JP2008070800A - 異常発生予測システム・画像形成装置 - Google Patents

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尚史 庄司
Seiji Hoshino
誠治 星野
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佐藤  修
Masaichi Sawada
雅市 澤田
Hideji Hirai
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Abstract

【課題】予測精度が高く、画像形成装置の保守計画に十分に反映させることのできる異常発生予測システムを提供する。
【解決手段】画像形成装置の異常発生予測を、データ取得手段と予測手段からなる予測部10で行い、その結果(推定値)が現時点からn枚後までの異常項目数の予測値として出力される。ユーザーが今後のプリントアウト予定(いつ何枚印刷するか)を予定入力手段としてのスケジュール入力部11から入力する。予測結果出力手段15の日付変換部12において、入力されたプリントアウト予定に基づいて、予測部10の出力である枚数を日付に変換する。その結果を送信部13から通信回線を介して保守を管理する図示しない保守管理装置に送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを有する複合機等の画像形成装置の異常発生予測システム及びこの異常発生予測システムを一体に備えた画像形成装置に関する。
現在市場では複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機など、紙媒体に画像を形成する多種多様な画像形成装置が用いられている。
このような画像形成装置、特に電子写真を用いた画像形成装置においては、構成が複雑であり、トナー・感光体・その他の消耗部品の補給・交換や清掃など、人手による保守作業が行われている。
消耗部品としては、例えば記録用紙を搬送させるコロやローラなどが含まれる。これらは搬送時に用紙と接触するので、経時的に磨耗や変形が生じ、用紙搬送機能が損なわれる。また感光体ドラムのクリーニング部材も長期間の使用による磨耗・変形のほかトナーなどによる汚れも蓄積し、感光体の清掃機能が低下してくる。
画像形成装置の安定した動作を保証するためには、これらの消耗部品を定期的なタイミング(例えば使用枚数)で交換することが必要である。
また、例えば記録用紙の紙詰まり(ジャム)などのトラブルの発生を完全になくすことは困難である。そのため、そのようなトラブルが発生した場合、ユーザーが処理することにより装置を正常状態に復帰させることができるように様々な工夫がなされている。
しかし、構成や動作が複雑な画像形成装置においては、専門知識を有するサービスマンが対応しなければならないトラブルも多い。
保全作業による画像形成装置の動作停止を最小限にするとともに、装置の状態を適切に把握するために、画像形成装置に状態センシング手段と通信機能と設け、通信回線を通じて状態を定期的に診断するシステムが提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献2では、各端末で故障予備診断を行い、さらに遠隔管理装置がユーザー情報を含めた各種情報に基づいて故障診断を行う方法が開示されている。
さらに、特定のユニット・部品の故障検出に関するものや寿命を予測する方法が数多く開示されている(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11)。
特開2003−241448号公報 特開平8−30152号公報 特開平5−281809号公報 特開平5−100517号公報 特開平7−36323号公報 特開平7−104616号公報 特開2001−356655号公報 特開2003−5591号公報 特開2003−186652号公報 特開2003−345560号公報 特開2004−86064号公報 特開平6−289717号公報 特開平6−51007
ところで、複写機やプリンタを使用するユーザーにとって、トラブルなくこれらの装置が動作するかどうかは大きな問題である。特に、通常より大量にプリントアウトする場合や夜間などに無人でプリントアウトする場合には、消耗品の補給・交換の必要が生じたり、故障が発生したりすると、途中で装置が停止してしまい、業務に支障をきたす恐れがある。
プリント枚数あるいは稼働時間を基準とした画像形成装置の動作保証を行おうとする場合、消耗品の補給・交換は比較的予測しやすいが、原因や対策の特定できない総合的な異常状態の場合は対応が困難であった。
一方、画像形成装置のプリント枚数や稼働時間を基準とした異常の発生の予測(例えば現時点から2000枚プリントアウトする間に故障が発生する可能性が高いという予測)は、装置の状態と比較的対応付けがしやすいというメリットがあるが、例えば2000枚後がいつになるかは使い方によって全く異なるため、保守作業の予定が組みにくいという問題があった。
本発明は、予測精度が高く、画像形成装置の保守計画に十分に反映させることのできる異常発生予測システム、該システムを備えた画像形成装置の提供を、その目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、ハードコピーを作成する画像形成装置の異常状態を予測するシステムであって、前記画像形成装置の動作状態を表すデータを時系列で取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段が取得したデータから指標値を算出し、それに基づいて前記画像形成装置がn枚出力するまで、またはn’時間の実稼働に達するまでの間の異常発生の有無を予測する予測手段と、作成するハードコピーの予定枚数と、予定開始時刻または予定終了時刻を外部より入力する予定入力手段と、前記予定入力手段から入力された枚数および時刻の情報から、出力枚数nまたは実稼働時間n’を日付に置き換え、前記予測手段で予測した結果を、現時点からの所定日付までに異常が発生する可能性として出力する予測結果出力手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明では、ハードコピーを作成する画像形成装置の異常状態を予測するシステムであって、前記画像形成装置の動作状態を表すデータを時系列で取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段が取得したデータから指標値を算出し、それに基づいて前記画像形成装置がn枚出力するまで、またはn’時間の実稼働に達するまでの間の異常発生の有無を予測する予測手段と、前記画像形成装置の過去の使用実績を特定の周期を単位としてまとめた使用頻度情報を用いて、出力枚数nまたは実稼働時間n’を日付に置き換え