記(1)〜(4)の極めて簡単な作業により、リード線LLに対して液が完全非接触の状態で、リード線LLと上記ヒータ線CHとの接続ができる。
(このリード線LLとヒータ線CHの接続構造の効果について)
このリード線LLとヒータ線CHの接続構造によると、小スペースで、作業性が良好であり、リード線LLとヒータ線CHが捩じれが生じない、という効果を有する。
(1)小スペースであること
一つの本体1に多数の貫通孔10(例えば蓮根の孔の如き)を設けるこの実施例の形態を採ることにより、一線当たりのリード線LLとヒータ線CHの接続構造を小スペースで形成することができる。
(2) 作業性が良好であること
上記した(このリード線LLとヒータ線CHの実際の接続について)の欄に記載した如く、極めて簡単な作業により、リード線LLに対して液が完全非接触の状態で、リード線LLと上記ヒータ線CHとの接続ができる。
(3) リード線LLとヒータ線CHの捩じれが生じないこと
上記した(このリード線LLとヒータ線CHの実際の接続について)の欄に記載した内容からしてリード線LLとヒータ線CHの捩じれが生じないことが明らかである。よって、線の強度の強弱にかかわらず、使用することができる。
(類似する構成について)
多数本のリード線LLとヒータ線CHを接続すべく、多数の貫通孔10や抜け止め部材3、及びシール部材2の数を変えることができる。
図4はこの発明のリード線LLとドヒータ線CHの接続構造を施した管継手7の断面図を示している。
この管継手7は、図4に示すように、管継手本体70の一部を構成する内周面円筒状の筒部60に、実施例1のものと同様の本体1、シール部材2及び抜け止め部材3を取り付ける態様で、リード線LLとヒータ線CHの接続構造を形成したものであり、主体1の軸線方向に延びる竹の子状継手部71と、本体1の軸線と直角方向に設けられた排液口部72と、前記竹の子状継手部71の反対側部分を覆うリアカバー73と、前記リアカバー73に付着されているケーブル保護管74とを備えている。ここで、この管継手7を用いた場合には、図4に示すように、上記竹の子状継手部71にチューブTを抜け止め状態に差し込み、前記チューブT内にヒータ線CHを延設させる構成を採ることができる。つまり、この実施例の管継手7を採用した場合、液体はチューブT中を流れてくる途中で昇温せしめられる態様を採ることができる。
なお、この管継手7に対するリード線LLとヒータ線CHの接続構造は、実施例1に記載した内容と同様にして組み付けられる。
また、多数本のリード線LLとヒータ線CHを接続すべく、多数の貫通孔10や抜け止め部材3、及びシール部材2の数を変えることができる。
図5はこの発明のリード線LLとヒータ線CHの接続構造を施した管継手8の断面図を示している。
この管継手8は、図5に示すように、上記実施例2と基本的に同じ構成であるが、この管継手8では、チューブT内に内チューブT1が挿入されていると共に前記内チューブT1が主体1及び抜け止め部材3,3を貫通突出しており、更に内チューブT1はリアカバー73を貫通している。
なお、内チューブT1は、図5に示すように、リード線LLとヒータ線CHと同様に、シール部材2aにより外周液密状態に保持されている。
また、内チューブT1は一本に限られるものではなく、更に、内チューブT1内にさらに一本以上の内チューブを配置させるようにしてもよい。
この発明の実施例1のリード線とヒータ線の接続構造をタンクに施した状態を示す断面図。 前記リード線とヒータ線の接続構造の拡大図。 接続構造の施工方法を示す図。 この発明の実施例2のリード線とヒータ線の接続構造を施した管継手の断面図。 この発明の実施例3のリード線とヒータ線の接続構造を施した管継手の断面図。 先行する技術のリード線とヒータ線の接続構造の断面図。
符号の説明
LL リード線
CH ヒータ線
t 接続部
1 本体
10 貫通孔
10a 小径部
10b 大径部
11 Oリング溝
2 シール部材
2a シール部材
3 抜け止め部材
30 孔
31 係止爪
6 タンク
60 筒部
61 係止部
7 管継手
70 管継手本体
71 竹の子状継手部
72 排液口部
73 リアカバー
74 ケーブル保護管

Claims (3)

  1. 内周面円筒状の筒部に外周水密状態に収容される本体と、前記本体において円筒軸方向に延びる貫通孔と、前記貫通孔の両側域にそれぞれ配置されたシール部材と、前記貫通孔と同軸上に形成された孔を有し且つ各シール部材を本体外に取り出し可能・不能ならしめる抜け止め部材とから構成されるものであって、孔及びシール部材を貫通する態様で、接液部から本体内に引き込まれるヒータ線と本体内から電源側に引き出されるリード線との接続部をシール部材相互間の貫通孔空間部分に位置させてあることを特徴とするリード線とヒータ線の接続構造。
  2. 本体には複数個の貫通孔が設けられていると共に、前記貫通孔の数に対応するシール部材及び抜け止め部材の孔が設られており、孔及びシール部材を貫通する態様で、接液部から本体内に引き込まれる各コード線と本体内から電源側に引き出される各リード線との接続部をシール部材相互間の貫通孔空間部分に位置させてあることを特徴とするリード線とヒータ線の接続構造。
  3. 前記本体において円筒軸方向に延びる第2貫通孔を設けると共に前記第2貫通孔の両側域に、それぞれ第2シール部材を配置すると共に抜け止め部材に第2孔を設け、第2シール部材で外周水密状態となる態様で、内チューブを第2貫通孔及び第2孔に貫通させてあることを特徴とする請求項1又は2記載のリード線とヒータ線の接続構造。
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