、前記予測手段で予測した結果を、現時点からの所定の日付までに異常が発生する可能性として出力する予測結果出力手段と、を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1または2記載の異常発生予測システムにおいて、前記予測結果出力手段が、表示または報知、あるいはこれら双方の機能を有していることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項2記載の異常発生予測システムにおいて、複数の周期についての使用頻度情報を取得し、それぞれに対応した日付に置き換えることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項1〜4のいずれか一つに記載の異常発生予測システムにおいて、前記予測手段は、過去の異常発生情報とそれに対応する指標値の組の蓄積情報を参照して、異常の発生の有無を予測するものであることを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項1〜5のいずれか一つに記載の異常発生予測システムにおいて、前記予測手段は、前記データ取得手段が時系列で取得したデータ項目の最も新しい時点でのデータに加えて、その時点から過去にa枚またはa’時間さかのぼった期間の変化率を表すパラメータを参照して予測を行うことを特徴とする。
請求項7記載の発明では、請求項1〜6のいずれか一つに記載の異常発生予測システムにおいて、前記予測手段は、前記データ取得手段が時系列で取得したデータ項目の最も新しい時点でのデータに加えて、その時点から過去に過去にb枚またはb’時間さかのぼった期間のばらつきを表すパラメータを参照して予測を行うことを特徴とする。
請求項8記載の発明では、画像形成装置において、請求項1〜7のいずれか一つに記載の異常発生予測システムを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、出力枚数または実稼働時間で予測を行ない、大量プリントアウトなどのユーザーのスケジュールを反映した結果に変換して出力することにより、予測精度の向上と業務に対応した形での出力を得ることができる。
また、過去の使用実績を週単位や月単位などでまとめ、その単位での使用枚数または実稼動時間の予想頻度分布を求め、使用枚数と日付(時刻)の対応付けを行うため、その結果、使用枚数から変換された日付(時刻)に基づく異常発生の予測を行うことができ、保守作業のスケジュールを効率的に組むことができる。
また、複数の周期で枚数から日付への置き換えをすることにより、近い日付で異常が発生しそうな可能性が高い予測結果を優先して、保守計画を組むなど、必要な対処方法を選択することができる。またそれらを自動的に選択することができる。
また、過去に発生した故障の蓄積情報を用いることにより、直接的な推定値を導出することが可能となる。
また、過去に遡ったデータから、時間変動傾向を効率的に取り入れることができ、精度の高い予測を行うことが可能となる。
また、過去に遡ったデータから、安定性の動向を効率的に取り入れることができ、精度の高い予測を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図1乃至図12に基づいて説明する。
ここでの異常発生予測の概要は、画像形成装置の状態を各種のセンサ、制御パラメータ、入力画像情報などで取得し、そこから一つまたは複数の指標値を算出し、その指標値に基づいて画像形成装置の故障あるいは部品の機能低下(以下一括して「故障」と表現する)を判断するというものである。このような予測システムの構成例を以下に説明する。
[実施例1]
<システム構成の概要>
図1は全体システムのブロック図である。画像形成装置の異常発生予測を予測部10で行い、その結果(推定値)が現時点からn枚後までの異常項目数の予測値として出力される。
一方、ユーザーが今後のプリントアウト予定(いつ何枚印刷するか)を予定入力手段としてのスケジュール入力部11から入力する。日付変換部12において、入力されたプリントアウト予定に基づいて、予測部10の出力である枚数を日付に変換する。その結果を送信部13から通信回線を介して保守を管理する保守管理装置(図示せず)に送信(報知)する。また同時に結果を表示部14に表示させる。表示部は画像形成装置本体の操作パネルや接続されているコンピュータの画面などである。
日付変換部12、送信部13及び表示部14により予測結果出力手段15が構成される。
予測結果出力手段15による予測結果を保守管理装置に送信せず、表示部14のみ表示する場合には、画像形成装置内において異常発生予測システムが構築されることになる。
<画像形成装置の説明>
図12は電子写真方式を用いた画像形成装置であるカラー複写機の構成図である。
この複写機は、複写装置本体100(以下、「プリンタ部」という)、給紙テーブル200(以下、「給紙部」という)、複写装置本体100上に取り付けるスキャナ300(以下、「スキャナ部」という)、スキャナ部上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)400(以下、「原稿搬送部」という)からなっている。また、複写機内の各装置の動作を制御する図示しない制御部も備えている。
スキャナ部300は、コンタクトガラス32上に載置された原稿の画像情報を読取センサ36で読み取り、読み取った画像情報をこの制御部に送る。
上記制御部は、スキャナ部300から受け取った上記画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置21内に配設された図示しないレーザやLED等を制御して感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。
プリンタ部100は、これら露光装置21の他、一次転写装置62、二次転写装置22、定着装置25、排紙装置、図示しないトナー供給装置、トナー供給装置等も備えている。なお、上記現像プロセスについては後に詳述する。
給紙部200は、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44、給紙カセットから像保持体としての転写紙を繰り出す給紙ローラ42、繰り出した転写紙Pを分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45、プリンタ部100の給紙路48に転写紙Pを搬送する搬送ローラ47等を備えている。
本実施形態の画像形成装置においては、この給紙部以外に、手差し給紙も可能となっており、手差しのための手差しトレイ51、手差しトレイ上の転写紙Pを手差し給紙路53に向けて一枚ずつ分離する分離ローラ52も装置側面に備えている。
レジストローラ49は、それぞれ給紙カセット44又は手差しトレイ51に載置されている転写紙Pを1枚だけ排出させ、中間転写体としての中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に位置する二次転写ニップ部に送る。
上記構成において、カラー画像のコピーをとるとき、原稿搬送部400の原稿台30上に原稿をセットするか、又は原稿搬送部400を開いてスキャナ部300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿搬送部400を閉じて原稿を押さえる。
不図示のスタートスイッチを押すと、原稿搬送部400に原稿をセットしたときは原稿をコンタクトガラス32上へと搬送して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは直ちに、スキャナ部300を駆動し、第1走行体33及び第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、画像情報を読み取る。
スキャナ部から画像情報を受け取ると、上述のようなレーザ書き込みや、後述する現像プロセスを実施させて感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C上にトナー像を形成させるとともに、該画像情報に応じたサイズの転写紙Pを給紙させるべく、4つのレジストローラのうちの1つを作動させる。
また、これに伴って、不図示の駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成ユニット18でその感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cを回転して各感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。
そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
一方、給紙部200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、給紙カセット44の1つから転写紙Pを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で複写機本体100内の給紙路48に導き、この転写紙Pをレジストローラ49に突き当てて止める。又は、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙Pを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルトと二次転写ローラ23との当接部である二次転写ニップ部に転写紙Pを送り込み、ニップに形成されている転写用電界や当接圧力などの影響によってカラー画像を二次転写して転写紙P上にカラー画像を記録する。
画像転写後の転写紙Pは、2次転写装置の搬送ベルト24で定着装置25へと送り込み、定着装置25で加圧ローラ27による加圧力と熱の付与によりトナー像を定着させた後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
次に、本実施形態の複写機におけるプリンタ部100の詳細について説明する。図13は、プリンタ部100の主要部拡大図である。このプリンタ部100は、中間転写ベルトとしての3つの支持ローラ14,15,16に指示された中間転写ベルト10と、中間転写ベルトに対向するよう併設され、表面にブラック・イエロー・マゼンタ・シアンのうちの1色のトナー像をそれぞれ担持する潜像担持体としての4つの感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cと、感光体ドラム表面にトナー像を形成するための現像ユニット61Bk、61Y、61M、61Cとを備えている。
更に、感光体ドラム表面から一次転写後に残留しているトナーを除去する感光体クリーニング装置63Bk、63Y、63M、63Cも備えている。上記複数の感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C、現像ユニット18Bk、18Y、18M、18C、そして、感光体クリーニング装置63Bk、63Y、63M、63Cからなる4つの画像形成ユニット18Bk、18Y、18M、18Cによってタンデム画像形成部20が構成されている。
また、支持ローラ15の向かって左に、トナー像を転写紙上に転写した後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去するベルトクリーニング装置17を備えている。
クリーニング装置17には、クリーニング部材として2つのファーブラシ90、91を設けている。ファーブラシ90、91は、φ20mm、アクリルカーボン、6.25D/F、10万本/inch2、1×107Ωのものを使用し、中間転写ベルト10に対して接触してカウンタ方向に回転するように設ける。
それぞれのファーブラシ90、91には、不図示の電源から各々異なる極性のバイアスを印加する。そして、これらのファーブラシ90、91には、それぞれ金属ローラ92、93を接触させ、ファーブラシに対して順または逆方向に回転可能に設けている。
本実施形態において、中間転写ベルト10の回転方向上流側の金属ローラ92に電源94から(−)電圧を印加し、下流側の金属ローラ93に電源95から(+)電圧を印加する。それらの金属ローラ92、93には、それぞれブレード96、97の先端を押し当てている。
中間転写ベルト10の矢印方向への回転とともに、はじめ上流側のファーブラシ90を用いて例えば(−)のバイアスを印加して中間転写ベルト10表面のクリーニングを行う。仮に、金属ローラ92に−700V印加すると、ファーブラシ90は−400Vとなり、中間転写ベルト10上の(+)トナーをファーブラシ90側に転移させることができる。ファーブラシ側に転移させたトナーをさらに電位差によりファーブラシ90から金属ローラ92に転移させ、ブレード96により掻き落とす。
このように、ファーブラシ90で中間転写ベルト10上のトナーを除去するが、中間転写ベルト10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加される(−)のバイアスにより、(−)に帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。
次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度は(+)のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移させ、ブレード97により掻き落とす。ブレード96、97で掻き落としたトナーは、不図示のタンクに回収される。
これらのトナーは、後述のトナーリサイクル装置を用いて現像装置61に戻すようにしてもよい。
一方、ファーブラシ91でクリーニングされた後の中間転写ベルト10表面は、ほとんどのトナーが除去されているがまだ少しのトナーが残っている。
これらの中間転写ベルト10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加される(+)のバイアスにより、(+)に帯電される。(+)に帯電されたトナーは、1次転写位置で印加される転写電界により感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収することができる。
一方、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成部20と反対の側には、2次転写装置22を備える。この2次転写装置22は、本実施形態においては、2つのローラ23間に、2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写ベルト10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、二次転写ニップ部を形成して中間転写ベルト10上のカラートナー画像を転写紙上に二次転写する。
二次転写後の中間転写ベルト10は、ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーが除去され、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。
上述した2次転写装置22には、画像転写後の転写紙Pを定着装置25へと搬送する転写紙P搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、この転写紙P搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙Pの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。例えば、導電性ゴムローラを用いバイアスを印加する。径φ18mmで、表面を1mm厚みの導電性NBRゴムとする。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で10×109Ω・cm程度であり、印加電圧はトナーを転写する側(表側)には−800V程度の電圧が印加されている。又、紙裏面側は+200V程度の電圧が印加されている。
一般的に中間転写方式は紙粉が感光体にまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これは転写紙Pをより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。
このようにバイアスを印加したレジストローラ49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト10から転写紙Pへの転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
なお、本実施例においては、2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成部20と平行に、転写紙Pの両面に画像を記録すべく転写紙Pを反転する転写紙反転装置28(図12参照)を備えている。これによって、転写紙の片面に画像定着後に、切換爪で転写紙の進路を転写紙反転装置側に切り換え、そこで反転させて再び維持転写ニップでトナー像を転写させた後、排紙トレイ上に排紙させるようにしても良い。
次に、上記タンデム画像形成部20について説明する。図14は、タンデム画像形成部20の部分拡大図である。4つ画像形成ユニット18Bk、18Y、18M、18Cにおいては、同一の構成からなっているので、4つのカラー記号Bk、Y、M、Cを省略し1つのユニットの構成の詳細を説明する。
図14に示すように、この画像形成ユニットは、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cのまわりに、帯電装置60、現像装置61、一次転写手段としての一次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64等を備えている。上記感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cは、図示例では、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材を塗布し、感光層を形成したドラム状であるが、無端ベルト状であってもよい。
また、図示を省略するが、少なくとも感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cを設け、画像形成ユニット18を構成する部分の全部または一部でプロセスカートリッジを形成し、複写機本体100に対して一括して着脱自在としてメンテナンス性を向上するようにしてもよい。
また、画像形成ユニット18を構成する部分のうち、帯電装置60は、図示例ではローラ状につくり、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに接触して電圧を印加することによりその感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの帯電を行う。勿論、非接触のスコロトロンチャージャで帯電を行うこともできる。
現像装置61は、一成分現像剤を使用してもよいが、図示例では、磁性キャリアと非磁性トナーとよりなる二成分現像剤を使用している。そして、その二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に二成分現像剤を供給付着させる攪拌部66と、その現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに転移する現像部67とを設け、その現像部67より攪拌部66を低い位置としている。
攪拌部66には、平行な2本のスクリュ68を設けており、2本のスクリュ68の間は、両端部を除いて仕切り板69で仕切っている。また、現像ケース70にトナー濃度センサ71を設けている。
現像部67には、現像ケース70の開口を通して感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cと対向して現像スリーブ65を設けるとともに、その現像スリーブ65内にマグネット72を固定して設ける。また、その現像スリーブ65に先端を接近してドクタブレード73を設けている。図示例では、ドクタブレード73と現像スリーブ65間の最接近部における間隔は500μmに設定している。
現像スリーブ65は、非磁性の回転可能なスリーブ状の形状を持ち、内部には複数のマグネット72を配設している。マグネット72は、固定されているために現像剤が所定の場所を通過するときに磁力を作用させられるようになっている。
図示例では、現像スリーブ65の直径をφ18mmとし、表面はサンドブラストまたは1〜数mmの深さを有する複数の溝を形成する処理を行い、表面粗さ(Rz)が10〜30μmの範囲に入るように形成されている。
マグネット72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN1、S1、N2、S2、S3の5磁極を有する。
現像剤は、マグネット72により磁気ブラシを形成され、現像スリーブ65上に担持される。現像スリーブ65は、現像剤の磁気ブラシを形成したマグネット72のS1側の領域に、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに対向して配設されている。
以上の構成によって、2成分現像剤を2本のスクリュ68で攪拌しながら搬送循環し、現像スリーブ65に供給する。現像スリーブ65に供給された現像剤は、マグネット72により汲み上げて保持され、現像スリーブ65上に磁気ブラシを形成する。
磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転とともに、ドクタブレード73によって適正な量に穂切りされる。切り落とされた現像剤は、攪拌部66に戻される。
現像スリーブ65上に担持された現像剤のうちトナーは、現像スリーブ65に印加する現像バイアス電圧により感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cに転移して、その感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40C上の静電潜像を可視像化する。
可視像化後、現像スリーブ65上に残った現像剤は、マグネット72の磁力がないところで現像スリーブ65から離れて攪拌部66に戻る。この繰り返しにより、攪拌部66内のトナー濃度が薄くなると、それをトナー濃度センサ71で検知して攪拌部66にトナーが補給される。
なお、本実施形態の装置において、各部の設定は感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの線速を200mm/s、現像スリーブ65の線速を240mm/sとし、感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cの直径を50mm、現像スリーブ65の直径を18mmとして現像行程を行っている。
現像スリーブ65上のトナーの帯電量は、−10〜−30μC/gの範囲が好適である。感光体ドラム40Bk、40Y、40M、40Cと現像スリーブ65の間隙である現像ギャップGPは、従来と同様に0.8mmから0.4mmの範囲で設定でき、値を小さくすることで現像効率の向上を図ることが可能である。
更に、感光体40の厚みを30μmとし、光学系のビームスポット径を50×60μm、光量を0.47mWとしている。また、感光体ドラム40の帯電(露光前)電位VOを−700V、露光後電位VLを−120Vとして現像バイアス電圧を−470Vすなわち現像ポテンシャル350Vとして現像工程が行われるようにしている。
一次転写装置62は、ローラ状の一次転写ローラ62によって構成し、中間転写ベルト10を挟んで感光体ドラム40に押し当てて設けている。なお、各一次転写ローラ62間には、中間転写ベルト10の基層11側に接触して導電性ローラ74を設けている。この導電性ローラ74は、転写時に各一次転写ローラ62により印加するバイアスが、中抵抗の基層11を介して隣接する各画像形成ユニット18に流れ込むことを阻止するものである。
感光体クリーニング装置63は、例えばポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を用い、その先端を感光体ドラム40に押し当てている。更に、クリーニング性を高めるため、本実施形態においては、外周が感光体ドラム40に接触する接触導電性のファーブラシ76を矢印方向に回転自在に備えている。また、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77を矢示方向に回転自在に備え、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端を押し当てている。さらに、除去したトナーを回収する回収スクリュ79も設けている。
上記構成の感光体クリーニング装置63によって、感光体ドラム40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、感光体ドラム40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するバイアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。
電界ローラ77に付着したトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュ79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せ、トナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻して再利用する。
除電装置64は、除電ランプを用いており、光を照射して感光体ドラム40の表面電位を初期化する。
以上の構成による現像プロセスを説明する。感光体ドラム40の回転とともに、まず帯電装置60で感光体ドラム40の表面を一様に帯電し、書き込み光Lを照射して感光体ドラム40上に静電潜像を形成する。
その後、現像装置61により静電潜像にトナーを付着させる現像を行いトナー像化し、そのトナー像を一次転写ローラ62で中間転写ベルト10上に一次転写する。画像転写後の感光体ドラム40の表面は、感光体クリーニング装置63で残留トナーを除去し、除電装置64で除電して再度の画像形成に備える。
一方、感光体ドラム表面から除去した残留トナーは、後述するトナーリサイクル装置によって、再び現像に使用される。ここで、画像を形成する色の順番は、上記のものに限定されるものではなく、画像形成装置の持つ狙いや特性に応じて異なるものである。
以下に、本実施形態に係る異常発生予測システムの構成及び機能を詳細に説明する。
<予測部>
この予測部の直接的な出力が、今後n枚(例えば1000枚)の間に画像形成装置の異常の発生が何項目あるかを予測するものである場合を例にして説明する。
図2は予測部の基本的な構成を示すブロック図である。図2において、画像形成部は上述の画像形成装置を表す。予測部10は、データ取得手段としての情報取得部16と、予測手段17とにより構成され、予測手段17は、指標値算出部18と推定部19等により構成されている。
画像形成部からk項目の情報を取り込み、情報取得部16で処理が施された後、予測手段17の一部としての指標値算出部18に出力される。情報取得部16で入力される情報としては、以下のようなものがある。
(a)センシング情報
(b)制御パラメータ情報
(c)入力画像情報
情報取得部16では、これらの時系列データから、最も新しいデータ、特定期間内での時間的な変化傾向、および特定期間内でのばらつきの傾向を抽出するための処理が行われる。
指標値算出部18では、記憶部20に格納されているパラメータを呼び出して指標値を計算する。具体例は後述する。
<予測システムの構築と利用>
予測システムの構築から利用に至るまでは、図3のようなモードが実行される。
(3−1)正常状態のデータが収集されるモード:
均一な多数のデータ群から、例えば後述(図6)のような手続きで指標値算出パラメータaijを決定するためのモードで、このモードでは予測は行わない。
(3−2)異常状態のデータを収集するモード:
ステップ(3−1)で求めたパラメータaijより、異常状態ごとに指標値Dを求め、そのときのMの値(その時点を始点とする連続n枚で発生した異常の数)を記憶させる。なお、当然ながらMの値は、異常が発生した時点では不明で、n枚後に初めて確定する。
(3−3)通常モード:
ステップ(3−1)と(3−2)で決定された各パラメータを用いて、Mの推定値、すなわち今後連続したn枚の出力中に発生する異常の数の推定値を求めることができる。具体的には後述する。
上記三つのステップのうち、(3−1)と(3−2)は製品の出荷前に工場などで実施しても、ユーザーのもとで使用しながら実行してもよい。
ステップ(3−1)は他のモードに対して先行する必要があるが、(3−2)と(3−3)は並行的に実行してもよい。すなわち予測を行いながら、異常状態(注:異常が発生してしまったということは予測が外れたことを意味する)の情報を蓄積し、推定値の導出精度を高めることができる。
また、ステップ(3−3)を実施しながら(3−1)のデータ取得を行うことも可能である。そのデータを使用して、係数aijの更新を行うことができる。
<正常状態でのデータ収集と指標値算出パラメータの決定>
以下にステップ(3−1)の具体例を説明するが、これは一例であり、本発明はこの方法に限定される趣旨ではない。
正常状態は、連続n枚(例えば1000枚)の間、トラブルが発生しなかった状態とする。この正常状態でのデータのセットだけを用いて指標値の計算パラメータを定義する。
(1)k種類のデータ(y,y,・・・,yとする)をN通り求める。
(2)データ項目ごとにN通りの正常状態中でデータを規格化する。
ij=(yij−y)/σ (式1)
ここで添字のjはデータの種類を表し、iは正常状態中の番号(i=1,2,・・・,N)を表す。yは項目jの正常状態中での平均値、σは項目jの正常状態中での標準偏差を表す。
(3)各項目間の相関係数rpqを求める。
pq=rqp=Σ(Yipiq)/(ΣYip ΣYiq 1/2 (式2)
その結果、項目数がkとすると、k行k列の相関係数行列ができる(自己相関係数(=1)を含む)。
(4)その余因子行列を求める。その要素が指標値算出パラメータaijとなる。
(参考文献:「MTシステムにおける技術開発」(田口玄一他刊行、日本規格協会))。
<予測の基本的動作>
図5は基本的な動作を示すフローチャートである。
(5−1)k種類のデータが情報取得部に入力される。
(5−2)指標値算出部が記憶部に格納されているパラメータ群を読み出す。
(5−3)取得した複数の情報から指標値を算出する。
(5−4)推定部では、得られた指標値から画像形成装置の将来状態の予測を行い、結果を出力する。
<指標値の算出の動作説明>
以下に予測のための計算方法(ステップ(5−2)、(5−3)の具体例)を説明するが、これは一例であり、本発明はこの方法に限定される趣旨ではない。図6は指標値算出のフローチャートである。
(6−1)任意の状態でのk種類のデータ(x,x,・・・,xとする)を求める。
(6−2)それらを規格化したデータをX,X,・・・,Xとする。
=(x−y)/σ (式5)
記号の意味は前述の通りである。
(6−3)これらから、定められたパラメータを用いて、指標値Dを求める。
=(1/k)Σapq (式6)
<日付変換部>
日付変換部においては、日付と予定出力枚数がテーブル形式に記憶されている。枚数nから日数Pへの変換はそのテーブルを参照することにより簡単に変換できる。具体例は後述する。
<取得情報の具体例>
予測部での入力情報として利用するものを表1に示すとともに各々について説明する。
Figure 2008070800
(1)温度
温度センサとしては、2種類の材質の異なる金属線の先端を接続し、その先端と他端の温度差によって熱起電力が発生する原理を利用して測定する熱電対や、一般に金属の電気抵抗が温度に比例して増加する性質を利用する測温抵抗体、金属の酸化物を焼結した素子で温度の変化で抵抗値が大きく変化する特性を利用するサーミスタ、異種金属をはり合わせてそれぞれの熱膨張率の違いによる形状の変化から温度を測定するバイメタル、感温部の熱膨張を圧力変化に変えて測定する充満式温度計、測定対象物から放射される熱放射をとらえる放射温度計などが用いられる。
(2)湿度
小型にできる湿度センサが本発明に有用である。感湿素子が吸湿・脱湿にともない性質が変化することを利用したものであって、吸湿性物質として塩化リウチム・セラミックス・高分子などを使用し、水蒸気量の変化を電気抵抗や電気容量など電気的な変化として測定するものが好ましい。
(3)振動
振動センサは、各種の振動量を電圧、電流など電気量に変換するものであり、ピエゾ素子(力により電荷が発生する)などの圧電素子を用いた圧電式センサ、ひずみゲージ式、サーボ式、レーザドップラ式の速度振動計などを用いることができる。
(4)トナー濃度(4色分)
各色ごとにトナー濃度を検出する。トナー濃度センサとしては従来公知の方式を用いることができる。例えば、特許文献12に記載されているような現像装置中の現像剤の透磁率の変化を測定するセンシングシステムにより検出される。
(5)帯電電位(4色分)
帯電後の感光体の表面電位を測定する。電位センサとしては、例えば特許文献13で説明されているような従来知られているものを用いることができる。
(6)露光後電位(4色分)
像露光を行うLD(半導体レーザ)の照射後の感光体の表面電位を(5)と同様にして検出する。
(7)着色面積率(4色分)
入力画像情報から、着色しようとする画素の累計値と全画素の累計値の比から着色面積率を色ごとに求め、これを利用する。
(8)現像トナー量(4色分)
感光体上に現像されたトナー付着量を反射濃度センサで読み取る。反射濃度センサは対象物にLED光を照射し、反射光を光センサで検出するものである。トナー付着量と反射率データの関係は、予めトナーの色ごとに把握しておくことが望ましい。
(9)紙先端位置の傾き
レジストローラ49から中間転写ベルト10に至る経路のいずれかの位置に、図12の紙面方向の手前側と奥側に光センサーを設置し、搬送される紙の先端位置を検出する。レジストローラ49の駆動信号の発信時を基準として、通過までの時間を計測し、送り方向に対する傾きのデータを得る。
(10)排紙タイミング
排出ローラ通過後の紙先端の通過タイミングを光センサで検出する。この場合もレジストローラ49の駆動信号の発信時を基準として計測する。
(11)感光体総電流(4色分)
感光体からアースに流れ出るすべての電流を取得する。感光体の基板と接地端子との間に、電流測定手段を設置して検出する。
(12)感光体駆動電力(4色分)
感光体の駆動源(モータ)が駆動中に費やす駆動電力(電流×電圧)を電流計・電圧計などにより計測する。
以上12種類33項目のデータが入力情報として採用される。
(13)時刻
<時系列データからの情報取得>
上記で説明したデータを、定期的に、例えば1日に1度以上の頻度で、あるいは所定枚数ごとに取得していく。そのようにすることで入力データを時系列的に扱うことができる。ここでは100枚に1回の取得を行う場合を仮定する。
さらに、パラメータaijの決定や指標値算出の基本条件として、このような時系列データをどこまで遡って予測に利用するかをあらかじめ決める必要がある。
これをデータを取得する長さmを100枚単位で表す。mはステップ(3−2)で求められるDとMの関係のばらつきが最も少なくなるように選択されるのが原則であるが、経験的に与えておいてもよい。例えばm=20とする。
図7は図2の情報取得部の処理を行う部分の詳細なブロック図である。この図は一つの入力項目についてだけ示したものである。
入力される生データは図6で説明したステップ(6−2)のようにして規格化される。その後、記憶部にそのデータが追加される。記憶部は常に新しいデータから遡ったm個のデータが蓄積されるようになっていて、それより古いデータは捨てられる(1個のデータは上述のように100枚ごとに1回取得される)。
記憶部より、一つの項目について3通りの情報が指標値算出部に取り出される。
(a)最新データ:x
(b)時間変化情報:β
ここではm個の規格化されたデータの傾きとする。データの取得時点(100枚単位の枚数で表現)をT、規格化されたデータをXとすると、
β=ΣT/ΣT (式7)
(c)ばらつき情報:C
ここではm個の規格化されたデータの変動係数とする。
C=σ/β (式8)
以下、入力データ1項目につき上記3種類の情報を取得したことを前提にし、それらをすべて独立の項目として扱う(もともと(a),(b),(c)のいずれであったかを区別しない)。
そのようにして、式6で定義した指標値Dを計算する。この指標値は、正常状態に近いほど値が小さく、そこから外れるほど(この例では連続1000枚の間にトラブルが発生しやすくなるにつれ)値が大きくなる。
<状態の推定>
図2に示すブロック図において、故障情報蓄積部21には、過去に発生した異常状態の指標値Dとその時点を始点とした連続1000枚のうちに発生する異常の数Mとの関係が記憶されている。この蓄積情報の概念図を図4に示す。
故障情報蓄積部に記憶されている異常発生の数をzとし、連続1000枚のうちに発生する異常の数をM、指標値をDとする(i=1,2,・・・,z)。両者が比例関係であると仮定し、その傾きβを以下のように定義する。
β=ΣM/ΣM (式9)
図2の推定部では、βを用いて、推定値を求める。すなわち、取得したデータの組から求めた指標値をDとすると、将来n枚で発生する異常の数Mを以下のように推定する。
<M>=D/β (式10)
この予測の精度は、MとDを比例関係とみなした直線からの実際のデータのばらつきに対応する。
<日付変換の具体例>
表2はスケジュール入力部に格納されているスケジュールの具体例である。
日付(現時点からP日後)に対してユーザーが直接入力した予定枚数と、その装置が定常的に使用される枚数が加算され、現時点からの予定累計枚数として表されている。
例えば予測部が今後1000枚までに発生する推定異常項目数を出力する場合は、日付変換部で累計1000枚を日数に変換し、7日後までの予測結果(推定値)として出力しなおされる。
Figure 2008070800
<結果の出力>
予測された結果は図1で示した予測結果出力手段の表示部から直接表示される。
表示内容は、定量的であることが望ましいが、内容によっては定性的表現が適当な場合もある。例えば以下のようになる。
・異常が予測されない場合:「あと7日間正常にプリントアウトできます」
・異常が予測される場合:
「7日間に2枚程度画像の悪さが発生する可能性があります」
「7日間に紙詰まりが発生する恐れが高くなっています」
「7日間に現象不明な異常が発生する恐れが1回程度あります。サービスマンに情報を連絡します。」
などである。
このような表示や出力をすることにより、ユーザーにとってはどのくらいの日数(時間)画像形成装置が問題なく動作するかを知ることができ、業務への影響を最小限に押さえることができる。またサービスマンにとっては、予測された異常が顕在化するまでの時間的余裕がわかり、保守作業計画を立てる際の有効な情報として活用することができる。
また、同様の内容を送信部から送信する。
図8は予測部での予測に用いるデータと予測対象の関係を表した概念図である。予測対象は現在からn枚後(例:1000枚後)までの画像形成装置の状態であり、予測に用いるデータは現在からm点(例:100枚単位で20点)遡った時点のデータから現在までのk種類のデータである。
なお、上記の例は特定の故障モードを対象とする必要はなく、全般的な異常状態について予測することができる。
いくつかの特定の故障モードを予測する場合は、それぞれの故障モードに対して、関連のある項目を選定し、選定された項目で同様のことを行う。
表1は入力情報と故障の種類の対応を示したものである(○印が有効)。表1の内容は事前に各故障項目に対して得られたデータと算出した指標値を比較して、関連の大きい項目が選定された結果を示したものである。これらを個別に推定することで、各故障モードに対応した対応策を事前に講じることが可能となる。
以上の実施例の説明において、枚数を基準とした予測方法を例示したが、これを画像形成装置の実稼働時間に置き換えても全く同様に実施することができる。この場合出力されるのは、所定の実稼働時間の間に異常が発生するかどうかの予測結果である。なお、実稼働時間は感光体が動作している時間あるいは電源が投入されている(スタンバイモードを除く)時間などと定義することができる。
[実施例2]
本実施例は、図1のスケジュール入力部がユーザーの過去の使用実績に基づく推定値を与える例である。その他の構成は実施例1と同じである。
図9は対象となる画像形成装置の過去6ヶ月の使用枚数を曜日ごとに平均を取って表したヒストグラムである。このデータは、カウンタで曜日ごとに累積し、それぞれの平均値を求めることによって得られる。
これを基に、将来的な推定使用枚数を求め、現時点(日曜日の朝とする)からの累計を表した結果が表3である。その結果、現時点からの枚数と日付の対応付けがなされる。
図1の予測部から、1000枚後までに異常が現れる可能性が出力される場合、1000枚は3週目の水曜日に当たることがわかるため、そのときまでに必要な対応を取る必要があることが明らかになる。
Figure 2008070800
結果を表示する場合、例えば以下のような表現になる。
・異常が予測されない場合:
「再来週の水曜日まで正常にプリントアウトできます」
・異常が予測される場合:
「再来週の水曜日までに2枚程度画像の悪さが発生する可能性があります」
「再来週の水曜日までに紙詰まりが発生する恐れが高くなっています」
「再来週の水曜日までに現象不明な異常が発生する恐れが1回程度あります。サービスマンに情報を連絡します。」
などである。またこれらを送信部から送信する場合も同様である。
曜日ごとのほかに、1月周期で1日ごとの平均使用枚数のヒストグラムを求めてもよい。その場合も同様に、日単位で推定累積枚数を求め、n枚が何日に相当するかを推測し、それを基準にした出力を行う。
結果を表示する場合、例えば以下のような表現になる。
・異常が予測されない場合:
「9月14日まで正常にプリントアウトできます」
・異常が予測される場合:
「9月14日までに2枚程度画像の悪さが発生する可能性があります」
「9月14日までに紙詰まりが発生する恐れが高くなっています」
「9月14日までに現象不明な異常が発生する恐れが1回程度あります。サービスマンに情報を連絡します。」
などである。またこれらを送信部から送信する場合も同様である。
さらに、複数の周期でのヒストグラムを求め、複数とおりの結果を出力(表示や送信)してもよい。
このようにすれば、故障が予測される場合、複数とおりの結果のうち、より安全側で対応策をとることができる。例えば、1000枚に達する日付が、週単位のヒストグラムで予測した結果は次週の水曜日(15日とする)で、月単位のヒストグラムで予測した結果は17日(金)だったとすると、15日(水)までに必要な処置を施すように保守計画を組むほうが危険性が少ない。
さらに実施例1と実施例2を組み合わせて、表2で平均使用枚数とした数値を、表3の推定使用枚数で置き換えて、より精度の高い予測を行うことも可能である。
本発明の実施形態に係る異常発生予測システムの構成の概要ブロック図である。 予測部の詳細ブロック図である。 異常発生予測システムの大まかな動作を示すフローチャートである。 蓄積情報の概念図である。 予測の基本的な動作を示すフローチャートである。 指標値の算出の動作を示すフローチャートである。 データ取得手段の処理を行う部分の詳細ブロック図である。 予測部での予測に用いるデータと予測対象の関係を表した概念図である。 記録媒体の使用枚数を曜日ごとに平均を取って表したヒストグラムである。 画像形成装置の概要構成図である。 画像形成装置におけるプリンタ部の主要部拡大図である。 画像形成装置におけるタンデム画像形成部の部分拡大図である。
符号の説明
11 予定入力手段としてのスケジュール入力部
15 予測結果出力手段
16 データ取得手段としての情報取得部
17 予測手段

Claims (8)

  1. ハードコピーを作成する画像形成装置の異常状態を予測するシステムであって、
    前記画像形成装置の動作状態を表すデータを時系列で取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段が取得したデータから指標値を算出し、それに基づいて前記画像形成装置がn枚出力するまで、またはn’時間の実稼働に達するまでの間の異常発生の有無を予測する予測手段と、
    作成するハードコピーの予定枚数と、予定開始時刻または予定終了時刻を外部より入力する予定入力手段と、
    前記予定入力手段から入力された枚数および時刻の情報から、出力枚数nまたは実稼働時間n’を日付に置き換え、前記予測手段で予測した結果を、現時点からの所定日付までに異常が発生する可能性として出力する予測結果出力手段と、
    を備えることを特徴とする異常発生予測システム。
  2. ハードコピーを作成する画像形成装置の異常状態を予測するシステムであって、
    前記画像形成装置の動作状態を表すデータを時系列で取得するデータ取得手段と、
    前記データ取得手段が取得したデータから指標値を算出し、それに基づいて前記画像形成装置がn枚出力するまで、またはn’時間の実稼働に達するまでの間の異常発生の有無を予測する予測手段と、
    前記画像形成装置の過去の使用実績を特定の周期を単位としてまとめた使用頻度情報を用いて、出力枚数nまたは実稼働時間n’を日付に置き換え、前記予測手段で予測した結果を、現時点からの所定の日付までに異常が発生する可能性として出力する予測結果出力手段と、
    を備えることを特徴とする異常発生予測システム。
  3. 請求項1または2記載の異常発生予測システムにおいて、
    前記予測結果出力手段が、表示または報知、あるいはこれら双方の機能を有していることを特徴とする異常発生予測システム。
  4. 請求項2記載の異常発生予測システムにおいて、
    複数の周期についての使用頻度情報を取得し、それぞれに対応した日付に置き換えることを特徴とする異常発生予測システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の異常発生予測システムにおいて、
    前記予測手段は、過去の異常発生情報とそれに対応する指標値の組の蓄積情報を参照して、異常の発生の有無を予測するものであることを特徴とする異常発生予測システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の異常発生予測システムにおいて、
    前記予測手段は、前記データ取得手段が時系列で取得したデータ項目の最も新しい時点でのデータに加えて、その時点から過去にa枚またはa’時間さかのぼった期間の変化率を表すパラメータを参照して予測を行うことを特徴とする異常発生予測システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の異常発生予測システムにおいて、
    前記予測手段は、前記データ取得手段が時系列で取得したデータ項目の最も新しい時点でのデータに加えて、その時点から過去に過去にb枚またはb’時間さかのぼった期間のばらつきを表すパラメータを参照して予測を行うことを特徴とする異常発生予測システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の異常発生予測システムを備えた画像形成装置。
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